JP2017170466A - 溶接構造体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
最近は、スポット溶接に代えてレーザ溶接を適用することで、ハット型部材のフランジ幅を狭くして部材を軽量化する検討がなされている。具体的には次の通りである。
これに対してレーザ溶接によれば、スポット溶接のように加圧する必要はなく、溶融幅も1mm程度に抑えることができる。そのためレーザ溶接では、フランジの幅を例えば5mm〜10mm程度のように狭くできる可能性がある。
例えば「安藤弘平ら、「回転変形による高温割れの発生進展機構と高温割れ感受性の評価方法−薄板アルミニウム合金の高温割れ現象(第2報)−」、溶接学会誌、第42巻、第9号、pp.37−47(1973)」等によれば、溶接時の凝固割れは、溶融した金属が凝固する過程において、固相と液相が共存する延性が低下した部分である凝固脆性温度領域(Brittleness Temperature Range(BTR))内において、溶融熱で鋼板端部(ハット型部材では、フランジ)が変形することにより生じるひずみの増分が、割れ発生に要するひずみ(以下、「限界ひずみ」という)を超えることで生じると考えられる。
第一に冶具による拘束が挙げられる。例えば、特許文献4には溶接金属の組成が割れを発生し得る場合に、レーザ光の照射位置の近傍の鋼板端部にプレートを押し当て、鋼板端部の膨張を抑制しながら溶接することにより凝固割れを防止する発明が開示されている。しかしこの発明は、鋼板端部の膨張を抑制する装置を溶接の際に配置する必要があり、小さな部材や複雑な形状の部材の溶接線には用いることができないとともに、溶接の作業工数が増加し煩雑な作業となってしまう。
フランジ幅が大きく、溶接位置がフランジ端からの距離が大きいほど、回転曲げに対する剛性(あるいは回転曲げに対する抵抗力)が高く、変形・ひずみは抑制される。すなわち、同一溶接条件下において板幅のみを大きくすると、変形に対する剛性が増加するため溶接熱による試片の回転変形量が減少する。しかしながら、単にフランジ幅を大きくするのでは部材の軽量化には反する。
溶接線の不均一な温度上昇に伴う不均一な熱膨張が、回転変形の駆動力となる。板幅方向に温度分布の不均一があるとき、回転変形の駆動力が働くことはよく知られている(安藤弘平、仲田周次「加熱による矩形板の変形についての一計算」、溶接学会全国大会講演概要第10集、p.305、昭和47年)が、この回転変形を抑えることで、ひずみ増分量は抑制できると考えられる。
すなわち、図6(a)に示すように板1のAからBへ溶接を行うと、板幅方向に不均一な温度分布を生じるため、板1は溶融池Yより前方点Pを支点として矢印Cの方向に回転変形を生じる。溶接線の脆化領域の強度はきわめて小さいため、脆化領域部分の溶接金属はこの回転変形をほとんど抑制できない。この回転変形によって脆化領域部分に加えられるひずみ量が限界ひずみ量を超えるとき割れが発生する。その後溶接が進行すると、図6(b)に示すように溶融池Yも進行し、回転変形の支点もそれに追随して点P’に移動する。このとき、温度分布が準定常状態にあると、脆化領域部に加えられるひずみ量は時間的に一定と考えられ、この場合割れは図6(b)に示すように溶接線に沿って進展する。
一方、溶接速度が遅い場合は、板幅方向の温度分布は均一化しやすくなり回転変形の駆動力は小さくなる。しかし、単に溶接速度を下げるのでは、部材の生産性が悪くなり、板幅を小さくするのでは、剛性が落ちるため発生するひずみを抑制できず凝固割れが発生する可能性が高くなる。
ハット型部材11は、鋼板から形成されており金属板部材の1つである。ハット型部材11は、その長手方向に直交する断面においてウェブ片11a、ウェブ片11aの両端から延びる壁片11b、及び壁片11bの端部に設けられるフランジ11cを有していわゆるハット型に形成されている。そしてフランジ11cには、その幅方向端部に、部分的に焼入れされた部位である部分焼入れ部11dが配置されている(図2ではハッチングで示している部分。)。
また、部分焼入れ部11dは、後述する溶接線13からフランジ11cの端部までの幅方向距離(図2のIIaの大きさ)を100%としたとき、部分焼入れ部11dがそのうちの60%以上100%以下の範囲で占めることが好ましい。
