JP2017207396A - ガス濃度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】限界電流式のガス濃度センサを用いてガス濃度を検出する場合に、精度良くガス濃度を検出できるガス濃度検出装置を提供すること。【解決手段】ステップ160では、ポンプ電流I'pが0[mA]以上であるか否かを判定する。ステップ170では、ポンプ電流I'pが空燃比のリーンを示す0[mA]以上であるので、抵抗Rとしてリーン用の抵抗R1を設定し、ステップ130に戻る。つまり、リーンにおける印加電圧線IDとして、補正式(1)を用いるために、抵抗Rとしてリーン用の抵抗R1を設定する。一方、ステップ180では、ポンプ電流I'pが空燃比のリッチを示す0[mA]未満であるので、抵抗Rとしてリッチ用の抵抗R2を設定し、ステップ130に戻る。つまり、リッチにおける印加電圧線IDとして、補正式(2)を用いるために、抵抗Rとしてリッチ用の抵抗R2(但しR1<R2)を設定する。【選択図】図6
Description
本発明は、測定対象ガスに含まれる特定ガスの濃度を検出するガス濃度検出装置に関する。
従来、例えば車両のエンジンから排出される排ガス中の酸素濃度(従って空燃比:A//F)を検出する装置として、限界電流式の空燃比センサが知られている。
この種の空燃比センサは、センサ素子として、例えば固体電解質体と固体電解質体に設けられた一対の電極とを備えており、一対の電極間に電圧(印加電圧Vp)を印加することによって、酸素濃度に応じた電流(ポンプ電流Ip)が流れるように構成されている。
この種の空燃比センサは、センサ素子として、例えば固体電解質体と固体電解質体に設けられた一対の電極とを備えており、一対の電極間に電圧(印加電圧Vp)を印加することによって、酸素濃度に応じた電流(ポンプ電流Ip)が流れるように構成されている。
このセンサ素子のポンプ電流Ipと印加電圧Vpとの関係を示す出力特性を図4(a)に示すが、出力特性として、電圧軸に対して平行で平坦な領域、即ちポンプ電流Ipが一定となる限界電流の領域(限界電流域)GDがあることが知られている。また、この限界電流域GDのポンプ電流Ipは、酸素濃度が高くなるほど大きくなることが知られている。
従って、従来では、センサ素子に対して、限界電流域GDに応じた印加電圧Vpを付与し、それによって得られるポンプ電流Ipから酸素濃度を検出していた。即ち、いわゆる限界電流方式により、酸素濃度(従って空燃比)を検出していた。
上述した技術では、空燃比を正確に検出するために、印加電圧Vpを限界電流域GDに対応した範囲にて制御する必要があるので、通常、直線を示す一次関数にて、(印加電圧Vpを決めるための)印加電流Vpとポンプ電流Ipとの関係を示す印加電圧線IDを設定して、この印加電圧線IDを用いて印加電圧Vpを決定していた。
ところが、図4(b)に示すように、前記出力特性や前記限界電流域GDは、温度によって変化するので(高温側H、低温側L)、近年では、印加電圧線IDの新しい設定方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この設定方法とは、温度条件が相違する複数の出力特性(高温側H、低温側L)において、限界電流域GDが重複する領域を通すようにして、1本の直線(一次関数)にて印加電圧線IDを設定するものである。
しかしながら、上述したように、単に温度条件を加味して1本の直線にて印加電圧線IDを設定する従来技術では、必ずしも十分ではない。
つまり、実際には、ガス雰囲気(即ち酸素濃度)や各センサ素子に応じて、それぞれ固体電解質体の抵抗値が変わるため、酸素濃度の検出精度が低下する恐れがある。
つまり、実際には、ガス雰囲気(即ち酸素濃度)や各センサ素子に応じて、それぞれ固体電解質体の抵抗値が変わるため、酸素濃度の検出精度が低下する恐れがある。
例えば、温度条件を加味した場合でも、酸素濃度によっては(例えば燃料がストイキより多いリッチの場合などでは)、1本の直線の印加電圧線IDでは限界電流域GDから外れる状態があり、そのときには、この印加電圧線IDを用いた制御を行っても、酸素濃度を精度よく検出できないという問題があった。
そこで、本発明は、限界電流式のガス濃度センサを用いてガス濃度を検出する場合に、精度良くガス濃度を検出できるガス濃度検出装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の第1局面は、酸素イオン導電性を有する固体電解質体と該固体電解質体上に形成された一対の電極とを有するセンサ素子を備えたガス濃度センサに対し、所定の電圧値を切片とする一次関数の印加電圧線に基づいて、前記一対の電極間に電圧を印加するとともに、該電圧に応じて前記一対の電極間に流れる限界電流を検出し、該限界電流に基づいて、測定対象ガス中の特定成分のガス濃度を検出するガス濃度検出装置に関するものである。
このガス濃度検出装置では、前記ガス濃度を検出する検出範囲にて、前記印加電圧線を、前記ガス濃度が異なる場合のそれぞれの限界電流域と、前記センサ素子の温度条件が異なる場合のそれぞれの前記限界電流域が重複する領域と、の複数の限界電流域を通すように設定する。しかも、前記印加電圧線における前記電圧の変化に対する前記電流の変化の割合として、前記ガス濃度に対応した空燃比がリーンの場合にリーン用割合を設定し、前記空燃比がリッチの場合に前記リーン用割合とは異なるリッチ用割合を設定する。
このように、第1局面では、基本的な構成として、印加電圧線を、ガス濃度が異なる場合のそれぞれの限界電流域を通すとともに、センサ素子の温度条件が異なる場合のそれぞれの限界電流域の重複する領域を通すように設定している。
しかも、本第1局面では、上述した基本的な構成において、さらに、(1次関数である)印加電圧線における電圧の変化に対する電流の変化の割合として、ガス濃度に対応した空燃比がリーンの場合に対応したリーン用割合を設定し、空燃比がリッチの場合に対応したリーン用割合とは異なるリッチ用割合を設定しているので、精度良くガス濃度(詳しくは空燃比)を検出することができる。
