JP2017190370A - インクジェットインク組成物、及び捺染方法 - Google Patents

インクジェットインク組成物、及び捺染方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂粒子を含みつつ、凝集物の発生を高い水準で抑制できるインクジェットインク組成物を提供する。
【解決手段】色材と水と有機溶剤と樹脂粒子とを含むインクジェットインク組成物であって、当該樹脂粒子は弾性率が400MPa以上1000MPa以下である樹脂を含み、ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が当該インクジェットインク組成物の総量に対して1.5質量%以下である、インクジェットインク組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェットインク組成物、及び捺染方法に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、より安定して高品質な記録物を得ることについて種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、凝集物の発生を抑制できつつ、保存安定性に優れたインクジェット捺染用のインク、インクジェット捺染装置ならびにインクジェット捺染方法を提供することを目的として、顔料と、樹脂と、2−ピロリドン系溶剤と、を含有し、pHが9.2以上10.5以下であり、布帛に対する記録に用いられ、前記樹脂の皮膜伸度が400%以上1200%以下であってもよく、前記樹脂がウレタン系樹脂であってもよい、インクジェット捺染用のインクが開示されている。
特開2014−148564号公報
ここで、特許文献1に開示されているようなインクは、顔料を被記録媒体に定着させるために樹脂を含有し、該樹脂に起因する凝集物の発生を抑制するために2−ピロリドン系溶剤をさらに含有する。これにより、上記インクは、凝集物の発生を抑制しつつ、保存安定性に優れるものの、より高い水準では、該インク中に凝集物の発生を抑制することが十分ではない場合がある。
そこで、本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、樹脂粒子を含みつつ、凝集物の発生を高い水準で抑制できるインクジェットインク組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、色材と水と有機溶剤と樹脂粒子とを含み、該樹脂粒子に含まれる樹脂の弾性率が所定範囲内にあり、ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が所定値以下であるインクジェットインク組成物を用いることにより、凝集物の発生を高い水準で抑制できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、色材と、水と、有機溶剤と、樹脂粒子と、を含む、インクジェットインク組成物であって、前記樹脂粒子は、弾性率が400MPa以上1000MPa以下である樹脂を含み、ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が、前記インクジェットインク組成物の総量に対して、1.5質量%以下である、インクジェットインク組成物である。このようなインクジェットインク組成物が本発明の課題を解決できる要因は下記のように考えている。ただし、要因はこれに限定されない。すなわち、本発明に係るインクジェットインク組成物は、主として、弾性率が400MPa以上である樹脂を含む樹脂粒子を含み、かつ、ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が1.5質量%以下であることにより、水や有機溶剤が経時的に蒸発してインク組成物の組成が変化した場合においても、該インク組成物が接触する部材(例えば、インク組成物が収容される収容容器や吐出する吐出ノズル)に対して、該樹脂粒子が被膜を形成しにくくなることに起因して、凝集物の発生を抑制できる。
また、本発明に係るインクジェットインク組成物において、前記樹脂粒子は、ウレタン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上含む粒子であると好ましく、柔軟剤をさらに含むと好ましく、前記樹脂粒子の酸価が、60mgKOH/g以下であると好ましく、前記樹脂粒子は、自己乳化型樹脂粒子であると好ましく、前記樹脂粒子の平均粒子径が、10nm以上200nm以下であると好ましく、布帛を含む被記録媒体上に、前記インクジェットインク組成物を記録する方法に用いられると好ましい。
さらに、本発明の捺染方法は、布帛を含む被記録媒体上に、本発明に係るインクジェットインク組成物を記録する工程を有する。
本実施形態の捺染方法の一例を示すフローチャートである。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、本明細書において「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂及びそれに対応するメタクリル系樹脂の両方を意味する。
本明細書において、「捺染」とは、布帛を含む被記録媒体上にインクを記録(印刷)することをいう。また、「インクジェット捺染」とは、インクジェット方式を利用して布帛を含む被記録媒体上にインクを記録(印刷)することをいい、インクジェット記録の一種である。「記録物」とは、布帛を含む被記録媒体上にインクが記録されて画像が形成されたものをいう。
〔インク組成物〕
本実施形態のインクジェットインク組成物(以下、単に「インク組成物」ともいう。)は、色材と、水と、有機溶剤と、樹脂粒子とを含む。また、上記樹脂粒子は、弾性率が400MPa以上1000MPa以下である樹脂を含む。さらに、ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が、上記インク組成物の総量(100質量%)に対して、1.5質量%以下である。このようなインク組成物が凝集物の発生を高い水準で抑制できる要因は下記のように考えている。ただし、要因はこれに限定されない。すなわち、本実施形態のインク組成物は、主として、弾性率が400MPa以上である樹脂を含む樹脂粒子を含み、かつ、2−ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が1.5質量%以下であることにより、水や有機溶剤が経時的に蒸発してインク組成物の組成が変化した場合においても、該インク組成物が接触する部材(例えば、インク組成物が収容される収容容器や吐出する吐出ノズル)に対して、該樹脂粒子が被膜を形成しにくくなることに起因して、凝集物の発生を抑制できる。また、本実施形態のインク組成物は、吐出安定性に優れ、吐出ノズルに発生した目詰まりが解消しやすい(目詰まり回復性に優れる)。
<色材>
本実施形態の色材は、顔料を含有することができる。顔料としては、特に限定されないが、例えば、以下のものが挙げられる。
