JP2017105505A - 収容箱およびカートン - Google Patents

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利香 松尾
年明 尾崎
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年明 尾崎
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Yutaka Taguchi
裕 田口
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Abstract

【課題】収容箱外底面に装着されたフィルム切断用のカッターを更に剥がれ難くした収容箱およびカートンを提供することを課題とする。
【解決手段】筒状のフィルム巻回体Kを収容する収容箱10は、フィルム巻回体Kの下方側に位置する細長状の底板部28と、フィルム巻回体Kの側方側に位置する細長状の一対の側板部24とを有し、上側に開放頂面を形成する箱本体部12を備える。また、収容箱10は、一対の側板部の一方に連なり開放頂面Tを開閉可能に覆う蓋部14と、底板部28の外底面に配置されて外底面長手方向へ延び、外底面内側から一対の側板部24の他方の下端を越えて外底面外側へ食み出し、食み出し側に刃先を有するカッター18と、を備える。そして、カッター18が生分解性プラスチック製であって、外底面28sに超音波溶着で接着幅3.8mm以上で接着されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、ラップフィルムを収容する収容箱およびカートンに関する。
食品などを覆うラップフィルムが広く用いられている。このラップフィルムは、通常、紙管にラップフィルムを巻回してなる筒状のフィルム巻回体として収容箱に収容され、使用する際に必要な長さを巻き出して切り取ることが多い。
ここで、ラップフィルムを収容している収容箱には、収容箱長手方向に沿ってカッターが設けられており、ラップフィルムを切り取る際には、巻き出したラップフィルムをこのカッターに当てて切断している。
特開2015−63331号公報
ところで、収容箱の外底面にカッターが接着されていて、外底面内側から収容箱の側板部を越えて外底面外側へ食み出し、食み出し側に刃先を有する構成の収容箱では、このカッターが、現状よりも更に剥がれ難いことが好ましい。
本発明は、上記課題に鑑み、収容箱外底面に装着されたフィルム切断用のカッターを更に剥がれ難くした収容箱およびカートンを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る収容箱は、紙管にラップフィルムを巻回してなる筒状のフィルム巻回体を収容し、上面側が開閉する直方体状の収容箱であって、前記フィルム巻回体の下方側に位置する細長状の底板部と、前記フィルム巻回体の側方側に位置する細長状の一対の側板部とを有し、上側に開放頂面を形成する箱本体部と、前記一対の側板部の一方に連なり前記開放頂面を開閉可能に覆う蓋部と、前記底板部の外底面に配置されて外底面長手方向へ延び、外底面内側から前記一対の側板部の他方の下端を越えて外底面外側へ食み出し、食み出し側に刃先を有するカッターと、を備え、前記カッターが生分解性プラスチック製であって前記外底面に、超音波溶着で接着幅3.8mm以上で接着されていることを特徴とする。
また、本発明に係るカートンは、本発明に係る収容箱と、前記収容箱に収容された前記フィルム巻回体と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、収容箱外底面に装着されたフィルム切断用のカッターを更に剥がれ難くした収容箱およびカートンを提供することができる。
