JP2017192940A - 排ガス処理用触媒及び排ガス処理装置、並びに排ガス処理用触媒の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排ガスに含まれる有害物質を浄化するための排ガス処理用触媒は、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型構造において、Aサイトの金属元素がLa及びSrを含む二種以上の元素であり、Bサイトの金属元素がMnを含む一種以上の元素であるペロブスカイト複合酸化物と、Agとを含有し、前記ペロブスカイト複合酸化物に対する前記Agのモル比が0.05以上0.2以下であって、前記Agが前記ペロブスカイト複合酸化物上に担持されていることを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
排ガスに含まれる有害物質を浄化するための排ガス処理用触媒であって、
一般式ABO3で表されるペロブスカイト型構造において、Aサイトの金属元素がLa及びSrを含む二種以上の元素であり、Bサイトの金属元素がMnを含む一種以上の元素であるペロブスカイト複合酸化物と、Agとを含有し、前記ペロブスカイト複合酸化物に対する前記Agのモル比が0.05以上0.2以下であって、前記Agが前記ペロブスカイト複合酸化物上に担持されていることを特徴とする。
ペロブスカイト複合酸化物に対してAgのモル比が0.05未満である場合、HC、COに対する十分な酸化活性を得られるとは言い難い。一方、ペロブスカイト複合酸化物に対してAgのモル比が0.2超過である場合、Pt系触媒に比べてコスト的なメリットが少ない。よって、Agの含有量を上記範囲内とすることによって、低コストで且つ十分な酸化活性が得られる排ガス処理用触媒を提供することが可能である。
一実施形態では、上記排ガス処理用触媒において、前記ペロブスカイト複合酸化物に対する前記Agのモル比が0.1である。これにより、低コストで且つ酸化活性の高い排ガス処理用触媒とすることができる。
このように、ペロブスカイト複合酸化物に対するLaとSrとAgのモル比の総和が1となるように構成されることによって、CO及びHC、NOの酸化活性をより一層高くすることができ、触媒性能を向上できる。
また、一実施形態において、上記排ガス処理用触媒は、前記La及び前記Srが同一のモル比である。これにより、上記排ガス処理用触媒の酸化活性をより一層高くでき、触媒性能を向上できる。
このように、ペロブスカイト複合酸化物からなる担体にAgを含む溶液を含浸させることによって、既存のペロブスカイト複合酸化物に対して容易にAgを担持させることができる。
エンジンから排出された排ガスから少なくとも窒素酸化物を除去する排ガス処理装置であって、
前記排ガスの流路に設けられたSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒と、
前記SCR触媒と略同じ位置又は該SCR触媒より排ガス流れ方向上流側に設けられた上述の排ガス処理用触媒とを備える。
これにより、排ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)やHC(未燃炭化水素)を効果的に浄化できる。
排ガスに含まれる有害物質を浄化するための排ガス処理用触媒の製造方法であって、
La及びSrを含む金属硝酸塩水溶液と、Mnを含む金属硝酸塩水溶液と、Agを含む金属硝酸塩水溶液とを混合して触媒溶液を調製するステップと、
前記触媒溶液を乾燥させた後、焼成することによって、前記La,前記Sr及び前記Mnを含むペロブスカイト複合酸化物と、前記Agとを含有する排ガス処理用触媒を製造するステップとを備えることを特徴とする。
このように触媒原料を高温で焼成して排ガス処理用触媒を製造することによって、耐熱性の高い排ガス処理用触媒を提供できる。例えば、DPFに排ガス処理用触媒を担持させる場合、DPFの強制再生時における高温にも耐え得る排ガス処理用触媒とすることができる。
排ガスに含まれる有害物質を浄化するための排ガス処理用触媒の製造方法であって、
La及びSrを含む金属硝酸塩水溶液と、Mnを含む金属硝酸塩水溶液とを混合して担体溶液を調製するステップと、
前記担体溶液を乾燥させた後、焼成することによって、担体を製造するステップと、
前記担体を、Agを含む金属硝酸塩水溶液に含浸させるステップと、