つまり、温度条件を加味した場合でも、例えば酸素濃度等によっては、1本の直線の印加電圧線ではいくつかの限界電流域から外れることがあり、そのときには、この印加電圧線を用いた制御を行っても、例えば酸素濃度を精度よく検出できないことがある。
これに対して、本第1局面では、リーンとリッチとに応じて異なる割合(即ち電圧の変化に対する電流の変化の割合)を設定することにより、印加電圧線が限界電流域から外れることを抑制できる。よって、このように設定された印加電圧線を用いることにより、一層精度良くガス濃度(詳しくは空燃比)を検出することができる。
(2)本発明の第2局面では、前記リーン用割合を前記リッチ用割合より大きく設定する。
第2局面は、電圧の変化に対する電流の変化の割合の好ましい設定方法を例示したものである。このように、リーン用割合とリッチ用割合とを設定することにより、実際の電圧電流特性に合致したより好ましい印加電圧線(即ち限界電流域から外れにくい印加電圧線)を設定できる。
第2局面は、電圧の変化に対する電流の変化の割合の好ましい設定方法を例示したものである。このように、リーン用割合とリッチ用割合とを設定することにより、実際の電圧電流特性に合致したより好ましい印加電圧線(即ち限界電流域から外れにくい印加電圧線)を設定できる。
(3)本発明の第3局面では、前記一対の電極間に流れる限界電流に基づいて、前記リッチ用割合と前記リーン用割合とを切り替える。
第3局面は、電圧の変化に対する電流の変化の割合の好ましい設定方法を例示したものである。一対の電極間に流れる限界電流は、ガス濃度(詳しくは空燃比)に対応したものであるので、その限界電流に応じてリーン用割合とリッチ用割合とを切り替えることにより、限界電流域から外れにくい印加電圧線を設定できる。
第3局面は、電圧の変化に対する電流の変化の割合の好ましい設定方法を例示したものである。一対の電極間に流れる限界電流は、ガス濃度(詳しくは空燃比)に対応したものであるので、その限界電流に応じてリーン用割合とリッチ用割合とを切り替えることにより、限界電流域から外れにくい印加電圧線を設定できる。
(4)本発明の第4局面では、前記空燃比が前記リーンの場合に前記リーン用割合を用いるとともに、前記空燃比がリーンからリッチに変化した場合には、ストイキから所定のリッチ側の範囲に設定されたリッチ側のヒステリシスの範囲では、前記リーン用割合を用いる。
第4局面は、リーン用割合とリッチ用割合とを切り替えるタイミングにヒステリシスを設定したものであり、空燃比がリーンからリッチに変化した場合には、リッチ側のヒステリシスの範囲では、リーン用割合を用いる。そして、このリッチ側のヒステリシスの範囲を(リッチ側にて)超えた場合には、リッチ用割合に切り替える。
例えば空燃比がストイキになった場合に、直ちにリーン用割合とリッチ用割合とを切り替えるのではなく、切り替えるタイミングをずらしているので、ストイキにて頻繁にリーン用割合とリッチ用割合とが切り替わることを抑制できる。
特に、目標空燃比をストイキに設定している場合には、上述のようにヒステリシスを設定することにより、前記割合が頻繁に切り替えられることを抑制できるので、安定して目標空燃比に制御できるという利点がある。
(5)本発明の第5局面では、前記空燃比が前記リッチの場合に前記リッチ用割合を用いるとともに、前記空燃比がリッチからリーンに変化した場合には、ストイキから所定のリーン側の範囲に設定されたリーン側のヒステリシスの範囲では、前記リッチ用割合を用いる。
第5局面は、第4局面と同様に、リーン用割合とリッチ用割合とを切り替えるタイミングにヒステリシスを設定したものであり、空燃比がリッチからリーンに変化した場合には、リーン側のヒステリシスの範囲では、リッチ用割合を用いる。そして、このリーン側のヒステリシスの範囲を(リーン側にて)超えた場合には、リーン用割合に切り替える。
第5局面は、第4局面と同様な効果を奏する。
<以下、本発明の各構成について説明する>
・前記限界電流とは、周知のように、一対の電極間に印加する電圧が変化しても一対の電極間に流れる電流の値が実質的に変化しない領域(限界電流域)の電流値であり、この限界電流がガス濃度(例えば酸素濃度や空燃比)に対応している。
<以下、本発明の各構成について説明する>
・前記限界電流とは、周知のように、一対の電極間に印加する電圧が変化しても一対の電極間に流れる電流の値が実質的に変化しない領域(限界電流域)の電流値であり、この限界電流がガス濃度(例えば酸素濃度や空燃比)に対応している。
・空燃比とは、燃料(F)に対する空気(A)の質量の割合(A/F)である。ここで、空燃比がリーンとは、空気/燃料の割合が理論空燃比(ストイキ)よりも燃料が少ない状態を示し、空燃比がリッチとは、空気/燃料の割合がストイキよりも燃料が多い状態を示している。
・印加電圧線とは、所定の電圧値を切片とし、一対の電極間に印加される電圧と(その電圧が印加されたときに)一対の電極間に流れる電流との関係を、一次関数にて規定したものであり、複数のガス濃度(詳しくは空燃比)に対応した複数の限界電流域を通るように設定されている。
従って、この印加電圧線を用いて、例えば電流を設定することにより、一対の電極間に印加される電圧を求めることができる。
なお、印加電圧線を示す式としては、(x−y座標系のように)電圧−電流座標系で表現する場合には、下記式(A)を用いることができる。
なお、印加電圧線を示す式としては、(x−y座標系のように)電圧−電流座標系で表現する場合には、下記式(A)を用いることができる。
電圧Vp=電流Ip×α+固定値a・・・(A)
ここで、αとしては、センサ素子(詳しくは固定電解質体)の直流の内部抵抗Riを用いることができる。なお、固定値aは、(電流Ip=0の場合の)電圧値の切片である。
ここで、αとしては、センサ素子(詳しくは固定電解質体)の直流の内部抵抗Riを用いることができる。なお、固定値aは、(電流Ip=0の場合の)電圧値の切片である。
また、前記式(A)を変形して、下記式(B)とすることもできる。
