以下に、本発明の実施の形態によるカード型記録装置および当該カード型記録装置が挿抜されるスロット装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態によるカード型記録装置の一例についてその外観を示す斜視図である。そして、図1(a)はカード型記録装置を第1面側からみた斜視図であり、図1(b)はカード型記録装置を第1面と対向する第2面側からみた斜視図である。
図示のように、カード型記録装置(以下カード媒体と呼ぶ)1は薄く扁平な形状を有している。このカード媒体1はデジタルカメラなどの電子機器に備えられたスロット装置(以下単にスロットと呼ぶ)挿入されて用いられるため、薄型の所謂カード形状に成形されている。
説明の便宜上、図1(a)に示すように、カード媒体1に対して座標系が設定される。ここでは、カード媒体1をスロットに挿入する方向を挿入方向とし、挿入方向の逆方向を抜去方向とする。
カード媒体1において、挿入方向の端面(端部)には、カードコネクタ503が配置されている。カードコネクタ503が配置された当該端面(つまり、配置部分)を端子面103と呼ぶ。一方、端子面103に対向する面を後端面104とする。また、カード媒体1において、挿入および抜去方向と直交(交差)する方向のうち、寸法が短い側面と平行な方向を厚み方向とし、寸法が長い側面と平行な方向を幅方向とする。厚み方向におけるカード媒体1の面をそれぞれ第1面101および第2面102とする。幅方向における両側面は、第1面101を上として挿入方向に向かって左側を左側面105とし、右側を右側面106とする。
図2は、図1に示すカード媒体が挿入されるスロット装置を備えた電子機器の1つであるデジタルカメラ(ビデオカメラ)の一例を示す斜視図である。そして、図2(a)はデジタルカメラを前側からみた斜視図であり、図2(b)はデジタルカメラを後側からみた斜視図である。さらに、図3は、図2に示すデジタルカメラの構成についてその一例を示すブロック図である。
図2および図3に図示するように、デジタルカメラ(以下単にカメラと呼ぶ)2は、レンズユニット(以下単にレンズと呼ぶ)201を有している。カメラ2はレンズ201を介して入射した被写体像(光学像)を撮像して、撮像した被写体像に対応した電子データ(画像データ)をカード媒体1に記録する。
具体的に説明する。レンズ201を介して撮像素子301に被写体像が結像する。そして、制御部303は、レリーズスイッチ206の操作に応じて、撮像素子301を駆動制御して被写体像を映像信号に変換して画像処理部302に送る。画像処理部302は、制御部303の制御下で映像信号から所定フォーマットの画像データを生成して、当該画像データを記録制御部304に送る。
記録制御部304は、制御部303の制御下で、スロット305に挿入されたカード媒体1に画像データを記録する。また、画像処理部302から映像信号がモニタ画像生成部306に送られる。モニタ画像生成部306は映像信号を、LCDモニタ202に表示可能な画像信号に変換する。そして、モニタ画像生成部306はキャラクタジェネレータ307で生成されたキャラクタ情報を画像信号に重畳してLCDモニタ202に映像として表示する。なお、映像信号に応じた画像は静止画像又は動画像である。
図示のカメラ2では、カード媒体1に記録された画像データをLCDモニタ202に再生画像として表示することができる。制御部303の制御下で、記録制御部304はカード媒体1からユーザによって指定された画像データを読み出する。そして、モニタ画像生成部306は当該画像データをLCDモニタ202に表示可能な画像信号に変換してLCDモニタ202に映像として表示する。
カメラ2は、ユーザによる操作を受け付けるための操作部を備えている。例えば、操作部の1つとして電源スイッチ203がある。電源スイッチ203を押し下げると、カメラ2の電源をON又はOFFとすることができる。さらに、図示のカメラ2においては、タッチパネル204がLCDモニタ202に重ね合せて配置されている。タッチパネル204はLCDモニタ202上のキャラクタ表示と組み合わされてGUI(グラフィックユーザインタフェース)を提供する。例えば、タッチパネル204上のタッチ操作によって、ユーザはカメラ2の設定の変更操作又は再生画像の選択などを行うことができる。
モード切替ダイアル205の操作によって、カメラ2の動作モードを撮影を行う撮影モードとカード媒体1に記録された画像データ再生する再生モードとのいずれかに切り替えることができる。
