JP2017128754A - キャンロールと真空成膜装置および長尺体の成膜方法 - Google Patents

キャンロールと真空成膜装置および長尺体の成膜方法 Download PDF

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Abstract

【課題】使用想定温度を大きく超えた温度条件下で使用された場合でも、耐熱性樹脂フィルム等の皺発生を抑制できるキャンロールと真空成膜装置等を提供する。【解決手段】内側に冷媒循環路が設けられた円筒部70と該円筒部の回転中心軸部分に設けられた回転軸71を備え、真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される樹脂フィルム等を円筒部外周面に巻き付けて冷却するキャンロールにおいて、回転軸を構成する金属材料よりその熱膨張係数が大きい金属材料を用いて円筒部を構成するか、回転軸の温度を一定に制御する回転軸用の冷却手段を設けたことを特徴とする。樹脂フィルム等が冷却される際の円筒部外周面の温度上昇に伴う円筒部外周面の熱膨張が回転軸の熱膨張に較べて大きくなるため、円筒部外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)で定義されるクラウン量を従来のキャンロールより増大させることが可能となる。【選択図】図5

Description

本発明は、ロールツーロールで搬送される長尺体(長尺状耐熱性樹脂フィルム、金属箔、金属ストリップ等)をキャンロール外周面に巻き付けながらスパッタリング等の成膜を行う真空成膜装置に係り、特に、成膜時に発生し易い長尺体の皺を抑制できるキャンロールと真空成膜装置および長尺体の成膜方法に関するものである。
液晶パネル、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯電話等には、フレキシブル配線基板が用いられている。フレキシブル配線基板は、耐熱性樹脂フィルムの片面若しくは両面に金属膜を成膜した金属膜付耐熱性樹脂フィルムから作製される。近年、フレキシブル配線基板に形成される配線パターンはますます微細化、高密度化しており、金属膜付耐熱性樹脂フィルム自体が皺のない平滑なものであることがより一層重要になってきている。
この種の金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造方法としては、接着剤により金属箔を耐熱性樹脂フィルムに貼り付けて製造する方法(3層基板の製造方法と称される)、金属箔に耐熱性樹脂溶液をコーティングした後、乾燥させて製造する方法(キャスティング法と称される)、乾式めっき法(真空成膜法)若しくは乾式めっき法(真空成膜法)と湿式めっき法との組み合わせにより耐熱性樹脂フィルムに金属膜を成膜して製造する方法(メタライジング法と称される)等が従来から知られている。また、メタライジング法における上記乾式めっき法(真空成膜法)には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームスパッタリング法等がある。
上記メタライジング法については、特許文献1に、ポリイミド絶縁層上にクロムをスパッタリングした後、銅をスパッタリングしてポリイミド絶縁層上に導体層を形成する方法が開示されている。また、特許文献2に、銅ニッケル合金をターゲットとするスパッタリングで形成した第一の金属薄膜と、銅をターゲットとするスパッタリングで形成した第二の金属薄膜とが、この順でポリイミドフィルム上に積層されたフレキシブル回路基板用材料(すなわち、銅張積層樹脂フィルム基板)が開示されている。尚、ポリイミドフィルム等の耐熱性樹脂フィルムに真空成膜を行って金属膜付耐熱性樹脂フィルムを製造する場合、以下に述べるスパッタリングウェブコータを用いることが一般的である。
上記スパッタリング法は、一般に、成膜された金属薄膜等の密着力に優れる利点を有する反面、真空蒸着法に較べて耐熱性樹脂フィルムに与える熱負荷が大きいといわれている。そして、成膜の際に耐熱性樹脂フィルムに大きな熱負荷がかかるとフィルムに皺が発生し易くなることも知られている。
皺の発生を防ぐため、スパッタリングウェブコータでは、ロールツーロールにより搬送される長尺状耐熱性樹脂フィルムを、冷却機能を有するキャンロール外周面に巻き付けることで成膜中の耐熱性樹脂フィルムを裏面側から冷却する方式が採用されている。例えば、特許文献3には、スパッタリングウェブコータの一例である巻出巻取式(ロールツーロール方式)の真空スパッタリング装置が開示されている。この巻出巻取式の真空スパッタリング装置には、キャンロールとして機能するクーリングロールを具備し、更に、クーリングロールの少なくとも耐熱性樹脂フィルムの搬入側(搬送上流側)にサブロール(前フィードロール)が設けられており、このサブロールによって耐熱性樹脂フィルムをクーリングロールに密着させる制御が行われている。
