JP2017193152A - シャープペンシル - Google Patents

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Abstract

【課題】筆圧の付加と解除によって芯が繰り出される状態と繰り出されない状態とを切り替えることができるシャープペンシルを提供することを目的とする。【解決手段】軸筒8の内部に、スライド部材6を内包する先部材4の後部が配設され、先部材4は軸筒8に対して回動不能且つ前後動可能に構成されており、先部材4の後方に、前方部に前カム24aを設けた回転部材24が配設され、回転部材24は軸筒8に対して回動可能且つ前後動可能に構成されており、先部材4の後部に、回転部材24の前カム24aと係合する後カム4gを備え、軸筒8の内面に、回転部材24の前カム24aと係合する固定カム2cを備え、スライド部材6を前方に弾発する前方スプリング22がスライド部材6と先部材4との間に配設され、先部材4または軸筒8の側面に、軸筒8に対して先部材4の前後動を阻止する摺動阻止部を設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、シャープペンシルに関し、特に筆記時の芯の磨耗に伴い一定量の芯を繰り出す構造のシャープペンシルに関したものである。
従来、芯が摩耗した量だけ自動的に繰り出されるシャープペンシルとしては、本願出願人が以前に出願したものとして特許文献1が知られている。
しかしながら、特許文献1の構造では筆記時に芯ガイドパイプの先端が筆記面に当接することで該芯ガイドパイプが後退し、筆記を中断して芯ガイドパイプの先端を筆記面から離すと芯ホルダーを内蔵した芯ガイドパイプが芯を保持したまま前進することで芯を繰り出すため、筆記時の大半において芯ガイドパイプの先端は芯と共に筆記面に接触しており、筆記感を損なうものであった。
この問題を解決する構造として、特許文献2には筆記時に芯に掛かる筆圧の付加と解除により芯を繰り出すことで、芯ガイドとなる摺動ユニットの先端が筆記時に当接しないように構成した自動繰り出し式のシャープペンシルが記載されている。
この特許文献2の構造として、実施例3には軸筒内に芯の後退を阻止するチャックユニットと芯を保持する摺動ユニットが配置されたものが例示されており、筆記時に芯に筆圧が掛かった際、芯ガイドとなる摺動ユニットが芯とともに後退する為、摺動ユニットが筆記面に当接することがなく、筆記感を損なうことがないものである。また、本件構造では摺動ユニットの後端面及び先部材内に複数の鋸歯状のカム山を形成し、その鋸歯状のカム山と係合する突起を有する円筒部材が、摺動ユニットの前後動によって回転及び前後動し且つ円筒部材の前後動の距離を間欠的にすることで、複数回の筆圧で1回芯が繰り出されるように構成され、必要以上の芯の繰り出しを防止することができる。更に本件構造であれば、シャープペンシルの使用状況、筆記する芯の硬度や紙質、書き込む言語等による芯の摩耗に応じて、摺動ユニットの前後動を何回すれば1回芯を繰り出すかを設定することが出来るものである。
しかしながら、特許文献2の構造では、シャープペンシルの使用状況、筆記する芯の硬度や紙質、書き込む言語等による芯の摩耗に応じて、摺動ユニットの前後動を何回行えば1回芯を繰り出すかを設定して製作することが出来るものの、製作後は使用中の状況変化には対応できないものであるため、設定と違う使い方をすると筆記時に摺動ユニットの先端から芯が出過ぎて芯の折損が発生する場合があった。
実公昭60−21273号公報 国際公開WO2012/014832号公報
本発明は、前記問題を鑑みて発明されたものであって、筆圧の付加と解除によって芯が繰り出される状態と繰り出されない状態とを切り替えることができるシャープペンシルを提供することを目的とする。
本発明は、
「1.軸筒内に、芯の前進は許容するが後退は阻止する芯繰出機構と、芯を適度な力で保持するスライド部材とを有し、
前記芯に掛かる筆記圧の付加と解除によって該芯を繰り出すシャープペンシルであって、
前記軸筒内に、前記スライド部材を内包する先部材の後部が配設され、
前記先部材は前記軸筒に対して回動不能且つ前後動可能に構成されており、