電流Ip=電圧Vp×β+固定値b・・・(B)
ここで、βはαの逆数であり、(1/Ri)として表現することができる。なお、固定値bは、(電圧Vp=0とした場合の)電流値の切片である。
電流Ip=電圧Vp×β+固定値b・・・(B)
ここで、βはαの逆数であり、(1/Ri)として表現することができる。なお、固定値bは、(電圧Vp=0とした場合の)電流値の切片である。
なお、前記「電圧の変化(ΔVp)に対する電流の変化(ΔIp)の割合(ΔIp/ΔVp)」とは、例えば前記式(B)のβに該当するものである。つまり、例えば図4(a)のような電圧−電流座標系にて印加電圧線IDを示す場合には、前記βが印加電圧線IDの傾きである。
・リッチ側のヒステリシスは、空燃比がリーン側からリッチ側に変化したときに、所定の期間、リーン用割合を保持する履歴効果(履歴現象)である。また、リーン側のヒステリシスは、空燃比がリッチ側からリーン側に変化したときに、所定の期間、リッチ用割合を保持する履歴効果(履歴現象)である。
これらのヒステリシスは、例えば、一対の電極間に流れる限界電流に基づいて設定することができる。また、例えば、ストイキからの経過時間に対応して変化するカウンタに基づいて設定することができる。
本発明のガス濃度検出装置によれば、測定対象ガス中の特定ガスの濃度の検出精度が高いという効果がある。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、以下に示す実施形態では、ガス濃度センサの一種である空燃比センサを用いてガス濃度を測定するガス濃度検出装置を例に挙げる。
なお、以下に示す実施形態では、ガス濃度センサの一種である空燃比センサを用いてガス濃度を測定するガス濃度検出装置を例に挙げる。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
まず、第1実施形態のガス濃度検出装置に関するシステムの全体の構成について説明する。
[1−1.全体構成]
まず、第1実施形態のガス濃度検出装置に関するシステムの全体の構成について説明する。
図1に示す様に、第1実施形態では、例えば車両のエンジン1の排気管3に、空燃比センサ5が取り付けられており、ガス濃度検出装置7は、この空燃比センサ5からの出力に基づいて、エンジン1から排出される排ガスの酸素濃度(従って空燃比)を検出する。
図2及び図3に示すように、空燃比センサ5は、酸素濃度を検出する積層型のセンサ素子9を備えている。このセンサ素子9は、長尺の素子であり、図示しないハウジング等に収容されている。
詳しくは、センサ素子9は、層状の固体電解質体(固体電解質層)11と拡散抵抗層13と中間絶縁層15と第1外側絶縁層17と第2外側絶縁層19を備えるとともに、測定室21と基準酸素室23とを備えている。
このうち、固体電解質層11は、例えば部分安定化ジルコニアからなる矩形の板材であり、その測定室21に面する表面には第1電極25が配置され、基準酸素室23に面する表面には、第2電極27が配置されている。つまり、一対の第1電極25及び第2電極27は、固体電解質層11を挟んで対向して配置されている。なお、両電極25、27は、例えば白金からなる。ここで、両電極25、27を備えた固体電解質層11を素子部10と称する。
拡散抵抗層13は、固体電解質層11と第1外側絶縁層17との間に配置された多孔質層であり、例えばアルミナ、ジルコニア等からなる。この拡散抵抗層13により、外部(排気管3内の空間)から測定室21内に排ガスが導入されるとともに、排ガスの拡散が律速される。
中間絶縁層15は、固体電解質層11と第1外側絶縁層17との間に配置された緻密な層(ガスの透過ができないように形成された層)であり、例えばアルミナ、ジルコニア等からなる。この中間絶縁層15は、拡散抵抗層13とともに、測定室21の周囲を囲むように配置されている。
第1外側絶縁層17は、測定室21、中間絶縁層15、拡散抵抗層13を、図2の上方より覆うように配置された緻密な層であり、例えばアルミナ、ジルコニア等からなる。
第2外側絶縁層19は、基準酸素室23の周囲を覆うように配置された緻密な層であり、例えばアルミナ、ジルコニア等からなる。なお、図示しないが、第2外側絶縁層19には、センサ素子9を加熱するヒータが埋設されている。
第2外側絶縁層19は、基準酸素室23の周囲を覆うように配置された緻密な層であり、例えばアルミナ、ジルコニア等からなる。なお、図示しないが、第2外側絶縁層19には、センサ素子9を加熱するヒータが埋設されている。
測定室21は、外部から拡散抵抗層13を介して排ガスが導入される直方体形状の空間であり、その内部の固体電解質層11に、第1電極25が配置されている。
基準酸素室23は、大気が導入される長尺の空間であり、図3の上方に開口している。なお、その内部の固体電解質層11に、第2電極27が配置されている。
基準酸素室23は、大気が導入される長尺の空間であり、図3の上方に開口している。なお、その内部の固体電解質層11に、第2電極27が配置されている。
次に、ガス濃度検出装置7の電気的構成について説明する。
図2に示すように、ガス濃度検出装置7は、センサ素子9(従って空燃比センサ5)の動作を制御して、排ガスの酸素濃度(従って空燃比)を検出する装置であり、マイクロコンピュータ(マイコン)31と電気制御回路33とを備えている。
図2に示すように、ガス濃度検出装置7は、センサ素子9(従って空燃比センサ5)の動作を制御して、排ガスの酸素濃度(従って空燃比)を検出する装置であり、マイクロコンピュータ(マイコン)31と電気制御回路33とを備えている。
マイコン31は、周知のCPU、ROM、RAM等を備えた電子制御装置である。なお、ROMには、印加電圧線やヒステリシスなど、制御に必要なデータが記憶されている。
電気制御回路33は、マイコン31によって制御されて、両電極25、27間に電圧(印加電圧Vp)を印加するとともに、両電極25、27間に流れる電流(ポンプ電流Ip)を測定することができる周知の回路である。