ところで、熱負荷が作用していない長尺状耐熱性樹脂フィルムに対し長さ方向へ向けて張力が印加された場合でも、図1(A)〜(C)に示すように樹脂フィルムの中央部に皺が発生する。すなわち、図1(A)に示すように樹脂フィルムに対し長さ方向への張力が印加されていない場合(張力開放状態)には樹脂フィルムに弛みがなく平坦状であるが、樹脂フィルムに対し長さ方向へ向けて張力が印加された場合(張力印加状態)には、図1(B)〜(C)に示すようにキャンロール(クーリングロール)と接触しない搬送状態においても、樹脂フィルム全体が伸びて樹脂フィルムの中央部に皺が発生する状態(中だるみ状態)となる。
このため、長尺状耐熱性樹脂フィルムに対し長さ方向へ向けて張力(搬送張力)が印加されていると、平行キャンロール(平行形状型キャンロール)に巻き付けられた状態であっても、極僅かではあるが、図2(A)に示すように耐熱性樹脂フィルムの中央部に皺が発生する状態(中だるみ状態)となる。
上記「中だるみ状態」が極僅かであっても、「中だるみ部位」に隙間が生じて平行キャンロール(平行形状型キャンロール)との熱伝導効率が不十分となるため、その分、冷却効果が低下し、スパッタリング成膜の熱負荷に起因して上記「中だるみ部位」に幅方向の皺が発生し易くなる問題が存在した。特に、スパッタリング成膜の効率等を高める目的で耐熱性樹脂フィルムの搬送速度を高めた場合には、所望膜厚のスパッタリング成膜を短時間で行う必要があることから大電力をスパッタリングカソードに印加することになるため、その分、耐熱性樹脂フィルムに与える熱負荷が更に大きくなって上記問題が顕著となる。
この問題を解消するため、非特許文献1では、ロール中央部に較べてロール端部側が高く加工された「逆クラウン形状」のキャンロールを採用し、キャンロール端部側の周速がロール中央部より速くなるようにして耐熱性樹脂フィルムの幅方向に皺が発生し難い装置を提案している。しかし、「逆クラウン形状」のキャンロールを採用する方法は、大気中において長尺状樹脂フィルムとロールのグリップ力が弱くかつフィルムの搬送速度が速いときには効果的な方法であるが、真空中において長尺状樹脂フィルムとロールのグリップ力が強くかつフィルムの搬送速度が遅いときには効果的な方法とは言えなかった。
他方、上記問題を解消するため、特許文献4では、ロールの軸方向端部側に較べ軸方向中央部が高く加工された太鼓型(クラウン形状型:特許文献4から計算すると軸方向中央部が軸方向端部側より2〜3mm程度高い)のキャンロールを採用することでフィルムの幅方向に皺が発生し難い装置を提案している。
そして、「逆クラウン形状」のキャンロールを用いる非特許文献1の装置と比較した場合、真空中において樹脂フィルムとロールのグリップ力が強くかつフィルムの搬送速度が遅いときには、図2(B)に示すように太鼓型(クラウン形状型)のキャンロールを用いる特許文献4の装置(方法)は、クラウン形状型キャンロールの外周面に樹脂フィルムを巻き付けて上記「中だるみ部位」を伸ばす作用があるため効果的であった。
ところで、上述した平行形状型キャンロールやクラウン形状型キャンロールは、図4に示すように内側に冷媒循環路が設けられた円筒部30と該円筒部30の回転中心軸部分に設けられた回転軸31とで主要部が構成されており、当該ロールの使用想定温度(例えば、キャンロール外周面の温度が20℃条件下で使用する)を考慮しながら円筒部の形状が設定されており、円筒部外周面を研削研磨して平行形状型若しくはクラウン形状型に加工されている。そして、上記円筒部30外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)が0となるように加工された「平行形状型のキャンロール」において当該ロールの使用想定温度を超えた温度条件下で使用された場合には、上記回転軸31に較べ円筒部30の外周面が大きく熱膨張するため(構造的に長尺状樹脂フィルム等と接触しない回転軸31は円筒部30の外周面に較べて温度上昇が小さい)、上記直径差(α=α1−α2)が正の「クラウン形状型キャンロール」へ自然に変形し、また、上記円筒部30外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)が正となるように加工された「クラウン形状型キャンロール」においても当該ロールの使用想定温度を超えた温度条件下で使用された場合には、回転軸31に較べて円筒部30の外周面が大きく熱膨張するため、上記直径差(α=α1−α2)で定義されるクラウン量が当初の設定値に較べて自然に増大する。このため、成膜効率等を高める目的で大電力をスパッタリングカソードに印加したとしても、当初の「平行形状型のキャンロール」は「クラウン形状型キャンロール」へ自然に変形し、「クラウン形状型キャンロール」も当初のクラウン量が自然に増大することから、長尺状樹脂フィルムにおける皺の発生についてある程度抑制することは可能であった。
しかし、成膜効率等を更に高める目的でスパッタリングカソードにより大きな電力を印加した場合、上記皺発生の抑制効果には限界が存在した。
特開平02−098994号公報 特開平06−009616号公報 特開昭62−247073号公報 特開平10−008249号公報
" The Mechanics of Web Handling ", David R. Roisum, Ph.D, TAPPI PRESS, (1998) p.83-84