前記先部材の後方に、前方部に前カムを設けた回転部材が配設され、
前記回転部材は前記軸筒に対して回動可能且つ前後動可能に構成されており、
前記先部材の後部に、前記回転部材の前カムと係合する後カムを備え、
前記軸筒の内面に、前記回転部材の前カムと係合する固定カムを備え、
前記スライド部材を前方に弾発するスプリングが該スライド部材と前記先部材との間に配設され、
前記先部材または前記軸筒の側面に、該軸筒に対して該先部材の前後動を阻止する摺動阻止部が設けられており、
前記芯に掛かる筆記圧の付加と解除によって、前記軸筒に対して前記先部材が前後動し、前記回転部材の前カムと該先部材の後カム及び前記軸筒の固定カムとを係合させることで前記回転部材が回転して該芯が繰り出され、
前記摺動阻止部を操作することで、前記芯に掛かる筆記圧の付加と解除における前記軸筒に対する前記先部材の前後動を阻止することを特徴としたシャープペンシル。
2.前記先部材の摺動阻止部を前記先部材または軸筒の外側面に、凸状または凹状に形成したことを特徴とする前記1項に記載のシャープペンシル。
3. 前記先部材の後部の後カム及び前記軸筒の内面の固定カムは鋸刃状のカム山で形成され、
前記先部材の後カムと前記軸筒の内面の後カムとが半位相ずれた状態で前後動するよう構成されており、
前記軸筒の固定カムのカム山は深い谷部と、浅い谷部とを備え、
前記芯に掛かる筆記圧の付加と解除によって前記回転部材が回転し、
前記軸筒の固定カムの深い谷部に前記回転部材の前カムのカム山が係合したときに、前記先部材が大きく前後動して前記芯が繰り出され、
前記先部材の後カムの浅い谷部に前記回転部材の前カムのカム山が係合したときには、前記芯が繰り出されないよう構成したことを特徴とする前記1項または2項に記載のシャープペンシル。」である。
本発明のシャープペンシルは、摺動阻止部を操作した状態で筆記する場合、先部材の前後動が阻止されて筆圧では芯が繰り出されないため、通常のシャープペンシルとして使用できる。また、芯が短くなったときには摺動阻止部から手を離すことで筆圧により自動的に芯が繰り出されるものである。
また、先部材に対してスライダーを前後動可能に構成しているため、筆記時に芯が磨耗してスライダーが紙面に接触して後退すると、先行文献1のような通常の自動繰出式シャープペンシルと同様に筆圧が解除されてスライダーが前進する際に芯を自動で繰り出すことが可能である。
また、前記摺動阻止部を操作することとは、手で摺動阻止部を把持、押動、スライド、回動する動作を含み、摺動阻止部を操作することで軸筒に対して先部材の摺動が不能となればよい。この際、摺動阻止部は先部材の外側面に形成してもよく、軸筒の外側面に形成してもよい。
尚、摺動阻止部を把持により操作する場合は、把持しやすいように摺動阻止部を外側面に凸状または凹状に形成して滑りにくくすることが好ましい。また摺動阻止部は把持しやすければ凸状や凹状の形状は問わないが複数並列に形成して滑りにくくすることがより好ましい。
また、摺動阻止部は軸筒内方に向かってスライド可能に形成したスイッチ形状としてもよく、摺動阻止部を押動することで軸筒と先部材とを係止させる等、先部材が摺動不能となるように構成してもよい。
本発明では、軸筒の固定カムのカム山に浅い谷部と深い谷部を形成し、浅い谷部と深い谷部との構成比率を変えることで、芯に掛かる筆圧の付加と解除により芯が繰り出される割合を変化させることが可能である。例えば、2回の筆圧の付加で1回芯が繰り出されるようにする場合は、浅い谷部と深い谷部を交互に形成すればよく、10回に1回の割合で芯を繰り出す場合は、浅い谷部を9箇所連続で形成した後に深い谷部を1箇所形成すればよい。
本発明では、先部材または軸筒の側面に摺動阻止部を設けることで、筆圧の付加と解除によって芯が繰り出される状態と繰り出されない状態とを容易に切り替えることができるシャープペンシルを得ることができた。
