JP2017173576A - トナーおよびトナーの製造方法 - Google Patents
トナーおよびトナーの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017173576A JP2017173576A JP2016059706A JP2016059706A JP2017173576A JP 2017173576 A JP2017173576 A JP 2017173576A JP 2016059706 A JP2016059706 A JP 2016059706A JP 2016059706 A JP2016059706 A JP 2016059706A JP 2017173576 A JP2017173576 A JP 2017173576A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- resin
- ethylene
- mass
- polar monomer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明のトナーは、トナー用バインダー樹脂、着色剤および荷電制御剤を含むトナーであって、上記トナー用バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂(A)と、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)と、を含み、上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相が上記熱可塑性樹脂(A)を含む海相に微分散した海島構造を有し、上記島相の最大径が0.1μm以上3.0μm以下の範囲内である。
【選択図】なし
Description
トナー用バインダー樹脂、着色剤および荷電制御剤を含むトナーであって、
上記トナー用バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂(A)と、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)と、を含み、
上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相が上記熱可塑性樹脂(A)を含む海相に微分散した海島構造を有し、
上記島相の最大径が0.1μm以上3.0μm以下の範囲内であるトナー。
[2]
上記[1]に記載のトナーにおいて、
上記熱可塑性樹脂(A)がスチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂およびポリエステル系樹脂から選択される少なくとも一種を含むトナー。
[3]
上記[1]または[2]に記載のトナーにおいて、
上記熱可塑性樹脂(A)が架橋型スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂を含み、
上記架橋型スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂がカルボキシル基含有ビニル樹脂(C)、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)、およびこれらの反応物を含むトナー。
[4]
上記[1]乃至[3]いずれか一つに記載のトナーにおいて、
上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)はエチレン・酢酸ビニル共重合体を含むトナー。
[5]
上記[1]乃至[4]いずれか一つに記載のトナーにおいて、
上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の示差走査型熱量測定法(DSC)による融点が70℃以上100℃以下であるトナー。
[6]
上記[1]乃至[5]いずれか一つに記載のトナーにおいて、
上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の環球法による軟化点が60℃以上115℃以下であるトナー。
[7]
上記[1]乃至[6]いずれか一つに記載のトナーにおいて、
上記トナー用バインダー樹脂由来のテトラヒドロフラン(THF)不溶成分を上記トナー全体に対して1質量%以上40質量%以下含有するトナー。
[8]
上記[1]乃至[7]いずれか一つに記載のトナーにおいて、
上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の含有量が上記トナー全体に対して1.5質量%以上9.5質量%以下であるトナー。
[9]
上記[1]乃至[8]いずれか一つに記載のトナーにおいて、
電子写真用であるトナー。
[10]
熱可塑性樹脂(A)、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)、着色剤および荷電制御剤を含むトナーの製造方法であって、
上記熱可塑性樹脂(A)が、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)、およびこれらの反応物を含み、
上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の存在下で、上記カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)と、上記グリシジル基含有ビニル樹脂(E)を溶融混練することによって上記カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)と上記グリシジル基含有ビニル樹脂(E)とを架橋反応させ、上記熱可塑性樹脂(A)を含む海相に上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相を微分散させる工程と、
着色剤および荷電制御剤を混合する工程と、
を含むトナーの製造方法。
[11]
上記[10]に記載のトナーの製造方法において、
上記溶融混練時の温度が140℃以上230℃以下の範囲内であるトナーの製造方法。
[12]
上記[10]または[11]に記載のトナーの製造方法において、
上記島相の最大径が0.1μm以上3.0μm以下の範囲内であるトナーの製造方法。
[13]
上記[10]乃至[12]いずれか一つに記載のトナーの製造方法において、
上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)はエチレン・酢酸ビニル共重合体を含むトナーの製造方法。
[14]
上記[10]乃至[13]いずれか一つに記載のトナーの製造方法において、
上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の示差走査熱量計(DSC)による融点が70℃以上100℃以下であるトナーの製造方法。
[15]
上記[10]乃至[14]いずれか一つに記載のトナーの製造方法において、
上記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の環球法による軟化点が60℃以上115℃以下であるトナーの製造方法。
[16]
上記[10]乃至[15]いずれか一つに記載のトナーの製造方法において、
テトラヒドロフラン(THF)不溶成分を上記トナー全体に対して1質量%以上40質量%以下含有するトナーの製造方法。
本実施形態に係るトナーは、上記海島構造を有することにより、耐スミア性を良好にすることができる。
