JP2017115499A - 建物の下部ピット構造 - Google Patents

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一斗 ▲高▼山
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【課題】ピット内空間を有効に活用でき、建物の応力を効率よく負担する。【解決手段】ベタ基礎の基礎スラブと上部建物部の最下層の床スラブとの間にピット内空間が形成されている建物の下部ピット構造において、前記ピット内空間には、上部建物部の柱下部位以外の非柱下部位に位置して前記基礎スラブと前記床スラブとを応力伝達可能に接続する接続用束柱が配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、ピット内空間が形成された建物の下部ピット構造に関する。
上記下部ピット構造では、ベタ基礎の基礎スラブと上部建物部の最下層の床スラブとの間にピット内空間が形成され、そのピット内空間が、各種の設備機器、床下配管や配線等の設置スペースとして利用されている。
下部ピット構造では、ベタ基礎の立上部として、平面視で外周側に配設された外周側基礎梁と、ピット内空間において上部建物部の柱脚部同士に亘って配設された内部基礎梁とを備える構造が知られている。しかしながら、この構造では、ピット内空間に内部基礎梁が位置するので、床下配管や配線を行うために、内部基礎梁に貫通孔を形成しなければならず、床下配管や配線の位置変更に対応し難くなるとともに、設置スペースとして大きなスペースを確保し難い。
そこで、従来、ピット内空間に、上部建物部の柱の夫々に対して、その柱脚部と基礎スラブとを接続する取合い部材を設け、取合い部材を介して柱から基礎スラブへ応力伝達を行い、内部基礎梁を無くした構造が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−155093号公報
しかしながら、上記特許文献1では、曲げ応力やせん断応力を負担する内部基礎梁を省略して、建物の応力を取合い部材により柱から基礎スラブに応力伝達しているので、取合い部材や基礎スラブ側が強度の高いものが求められ、基礎構造の大型化や複雑化を招く。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、ピット内空間を有効に活用でき、建物の応力を効率よく負担できる建物の下部ピット構造を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、ベタ基礎の基礎スラブと上部建物部の最下層の床スラブとの間にピット内空間が形成されている建物の下部ピット構造において、
前記ピット内空間には、上部建物部の柱下部位以外の非柱下部位に位置して前記基礎スラブと前記床スラブとを応力伝達可能に接続する接続用束柱が配置されている点にある。
本構成によれば、接続用束柱が基礎スラブと床スラブとを応力伝達可能に接続するので、基礎スラブだけでなく、床スラブにも応力を負担させることができる。よって、基礎スラブ側の応力負担を軽減でき、基礎構造の簡素化を図るとともに、基礎構造として、所望の耐力を確保しながら内部基礎梁を省略できる。この内部基礎梁の省略により、ピット内空間に大きなスペースを確保でき、そのスペースを各種の設備機器、床下配管や配線の設置スペースとして有効に活用できる。また、水回りの位置変更に伴う床下配管の位置変更や配線の位置変更にも、ピット内空間を有効に活用して、貫通孔を形成する等の作業を必要とせずに柔軟に対応することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記基礎スラブと前記床スラブとが、前記基礎スラブの外周側に設けられた外周側基礎梁と、前記接続用束柱と、前記基礎スラブにおける前記柱下部位に設けられた柱下基礎立上部の夫々で応力伝達可能に接続して一体化されている点にある。
本構成によれば、基礎スラブと床スラブとは、外周側基礎梁と接続用束柱と柱下基礎立上部の夫々で応力伝達可能に接続されているので、基礎スラブと床スラブとの一体性を高めることができる。よって、基礎スラブと床スラブとで応力を適切に分担できる合理的な基礎構造にできる。