電気制御回路33は、マイコン31によって制御されて、両電極25、27間に電圧(印加電圧Vp)を印加するとともに、両電極25、27間に流れる電流(ポンプ電流Ip)を測定することができる周知の回路である。
[1−2.基本動作]
次に、空燃比センサ5の基本的な動作のうち酸素のポンピングについて説明する。
図2に示すように、前記センサ素子9では、その周囲の排ガスは、拡散抵抗層13を介して測定室21内に導入される。なお、ここでは、第1電極25が正、第2電極25が負となるように電圧を印加する場合を説明する。
次に、空燃比センサ5の基本的な動作のうち酸素のポンピングについて説明する。
図2に示すように、前記センサ素子9では、その周囲の排ガスは、拡散抵抗層13を介して測定室21内に導入される。なお、ここでは、第1電極25が正、第2電極25が負となるように電圧を印加する場合を説明する。
まず、排ガス中の燃料がストイキ(理論空燃比:A/F=14.7)より少ない場合(いわゆるリーンの場合)には、排ガス中の酸素は、両電極25、27間に電圧(印加電圧Vp)を印加することにより、第1電極25にて酸素イオンに分解される。
これにより、酸素イオンは、第1電極25から固体電解質層11を通過して第2電極27に供給され、第2電極27から酸素として基準酸素室23に排出される。いわゆる、測定室21からの酸素の汲み出しが行われる。これにより、第2電極27側から第1電極25側に正電流である電流(ポンプ電流Ip)が流れる。
一方、排ガス中の燃料がストイキより多い場合(いわゆるリッチの場合)には、リーンの場合とは逆に、基準酸素室23内の酸素は、第2電極27にて酸素イオン分解される。
そして、分解された酸素イオンは、第2電極27から固体電解質層11を通過して第1電極25に供給され、第1電極25から酸素として測定室21に排出される。いわゆる、測定室21への酸素の汲み入れが行われる。これにより、第1電極25側から第2電極27側に負電流である電流が流れる。
そして、分解された酸素イオンは、第2電極27から固体電解質層11を通過して第1電極25に供給され、第1電極25から酸素として測定室21に排出される。いわゆる、測定室21への酸素の汲み入れが行われる。これにより、第1電極25側から第2電極27側に負電流である電流が流れる。
従って、後に詳述するように、上述したポンプ電流Ipに基づいて、排ガスの空燃比を検出することができる。
[1−3.電圧と電流との関係]
次に、印加電圧Vpとポンプ電流Ipとの関係や、ガス濃度検出の際に用いる印加電圧線IDについて説明する。
[1−3.電圧と電流との関係]
次に、印加電圧Vpとポンプ電流Ipとの関係や、ガス濃度検出の際に用いる印加電圧線IDについて説明する。
図4(a)に示すように、印加電圧Vpとポンプ電流Ipとの関係を示すグラフ(特性ラインTL)は、印加電圧Vpの増加に比例してポンプ電流Ipが変化する比例部分HBと、電圧軸に平行な平坦部分とを有している。
このうち、比例部分HBは、センサ素子9の素子部10(詳しくは固体電解質層11)の直流内部抵抗Ri(以下単に抵抗Rと記すこともある)に影響される抵抗支配域である。つまり、抵抗支配領域では、印加電圧Vpが増加すると、それに比例してポンプ電流Ipが増加する。この抵抗Rは、後述するように、センサ素子9(詳しくは固体電解質層11)の温度(素子温)に応じて変化する。
また、平坦部分は、印加電圧Vpが変化してもポンプ電流Ipが実質的に変化せず一定の値(限界電流)を保つ部分である。この平坦部分は、酸素濃度(即ち空燃比)に対応したポンプ電流Ipを示す限界電流域GDであり、限界電流の変化が、空燃比の変化に対応している。
つまり、空燃比がリーン側になるほど、ポンプ電流Ipの限界電流は増加し、空燃比がリッチになるほど、限界電流は減少するので、限界電流から空燃比を求めることができる。
例えば図4(a)に示すような単純な特性ラインTLを考えた場合には、各空燃比に応じて各限界電流域GDを通るように、印加電圧特性を示す1本の直線状の印加電圧線IDを設定し、この印加電圧線IDを用いて、空燃比の検出を行うことが考えられる。つまり、印加電圧線IDに従って所定の電圧を印加し、その際に得られる(限界電流を示す)ポンプ電流Ipに基づいて、空燃比を求めることが考えられる。
しかし、前記特性ラインTLは、上述したように、限界電流域GDよりも低電圧側(図4(a)の左側)は、固体電解質層11の抵抗Rの影響を受ける抵抗支配域であり、素子温に応じて変化するという特性がある。
具体的には、図4(b)に示すように、素子温が低下する(低温側Lの場合)と、抵抗Rが増加し、直線状の比例部分HBの傾きが小さくなる。一方、素子温が上昇する(低温側Lより温度が高い高温側Hの場合)と、抵抗Rが小さくなり、直線状の比例部分HBの傾きが大きくなる。
しかも、このように素子温が変化する場合には、同図4(b)に示すように、特性ラインTLの傾き(比例部分HBの傾き)だけではなく、限界電流域GDも電圧軸の方向に沿って変化する(例えば大気における高温側Hと低温側Lの限界電流GD参照)。
従って、この素子温に伴う限界電流域GDの変化も考慮して、印加電圧線IDを設定する必要がある。
そこで、本第1実施形態では、図5に示すように、ストイキにて(電圧の変化に対して電流の変化が異なるように)折れ曲がった1本の印加電圧線IDを設定している。
そこで、本第1実施形態では、図5に示すように、ストイキにて(電圧の変化に対して電流の変化が異なるように)折れ曲がった1本の印加電圧線IDを設定している。
詳しくは、この印加電圧線IDは、リーンとリッチとでは、異なる下記補正式(1)、(2)により設定される。つまり、印加電圧線IDは、リーンでは、下記の補正式(1)により、所定値(R1)を有する直線として設定されており、リッチでは、下記補正式(2)により、R1とは異なる所定値(R2)を有する直線として設定されている。
なお、各補正式(1)、(2)における単位は、印加電圧Vp[mV]、ポンプ電流Ip[mA]、抵抗R1[Ω]、抵抗R2[Ω]、電圧値の切片400[mV]である。
