JP2017009414A - 圧電センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧感度の変化率を技術的及び経済的に容易に小さくすることができる圧電センサを提供する。
【解決手段】本発明の圧電センサ1は、圧電素子10と、圧電素子10と同じ材質で構成されており分極されていない同材質コンデンサからなる第1フィードバックコンデンサ31と圧電素子10が有する電荷感度の温度変化率より小さな温度変化率の静電容量を有する第2フィードバックコンデンサ32とを接続して構成されるフィードバックコンデンサユニット30を有するとともに、圧電素子10に電気的に接続されているチャージアンプ20と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電センサに係り、特に、低温から高温の範囲(例えば−50℃〜170℃)内全域において電圧感度の温度補償に対応する圧電式加速度センサや圧電式圧力センサなどに好適に利用できる圧電センサに関する。
従来の圧電センサは、例えば、圧電素子と、圧電素子に電気的に接続したチャージアンプと、を備える。また、チャージアンプは、フィードバックコンデンサを有する。フィードバックコンデンサとしては、圧電素子と同じ材質で構成され、かつ、分極されていないコンデンサ(以下、「同材質コンデンサ」という。)が用いられる(特許文献1を参照)。
特開平05−60643号公報
しかしながら、従来の圧電センサにおいては、フィードバックコンデンサとして同材質コンデンサを用いたとしても、フィードバックコンデンサの静電容量の変化率が圧電素子の電荷感度の変化率より大きくなってしまう。圧電センサの電圧感度Svは、圧電素子の電荷感度Sqに比例し、フィードバックコンデンサの静電容量Cfに反比例する(Sv=Sq/Cf)。その結果、使用温度が室温等の基準温度に対して低温側又は高温側に変化すると、電圧感度Svの変化率が大きくなってしまうという問題があった。
また、圧電素子の電荷感度の変化率とフィードバックコンデンサの静電容量の変化率を同程度にすることは理論上可能であっても、圧電素子の製品誤差が必ず生じることを考慮すると、上記のような理想的なフィードバックコンデンサを選定又は製作することは技術的及び経済的に困難であるという問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、電圧感度の温度補償を高精度かつ容易に実現することができる圧電センサを提供することを本発明の目的としている。
(1)前述した目的を達成するため、本発明の圧電センサは、圧電素子と、圧電素子と同じ材質で構成されており分極されていない同材質コンデンサからなる第1フィードバックコンデンサと圧電素子が有する電荷感度の温度変化率より小さな温度変化率の静電容量を有する第2フィードバックコンデンサとを接続して構成されるフィードバックコンデンサユニットを有するとともに、圧電素子に電気的に接続されているチャージアンプと、を備えることを特徴としている。
これにより、圧電素子が有する電荷感度の温度変化率よりも静電容量の温度変化率を大きくし、かつ温度に対して圧電素子の電荷感度と同様な傾向を有する第1フィードバックコンデンサ及び圧電素子が有する電荷感度の温度変化率より小さな温度変化率の静電容量を有する第2フィードバックコンデンサを組合せた回路をフィードバックコンデンサユニットとして使用するので、フィードバックコンデンサユニットが有する静電容量の温度変化率を圧電素子が有する電荷感度の温度変化率と同程度の値に容易に設定することができる。また、チャージアンプのゲインとの関係から第1フィードバックコンデンサ及び第2フィードバックコンデンサの静電容量は約10〜1000pF程度で十分であり、それらの各サイズはいずれも小さいことから、それらを組み合わせたフィードバックコンデンサユニットのサイズも小さいままである。その結果、本発明の圧電センサを従来と同程度のサイズにすることができる。
(2)また、本発明の圧電センサにおいて、第2フィードバックコンデンサの温度係数は、圧電センサの使用許容温度の範囲内において±100ppm/℃以下であることが好ましい。
これにより、第2フィードバックコンデンサの温度変化率を0に近似させてもフィードバックコンデンサユニットの温度変化率を約±5%の精度で設定することができるので、第1フィードバックコンデンサ及び第2フィードバックコンデンサの各静電容量を選択する労力を大幅に軽減することができる。
(3)また、本発明の圧電センサにおいて、第2フィードバックコンデンサは、セラミックコンデンサであることが好ましい。