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、使用想定温度を大きく超えた温度条件下においてキャンロールが使用された場合でも、耐熱性樹脂フィルム等長尺体における皺の発生を抑制できるキャンロールと真空成膜装置を提供し、かつ、皺の発生が抑制された長尺体の成膜方法を提供することにある。
そこで、使用想定温度を大きく超えた温度条件下においても長尺体に皺が発生し難い新たなキャンロール構造について本発明者が鋭意研究を行ったところ、キャンロールの円筒部についてキャンロールの回転軸より熱膨張係数が大きい金属材料を用いて構成した場合に使用温度に対応可能な十分なクラウン量が確保されることを見出すに至り、かつ、上記回転軸の温度を一定に制御する回転軸用の冷却手段を付設した場合においても使用温度に対応可能な十分なクラウン量が確保されることを見出すに至った。本発明はこのような技術的発見に基づき完成されたものである。
すなわち、本発明に係る第1の発明は、
内側に冷媒循環路が設けられた円筒部と該円筒部の回転中心軸部分に設けられた回転軸を備え、真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体を円筒部外周面に巻き付けて冷却するキャンロールにおいて、
上記回転軸を構成する金属材料よりその熱膨張係数が大きい金属材料を用いて円筒部が構成されていることを特徴とし、
第2の発明は、
内側に冷媒循環路が設けられた円筒部と該円筒部の回転中心軸部分に設けられた回転軸を備え、真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体を円筒部外周面に巻き付けて冷却するキャンロールにおいて、
上記回転軸の温度を一定に制御する回転軸用の冷却手段が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明に係る第3の発明は、
第1の発明または第2の発明に記載のキャンロールにおいて、
上記円筒部外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)が0である平行形状型若しくは上記直径差(α)が正であるクラウン形状型に加工されていることを特徴とし、
第4の発明は、
第1の発明〜第3の発明のいずれかに記載のキャンロールにおいて、
クラウン形状型キャンロールにおける上記直径差(α)で定義されるクラウン量を100〜500μmの範囲で変化させることを特徴とするものである。
次に、本発明に係る第5の発明は、
真空チャンバーと、該真空チャンバー内においてロールツーロールで長尺体を搬送する搬送機構と、外周面に長尺体を巻き付けて冷却するキャンロールと、キャンロールに巻き付けられた長尺体に対し真空成膜を施す手段を備える真空成膜装置において、
第1の発明〜第4の発明のいずれかに記載のキャンロールで上記キャンロールが構成されていることを特徴とし、
第6の発明は、
第5の発明に記載の真空成膜装置において、
上記真空成膜を施す手段がマグネトロンスパッタリングであることを特徴とし、
また、本発明に係る第7の発明は、
真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体をキャンロールの外周面に巻き付けると共に、キャンロールに巻き付けられた長尺体に対し真空成膜を行う長尺体の成膜方法において、
第1の発明〜第4の発明のいずれかに記載のキャンロールで上記キャンロールが構成されていることを特徴とするものである。
第1の発明に記載のキャンロールによれば、
回転軸を構成する金属材料よりその熱膨張係数が大きい金属材料を用いて円筒部が構成されており、長尺体が冷却される際の円筒部外周面の温度上昇に伴う円筒部外周面の熱膨張が上記回転軸の熱膨張に較べて大きくなるため、円筒部外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)を増大させることが可能となる。
また、第2の発明に記載のキャンロールによれば、
回転軸の温度を一定に制御する回転軸用の冷却手段が設けられており、長尺体が冷却される際の円筒部外周面の温度上昇に伴う円筒部外周面の熱膨張が冷却手段を備える回転軸の熱膨張に較べて大きくなるため、円筒部外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)を増大させることが可能となる。
そして、使用想定温度を大きく超えた温度条件下においてキャンロールが使用された場合でも、上記軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)で定義されるクラウン量の増大が図れるため長尺体における皺の発生を抑制することが可能となる。