なお、上記の電源スイッチ203、タッチパネル204、モード切替ダイアル205、又はレリーズスイッチ206の操作に応じた操作信号は制御部303に入力される。そして、制御部303は操作信号およびカメラ2の各部の通信結果に基づいてカメラ2を制御する。図示はしないが、カメラ2にはバッテリが備えられ、当該バッテリからカメラ2に電力が供給される。
図4は、図1に示すカード媒体の構成についてその一例を示すブロック図である。また、図5は図1に示すカード媒体を分解して示す斜視図である。
さらに、図6は、図1に示すカード媒体の内部を説明するための図である。そして、図6(a)はカード媒体の第1面側からみた平面図であり、図6(b)は第1面カード外装を取り外した状態で示す平面図である。また、図6(c)はカード媒体の第2面側からみた平面図であり、図6(d)は第2面カード外装を取り外した状態で示す平面図である。
図1および図4〜図6に図示するように、カード媒体1はカード基板502を備えており、このカード基板502には電源IC401、コントローラIC402、およびフラッシュメモリIC403が実装されている。なお、図5、図6において、電源IC401は不図示とする。また、少なくとも電源IC401、コントローラIC402、およびフラッシュメモリIC403の各々は電気素子である。
電源IC401は、カメラ2から供給される駆動電力を制御して、コントローラIC402およびフラッシュメモリIC403に適切な電圧で分配する。コントローラIC402は、不揮発性メモリであるフラッシュメモリIC403をアクセスして、電子データ(画像データ)の記録および読み出しを制御する。
複数のフラッシュメモリIC403をカード基板502に実装するようにしてもよい。図6(b)および図6(d)に示すように、図示のカード媒体1においてはカード基板502の表面および裏面にそれぞれ2つ、合計4つのフラッシュメモリIC403が実装されている。フラッシュメモリIC403の数は、カード媒体1の記録容量に応じて変化する。
コントローラIC402およびフラッシュメモリIC403は、記録又は再生動作の際にカード媒体1で消費される電力の大半を消費する。この結果、コントローラIC402およびフラッシュメモリIC403の各々は発熱する。よって、当該熱の発生によって、カード媒体1の動作に障害が発生しないように、コントローラIC402およびフラッシュメモリIC403で発生する熱を放熱する必要がある。
カード基板502には、カードコネクタ503が半田付けによって取り付けられている。図5に示すように、カードコネクタ503は、絶縁性の樹脂で成形されたカードコネクタベース504に金属製のカード電気接点505がインサート成形されたものである。カード基板502には、カード電気接点505のリード部分505aが半田付けされる。なお、ここでは、複数の接点を纏めてカード電気接点505と呼ぶ。
カード電気接点505には、電源IC401に接続されて電源ラインとして機能する電源用カード電気接点がある。また、カード電気接点505には、コントローラIC402に接続されて通信信号ラインとして機能する通信用カード電気接点がある。なお、ここでは、カード電気接点505個々の役割は重要ではないので、電源用カード電気接点と通信用カード電気接点とを特に区別せずに説明する。
図5および図6に示すように、カード基板502は略コ字状のカード枠体506で囲われている。カード枠体506は絶縁性の樹脂で成形されており、カードコネクタベース504と係合して、厚み方向と直交するカード基板502の側面を取り囲む。カード枠体506とカードコネクタベース504とによって、後述するスロット305に嵌合するためのカード左側面ガイド部107およびカード右側面ガイド部108とが形成される(図1参照)。
カード左側面ガイド部107とカード右側面ガイド部108とは互いに非対称形状となっている。つまり、スロット305との嵌合の際に、カード左側面ガイド部107およびカード右側面ガイド部108によって方向性が定められる。