ここで部分焼入れ部の降伏応力は、部材から試験片を採取して計測することができる。試験片のサイズはJIS Z 2201に準拠するものとし、試験はJIS Z 2241に準拠して行う。試験は、3回行いその降伏応力の平均値を用いるものとする。ただし、部材から3回分の試験片を採取できない場合は、1回の値または2回の値の平均値を用いてもよい。
溶接線13はレーザ溶接により形成されており、フランジ11cの長手方向に沿って延びている。本発明は溶接線13を形成するための溶接方法において、図2にIIaで示したフランジ11cの端部から溶接線13までの距離を従来のレーザ溶接に対して短くしつつ速い速度で溶接しても割れを抑制することができ、その結果、図2にIIbで示したフランジ11cの幅をスポット溶接の場合よりも小さくすることが可能となる。特に限定されることはないが、図2に示したようにフランジ11cの幅IIbを15mm以下にすることができる。また、図2にIIaで示した、溶接線13と端面との距離を8mm以下にすることも可能であり、より好ましくは3mm以下にすることも可能である。
また、ハット型部材11の形状は、実際の用途に応じて、長手方向にまっすぐであるものもあればカーブしているものもあり、あるいは断面形状が長手方向に変化しているものもあるが、本発明はそのいずれにも適用してよい。また、クロージングプレート12に代えて、他のハット型部材やその他の形状の金属板部材と溶接してもよい。あるいは、3つ以上の金属板部材を重ね合わせて溶接されるような溶接構造体にも適用できる。
部分焼入れ部11dの形成は、部分的な焼入れ処理をすることにより行うことができる。具体的には浸炭焼入れや高周波焼入れ等、加熱と冷却を含む処理によって材料の組織の変態を生じさせて、強度を高く(硬度を高く)する処理である。加熱温度は強度差が所定の値以上となるように適宜設定すればよいが、金属板が鋼の場合は、Ac3点以上まで加熱し、マルテンサイトが析出する冷却速度とすることが好ましい。
部分焼入れ部31は、図2に示した形状とし、他の部位に比べて端部から2mmの範囲とした。より詳細には、端部から2mm幅の領域ではマルテンサイト及びオーステナイトの組織の材料特性を適用した。一方、その他の部位についてはフェライト及びパーライトの組織の材料特性を適用した結果、部分焼入れ部の降伏応力が、焼入れ処理を施さない部位の降伏応力よりも約600(597)Mpa高くなった。
一方、比較例は実施例と同形状及び同じ条件による入熱としつつ、部分焼入れ部を形成しなかった。
11 ハット型部材(金属板部材)
11c フランジ
11d 部分焼入れ部
12 クロージングプレート(金属板部材)
13 溶接部
Claims (6)
- 2以上の金属板部材をレーザ溶接する工程と、
前記レーザ溶接する工程の前に、レーザ溶接される部位を溶接線としたときに、前記溶接線を中心として、前記溶接線の直交方向における前記金属板部材の一方側と他方側の部位のうち、前記溶接線から前記金属板部材の端面までの距離が短い一方側の部位に焼き入れ処理を施して部分焼入れ部を形成する工程と、を有する、溶接構造体の製造方法。 - 前記レーザ溶接する工程において、前記2以上の金属板部材を重ね合わせて当該重ね合わせ部でレーザ溶接する、請求項1に記載の溶接構造体の製造方法。
- 前記部分焼入れ部の降伏応力が、焼き入れ処理を施さない部位の降伏応力よりも250Mpa以上高い、請求項1又は2に記載の溶接構造体の製造方法。
- 前記溶接線と前記金属板部材の端面の間のうち、前記部分焼入れ部を含んだ側において、
前記溶接線と前記金属板部材の端面との間の距離のうち、60%以上の領域に前記焼入れ処理を施す、請求項1から3のいずれかに記載の溶接構造体の製造方法。 - 前記溶接線と前記金属板部材の端面の間のうち、前記部分焼入れ部を含んだ側において、
前記溶接線と端面との間の距離が8mm以内である、請求項1から4のいずれかに記載の溶接構造体の製造方法。 - 前記金属板部材の厚さが0.5mm以上3.2mm以下である、請求項1から5のいずれかに記載の溶接構造体の製造方法。
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