硝酸銀水溶液に含浸された前記担体を乾燥させた後、焼成することによって、前記La,前記Sr及び前記Mnを含むペロブスカイト複合酸化物と、前記Agとを含有する排ガス処理用触媒を製造するステップとを備えることを特徴とする。
このように担体原料を高温で焼成することによって耐熱性の高い排ガス処理用触媒を提供できる。
幾つかの実施形態において、排ガス処理用触媒は、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型構造において、Aサイトの金属元素がLa及びSrを含む二種以上の元素であり、Bサイトの金属元素がMnを含む一種以上の元素であるペロブスカイト複合酸化物と、Agとを含有する。なお、Aサイトの金属元素にAgが含まれる構成であってもよい。
ここで、ペロブスカイト複合酸化物に対してAgのモル比が0.05未満である場合、HC、COに対する十分な酸化活性を得られるとは言い難い。一方、ペロブスカイト複合酸化物に対してAgのモル比が0.2超過である場合、Pt系触媒に比べてコスト的なメリットが少ない。よって、Agの含有量を上記範囲内とすることによって、低コストで且つ十分な酸化活性が得られる排ガス処理用触媒を提供することが可能である。特にペロブスカイト複合酸化物に対するAgのモル比が0.1である場合、より一層低コストで且つ酸化活性の高い排ガス処理用触媒とすることができる。
このように、ペロブスカイト複合酸化物に対するLaとSrとAgのモル比の総和が1となるように構成されることによって、CO及びHC、NOの酸化活性を高くすることができ、触媒性能を向上できる。特に、La及びSrが同一のモル比である場合、より一層、上述の排ガス処理用触媒の酸化活性を高くでき、触媒性能を向上できる。
本実施形態に係る排ガス処理用触媒としては、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型構造において、Aサイトの金属元素がLa及びSrを含む二種の元素であり、Bサイトの金属元素がMnを含む一種の元素であるペロブスカイト複合酸化物(ペロブスカイト複合酸化物)と、Agとを含有する触媒(Ag0.1(La0.5Sr0.5)0.9MnO3)を用いた。比較例に係る排ガス処理用触媒としては、従来用いられていたPt系触媒として、Al2O3に2重量%のPtを担持させた触媒(2wt%Pt/Al2O3)と、Al2O3に5重量%のAgを担持させた触媒(5wt%Ag/Al2O3)と、Agを含有しないペロブスカイト複合酸化物単体の触媒(La0.5Sr0.5MnO3)とを用いた。
なお、図1及び図2は、以下に示す製造方法によって製造された触媒を用いて性能評価を行った結果を示している。
まず、すべて焼成した触媒粉末に対して、溶媒とバインダーを加え、ボールミルを用いて調製して混合し、スラリー化させる。そして、このスラリーをハニカム状の基材の表面に塗布し、ハニカム型触媒を製造する。図1及び図2に示すグラフは、このハニカム型触媒に、空気中760℃100時間の熱処理を加えて、加速的に触媒を熱劣化させた状態での性能評価結果である。
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O …(1)
2NO+2NO2+4NH3→4N2+6H2O …(2)
6NO2+8NH3+O2→7N2+12H2O …(3)
本実施形態に係る排ガス処理用触媒(試験体)としては、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型構造において、Aサイトの金属元素がLa及びSrを含む二種の元素であり、Bサイトの金属元素がMnを含む一種の元素であるペロブスカイト複合酸化物と、Agとを含有する触媒(Ag0.1(La0.5Sr0.5)0.9MnO3)を用いた。比較例に係る排ガス処理用触媒(試験体)としては、従来用いられていたPt系触媒として、Al2O3に2重量%のPtを担持させた触媒(2wt%Pt/Al2O3)を用いた。
図6は一実施形態に係る排ガス処理用触媒の製造方法の手順を示すフローチャートである。図6に示す例では、Agの添加方法として、ペロブスカイト複合酸化物を調製する際にAgも溶液として混合する場合を示している。