カードコネクタベース504およびカード枠体506によって樹脂枠が構成される。そして、当該樹脂枠にカード媒体1の厚み方向における両面を形成する外装カバー(以下単に外装と呼ぶ)が取り付けられる。ここでは、熱源であるコントローラIC402およびフラッシュメモリIC403が多く配置された側の面を第1面101とし、その外装を第1面カード外装501とする。また、コントローラIC402が配されていない面を第2面102とし、その外装を第2面カード外装507とする。換言すると、本実施形態でカード媒体1は、厚み方向において熱源が多く配された側の面を第1面101とし、他方の面を第2面102とする。第2面カード外装507は、カード媒体1を薄型化するため、薄くかつ剛性の高い金属、例えば、ステンレス材によって成形されている。第1面カード外装501および第2面カード外装507は、係合爪を用いた引っ掛け構造又は接着などによって樹脂枠に固定される。
これら第1面カード外装501は、後述するように、カード媒体1の厚み方向の一面の少なくとも一部とカードコネクタ503が配された端面の少なくとも一部とを連絡する。
図7は、図1に示すカード媒体の第1面カード外装を説明するための斜視図である。そして、図7(a)は表側からみた斜視図であり、図7(b)は裏側からみた斜視図である。
第1面カード外装501は剛性を有する熱伝導率(熱伝導性)の高い材料、例えば、アルミ合金又はマグネシウム合金で成形される。第1面カード外装501の主なる面であってカード媒体1の第1面101を規定する広い面を主面701と呼ぶ。すなわち、第1カード外装501のうち、同一面の面積が最も広い面を主面701と称す。主面701の略隅部には、それぞれ樹脂枠に係合する取り付け爪702a〜702dが形成されている。さらに、主面701から端子面103の方向に略90度に折れ曲がって繋がる二面が設けられている。この二面は、後述するように、コントローラIC402およびフラッシュメモリIC403から発生する熱を伝導する面であり、以降の説明では、第1伝熱面(第1熱伝導部)703および第2伝熱面(第2熱伝導部)704と呼ぶ。
図1に示すように、伝熱面703はカードコネクタ503に対して左側面105側に主面701から繋がって形成されている。また、伝熱面704は同様に右側面106側に主面701から繋がって形成されている。これによって、カードコネクタベース504の端面(つまり、カード媒体の一面側)と略同一平面に第1伝熱面703、第2伝熱面704が位置し、端子面103を形成する。
さらに、図7(b)に示すように、第1面カード外装501の内側には、主面701の直下に位置するコントローラIC402およびフラッシュメモリIC403に干渉しない範囲においてリブ705が形成されている。これによって、第1面カード外装501の剛性を高めるようにしている。また、第1面カード外装501の内側には、リブ705を伝熱面703および伝熱面704にそれぞれ連絡する厚肉部707および708が設けられている。
なお、第1面カード外装501および第二面カード外装507の各々をアルミ合金又はステンレス材などの導電性材料で成形する際には、カード基板502およびカード電気接点505と短絡しないようにかることが必要となる。
カード媒体1において、第1面カード外装501および第2面カード外装507は、前述の樹脂枠を挟み込んで固定されている。このため、樹脂枠の厚みによってカード基板502が収容される空間が確保される。さらに、カードコネクタベース504に形成された切欠き508および509(図5参照)に厚肉部707および708がそれぞれ嵌入される。これによって、カード電気接点505に対する第1面カード外装501の幅方向の位置が規制されて互いに接触することがない。
また、カードコネクタベース504に設けられた電気接点部リブ510によって、カード電気接点505と第1面カード外装501との厚み方向の離間距離を確保する。これによって、短絡を防止するとともに、スロット305のコネクタ部分が挿入されるコネクトスペース109を確保している。
図8は、図1に示すカード媒体の構造を説明するための図である。そして、図8(a)はカード媒体の第1面側からみた平面図であり、図8(b)は図8(a)に示すA1−A1線に沿った断面図である。また、図8(c)は図8(a)に示すB1−B1線に沿った断面図である。なお、説明の便宜上、図8(b)および図8(c)において第1面カード外装501にはハッチングが付されている。
