JP2017189120A - 農業用チューブ - Google Patents
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前記第1フィルム及び前記第2フィルムの長手方向の両側辺部同士が接合されて一対の側辺接合部が形成されている気体挿入用の農業用チューブであって、
前記第1フィルムは光反射層を備える、農業用チューブ。
前記光反射層は、厚さが0.5μm以上4μm以下であり、かつ、可視光領域の光を反射させ得る顔料を含有する樹脂成分を含み、
前記シート基材は、平均径が1μm以上50μm以下の空隙を有し、空隙率が35%以上60%以下であり、かつ、厚さが30μm以上90μm以下の多孔性熱可塑性樹脂シートであり、
前記補強樹脂層は厚さ5μm以上20μm以下であって、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む樹脂層であり、
前記ヒートシール層がメッシュ構造のポリオレフィン系樹脂層である、(1)から(4)のいずれかに記載の農業用チューブ。
前記第1フィルムが鉛直上方側に、前記第2フィルムが鉛直下方側に配置されるように、前記農業用チューブを設置する植物育成方法。
[全体構成]
本実施形態の農業用チューブ1は、図2から図4に示すように、第1フィルム11と第2フィルム12とで筒状に構成されている。農業用チューブ1は、第1フィルム11と第2フィルム12とが対向配置され、各フィルムの長手方向の両側部同士が接合されて一対の側辺接合部13を形成することにより筒状に形成されている。尚、本明細書において「筒状」とは、図3の農業用チューブのように気体を挿入前の状態と、図4の農業用チューブのように気体を挿入後の状態をも含む概念である。又、本発明の農業用チューブは、胴部が筒状であればよく、例えば図2のように始端と終端の一方が密封されていてもよい。
本発明に関する第1フィルム11とは、光反射層を備え、かつ、農業用チューブの鉛直上方側に配置されることにより、太陽光を反射する機能を有するフィルムである。本発明に関する第1フィルム11は、可視光領域(400nmから750nm)の光を反射する光反射層を備えていれば特に制限はされない。光反射層とは、可視光領域(400nmから750nm)の光を、反射する層を意味する。より具体的には、第1フィルム11は、波長が500nm、600nm、700nmでの光の全反射率がいずれも70%以上、好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上であることが好ましい。全反射率の測定は、紫外・可視・近赤外分光光度計(島津製作所社製、商品名「UV−3600」)で、積分球付属装置(ISR−3100)を用いて、入射角8°で可視領域として、500nm、600nm、及び700nmでの反射率(全反射率)を測定できる。
光反射層11aは、例えば、シート基材の少なくとも一方の面に設けられた可視光領域の光を反射させ得る顔料(例えば、白色顔料)を含んで形成されたインキ層(例えば、白色インキ層)を挙げることができる。又、多孔性熱可塑性樹脂を光反射層110aとした層とする態様をも挙げることができる。尚、要に応じて、本発明の目的を妨げない範囲において、可塑剤、分散剤などの各種添加剤を添加してもよい。光反射層11aを備えることにより、農業用チューブ1の表面に照射された光を反射し、野菜、果樹などの植物により多くの光を与えることができる。尚、後述するが、光反射層11aは、可視光領域の光を反射させ得る顔料が含まれる層であってもよいし、後述するシート基材11bを構成する多孔性熱可塑性樹脂を光反射層11aとした層であってもよい。
シート基材11bを構成する多孔性熱可塑性樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂及び充填剤を含有する樹脂組成物を公知の押出機などで成膜し、次いで延伸工程を経ることにより製造することができる。