JP2017150176A - 箱形ルーフ用筒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な作業で、箱形ルーフ用筒体が下方にたるむことを簡単かつ確実に防止し、施工性の向上を図ることのできる箱形ルーフ用筒体を提供する。
【解決手段】ボルト接合用の継手フランジ6cを端部に設け、端部隅角を外向き開放の箱抜き6dとした略矩形断面鋼管の箱形ルーフ用筒体6であり、筒体端部の下側辺にスリットレール20を閂挿入用金具として筒体長さ方向に向けて設け、このスリットレール20に逆T字形閂部材22の頭部平板22aを嵌め込む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、函体を推進または牽引させて鉄道、道路下に横断地下道を構築する工法に用いられる箱形ルーフ用筒体に関するものである。
鉄道、道路等の下部地中に大幅員の地下構造物を横断方向に掘進させるには、上部交通を支承するための防護工が必要となり、かかる防護工として従来鋼管等を水平に並列させるパイプルーフを設けることなどが挙げられるが、地中に掘進させる地下構造物の防護工を別工事として施工することなく、地下構造物の掘進と同時に行うので安全かつ確実に、しかも安価に工事ができ、また土被りも浅く施工できるものとして、次のような工法が知られている。
これは図6にも示すように、まず、鉄道等上部交通1の脇に土留め鋼矢板2を打設して、発進坑3と到達坑4を築造し、該発進坑3内に圧入機5を設置してこれで箱形ルーフ用筒体6を到達坑4に向けて圧入させる。
箱形ルーフ用筒体6は図9に示すように、鋼管による略正方形断面の箱形筒体であり、側面に鉤状の構成部材が外向きに並ぶ雄型継手6aと、内向きに並ぶ雌型継手6bを長手方向に連続して形成し、また上面に平板からなるフリクションカッター7を取付けている。
かかる箱形ルーフ用筒体6は単位筒体を1本ずつ圧入するものであり、端部にボルト接合用の継手フランジ6cを形成し、この継手フランジ6c同士をボルト、ナット19で締結することにより1ピースずつ長さ方向に継ぎ足して必要長を埋設し、さらに継手6a,6bを介して横方向に連続させながら並列させる。
ボルト、ナット19での締結は、箱形ルーフ用筒体6の端部隅角を外向き開放の箱抜き6dとして、この部分において行なう。
箱形ルーフ用筒体6の並べ方は一文字型、門型、函型などで配設する地下構造物9に合わせて適宜選択される。
次いで、図7に示すように発進坑3内に反力壁8、コンクリート函体による地下構造物9をセットし、反力壁8と地下構造物9との間には元押しの推進ジャッキ10を設け、地下構造物9の先端に刃口11を設けるとともに地下構造物9の先端と前記ルーフ用筒体6との間に小ジャッキ12を介在させる。
図中13はルーフ用筒体6の支持材、14はフリクションカッター7の止め部材でこれらは発進坑3側に設け、一方、到達坑4側に受台15を設ける。
小ジャッキ12を伸長して地下構造物9を反力としてフリクションカッター7を残しながら箱形ルーフ用筒体6を1本ずつ順次押し進め、一通り箱形ルーフ用筒体6が前進したならば、小ジャッキ12を縮め、今度は推進ジャッキ10を伸長して地下構造物9を掘進させる。図中16は推進ジャッキ10と地下構造物9間に介在させるストラットである。
このようにして、ルーフ用筒体6の前進と地下構造物9の前進とを交互に繰り返しながら、到達坑4に出た箱形ルーフ用筒体6は順次撤去する。
そして、地下構造物9の先端が到達坑4に達したならば、刃口11等を撤去し適宜裏込めグラウトを行って施工を完了する。
なお、地下構造物9はプレキャスト製のコンクリート函体を発進坑3内に順次吊り下ろして接続していくようにしてもよいし、発進坑3内でコンクリートを打設して必要長を増設するようにしてもよい。
また、地下構造物9の前進方法について、到達坑4側に反力壁及びセンターホール式の牽引ジャッキを設け、一端を地下構造物9に定着したPC鋼線による牽引部材をこの牽引ジャッキで引くことにより到達坑4側から地下構造物9を引き込むようにする工法もある。
下記特許文献は箱形ルーフ用筒体6を使用する他の工法例であり、SFT工法“(Simple and Face-Less Method of Construction of Tunnel)「シンプルで切羽の無いトンネルの構築工法」の略称”と名付けられ、下記非特許文献1にも掲載されている。
特許第4134089号公報 特許第4317843号公報 インターネットウエブサイトの植村技研工業株式会社のホームページhttp://www.uemuragiken.co.jp/tech/sft.html