図1(A)は長尺体(長尺状耐熱性樹脂フィルム等)に対し長さ方向へ向けて張力が印加されていない(すなわち張力開放状態)場合の長尺体表面を示す平面図、図1(B)は長尺体に対し長さ方向へ向けて張力が印加(張力印加状態)された場合に生じる長尺体の「中だるみ部位」を示す平面図、図1(C)は図1(B)のA−A’面断面図。 図2(A)は従来例に係る平行キャンロール(平行形状型キャンロール)面に長尺体が巻き付けられた際に現れる「中だるみ部位」を示す概略断面図、図2(B)は太鼓型(クラウン形状型)のキャンロール面に長尺体が巻き付けられた際に上記「中だるみ部位」が幅方向へ拡げられる状態を示す概略断面図。 真空成膜装置の説明図。 内側に冷媒循環路が設けられた円筒部と該円筒部の回転中心軸部分に設けられた回転軸を具備するキャンロールの説明図。 図5(A)はロールの使用想定温度において円筒部外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)が0となるように加工された本発明に係る平行形状型のキャンロールを示す説明図、図5(B)はロールの使用想定温度を超えた温度条件下で使用された場合における円筒部外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)が正に変動してクラウン形状型に変形した本発明に係るキャンロールの説明図。 回転軸の温度を一定に制御する回転軸用の冷却手段が付設された本発明に係るキャンロールの説明図。
以下、本発明に係る実施の形態について詳細に説明する。
(1)キャンロール
キャンロールは、図4に示すように円筒部30、側板32、ベアリング35を有する回転軸31とで構成されている。また、キャンロールの円筒部30はジャケット構造と呼ばれる2重構造になっており、その内側は、上記回転軸31における中心軸2重配管の内側導入管33から冷媒(温媒)が入り、外側排出管34から冷媒(温媒)が出る構造になっている。
そして、キャンロールは、当該ロールの使用想定温度(例えば20℃)に制御された状態で上記円筒部30が切削研磨され、平行形状型、クラウン形状型、逆クラウン形状型等に加工される。
また、大型キャンロールの自重を考慮し、長尺状樹脂フィルム等が接する側の円筒部が上記回転軸と平行になるよう研削研磨加工されることもある。例えば、長尺状樹脂フィルム等がキャンロールの上側に接する場合、キャンロールの自重による撓みを考慮して、上記円筒部の上側が回転軸と平行になるようロールの軸方向中央部直径を太く(すなわちクラウン形状型)設定することもある。あるいは、長尺状樹脂フィルム等がキャンロールの下側に接する場合、キャンロールの自重による撓みを考慮して、上記円筒部の下側が回転軸と平行になるようロールの軸方向中央部直径を細く(すなわち逆クラウン形状型)に設定することもある。
そして、当該ロールの使用想定温度(例えば20℃)条件下で円筒部が回転軸と平行になるよう切削研磨加工された平行形状型キャンロールは、上記使用想定温度を超えた温度条件下で使用された場合、円筒部を構成する金属材料の熱膨張作用によりロールの軸方向中央部直径が太いクラウン形状型に自然に熱変形し、また、上記使用想定温度条件下でロールの軸方向中央部直径が太いクラウン形状型に切削研磨加工されたキャンロールにおいては、上記使用想定温度を超えた温度条件下で使用された場合、円筒部を構成する金属材料の熱膨張作用によりそのクラウン量が自然に増大するため、長尺状樹脂フィルム等長尺体における皺の発生に対して上述したようにある程度抑制することは可能であった。
しかし、樹脂フィルム等長尺体の皺発生に起因する上記「中だるみ状態」を低減させる最適なクラウン量[円筒部外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)で定義される]に関しては、長尺体の種類、厚み、成膜時の熱負荷、成膜する膜厚、長尺体の搬送速度等に依存するため、当該ロールの使用想定温度条件に基づいて上記クラウン量を特定な値に予め定めておくことは好ましくない。このため、キャンロールの製作時にクラウン量を特定な値に決めるのではなく、キャンロールが使用される温度条件に対応してクラウン量を適正な値に調整できるようにしたい。しかし、従来のキャンロールにおいては使用温度条件が想定を超えて著しく高温となった場合、長尺状樹脂フィルム等長尺体における皺発生の抑制効果には上述したように限界が存在した。すなわち、上記「中だるみ状態」を伸ばす目的のクラウン量は100μm以上でないと効果は期待できず、500μmを超えると、フィルムの速度が速い方向(周速が速い方向)にフィルムが寄っていく上述の性質に起因したフィルム中央に皺が発生することがある。
そこで、図5(A)と(B)に示すように円筒部70に熱膨張係数が大きい金属材料を採用し、回転軸71には熱膨張係数が小さい金属材料を採用した場合、円筒部の温度を上昇させることで円筒部70外周面の熱膨張が回転軸71の熱膨張に較べて大きくなるため、従来のキャンロールに較べてクラウン量をより増加させることが可能となり、効率的である。尚、円筒部70に熱膨張係数が小さい金属材料を採用し、回転軸71に熱膨張係数が大きい金属を採用した場合、回転軸部の温度を低下させることによりキャンロールのクラウン量を増加させることも可能である。しかし、真空チャンバー内において部品が極端に冷却されてしまうと、真空チャンバー内に存在する水分の吸着等が問題となる。このため、回転軸71を構成する金属材料よりその熱膨張係数が大きい金属材料を用いて円筒部70を構成する前者の方法が望ましい。