また、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相の最大径を上記下限値以上とすることにより、耐スミア性および定着性を良好にすることができる。また、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相の最大径を上記上限値以下とすることにより、耐感光体汚染性をより良好にすることができる。
また、上記手法により観察することで、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相の最大径を確認することができる。
具体的には、測定試料が塊状の混練物の場合は、上記手法により、粒子状に粉砕する前の混練物を観察し、得られた画像から、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相の最大径を測定する。ここで、倍率4000倍で観察した際の観察視野61μm×37μm程度に存在する各島相の最も長い部分の長さをそれぞれ測定し、観察視野中で最も大きい値を「島相の最大径」とする。
粒子状のトナーの場合は、倍率4000倍で30粒子を観察し、30粒子中の各島相の最も長い部分の長さをそれぞれ測定し、それらの内、最も大きい値を「島相の最大径」とする。
例えば、本実施形態に係るトナー用バインダー樹脂中のエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の含有量を低下させると、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相の最大径を小さくすることができる。
また、本実施形態に係るトナー用バインダー樹脂中のエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の含有量を増加させると、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相の最大径を大きくすることができる。
また、熱可塑性樹脂(A)として、溶融混練時の混練シェアが適切にかかる樹脂を選択することにより、上記島相の最大径を小さくすることができる。
以下、本実施形態に係るトナー用バインダー樹脂について詳細に説明する。
THF不溶成分の含有量は、良好な定着性、耐オフセット性、耐久性、トナー生産性のバランスの観点から、本実施形態に係るトナー用バインダー樹脂の全体を100質量%としたとき、好ましくは1質量%以上40質量%以下であり、より好ましくは4質量%以上35質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以上30質量%以下である。
THF不溶成分を上記下限値以上にすることで、耐オフセット性により優れたトナーとすることができ、さらには、離型剤、荷電制御剤、着色剤、磁性体等のトナー部材と本実施形態のバインダー樹脂を混練・粉砕してトナーにする際に、十分な混練シェアがかかり、トナー部材の分散が良好になり、帯電が均一化し、環境安定性能の低下を抑制して、優れた現像性能を得ることができる。THF不溶成分を上記上限値以下にすることで、定着性能により優れたトナーとなり、低分子成分と架橋体との過剰な分離を防ぎ、耐オフセット性がより一層向上する。また、トナーが固くならないため、トナーの生産性も高めることができる。
本実施形態に係る熱可塑性樹脂(A)は、トナーに要求される各種特性をバランスよく向上させる観点から、スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂およびポリエステル系樹脂から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
本実施形態に係る熱可塑性樹脂(A)は、トナーに要求される定着性、耐オフセット性、耐感光体汚染性、および保存性をより一層バランスよく向上させる観点から、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)、およびこれらの反応物を含む架橋型スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂を含有することが好ましい。
ここで、架橋型スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂が有するゲル分(高分子成分)は、得られるトナーの耐オフセット性を向上させるものの、定着表面の平滑性を損ない、耐スミア性が低下する傾向にある。
しかし、本実施形態に係るトナー用バインダー樹脂は、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相が熱可塑性樹脂(A)を含む海相に微分散した海島構造を有するため、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)が有するゴム弾性により、表面の平滑性が低下しても耐スミア性を維持でき、さらに向上させることができる。その結果、耐オフセット性と耐スミア性を両立するトナーを実現することができる。
グリシジル基含有ビニル樹脂(E)の比率を上記上限値以下にすることで、耐オフセット性により優れたトナーにすることができる。また、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)の比率を上記下限値以上にすることで、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)とグリシジル基含有ビニル樹脂(E)の反応により適量の架橋成分が生成するため、耐オフセット性により優れたトナーにすることができる。
なお、本実施形態に係る架橋型スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂は、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)を含有しており、さらにカルボキシル基含有ビニル樹脂(C)由来のカルボキシル基とグリシジル基含有ビニル樹脂(E)由来のグリシジル基の反応により生成する架橋成分を含んでいる。
本実施形態に係るカルボキシル基含有ビニル樹脂(C)は、スチレン系単量体の少なくとも1種と、(メタ)アクリル系単量体の少なくとも1種と、カルボキシル基含有単量体の少なくとも1種とを用いて公知の重合方法を用いることによって得られる。
カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)に使用されるスチレン系単量体および(メタ)アクリル系単量体としては、スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂の説明で例示した単量体を用いることができる。
カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)の酸価が上記下限値以上であると、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)との反応が良好に進行し、耐オフセット性により優れたトナーを得ることができる。
一方、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)の酸価が上記上限値以下であると、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)との過剰な架橋反応が抑制され、その結果、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)とグリシジル基含有ビニル樹脂(E)の反応によって得られる架橋成分が、非架橋成分と相分離し過ぎることに起因すると考えられる耐オフセット性の低下を抑制できる。