本発明の一実施形態の収容箱の平面斜視図である。 本発明の一実施形態の収容箱の底面斜視図である。 本発明の一実施形態の収容箱で蓋部を開いた状態を示す平面斜視図である。 本発明の一実施形態の収容箱の部分斜視図である。 本発明の一実施形態の収容箱の展開図である。 本発明の一実施形態の収容箱の模式的な部分平面断面図である。 実験例1で、接着強度試験を行う上でのフィルム流れ方向およびカッター長手方向を説明する模式的平面図である。 実験例1の試験方法を説明する側面断面図である。 実験例1で試験体の採取位置を示す説明図である。 実験例2の試験方法を説明する側面断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、すでに説明したものと同一または類似の構成要素には同一または類似の符号を付し、その詳細な説明を適宜省略している。また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための例示であって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。この発明の実施の形態は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
また、以下の説明で、ラップフィルム幅が220mmとは、フィルム巻回体に巻かれたラップフィルムの幅の許容範囲が218〜224mmの範囲であることを意味し、ラップフィルム幅が300mmとは、フィルム巻回体に巻かれたラップフィルムの幅の許容範囲が298〜304mmの範囲であることを意味する。また、カートンとはラップフィルム用カートンを意味する。また、フィルム巻回体に巻かれたラップフィルム長さの代表例としては、50m以上110m以下である。
図1〜図6に示すように、本実施形態の収容箱10は、紙管SにラップフィルムFを巻回してなる筒状のフィルム巻回体Kを収容し、上面側が開閉する直方体状の収容箱である。この収容箱10は、箱本体部12と、箱本体部12に連なる開閉可能な蓋部14と、引き出したラップフィルム(以下、ラップフィルム引き出し部という)を切断するためのカッター18とを備える。
この構成により、ラップフィルムFは、箱本体部12の開放頂面Tを経由してその内部に配置され、また、箱本体部12内に収容されたラップフィルムFがその先端から箱本体部12の開放頂面Tを経由して箱本体部12外に引き出されるようになっている。なお、箱本体部12、および、蓋部14は、何れも紙製である。
そして本実施形態のカートン20は、収容箱10と、この収容箱10に収容されたフィルム巻回体Kとで構成される。図1及び図2に示すように、未使用のカートン20は、収容箱10の延長蓋部16の先端側に連なる紙片22が、箱本体部12の後述する一対の側板部24p、24q(一方の側板部24p、他方の側板部24q)のうちの他方の側板部24qに解除可能に固着された状態にされている。紙片22はミシン目34を介して延長蓋部16に連なっている。紙片22は、ラップフィルムFの使用のために、箱本体部12の他方の側板部24qから引き剥がされ、しかもミシン目34に沿って延長蓋部16から切り離される構成になっている。図3に示す領域Aは、箱本体部12の他方の側板部24q上における紙片22の固着箇所を示す。紙片22は、本実施形態では、延長蓋部16からカッター18の刃先18tをカバーするように刃先18tを乗り越えて延びている。
ラップフィルムFは、例えば塩化ビニル樹脂からなる食品包装用ラップフィルムである。
ポリ塩化ビニルであると、フィルムの密着性、透明性、防曇性、コストメリット、作業性などの観点で好ましい。
箱本体部12は、フィルム巻回体Kの下方側に位置する細長状の底板部28と、フィルム巻回体Kの側方側に位置する細長状の一対の側板部24p、24qと、フィルム巻回体Kの長手方向両端側に位置する一対の端板部32a、32bとを有し、上側に開放頂面Tを形成している。一対の端板部32a、32bは、それぞれ、収容したフィルム巻回体Kが箱内から不用意に飛び出すことを防止するフラップ36を上縁部に連続するように有している。
蓋部14は、一方の側板部24pに連なり開放頂面Tを開閉可能に覆っている。そして蓋部14は、他方の側板部24qに面することが可能になっているフラップ状の延長蓋部16を他方の側板部24q側に有する。