これにより、第2フィードバックコンデンサとしてのセラミックコンデンサの温度係数は±約30ppm/℃であるから、その温度変化率を0に近似させてもフィードバックコンデンサユニットの温度変化率を約±2%の精度で設定することができるので、第1フィードバックコンデンサ及び第2フィードバックコンデンサの各静電容量の選択する労力を大幅に軽減することができる。また、市販のセラミックコンデンサは容易に入手可能であり、第2フィードバックコンデンサの選択自由度を高めることができる。また、第2フィードバックコンデンサが耐熱性に優れたセラミックコンデンサであることによって、圧電センサを従来よりも高温で使用することができる。
(4)また、本発明の圧電センサにおいて、フィードバックコンデンサユニットは、第1フィードバックコンデンサと、第2フィードバックコンデンサと、を並列に接続して構成されることが好ましい。
これにより、フィードバックコンデンサユニットの静電容量Cfは第1フィードバックコンデンサの静電容量Cf1と第2フィードバックコンデンサの静電容量Cf2とを足して得た値(Cf=Cf1+Cf2)となるので、フィードバックコンデンサユニットの設計時にその静電容量の計算を容易にすることができる。また、並列接続時に使用する第1フィードバックコンデンサの静電容量が直列接続時に使用する第1フィードバックコンデンサの静電容量よりも小さくなり、その分だけ第1フィードバックコンデンサのサイズも小さくなるので、圧電センサを小型化させることができる。
本発明の圧電センサによれば、フィードバックコンデンサユニットが有する静電容量の温度変化率を圧電素子が有する電荷感度の温度変化率と同程度の値に設定することが容易となるので、電圧感度の温度補償を高精度かつ容易に実現することができるという効果を奏する。
本実施形態の第1フィードバックコンデンサ及び第2フィードバックコンデンサを並列接続した圧電センサの一例を示す等価回路図である。 本実施形態の第1フィードバックコンデンサ及び第2フィードバックコンデンサを直列接続した圧電センサの一例を示す等価回路図である。 本実施形態の第1フィードバックコンデンサ及び第2フィードバックコンデンサを並列接続した圧電センサの温度変化率を示すグラフである。 本実施形態の第1フィードバックコンデンサ及び第2フィードバックコンデンサを直列接続した圧電センサの温度変化率を示すグラフである。
以下、図を用いて、本実施形態の圧電センサを説明する。
[1]圧電センサ1の構成
図1は、本実施形態の第1フィードバックコンデンサ及び第2フィードバックコンデンサを並列接続した圧電センサの一例を示す等価回路図である。図2は、本実施形態の第1フィードバックコンデンサ及び第2フィードバックコンデンサを直列接続した圧電センサの一例を示す等価回路図である。
本実施形態の圧電センサは、例えば、チャージアンプ(プリアンプ)を内蔵した圧電式加速度センサや圧電式圧力センサなど、加速度や力を低インピーダンスの電気信号に変換するセンサを想定している。また、圧電センサは、例えば、フィードバックコンデンサを内蔵する圧電式加速度センサや圧電式圧力センサなど、低温から高温の範囲(例えば−50℃〜170℃)内全域において電圧感度の温度補償に対応するセンサを想定している。
したがって、本実施形態の圧電センサ1は、図1又は図2に示すように、圧電素子10と、チャージアンプ20と、を備える。
(1)圧電素子10
圧電素子10は、力を受けると電荷(高インピーダンスの電気信号)を生じるといった圧電効果を生じる素子である。本実施形態の圧電素子10は、所望の面に電極を有している。また、その電極とチャージアンプ20とは電気的に接続されている。圧電素子の材質としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、や水晶などが用いられる。電極の材質としては、ニッケル(Ni)や金(Au)などが用いられる。
また、本実施形態の圧電センサ1が圧電式加速度センサである場合、圧電素子10は、例えば、圧電式加速度センサの本体部となるベースと重錘の間においてネジや接着剤などの固定材を用いて固定される。そして、圧電式加速度センサが加速度を受けると、その加速により重錘に生じた力が圧電素子10に加わり、その圧電素子10に電荷が発生する。
(2)チャージアンプ20
チャージアンプ20は、圧電素子10から得た電荷に比例した電圧を出力する増幅器である。このチャージアンプ20は、その出力電圧の増幅率を決める帰還静電容量となるフィードバックコンデンサユニット30と、オペアンプ又はトランジスタなどで構成される。また、このチャージアンプ20は圧電センサ1に内蔵されている。これは、チャージアンプ20が圧電センサ1に内蔵されていない場合に、圧電センサ1と外付用チャージアンプとを接続する外付用接続ケーブルの浮遊容量が原因となって圧電素子10から出力された電気信号にノイズが発生することを除くためである。
(3)フィードバックコンデンサユニット30
フィードバックコンデンサユニット30は温度補償用コンデンサとしての役割を果たす。そのため、フィードバックコンデンサユニット30は、圧電素子10の温度環境と同様の温度環境になるように、圧電センサ1内において圧電素子10の近くに配置されることが好ましい。