なお、本実施形態において、酸価は、樹脂1gを中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。
高分子量ビニル樹脂(H)の比率を上記下限値以上とすることで、耐久性や耐オフセット性により優れたトナーを得ることができる。また、高分子量ビニル樹脂(H)の比率を上記上限値以下にすることで、定着性や生産性により優れたトナーを得ることができる。
本実施形態において高分子量ビニル樹脂(H)は、THF可溶分がGPCにより測定される分子量分布において分子量5.0×104以上5.0×105以下の領域にメインピークを有することが好ましく、より好ましくは1.0×105以上3.5×105以下にピークを有することが、優れた定着性、耐オフセット性、耐久性のバランスを実現する上で好ましい。
高分子量ビニル樹脂(H)のメインピークの分子量(以下、ピーク分子量という)を上記下限値以上とすることで、樹脂の強度が向上し、耐久性により優れたトナーを得ることができる。また、後述するグリシジル基との反応による架橋体形成において、架橋形成が良好に進行するため、耐オフセット性に優れたトナーを得ることができる。また、ピーク分子量を上記上限値以下にすることで、高分子量ビニル樹脂が未反応の状態で残っても、定着時のトナーの粘度が上がりにくくなり、定着性により優れたトナーが得られる。また、樹脂の強度も適度になり、生産性にもより優れたトナーとすることができる。
本実施形態において低分子量ビニル樹脂(L)は、THF可溶分がGPCにより測定される分子量分布において分子量1.0×103以上5.0×104未満にメインピークを有することが好ましく、定着性、耐久性およびトナーの生産性の観点から、分子量2.0×103以上3.0×104以下にメインピークを有することがより好ましい。ピーク分子量を上記下限値以上にすることで、耐久性により優れたトナーとすることができる。ピーク分子量が上限値以下にすることで、定着性や生産性により優れたトナーとすることができる。
本実施形態に係るグリシジル基含有ビニル樹脂(E)は、スチレン系単量体の少なくとも1種と、(メタ)アクリル系単量体の少なくとも1種と、グリシジル基含有単量体の少なくとも1種とを用いて公知の重合方法を用いることによって得られる。
なお、本実施形態においてエポキシ価は、樹脂100g中に存在するエポキシ基のモル数であり、その測定はJIS K−7236に準じて行うことができる。
本実施形態に係る熱可塑性樹脂(A)として使用するポリエステル系樹脂としては特に限定されないが、トナー用バインダー樹脂として一般的に用いられているポリエステル系樹脂が好ましい。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合または共縮重合によって得られるものを用いることができる。アルコール成分およびカルボン酸成分としては、例えば、以下のものが挙げられる。
また、これらのカルボン酸の酸無水物又は低級アルキルエステル等も使用ことができる。
本実施形態に係るエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)としては、例えば、エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸プロピル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸ヘキシル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸グリシジル共重合体、エチレン・マレイン酸ジメチル共重合体、エチレン・マレイン酸ジエチル共重合体、エチレン・フマル酸ジメチル共重合体、エチレン・フマル酸ジエチル共重合体等のエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体;エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・マレイン酸共重合体、エチレン・フマル酸共重合体、エチレン・クロトン酸共重合体等のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体およびそれらの塩;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピオン酸ビニル共重合体、エチレン・酪酸ビニル共重合体、エチレン・ステアリン酸ビニル共重合体等のエチレン・ビニルエステル共重合体:エチレン・スチレン共重合体等から選択される一種または二種以上を挙げることができる。
これらの中でも、上記エチレン・極性モノマー共重合体としては、その入手容易性と性能とのバランスからエチレン・ビニルエステル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体から選択される一種または二種以上を含むことが好ましく、特に、エチレン・酢酸ビニル共重合体を含むことが好ましい。
上記エチレン・酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルに由来する構成単位の含有割合は、好ましくは5質量%以上35質量%以下、より好ましくは8質量%以上25質量%以下である。
酢酸ビニル含有量は、JIS K6924−2に準拠して測定可能である。
上記融点が上記下限値以上であると、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)がより低温で溶融しにくくなるため、得られるトナーの保存性を向上させることができる。一方、融点が上記上限値以下であると、トナーを定着させる際にエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)が溶融しやすくなるため、定着性の効果にエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)が寄与しやすくなり、定着性を向上させることができる。
上記軟化点が上記下限値以上であると、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)がより低温で軟化しにくくなるため、得られるトナーの保存性を向上させることができる。一方、融点が上記上限値以下であると、トナーを定着させる際にエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)が軟化しやすくなるため、定着性の効果にエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)が寄与しやすくなり、定着性を向上させることができる。
本実施形態に係るトナー用バインダー樹脂は、より良好な定着性能や耐オフセット性能を発現させるために離型剤をさらに含有してもよい。