ブラックインクに使用されるカーボンブラックとしては、特に限定されないが、例えば、No.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等(以上、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、Raven 5750、Raven 5250、Raven 5000、Raven 3500、Raven 1255、Raven 700等(以上、コロンビアカーボン(Carbon Columbia)社製)、Rega1 400R、Rega1 330R、Rega1 660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400等(キャボット社(CABOT JAPAN K.K.)製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color B1ack S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4(以上、デグッサ(Degussa)社製)が挙げられる。
ホワイトインクに使用される顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントホワイト 6、18、21、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、白色の中空樹脂粒子及び高分子粒子が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、167、172、180が挙げられる。
マゼンタインクに使用される顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントレッド 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48:2、48:5、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、又はC.I.ピグメントヴァイオレット 19、23、32、33、36、38、43、50が挙げられる。
シアンインクに使用される顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントブルー 1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:34、15:4、16、18、22、25、60、65、66、C.I.バットブルー 4、60、及びC.I.ダイレクトブルー 199が挙げられる。
また、上記以外の顔料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントグリーン 7,10、C.I.ピグメントブラウン 3,5,25,26、C.I.ピグメントオレンジ 1,2,5,7,13,14,15,16,24,34,36,38,40,43,63が挙げられる。
インク組成物において、色材の含有量は、インク組成物の総量(100質量%)に対し、好ましくは0.2質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以上7.0質量%以下であり、さらに好ましくは2.0質量%以上5.0質量%以下である。色材の含有量が上記範囲内であることにより、発色性、吐出安定性及び目詰まり回復性がより向上する傾向にある。
<水>
本実施形態のインク組成物は、水を含む。水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、凝集液を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。これにより貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
<有機溶剤>
本実施形態のインク組成物は、有機溶剤を含む。有機溶剤は、水と共に用いることができる有機溶剤であれば、特に限定されない。また、有機溶剤であるピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が、上記インク組成物の総量(100質量%)に対して、1.5質量%以下であり、好ましくは1.0質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。特に、ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類が、インク組成物に含まれないことが、凝集物の発生を一層抑制する観点からは好ましい。2−ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が1.5質量%を超えて含有しないことにより、凝集物の発生を高い水準で抑制できる。この要因は、次のように推察される(ただし、要因はこれに限定されない。)。インク組成物は、ピロリドン類及び/又はグリコールモノエーテル類を含むことにより、該ピロリドン類やグリコールモノエーテル類樹脂粒子が被記録媒体に付着した樹脂の溶解を促進することに起因して、摩擦堅牢性に優れた捺染物を得ることができる。ただし、従来のインク組成物は、ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が1.5質量%を超えることにより、水や有機溶剤が経時的に蒸発してインク組成物の組成が変化した場合において、凝集物の発生を高い水準で抑制できない。一方、本実施形態のインク組成物は、ピロリドン類及び/又はグリコールモノエーテル類の合計含有量が1.5質量%以下であることにより、凝集物の発生を高い水準で抑制できる。
有機溶剤の種類としては、特に限定されないが、例えば、環状窒素化合物、非プロトン性極性溶剤、モノアルコール、アルキルポリオール、及びグリコールエーテルが挙げられる。本実施形態の有機溶剤は、これらの有機溶剤の中から、ピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が1.5質量%以下となるように各種有機溶剤を適宜選択して用いることができる。
非プロトン性極性溶剤としては、特に限定されないが、例えば、環状ケトン化合物、鎖状ケトン化合物、及び鎖状窒素化合物が挙げられる。また、環状窒素化合物及び非プロトン性極性溶剤としては、ピロリドン類、イミダゾリジノン類、スルホキシド類、ラクトン類、アミドエーテル類及びイミダゾール類の溶剤が代表例として挙げられる。ピロリドン類としては、ピロリドン骨格を有するものであれば特に限定されないが、例えば、2−ピロリドン、N−アルキル−2−ピロリドン、及び1−アルキル−2−ピロリドンが挙げられる。イミダゾリジノン類としては、例えば1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホキシド類としては、例えばジメチルスルホキシド、ラクトン類としては、例えばγ−ブチロラクトン、イミダゾール類としては、例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、及び1,2−ジメチルイミダゾールが挙げられる。これらの中でも、2−ピロリドンを、インク組成物の総量(100質量%)に対して、1.5質量%を超えて含有しないことが、凝集物の発生を高い水準で抑制する点で好ましい。
モノアルコールとしては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、及びtert−ペンタノールが挙げられる。
アルキルポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール(1,3−プロパンジオール)、イソブチレングリコール(2−メチル−1,2−プロパンジオール)、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、及び1,8−オクタンジオールが挙げられる。
グリコールエーテルとしては、特に限定されないが、例えば、グリコールジエーテル類及びグリコールモノエーテル類が挙げられる。