また、フィードバックコンデンサユニット30は、第1フィードバックコンデンサ31と、第2フィードバックコンデンサ32と、を有する。第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32の接続方法としては、温度補償の観点から、図1に示すような並列接続又は図2に示すような直列接続のどちらでもよい。その一方、フィードバックコンデンサユニット30の設計容易性の観点から、第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32の接続方法としては、図1に示すような並列接続が好ましい。
(3−1)第1フィードバックコンデンサ31
第1フィードバックコンデンサ31は、圧電素子10が有する電荷感度の温度変化率より大きな温度変化率の静電容量を有する。
第1フィードバックコンデンサ31としては、圧電素子10と同じ材質で構成され、かつ、分極されていない同材質コンデンサであることが好ましい。
また、第1フィードバックコンデンサ31は、1個のコンデンサで構成されていてもよいし、2個以上の合成コンデンサで構成されていてもよい。
(3−2)第2フィードバックコンデンサ32
第2フィードバックコンデンサ32は、圧電素子10が有する電荷感度の温度変化率より小さな温度変化率の静電容量を有する。
第2フィードバックコンデンサ32の温度係数は、圧電センサ1の使用許容温度の範囲内において±100ppm/℃以下であることが好ましい。このようにすれば、フィードバックコンデンサユニット30の温度変化率を約±5%の範囲内において高精度に設定することができる。さらに、第2フィードバックコンデンサ32としては、温度係数が±30ppm/℃以下のセラミックコンデンサであることが好ましい。このようにすれば、フィードバックコンデンサユニット30の温度変化率を約±2%の範囲内において高精度で設定することができる。
また、第2フィードバックコンデンサ32は、1個のコンデンサで構成されていてもよいし、2個以上の合成コンデンサで構成されていてもよい。
(3−3)フィードバックコンデンサユニット30の設計原理
(3−3−1)温度補償の基本原理
式1は、基準温度20度におけるチャージアンプ20の電圧感度Svo、基準温度20度における圧電素子10の電荷感度Sqo及び基準温度20度におけるフィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfo、並びに、任意温度におけるチャージアンプ20の電圧感度Sv、任意温度における圧電素子10の電荷感度Sq及び任意温度におけるフィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfの関係を示す。Svの温度変化率z(t−20)、Sqの温度変化率y(t−20)又はCfの温度変化率x(t−20)は、Svo、Sqo又はCfoの各温度変化率を基準に算出されている。
式1に示す通り、チャージアンプ20の電圧感度Svは、圧電センサ1の使用温度にかかわらず、圧電素子10の電荷感度Sqに比例し、フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfに反比例する(Sv=Sq/Cf)。
また、式2は、式1に基づき、チャージアンプ20の電圧感度Svの温度変化率z(t−20)を示している。
式2に示す通り、圧電素子10の電荷感度Sqの温度変化率y(t−20)の上昇にともなってチャージアンプ20の電圧感度Svの温度変化率z(t−20)は上昇し、フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfの温度変化率x(t−20)の上昇にともなってチャージアンプ20の電圧感度Svの温度変化率z(t−20)は減少する(式:z(t−20)=(1+y(t−20))/(1+x(t−20))−1)。例えば、圧電素子10の電荷感度Sqの温度変化率y(t−20)とフィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfの温度変化率x(t−20)とが同じ場合(y(t−20)=x(t−20))、チャージアンプ20の電圧感度Svの温度変化率z(t−20)は0になる(式:z(t−20)=0)。しかし、上記の通り、フィードバックコンデンサとして同材質コンデンサを用いたとしても、同材質コンデンサのみでは、その静電容量Cfの変化率が圧電素子10の電荷感度Sqの変化率より大きくなってしまう。
そのため、本実施形態の圧電センサ1に対して温度補償する場合、例えば以下の条件が必要になる。
(A)Cfとの温度変化率x(t−20)とSqの温度変化率y(t−20)との正負が同じ。
(B)x(t−20)の絶対値がy(t−20)の絶対値より大きい。
(C)x(t−20)とy(t−20)とがそれぞれ比例関係又はそれとの近似関係を有する。