図8(b)を参照すると、第1面カード外装501は、電気接点部リブ510とカード枠体506との段差部に当接して固定されている。一方、第2面カード外装507はカードコネクタベース504とカード枠体506とに当接して固定されている。これによって、カード基板502の収容空間が確保される。第2面カード外装501の内側面とコントローラIC402およびフラッシュメモリIC403の上面との間には、各部品の寸法公差および各ICの実装浮きを考慮してクリアランス801および802が形成されている。そして、クリアランス801および802による空隙を埋めるように熱伝導グリス又は熱伝導ゴムが挿入される。熱伝導グリス又は熱伝導ゴムによって、コントローラIC402およびフラッシュメモリIC403で生じる熱を第1面カード外装501の主面701に伝導する。
図8(c)を参照すると、主面701から端子面103に伝熱面703が連続的に形成されている。そして、伝熱面703に向けてリブ705、厚肉部707によって第1面カード外装501の断面が段階的に肉厚を増加する。図示しないが、伝熱面704の側も同様にして肉厚が変化する。これによって、前述のように、第1面カード外装501の剛性を高めるとともに、主面701から伝熱面703および704に向けてスムースに熱を移動させることができる。
図9は、図2に示すカメラにカード媒体を挿入する状態をカメラの下側からみた斜視図である。
カメラ2にはスロットが備えられており、カード媒体1を挿入するスロット口901は、スロット蓋207を開放すると現われる。スロット蓋207は、カメラ2に回動可能に軸支されており、ばね(図示せず)によって開放方向に付勢されている。閉状態においては、フック902が係合した状態でスロット蓋207はロックされており、操作ノブ208(図2参照)を操作すると、フック902の係合が解除されてスロット蓋207が開放される。スロット口901の奥には、後述するスロットが配置されている。
図10は、図9に示すカメラに備えられたスロットを説明するための概念図である。そして、図10(a)はスロットをカード媒体の挿入側から示す斜視図であり、図10(b)は図10(a)と逆側から示す斜視図である。
スロット305は、スロットベース1001、スロットカバー1002、およびスロット基板1003を有している。スロットベース1001とスロットカバー1002とは互いに係合した状態でスロット基板1003に半田付けで実装される。
なお、図10においては、説明の便宜上、スロットカバー1002を取り外した状態が示されているが、スロットベース1001とスロットカバー1002とは一体的に組み合わされてスロット305を構成する。
スロットベース1001は樹脂製であり、金属製のスロット電気接点1004がインサート成形されている。スロット電気接点1004は複数の電気接点を一纏めとしたものである。スロットベース1001には、カード媒体1のカード左側面ガイド部107およびカード右側面ガイド部108のそれぞれに対応するガイド嵌合部が形成されている。
スロットベースベース1001にはスロット左側面ガイド部1005およびスロット右側面ガイド部1006が形成されている。スロット左側面ガイド部1005はカード左側面ガイド部107に嵌合する形状を有している。同様に、スロット右側面ガイド部1006はカード右側面ガイド部108に嵌合する形状を有している。
前述のように、カード左側面ガイド部107とカード右側面ガイド部108とは互いに非対称形状であるので、カード媒体1はスロットベース1001に対して上下左右が合致した方向でのみ挿入することができる。このように、各ガイド部が嵌合することによって、カード媒体1はスロット305に機械的に接続される。
スロットベース1001からスロットコネクタ部1007が延在して形成されている。スロット電気接点1004は弾性を有しており、スロットコネクタ部1007の一面からスロット電気接点1004が変位可能に突出する。カード媒体を挿入した状態では、スロットコネクタ部1007はコネクトスペース109に進入する。そして、スロット電気接点1004がカード電気接点505に弾性的に接触して電気的な接続が行われる。
スロットコネクタ部1007とスロット左側面ガイド部1005又はスロット右側面ガイド部1006との間には、カード媒体1が挿入された際に伝熱面703および704と当接する面が形成されている。これらの面には、カード媒体1の伝熱面703および704から熱が伝導されるので、ここでは、受熱部1008および1009と呼ぶ。