本実施例のシャープペンシルの側面図である。 本実施例のシャープペンシルの縦断面図である。 本実施例の要部を拡大した断面図である。 図3のA−A線における断面図である。 図3における回転部材の前カムと、軸筒の固定カムと、先部材の後カムとの関係を示す拡大した略側面図である。 本実施例のシャープペンシルの縦断面図である。 本実施例のシャープペンシルの回転部材の前カムと、軸筒の固定カムと、先部材の後カムとの関係を示す略側面図であり、図7(a)は図3、図7(b)は図6、図7(c)は図8、図7(d)は図9におけるカム同士の関係をそれぞれ示す略側面図である。 本実施例のシャープペンシルの縦断面図である。 本実施例のシャープペンシルの縦断面図である。 本実施例のシャープペンシルの縦断面図である。
以下に、図面を参照して本実施例のシャープペンシルについて説明をするが、本発明は以下のシャープペンシルに限定されるものではない。
尚、本実施例では筆記先端部がある側を前方と表現し、その反対側を後方と表現する。また、軸筒の軸心に近い側を内方と表現し、その反対側を外方と表現する。
図1は、本実施例のシャープペンシルの側面図であり、図2は、図1のシャープペンシルの縦断面図であり、図3は要部を拡大した縦断面図であり、図4は図3のA−A線における断面図である。図1、図2に示すように、シャープペンシル1は、筒状に形成された前軸部材2と、前軸部材2の後部に螺合された後軸部材3と、前軸部材2の前方開口部から挿入された先部材4と、後軸部材3の後部に装着されたキャップ5とを備えている。また、先部材4の先端にはスライド部材6が挿通可能な先端開口部4aが形成してある。更に、スライド部材6の先端には芯7が挿通可能な先端孔部6aを形成してある。
尚、本実施例では前軸部材2と後軸部材3とで軸筒8を構成してある。
図2及び図3に示すように、軸筒8の内方には、頭部9aが二分割されたボールチャック9を配設してあり、頭部9aの外側面には半球状の凹部9bが形成してある。また、ボールチャックの凹部9bには球状の鋼製ボール10を挿入してあり、鋼製ボール10及びボールチャック9を囲うように筒状の締具11を配設してある。
また、締具11の前部内面には前方に向かって拡開する傾斜部11aを形成してあり、傾斜部11aにはボールチャック9の凹部9bに挿入した鋼製ボール10が当接するよう配置してある。
更に、ボールチャック9の外側面には段部9cが形成してあり、段部9cと締具11の内面に形成した内段との間にチャックスプリング12を張架して、ボールチャック9を締具11に対して後方に弾発してある。
ボールチャック9の後方には芯7が通過可能な内孔を有する筒状のコネクター13を配設してあり、コネクター13が前進した際にボールチャック9の後端とコネクター13の前端とが当接するよう配置してある。
また、コネクター13の中間部13aには摺動筒14が配設してあり、摺動筒14はコネクター13に対して前後動可能に装着してある。また、摺動筒14の前端は締具11の後端に当接しており、摺動筒14の後部とコネクター13の後方段部との間にノックスプリング15を張架することで摺動筒14に対してコネクター13を後方に弾発してある。
尚、コネクター13の後部には筒状の芯タンク16を圧入してあり、芯タンク16の後部の内孔には消しゴム17が着脱自在に取り付けてあり、後軸部材3の後方内孔より後方へ突出する芯タンク16の後部外面にはキャップ5が着脱自在に取り付けてある。
本実施例は、前述したようにボールチャック9と締具11の間に鋼性ボール10を挟んだ一般的なボールチャック式の芯繰出機構を採用しているため、ボールチャック9で芯を挟持した際、芯7の後退時には楔作用が働き芯7を強く挟持するが、芯7の前進時には楔作用が解除され小さい力で引き抜くことを可能としてある。
また、軸筒8の内方且つ締具11の外方には筒状の前方筒体18を配設してあり、前方筒体18の後方側面に形成した窓部18aと、摺動筒14の外側面から外方へ突出するように形成した爪部14aとを係止することで、前方筒体18と摺動筒14とを一体に固定してある。
尚、前方筒体18の前部内孔には段部18bを形成してあり、締具11が前進した際、締具11の外側面に形成した外段部11bと前方筒体18の段部18bとが当接するよう構成することで締具11の前進を規制してある。また、前方筒体18の側面には内外を貫通し軸方向に延びるスリット部18cを形成してある。