グリコールジエーテルの具体例としては、特に限定されないが、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、及び、ジプロピレングリコールジエチルエーテルが挙げられる。
グリコールモノエーテルの具体例としては、特に限定されないが、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルトリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。これらの中でも、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを、インク組成物の総量(100質量%)に対して、1.5質量%を超えて含有しないことが、凝集物の発生を高い水準で抑制する点で好ましい。
有機溶剤の含有量は、インク組成物の総量(100質量%)に対し、好ましくは5.0質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上30質量%以下である。有機溶剤の含有量が50質量%以下であることにより、被記録媒体に付着したインク組成物の乾燥性がより向上する傾向にある。また、有機溶剤の含有量が5.0質量%以上であることにより、インク組成物の吐出安定性を確保できる傾向にある。
<樹脂粒子>
本実施形態の樹脂粒子(以下、「樹脂分散体」、「樹脂エマルジョン」ともいう。)は、弾性率が400MPa以上1000MPa以下である樹脂(以下、「特定樹脂」ともいう。)を含む粒子である。
特定樹脂の弾性率は、400MPa以上1000MPa以下であり、好ましくは500MPa以上900MPa以下であり、より好ましくは550MPa以上800MPa以下であり、さらに好ましくは600MPa以上750MPa以下である。弾性率が400MPa以上であることにより、樹脂が凝集することに起因する凝集物の発生を抑制できる。また、弾性率が1000MPa以下であることにより、摩擦堅牢性に優れた捺染物を得られる。弾性率が400MPa以上1000MPa以下である樹脂を得るためには、後述する特定樹脂として好ましい種類の樹脂のうち、弾性率が上記範囲内にある樹脂を選択すればよい。特定樹脂の弾性率は、該樹脂を樹脂フィルムとした後に引張試験により測定することができ、より具体的には後述する実施例に記載の方法により測定する。
特定樹脂の100%モジュラスは、好ましくは20MPa以上100MPa以下であり、より好ましくは25MPa以上75MPa以下であり、さらに好ましくは30MPa以上60MPa以下であり、よりさらに好ましくは40MPa以上55MPa以下である。100%モジュラスが20MPa以上であることにより、樹脂が凝集することに起因する凝集物の発生をより抑制できる傾向にある。また、100%モジュラスが100MPa以下であることにより、摩擦堅牢性に更に優れた捺染物を得られる傾向にある。100%モジュラスが上記範囲にある樹脂を得るためには、後述する特定樹脂として好ましい種類の樹脂のうち、100%モジュラスが上記範囲内にある樹脂を選択すればよい。特定樹脂の100%モジュラスは、該樹脂を樹脂フィルムとした後に引張試験により測定することができ、より具体的には後述する実施例に記載の方法により測定する。
本実施形態の樹脂粒子は、水に安定に分散させるために必要な親水成分が導入された自己分散型の樹脂粒子(自己分散型樹脂粒子)であってもよいし、外部乳化剤の使用により水分散性となる樹脂粒子であってもよい。ただし、後述する被記録媒体に含まれ得る多価金属化合物との反応を阻害しないという観点から、樹脂粒子が自己乳化型樹脂分散体であることが好ましい。
特定樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、フルオレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、及びエチレン酢酸ビニル系樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、設計の自由度が高く、弾性率を400MPa以上1000MPa以下の範囲に調整することが容易であることから、ウレタン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上であることが好ましく、ウレタン系樹脂であることがより好ましい。
ウレタン系樹脂は、分子内にウレタン結合を有する樹脂である。ウレタン系樹脂は、インクの保存安定性の観点や、後述する前処理剤に多価金属化合物を含む場合にこれとの反応性を向上させるという観点から、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基等のアニオン性の官能基を有する、アニオン性のウレタン系樹脂であることが好ましい。
ウレタン系樹脂は、本発明の作用効果をより確実に奏する観点から、脂環式構造を有するウレタン系樹脂であることが好ましい。脂環式構造を有するウレタン系樹脂を得るためには、例えば、後述する脂環式構造を有するポリカーボネートポリオールを含むポリオール化合物を、ウレタン系樹脂の原料として用いればよい。
ウレタン系樹脂としては、ウレタン結合以外に、主鎖にエーテル結合を含むポリエーテル型ウレタン樹脂、主鎖にエステル結合を含むポリエステル型ウレタン樹脂、主鎖にカーボネート結合を含むポリカーボネート型ウレタン樹脂が挙げられる。これらのウレタン樹脂は、複数種を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、ポリエーテル型ウレタン樹脂、又はポリカーボネート型ウレタン樹脂を使用すると、凝集物の発生を高い水準で抑制する点でより好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂とは、(メタ)アクリル骨格を有する樹脂を意味する。(メタ)アクリル系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等の、(メタ)アクリル系単量体の重合体や、(メタ)アクリル系単量体と他の単量体との共重合体が挙げられる。他の単量体としては、スチレン等のビニル系単量体が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は、「メタクリル」及び「アクリル」の両方を含む概念である。
弾性率が400MPa以上1000MPa以下である樹脂を得るためには、例えば、ポリイソシアネート化合物、脂環式構造を有するポリカーボネートポリオールを含むポリオール化合物、及び酸性基含有ポリオール化合物を反応させて得られるプレポリマーを準備し、プレポリマーと、プレポリマーが有するイソシアナト基に対して反応性を有する、活性水素原子を分子中に2個以上有する化合物とを反応させるとよい。活性水素原子を分子中に2個以上有する化合物としては、例えば、1分子中に2個以上の1級又は2級アミノ基を含有するポリアミン化合物、及びポリオール化合物が挙げられる。
樹脂粒子に含まれる樹脂の酸価は、好ましくは60mgKOH/g以下であり、より好ましくは50mgKOH/g以下であり、さらに好ましくは40mgKOH/g以下である。酸価がこのような数値範囲にあることにより、凝集物の発生をより抑制できる傾向にある。酸価は、後述する実施例に記載の方法により測定される。
樹脂粒子の平均粒子径は、好ましくは10nm以上200nm以下であり、より好ましくは30nm以上150nm以下であり、さらに好ましくは50nm以上100nm以下である。このように樹脂粒子の平均粒子径が10nm以上200nm以下であることにより、ノズルに樹脂粒子が固着することが抑制されることに起因して、吐出安定性に優れる。