上記条件(A)〜(C)を満たす場合、圧電センサ1の使用温度が変化しても「チャージアンプ20の電圧感度Svの温度変化率z(t−20)≒0」であれば「電圧感度Sv=一定」になるため、圧電センサ1に対して温度補償をなし得る。
(3−3−2)フィードバックコンデンサユニット30の設計原理
式3は、フィードバックコンデンサユニット30を構成する第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32の各静電容量Cf1、Cf2と、基準温度20度における第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32の各静電容量Cf1o、Cf2oと、の関係を示す。Cf1の温度変化率x1(t−20)又はCf2の温度変化率x2(t−20)は、Cf1o又はCf2oの各温度変化率を基準に算出されている。
フィードバックコンデンサユニット30において、第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32は、上記の通り、並列又は直列に接続されている。また、フィードバックコンデンサユニット30は第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32から構成される合成コンデンサであるため、フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cf及びCf0は第1フィードバックコンデンサ31の静電容量Cf1及び第2フィードバックコンデンサ32の静電容量Cf2に依存する。
ここで、第1フィードバックコンデンサ31の静電容量Cf1及び第2フィードバックコンデンサ32の静電容量Cf2は、式3に示すように、基準温度20度における第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32の各静電容量Cf1o、Cf2o、及び、その各温度変化率x1(t−20)、x2(t−20)に依存する。つまり、Cf1o、Cf2o、x1(t−20)及びx2(t−20)を調整することにより、フィードバックコンデンサユニット30において所望又はそれに近い温度変化率x(t−20)を得ることができる。
(3−3−3)並列接続時のフィードバックコンデンサユニット30
図3は、本実施形態の第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32を並列接続した圧電センサ1における温度変化率を示すグラフである。
図3に示すように、圧電素子10の電荷感度Sqにおける温度変化率y(t−20)は、基準温度20℃の温度変化率を0としたとき、温度上昇に対してほぼ比例的に上昇する。
また、上記条件(A)〜(C)を満たす又は上記条件に近づくように、第1フィードバックコンデンサ31及びその静電容量Cf1を選定又は作成する。このような場合、図3に示すように、基準温度20℃の温度変化率を0としたとき、温度上昇に対して第1フィードバックコンデンサ31の静電容量Cf1の温度上昇率x(t−20)がほぼ比例的に上昇する。また、第1フィードバックコンデンサ31は同材質コンデンサであるため、図3に示すような温度特性のグラフが得られやすい。
フィードバックコンデンサユニット30が第1フィードバックコンデンサ31のみの場合、図3に示すように、基準温度20℃の各温度変化率を0としたとき、温度上昇に対してチャージアンプ20の電圧感度Svの温度変化率z(t−20)がほぼ比例的に下降する。
そして、電圧感度Sv=一定に近づけるためには、上記の通り、「チャージアンプ20の電圧感度Svの温度変化率z(t−20)≒0」、すなわち、「フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfの温度変化率x(t−20)≒圧電素子10の電荷感度Sqの温度変化率y(t−20)」になればよい。
そこで、フィードバックコンデンサユニット30において第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32を並列接続している。
ここで、式4は、式1〜3に基づき、調整可能なCf1o、Cf2o、x1(t−20)及びx2(t−20)を用いて並列時のフィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfの温度変化率x(t−20)を算出する計算式を示す。
式4に示す通り、電荷感度Sqより大きな温度変化率x1(t−20)を有する第1フィードバックコンデンサ31の静電容量Cf1を減らし、電荷感度Sqより小さな温度変化率x2(t−20)を有する第2フィードバックコンデンサ32の静電容量Cf2を増やしつつ、フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfをほぼ一定に保つことは可能である。