カッター18は、底板部28の外底面28sの所定位置に接着されて一対の端板部32a、32b間を外底面長手方向へ延び、外底面内側から他方の側板部24qの下端を越えて外底面外側へ食み出す。そしてカッター18は、食み出し側に鋸歯状の上記刃先18tを有する。そして、このカッター18は生分解性プラスチック製である。
また、カッター18は板紙40上の所要の箇所に、脱落しないように超音波溶着により強固に接着されて配置されている。
上述したように、本実施形態では、カッター18は生分解性プラスチック製で外底面28sに接着されている。そして、箱本体部12のうちカッター18が食み出す角部Jには、箱本体部外側から切り込まれたハーフカットHK(切込み深さが箱内壁までは到達せずに箱材途中までとなる深さのカット)が角部J(図4参照)に沿って断続的に形成されている。従って、角部Jは、ハーフカット部JK(ハーフカットが形成されている角部部分)と非ハーフカット部JN(ハーフカットが形成されていない角部部分)とを交互に有する。
ここで、箱本体部12の外表面には撥水コート面が形成されており、非ハーフカット部JNの外表面にも撥水コート面が形成されている。一方、ハーフカット部JKでは、箱本体部12を構成する紙材がハーフカット部JKの開口に露出しており、この露出部分には撥水コート面は形成されていない。
また、図4に示すように、収容箱10のうち紙で構成される部位(箱本体部12、蓋部14、側板部24、端板部32など)は、所要の輪郭を有するようにボール紙を打ち抜いてなる板紙40を細線で示す折り線に沿って山折りに折り曲げ、必要な部位に所要の接着がなされたものである。
(作用、効果)
以下、本実施形態の作用、効果を説明する。収容箱10内に収容された未使用のラップフィルムFは、収容箱10の蓋部14を上にして箱本体部12を一方の手に持ち、他方の手で延長蓋部16を引き上げて蓋部14を開くことにより、使用に供される。このとき、箱本体部12内のラップフィルムFは、箱本体部12の開放頂面Tにより外部に露出する。この露出状態で、箱本体部12の開放頂面Tを通して、使用者は、ラップフィルムFをその先端から箱外へ引き出す。
そして、フィルム巻回体Kから引き出されてカッター18上を超えたラップフィルム引き出し部を、外刃として配置されたカッター18の刃先18tにフィルム全幅にわたって当接させ、フィルム幅方向片側から刃先18tで引き裂くようにして切断する。
以上説明したように、本実施形態では、カッター18が生分解性プラスチック製であり金属製ではないので、金属刃と比較して、ユーザーが負傷するリスクを軽減させると共に、カートン20の廃棄処理でカッター取外し作業が不要になり廃棄処理作業にかかる時間および設備が大幅に縮小されるという効果が奏される。
また、本実施形態では、カッター端部18e(図4〜図6参照)が、非ハーフカット部JN上に位置している。従って、カッター端部18eがハーフカット部JK上に位置している場合に比べ、カッター18が底板部28から剥がれ難くなっている。
また、カッター18は、超音波溶着により外底面28sに接着されている。従って、水糊で接着された構成に比べ、生分解性プラスチック製カッターであってもカッター18の長手方向両端にまで、きれいにしかも確実に接着させ易く、また、接着領域全体に均一に接着させ易い。
また、カッター18が生分解性プラスチック製であると、刃先長手方向端18aや刃先長手方向端18bに大きな力が作用したときに、カッター18が外底面28sから剥がれやすくなる。本実施形態のようにハーフカットHKの接着、配置位置などを工夫することで、カッター18の刃先長手方向端18aや刃先長手方向端18bに大きな力が作用しても、カッター18の剥がれが従来よりも抑制され、収容箱10の寿命を延ばす観点で大変好ましい。
また、特にカッター長手方向の引き剥がし強度を上げる観点で、超音波溶着の接着領域の幅(接着領域のカッター短手方向の長さ)を4mm以上とすることが好ましい。
<実験例1>
本発明者は、上記実施形態の収容箱およびカートンに関し、フィルム巻回体におけるラップフィルムのフィルム幅Wが300mmでフィルム巻回長さが100mのカートンを用いて以下の実験を行った。