本明細書における平均粒子径は、特に明示がない限り体積基準のものである。測定方法としては、例えば、レーザー回折散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置により測定することができる。粒度分布測定装置としては、例えば、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布計(例えば、日機装社(Nikkiso Co., Ltd.)製のマイクロトラックUPA)が挙げられる。
インク組成物中の樹脂粒子の含有量(固形分換算)は、インク組成物の総量(100質量%)に対し、3.0質量%以上55質量%以下が好ましく、5.0質量%以上50質量%以下がより好ましく、10質量%以上45質量%以下がさらに好ましい。樹脂粒子の含有量が10質量%以上であることにより、摩擦堅牢性及び密着性により優れる傾向にある。また、樹脂粒子の含有量が55質量%以下であることにより、吐出安定性により優れる傾向にある。

<柔軟剤>
インク組成物は、より優れた質感及び風合いの捺染物を得る観点から、柔軟剤をさらに含むことが好ましい。柔軟剤としては、得られる記録物に柔軟性を付与できるものであれば特に限定されないが、シリコーン化合物が好ましい。ここで、シリコーン化合物は、シロキサン単位を繰り返し単位とするポリマーを意味し、より具体的に言えば、無機質のシロキサン結合とメチル基などの有機官能基とが同じ分子中に共存するポリマーを意味する。シリコーン化合物は、柔軟剤による上記効果をより有効かつ確実に奏する観点から、シリコーン系の水分散性樹脂であるエマルジョン型シリコーン化合物であると好ましい。
エマルジョン型シリコーン化合物の分子構造は、直鎖状であっても分岐や架橋していてもよい。また、エマルジョン型シリコーン化合物は変性されていてもよく、この場合、当該シリコーン化合物はメチル基を除く1種以上の有機官能基により変性されている。
有機官能基としては、以下に限定されないが、例えば、アルキル基、フェニル基、メチルフェニル基、ジフェニル基等の芳香環基、ポリエーテル基、カルボキシル基、エポキシ基、及びアミノ基が挙げられる。
エマルジョン型シリコーン化合物の具体例としては、以下に限定されないが、例えば、ジメチルシリコーンエマルジョン、メチルフェニルシリコーンエマルジョン、アミノ変性シリコーンエマルジョン、エポキシ変性シリコーンエマルジョン、ポリエーテル変性シリコーンエマルジョン、アルキル変性シリコーンエマルジョン、高級脂肪酸変性シリコーンエマルジョン、メチルハイドロジェンシリコーンエマルジョン、フッ素変性シリコーンエマルジョン、カルボキシ変性シリコーンエマルジョン、ポリグリセロール変性シリコーンエマルジョン、カルビノール変性シリコーンエマルジョン、エポキシポリエーテル変性シリコーンエマルジョン、アルキルポリエーテル変性シリコーンエマルジョン、及び反応型シリコーンエマルジョンが挙げられる。
これらの中でも、インク組成物中での相溶性に優れ、かつ、柔軟性や質感がより良好となるため、ジメチルシリコーンエマルジョン、エポキシ変性シリコーンエマルジョン、アミノ変性シリコーンエマルジョン、及び反応型シリコーンエマルジョンからなる群より選択される1種又は2種以上が好ましい。以下、これらのエマルジョン型シリコーン化合物について詳細に説明するが、「エマルジョン」の記載を省略している場合がある。
まず、上記のジメチルシリコーンエマルジョンは、布帛の動摩擦係数をより低くすることができるので好ましい。中でも、ジメチルシリコーンの重合度又は動粘度が大きいものが好ましい。具体的には、動粘度が1000mm2/s以上のものが好ましく、10,000mm2/s以上のものがより好ましい。なお、ここで、動粘度は、25℃において測定したときの動粘度温度である。重合度を高くするとそれに伴い粘度が増加する。そのため、粘度の高いジメチルシリコーンが、動摩擦係数を低くするためには好適である。
このようなジメチルシリコーンとしては、以下に限定されないが、例えば、KF96A−2cs,5cs,6cs,10cs,20cs,30cs,50cs,100cs,200cs,300cs,350cs,350cs,500cs、KF−96−1000cs,3000cs、KF−96A−5000cs、KF−96H−6000cs,1万cs,1.25万cs,3万cs,5万cs,6万cs,10万cs,30万cs,50万cs,100万cs、並びにPolon MF−7,MF−17,及びMF−32(以上、信越化学工業社製商品名)が挙げられる。
また、上記のエポキシ変性シリコーンエマルジョンは、布帛の柔軟性を付与することが可能な液体柔軟剤組成物を得るのに好適である。エポキシ変性シリコーンも重合度又は粘度を高めると動摩擦係数を低くすることが可能である。具体的には、動粘度が5000mm2/s以上のものが好ましい。
このようなエポキシ変性シリコーンとしては、以下に限定されないが、例えば、Polon MF−11C,MF−18T,MF−24(以上、信越化学工業社製商品名)が挙げられる。
また、上記のアミノ変性シリコーンは、布帛の柔軟性及び捺染物の質感に優れることから好ましい。アミノ変性シリコーンとしては、以下に限定されないが、例えば、Polon MF−14(信越化学工業社製商品名)が挙げられる。
また、上記の反応型シリコーンエマルジョンは、塗膜の強度が増大し、かつ、捺染物の耐擦性及び洗濯堅牢性に優れることから好ましい。反応型シリコーンエマルジョンの具体例として、以下に限定されないが、例えば、付加反応型、過酸化物硬化型、及び光硬化型のシリコーンエマルジョンが挙げられる。その市販品として、例えば、TSR1500、TSR1510、TSR1511、TSR1515、TSR1520、YR3286、YR3340、PSA6574、TPR6500、TPR6501、TPR6600、TPR6702、TPR6604、TPR6700、TPR6701、TPR6705、TPR6707、TPR6708、TPR6710、TPR6712、TPR6721、TPR6722、UV9300、UV9315、UV9425、UV9430、XS56−A2775、XS56−A2982、XS56−A3075、XS56−A3969、XS56−A5730、XS56−A8012、XS56−B1794、SL6100、SM3000、SM3030、SM3200、YSR3022(以上、東芝シリコーン製商品名)、KM−2002L−1(信越化学工業社製商品名)が挙げられる。
柔軟剤の含有量は、インク組成物の総量(100質量%)に対して、好ましくは0.1質量%以上3.0質量%である。当該含有量が0.1質量%以上であると、摩擦堅牢性がより優れたものとなり、かつ、インク組成物の保存安定性及び捺染物の柔軟性がより良好なものとなる傾向にある。一方、当該含有量が3.0質量%以下であると、インク組成物を効果的に低粘度化することができ、かつ、インク組成物の保存安定性がより良好なものとなる傾向にある。
<界面活性剤>
インク組成物は、光沢性の観点から、界面活性剤をさらに含むことが好ましい。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキサイド付加物、並びに2,4−ジメチル−5−デシン−4−オール及び2,4−ジメチル−5−デシン−4−オールのアルキレンオキサイド付加物から選択される1種以上が好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、オルフィン104シリーズやオルフィンE1010等のEシリーズ(エアプロダクツ社(Air Products Japan, Inc.)製商品名)、サーフィノール104、465、61、DF110D(日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名)が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