箱形ルーフを圧入後、コンクリート函体を推進させる場合、函体の推進とともに切羽部の土砂を箱形ルーフと一緒に押し出すので、切羽部を掘削する作業を別途必要とせず、コスト削減と工期短縮を図ることができ、また、危険を伴う切羽部の掘削作業を省くことで安全性も向上でき、しかも、函体を推進するための反力抵抗を分散することで、大掛かりな設備を必要としない地下構造物の施工法である。
前記のような軌道下に箱形ルーフを先行き施工した後、コンクリート構造物(函体)を推進して箱形ルーフと入れ替える地下構造物の構築方法においては、図8に示すように箱形ルーフ推進中および推進後から函体推進までの残置中、鉛直方向にたわむ傾向があり、軌道を上下に変位させる原因となり、また、このたわみ部分が地下構造物の掘進に支障を来すことにもなり、施工が困難となる。
下記特許文献はルーフ用筒体が下方にたるむことを防止し、施工性の向上を図ることのできる地下構造物の構築方法におけるルーフ用筒体の沈下防止装置および沈下防止方法として提案したものである。
特許第3702265号公報
図5に示すように上部にフリクションカッター7を配設した箱形ルーフ用筒体6を発進坑3から地中に圧入して並列させ、発進坑3に残る箱形ルーフ用筒体6の後部に地下構造物9を配設し、フリクションカッター7を地中に残置しながら地下構造物9を掘進させる地下構造物9の構築方法において、前記箱形ルーフ用筒体6の内部に長さ方向にわたって該ルーフ用筒体6の下方へのたるみ部分を引き上げる引き上げ用の索条17a、17bを貫通させた。
箱形ルーフ用筒体6の内部に長さ方向にわたって貫通させた索条を水平方向に引っ張ることで、該索条に作用する上下の垂直方向への分力が箱形ルーフ用筒体6に伝達され、箱形ルーフ用筒体6のたるみ部分が引き上げられて、たるみが解消される。
箱形ルーフ用筒体6のたわみ防止の手段としては、主にボルト、ナット19を増設したり、引張側(ルーフ下側)への後付プレートで対応しているが、十分な効果を得ることが出来なかった。
また、前記特許文献3によるルーフ用筒体の沈下防止では索条によりたるみ部分を引き上げるもので、装置が大掛かりなものとなる。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、簡単な作業で、箱形ルーフ用筒体が下方にたるむことを簡単かつ確実に防止し、施工性の向上を図ることのできる箱形ルーフ用筒体を提供することにある。
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、ボルト接合用の継手フランジを端部に設け、端部隅角を外向き開放の箱抜きとした略矩形断面鋼管の箱形ルーフ用筒体であり、筒体端部の下側辺にスリットレールを閂挿入用金具として筒体長さ方向に向けて設け、このスリットレールに逆T字形閂部材の頭部平板を嵌め込むことを要旨とするものである。
請求項1記載の本発明によれば、略矩形断面鋼管の箱形ルーフ用筒体は端部に継手フランジを形成し、この継手フランジ同士をボルト、ナットで締結することにより1ピースずつ長さ方向に継ぎ足してなるものであるが、スリットレールに嵌め込む逆T字形閂部材を接続箇所において相互に掛け渡すことで、接続箇所の曲げ耐荷重強度を上げ、箱形ルーフ用筒体が下方にたるむことを簡単かつ確実に防止できる。
箱形ルーフ用筒体の応力は、引張り側(ルーフ下側)に作用することから、逆T字形閂部材を下側に設置することで、これに対応することができる。
特に逆T字形閂部材は断面T字形で頭部平板に直交してなる立板部は補強材として単なる平板と比べて強度がある。
また、接続する一方の箱形ルーフ用筒体のスリットレールに逆T字形閂部材をすべて入り込ませておき、箱形ルーフ用筒体をボルト、ナットで接続後、逆T字形閂部材をスライドさせて双方の箱形ルーフ用筒体に掛け渡すことができ、作業を簡単に行うことができる。
さらに、逆T字形閂部材は箱形ルーフ用筒体回収後はこれを外して繰り返して使用でき、脱着式のため箱形ルーフ用筒体を痛めることもない。
請求項2記載の本発明は、逆T字形閂部材の頭部平板に直交してなる立板部はこれを取手として使用することを要旨とするものである。
請求項2記載の本発明によれば、逆T字形閂部材の頭部平板に直交してなる立板部はこれを取手として使用することにより、逆T字形閂部材の頭部平板をスリットレールに嵌め込むことや、スリットレールに対して移動させることを該取手をもって簡単に行うことができる。
請求項3記載の本発明は、スリットレールは間隔を存して並列させることを要旨とするものである。
請求項3記載の本発明によれば、閂挿入用金具であるスリットレールはこれを間隔を存して並列させることにより、逆T字形閂部材をもって複数個所で安定して下方にたるむことを防止できる。
以上述べたように本発明の箱形ルーフ用筒体は、簡単な作業で、箱形ルーフ用筒体が下方にたるむことを簡単かつ確実に防止し、施工性の向上を図ることのできるものである。