例えば、受熱部1008および1009は、弾性を有する熱伝導ゴムで成形されており、カード媒体1と当接する面の逆側の面において金属製のスロット伝熱板1010に接着されている。スロット伝熱板1010は熱伝導率の高い金属、例えば、銅合金で成形されている。そして、スロット伝熱板1010はビス1011および1012によってスロットベース1001およびスロット基板1003とともにカメラ2の構造フレームなどに固定されている。さらに、スロット伝熱板1010から延在する腕部1013および1014はスロット基板1003のランドに半田付けされて、スロット基板1003のグランド層など残銅率の高いパターンに接続されている。
スロットカバー1002は、ステンレス製の薄板で成形されており、カード媒体1の挿入の際、スロットベース1001に向けてカード媒体1をガイドする。さらに、スロットカバー1002には、カード媒体取り外す(抜去する)際のイジェクト(排出)機構を取り付けられている。
図11は、図10に示すスロットカバーに取り付けられたイジェクト機構の動作を説明するための図である。そして、図11(a)はカード媒体をイジェクトした状態でスロットカバーを省略して示す斜視図であり、図11(b)はカード媒体をイジェクトした状態の平面図である。また、図11(c)はカード型媒体をイジェクトした状態でスロットカバーを省略して示す平面図である。さらに、図11(d)はカード媒体を挿入した状態でスロットカバーを省略して示す斜視図であり、図11(e)はカード媒体を挿入した状態の平面図である。図11(f)はカード型媒体を挿入した状態でスロットカバーを省略して示す平面図である。
スロットカバー1002には、回転アーム1017が軸1018に回りに回動可能に取り付けられている。回転アーム1017はその一端がイジェクトアーム1016に搖動自在に連結され、他端がイジェクト板1101に揺動自在に連結されている。イジェクト板1101には、カード媒体1の端子面103に当接する爪部が設けられている。
イジェクトアーム1016およびイジェクト板1101は、スロットカバー1002によって形成されるガイド形状(図示せず)によって、カード媒体1の挿入および抜去方向と平行にのみ移動可能に規制されている。イジェクトアーム1016の先端にはイジェクトボタン1015が取り付けられている。イジェクトボタン1015はスロット蓋207を開放した際にスロット口901の脇に露出する(図9を参照)。これによって、ユーザは、イジェクトボタン1015を操作してカード媒体1を排出することができる。
カード媒体1をスロット305に挿入していくと、所定の位置から前述のガイド部の勘合が開始される。そして、図11(c)に示すように、カード媒体1の端子面103がイジェクト板1101(二重線のハッチングで示す)に当接する。さらに、カード媒体1を挿入方向に進めると、端子面103に当接するイジェクト板1101が挿入方向に押圧されて移動して、図11(f)に示すようにカード媒体1が所定面に突き当たる位置まで移動する。
イジェクト板1101の移動に伴って、揺動自在に連結された回転アーム1017が図11(b)に示す状態から図11(e)に示す状態に、軸1018を中心に時計回りに回動する。回転アーム1017の回動に伴って、揺動自在に連結されたイジェクトアーム1016がカード媒体1の抜去方向に平行に移動する。最終的に、図11(e)に示すように、イジェクトボタン1015がカード媒体1の後端面104から所定量だけ突出した位置まで移動して、スロット蓋207を開けた際に操作可能となる。
前述の挿入動作によって、イジェクトボタン1015は突出した状態となる。当該イジェクトボタン1015をカード媒体1の挿入方向に向けて押すと、イジェクトアーム1016が移動して、回転アーム1017が軸1018の回りに回動する。回転アーム1017は、図11(e)から図11(b)に示す状態に、反時計回りに回動する。回転アーム1017の回動に伴って、図11(f)から図11(c)に示す状態にイジェクト板1101がカード媒体1の抜去方向に移動する。
これによって、イジェクト板1101に当接するカード媒体1が抜去方向に移動する。そして、カード媒体1はスロット口901から所定量だけ突出するので、ユーザはカード媒体1を撮んで取り出すことができる。
図12は、図11(d)に示す受熱部の近傍を拡大して示す図である。そして、図12(a)は一方の受熱部(第1受熱部)1008側を示す図であり、図12(b)は他方の受熱部(第2受熱部)1009側を示す図である。