フッ素系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、及びパーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物が挙げられる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、S−144、S−145(以上商品名、旭硝子株式会社製);FC−170C、FC−430、フロラード−FC4430(以上商品名、住友スリーエム株式会社製);FSO、FSO−100、FSN、FSN−100、FS−300(以上商品名、Dupont社製);FT−250、251(以上商品名、株式会社ネオス製)が挙げられる。フッ素系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリシロキサン系化合物、及びポリエーテル変性オルガノシロキサンが挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、具体的には、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−349(以上商品名、ビックケミー社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学社製)等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量は、インク組成物の総量(100質量%)に対し、好ましくは0.05質量%以上2.5質量%以下であり、より好ましくは0.05質量%以上1.5質量%以下である。界面活性剤の含有量が上記範囲内であることにより、被記録媒体に付着したインク組成物の濡れ性がより向上する傾向にある。
インク組成物は、その他の成分として、ワックス、溶解助剤、粘度調整剤、水酸化カリウム等のpH調整剤、酸化防止剤、防カビ・防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム)等の、種々の添加剤を適宜含有することもできる。
本実施形態のインク組成物は、後述する捺染方法に用いられることが好ましい。
〔記録方法〕
本実施形態の記録方法は、被記録媒体上に上述した本実施形態のインク組成物を記録する工程(記録工程)を有する。また、本実施形態の記録方法は、上記被記録媒体が布帛を含む、捺染方法であってもよい。図1は、本実施形態の捺染方法の一例を示すフローチャートである。図1に示すように、本実施形態の捺染方法は、下記の加熱工程及び洗浄工程をさらに有してもよい。
上記の捺染方法は、インク組成物を、インクジェット装置に装填して使用するインクジェット捺染方法であってもよい。当該インクジェット装置としては、特に限定されないが、例えばドロップオンデマンド型のインクジェット装置が挙げられる。このドロップオンデマンド型のインクジェット装置には、ヘッドに配設された圧電素子を用いたインクジェット捺染方法を採用した装置、及びヘッドに配設された発熱抵抗素子のヒーター等による熱エネルギーを用いたインクジェット捺染方法を採用した装置などがあり、いずれのインクジェット捺染方法を採用したものでもよい。以下、インクジェット捺染方法が有する各工程について詳細に説明する。
[記録工程]
本実施形態の記録工程は、被記録媒体に後述するインク組成物を記録する工程である。インクジェット方式を利用する場合には、被記録媒体である布帛の面(画像形成領域)に向けて、インク組成物をインクジェット方式により吐出し、被記録媒体に付着させて、画像を形成する。なお、吐出条件は、吐出されるインク組成物の物性によって適宜決定すればよい。
[加熱工程]
本実施形態の捺染方法は、記録工程後に、インク組成物が付着した被記録媒体を加熱する加熱工程をさらに有してもよい。加熱工程を有することにより、布帛を構成する繊維に色材をより良好に染着することができる。加熱方法としては、特に限定されないが、例えば、HT法(高温スチーミング法)、HP法(高圧スチーミング法)、サーモゾル法が挙げられる。
また、加熱工程においては、被記録媒体上のインク組成物付着面を加圧処理しても、加圧処理しなくてもよい。被記録媒体上のインク組成物付着面を加圧処理しない加熱方法としては、オーブン乾燥(コンベアオーブン、バッチオーブン等のプレスをしない方法)が挙げられる。このような加熱工程を有することにより、記録物生産性がより向上する。また、被記録媒体上のインク組成物付着面の加圧処理もする加熱方法としては、特に限定されないが、例えば、ヒートプレス、ウェットオンドライが挙げられる。なお、「加圧」とは、被記録媒体に対して、個体を接触させることにより圧をかけることをいう。
加熱処理時の温度は、好ましくは80℃以上150℃以下であり、より好ましくは90℃以上110℃以下である。加熱処理時の温度が上記範囲であることにより、布帛を構成する繊維に色材をより良好に染着することができる傾向にある。
[洗浄工程]
本実施形態の捺染方法は、加熱工程後に、インク組成物が付着した被記録媒体を洗浄する洗浄工程をさらに有してもよい。洗浄工程により、繊維に染着していない顔料を効果的に除去することができる。洗浄工程は、例えば水を用いて行うことができ、必要に応じてソーピング処理を行ってもよい。ソーピング処理方法としては、特に限定されないが、例えば、即ち未固着の顔料を熱石鹸液などで洗い落とす方法が挙げられる。
このようにして、布帛を含む被記録媒体上に、上記のインク組成物に由来する画像が形成された、捺染物等の記録物を得ることができる。
<被記録媒体>
本実施形態の被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、吸収性被記録媒体、低吸収性被記録媒体、非吸収性被記録媒体や布帛が挙げられ、中でも、布帛を含むもの(布帛それ自体を包含する。)であることが好ましい。
ここで、「低吸収性被記録媒体」又は「非吸収性被記録媒体」は、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msecまでの水吸収量が10mL/m2以下である被記録媒体をいう。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
また、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体は、記録面の水に対する濡れ性によって分類することができる。具体的には、被記録媒体の記録面に0.5μLの水滴を滴下し、接触角の低下率(着弾後0.5ミリ秒における接触角と5秒における接触角の比較)を測定することによって被記録媒体を特徴付けることができる。より具体的には、被記録媒体の性質として、「非吸収性被記録媒体」の非吸収性は上記の低下率が1%未満のことを指し、「低吸収性被記録媒体」の低吸収性は上記の低下率が1%以上5%未満のことを指す。また、吸収性とは上記の低下率が5%以上のことを指す。なお、接触角はポータブル接触角計 PCA−1(協和界面科学株式会社製)等を用いて測定することができる。
吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インク組成物の浸透性が高い電子写真用紙などの普通紙、インクジェット用紙(シリカ粒子やアルミナ粒子から構成されたインク吸収層、あるいは、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドン(PVP)等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層を備えたインクジェット専用紙)から、インク組成物の浸透性が比較的低い一般のオフセット印刷に用いられるアート紙、コート紙、キャスト紙が挙げられる。
低吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、表面に油性インクを受容するための塗工層が設けられた塗工紙が挙げられる。塗工紙としては、特に限定されないが、例えば、アート紙、コート紙、マット紙等の印刷本紙が挙げられる。
非吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インク吸収層を有していないプラスチックフィルム、紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているものやプラスチックフィルムが接着されているもの等が挙げられる。ここでいうプラスチックとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレンが挙げられる。
さらに上記の被記録媒体以外にも、鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート、ガラスなどのインク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体を用いることもできる。
布帛としては、以下に限定されないが、例えば、絹、綿、羊毛、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等の天然繊維及び合成繊維が挙げられる。布帛としては、1種の繊維からなるものであっても、2種以上の繊維を混紡したものであってもよい。これらのうち、特に浸透性の異なる繊維を混紡したものを用いることによって、本実施形態の効果がより得られやすい傾向にある。布帛としては、上記に挙げた繊維を、織物、編物、不織布等いずれの形態にしたものでもよい。
布帛を含む被記録媒体としては、布帛そのものであってもよいが、布帛が樹脂粒子を含む前処理液で前処理されたものであることが好ましい。布帛が前処理されていることにより、より摩擦堅牢性に優れた捺染物が得られる傾向にある。樹脂粒子を含む前処理液による布帛の前処理は、従来知られている方法であればよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔平均粒子径〕
以下で得られた水性ウレタン樹脂分散体の平均粒子径φ(nm)は、「マイクロトラックUPA」(日機装株式会社)により測定した。
〔酸価〕
以下で得られた水性ウレタン樹脂分散体について、京都電子工業社(Kyoto Electronics Manufacturing Co.,Ltd.)製の電位差自動滴定装置「AT610」を用いて測定を行い、以下の式に数値をあてはめて、その酸価を算出した。
酸価(mgKOH/g)=(EP1−BL1)×FA1×C1×K1/SIZE
上記の式中、EP1はKOH水溶液(滴定液)の滴定量(単位:mL)、BL1はブランク値(0.0mL)、FA1は滴定液のファクター(1.00)、C1は濃度換算値(5.611mg/mL)(0.1mo1/L KOH 1mLの水酸化カリウム相当量)、K1は係数(1)、SIZEは試料採取量(単位:g)をそれぞれ示す。
〔弾性率〕
以下で得られたウレタン樹脂フィルムについて、JIS−K7311に従い、引張試験機(オリエンテック製;テンシロンUCT−5T)を使用して、23℃、50%RHの条件で弾性率を測定した。
〔100%モジュラス〕
以下で得られたウレタン樹脂フィルムについて、引張試験機(オリエンテック製;テンシロンUCT−5T)を使用して、23℃、50%RHの条件で、試験片が100%伸びた時の引張荷重を測定し、下記式によって100%モジュラスを求めた。
100%モジュラス(MPa)=F100%/A
ただし、F100%は100%伸び時の引張荷重(N)、Aは試験片の断面積(mm2)を示す。
[製造例1]樹脂分散体(1−1)、(1−2)、(1−3)、樹脂フィルム(1−1)、(1−2)、(1−3)
攪拌機、還流冷却管及び温度計を挿入した反応容器に、ETERNACOLL UM90(3/1)(宇部興産製ポリカーボネートジオール;数平均分子量916;水酸基価122.5mgKOH/g;1,4−シクロヘキサンジメタノール:1,6−ヘキサンジオール=3:1のモル比のポリオール混合物と炭酸エステルとを反応させて得られたポリカーボネートジオール)150g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)22g及びメチルエチルケトン(MEK)134.7gを窒素気流下で仕込んだ。その後60℃に加熱しDMPAが溶解したのを確認した。そこに、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)を144.5g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)を0.26g加え90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマーを得た。反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン14.9gを添加・混合したものの中から434gを抜き出して、強攪拌下のもと水540g及びトリエチルアミン1.5gの混合溶液の中に加えた。次いで、そこに氷150gを投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液62.6gを加えて鎖延長反応を行った。生成物を減圧下に室温から50℃で3時間かけて加熱し、MEKを除去し樹脂分散体(1−1)を得た。また、上記製造条件の中で、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)の仕込み量を22gから、それぞれ32.1g、44.8gに増量するよう調整すること以外は同様の操作を行い、樹脂分散体(1−2)(酸価:41mgKOH/g)及び樹脂分散体(1−3)(酸価:55mgKOH/g)をそれぞれ得た。
樹脂分散体(1−1)、(1−2)及び(1−3)をそれぞれガラス板上に塗布し、120℃で3時間乾燥させた。得られた樹脂フィルム(1−1)、(1−2)及び(1−3)の膜厚は、それぞれ0.13mmであった。また、樹脂フィルム(1−1)、(1−2)及び(1−3)の引張試験における弾性率及び100%モジュラスの結果を、それぞれ表1に示す。
[製造例2]樹脂分散体(2)、樹脂フィルム(2)