図2、図3及び図4に示すように、前軸部材2の前方開口から挿入された先部材4の後部内孔4cには、前方筒体18が前後動可能に挿入されている。また、先部材4の側面には内外を貫通する側孔4dが軸心を挟んで対角上に2か所形成してある。この側孔4dには釘状に形成され鍔部19aを有するキー部材19を圧入固着してあり、キー部材19の先端は先部材の内面から内方へ向かって突出しており、その突出した突出部19bを前方筒体18のスリット部18cに挿入することで、先部材4に対して前方筒体18を前後動可能且つ回動不能に構成してある。
更に、キー部材19の鍔部19aは先部材4の外面から外方へ突出した状態で圧入してあり、鍔部19aを前軸部材の側面に軸方向に延ばして形成した横孔部2aに配置することで、前軸部材2に対して先部材4を前後動可能且つ回動不能に構成してある。
これにより、前方筒体18はキー部材19の突出部19bが前方筒体18のスリット部18c内で前後方向の突出部19bとの隙間分のみ先部材4に対して前後動可能となり、先部材4はキー部材19の鍔部19aが前軸部材2の横孔部2a内の前後方向の隙間分のみ前軸部材に対して前後動可能に構成してある。
また、先部材4の内段4bと前方筒体18の前端の間に中間スプリング20を張架して、前方筒体18に対して先部材4を前方に弾発してある。
更に、前述したように先部材4の内部にはスライド部材6が配設してあり、スライド部材6の後方からスライド部材6を囲むように、止具21を先部材4の中間内孔に圧入してある。
尚、スライド部材6の中間段部6bと止具21の外段部21aとの間に前方スプリング22を張架して、スライド部材6を先部材4に対して前方に弾発してある。
また、図1に示すように、先部材4の外側面4eには、軸方向に複数並んだ状態で、外方へ向かって突出する突起部4f(摺動阻止部)が形成してあり、複数の突起部4fは前方に向って徐々に高く形成することで、手で把持した際に指が引っ掛かり滑りにくくなり、操作しやすいようにしてある。
尚、本実施例では、突起部4fは、2色成形を用いて先部材4の外面に成形加工してあり、素材としてエラストマー等の弾性のある合成樹脂やシリコンゴム等の合成ゴムを採用することで、より滑りにくくなるよう形成してある。
図2、図3及び図5に示すように、先部材4の後端部には後方に向かって鋸刃状に形成した後カム4gが形成してあり、後カム4gは円周状に形成した複数のカム山4hで構成してある。
スライド部材6の内孔には芯7を適度の力で保持する合成ゴムで形成した芯ホルダー23を内蔵してある。芯ホルダー23を構成する合成ゴムは、シリコンゴムやニトリルゴムなどを採用することができ、本実施例ではシリコンゴムで成形してある。
尚、芯ホルダー23の芯保持力は、ボールチャック9で芯7を挟持した際の芯を前方へ引き抜く力より強く、芯を後方へ押しこむ力より弱く設定してある。
前軸部材2の内面には、先部材4の後カム4gと隣接するように、後方へ向かって鋸刃状のカム山2bで形成された固定カム2cが設けられており、固定カム2cは、先部材4の後カム4gと同じピッチで且つ半位相ずれた状態で形成してある。
更に、固定カム2cには深さの違うカム山である浅い谷部2dと深い谷部2eが連続して交互に配置するように形成してある。更に、浅い谷部2dと深い谷部2eは等ピッチ間隔で形成してある。
先部材4の後方且つ前方筒体18の外方には、筒状に形成した回転部材24が配設してあり、回転部材24は前方筒体18と前軸部材2に対して回動可能に形成してある。また、回転部材24の前端には前軸部材2の固定カム2c及び先部材4の後カム4gの両方と同時に当接可能な幅を有する前カム24aが前方へ向かって鋸刃状に形成してあり、回転部材24の前カム24aは前軸部材2の後カム2g及び先部材4の後カム4gのピッチの倍のピッチ間隔で形成してあり、前軸部材の固定カム2cの深い谷部2eと同数のカム山24bで構成してある。
尚、本発明では、深い谷部2eを12箇所形成し、浅い谷部2dを12箇所形成しているため、回転部材24のカム山24bも深い谷部2eと同数の12箇所形成してある。
また、回転カム24の後方にはワッシャー25が配設してあり、ワッシャー25の前端が回転部材24の後端に当接するよう構成してある。更に、ワッシャー25の先端断面形状を円弧状に形成することで回転部材24との接触面積が減るように構成し、回転部材 24が回転した際にワッシャー25が回転し難いようにしてある。