Vp=Ip×R1+400・・(1)
Vp=Ip×R2+400・・(2)
なお、補正式(1)、(2)を変形すると、それぞれ下記補正式(1)‘、(2)’となる。
Vp=Ip×R1+400・・(1)
Vp=Ip×R2+400・・(2)
なお、補正式(1)、(2)を変形すると、それぞれ下記補正式(1)‘、(2)’となる。
Ip=Vp×(1/R1)−(400/R1)・・(1)‘
Ip=Vp×(1/R2)−(400/R2)・・(2)‘
ここで、抵抗R1は、ストイキから大気雰囲気における固体電解質層11の抵抗値の平均値であり、例えば60[Ω]である。抵抗R2は、ストイキからリッチ雰囲気における固体電解質層11の抵抗値の平均値であり、例えば100[Ω]である。なお、抵抗R1と抵抗R2には、R1<R2の関係がある。
Ip=Vp×(1/R2)−(400/R2)・・(2)‘
ここで、抵抗R1は、ストイキから大気雰囲気における固体電解質層11の抵抗値の平均値であり、例えば60[Ω]である。抵抗R2は、ストイキからリッチ雰囲気における固体電解質層11の抵抗値の平均値であり、例えば100[Ω]である。なお、抵抗R1と抵抗R2には、R1<R2の関係がある。
つまり、前記印加電圧線IDは、ストイキを境にて折れ曲がっており、R1<R2であるので、図5の電圧−電流座標系において各印加電圧線IDを示した場合には、その傾きは、補正式(1)‘の傾き(1/R1)>補正式(2)’の傾き(1/R2)となる。
詳しくは、図5では、リーンの場合の補正式(1)‘のグラフの傾き(1/R1)は大きいので急勾配であり、リッチの場合の補正式(2)’のグラフの傾き(1/R2)は、補正式(2)より小さいので、勾配は緩やかになっている。
そして、抵抗R1は、リーン及びストイキにおいて、印加電圧線IDが、特性ラインTLにおける限界電流域GDを通るように設定されている。
一方、抵抗R2は、リッチ及びストイキにおいて、印加電圧線IDが、特性ラインTLにおける限界電流域GDを通るように設定されている。
一方、抵抗R2は、リッチ及びストイキにおいて、印加電圧線IDが、特性ラインTLにおける限界電流域GDを通るように設定されている。
さらに、補正式(1)及び(2)において、印加電圧Vpの電圧値の切片である400[mV]は、特性ラインTLがストイキを示すポンプ電流Ipが0[mA]を示す固定値である。ここで、その値を400[mV]と設定した理由は、空燃比がストイキである場合の限界電流域GDの中心が400[mV]となるセンサ素子9の特性のためである。
なお、この補正式(1)、(2)は、使用されるセンサ素子9の特性に基づいて、実験等に基づいて設定することができる。
また、図5では、所定の温度(例えば750℃)における、大気の場合と空燃比13の場合との特性ラインTLを示しているが、本第1実施形態では、前記補正式(1)、(2)(従って前記補正式(1)‘、(2)’)にて規定される印加電圧線IDは、所定の空燃比の検出範囲(A/F10〜大気)において、所定の温度の範囲(例えば630℃〜1050℃)における特性ラインTLの限界電流域GDを通るように設定されている。
また、図5では、所定の温度(例えば750℃)における、大気の場合と空燃比13の場合との特性ラインTLを示しているが、本第1実施形態では、前記補正式(1)、(2)(従って前記補正式(1)‘、(2)’)にて規定される印加電圧線IDは、所定の空燃比の検出範囲(A/F10〜大気)において、所定の温度の範囲(例えば630℃〜1050℃)における特性ラインTLの限界電流域GDを通るように設定されている。
[1−4.制御]
次に、マイコン31にて、印加電圧線IDを用いて行われる酸素濃度(空燃比)を検出する処理について説明する。
次に、マイコン31にて、印加電圧線IDを用いて行われる酸素濃度(空燃比)を検出する処理について説明する。
図6に示すように、まず、ステップ(S)100にて、印加電圧Vpの初期値として、400[mV]を設定する。なお、このとき、抵抗Rの初期値R0として、所定の固定値(例えば60[Ω])を設定する。
続くステップ110では、ヒータに電圧を印加して、センサ素子9の温度(素子温)を上昇させる制御を行う。なお、その後、周知のように、素子温を目標温度に保つように、ヒータの制御を行う。
続くステップ120では、目標温度において、電気制御回路33を用いて、一対の電極25、27間に、前記ステップ100にて設定した400[mV]の電圧を印加し、そのときに一対の電極25、27間に流れるポンプ電流Ipを測定する。
続くステップ130では、例えば前記補正式(1)に(但し抵抗Rとしては初期値R0を用いる)、前記ステップ120で測定したポンプ電流Ipの測定値(Ip電流測定値)を用いて、印加電圧Vpを算出する。
続くステップ140では、印加電圧Vpの持ち替えを行う。つまり、一対の電極25、27間に印加する電圧を、前記ステップ130算出した印加電圧Vpとする。
続くステップ150では、前記ステップ140にて持ち替えた印加電圧Vpを、一対の電流25、27間に印加し、それによって一対の電極25、27間に流れるポンプ電流I'pを測定する。
続くステップ150では、前記ステップ140にて持ち替えた印加電圧Vpを、一対の電流25、27間に印加し、それによって一対の電極25、27間に流れるポンプ電流I'pを測定する。
この測定されたポンプ電流I'pは、酸素濃度に対応したものであるので、このポンプ電流I'pから酸素濃度を求めることができる。なお、酸素濃度は空燃比に対応したものであるので、マップ等を用いて、ポンプ電流I'pから空燃比を求めることができる。
続くステップ160では、ポンプ電流I'pが0[mA]以上であるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ170に進み、一方否定判断されるとステップ180に進む。
ステップ170では、ポンプ電流I'pが空燃比のリーンを示す0[mA]以上であるので、抵抗Rとしてリーン用の抵抗R1を設定し、前記ステップ130に戻る。