熱可塑性樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン等のオレフィンの単独重合体又は2種類以上のオレフィンの共重合体、1種類以上のオレフィンと該オレフィンと重合可能な1種類以上の重合性モノマーとの共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、エチレン−エチルアクリレート共重合体などのアクリル系樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体等のスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ化ビニル系樹脂、6−ナイロン、6,6−ナイロン、12−ナイロン等のアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリプリブチレンテレフタレート等の飽和エステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、シリコーン樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、各種熱可塑性エラストマー、あるいは架橋された各樹脂などが挙げられる。これらは1種類であってもよく、2種類以上の熱可塑性樹脂の組み合わせであってもよい。上記した中でも、耐熱性、耐水性、耐薬品性、コスト面等の観点から、ポリオレフィン系樹脂が好ましく使用できる。
空隙率(%)={(ρo−ρ)/ρo}×100 ・・・(式I)
第1フィルム11の強度を増加させるために、シート基材11bに直接又は他の層を介して、補強樹脂層11cが備えられていてもよい。補強樹脂層11cは、本発明の効果を阻害するものでなければ特に制限はされないが、例えば、酢酸ビニル含有率が10質量%以上30質量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む樹脂からなる層を挙げることができる。酢酸ビニル含有率が10質量%以上30質量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む樹脂からなる層であれば、押出ラミネーシヨン適性に優れ、又、後述するように、野菜、果樹などの植物に炭酸ガスを供給できる程度の通気性を有する農業用チューブとすることができる。
最内層の第2フィルム12と対向する面には、第2フィルム12と熱融着によって一対の側辺接合部13を形成するために、ヒートシール層11dが備えられていてもよい。ヒートシール層11dとしては第2フィルム12における接合面と同様の樹脂、例えばポリオレフィン系樹脂からなる層を挙げることができる。後述するように野菜、果樹などの植物に炭酸ガスを供給できる程度の通気性を有するようにするために、メッシュ構造を有するポリオレフィン系樹脂からなる層を用いることが好ましい。メッシュ構造とは、延伸されたポリオフィレン樹脂からなるポリオフィレン繊維を縦、横に積層して熱融着した通気性の樹脂シートであり、ワリフや不織布が例示できる。
図8は、多層構成の第1フィルム110の他の実施形態を示す断面模式図である。この第1フィルム11は、多孔性熱可塑性樹脂からなる光反射層110aと、補強樹脂層11cと、ヒートシール層11dと、がこの順に積層された積層フィルムである。熱可塑性樹脂及び充填剤を含有する樹脂組成物を延伸することにより形成された多孔性熱可塑性樹脂からなる光反射層110aは、光反射性能と気体透過性とを兼ね備える光反射層である。具体的には、第1フィルム110は、微細な空隙を有するため気体透過性を備え、かつ、層の表面の凹凸や層内の空壁によって、顔料を含んで形成されたインキ層と同様に光反射性能をも備える。図8の実施形態の第1フィルム110であれば、図5の実施形態の第1フィルム11と比べ、層構成を減らすことができるので生産性が高い。
第2フィルム12は、第1フィルム11と配向配置されるフィルムである。第2フィルム12は、第1フィルム11と長手方向の両側辺部同士で接合可能であれば特に制限はされない。例えば、上記のシート基材11bに用いられるベースの熱可塑性樹脂と同様の樹脂を挙げることができる。成膜の容易性や生産性の観点からは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのヒートシール可能な樹脂を用いることが好ましい。第2フィルム12の厚さは、70μm以上250μm以下であることが好ましい。第2フィルム12は、単層であってもよく多層であってもよい。なお、第2フィルム12には光反射層は形成しなくてもよい。
農業用チューブ1は、第1フィルム11と第2フィルム12の長手方向の両側辺部同士が接合されて一対の側辺接合部13が形成されている。接合方法は、第1フィルム及び第2フィルムの長手方向の両側辺部にホットメルトなどの接着剤により形成された接着剤層を介して接合してもよいし、第1フィルム11と第2フィルム12の一部を融着するような方法でもよい。第1フィルムと第2フィルムの一部を融着する方法としては、ヒートシール、高周波シール、超音波シール、溶断シールなどの融着によるシール手段を用いることが生産性の観点から好ましい。