前述のように、イジェクト板1101には爪1201および1202が形成されている。そして、爪1201および1202はそれぞれ受熱部1008および1009の幅方向の外側に位置し、広いスパンでカード媒体1に当接する。これによって、挿入/抜去動作の際にイジェクト板1101およびカード媒体1の傾きを低減して安定的に挿入および抜去を行うことができる。
ここで、カード媒体1をスロット305に挿入した際の伝熱経路について説明する。
図13は、図1に示すカード媒体の挿入過程および挿入状態を説明するための図である。そして、図13(a)はカード媒体の挿入を示す平面図であり、図13(b)および図13(c)は図13(a)に示すB2−B2線に沿った断面図である。また、図13(d)は図13(a)に示すA2−A2線に沿った断面図である。
図13(b)には、カード媒体1の挿入過程が示されており、ここでは、伝熱面703と受熱部1008(クロスハッチングによって断面を示す)とはまだ当接していない。前述のように、受熱部1008は弾性を有する熱伝導ゴムで成形されており、端子面103に対向するスロットベース1001の突き当たり面1301から所定量だけ突出する寸法に成形されている。
図13(c)には、カード媒体1をスロットベース1001の突き当たり面1301に略当接する位置まで挿入した状態が示されている。この状態においては、伝熱面703を含む端子面103が突き当たり面1301に略当接する位置まで挿入されている。この際、受熱部1008は伝熱面703に押されて、スロット伝熱板1010との間で圧縮される。そして、圧縮された受熱部1008を介して、伝熱面703とスロット伝熱板1010とで熱の伝導が行われる。
受熱部1008を圧縮することによって、伝熱面703との間の空隙がなくなって熱抵抗が低下する。図示はしないが、伝熱面704側についても同様に、受熱部1009を介してスロット伝熱板1010に熱が伝導する。なお、受熱部1008および1009は弾性を有しているので、圧縮すると、矢印1302で示す受熱部反力が生じる。この受熱部反力により、カード媒体1の挿抜方向における位置規制が行われるため、スロット305に挿入された状態におけるカード媒体1の挿抜方向のガタを低減できる。具体的に、本実施形態では、受熱部反力1302はカード媒体1の抜去方向に作用するので、カード媒体5は、挿入方向の位置が各受熱部によって規制、抜去方向の位置がスロット蓋207(規制部)によって規制される。
図14は、図1に示すカード媒体の挿入状態におけるカード媒体とスロット蓋との関係を示す断面図である。
図示のように、スロット蓋207の内面側には凸部1401が設けられており、カード媒体1が挿入状態となると当該凸部1401が後端面104に当接する。これによって、カード媒体1の抜去方向の移動が防止される。スロット蓋207はフック902によって閉状態にロックされるので、スロット蓋207を閉じている限り、カード媒体1は抜去方向に移動することができない。つまり、カード媒体1は、伝熱面703を含む端子面103が突き当たり面1301に略当接する挿入位置を維持することができる。
上述のように、コントローラIC402およびフラッシュメモリIC403の駆動によって発生する熱は、熱伝導グリスなどを介して第1面カード外装501の主面701に伝導する。その後、熱は伝熱面703および704から受熱部1008および1009を介してスロット伝熱板1010に伝導する。スロット伝熱板1010に伝導した熱は、スロット基板1003の残銅率の高い(つまり、熱拡散性の高い)グランド層パターンに伝導して拡散および放熱される。なお、スロット伝熱板1010の代わりに、放熱器、例えば、多数の冷却フィンを備えるヒートシンクなどを用いるようにしてもよい。
また、前述のように、端子面103の中央部にカード電気接点505を配置して、伝熱面703および704をカード電気接点505より外側に配置する。これによって、カード媒体1が受熱部1008および1009から受ける受熱部反力の作用点が端子面103の両端寄りに分散する。従って、カード媒体1には受熱部反力による回転モーメントが発生しにくくなって、カード電気接点505の接触状態を安定に保つことができる。さらには、カード媒体1の傾きを低減して挿抜操作をスムースに行うことができる。