離型剤としては従来公知のものを使用することができる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合体、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ライスワックス、ホホバろうのような植物系ワックス;蜜蝋、ラノリン、鯨ろうのような動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペトロラタムのような鉱物系ワックス;モンタン酸エステル、カスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルの一部または全部を脱酸化したワックス;パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、またはさらに長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類のような飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、パリナリン酸のような不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、またはさらに長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコールのような飽和アルコール;ソルビトールのような多価アルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N'−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'−ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N'−ジステアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレン系単量体や(メタ)アクリル系単量体、カルボキシル基含有単量体、グリシジル基含有単量体のようなビニル系単量体を用いてグラフト化させたワックス;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪族と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することにより得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物;メタロセン触媒によって合成されたポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリヘキセン、ポリヘプテン、ポリオクテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、ブテン−プロピレン共重合体や、長鎖アルキルカルボン酸と多価アルコールを縮合したり長鎖アルキルカルボン酸のハロゲン化物と多価アルコールを反応したりして得られるエステル基含有ワックス等が挙げられる。さらには、水酸基やエステル基やカルボキシル基等の官能基を有するワックスが挙げられる。
これらの離型剤は、単独または2種以上組み合わせて使用してもよい。
次に、本実施形態に係るトナー用バインダー樹脂の製造方法の一例について説明する。
本実施形態に係るトナー用バインダー樹脂の製造方法は、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の存在下で、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)と、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)を溶融混練することによってカルボキシル基含有ビニル樹脂(C)とグリシジル基含有ビニル樹脂(E)とを架橋反応させる工程を含む。
この理由は明らかではないが、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)とグリシジル基含有ビニル樹脂(E)との反応により生成する架橋型スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂の極性基による化学的効果や、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)とグリシジル基含有ビニル樹脂(E)との架橋反応時の増粘による撹拌シェアの増大等が考えられる。
溶融混練時の温度を上記上限値以下にすることで、架橋反応が過剰に進行するのを防ぎ、架橋成分と非架橋成分との相分離を抑制して、耐オフセット性に優れたトナーを得ることができる。また、解重合を抑制し、バインダー樹脂中の残存揮発分によるトナーの現像維持特性や臭気等の問題が発生する懸念を低減することができる。
次に、本実施形態に係るトナーについて説明する。
以下、トナー用バインダー樹脂以外のトナー部材を説明する。
顔料としては例えば、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、クロムグリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209、238、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35等が挙げられる。シアン用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、15:1、15:2、15:3、16、17、C.I.アシッドブルー6、C.I.アシッドブルー45またはフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。イエロー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、83、93、97、155、180、185、C.I.バットイエロー1、3、20等が挙げられる。黒色顔料としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。染料としては、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162等が挙げられる。
これらの着色剤は単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
正帯電性の荷電制御剤としては、例えば、ニグロシンおよび脂肪酸金属塩等による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートのような四級アンモニウム塩、およびこれらの類似体であるホスホニウム塩のようなオニウム塩およびこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料およびこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物等);高級脂肪酸の金属塩;ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジシクロヘキシル錫オキサイドのようなジオルガノ錫オキサイド;ジブチル錫ボレート、ジオクチル錫ボレート、ジシクロヘキシル錫ボレートのようなジオルガノ錫ボレート類;グアニジン化合物;イミダゾール化合物;イミダゾリウム塩類;さらにはジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとスチレン系単量体と必要により(メタ)アクリル系単量体を共重合した後にパラトルエンスルホン酸アルキルエステルで四級化する等の手法によって得られる四級アンモニウム塩基含有共重合体が挙げられる。
離型剤としては本実施形態に係るトナー用バインダー樹脂の説明で例示した離型剤を用いることができる。
本実施形態において、トナー中の離型剤の含有量は、トナー用バインター樹脂に含まれる離型剤とトナー調製時に別途添加される離型剤の合計量である。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーの製造方法は、上記トナー用バインダー樹脂を得る工程と、トナー用バインダー樹脂と着色剤と荷電制御剤とを混合する工程と、を含む。トナー用バインダー樹脂と着色剤と荷電制御剤とを混合する工程において、トナー用バインダー樹脂以外のトナー部材も混合してもよい。