まず、カッター18と外底面28sとを超音波溶着の通常条件(接着領域B(図7参照)を形成する際の超音波溶着装置の出力等の接着条件を従来と同じにしたもの。以下、通常接着条件(従来接着条件)という)にした複数の収容箱から採取した20体の試験体(試験体1〜20。各収容箱からそれぞれ4体の試験体)と、超音波溶着の強化条件(接着領域Bを形成する際の超音波溶着装置の出力等の接着条件を従来に比べて上げたもの。以下、強化接着条件という)にした複数の収容箱から採取した20体の試験体(試験体21〜40。各収容箱からそれぞれ4体の試験体)と、を製作した。そして、フィルム流れ方向Q(ラップフィルムの引き出し方向)におけるカッター18と外底面28sとの接着強度を測定する実験を行った。
なお、通常接着条件の各収容箱では寸法や製造条件は互いに同じである。そして、強化接着条件の各収容箱でも寸法や製造条件は互いに同じである。そして、本実験例では、超音波溶着でのホーン幅、すなわち接着領域の幅(接着幅d。図7参照)を3mmとした。
この実験では、フィルム流れ方向Qにカッター18を外底面28sから引き剥がすのに必要な力を引き剥がし実験により測定した。
この引き剥がし実験では、図8に示すように、カッター18を下面側にして水平なテーブル面44上に試験体を載置する。そして、他方の側板部24qから外底面28sの外側へ食み出しているカッター部分18j(刃先18tを含む部分)をジグ42でテーブル面44に押さえ付けた状態にする。また、底板部28のカッター部分18jとは反対側をテーブル面44に押さえ付けた状態にする。この状態にして、箱本体部12を上方へ引き上げることで、カッター短手方向に引き剥がすのに必要な力を測定して「フィルム流れ方向の接着強度」とした。
この力の測定機械としては、(株)島津製作所製の商品名「オートグラフAGS−500D」を用いた。引き剥がし速度は300mm/minとした。また、本実験例では、紙管Sに巻回されたラップフィルムFのフィルム幅Wが300mmで巻回長さが100mのカートンを用いた。
図9に、本実験例で用いる各試験体の取出し位置および寸法を示す。本実験例で用いる収容箱でカッター18が食み出す角部Jでは、非ハーフカット部JN(罫線部。ハーフカットが形成されていない角部部分)と、ハーフカット部JK(紙材厚み方向に表面側から半切れ深さのハーフカットが形成されている角部部分)とが交互に配置されている。
非ハーフカット部JNは角部Jの長手方向両端側を含めた4か所に配置されており、ハーフカット部JKは、隣り合う非ハーフカット部JN同士の間に位置するように3か所に配置されている。各非ハーフカット部JNの長さは何れも25mmである。ハーフカット部JKの長さは、角部Jの長手方向中央位置のハーフカット部JKbでは72mm、その両サイド側のハーフカット部JKaでは70mmである。
上述したように、試験体1〜20では、カッター18と外底面28sとの接着条件が通常接着条件である。そして、図9に示すように、試験体1〜5は、角部Jの長手方向一方側の端部を構成している非ハーフカット部JNaを切断して得られた試験体である。試験体6〜10は、ハーフカット部JKaのうち非ハーフカット部JNaに近い端部を切断して得られた試験体である。試験体11〜15は非ハーフカット部JNbを切断して得られた試験体である。試験体16〜20は、中央側のハーフカット部JKbの中央部を切断して得られた試験体である。各試験体の長さは何れも20mmである。
また、上述したように、試験体21〜40は、カッター18と外底面28sとの接着条件が強化接着条件である。そして、試験体21〜40の収容箱からの採取位置は、それぞれ、試験体1〜20と同じ位置である。試験体21〜40の各長さは、試験体1〜20と同じく何れも20mmである。
各採取部について測定で得られた接着強度の平均値を表1に示す。なお、表1に示した接着強度の値は、試験体長さを15mmに換算した値で示している。
Figure 2017105505