前方筒体18の後方には、筒状に形成した後方筒体26が配設されており、前方筒体18の後端外周部に後方筒体26の前端内周部を圧入固着することで、前方筒体18と後方筒体26とを一体に固定してある。
また、後方筒体26の外段部26aとワッシャー25の後端との間に後方スプリング27を張架することで、後方筒体26に対してワッシャー25及び回転部材24を前方に弾発してある。尚、回転部材24が後方スプリング27により前方に弾発されていることで、携帯時には回転部材24の前カム24aは前軸部材2の固定カム2cと当接した状態となる。
更に、後方筒体26の内段部26bと後軸部材3の前方内段3aとの間に筆圧受スプリング28を張架することで、軸筒8に対して後方筒体26を前方に弾発してある。
次に、図3、図5、図6、図7、図8及び図9を用いて、図3の状態のャープペンシル1で筆記することでスライド部材6の先端孔部6aから突出した芯7が磨耗した際、芯7に掛かる筆圧の負荷と解除により芯7が繰りだされる状態を説明する。
本発明のシャープペンシル1は、図3の状態で軸筒8を掴み、更に先部材4の突起部4f(摺動阻止部)を同時に把持して筆記を行うと、筆圧と同時に先部材を前方側へ押す力が働くことで、突起部4f(摺動阻止部)を操作したことになり、先部材4が軸筒8に対して前後動することを抑制できるため、スライド部材6が紙面に接触しない限り筆記しても芯7が自動で繰り出されることはない。このため、突起部4fを手で把持した状態では、スライド部材6の先端孔部6aから突出した芯7は筆記に伴い徐々に磨耗する。
芯7が摩耗した状態で、突起部6fから手を離し、軸筒8のみを保持して芯7を紙面に押し当て1回目の筆記を行うと、筆圧を受けるボールチャック9、締具11、コネクター13、摺動筒14、前方筒体18、及び後方筒体26は停止しているが、筆圧受スプリング28の弾発力より筆圧が上回ることで先部材4と共に手で把持された軸筒8は前方筒体18に対して前進する。ここで、キー部材19の突出部19bが前方筒体18のスリット部18cに当接すると、先部材4の前進が規制されて停止するが、軸筒8は更に前進し、キー部材19の鍔部19aが前進した前軸部材2の横孔部2aの後端部に当接するか、先部材4の後部が前軸部材2の内段に当接すると、軸筒8の前進が規制されて停止する。この際、スライド部材6は芯7を芯ホルダー23で保持しているため、動くことはないが先部材4が前進した分、前方スプリング22が圧縮されて前方へ付勢された図6状態となる。
また、図7(a)は図3の状態における前カム、後カム、固定カム2cの位置関係を示しており、図7(a)の状態から軸筒8が前方に移動することで、前軸部材2の内面に形成した固定カム2cが前進し、回転部材24の前カム24aのカム山24bと固定カム2cのカム山の深い谷部2eとの当接が解除されると、前カム24aは前方に弾発されていることから、前カム24aのカム山24bは先部材4の後カム4gのカム山4hを半分滑べり回転部材は反時計回りに半位相回転して図7(b)の状態となる。
ここで、筆記を止め芯7への筆圧を解除して芯7を紙面より離すと、軸筒8に対して、筆圧受スプリング28の弾発力により前方に付勢されたボールチャック9、締具11、コネクター13、摺動筒14、前方筒体18及び後方筒体26が前進する。そして、前方筒体18の前進に伴って先部材4も前進して図8の状態となる。この際、図7(b)の状態から先部材4が前進することで、後方スプリング27により前方に弾発されている回転部材24も併せて前進するが、回転部材24の前カム24aのカム山24bは前軸部材2の固定カム2cのカム山2bに当接することで先部材4の後カム4gのカム山4hから離れ、固定カム2cのカム山2bを半分滑り回転部材24は反時計回りに回転して図7(c)の状態になる。