つまり、フィードバックコンデンサユニット30において第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32を並列接続した場合、Cf1o、Cf2o、x1(t−20)及びx2(t−20)を調整することにより「フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfの温度変化率x(t−20)≒圧電素子10の電荷感度Sqの温度変化率y(t−20)」に近づけることができるので、温度変化に対してチャージアンプ20の電圧感度Svの温度変化率z(t−20)を0に近似させることができる。
第1フィードバックコンデンサ31が同材質コンデンサであるからx(t−20)とy(t−20)との温度特性が基準温度(20℃)に対して同様な傾向であり、図3に示すように、第2フィードバックコンデンサ32なし(=温度補償なし)に比べ、第2フィードバックコンデンサ32あり(=温度補償あり)の場合には大幅に温度変化率を小さくすることができる。
なお、第2フィードバックコンデンサ32がセラミックコンデンサである場合、温度係数が約30ppm以下の市販品を使用することにより、x2(t−20)=0として計算しても製品上問題がない。これにより、フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfの温度変化率x(t−20)の設定の際、変数がCf1o、Cf2o及びx1(t−20)の3つに減らすことができる。
(3−3−4)直列接続時のフィードバックコンデンサユニット30
図4は、本実施形態の第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32を直列接続した圧電センサ1における温度変化率を示すグラフである。
また、式5は、式1〜3に基づき、調整可能なCf1o、Cf2o、x1(t−20)及びx2(t−20)を用いて直列時のフィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfの温度変化率x(t−20)を算出する計算式を示す。
直列接続時のフィードバックコンデンサユニット30は、図4及び式5に示すように、上記した並列接続時のフィードバックコンデンサユニット30と同様、Cf1o、Cf2o、x1(t−20)及びx2(t−20)を調整することにより「フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cftの温度変化率x(t−20)≒圧電素子10の電荷感度Sqの温度変化率y(t−20)」に近づけることができる。そのため、温度変化に対してチャージアンプ20の電圧感度Svtの温度変化率ztを0に近似させることができる。
また、上記したとおり、第1フィードバックコンデンサ31が同材質コンデンサなので、x(t−20)とy(t−20)との温度特性が基準温度(20℃)に対して同様な傾向になる。そのため、図4に示すように、第2フィードバックコンデンサ32なし(=温度補償なし)に比べ、第2フィードバックコンデンサ32あり(=温度補償あり)の場合には大幅に温度変化率を小さくすることができる。
なお、第2フィードバックコンデンサ32がセラミックコンデンサである場合、温度係数が約30ppm以下の市販品を使用することで、x2(t−20)=0として計算しても製品上問題がない。これにより、フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfの温度変化率x(t−20)の設定の際、変数がCf1o、Cf2o及びx1(t−20)の3つに減らすことができる。特に、直列接続時の合成静電容量の計算が並列接続時の合成静電容量の計算よりも複雑である。そのため、変数が1個減少することは、フィードバックコンデンサの設計を容易にすることができる。
[2]効果
次に、本実施形態の圧電センサ1の効果を説明する。
(1)本実施形態の圧電センサ1は、圧電素子10と、圧電素子10と同じ材質で構成されており分極されていない同材質コンデンサからなる第1フィードバックコンデンサ31と圧電素子10が有する電荷感度の温度変化率より小さな温度変化率の静電容量を有する第2フィードバックコンデンサ32とを接続して構成されるフィードバックコンデンサユニット30を有するとともに、圧電素子10に電気的に接続されているチャージアンプ20と、を備えることを特徴としている。
これにより、圧電素子が有する電荷感度の温度変化率よりも静電容量の温度変化率を大きくし、かつ温度に対して圧電素子10の電荷感度と同様な傾向を有する第1フィードバックコンデンサ31及び圧電素子が有する電荷感度の温度変化率より小さな温度変化率の静電容量を有する第2フィードバックコンデンサ32を組合せた回路をフィードバックコンデンサユニット30として使用するので、フィードバックコンデンサユニット30が有する静電容量の温度変化率を圧電素子10が有する電荷感度の温度変化率と同程度の値に容易に設定することができる。また、チャージアンプ20のゲインとの関係から第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32の静電容量は約10〜1000pF程度で十分であり、それらの各サイズはいずれも小さいことから、それらを組み合わせたフィードバックコンデンサユニット30のサイズも小さいままである。その結果、本実施形態の圧電センサ1を従来と同程度のサイズにすることができる。