図6の農業用チューブ1aは、側辺接合部が筒状の内方に向かって形成されている点が図4と異なっている。図4のように側辺接合部が筒状の外方に向かって形成されている場合、農業用チューブ1が側辺接合部13にて凸状に突出した形状となるため、農業用チューブの設置等によって野菜、果樹などの植物の枝や幹等を傷付ける危険性がある。図6の農業用チューブ1aのように側辺接合部13aが筒状の内方に向かって形成されていることにより、野菜、果樹などの植物の枝や幹等を傷付ける危険性がなくなるため、更に好ましい実施形態である。
本発明の農業用チューブの好ましい使用例について、再度、図1、2を用いて説明する。まず、本発明の農業用チューブ1の一端側を密封する。例えば、図2のように一端側接合部14を形成して密封してもよく、キャップ等で封止してもよく、一端側を縛って密封してもよい。なお、農業用チューブ1を図1のように複数連結してもよい。この場合、一端側とは、図1のように、最終段の農業用チューブ1の一端側を意味し(この実施形態では一端側接合部14)、他の農業用チューブ1においては両端が解放されている。
11、110 第1フィルム
11a、110a 光反射層
11b シート基材
11c 補強樹脂層
11d ヒートシール層
12 第2フィルム
12a 第2フィルム
13 側辺接合部
14 一端側接合部
2 ガスボンベ
3 電磁弁
4 汎用チューブ
Claims (9)
- 対向配置される第1フィルムと第2フィルムとで筒状に構成され、
前記第1フィルム及び前記第2フィルムの長手方向の両側辺部同士が接合されて一対の側辺接合部が形成されている気体挿入用の農業用チューブであって、
前記第1フィルムは光反射層を備える、農業用チューブ。 - 前記側辺接合部が融着されている、請求項1に記載の農業用チューブ。
- 前記第2フィルムはポリオレフィン系樹脂フィルムである、請求項1又は2に記載の農業用チューブ。
- 前記一対の側辺接合部が、前記筒状の内方に向かって形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の農業用チューブ。
- 前記第1フィルムは、少なくとも、前記光反射層と、シート基材と、補強樹脂層と、ヒートシール層と、がこの順に積層されており、
前記光反射層は、厚さが0.5μm以上4μm以下であり、かつ、可視光領域の光を反射させ得る顔料を含有する樹脂成分を含み、
前記シート基材は、平均径が1μm以上50μm以下の空隙を有し、空隙率が35%以上60%以下であり、かつ、厚さが30μm以上90μm以下の多孔性熱可塑性樹脂シートであり、
前記補強樹脂層は厚さ5μm以上20μm以下であって、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む樹脂層であり、
前記ヒートシール層がメッシュ構造のポリオレフィン系樹脂層である、請求項1から4のいずれかに記載の農業用チューブ。 - 前記第1フィルムは、少なくとも、前記光反射層と、補強樹脂層と、ヒートシール層と、がこの順に積層されており、
前記光反射層は、平均径が1μm以上50μm以下の空隙を有し、空隙率が35%以上60%以下であり、かつ、厚さが30μm以上90μm以下の多孔性熱可塑性樹脂シートであり、
前記補強樹脂層は厚さ5μm以上20μm以下であって、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む樹脂層であり、
前記ヒートシール層がメッシュ構造のポリオレフィン系樹脂層である、請求項1から4のいずれかに記載の農業用チューブ。 - 前記第1フィルム及び/又は第2フィルムには、平均径が200μm以上1200μm以下で、前記農業用チューブの表面積に対する開口率が3%以上10%以下の貫通穴が形成されている、請求項1から4のいずれかに記載の農業用チューブ。
- 請求項1から7のいずれかに記載の農業用チューブの一端側を密封した状態で、栽培する植物の近傍に設置し、前記農業用チューブの他端側から気体を挿入して筒状に膨らませ、前記気体の性状を用いて前記植物の育成を制御する植物育成方法であって、
前記第1フィルムが鉛直上方側に、前記第2フィルムが鉛直下方側に配置されるように、前記農業用チューブを設置する植物育成方法。 - 前記気体として、400ppm以上1600ppm以下の炭酸ガスを含む気体を用いる、請求項8に記載の植物育成方法。
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