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の箱形ルーフ用筒体の1実施形態を示す正面図、図2は同上部分縦断側面図で、図中6は従来と同様、基本構成は鋼管による略正方形断面の箱形ルーフ用筒体であり、端部に継手フランジ6cが形成してある。
図示は省略するが、継手フランジ6cは図9に示すようなボルト挿通孔を形成した板体であり、これを相互に重ねることでボルト締結ができる。
箱形ルーフ用筒体6は断面形状が1,000×1,000(mm)、長さ3,000(mm)、もしくは、断面形状が800×800(mm)、長さ6,000(mm)で、側面の鉤状の構成部材である雄型継手6aと雌型継手6b(図9参照)はある場合と無い場合とがある。
また、箱形ルーフ用筒体6は端部隅角を外向き開放の箱抜き6dとし、ここをボルト・ナットの締結部としている。
本発明は箱形ルーフ用筒体6の筒体端部の下側辺にスリットレール20を閂挿入用金具として筒体長さ方向に向けて設けた。スリットレール20は天板の中央にスリット21を長さ方向に向けて形成したチャンネル材であり、箱形ルーフ用筒体6の周壁の内側に溶接等で取付けられる。
また、このスリットレール20は間隔を存して並列させて、2条設けるものである。
スリットレール20の端は前記継手フランジ6cを切り欠き、継手フランジ6c面にその開放口を顕出させた。
図中22はこの閂挿入用金具としてのスリットレール20に嵌め込む逆T字形閂部材で、頭部平板22aとこれに直交してなる立板部22bとからなり、頭部平板22aがスリットレール20内に挿入する部材であり、立板部22bはスリット21を貫通してスリットレール20の上方に立ち上がる。
ちなみに前記逆T字形閂部材22は長さ1,000〜1,500mm程度、立板部22aを含めた高さ250mm程度である。
箱形ルーフ用筒体6の使い方としては、前記図6、図7に示した通りであり、鉄道等上部交通1の脇に土留め鋼矢板2を打設して、発進坑3と到達坑4を築造し、該発進坑3内に圧入機5を設置してこれで箱形ルーフ用筒体6を到達坑4に向けて圧入させなどである。
箱形ルーフ用筒体6は、継手フランジ6c同士をボルト、ナット19で締結することにより1ピースずつ長さ方向に継ぎ足して必要長を埋設するが、一方の箱形ルーフ用筒体6のスリットレール20内に逆T字形閂部材22を嵌め込んでおく。この場合、逆T字形閂部材22の端部はスリットレール20の端部よりも引っ込ませる。
箱形ルーフ用筒体6同士をボルト接合後、逆T字形閂部材22をスライドさせて他側の箱形ルーフ用筒体6のスリットレール20内に半分(500mm〜750mm)を挿入させ、この逆T字形閂部材22を箱形ルーフ用筒体6同士に架け渡す。
なお、逆T字形閂部材22をスライドさせるのに、頭部平板22aに直交してなる立板部22bはこれを取手として使用することができる。
このようにして、逆T字形閂部材22を箱形ルーフ用筒体6の接続箇所において相互に掛け渡すことで、接続箇所の曲げ耐荷重強度を上げ、箱形ルーフ用筒体6が下方にたるむことを簡単かつ確実に防止できる。
本発明の箱形ルーフ用筒体の1実施形態を示す閂部材装着後の正面図である。 本発明の箱形ルーフ用筒体の1実施形態を示す閂部材装着後の部分縦断側面図である。 本発明の箱形ルーフ用筒体の1実施形態を示す閂部材装着前の正面図である。 本発明の箱形ルーフ用筒体の1実施形態を示す閂部材装着前の部分縦断側面図である。 従来例を示す側面図である。 地下構造物の構築方法の前半工程を示す側面図である。 地下構造物の構築方法の後半工程を示す側面図である。 箱形ルーフ用筒体のたわみを示す説明図である。 箱形ルーフ用筒体の斜視図である。
1…上部交通 2…土留め鋼矢板
3…発進坑 4…到達坑
5…圧入機 6…箱形ルーフ用筒体
6a、6b…継手 6c…継手フランジ
6d…箱抜き
7…フリクションカッター 8…反力壁
9…地下構造物 10…推進ジャッキ
11…刃口 12…小ジャッキ
13…支持材 14…止め部材
15…受台 16…ストラット
17a、17b…索条 18…ローラ
19…ボルト、ナット 20…スリットレール
21…スリット 22…逆T字形閂部材
22a…頭部平板 22b…立板部

Claims (3)

  1. ボルト接合用の継手フランジを端部に設け、端部隅角を外向き開放の箱抜きとした略矩形断面鋼管の箱形ルーフ用筒体であり、筒体端部の下側辺にスリットレールを閂挿入用金具として筒体長さ方向に向けて設け、このスリットレールに逆T字形閂部材の頭部平板を嵌め込むことを特徴とした箱形ルーフ用筒体。
  2. 逆T字形閂部材の頭部平板に直交してなる立板部はこれを取手として使用する請求項1記載の箱形ルーフ用筒体。
  3. スリットレールは間隔を存して並列させる請求項1または請求項2に記載の箱形ルーフ用筒体。
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