図7Bに示すステップS21において、担体を硝酸銀水溶液に含浸させ、混合する。そして、ステップS22で、硝酸銀水溶液に含浸させた担体を乾燥し、触媒原料を生成する。ステップS22では、例えば硝酸銀水溶液に含浸させた担体を80℃〜100℃の温度範囲で1〜2時間乾燥させる。続いて、ステップS23で触媒原料を乳鉢で混合した後、ステップS24で触媒原料を焼成する。ステップS24では、400℃〜600℃で略5時間焼成する。
なお、本実施形態に係る排ガス処理用触媒の製造方法は、上記条件に限定されるものではない。
なお、図8は、以下に示す製造方法によって製造された触媒を用いて性能評価を行った結果を示している。
まず、すべて焼成した触媒粉末に対して、溶媒とバインダーを加え、ボールミルを用いて調製して混合し、スラリー化する。そして、このスラリーをハニカム状の基材の表面に塗布し、ハニカム型触媒を製造する。図8に示すグラフは、このハニカム型触媒に、空気中760℃100時間の熱処理を加えて、加速的に触媒を熱劣化させた状態での性能評価結果である。
図8A〜図8Cに示すように、CO、C3H6の何れの浄化率及びNO2生成率においても、図7A及び図7Bで製造した排ガス処理用触媒(5wt%Ag/La0.5Sr0.5MnO3)と比較して、図6で製造した排ガス処理用触媒(Ag0.1(La0.5Sr0.5)0.9MnO3)の方が高い値を示している。すなわち、図6の製造方法のように、ペロブスカイト複合酸化物を調製する際にAgも溶液として混合して製造した排ガス処理用触媒の方が、各種の有害物質に対する浄化率が高いことがわかる。これは、ペロブスカイト構造の格子内にAgが取り込まれて、耐熱性の低いAgのシンタリングを抑制し、Agが高分散に存在するために高い性能を示すと推測される。したがって、各種の有害物質に対する浄化率の観点からは図6に示す製造方法、及び図6の製造方法で製造された排ガス処理用触媒が優れていると言える。但し、図7A及び図7Bに示す製造方法は、既存のペロブスカイト複合酸化物を用いることができるため、有用であることに変わりはない。
図9は、それぞれ、本実施形態に係る排ガス処理装置20の構成例を示す図である。なお、ここではディーゼルエンジンに用いられる排ガス処理装置20について説明するが、この排ガス処理装置20はガスエンジンや燃焼器等の他の機器に用いられてもよい。ディーゼルエンジンの排ガスには、例えば、HC、CO、NOx、PMが含まれている。
最初に、本実施形態に係る排ガス処理装置20の周辺機器の構成について説明する。
幾つかの実施形態において、図9に示すエンジン8への給気機構1は、給気を取り込むための吸気管2と、給気を冷却するためのエアクーラ4と、給気量を調節するためのスロットルバルブ6とを有している。また、吸気管2には、コンプレッサ3a及びタービン3bを含むターボチャージャ3が設けられてもよい。このターボチャージャ3は、給気流量を運転条件によって可変にできる可変容量型のターボチャージャであってもよい。さらに、給気機構1は、エンジン8の排ガスの一部を給気入口側へ返送するためのEGR管10を有していてもよい。この場合、EGR管10には、EGRを冷却するための排ガス再循環クーラ12と、EGRの返送量を調節することによって給気のO2濃度を制御するための排ガス再循環バルブ14とが設けられている。
エンジン8は、給気が供給されるエンジン本体81と、エンジン本体81に燃料を供給するための燃料噴射装置82とを有している。エンジン8から排出される排ガスは、一部がEGR管10を介して給気側へ返送され、他の排ガスは排気管21を介して排ガス処理装置20に送られる。
この排ガス処理装置20に設けられる排ガス処理用触媒25は、上述したように、ペロブスカイト複合酸化物とAgとを含有した構成を有する。すなわち、排ガス処理用触媒25は、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型構造において、Aサイトの金属元素がLa及びSrを含む二種以上の元素であり、Bサイトの金属元素がMnを含む一種以上の元素であるペロブスカイト複合酸化物と、Agとを含有する。また、排ガス処理用触媒25は、ペロブスカイト複合酸化物に対するAgのモル比が0.05以上0.2以下であってもよい。さらには、排ガス処理用触媒25は、ペロブスカイト複合酸化物に対するAgのモル比が0.1であってもよい。また、排ガス処理用触媒25は、ペロブスカイト複合酸化物に対するLaとSrとAgのモル比の総和が1であってもよい。さらには、排ガス処理用触媒25は、La及びSrが同一のモル比であってもよい。さらにまた、排ガス処理用触媒25は、ペロブスカイト複合酸化物を担体とし、担体にAgが担持された構造を有してもよい。