また、必要に応じて、表面処理装置等により、トナーを球形化処理してもよい。表面処理の方法としては、例えば、高温空気噴流中に流入させトナーを球形化する方法や機械的な衝撃によりトナーの角を取る方法が挙げられる。画質の向上等を目的として、これらの表面処理を行って、フロー式粒子像測定装置(例えばシスメックス社製 FIPA−3000)によって測定される平均円形度を0.960以上に調整してもよい。
本実施例における酸価(AV)は、以下の通り算出した。キシレン:n―ブタノール=1:1質量比の混合溶媒に精秤した試料を溶解した。予め標定されたN/10水酸化カリウムのアルコール(特級水酸化カリウム7gにイオン交換水5g添加し、1級エチルアルコールで1L(リットル)とし、N/10塩酸と1%フェノールフタレイン溶液にて力価=Fを標定したもの)で滴定し、その中和量から次式に従って算出した。
酸価(mgKOH/g)=(N/10KOH滴定量(ml)×F×5.61)/(試料g×0.01)
本実施例におけるピーク分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により求めたものであり、単分散標準ポリスチレンで検量線を作成した換算分子量である。測定条件は下記の通りである。
GPC装置:SHODEX(登録商標) GPC SYSTEM−21(昭和電工株式会社製)
検出器:SHODEX(登録商標) RI SE−31 (昭和電工株式会社製)
カラム:SHODEX(登録商標) GPC KF−Gを1本、 GPC KF−807Lを3本、およびGPC KF−800Dを1本(昭和電工株式会社製)、をこの順番に直列に連結して用いた。
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.2ml/分
サンプル濃度:0.002g−resin/ml−THF
注入量:100μL
サンプル溶液は、測定直前にフィルターを用い、THFに不溶な成分を除去した。
離型剤およびエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の融点は、示差走査型熱量測定法(DSC)に従い、DSC−20(セイコー電子工業社製)によって測定した。試料約10mgを−20℃から200℃まで10℃/分で昇温し、得られたカーブの吸熱ピークより融点を求めた。
酢酸ビニル含有量はJIS K6924−2に準拠して測定し、算出した。
エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の軟化点は環球法(JIS K2207に規定された方法)に準拠して測定し、算出した。
エポキシ価は以下の手順で計算した。樹脂試料0.2〜5gを精秤し、200mlの三角フラスコに入れた。その後、ジオキサン25mlを加えて溶解させた。1/5規定の塩酸溶液(ジオキサン溶媒)25mlを加え、密栓して十分に混合した。その後、30分間静置した。次に、トルエン‐エタノール混合溶液(1:1容量比)50mlを加えた後、クレゾールレッドを指示薬として1/10規定水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。滴定結果に基づいて、下記式にしたがってエポキシ価(Eq/100g)を計算した。
エポキシ価(Eq/100g)=[(B−S)×N×F]/(10×W)
ここで、Wは試料採取量(g)、Bは空試験に要した水酸化ナトリウム水溶液の量(ml)、Sは試料の試験に要した水酸化ナトリウム水溶液の量(ml)、Nは水酸化ナトリウム水溶液の規定度、およびFは水酸化ナトリウム水溶液の力価である。
本実施例におけるバインダー樹脂のTHF不溶分は以下の通り求めた。
樹脂0.4g、THF39.5gを50ml蓋付ガラス製サンプル管に投入し、このサンプル管を回転数50rpm、22℃の条件で48時間攪拌した後、22℃で48時間静置した。その後、サンプル管の上澄み液5gを150℃で1時間乾燥させた後の質量を測定し、その質量をXgとして以下の式にてTHF不溶分率(質量%)を計算した。
透過型電子顕微鏡H−7000(日立社製)を用いて、4000倍の倍率でエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の分散状態を確認した。観察面積は、4000倍で、61μm×37μmとした。
粒子状の複数のトナーをエポキシ樹脂で包埋した後、トリミング・面出し後、RuO4で染色し、超薄切片を作成して観察を行い、61μm×37μm程度の視野で、トナー30粒子中のエチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相を撮影した。得られた画像から、各粒子中の各島相の最も長い部分の長さをそれぞれ測定し、それらの内、最も大きい値を島相の最大径とした。
次に、以下に本実施例で行ったトナーの評価方法を記載する。
1.定着評価
市販の電子写真複写機を改造した複写機にて未定着画像を作成した。その後、この未定着画像を市販の複写機の定着部を改造した熱ローラー定着装置を用いて、熱ローラーの定着速度を190mm/秒とし、それぞれ130℃、150℃の温度で定着させた。得られた定着画像を砂消しゴム(株式会社トンボ鉛筆製)により、1.0kgfの荷重をかけ、6回摩擦させ、この摩擦試験前後の画像濃度をマクベス式反射濃度計により測定した。摩擦後の画像濃度÷摩擦前の画像濃度×100を変化率とした。画像の濃度を変えて同様に変化率を測定し、変化率の最も低い数値を各温度での最低変化率とした。130℃、150℃でのそれぞれの最低変化率の平均値を定着率として算出し、下記評価基準で判定した。なお、ここで用いた熱ローラー定着装置はシリコーンオイル供給機構を有しないものであった。また、環境条件は、常温常圧(温度22℃、相対湿度55%)とした。
(評価基準)
○ : 65%≦定着率
△ : 60%<定着率<65%
× : 定着率≦60%
上記定着評価の測定に準じて行った。すなわち、上記複写機にて未定着画像を作成した。その後、上述の熱ローラー定着装置により定着処理を行い、非画像部分にトナー汚れが生ずるか否かを観察した。上記熱ローラー定着装置の熱ローラーの設定温度を100℃から5℃ずつ順次250℃まで上昇させた状態で繰り返し、トナーによる汚れの生じない設定温度の幅をもって耐オフセット温度幅とした。また、上記複写機の雰囲気は、温度22℃、相対湿度55%とした。
(評価基準)
○ : 100℃≦耐オフセット温度幅
△ : 80℃≦耐オフセット温度幅<100℃
× : 耐オフセット温度幅<80℃
上記定着評価の測定に準じて5cm×5cmの0.6mg/cm2の未定着画像を作成し、定着速度を190mm/秒として150℃で定着させた。この試験片を学振型染色物摩擦堅牢度試験機(6連式)(日本TMC(株)製)を用いて、200gの荷重をかけ市販のOA紙(マイペーパー、株式会社NBSリコー製)で10回磨耗し、摩擦側試験紙の画像濃度をマクベス式反射濃度計により測定した。
(評価基準)
○ : 摩擦側試験紙の画像濃度≦0.9
△ : 0.9<摩擦側試験紙の画像濃度≦1.1
× : 1.1<摩擦側試験紙の画像濃度
温度50℃、相対湿度60%の環境条件下、トナー5gを24時間放置した。これを150メッシュのふるいにのせ、パウダーテスター(細川粉体工学研究所社製)の加減抵抗機の目盛りを3にして、1分間振動を加えた。振動後の150メッシュのふるいの上に残った質量を測定し、残存質量比を求めた。
(評価基準)
○ : 残存質量比<25%
△ : 25%≦残存質量比<30%
× : 30%≦残存質量比
上記複写機にて、22℃、相対湿度55%で20000枚の連続複写を行った。その後の感光体の汚染性を目視評価した。
(評価基準)
○ : 全く汚れていない。
△ : 汚れがわずかに確認できる。
× : 汚れが多く確認できる。
(製造例E−1)