尚、固定カム2cのカム山2bは回転部材24が回転したことにより深い谷部2eから浅い谷部2dへと係合する位置が変わるため、先部材4は当初の位置よりも後方の位置までしか戻らない。また、スライド部材6の芯保持力はボールチャック9が芯7を挟持したときに前方へ引き抜く力より強く設定しているため芯7を保持したままボールチャック9に対して前進する。このため、スライド部材6により芯7はボールチャックから前方へ引き出されるが、回転部材24のカム山24bが固定カム4hの浅い谷部2dに当接することでボールチャック9、締具11、コネクター13、摺動筒14、前方筒体18及び後方筒体26の前進が途中で止まるため、芯7はスライド部材6から前方へ繰り出されることはない。
次に、図8の状態から再度筆記をするために2回目の筆圧を芯に掛けると、筆圧を受けるボールチャック9、締具11、コネクター13、摺動筒14、前方筒体18、及び後方筒体26は停止しているが、筆圧受スプリング28の弾発力より筆圧が上回ることで先部材4に対して手で把持された軸筒8は前進する。ここで、キー部材19の突出部19bが前方筒体18のスリット部18cに当接すると、先部材4の前進が規制されて停止する。その後、軸筒8は更に前進し、キー部材19の鍔部19aが前進した前軸部材2の横孔部2aの後端部に当接するか、先部材4の後部が前軸部材2の内段に当接すると、軸筒8の前進が規制されて停止する。この際、スライド部材6は芯7を芯ホルダー23で保持しているため、動くことはないが、先部材4が前進した分、前方スプリング22が圧縮されて前方へ付勢された図9の状態となる。
また、図7(c)の状態から軸筒8が前方に移動することで、前軸部材2の内面に形成した固定カム2cが前進し、回転部材24の前カム24aのカム山24bと固定カム2cのカム山の浅い谷部2dとの当接が解除されると、前カム24aは前方に弾発されていることから、前カム24aのカム山24bは先部材4の後カム4gのカム山4hを半分滑べり回転部材は反時計回りに回転して図7(d)の状態となる。
尚、本動作では回転部材24のカム山24bは固定カム2cの浅い谷部2dと係合した状態から始まるため、先部材4は元々前方に移動した状態であり、芯7に筆圧が掛かった際に先部材4が前進する移動量は小さくなる。
ここで、筆記を止め芯7への筆圧を解除して芯7を紙面より離すと、軸筒8に対して、筆圧受スプリング28の弾発力により前方に弾発されたボールチャック9、締具11、コネクター13、摺動筒14、前方筒体18及び後方筒体26が前進する。そして、前方筒体18の前進に伴って先部材4も前進する。この際、先部材4が前進することで後方スプリング27により前方に弾発されている回転部材24も併せて前進するが、回転部材24の前カム24aのカム山24bは前軸部材2の固定カム2cのカム山2bに当接することで先部材4の後カム4gのカム山4hから離れ、固定カム2cのカム山2bを半分滑り回転部材24は反時計回りに回転して図7(a)の状態に戻る。
また、固定カム2cのカム山2bは回転部材24が回転したことにより浅い谷部2dから深い谷部2eへと係合する位置が変わるため、先部材4は図10の位置まで戻る。
更に、スライド部材6の芯保持力はボールチャック9が芯7を挟持したときに前方へ引き抜く力より強く設定しているため芯7を保持したままボールチャック9に対して前進する。このため、スライド部材6により芯7はボールチャック9から前方へ引き出され、更にまた、回転部材のカム山24bが固定カム2cの深い谷部2eに当接することで、ボールチャック9、締具11、コネクター13、摺動筒14、前方筒体18、及び後方筒体26が前軸部材2に対して更に前進し、ボールチャック9で狭持された芯7も前進する。
結果として、軸筒8、先部材4、回転部材24、ボールチャック9、締具11、コネクター13、摺動筒14、前方筒体18等の各構成部品の位置関係は、1回目の筆圧を芯7に掛ける前に戻るが、芯7はスライド部材6により、ボールチャック9より前方へ引き出されているため、その分、芯7はスライド部材6の先端孔部から前方へ繰り出され、図10の状態となる。このため、本実施例で2回の筆圧を芯に掛けることにより、1回芯が前方へ繰り出されるものとなった。
尚、本実施例では、スライド部材を先部材4に対して前後動可能としているため、先部材4の突起部4f(摺動阻止部)を把持して、筆圧により芯7が繰り出されないようにした状態でも、筆記により芯が摩耗しスライド部材が紙面に接触するとスライド部材6が後退する。そこで筆記を止めて芯にかかる筆圧を解除すると、スライド部材は芯7を保持したまま前進するため芯7がボールチャック9より引き出され、従来の自動芯出式のシャープペンシルとしても機能するよう構成してある。