つまり、リーンにおける印加電圧線IDとして前記図5に示す前記補正式(1)を用いるために、抵抗Rとしてリーン用の抵抗R1を設定する。
つまり、リーンにおける印加電圧線IDとして前記図5に示す前記補正式(1)を用いるために、抵抗Rとしてリーン用の抵抗R1を設定する。
一方、ステップ180では、ポンプ電流I'pが空燃比のリッチを示す0[mA]未満であるので、抵抗Rとしてリッチ用の抵抗R2を設定し、前記ステップ130に戻る。
つまり、リッチにおける印加電圧線IDとして前記図5に示す前記補正式(2)を用いるために、抵抗Rとしてリッチ用の抵抗R2(但しR1<R2)を設定する。
つまり、リッチにおける印加電圧線IDとして前記図5に示す前記補正式(2)を用いるために、抵抗Rとしてリッチ用の抵抗R2(但しR1<R2)を設定する。
[1−5.効果]
・第1実施形態では、基本的な構成として、印加電圧線IDを、酸素濃度(従って空燃比)が異なる場合のそれぞれの限界電流域GDを通すとともに、センサ素子9(詳しくは素子部10)の温度条件が異なる場合のそれぞれの限界電流域GDの重複する領域を通すように設定している。
・第1実施形態では、基本的な構成として、印加電圧線IDを、酸素濃度(従って空燃比)が異なる場合のそれぞれの限界電流域GDを通すとともに、センサ素子9(詳しくは素子部10)の温度条件が異なる場合のそれぞれの限界電流域GDの重複する領域を通すように設定している。
しかも、第1実施形態では、上述した基本的な構成において、さらに、(1次関数である)印加電圧線IDにおける電圧の変化に対する電流の変化の割合を、空燃比がリーンの場合とリッチの場合とで切り替える。
具体的には、印加電圧線IDとして、リーンの場合には補正式(1)を用い、リッチの場合には補正式(2)を用いる。即ち、補正式(1)、(2)に用いる抵抗Rとして、リーンではR1、リッチではR2(但しR1<R2)を用いる。
つまり、補正式(1)‘、(2)’を用いて説明すると、リーンの場合には、リーン用割合としてその値が大きな(1/R1)を用い、リッチの場合には、リッチ用割合としてその値が小さな(1<R2)を用いる。なお、R1<R2であるので、1/R1>1/R2である。これにより、一層精度良く空燃比を検出することができる。
つまり、温度条件を加味した場合でも、例えば酸素濃度等によっては、1本の直線の印加電圧線IDではいくつかの限界電流域GDから外れることがあり、そのときには、この印加電圧線IDを用いた制御を行っても、空燃比を精度よく検出できないことがあるが、第1実施形態では、リーンとリッチとに応じて異なる変化の割合(即ち1/R1、1/R2)を設定することにより、印加電圧線IDが限界電流域GDから外れることを抑制できる。
よって、このように設定された印加電圧線IDを用いることにより、一層精度良く空燃比を検出することができる。
・また、第1実施形態では、一対の電極25、27間に流れる電流に基づいて、抵抗R1、R2(従ってリーン用割合(1/R1)、リッチ用割合(1/R2)を切り替える。
・また、第1実施形態では、一対の電極25、27間に流れる電流に基づいて、抵抗R1、R2(従ってリーン用割合(1/R1)、リッチ用割合(1/R2)を切り替える。
つまり、一対の電極25、27間に流れるポンプ電流Ipは、空燃比に対応したものであるので、そのポンプ電流Ipに応じて抵抗R1、R2を切り替えることにより、限界電流域GDから外れにくい印加電圧線IDを設定できる。
[1−6.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と第1実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
第1実施形態の、固体電解質層11、電極25、27、空燃比センサ5、ガス濃度検出装置7が、それぞれ、本発明の、固体電解質体、電極、ガス濃度センサ、ガス濃度検出装置の一例に相当する。
ここで、特許請求の範囲と第1実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
第1実施形態の、固体電解質層11、電極25、27、空燃比センサ5、ガス濃度検出装置7が、それぞれ、本発明の、固体電解質体、電極、ガス濃度センサ、ガス濃度検出装置の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な内容の説明は省略する。なお、第1実施形態と同様な構成の番号については、第1実施形態と同様な番号を使用する。
次に、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な内容の説明は省略する。なお、第1実施形態と同様な構成の番号については、第1実施形態と同様な番号を使用する。
本第2実施形態は、第1実施形態とは、制御処理が異なるので、異なる点を説明する。
つまり、本第2実施形態は、補正式(1)と補正式(2)とを切り替える際に、図7に破線で示すようなヒステリシスを設定して、ストイキ近傍にて頻繁に切り替えることを抑制するものである。以下、その制御処理について、詳細に説明する。
つまり、本第2実施形態は、補正式(1)と補正式(2)とを切り替える際に、図7に破線で示すようなヒステリシスを設定して、ストイキ近傍にて頻繁に切り替えることを抑制するものである。以下、その制御処理について、詳細に説明する。
図8に示すように、まず、ステップ200〜ステップ250の処理は、前記第1実施形態のステップ100〜150の処理と同様である。
つまり、ステップ200にて、印加電圧Vpとして、400[mV]を設定する。
つまり、ステップ200にて、印加電圧Vpとして、400[mV]を設定する。
続くステップ210では、センサ素子9の温度(素子温)を制御する。
続くステップ220では、一対の電極25、27間に400[mV]の電圧を印加し、そのときのポンプ電流Ipを測定する。
続くステップ220では、一対の電極25、27間に400[mV]の電圧を印加し、そのときのポンプ電流Ipを測定する。