なお、排ガス処理装置20Aにおいて、上述の排ガス処理用触媒25は、DOC部26以外の部位に設けてもよい。例えば、SCR部24の内部、DOC部26とSCR部24の間の排気管21の内部、DOC部26より上流側の排気管21の内部等に、上述の排ガス処理用触媒25を設けてもよい。また、2つ以上の部位に上述の排ガス処理用触媒25を設けてもよい。
なお、排ガス処理装置20Bにおいて、排ガス処理用触媒25は、DPF部28以外の部位に設けてもよい。例えば、SCR部24の内部、DPF部28とSCR部24の間の排気管21の内部、DPF部28より上流側の排気管21の内部等に、上述の排ガス処理用触媒25を設けてもよい。また、2つ以上の部位に上述の排ガス処理用触媒25を設けてもよい。
このような構成を有する排ガス処理装置20Cでは、まずDOC部26を通過する際に排ガス中のCOやHCやNOが酸化され、DPF部28を通過する際に排ガス中のPMが除去される。このとき、DPF部28には上述の排ガス処理用触媒25が設けられているので、ここで排ガス中に残留するCOやHCが酸化されるとともに、排ガス中のNOからNO2が生成される。そして、SCR部24において、排ガス中のNO2がN2まで還元される。
2 吸気管
3 ターボチャージャ
4 エアクーラ
6 スロットルバルブ
8 エンジン
10 EGR管
12 排ガス再循環クーラ
14 排ガス再循環バルブ
20,20A〜20C 排ガス処理装置
21 排気管
22 尿素水供給機構
24 SCR部
25 排ガス処理用触媒
26 DOC部
28 DPF部
Claims (7)
- 排ガスに含まれる有害物質を浄化するための排ガス処理用触媒であって、
一般式ABO3で表されるペロブスカイト型構造において、Aサイトの金属元素がLa及びSrを含む二種以上の元素であり、Bサイトの金属元素がMnを含む一種以上の元素であるペロブスカイト複合酸化物と、Agとを含有し、前記ペロブスカイト複合酸化物に対する前記Agのモル比が0.05以上0.2以下であって、前記Agが前記ペロブスカイト複合酸化物上に担持されていることを特徴とする排ガス処理用触媒。 - 前記ペロブスカイト複合酸化物に対する前記Agのモル比が0.1であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理用触媒。
- 前記ペロブスカイト複合酸化物に対する前記Laと前記Srと前記Agのモル比の総和が1であることを特徴とする請求項1または2に記載の排ガス処理用触媒。
- 前記La及び前記Srが同一のモル比であることを特徴とする請求項3に記載の排ガス処理用触媒。
- エンジンから排出された排ガスから少なくとも窒素酸化物を除去する排ガス処理装置であって、
前記排ガスの流路に設けられたSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒と、
前記SCR触媒と略同じ位置又は該SCR触媒より排ガス流れ方向上流側に設けられた請求項1乃至4の何れか一項に記載の排ガス処理用触媒とを備えることを特徴とする排ガス処理装置。 - 排ガスに含まれる有害物質を浄化するための請求項1乃至4の何れか一項に記載の排ガス処理用触媒を製造する排ガス処理用触媒の製造方法であって、
La及びSrを含む金属硝酸塩水溶液と、Mnを含む金属硝酸塩水溶液とを混合して担体溶液を調製するステップと、
前記担体溶液を乾燥させた後、焼成することによって、担体を製造するステップと、
前記担体を、Agを含む金属硝酸塩水溶液に含浸させるステップと、
硝酸銀水溶液に含浸された前記担体を乾燥させた後、焼成することによって、前記La,前記Sr及び前記Mnを含むペロブスカイト複合酸化物と、前記Agとを含有する排ガス処理用触媒を製造するステップとを備えることを特徴とする排ガス処理用触媒の製造方法。 - 前記担体を製造するステップでは、前記担体溶液を乾燥させた後、500℃以上900℃以下で焼成することを特徴とする請求項6に記載の排ガス処理用触媒の製造方法。
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