キシレン50質量部を窒素置換したフラスコに仕込み昇温し、キシレン還流下において、予め表1記載の単量体100質量部にジ−t−ブチルパーオキサイド0.5質量部を混合溶解しておいた混合液を5時間かけて連続添加し、さらに1時間還流を継続する。その後内温130℃に保ち、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.5質量部を加えて2時間反応を継続し、重合液を得た。これを160℃、1.33kPaの容器中にフラッシュして溶剤等を留去し、樹脂E−1を得た。その物性値を表1に示す。
表1に示す組成で、製造例E−1と同様にして、樹脂E-2、E−3を得た。それらの物性値を表1に示す。
(製造例L−1)
キシレン100質量部を窒素置換したフラスコに仕込み昇温し、キシレン還流下において、予め表2記載の単量体100質量部にt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート10質量部を混合溶解しておいた混合液を5時間かけて連続添加し、さらに1時間還流を継続する。その後内温98℃に保ち、さらにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5質量部を加えて1時間反応を継続し、さらにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5質量部を加えて2時間反応を継続し、L−1の重合液を得た。物性値を表2に示す。
キシレン75質量部を窒素置換したフラスコに仕込み昇温し、キシレン還流下において、予め表2記載の単量体100質量部にt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート5質量部を混合溶解しておいた混合液を5時間かけて連続添加し、さらに1時間還流を継続する。その後内温98℃に保ち、さらにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.3質量部を加えて1時間反応を継続し、さらにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5質量部を加えて2時間反応を継続し、L−2の重合液を得た。物性値を表2に示す。
キシレン75質量部を窒素置換したフラスコに仕込み昇温し、キシレン還流下において、予め表2記載の単量体100質量部にt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3質量部を混合溶解しておいた混合液を5時間かけて連続添加し、さらに1時間還流を継続する。その後内温98℃に保ち、さらにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5質量部を加えて1時間反応を継続し、さらにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5質量部を加えて2時間反応を継続し、L−3の重合液を得た。物性値を表2に示す。
(製造例H−1)
表3記載の単量体100質量部を窒素置換したフラスコに仕込み、内温120℃に昇温後同温度に保ち、バルク重合を3時間行った。次いで、キシレン30質量部を加え、ジビニルベンゼン0.2質量部を加えた後、130℃に昇温した。予め混合溶解しておいたジ−t−ブチルパーオキサイド0.1質量部、キシレン70質量部を130℃に保ちながら5.5時間かけて連続添加した後、1時間反応を継続した。その後、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.1質量部を加え10時間反応を継続して重合を完結し、H−1の重合液を得た。物性値を表3に示す。
表3に示す仕込み組成で、製造例H−1と同様の方法で、H−2の重合液を得た。物性値を表3に示す。
表3記載の単量体100質量部を窒素置換したフラスコに仕込み、内温120℃に昇温後同温度に保ち、バルク重合を8時間行った。次いで、キシレン50質量部を加え、テトラエチレングリコールジアクリレート0.2質量部を加えた後、110℃に昇温した。予め混合溶解しておいた1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンの0.35質量部、キシレン60質量部を110℃に保ちながら9時間かけて連続添加した後、1時間反応を継続した。その後、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.21質量部を加え2時間反応を継続し、さらに1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.52質量部を加え2時間反応を継続して重合を完結し、H−3の重合液を得た。物性値を表3に示す。
(製造例C−1)
高分子量ビニル樹脂(H)、低分子量ビニル樹脂(L)、表4に記載のエチレン・酢酸ビニル共重合体、および表5に記載の離型剤を表6に示す仕込み組成となるように混合した。その後、キシレン還流下において30分間混合し、これを190℃、1.33kPaのベッセル(容器)中にフラッシュして溶剤等を留去し、樹脂C−1を得た。
表6に示す仕込み組成で、製造例C−1と同様の方法で、C−2〜C−15の樹脂を得た。
(製造例R−1〜R−16)
カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)とエチレン・酢酸ビニル共重合体と離型剤の混合物と、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)との質量比が表7に記載の比率となるように各樹脂を混合した。その後、表7に記載の混練温度に温度設定した2軸混練機(KEXN S−40型、栗本鐵工所社製)にて、25kg/hr、モーター回転数1400rpmで混練反応した。この混練物をスチールベルトクーラー(NR3−Hiダブルクーラ、日本ベルティング株式会社製)を使用して冷却水温10℃、冷却水量90L/分、ベルトスピード6m/分の条件で急冷した後、粉砕し、バインダー樹脂R−1〜R−16を得た。物性値を表7に示す。
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)501質量部、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.0モル)196質量部、テレフタル酸180質量部、ドデセニルコハク酸64質量部、無水トリメリット酸58質量部および酸化ジブチル錫0.5質量部を窒素雰囲気下230℃で攪拌して脱水重縮合を行い、軟化点が145℃に達するまで反応させた。得られた樹脂のガラス転移点は63℃、ピーク分子量は10,000であった。得られた樹脂を樹脂PE−Aと呼ぶ。
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)543質量部、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.0モル)165質量部、テレフタル酸292質量部および酸化ジブチル錫0.5質量部を窒素雰囲気下230℃で攪拌して8時間反応させた。得られた樹脂のガラス転移点は58℃、ピーク分子量は5,000であった。得られた樹脂を樹脂PE−Bとする。PE−AとPE-Bをそれぞれ粉砕した後、PE−A60質量%、PE−B40質量%で混合し、バインダー樹脂R-PEを得た。
(製造例T−1〜T−18)