表1から判るように、通常接着条件の収容箱端側の非ハーフカット部JNa(試験体1〜5)に比べ、強化接着条件の収容箱端側の非ハーフカット部JNa(試験体21〜25)では、接着強度の平均値は8%近く高いという測定になった。また、通常接着条件の中央側の非ハーフカット部JNb(試験体6〜10)に比べた強化接着条件の中央側の非ハーフカット部JNb(試験体26〜30)の接着強度の平均値、通常接着条件の収容箱端側のハーフカット部JKa(試験体11〜15)に比べた強化接着条件の収容箱端側のハーフカット部JKb(試験体31〜35)の接着強度の平均値、および、通常接着条件の中央側のハーフカット部JKb(試験体16〜20)に比べた強化接着条件の中央側のハーフカット部JKb(試験体36〜40)の接着強度の平均値は、何れも6%以上高いという結果になった。
また、通常接着条件、強化接着条件の何れであっても、収容箱端側の非ハーフカット部JNaのほうが、収容箱中央部の非ハーフカット部JNbに比べて接着強度が高いという結果になった。
なお、通常接着条件、強化接着条件の何れであっても、収容箱端側のハーフカット部JKaよりも、収容箱中央部のハーフカット部JKbのほうが接着強度が強いという傾向が見られている。この原因は、ハーフカットが形成されることにより剥離する紙材の層にばらつきが生じるためと推定される。このような傾向が見られても、非ハーフカット部JNa、JNbでは上述のように収容箱端側のほうが収容箱中央部よりも接着強度が高いので、剥がれ防止の観点では問題ないと考えられる。
<実験例2>
本発明者は、実験例1と同様にして、通常接着条件の複数の収容箱からそれぞれ採取した5体(試験体41〜45)と、強化接着条件の複数の収容箱からそれぞれ採取した5体(試験体46〜50)とを製作し、カッター長手方向Rにおいてカッター18を外底面28sから引き剥がすのに必要な力を引き剥がし実験により測定した。
本実験例では、図10に示すように、カッター18を上面側にして水平なテーブル面44上に試験体を載置し、カッター端部18eをジグで摘んで上方へ引き上げることで、カッター長手方向に20mm引き剥がすのに必要な力を測定して「カッター長手方向の接着強度」とした。試験体としては、収容箱の長手方向両端部側を50mm幅で切断したものを用いた。実験例1と同様、この力の測定機械としては、(株)島津製作所製の商品名「オートグラフAGS−500D」を用い、引き剥がし速度は300mm/minとした。
各採取部について、測定で得られた接着強度の平均値を表2に示す。
Figure 2017105505
表2から判るように、通常接着条件、強化接着条件で、カッター長手方向Rの接着強度に差は見られなかった。
<実験例3>
本発明者は、上記実施形態の収容箱およびカートンに関し、実験例1と同様に、フィルム巻回体におけるラップフィルムのフィルム幅Wが300mmでフィルム巻回長さが100mのカートンを用いて以下の実験を行った。
本実験例では、A種の原紙で製造された収容箱と、B種の原紙で製造された収容箱との2種類を用いた。坪量は何れも500/mである。
本実験例では、カッター18と外底面28sとを超音波溶着する際、1)接着幅(図7の接着幅dを参照)を従来どおり3mmとし、かつ、出力等の接着条件を従来に比べて上げた条件(以下、従来接着幅での強化接着条件という)で製造した複数の収容箱から採取した複数の試験体と、2)接着幅dを従来よりも広い4mmとし、かつ、出力等の接着条件を従来どおりにした条件(以下、広接着幅での通常接着条件という)で製造した複数の収容箱から採取した複数の試験体とを、A種の原紙、B種の原紙でそれぞれ作成した。
本実験例では、試験体の採取位置は、全て、角部Jの長手方向両端側の非ハーフカット部JNa(図9参照)である。
そして、フィルム流れ方向Q(ラップフィルムの引き出し方向)におけるカッター18と外底面28sとの接着強度を、実験例1と同様にして、フィルム流れ方向Qにカッター18を外底面28sから引き剥がすのに必要な力を引き剥がし実験により測定した。その際、角部Jを浸水させない水濡れなしの試験体と、角部Jを浸水させた水濡れありの試験体と、で引き剥がし実験を行った。角部Jの浸水では、20秒間の浸水とした。