本発明の第3特徴構成は、複数の前記接続用束柱が、前記柱下基礎立上部よりも低強度に構成され、柱スパンよりも狭いピッチで配置されている点にある。
本構成によれば、接続用束柱を、柱下基礎立上部よりも低強度の簡素な構造にできる。接続用束柱のピッチを柱スパンよりも狭くすることで、簡素な構造の接続用束柱によって、床スラブの支持を適切に行いながら、基礎スラブと床スラブとの接続を効果的に行える。
建物全体における下部ピット構造を示す平面図 図1における一部を拡大した拡大平面図 図1におけるIII−IIIの縦断面図 図1におけるIV−IVの縦断面図 基礎スラブ、接続用束柱、及び、床スラブの接合構造を示す縦断面図
本発明に係る建物の下部ピット構造の実施形態を図面に基づいて説明する。
この下部ピット構造を有する建物は、例えば、図1に示すように、平面視で矩形状に形成しているが、その形状については適宜変更が可能である。下部ピット構造は、図3及び図4に示すように、柱1を備えた上部建物部2と、その上部建物部2を支持するベタ基礎3とを備え、ベタ基礎3の基礎スラブ4と上部建物部2の最下層の床スラブ5との間にピット内空間6が形成されている。
基礎スラブ4は、例えば、コンクリート製の耐圧版にて構成する。ベタ基礎3の立上部として、図1及び図4に示すように、基礎スラブ4の外周側にはその全周に亘ってコンクリート製の外周側基礎梁7を配設する。
ピット内空間6には、図1〜図3に示すように、複数の柱下基礎立上部8を配置する。上部建物部2には、所定の柱スパンで柱1を配設し、ピット内空間6には、平面視で柱1の配設位置に対応する柱下部位4a(図1及び図2参照)の夫々に柱下基礎立上部8を配置し、外周側にも柱下基礎立上部8が配置されている。
ピット内空間6には、図1、図2及び図4に示すように、柱下基礎立上部8に加えて、複数の接続用束柱9を配置する。この接続用束柱9は、通常、基礎梁が配置される柱下部位4aと柱下部位4aとの間に相当する第1非柱下部位4b(図1の点線にて示す位置及び図2参照)に配置される。第1非柱下部位4bには、接続用束柱9が間隔を隔てて複数配置される。上述の如く、柱下基礎立上部8は、上部建物部2の柱スパンで配置し、接続用束柱9は、上部建物部2の柱スパン(柱下基礎立上部8のピッチ)よりも狭いピッチで配置する。
この実施形態では、図1及び図2に示すように、柱下部位4aと柱下部位4aとの間に相当する第1非柱下部位4bだけでなく、他の第2非柱下部位4cにも接続用束柱9を配置する。第2非柱下部位4cの接続用束柱9も、第1非柱下部位2bと同様に、上部建物部2の柱スパン(柱下基礎立上部8のピッチ)よりも狭いピッチで配置する。これにより、柱下部位4a以外の非柱下部位である第1非柱下部位4b及び第2非柱下部位4cにおいて、接続用束柱9が複数の列状に分散配置されている。
柱下基礎立上部8は、図3に示すように、基礎スラブ4と床スラブ5とを接合するコンクリート製に構成され、基礎スラブ4と床スラブ5とを応力伝達可能に接続している。接続用束柱9は、図3及び図4に示すように、基礎スラブ4と床スラブ5とを接合するプレキャストコンクリート等のコンクリート製に構成され、基礎スラブ4と床スラブ5とを応力伝達可能に接続している。
柱下基礎立上部8及び接続用束柱9は、図2に示すように、例えば、横断面形状を矩形状に形成し、接続用束柱9を柱下基礎立上部8よりも横断面積を小さく形成する。これにより、接続用束柱9を柱下基礎立上部8よりも低強度に構成して、接続用束柱9の構造の簡素化を図る。
複数の接続用束柱9を配設することで、基礎スラブ4だけではなく、床スラブ5でも応力を負担でき、上部建物部2の柱脚部同士に亘る内部基礎梁を省略しながら、建物を効率的に支持できる。よって、基礎スラブ4側の応力負担を軽減しながら、曲げ応力やせん断応力にも適切に負担できる基礎構造にできる。また、ピット内空間6では、内部基礎梁を省略することで、大きなスペースを確保でき、そのスペースを各種の設備機器、床下配管や配線の設置スペースとして有効に活用できる。また、水回りの位置変更に伴う床下配管の位置変更や配線の位置変更にも、ピット内空間6を有効に活用して、貫通孔を形成する等の作業を必要とせずに柔軟に対応できる。