表7に記載のバインダー樹脂、添加剤、エチレン・酢酸ビニル共重合体、カーボンブラック(MA100;三菱化学株式会社製)、および荷電制御剤(T−77;保土谷化学工業社製)を表8に記載の組成となるようにヘンシェルミキサーにて混合した。その後、2軸混練機(PCM−30型、池貝機械社製)にて、2軸混錬機吐出部樹脂温度120℃、滞留時間30秒で混練させた。次いで、冷却・粉砕・分級後、トナー粒子100質量部に対して疎水性シリカ微粉体(R−812、日本アエロジル株式会社製)0.5質量部、疎水性酸化チタン(NKT−90、日本アエロジル株式会社製)0.2質量部添加し、コールターカウンターにて測定した体積中位径D50が約7.5μmのトナーT−1〜T−18を得た。物性値を表8に示す。
表8に記載のトナー3質量%に対し、キャリア(パウダーテック株式会社製、F−150)97質量%を混合して現像剤とし、各種評価を行った。結果を表9に示す。
Claims (16)
- トナー用バインダー樹脂、着色剤および荷電制御剤を含むトナーであって、
前記トナー用バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂(A)と、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)と、を含み、
前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相が前記熱可塑性樹脂(A)を含む海相に微分散した海島構造を有し、
前記島相の最大径が0.1μm以上3.0μm以下の範囲内であるトナー。 - 請求項1に記載のトナーにおいて、
前記熱可塑性樹脂(A)がスチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂およびポリエステル系樹脂から選択される少なくとも一種を含むトナー。 - 請求項1または2に記載のトナーにおいて、
前記熱可塑性樹脂(A)が架橋型スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂を含み、
前記架橋型スチレン・(メタ)アクリル系共重合体樹脂がカルボキシル基含有ビニル樹脂(C)、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)、およびこれらの反応物を含むトナー。 - 請求項1乃至3いずれか一項に記載のトナーにおいて、
前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)はエチレン・酢酸ビニル共重合体を含むトナー。 - 請求項1乃至4いずれか一項に記載のトナーにおいて、
前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の示差走査型熱量測定法(DSC)による融点が70℃以上100℃以下であるトナー。 - 請求項1乃至5いずれか一項に記載のトナーにおいて、
前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の環球法による軟化点が60℃以上115℃以下であるトナー。 - 請求項1乃至6いずれか一項に記載のトナーにおいて、
前記トナー用バインダー樹脂由来のテトラヒドロフラン(THF)不溶成分を前記トナー全体に対して1質量%以上40質量%以下含有するトナー。 - 請求項1乃至7いずれか一項に記載のトナーにおいて、
前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の含有量が前記トナー全体に対して1.5質量%以上9.5質量%以下であるトナー。 - 請求項1乃至8いずれか一項に記載のトナーにおいて、
電子写真用であるトナー。 - 熱可塑性樹脂(A)、エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)、着色剤および荷電制御剤を含むトナーの製造方法であって、
前記熱可塑性樹脂(A)が、カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)、グリシジル基含有ビニル樹脂(E)、およびこれらの反応物を含み、
前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の存在下で、前記カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)と、前記グリシジル基含有ビニル樹脂(E)を溶融混練することによって前記カルボキシル基含有ビニル樹脂(C)と前記グリシジル基含有ビニル樹脂(E)とを架橋反応させ、前記熱可塑性樹脂(A)を含む海相に前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)を含む島相を微分散させる工程と、
着色剤および荷電制御剤を混合する工程と、
を含むトナーの製造方法。 - 請求項10に記載のトナーの製造方法において、
前記溶融混練時の温度が140℃以上230℃以下の範囲内であるトナーの製造方法。 - 請求項10または11に記載のトナーの製造方法において、
前記島相の最大径が0.1μm以上3.0μm以下の範囲内であるトナーの製造方法。 - 請求項10乃至12いずれか一項に記載のトナーの製造方法において、
前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)はエチレン・酢酸ビニル共重合体を含むトナーの製造方法。 - 請求項10乃至13いずれか一項に記載のトナーの製造方法において、
前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の示差走査熱量計(DSC)による融点が70℃以上100℃以下であるトナーの製造方法。 - 請求項10乃至14いずれか一項に記載のトナーの製造方法において、
前記エチレン・極性モノマー共重合体樹脂(B)の環球法による軟化点が60℃以上115℃以下であるトナーの製造方法。 - 請求項10乃至15いずれか一項に記載のトナーの製造方法において、
テトラヒドロフラン(THF)不溶成分を前記トナー全体に対して1質量%以上40質量%以下含有するトナーの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016059706A JP6675244B2 (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | トナーおよびトナーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016059706A JP6675244B2 (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | トナーおよびトナーの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017173576A true JP2017173576A (ja) | 2017-09-28 |
| JP6675244B2 JP6675244B2 (ja) | 2020-04-01 |
Family
ID=59973506
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016059706A Active JP6675244B2 (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | トナーおよびトナーの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP6675244B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102018215294A1 (de) | 2017-09-08 | 2019-03-14 | Mitutoyo Corporation | Verfahren zum Steuern eines Formmessgeräts |