製造例1と同様の反応容器に、ETERNACOLL UM90(3/1)(宇部興産製ポリカーボネートジオール;数平均分子量916;水酸基価122.5mgKOH/g;1,4−シクロヘキサンジメタノール:1,6−ヘキサンジオール=3:1のモル比のポリオール混合物と炭酸エステルとを反応させて得られたポリカーボネートジオール)150g、1,4−ブタンジオール7.46g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)39.9g及びメチルエチルケトン(MEK)186gを窒素気流下で仕込んだ。その後60℃に加熱しDMPAが溶解したのを確認した。そこに、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)を239g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)を0.35g加え90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマーを得た。反応混合物を80℃まで冷却しこれにトリエチルアミン26.4gを添加・混合したものの中から582gを抜き出して、強攪拌下のもと水726g及びトリエチルアミン2.56gの混合溶液の中に加えた。次いで、そこに氷を204g投入し、35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液103gを加えて鎖延長反応を行った。生成物を減圧下に室温から50℃で3時間かけて加熱し、MEKを除去し樹脂分散体(2)を得た。
製造例1と同様にして、樹脂分散体(2)から膜厚0.13mmの樹脂フィルムを製造した。得られた樹脂フィルム(2)の引張試験における弾性率及び100%モジュラスの結果を、表1に記す。
[製造例3]樹脂分散体(3)、樹脂フィルム(3)
製造例1と同様の反応容器に、ETERNACOLL UM90(1/3)(宇部興産製ポリカーボネートジオール;数平均分子量894;水酸基価125.5mgKOH/g;1,4−シクロヘキサンジメタノール:1,6−ヘキサンジオール=1:3のモル比のポリオール混合物と炭酸エステルとを反応させて得られたポリカーボネートジオール)150g、1,4−ブタンジオール7.53g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)40.3g及びメチルエチルケトン(MEK)188gを窒素気流下で仕込んだ。その後60℃に加熱しDMPAが溶解したのを確認した。そこに、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)を245g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)を0.35g加え90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマーを得た。反応混合物を80℃まで冷却しこれにトリエチルアミン26.7gを添加・混合したものの中から606gを抜き出して、強攪拌下のもと水776g及びトリエチルアミン2.92gの混合溶液の中に加えた。次いで、氷を163g投入して35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液108gを加えて鎖延長反応を行った。生成物を減圧下に室温から50℃で3時間かけて加熱し、MEKを除去し樹脂分散体(3)を得た。
製造例1と同様にして、樹脂分散体(3)から膜厚0.13mmの樹脂フィルムを製造した。得られた樹脂フィルム(3)の引張試験における弾性率及び100%モジュラスの結果を、表1に記す。
[製造例4]樹脂分散体(4)、樹脂フィルム(4)
製造例1と同様の反応容器に、ETERNACOLL UH−100(宇部興産製ポリカーボネートジオール;数平均分子量1004;水酸基価111.8mgKOH/g;1,6−ヘキサンジオールと炭酸エステルとを反応させて得られたポリカーボネートジオール)80.1g、1,4−ブタンジオール0.96g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)12.1g及びメチルエチルケトン(MEK)73.6gを窒素気流下で仕込んだ。その後60℃に加熱しDMPAが溶解したのを確認した。そこに、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)を80.8g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)を0.23g加え90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマーを得た。反応混合物を80℃まで冷却しこれにトリエチルアミン9.10gを添加・混合したものの中から236gを抜き出して、強攪拌下のもと水300gの中に加えた。次いで、そこに氷を84.4g投入して35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液38.5gを加えて鎖延長反応を行った。生成物を減圧下に室温から50℃で3時間かけて加熱し、MEKを除去し樹脂分散体(4)を得た。
製造例1と同様にして、樹脂分散体(4)から膜厚0.13mmの樹脂フィルムを製造した。得られた樹脂フィルム(4)の引張試験における弾性率及び100%モジュラスの結果を、表1に記す。
[製造例5]樹脂分散体(5)、樹脂フィルム(5)
製造例1と同様の反応容器に、ETERNACOLL UM90(1/3)(宇部興産製ポリカーボネートジオール;数平均分子量894;水酸基価125.5mgKOH/g;1,4−シクロヘキサンジメタノール:1,6−ヘキサンジオール=1:3のモル比のポリオール混合物と炭酸エステルとを反応させて得られたポリカーボネートジオール)79.6g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)9.60g及びメチルエチルケトン(MEK)68.5gを窒素気流下で仕込んだ。その後60℃に加熱しDMPAが溶解したのを確認した。そこに、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)を70.9g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)を0.20g加え90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマーを得た。反応混合物を80℃まで冷却しこれにトリエチルアミン7.21gを添加・混合したものの中から211gを抜き出して、強攪拌下のもと水277gの中に加えた。次いで、そこに氷を62.2g投入して35質量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液30.7gを加えて鎖延長反応を行った。生成物を減圧下に室温から50℃で3時間かけて加熱し、MEKを除去し樹脂分散体(5)を得た。
製造例1と同様にして、樹脂分散体(5)から膜厚0.13mmの樹脂フィルムを製造した。得られた樹脂フィルム(5)の引張試験における弾性率及び100%モジュラスの結果を、表1に記す。
Figure 2017190370
[インク組成物用の材料]
下記の記録物の作製において使用したインク組成物用の主な材料は、以下の通りである。
〔色材〕
マゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド122)
〔樹脂粒子〕
樹脂分散体(1−1)、(1−2)、(1−3)、(2)〜(5)
〔有機溶剤〕
グリセリン
トリエチレングリコール
2−ピロリドン
トリエチレングリコールモノブチルエーテル
〔界面活性剤〕
BYK−348(シリコーン系界面活性剤、BYK社製商品名)
〔pH調整剤〕
水酸化カリウム
〔防カビ・防腐剤〕
プロキセルXL2(Arch Chemicals社製商品名)
〔柔軟剤〕
Polon−MF−14(アミノ変性シリコーンエマルジョン、信越化学工業社製商品名)
[インク組成物の調製]