基礎スラブ4と床スラブ5との接合について説明する。
複数の接続用束柱9の夫々では、図5に示すように、上下方向で基礎スラブ4と接続用束柱9と床スラブ5とに亘って鉄筋10を配筋し、接続用束柱9が基礎スラブ4と床スラブ5とを接合する。ちなみに、図5中、11が基礎スラブ4に配筋された鉄筋であり、12が床スラブ5に配筋された鉄筋である。基礎スラブ4側の鉄筋11は、接続用束柱9との接合部位にて下方側の鉄筋11の間隔を狭くして配筋しており、床スラブ5側の鉄筋12は、接続用束柱9との接合部位にて上方側の鉄筋12の間隔を狭くして配筋している。
図示は省略するが、外周側基礎梁7においても、接続用束柱9と同様に、上下方向で基礎スラブ4と外周側基礎梁7と床スラブ5とに亘って鉄筋を配筋して、外周側基礎梁7が基礎スラブ4と床スラブ5とを接合する。また、柱下基礎立上部8においても、上下方向で基礎スラブ4と柱下基礎立上部8と床スラブ5とに亘って鉄筋を配筋して、柱下基礎立上部8が基礎スラブ4と床スラブ5とを接合する。
外周側基礎梁7、接続用束柱9及び柱下基礎立上部8の夫々にて、基礎スラブ4と床スラブ5とを接合することで、基礎スラブ4と床スラブ5とは、外周側基礎梁7と接続用束柱9と柱下基礎立上部8の夫々で応力伝達可能に接続して一体化されている。この一体化により基礎スラブ4と床スラブ5との構造的な一体性を高めることができ、基礎スラブ4だけでなく、床スラブ5によっても応力を負担できる合理的な基礎構造を構築している。また、基礎スラブ4と床スラブ5との構造的な一体性を高めることで、基礎構造自体も全体での剛性力を向上できる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、接続用束柱9の配設位置を、第1非柱下部位4b及び第2非柱下部位4cとしているが、例えば、第1非柱下部位4bのみ接続用束柱9を配置することもできる。
(2)上記実施形態では、接続用束柱9を柱下基礎立上部8よりも横断面積を小さくして、柱下基礎立上部8よりも低強度に構成している。これに代えて、例えば、コンクリートの材料強度を、柱下基礎立上部8よりも接続用束柱9の方が低いものを採用することで、柱下基礎立上部8よりも接続用束柱9を低強度に構成することもできる。このとき、接続用束柱9と柱下基礎立上部8との横断面積を同一又は略同一とすることで、コンクリート製の接続用束柱9と柱下基礎立上部8とを製造する際の型枠の兼用化を図れる。
また、横断面積やコンクリートの材料強度に限らず、それ以外の手法によっても、柱下基礎立上部8よりも接続用束柱9を低強度に構成することもできる。
(3)上記実施形態では、基礎スラブ4と床スラブ5とは、外周側基礎梁7と接続用束柱9と柱下基礎立上部8の夫々で応力伝達可能に接続して一体化している。これに代えて、基礎スラブ4と床スラブ5とは、外周側基礎梁7と接続用束柱9とで応力伝達可能に接続して一体化することもでき、接続用束柱9と柱下基礎立上部8とで応力伝達可能に接続して一体化することもできる。
1 柱
2 上部建物部
3 ベタ基礎
4 基礎スラブ
4a 柱下部位
4b 第1非柱下部位
4c 第2非柱下部位
5 床スラブ
6 ピット内空間
7 外周側基礎梁
8 柱下基礎立上部
9 接続用束柱

Claims (3)

  1. ベタ基礎の基礎スラブと上部建物部の最下層の床スラブとの間にピット内空間が形成されている建物の下部ピット構造であって、
    前記ピット内空間には、上部建物部の柱下部位以外の非柱下部位に位置して前記基礎スラブと前記床スラブとを応力伝達可能に接続する接続用束柱が配置されている建物の下部ピット構造。
  2. 前記基礎スラブと前記床スラブとが、前記基礎スラブの外周側に設けられた外周側基礎梁と、前記接続用束柱と、前記基礎スラブにおける前記柱下部位に設けられた柱下基礎立上部の夫々で応力伝達可能に接続して一体化されている請求項1に記載の建物の下部ピット構造。
  3. 多数の前記接続用束柱が、前記柱下基礎立上部よりも低強度に構成され、柱スパンよりも狭いピッチで配置されている請求項1又は2に記載の建物の下部ピット構造。
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