続くステップ230では、例えば前記補正式(1)に、前記ステップ220で測定したIp電流測定値を用いて、印加電圧Vpを算出する。
続くステップ240では、印加電圧Vpの持ち替えを行う。
続くステップ240では、印加電圧Vpの持ち替えを行う。
続くステップ250では、前記持ち替えた印加電圧Vpを一対の電流25、27間に印加して、ポンプ電流I'pを測定する。
そして、ステップ260では、前記ステップ250にて測定されたポンプ電流I'pが、0.1[mA]を上回るか否かを判定し、ここで肯定判断されるとステップ270に進み、一方否定判断されるとステップ270に進む。
そして、ステップ260では、前記ステップ250にて測定されたポンプ電流I'pが、0.1[mA]を上回るか否かを判定し、ここで肯定判断されるとステップ270に進み、一方否定判断されるとステップ270に進む。
ステップ270では、ポンプ電流I'pが0.1[mA]を上回るので、補正式(1)の抵抗Rとして、リーン用の抵抗R1を設定し、前記ステップ230に戻る。
従って、この場合は、ステップ230にて、補正式(1)を用いて印加電圧Vpを算出する。
従って、この場合は、ステップ230にて、補正式(1)を用いて印加電圧Vpを算出する。
一方、ステップ280では、前記ステップ250にて測定されたポンプ電流I'pが、−0.1[mA]を下回る状態になったか否かを判定し、ここで肯定判断されるとステップ290に進み、一方否定判断されると前記ステップ230に進む。
ステップ290では、ポンプ電流I'pが−0.1[mA]を下回るので、補正式(2)の抵抗Rとして、リッチ用の抵抗R2を設定し、前記ステップ230に戻る。
従って、この場合は、ステップ230にて、補正式(2)を用いて印加電圧Vpを算出する。
従って、この場合は、ステップ230にて、補正式(2)を用いて印加電圧Vpを算出する。
なお、ステップ280で否定判断されて、前記ステップ230に戻った場合には、抵抗Rを切り替えることなく、前回の抵抗(R1又はR2)を適用した前回の補正式(1)又は(2)を用いて、印加電圧Vpを算出する。
上述した構成によって、本第2実施形態では、前記第1実施形態と同様な効果を奏する。また、上述したように、ストイキにて直ちに抵抗R1、R2を持ち替えて補正式(1)、(2)を切り替えるのではなく、ヒステリシスを設定して、補正式(1)、(2)を切り替えるタイミングをずらしているので、ストイキにて直ぐに補正式が切り替わることを抑制できる。
特に、目標空燃比をストイキに設定している場合には、上述のようにヒステリシスを設定することにより、補正式(1)、(2)が頻繁に切り替えられることを抑制できるので、安定して目標空燃比に制御できるという利点がある。
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明するが、前記第2実施形態と同様な内容の説明は省略する。なお、第2実施形態と同様な構成の番号については、第2実施形態と同様な番号を使用する。
次に、第3実施形態について説明するが、前記第2実施形態と同様な内容の説明は省略する。なお、第2実施形態と同様な構成の番号については、第2実施形態と同様な番号を使用する。
本第3実施形態は、第2実施形態とは、制御処理が異なるので、異なる点を説明する。
つまり、本第3実施形態では、補正式(1)と補正式(2)とを切り替える際に、カウンタを用いてヒステリシスを設定している。以下、その制御処理について、詳細に説明する。
つまり、本第3実施形態では、補正式(1)と補正式(2)とを切り替える際に、カウンタを用いてヒステリシスを設定している。以下、その制御処理について、詳細に説明する。
図9に示すように、まず、ステップ300〜ステップ350の処理は、前記第2実施形態のステップ100〜150の処理と同様である。
つまり、ステップ300にて、印加電圧Vpとして、400[mV]を設定する。
つまり、ステップ300にて、印加電圧Vpとして、400[mV]を設定する。
続くステップ310では、センサ素子9の温度(素子温)を制御する。
続くステップ320では、一対の電極25、27間に400[mV]の電圧を印加し、そのときのポンプ電流Ipを測定する。
続くステップ320では、一対の電極25、27間に400[mV]の電圧を印加し、そのときのポンプ電流Ipを測定する。
続くステップ330では、例えば前記補正式(1)に、前記ステップ320で測定したIp電流測定値を用いて、印加電圧Vpを算出する。
続くステップ340では、印加電圧Vpの持ち替えを行う。
続くステップ340では、印加電圧Vpの持ち替えを行う。
続くステップ350では、前記持ち替えた印加電圧Vpを一対の電流25、27間に印加して、ポンプ電流I'pを測定する。
そして、ステップ360では、前記ステップ350にて測定されたポンプ電流I'pが、0[mA]以上か否かを判定し、ここで肯定判断されるとステップ370に進み、一方否定判断されるとステップ400に進む。
そして、ステップ360では、前記ステップ350にて測定されたポンプ電流I'pが、0[mA]以上か否かを判定し、ここで肯定判断されるとステップ370に進み、一方否定判断されるとステップ400に進む。
ステップ370では、カウンタAに1を加算し、また、カウンタBをクリアする。
続くステップ380では、カウンタAが10以上か否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ390に進み、一方否定判断されると前記ステップ330に戻る。
続くステップ380では、カウンタAが10以上か否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ390に進み、一方否定判断されると前記ステップ330に戻る。
ステップ390では、(ポンプ電流I'pが、0[mA]以上となってから)カウンタAが10以上に相当する所定の時間が経過したので、補正式(1)の抵抗Rとして、リーン用の抵抗R1を設定し、前記ステップ330に戻る。また、図示しないが、ステップ390で、カウンタAをクリアする。