また、図6に示すように回転軸41の温度を一定に制御する回転軸用の冷却手段を付設した構成を採用した場合においても、円筒部40の温度を上昇させることで円筒部40外周面の熱膨張が回転軸41の熱膨張(冷却手段の作用で回転軸の膨張が少ない)に較べて大きくなるため、従来のキャンロールに較べてクラウン量をより増加させることが可能となり、効率的である。すなわち、上記冷却手段を構成する回転軸冷媒導入管46から冷媒が入り、同じく冷却手段を構成する回転軸冷媒排出管47から冷媒が出る構造を採用することにより回転軸41の温度を一定に制御することが可能となる。尚、図6中、符号42は側板、符号43は中心軸2重配管の内側導入管、符号44は中心軸2重配管の外側排出管、符号45はベアリングをそれぞれ示す。
(2)真空成膜装置
真空成膜手段の一例としてスパッタリングを挙げ、かつ、ロールツーロールで搬送される長尺体の一例として長尺状耐熱性樹脂フィルムを挙げて実施の形態に係る真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)について詳細に説明する。
本実施の形態に係る真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)は、図3に示すように真空チャンバー(減圧室)50内に、長尺状耐熱性樹脂フィルム52を巻き出す巻き出しロール51と、長尺状耐熱性樹脂フィルム52を巻き取る巻き取りロール64と、巻き出しロール51と巻き取りロール64間に設けられかつ内部で温調された冷媒が循環していると共にサーボモータにより回転駆動される冷却キャンロール56と、冷却キャンロール56の上流側に設けられかつサーボモータにより回転駆動されると共に巻き出しロール51から供給された長尺状耐熱性樹脂フィルム52を冷却キャンロール56に搬入させる前フィードロール55と、冷却キャンロール56の下流側に設けられかつサーボモータにより回転駆動されると共に冷却キャンロール56から送り出される長尺状耐熱性樹脂フィルム52を上記巻き取りロール64側へ搬出させる後フィードロール61が配置された構造を有しており、かつ、上記冷却キャンロール56の対向側には熱負荷を伴う真空成膜手段としてのマグネトロンスパッタリングカソード57、58、59、60が冷却キャンロール56の外周面に沿って設けられている。尚、冷却キャンロール56については、回転軸を構成する金属材料よりその熱膨張係数が大きい金属材料を用いて円筒部を構成した上述のキャンロールが用いられている。
また、巻き出しロール51から冷却キャンロール56までの上流側搬送路上には、長尺状耐熱性樹脂フィルム52を案内するフリーロール53と、長尺状耐熱性樹脂フィルム52の張力測定を行う張力センサロール54と、サーボモータにて回転駆動される前フィードロール55がそれぞれ配置されている。
そして、サーボモータにて回転駆動される冷却キャンロール56に対しその周速度が遅くなるように調整された前フィードロール55により長尺状耐熱性樹脂フィルム52が冷却キャンロール56の外周面に密着し搬送されるようになっている。
また、上記冷却キャンロール56から巻き取りロール64までの下流側搬送路上にも、サーボモータにて回転駆動される後フィードロール61と、長尺状耐熱性樹脂フィルム52の張力測定を行う張力センサロール62と、長尺状耐熱性樹脂フィルム52を案内するフリーロール63がそれぞれ配置されている。
そして、冷却キャンロール56に対しその周速度が同一若しくは速くなるように調整された上記後フィードロール61により冷却キャンロール56から巻き取りロール64側に向けて長尺状耐熱性樹脂フィルム52が排出されるようになっている。
また、上記巻き出しロール51と巻き取りロール64では、パウダークラッチ等によるトルク制御によって、長尺状耐熱性樹脂フィルム52の張力バランスが保たれるようになっている。更に、冷却キャンロール56の回転とこれに連動して回転するサーボモータ駆動の前フィードロール55と後フィードロール61により、巻き出しロール51から長尺状耐熱性樹脂フィルム52が巻き出されて上記巻き取りロール64に巻き取られるようになっている。
また、真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)では、上述したように熱負荷を伴う真空成膜手段としてのマグネトロンスパッタリングカソード57、58、59、60が上記冷却キャンロール56の外周面に沿って設けられている。
そして、スパッタリング成膜に際しては、スパッタリングウェブコータの減圧室内を到達圧力10-4Pa程度まで減圧した後、スパッタリングガスの導入により0.1〜10Pa程度の圧力調整が行われる。スパッタリングガスにはアルゴン等公知のガスが使用され、目的に応じて更に酸素等のガスが添加される。真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)の形状や材質に関しては、減圧状態に耐え得るものであれば特に限定はなく、種々のものが使用される。また、スパッタリングウェブコータにおける減圧室内の減圧状態を維持するため、スパッタリングウェブコータには、図示しないドライポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオコイル等の種々の装置が付設されている。