ここで、図13(d)を参照して、ここでは、カード媒体1の挿入状態におけるカード電気接点505とスロット電気接点1004との接触状態が示されている。前述のように、スロット電気接点1004の接点部1004aは弾性を有し変位可能であって、その変位方向はカード媒体1の厚み方向に略平行となる。つまり、図13(d)において、接点部1004aはカード電気接点505に当接して上方向に変位して、その変位位置で下方向に向けて接点反力(接触反力)1303が生じて接触状態を保つ。
嵌合のがたつきなどを考慮して、接点部1004aに所定の変位ストロークを与えて接点反力1303を生じさせると、電気接点としての信頼性を高めることができる。ここでは、接点部1004aの接点反力1303の方向と受熱部反力(付勢力)1302とは略直交する。
前述のように、カード媒体1は挿入状態において位置固定されるものの、寸法バラつきを考慮すると多少のガタが生じる。つまり、位置決め誤差が生じる。カード媒体1のガタは受熱部反力1302によって抜去方向に片寄せされる。一方、接点反力1303は受熱部反力1302と直交するので、カード媒体1にガタが生じても変位ストロークが減少するような影響を受けることがない。よって、接点反力1303は変化しない。従って、カード媒体1の挿入位置にガタがあっとしても、接点間の接触圧を安定に保つことができる。
図15は、前述した実施の形態によるカード媒体1とは異なる、他の実施の形態に係るカード型記録装置(カード媒体)15についてその外観を示す斜視図である。そして、図15(a)はカード媒体15を第2面側からみた斜視図であり、図15(b)はカード媒体15を第2面と対向する第1面側からみた斜視図である。
また、図16は、図15に示す他の実施の形態に係るカード媒体15の挿入状態を説明するための図である。そして、図16(a)はカード媒体の挿入を示す平面図であり、図16(b)は図16(a)に示すB3−B3線に沿った断面図である。また、図16(d)は図16(a)に示すA3−A3線に沿った断面図である。なお、図15および図16において、図1および図13に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照番号を付す。
図16(c)に示すように、カード媒体15に備えられたコントローラIC402は、挿入状態においてカード基板1502のスロット基板1003側の面に実装されている。カード媒体1に備えられたカード基板502と比べると、コントローラIC402は逆の面に実装されている(図13(d)参照)。つまり、挿入位置について見ると、熱源がより多く配置される第1面はスロット基板1003に対向する側の面1501となり、カード媒体1の第1面101とは逆の面となる。また、第2面は挿入状態においてスロットカバー1002に対向する面1507である。
このように、熱源が集中する第1面がカード媒体1と異なっても、本発明を適用することができる。
図15(b)および図16(b)に示すように、第1面1501を規定する第1面カード外装1503から端子面1504に亘って伝熱面1505および1506を形成する。これによって、伝熱面1505および1506はそれぞれ受熱部1008および1009に当接して熱の伝導が行われる。
図17は、さらに、前述した実施の形態によるカード媒体1とは異なる、他の実施の形態に係るカード型記録装置(カード媒体)17についてその外観を示す斜視図である。そして、図17(a)はカード媒体を第2面側からみた斜視図であり、図17(b)はカード媒体を第2面と対向する第1面側からみた斜視図である。
図示のカード媒体17は、カード型記録装置15と比べてカードコネクタの構造が異なっている。カードコネクタ1701は、第1面1702において辺に沿ってカード電気接点1707が露出している。一般的に、スロットの電気接点はスロットの深部に配置されるので、カード媒体17においてもカード電気接点1707が沿う側の端面が挿入方向の端面となる。つまり、端子面1705と見做すことができる。
カード媒体1およびカード媒体15と同様に、第1面1702を規定する第1面カード外装1706から端子面1705に向かって伝熱面1703および1704が形成される。これによって、伝熱面1703および1704に対応する受熱部に熱を伝導することができる。
このように、本発明の実施の形態では、カード媒体の電気接点側の端面において、面接触するスロットの当接面(当接部)に熱を伝導するようにしたので、放熱経路が冗長となることなく、効率的に放熱を行うことができる。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。