各採取部について測定で得られた接着強度の平均値を表3に示す。なお、後述の実験例4と比較し易くするために、表3に示した接着強度の値としては、試験体長さを15mmに換算した値を示している。
Figure 2017105505
表3から判るように、水濡れなしの場合、原紙種類Aのほうが原紙種類Bよりも接着強度が高い、という結果になった。また、水濡れありの場合、原紙種類Aでは接着強度が大幅に低下したが、原紙種類Bではあまり接着強度が低下しない、という結果になった。
また、水濡れがないときでは、従来接着幅(3mm幅)での強化接着条件のほうが、広接着幅(4mm幅)での通常接着条件よりもやや接着強度が高い、という結果になった。
<実験例4>
本発明者は、実験例2と同様にして、原紙種類Aの収容箱と原紙種類Bの収容箱とから複数の試験体を作成し、カッター長手方向Rにおいてカッター18を外底面28sから引き剥がすのに必要な力を引き剥がし実験により測定した。
各採取部について、測定で得られた接着強度の平均値を表4に示す。
Figure 2017105505
表4から判るように、実験例2に比べ、全ての試験体で、カッター長手方向Rの接着強度が40〜50%程度に上昇していた。
接着幅3mm(従来接着幅での強化接着条件)の試験体では、実験例2に比べ、超音波溶着時の接着条件を上げていることにより接着強度が上がったと考えられる。
接着幅4mm(広接着幅での通常接着条件)の試験体では、実験例2に比べ、接着幅が1mm広がったことにより接着強度が上がったと考えられる。
また、本実験例では、接着幅3mmの試験体よりも接着幅4mmの試験体のほうが接着強度が安定していた。
<実験例5>
本発明者は、原紙種類Bを用いて従来接着幅での強化接着条件(接着幅3.0mm)で製造した複数の収容箱から採取した複数の試験体と、原紙種類Bを用いて広接着幅での通常接着条件(接着幅d4.5mm。出力等の接着条件は接着幅3.0mmのときと同じ)で製造した複数の収容箱から採取した複数の試験体とを、実験例2と同様にして作成し、カッター長手方向Rにおいてカッター18を外底面28sから引き剥がすのに必要な力を引き剥がし実験により測定した。
各試験体について、測定で得られた接着強度の平均値を表5に示す。
Figure 2017105505
表5から判るように、接着幅が3.0mmでは、実験例2に比べ、全ての試験体でカッター長手方向Rの接着強度が約1.5倍に上昇しており、実験例4と比べても更に上昇している。
そして、接着幅が4.5mmでは、3.0mmの場合に比べ、接着強度が約15%近く強くなっていた。出力条件が接着幅3.0mmのときと同じなので、接着面積が広がったことによって単位面積あたりに生じる引き剥がし力が低下した可能性が考えられる。
<実験例6>
本発明者は、原紙種類Bを用いて従来接着幅での強化接着条件(接着幅3.0mm)で製造した複数の収容箱と、原紙種類Bを用いて広接着幅での通常接着条件(接着幅4.0mm)で製造した複数の収容箱とを用意した。
本実験例では、各収容箱におけるカッター長手方向両端側の隙間をホットメルトで接着し、無用な浸水が生じないようにした。そして、このような収容箱にフィルム巻回体を収容させてなるカートンを用い、以下の実験を行った。
カッター18の接着面、すなわち、収容箱10の外底面28sを、水の入った容器に5秒間浸水させ、その後、15分間放置した(p工程)。
そして、収容箱からラップフィルム(材質は塩化ビニル樹脂フィルム)を引き出し、カッター18による切断を5回行った(q工程)。
以上のp、q工程を、ラップフィルムFのカット性能で大きな支障(例えば、カッターの脱落)が生じるまで繰り返し行った。実験結果を表6に示す。
Figure 2017105505
表6で、○は問題なく切断できたことを示し、×は切断に支障がでたことを示す。表6で1マスに2つの結果(○や×)が記載されているのは、各収容箱について実験を2回行ったことを示している。
表6から判るように、接着幅3mm(従来接着幅での強化接着条件)よりも接着幅4mm(広接着幅での通常接着条件)のほうが、耐久性が良いという結果になった。
<実験例7>