各材料を下記の表2及び表3に示す組成で混合し、十分に撹拌し、インク組成物を得た。なお、下記の表2及び表3中、数値の単位は質量%であり、数値は固形分濃度であり、合計は100.0質量%である。
Figure 2017190370
Figure 2017190370
〔捺染物の作製〕
布帛に対して、インクジェットプリンター(セイコーエプソン社製、製品名「PX−G930」)を用いたインクジェット法により、上記で調製したインク組成物14〜27を付着させた。記録条件としては、記録解像度を1440dpi×1440dpiとし、記録範囲はA4サイズとし、ベタパターン画像を4層重ね塗りした。このようにしてインクジェット捺染を行った。ここで、「ベタパターン画像」とは、記録解像度で規定される最小記録単位領域である画素の全ての画素に対してドットを記録した画像を意味する。
その後、ヒートプレス機を用いて160℃で1分間加熱処理を行い、当該インク組成物を被記録媒体に定着させた。このようにして、被記録媒体に画像が形成された(インクが捺染された)捺染物を製造した。
〔吐出安定性〕
上記〔捺染物の作製〕の後に、ノズルの目詰まりを確認し、下記評価基準により吐出安定性を評価した。結果を表4及び表5に示す。
(評価基準)
A:目詰まりがなかった、又は、目詰まりが1回のヘッドクリーニングを行うことによりなくなった。
B:目詰まりが1回のヘッドクリーニングを行ってもなくならなかったが、2又は3回のヘッドクリーニングを行うことによりなくなった。
C:目詰まりが3回のヘッドクリーニングを行ってもなくならなかった。
〔目詰まり回復性〕
インクジェットプリンター(セイコーエプソン社製、製品名「PX−G930」)を準備し、インク組成物をプリンターのカートリッジに充填し、カートリッジのキャップを開放した状態で、1か月間、室温の条件下で放置した。その後、カートリッジの360個のノズルに対して、3回のヘッドクリーニングを行い、下記評価基準により目詰まり回復性を評価した。結果を表4及び表5に示す。
(評価基準)
A:吐出不良のノズル数及び吐出方向がずれたノズル数が、全体のノズル数に対して0個である。
B:吐出不良のノズル数及び吐出方向がずれたノズル数が、全体のノズル数に対して1〜2個である。
C:吐出不良のノズル数及び吐出方向がずれたノズル数が、全体のノズル数に対して3〜5個以上である。
D:吐出不良のノズル数及び吐出方向がずれたノズル数が、全体のノズル数に対して6〜10個以上である。
E:吐出不良のノズル数及び吐出方向がずれたノズル数が、全体のノズル数に対して11個以上である。
〔風合い〕
下記評価基準により風合いを評価した。結果を表4及び表5に示す。
A:捺染物の手触りが元の布帛と比べほとんど変化がない。
B:捺染物の手触りが元の布帛と比べやや硬くなったように感じる。
C:捺染物の手触りが元の布帛と比べ硬くなった。
D:捺染物の手触りが元の布帛と比べ明らかに硬くなった。
〔フィルター凝集物〕
上記で得られたインク組成物を、インクジェットプリンター(PX−G930、セイコーエプソン社製)に接続し、そのインク収容容器に、それぞれ500mL充填した。次いで、インク収容容器を使用状態の姿勢とした後、温度40℃、相対湿度20%RH、及び大気開放系の条件下で2週間放置した。2週間後、インク収容容器内のインク500mLをインク収容容器からプリンター内のサブタンクを経て記録ヘッドに供給し、記録ヘッドから吐出させて、インク収容容器とサブタンクとを接続するインク供給管内に設けられたフィルター(材質SUS、メッシュ孔径3.5μm)の目詰まり状態を確認した。フィルターの目詰まり状態は、デジタルマイクロスコープVHX−900(株式会社キーエンス社製)を用いてフィルターの表面を確認し、フィルターの面積に対する目詰まり面積(%)を算出することで評価した。通液量はインクジェットプリンター寿命想定使用量の3%であるため、目詰まり量を30倍して目詰まり面積を算出し、以下の基準に従い、評価した。
A:フィルターの目詰まり面積が5.0%以下
B:フィルターの目詰まり面積が5.0%超10%以下
C:フィルターの目詰まり面積が10%超15%以下
D:フィルターの目詰まり面積が15%超20%以下
E:フィルターの目詰まり面積が20%超
〔摩擦堅牢性〕
各捺染物について、家庭用洗濯機で通常の洗濯(洗濯条件:通常モードでの洗濯、脱水、乾燥の順)を5回実施し、各記録物の洗濯前の画像濃度(初期値、OD値)と洗濯後との画像濃度(OD値)を、マクベス濃度計(マクベス社製、「TD−931」)を用いて測定し、下記評価基準により摩擦堅牢性を評価した。結果を表4及び表5に示す。
(評価基準)
A:洗濯後の画像濃度が、洗濯前の90%以上
B:洗濯後の画像濃度が、洗濯前の80%以上90%未満
C:洗濯後の画像濃度が、洗濯前の70%以上80%未満
D:洗濯後の画像濃度が、洗濯前の60%以上70%未満
E:洗濯後の画像濃度が、洗濯前の60%未満
Figure 2017190370
Figure 2017190370
11…インクジェット記録装置、12…車輪、13…脚部、14…装置本体、15…給送部、16…筐体部、17…挿入口、18…排出口、19…媒体受けユニット、20…操作パネル、21、200…インク収容容器、22…インク収容ユニット、23…フレーム部材、24、300…記録ヘッド、25…キャリッジ、202…栓部材、204…インク注入口、211…容器本体、212…空気導入口、214…インク収容室、216…インク導出部、217…大気開放口、218…大気導入口、230…空気収容室、250…インク室連通路、251…空気室側開口、270C1…第1壁、270C2…第2壁、270C3…底面壁、400…インク供給路、R…ロール紙、S…用紙、sf…水平面、G…気泡

Claims (8)

  1. 色材と、水と、有機溶剤と、樹脂粒子と、を含む、インクジェットインク組成物であって、
    前記樹脂粒子は、弾性率が400MPa以上1000MPa以下である樹脂を含み、
    有機溶剤中のピロリドン類及びグリコールモノエーテル類の合計含有量が、前記インクジェットインク組成物の総量に対して、1.5質量%以下である、インクジェットインク組成物。
  2. 前記樹脂粒子は、ウレタン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上を含む粒子である、請求項1に記載のインクジェットインク組成物。
  3. 柔軟剤をさらに含む、請求項1又は2に記載のインクジェットインク組成物。
  4. 前記樹脂粒子の酸価が、60mgKOH/g以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットインク組成物。
  5. 前記樹脂粒子は、自己乳化型樹脂粒子である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットインク組成物。
  6. 前記樹脂粒子の平均粒子径が、10nm以上200nm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットインク組成物。
  7. 布帛を含む被記録媒体上に、前記インク組成物を記録する方法に用いられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェットインク組成物。
  8. 布帛を含む被記録媒体上に、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェットインク組成物を記録する工程を有する、捺染方法。
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