尚、金属膜のスパッタリング成膜の場合には、板状のターゲット(図示せず)を使用することができるが、板状ターゲットを用いた場合、ターゲット上にノジュール(異物の成長)が発生することがある。これが問題となる場合には、ノジュールの発生がなく、ターゲットの使用効率が高い円筒形のロータリーターゲットを使用することが好ましい。また、図3に示す真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)は、熱負荷を伴う真空成膜手段としてスパッタリングを想定したものであることからマグネトロンスパッタリングカソード57、58、59、60が示されているが、熱負荷を伴う真空成膜手段が蒸着等の他の成膜手段である場合は、板状ターゲットに代えて他の成膜手段が設けられる。他の真空成膜手段としては、CVD(化学的気相成長)および蒸着法等が例示される。
(3)長尺体と金属膜付耐熱性樹脂フィルム
(3-1)長尺体
長尺体は、長尺状の樹脂フィルム、金属箔、金属ストリップ等が挙げられる。そして、樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのような長尺状樹脂フィルムや、ポリイミドフィルムのような長尺状耐熱性樹脂フィルム等が例示される。
(3-2)金属膜付耐熱性樹脂フィルム(銅張積層樹脂フィルム基板)
本発明に係る長尺体の成膜方法を用いて、金属膜付耐熱性樹脂フィルム(銅張積層樹脂フィルム基板)を製造することができる。
上記金属膜付耐熱性樹脂フィルム(銅張積層樹脂フィルム基板)としては、耐熱性樹脂フィルム表面にNi、Ni系合金、クロム等からなる下地金属層と、下地金属層の表面に積層された銅薄膜層とで構成された構造体が例示される。このような構造を有する銅張積層樹脂フィルム基板は、サブトラクティブ法によりフレキシブル配線基板に加工される。ここで、サブトラクティブ法とは、レジストで覆われていない金属膜(例えば、上記銅薄膜層)をエッチングにより除去してフレキシブル配線基板を製造する方法である。
上記Ni合金等からなる層はシード層(下地金属層)と呼ばれ、銅張積層樹脂フィルム基板の電気絶縁性や耐マイグレーション性等の所望の特性によりその組成が選択される。そして、シード層には、Ni−Cr合金またはインコネル、コンズタンタンやモネル等の各種公知の合金を用いることができる。また、金属膜付耐熱性樹脂フィルム(銅張積層樹脂フィルム基板)の金属膜(銅薄膜層)を更に厚くしたい場合は、湿式めっき法を用いて金属膜を形成することがある。尚、電気めっき処理(すなわち、電解めっき処理)のみで金属膜を形成する場合と、一次めっきとして無電解めっき処理を行い、二次めっきとして電解めっき処理等の湿式めっき法を組み合わせて行う場合もある。湿式めっき処理は、常法による湿式めっき法の諸条件を採用すればよい。
また、上記金属膜付耐熱性樹脂フィルム(銅張積層樹脂フィルム基板)に用いる耐熱性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルムまたは液晶ポリマー系フィルムから選ばれる樹脂フィルムが挙げられ、金属膜付耐熱性樹脂フィルム(銅張積層樹脂フィルム)としての柔軟性、実用上必要な強度、配線材料として好適な電気絶縁性を有する点から好ましい。
尚、上記金属膜付耐熱性樹脂フィルム(銅張積層樹脂フィルム)として、長尺耐熱性樹脂フィルムにNi-Cr合金やCu等の金属膜を積層した構造体を例示したが、上記金属膜以外に、目的に応じて酸化物膜、窒化物膜、炭化物膜等を用いることも可能である。
以下、本発明の実施例について比較例も挙げて具体的に説明するが、本発明に係る技術的構成が下記実施例の構成に限定されるものではない。
まず、本実施例においては図3に示した真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)を用い、長尺体としての耐熱性樹脂フィルム52には、幅500mm、長さ800m、厚さ25μmの宇部興産株式会社製の耐熱性ポリイミドフィルム「ユーピレックス(登録商標)」を使用した。
また、真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)に組み込まれたキャンロールは、当該ロールの使用想定温度(20℃)条件下で円筒部が回転軸と平行(すなわち、円筒部外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2が同一に設定)になるよう切削研磨加工された平行形状型キャンロールを適用し、上記中央部直径α1と両端部直径α2が900mm、幅750mm、かつ、キャンロール本体(円筒部)表面にハードクロムめっきが施されている。
また、キャンロールの円筒部と回転軸を構成する金属材料には、熱膨張係数の大きいアルミニウム(線熱膨張係数:23ppm/K)と熱膨張係数の小さいステンレス(線熱膨張係数:15ppm/K)を適用し、以下の表1〜表4に示すように、円筒部と回転軸がそれぞれステンレスで構成されたキャンロール、円筒部と回転軸がそれぞれアルミニウム(アルミ)で構成されたキャンロール、および、熱膨張係数の大きいアルミで円筒部が構成されかつ熱膨張係数の小さいステンレスで回転軸が構成されたキャンロール3種を作製し、更に、3種のキャンロールそれぞれについて、回転軸の温度を20℃に制御する回転軸用冷却手段が付設されたキャンロールと冷却手段が付設されないキャンロールを作製した。