本発明者は、原紙種類Bを用いて従来接着幅での強化接着条件(接着幅3.0mm)で製造した複数の収容箱と、原紙種類Bを用いて広接着幅での強化接着条件(接着幅4.5mm、出力等の接着条件は接着幅3.0mmのときと同じ)で製造した複数の収容箱とを用意した。
本実験例でも、実験例6と同様、各収容箱におけるカッター長手方向両端側の隙間をホットメルトで接着し、無用な浸水が生じないようにした。そして、このような収容箱にフィルム巻回体を収容させて、実験例6と同じ条件で実験を行い、ラップフィルムFのカット性能で大きな支障(例えば、カッターの脱落)が生じるまで繰り返し行った。実験結果を表7に示す。
Figure 2017105505
表7で、○は問題なく切断できたことを示し、×は切断に支障がでたことを示す。表6で1マスに2つの結果(○や×)が記載されているのは、各収容箱について実験を2回行ったことを示し、1マスに3つの結果が記載されているのは、各収容箱について実験を3回行ったことを示す。
表7から判るように、接着幅3mm(従来接着幅での強化接着条件)よりも接着幅4.5mm(広接着幅での強化接着条件)のほうが、耐久性が良いという結果になった。
本発明により、収容箱の箱本体部に配置されたカッターが、生分解性プラスチック製であって、外底面に超音波溶着で接着幅3.8mm以上で接着されていることから、食品などの被包装物を包装する上で幅広い分野で適用可能である。
10 収容箱
12 箱本体部
14 蓋部
16 延長蓋部(蓋部)
18 カッター
18a 刃先長手方向端(刃先の収容箱長手方向端)
18b 刃先長手方向端(刃先の収容箱長手方向端)
18e 端部(カッター端部)
18t 刃先
20 カートン
24p 一方の側板部(一対の側板部の一方)
24q 他方の側板部(一対の側板部の他方)
28 底板部
28s 外底面
32a 端板部
32b 端板部
F ラップフィルム
HK ハーフカット
J 角部
JK ハーフカット部
JN 非ハーフカット部
K フィルム巻回体
La 間隔
S 紙管
T 開放頂面
W フィルム幅(ラップフィルム幅)

Claims (6)

  1. 紙管にラップフィルムを巻回してなる筒状のフィルム巻回体を収容し、上面側が開閉する直方体状の収容箱であって、
    前記フィルム巻回体の下方側に位置する細長状の底板部と、前記フィルム巻回体の側方側に位置する細長状の一対の側板部とを有し、上側に開放頂面を形成する箱本体部と、
    前記一対の側板部の一方に連なり前記開放頂面を開閉可能に覆う蓋部と、
    前記底板部の外底面に配置されて外底面長手方向へ延び、外底面内側から前記一対の側板部の他方の下端を越えて外底面外側へ食み出し、食み出し側に刃先を有するカッターと、
    を備え、
    前記カッターが生分解性プラスチック製であって前記外底面に、超音波溶着で接着幅3.8mm以上で接着されていることを特徴とする収容箱。
  2. 前記接着幅が4.0mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の収容箱。
  3. 前記接着幅が4.5mm以上であることを特徴とする請求項2に記載の収容箱。
  4. 前記箱本体部のうち前記カッターが食み出す角部は、前記角部に沿って箱本体部外側から切込みが入れられたハーフカット部と、前記切込みが入れられていない非ハーフカット部とを有し、
    前記カッターの端部が前記非ハーフカット部上に位置するように、前記ハーフカット部と前記非ハーフカット部とが前記角部に交互に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の収容箱。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の収容箱と、
    前記収容箱に収容された前記フィルム巻回体と、
    を有することを特徴とするカートン。
  6. 前記ラップフィルムの材質がポリ塩化ビニルであることを特徴とする請求項5に記載のカートン。
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