従って、この場合は、ステップ330にて、補正式(1)を用いて印加電圧Vpを算出する。
なお、ステップ380にて否定判断された場合には、まだ、ヒステリシスに対応した時間が経過していないので、再度ステップ330に戻って同様な処理を繰り返す。
なお、ステップ380にて否定判断された場合には、まだ、ヒステリシスに対応した時間が経過していないので、再度ステップ330に戻って同様な処理を繰り返す。
一方、ステップ360で否定判断されて進むステップ400では、カウンタBに1を加算し、また、カウンタAをクリアする。
続くステップ410では、カウンタBが10以上か否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ420に進み、一方否定判断されると前記ステップ330に戻る。
続くステップ410では、カウンタBが10以上か否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ420に進み、一方否定判断されると前記ステップ330に戻る。
ステップ420では、(ポンプ電流I'pが、0[mA]未満となってから)カウンタBが10以上に相当する所定の時間が経過したので、補正式(2)の抵抗Rとして、リッチ用の抵抗R2を設定し、前記ステップ330に戻る。また、図示しないが、ステップ420で、カウンタBをクリアする。
従って、この場合は、ステップ330にて、補正式(2)を用いて印加電圧Vpを算出する。
なお、ステップ410にて否定判断された場合には、まだ、ヒステリシスに対応した時間が経過していないので、再度ステップ330に戻って同様な処理を繰り返す。
なお、ステップ410にて否定判断された場合には、まだ、ヒステリシスに対応した時間が経過していないので、再度ステップ330に戻って同様な処理を繰り返す。
上述した構成によって、本第3実施形態では、前記第2実施形態と同様な効果を奏する。つまり、上述したように、ストイキにて直ちに抵抗R1、R2を持ち替えて補正式(1)、(2)を切り替えるのではなく、ヒステリシスを設定して、補正式(1)、(2)を切り替えるタイミングをずらしているので、ストイキにて直ぐに補正式が切り替わることを抑制できる。よって、例えば目標空燃比をストイキに設定している場合でも、安定して目標空燃比に制御できるという利点がある。
[4.その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
(1)例えば、前記実施形態では、補正式の印加電圧の切片として、所定の固定値(400[mV])を用いたが、他の値(例えば450[mV])を用いてもよい。
(2)また、補正式(1)、(2)の抵抗Rとして、それぞれR1(例えば60[Ω])、R2(例えば100[Ω])を用いたが、R1<R2となるような他の値を用いてもよい。
(2)また、補正式(1)、(2)の抵抗Rとして、それぞれR1(例えば60[Ω])、R2(例えば100[Ω])を用いたが、R1<R2となるような他の値を用いてもよい。
(3)さらに、前記実施形態では、ガス濃度検出装置として、酸素濃度を検出する酸素センサ(空燃比センサ)を用いて、酸素濃度を検出するガス濃度検出装置を挙げたが、本発明は、例えば、NOx、H2O等のガス濃度を検出するガス濃度検出装置にも適用することができる。
(4)なお、上述した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせることも可能である。
5…空燃比センサ
9…センサ素子
7…ガス濃度検出装置
11…固体電解質層
21…測定室
23…基準酸素室
25…第1電極
27…第2電極
9…センサ素子
7…ガス濃度検出装置
11…固体電解質層
21…測定室
23…基準酸素室
25…第1電極
27…第2電極
Claims (5)
- 酸素イオン導電性を有する固体電解質体と該固体電解質体上に形成された一対の電極とを有するセンサ素子を備えたガス濃度センサに対し、
所定の電圧値を切片とする一次関数の印加電圧線に基づいて、前記一対の電極間に電圧を印加するとともに、該電圧に応じて前記一対の電極間に流れる限界電流を検出し、該限界電流に基づいて、測定対象ガス中の特定成分のガス濃度を検出するガス濃度検出装置において、
前記ガス濃度を検出する検出範囲にて、
前記印加電圧線を、前記ガス濃度が異なる場合のそれぞれの限界電流域と、前記センサ素子の温度条件が異なる場合のそれぞれの前記限界電流域が重複する領域と、の複数の前記限界電流域を通すように設定し、
前記印加電圧線における前記電圧の変化に対する前記電流の変化の割合として、前記ガス濃度に対応した空燃比がリーンの場合にリーン用割合を設定し、前記空燃比がリッチの場合に前記リーン用割合とは異なるリッチ用割合を設定することを特徴とするガス濃度検出装置。 - 前記リーン用割合を前記リッチ用割合より大きく設定することを特徴とする請求項1に記載のガス濃度検出装置。
- 前記一対の電極間に流れる限界電流に基づいて、前記リッチ用割合と前記リーン用割合とを切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス濃度検出装置。
- 前記空燃比が前記リーンの場合に前記リーン用割合を用いるとともに、前記空燃比がリーンからリッチに変化した場合には、ストイキから所定のリッチ側の範囲に設定されたリッチ側のヒステリシスの範囲では、前記リーン用割合を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス濃度検出装置。
- 前記空燃比が前記リッチの場合に前記リッチ用割合を用いるとともに、前記空燃比がリッチからリーンに変化した場合には、ストイキから所定のリーン側の範囲に設定されたリーン側のヒステリシスの範囲では、前記リッチ用割合を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス濃度検出装置。
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