また、上記回転軸用冷却手段が付設された3種のキャンロール(実施例1〜3)、および、熱膨張係数の大きいアルミで円筒部が構成されかつ熱膨張係数の小さいステンレスで回転軸が構成されると共に上記回転軸用冷却手段が付設されていないキャンロール(実施例4)をそれぞれ実施例に係るキャンロールとし、円筒部と回転軸がそれぞれステンレスで構成されかつ上記回転軸用冷却手段が付設されていないキャンロール(比較例1)、および、円筒部と回転軸がそれぞれアルミニウム(アルミ)で構成されかつ上記回転軸用冷却手段が付設されていないキャンロール(比較例2)をそれぞれ比較例に係るキャンロールとした。
そして、実施例1〜4に係るキャンロールと比較例1〜2に係るキャンロールについて、下記温度(20℃、40℃、60℃)条件下で使用されたときの「軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)で定義されるクラウン量(μm)」、および、「皺が発生しない最大スパッタ電力(4台の合計)kW」をそれぞれ実験により求めた。
[クラウン量の比較]
実施例1〜4と比較例1〜2に係るキャンロールについて、20℃、40℃、60℃の温度(各キャンロールの円筒部外周面温度に基づく)条件下で使用されたときのクラウン量(キャンロールの外周面形状)を測定した。
尚、各キャンロールにおける円筒部外周面温度については、図4の符号33、図6の符号43で示される内側導入管から20℃の冷水、40℃、60℃の温水を各キャンロールに個別に注入して各キャンロールの円筒部外周面温度としている。
その結果を以下の表1と表2に示す。
Figure 2017128754
Figure 2017128754
[評 価]
(1)実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、および、実施例3と実施例4との比較から確認されるように、上記回転軸用冷却手段が付設されていない比較例1、比較例2、および、実施例4に係るキャンロールにおいては、円筒部の温度が回転軸に伝熱してしまうことから、上記回転軸用冷却手段が付設された実施例1〜3に係るキャンロールと比較してクラウン量が小さいことが確認される。特に、比較例1に係るキャンロールにおいては、使用想定温度を大きく超えた温度条件下で使用された場合、当該使用温度に対応可能な十分なクラウン量を確保し難いことが確認される。
(2)円筒部の材質に熱膨張係数の大きいアルミニウムが適用された場合、ステンレスが適用された場合と比較してクラウン量が大きくなることも確認される。
[皺が発生しない最大スパッタ電力]
次に、実施例1〜4と比較例1〜2に係るキャンロールが個別に組み込まれた実施例1〜4と比較例1〜2に係る真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)を用い、耐熱性樹脂フィルム(耐熱性ポリイミドフィルム)52に対しシード層(下地金属層)のNi−Cr膜とCu膜を順次成膜したときに皺が発生しない最大スパッタ電力を測定した。
尚、成膜条件は以下の通りである。
すなわち、図3に示すマグネトロンスパッタターゲット57にはNi−Crターゲットを用い、マグネトロンスパッタターゲット58、59、60にはCuターゲットを用い、アルゴンガスを300sccm導入し、各カソードへの印加電力は5kWの電力制御で行った。また、巻き出しロール51と巻き取りロール64の張力は80Nとし、巻き出しロール51に上記耐熱性樹脂フィルム(耐熱性ポリイミドフィルム)52をセットし、かつ、キャンロール56を経由して耐熱性樹脂フィルム(耐熱性ポリイミドフィルム)52の先端部を巻き取りロール64に取り付けた。また、真空チャンバー50を複数台のドライポンプにより5Paまで排気した後、更に、複数台のターボ分子ポンプとクライオコイルを用いて3×10-3Paまで排気した。
次に、上記耐熱性樹脂フィルム(耐熱性ポリイミドフィルム)52の搬送速度を3m/分にした後、各マグネトロンスパッタカソード57、58、59、60にアルゴンガスを導入して電力を印加し、Ni−Cr膜とCu膜の成膜を開始した。
そして、実施例1〜4と比較例1〜2に係る各真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)におけるキャンロール56上の耐熱性樹脂フィルム(耐熱性ポリイミドフィルム)表面を観察可能な窓から、実施例1〜4と比較例1〜2に係るキャンロールの円筒部における制御温度(20℃、40℃、60℃)条件下、搬送速度3m/分でキャンロール56上を搬送される耐熱性樹脂フィルム(耐熱性ポリイミドフィルム)の皺発生の有無を観察すると共に、スパッタリングの熱負荷に起因した皺発生が起こらない最大スパッタ電力(4台の合計)を求めた。
その結果を以下の表3と表4に示す。
Figure 2017128754
Figure 2017128754
[評 価]
(1)実施例1〜3に係る「表1」と「表3」、および、比較例1〜2と実施例4に係る「表2」と「表4」との対比で確認されるように、「クラウン量」と「皺が発生しない最大スパッタ電力」は略比例関係にあり、かつ、「クラウン量」が大きくなると「皺が発生しない最大スパッタ電力」も大きくなる傾向にあった。