(2)また、本実施形態の圧電センサ1において、第2フィードバックコンデンサ32の温度係数は、圧電センサ1の使用許容温度の範囲内において±100ppm/℃以下であることが好ましい。
これにより、第2フィードバックコンデンサ32の温度変化率を0に近似させてもフィードバックコンデンサユニット30の温度変化率を約±5%の精度で設定することができるので、第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32の各静電容量を選択する労力を大幅に軽減することができる。
(3)また、本実施形態の圧電センサ1において、第2フィードバックコンデンサ32は、セラミックコンデンサであることが好ましい。
これにより、第2フィードバックコンデンサ32としてのセラミックコンデンサの温度係数は±約30ppm/℃であるから、その温度変化率を0に近似させてもフィードバックコンデンサユニット30の温度変化率を約±2%の精度で設定することができるので、第1フィードバックコンデンサ31及び第2フィードバックコンデンサ32の各静電容量の選択する労力を大幅に軽減することができる。また、市販のセラミックコンデンサは容易に入手可能であり、第2フィードバックコンデンサ32の選択自由度を高めることができる。また、第2フィードバックコンデンサ32が耐熱性に優れたセラミックコンデンサであることによって、圧電センサ1を従来よりも高温で使用することができる。
(4)また、本実施形態の圧電センサ1において、フィードバックコンデンサユニット30は、第1フィードバックコンデンサ31と、第2フィードバックコンデンサ32と、を並列に接続して構成されることが好ましい。
これにより、フィードバックコンデンサユニット30の静電容量Cfは第1フィードバックコンデンサ31の静電容量Cf1と第2フィードバックコンデンサ32の静電容量Cf2とを足して得た値(Cf=Cf1+Cf2)となるので、フィードバックコンデンサユニット30の設計時にその静電容量の計算を容易にすることができる。また、並列接続時に使用する第1フィードバックコンデンサ31の静電容量が直列接続時に使用する第1フィードバックコンデンサ31の静電容量よりも小さくなり、その分だけ第1フィードバックコンデンサ31のサイズも小さくなるので、圧電センサ1を小型化させることができる。
すなわち、本実施形態の圧電センサ1によれば、フィードバックコンデンサユニット30が有する静電容量の温度変化率を圧電素子10が有する電荷感度の温度変化率と同程度の値に設定することが容易となるので、電圧感度の温度補償を高精度かつ容易に実現することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、前述した実施形態などに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
1 圧電センサ
10 圧電素子
20 チャージアンプ
30 フィードバックコンデンサユニット
31 第1フィードバックコンデンサ
32 第2フィードバックコンデンサ

Claims (4)

  1. 圧電素子と、
    前記圧電素子と同じ材質で構成されており分極されていない同材質コンデンサからなる第1フィードバックコンデンサと前記圧電素子が有する電荷感度の温度変化率より小さな温度変化率の静電容量を有する第2フィードバックコンデンサとを接続して構成されるフィードバックコンデンサユニットを有するとともに、前記圧電素子に電気的に接続されているチャージアンプと、
    を備えることを特徴とする圧電センサ。
  2. 前記第2フィードバックコンデンサの温度係数は、圧電センサの使用許容温度の範囲内において±100ppm/℃以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧電センサ。
  3. 前記第2フィードバックコンデンサは、セラミックコンデンサである
    ことを特徴とする請求項2に記載の圧電センサ。
  4. 前記フィードバックコンデンサユニットは、前記第1フィードバックコンデンサと、前記第2フィードバックコンデンサと、を並列に接続して構成される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の圧電センサ。

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