JP2017190655A5 - - Google Patents

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本発明に係る阻集器は、貯留槽本体と、この貯留槽本体には、少なくとも、排水が流れ込むバスケットと、水と油の比重差を利用して油脂類を浮上分離させる分離室と、排水を下水管へ流出させる流出口と、この流出口に設けられ、その下流からの臭気や虫の侵入を防ぐトラップとを備えており、少なくとも、バスケットの底面または下方のいずれか一つには整流板が設けられ、バスケットの下流側には、分離室と隔てる隔壁が設けられて、バスケットが設けられる前記貯留槽本体内のスペースを排水流入室となし、隔壁には、排水流入室に流入した排水が分離室へ流入する開口部が設けられ、この開口部の下端部は、標準水位面によりも高い位置に設けられた越流部であることを特徴とする。
本発明によれば、バスケットの底面あるいは下方に整流板が設けられていることにより、排水流入室に流入した油脂類を含む排水が勢いよく貯留槽深くまで潜り込むことを防ぐ。そして、整流板によって勢いが緩められた排水は、排水流入室内で浮上した油脂類を撹拌することなく、油脂類は細かくせん断されにくくなる。
また、越流部は堰の役割を果たすため、排水流入室からは堰を超えた一定量の排水が分離室へと流れこみ、流れ方向に対して均一な流れに整えられる。また、越流部は標準水位面よりも高い位置にあるため、排水の流入がストップしても、分離室で浮上分離した油脂類が排水流入室へ逆戻りすることがない。
また、本発明に係る阻集器は、少なくとも、バスケットの下流側面、隔壁の開口部上端、バスケットの下流側面と隔壁の間のいずれか一つには邪魔板が設けられていることを特徴とする。
新しいSHASE規格により、阻集器の貯留槽本体への許容流入流量には制限がなく、一時に大量の排水が貯留槽の排水流入室へと流入する場合がある。その際には、排水は勢いあまって、バスケットの前面から直接隔壁の越流部の上を乗り越えて分離室へと流入してしまうこともあり、勢いのある排水が、分離室上に浮上分離された油脂類に衝突し、油脂類が撹拌され、細粒化されてしまう。また、越流部で排水が越流しない場合、排水は均一な流れに調整される機会を失い、流速にムラが生じ、分離効率が下がってしまう。本発明の邪魔板は、隔壁の越流部を越流することなく飛び越えて分離室へと入り込むのを防いで、そうした事態を防ぎ、排水流入室へと流入した排水は必ず隔壁に設けられた越流部を越流するように排水を案内するのである。
さらに、隔壁のすぐ下流側には、もう一枚の隔壁が設けられ、下流側の隔壁と上流側の隔壁との間に、上流側の隔壁の開口部から流入する排水を分離室へ案内する流路を形成するとともに、下流側の隔壁の下端は、貯留槽本体の底から離れた位置に設けられて、分離室への連通空間を形成していることを特徴とする。
越流部を超えた排水は、2枚の隔壁の間を流路として、その狭い流路を案内されて、流れ方向に対して均一な流れを形成・維持されるとともに、上流の隔壁の越流部を超えた際に発生しやすい旋回流を発生しにくくできる。旋回流の発生をそのままにしておくと、油脂分と水と空気が撹拌され、泡状の油脂類が発生してしまい、阻集効率が下がってしまうためである。
また、本発明の阻集器は、連通空間の下流には、貯留槽本体の底部から立ち上がる誘導板が設けられていることを特徴とする。また、誘導板は、貯留槽本体の底部から下流側に向かって傾斜させてもよい。
本発明によれば、排水に含まれる油脂類は、誘導板に流れが案内されて分離室の表面へと浮上しやすくなる。誘導板がない場合、排水は排水流出室の下部にある連通空間から流出口までの最短距離となる貯留槽の底部を流れようとするのであるが、誘導板によって排水の流れが長くなり、より浮上分離しやすくなるのである。
さらに、本発明に係る阻集器は、トラップの周囲には、少なくとも三面を有する立体の隔壁を貯留槽本体の側壁に係止させ、この隔壁によって囲まれたトラップの周囲の空間を排水流出室となし、排水流出室を画する隔壁の下部には切欠を設けて連通空間となし、この連通空間によって、分離室からの排水が排水流出室へ流入することを特徴とする。
本発明によれば、排水流出室を形成する隔壁は、分離室に浮上した油が排水流出室内へ入り込まないように液密状に係止させることもできるし、あるいは筒状にして係止させることできる。さらに隔壁は、貯留層本体の左右幅一杯に広がるのでなくトラップの周囲を囲むので、分離室の容積をできるだけ大きく確保することができる。一般的にグリース阻集器において、貯留槽本体に占める油脂類を排水から分離させる分離室の表面積の割合はできるだけ大きい方が、同じ容量の貯留槽で比較すれば、油脂類の阻集効率は高くなる。
また、本発明に係る阻集器は、連通空間を、前記トラップへ排水が流入する位置より低い位置に設けていることを特徴とする。
これによって、たとえトラップにおいてサイフォン現象(排水トラップ内の排水がすべて引っ張られて下流に引き込まれ、封水を破ってしまう破封現象)が起きても、分離室に浮上分離した油脂類は、隔壁に阻まれて排水流出室に流入することなく、油脂類が流出口から流出することを防ぐことができる。

Claims (7)

  1. 貯留槽本体と、
    前記貯留槽本体には、少なくとも、
    排水が流れ込むバスケットと
    水と油の比重差を利用して油脂類を浮上分離させる分離室と、
    排水を下水管へ流出させる口と、
    前記流出口に設けられ、前記流出口下流からの臭気や虫の侵入を防ぐトラップと、
    を備えており、
    少なくとも、前記バスケットの底面または前記バスケットの下方のいずれか一つには整流板が設けられ、
    前記バスケットの下流側には、前記分離室と隔てる隔壁が設けられて、前記バスケットが設けられる前記貯留槽本体内のスペースを排水流入室となし、
    前記隔壁には、前記排水流入室に流入した排水が前記分離室へ流入する開口部が設けられ、前記開口部の下端部は、標準水位面によりも高い位置に設けられた越流部であることを特徴とする阻集器。
  2. 少なくとも、前記バスケットの下流側面、前記隔壁の開口部上端、前記バスケットの下流側面と前記隔壁の間のいずれか一つには邪魔板が設けられていることを特徴とする請求項1に記載された阻集器。
  3. 前記隔壁のすぐ下流側には、もう一枚の隔壁が設けられ、下流側の前記隔壁と上流側の前記隔壁との間に、上流側の前記隔壁の前記開口部から流入する排水を前記分離室へ案内する流路を形成するとともに、下流側の前記隔壁の下端は、前記貯留槽本体の底から離れた位置に設けられて、前記分離室への連通空間を形成していることを特徴とする請求項1または2に記載された阻集器。
  4. 前記連通空間の下流には、前記貯留槽本体の底部から立ち上がる誘導板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載された阻集器。
  5. 前記誘導板は、前記貯留槽本体の底部から下流側に向かって傾斜していることを特徴とする請求項4に記載された阻集器。
  6. 前記トラップの周囲には、少なくとも三面を有する立体の隔壁を貯留槽本体の側壁に係止させ、前記隔壁によって囲まれた前記トラップの周囲の空間を排水流出室となし、前記排水流出室を画する前記隔壁の下部には切欠を設けて連通空間となし、前記連通空間によって、前記分離室からの排水が前記排水流出室へ流入することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の阻集器。
  7. 前記連通空間は、前記トラップへ排水が流入する位置より低い位置に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の阻集器。
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