これは、キャンロールのクラウン形状により上述した「中だるみ状態」が解消され、耐熱性樹脂フィルム(耐熱性ポリイミドフィルム)とキャンロールの密着性が向上し、スパッタリングによる熱負荷がキャンロールにより効率よく冷却されたためと考えられる。
(2)また、各表に示していないが、キャンロール円筒部の制御温度が80℃を超えた場合、皺が発生しない最大スパッタ電力は極端に低下する傾向にあった。
これは、上記キャンロールの冷却効果(クラウン形状により「中だるみ状態」が解消され、耐熱性樹脂フィルムとキャンロールの密着性が向上してスパッタリングによる熱負荷がキャンロールにより効率よく冷却される効果)に較べ、キャンロールの温度が高過ぎる(80℃を超えている場合)結果、耐熱性樹脂フィルムの冷却作用が不十分となる影響の方が大きいためであると考えられる。
(3)上記キャンロールの温度が高過ぎる弊害を回避するためには、使用想定温度におけるキャンロール表面形状を若干のクラウン形状に切削研磨加工しておく(すなわち、クラウン量を必要以上に大きく設定しない)ことで、最適なクラウン量になる円筒部の制御温度を低下させることが可能になる。
(4)一方、使用想定温度におけるキャンロール表面形状を大きなクラウン形状に切削研磨加工(すなわち、クラウン量を大きく設定する)し、キャンロール円筒部の制御温度を低下させてクラウン量を減少させる方法は、スパッタリング成膜前にキャンロールで冷却された樹脂フィルムとスパッタリングの熱負荷によるフィルム表面の温度差が大きくなって急激な熱歪みによる皺が発生してしまうことがある。
本発明に係るキャンロールによれば、成膜速度を高める等の理由で使用想定温度を大きく超えた温度条件で使用された場合においても十分なクラウン量を確保できるため、耐熱性樹脂フィルム等の皺発生を抑制することが可能となる。このため、液晶テレビ、携帯電話等のフレキシブル配線基板に用いられる銅張積層樹脂フィルム(金属膜付耐熱性樹脂フィルム)の製造に使用される産業上の利用可能性を有している。
30 円筒部
31 回転軸
32 側板
33 内側導入管
34 外側排出管
35 ベアリング
40 円筒部
41 回転軸
42 側板
43 内側導入管
44 外側排出管
45 ベアリング
46 回転軸冷媒導入管
47 回転軸冷媒排出管
50 真空チャンバー(減圧室)
51 巻き出しロール
52 長尺状耐熱性樹脂フィルム
53 フリーロール
54 張力センサロール
55 前フィードロール
56 キャンロール
57 マグネトロンスパッタリングカソード
58 マグネトロンスパッタリングカソード
59 マグネトロンスパッタリングカソード
60 マグネトロンスパッタリングカソード
61 後フィードロール
62 張力センサロール
63 フリーロール
64 巻き取りロール
70 円筒部
71 回転軸

Claims (7)

  1. 内側に冷媒循環路が設けられた円筒部と該円筒部の回転中心軸部分に設けられた回転軸を備え、真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体を円筒部外周面に巻き付けて冷却するキャンロールにおいて、
    上記回転軸を構成する金属材料よりその熱膨張係数が大きい金属材料を用いて円筒部が構成されていることを特徴とするキャンロール。
  2. 内側に冷媒循環路が設けられた円筒部と該円筒部の回転中心軸部分に設けられた回転軸を備え、真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体を円筒部外周面に巻き付けて冷却するキャンロールにおいて、
    上記回転軸の温度を一定に制御する回転軸用の冷却手段が設けられていることを特徴とするキャンロール。
  3. 上記円筒部外周面の軸方向中央部直径α1と両端部直径α2の直径差(α=α1−α2)が0である平行形状型若しくは上記直径差(α)が正であるクラウン形状型に加工されていることを特徴とする請求項1または2に記載のキャンロール。
  4. クラウン形状型キャンロールにおける上記直径差(α)で定義されるクラウン量を100〜500μmの範囲で変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のキャンロール。
  5. 真空チャンバーと、該真空チャンバー内においてロールツーロールで長尺体を搬送する搬送機構と、外周面に長尺体を巻き付けて冷却するキャンロールと、キャンロールに巻き付けられた長尺体に対し真空成膜を施す手段を備える真空成膜装置において、
    請求項1〜4のいずれかに記載のキャンロールで上記キャンロールが構成されていることを特徴とする真空成膜装置。
  6. 上記真空成膜を施す手段がマグネトロンスパッタリングであることを特徴とする請求項5に記載の真空成膜装置。
  7. 真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺体をキャンロールの外周面に巻き付けると共に、キャンロールに巻き付けられた長尺体に対し真空成膜を行う長尺体の成膜方法において、
    請求項1〜4のいずれかに記載のキャンロールで上記キャンロールが構成されていることを特徴とする長尺体の成膜方法。
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