| JP2021124518A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-30 | キヤノン株式会社 | トナー、及び二成分現像剤 |
Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06332247A (ja) * | 1993-05-19 | 1994-12-02 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 電子写真トナー用樹脂 |
| JPH06332241A (ja) * | 1993-05-19 | 1994-12-02 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 電子写真トナー用樹脂 |
| JPH09120176A (ja) * | 1995-10-26 | 1997-05-06 | Sekisui Chem Co Ltd | トナー用樹脂組成物及びトナー |
| JPH1165171A (ja) * | 1997-08-26 | 1999-03-05 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd | トナー用樹脂組成物及びトナー |
| JP2003076065A (ja) * | 2001-09-06 | 2003-03-14 | Canon Inc | フルカラー画像形成用トナー |
| WO2012017635A1 (ja) * | 2010-08-05 | 2012-02-09 | 三井化学株式会社 | トナー用バインダー樹脂、トナーおよびその製造方法 |
-
2016
- 2016-03-24 JP JP2016059706A patent/JP6675244B2/ja active Active
Patent Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06332247A (ja) * | 1993-05-19 | 1994-12-02 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 電子写真トナー用樹脂 |
| JPH06332241A (ja) * | 1993-05-19 | 1994-12-02 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 電子写真トナー用樹脂 |
| JPH09120176A (ja) * | 1995-10-26 | 1997-05-06 | Sekisui Chem Co Ltd | トナー用樹脂組成物及びトナー |
| JPH1165171A (ja) * | 1997-08-26 | 1999-03-05 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd | トナー用樹脂組成物及びトナー |
| JP2003076065A (ja) * | 2001-09-06 | 2003-03-14 | Canon Inc | フルカラー画像形成用トナー |
| WO2012017635A1 (ja) * | 2010-08-05 | 2012-02-09 | 三井化学株式会社 | トナー用バインダー樹脂、トナーおよびその製造方法 |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102018215294A1 (de) | 2017-09-08 | 2019-03-14 | Mitutoyo Corporation | Verfahren zum Steuern eines Formmessgeräts |
| JP2021124518A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-30 | キヤノン株式会社 | トナー、及び二成分現像剤 |
| JP7475877B2 (ja) | 2020-01-31 | 2024-04-30 | キヤノン株式会社 | トナー、及び二成分現像剤 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP6675244B2 (ja) | 2020-04-01 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5248712B2 (ja) | トナー用バインダー樹脂、トナーおよびその製造方法 | |
| JP5254465B2 (ja) | トナー用バインダー樹脂、トナーおよびその製造方法 | |
| JP5072113B2 (ja) | 電子写真用トナーおよびトナー用バインダー樹脂 | |
| JP5118704B2 (ja) | カラートナー用バインダー樹脂およびこれを用いるカラートナー | |
| JP3975878B2 (ja) | トナー組成物 | |
| JP5118141B2 (ja) | カラートナー用バインダー樹脂およびこれを用いるカラートナー | |
| JPH0777837A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
| JP5747122B2 (ja) | トナー用バインダー樹脂及びトナー | |
| JP6675244B2 (ja) | トナーおよびトナーの製造方法 | |
| JP7139146B2 (ja) | 着色剤マスターバッチ用ベース樹脂、着色剤マスターバッチ、着色剤マスターバッチの製造方法およびトナー | |
| JP4332367B2 (ja) | トナー | |
| JP6882922B2 (ja) | トナー用バインダー樹脂、トナー、トナー用バインダー樹脂の製造方法およびトナーの製造方法 | |
| JP2002055477A (ja) | トナー | |
| JP4136791B2 (ja) | トナー | |
| JP2019211518A (ja) | トナー用バインダー樹脂、トナー用樹脂組成物、トナーおよび現像剤 | |
| JP4980690B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
| JP2007148085A (ja) | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 | |
| JPH05323650A (ja) | 現像剤用添加剤及び現像剤組成物 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181207 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191011 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191024 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191115 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200303 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200310 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6675244 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