以上により、先部材の側面に突起部(摺動阻止部)を設け、先部材が前後動しないよう突起部(摺動阻止部)を操作することで、筆圧の付加と解除によって芯が繰り出される状態と繰り出されない状態とを容易に切り替えることができるシャープペンシルを得ることができた。
1…シャープペンシル、
2…前軸部材、2a…横孔部、2b…カム山、2c…固定カム、2d…浅い谷部、2e…深い谷部、
3…後軸部材、3a…前方内段、
4…先部材、4a…先端開口部、4b…内段、4c…後部内孔、4d…側孔、
4e…外側面、4f…突起部、4g…後カム、4h…カム山、
5…キャップ、
6…スライド部材、6a…先端孔部、6b…中間段部、
7…芯、
8…軸筒、
9…ボールチャック、9a…頭部、9b…凹部、9c…段部、
10…鋼製ボール、
11…締具、11a…傾斜部、11b…外段部、
12…チャックスプリング、
13…コネクター、13a…中間部、
14…摺動筒、14a…爪部、
15…ノックスプリング、
16…芯タンク、
17…消しゴム、
18…前方筒体、18a…窓部、18b…段部、18c…スリット部、
19…キー部材、19a…鍔部、19b…突出部、
20…中間スプリング、
21…止具、21a…外段部、
22…前方スプリング、
23…芯ホルダー、
24…回転部材、24a…前カム、24b…カム山、
25…ワッシャー、
26…後方筒体、26a…外段部、26b…内段部、
27…後方スプリング、
28…筆圧受スプリング。

Claims (3)

  1. 軸筒内に、芯の前進は許容するが後退は阻止する芯繰出機構と、芯を適度な力で保持するスライド部材とを有し、
    前記芯に掛かる筆記圧の付加と解除によって該芯を繰り出すシャープペンシルであって、
    前記軸筒内に、前記スライド部材を内包する先部材の後部が配設され、
    前記先部材は前記軸筒に対して回動不能且つ前後動可能に構成されており、
    前記先部材の後方に、前方部に前カムを設けた回転部材が配設され、
    前記回転部材は前記軸筒に対して回動可能且つ前後動可能に構成されており、
    前記先部材の後部に、前記回転部材の前カムと係合する後カムを備え、
    前記軸筒の内面に、前記回転部材の前カムと係合する固定カムを備え、
    前記スライド部材を前方に弾発するスプリングが該スライド部材と前記先部材との間に配設され、
    前記先部材または前記軸筒の側面に、該軸筒に対して該先部材の前後動を阻止する摺動阻止部が設けられており、
    前記芯に掛かる筆記圧の付加と解除によって、前記軸筒に対して前記先部材が前後動し、前記回転部材の前カムと該先部材の後カム及び前記軸筒の固定カムとを係合させることで前記回転部材が回転して該芯が繰り出され、
    前記摺動阻止部を操作することで、前記芯に掛かる筆記圧の付加と解除における前記軸筒に対する前記先部材の前後動を阻止することを特徴としたシャープペンシル。
  2. 前記先部材の摺動阻止部を前記先部材または軸筒の外側面に、凸状または凹状に形成したことを特徴とする請求項1に記載のシャープペンシル。
  3. 前記先部材の後部の後カム及び前記軸筒の内面の固定カムは鋸刃状のカム山で形成され、
    前記先部材の後カムと前記軸筒の内面の後カムとが半位相ずれた状態で前後動するよう構成されており、
    前記軸筒の固定カムのカム山は深い谷部と、浅い谷部とを備え、
    前記芯に掛かる筆記圧の付加と解除によって前記回転部材が回転し、
    前記軸筒の固定カムの深い谷部に前記回転部材の前カムのカム山が係合したときに、前記先部材が大きく前後動して前記芯が繰り出され、
    前記先部材の後カムの浅い谷部に前記回転部材の前カムのカム山が係合したときには、前記芯が繰り出されないよう構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のシャープペンシル。
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