JP2018004264A - 電源検査装置およびプローブ - Google Patents

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Abstract

【課題】測定時と非測定時とで、DC電源の電圧およびスイッチングリップル電圧の差が大きくならないようにできる電源検査装置、およびDC電源の電圧の適切な測定ができるプローブを提供する。【解決手段】A/D変換回路12は、バッテリ32に蓄積された電力を用いて、測定端子71から入力されたDC電源2の電源電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換する。演算部14は、A/D変換回路12から得られる複数のデジタル信号に基づいて、DC電源2の劣化の有無を判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、電源検査装置およびプローブに関し、特に直流電源(DC電源)を検査する電源検査装置に関する。
多くの電気機器の電力源として、DC電源が使用されている。DC電源は、商用の交流電源(AC電源)の電流または別のDC電源からの電流を整流することによって、目的の大きさのDC電圧を出力する。DC電源に用いられる整流回路の多くは、ダイオードと大容量のコンデンサを利用している。大容量のコンデンサとしては、アルミ電解コンデンサが用いられる場合が多い。その理由は、他の方式のコンデンサと比較して、アルミ電解コンデンサは小さなサイズで大きな容量が得られ、かつ量産性の高さから安価に入手することが可能なためである。
しかし、アルミ電解コンデンサは、含浸された電解液が封口ゴムから透過または防爆弁の開口部から蒸発することで内部の電解液の蒸発が進み、静電容量または損失角の正接が規格値から外れた段階で磨耗故障に至ったと定義される有寿命部品である。そのため、アルミ電解コンデンサを搭載したDC電源が、装置寿命のボトルネックになる場合も多い。従って、DC電源を用いた種々の装置では、DC電源の故障に起因して装置が停止または起動不良または故障に至る前に、DC電源の劣化診断を適切に行うことが重要となる。
DC電源の劣化を診断する手法として、DC電源内部のアルミ電解コンデンサの劣化を検出する方法が多く考案されている。アルミ電解コンデンサが劣化した場合には、それに伴う容量の低下とESR(等価直列抵抗)の増加が生じる。このとき、容量の低下によりリップル電圧が増加するとともに、スイッチング時に高周波電流が流れることによって、高周波電圧(スイッチングノイズ)が増加する。そこで、このスイッチングリップル電圧(リップル電圧およびスイッチングノイズの少なくとも1つ)を測定することで、アルミ電解コンデンサの劣化を検出する手法が多く用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
DC電源の劣化を診断する装置として、測定対象のDC電源より電力を取得可能な電源検査装置および電源検査方法が考案されている(特許文献2を参照)。
特開平08−19247号公報 特開2015−215215号公報
しかしながら、電源検査装置が測定対象のDC電源から電力を取得しているような場合に、その電源検査装置が、劣化診断において、DC電源の電圧、またはDC電源のスイッチングリップル電圧を測定するときには、以下のような問題が生じる。
第1に、測定時に電源検査装置が測定対象のDC電源から電力を受電しているため、非測定時よりも多くの電力を消費している状態のDC電源の電圧、またはスイッチングリップル電圧を測定することとなる。そのため、非測定時と測定時とで、DC電源の電圧、またはスイッチングリップル電圧が異なる。
第2に、電源検査装置とDC電源とを接続する電力供給可能なプローブは、抵抗値が低い物に限られるが、抵抗が低いプローブは、長くなると反射波によってDC電源の電圧の適切な測定が妨げられる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、測定時と非測定時とで、DC電源の電圧およびスイッチングリップル電圧とが同じ、または差を少なくできる電源検査装置を提供することを目的とする。本発明は、さらに、DC電源の電圧の適切な測定ができるプローブを提供することも目的とする。
本発明のある局面のDC電源の劣化診断を行う電源検査装置は、DC電源の電源電圧を受ける測定端子と、測定端子を介してDC電源から給電される電力が蓄積可能なバッテリと、バッテリに蓄積された電力を用いて、測定端子から入力されたDC電源の電源電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換回路と、アナログ・デジタル変換回路から得られる複数のデジタル信号に基づいて、DC電源の劣化の有無を判定する演算部とを備える。
本発明の別の局面のDC電源の劣化診断を行う電源検査装置は、DC電源の電源電圧を受ける測定端子と、外部電源の電源電圧を受ける外部電源端子と、測定端子を介してDC電源から給電される電力および外部電源端子を介して外部電源から給電される電力が蓄積可能なバッテリと、外部電源から給電される電力またはバッテリの電力を用いて、測定端子から入力されたDC電源の電源電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換回路と、アナログ・デジタル変換回路から得られる複数のデジタル信号に基づいて、DC電源の劣化の有無を判定する演算部とを含む。
本発明のある局面の電源検査装置に接続可能なプローブは、測定端子に接続される第1の端子と、DC電源の電源端子と接続する第2の端子と、第1の端子と、第2の端子の間を接続するケーブル部およびスイッチ部とを備える。ケーブル部は、反射波を減衰するための抵抗を有する信号線と、電力を供給するための導体を有する電源線と、導体を有するグラウンド線とを含む。スイッチ部がオンのときに電源線と信号線とが接続し、スイッチ部がオフのときに、電源線と信号線とが分断する。
本発明の別の局面の電源検査装置に接続可能なプローブは、測定端子に接続される第1の端子と、DC電源の電源端子と接続する第2の端子と、第1の端子と、第2の端子の間を接続するケーブル部およびスイッチ部とを備える。ケーブル部は、反射波を減衰するための抵抗を有する信号線と、反射波を減衰するための抵抗を有するグラウンド線と電力を供給するための導体を有する信号線側電源線と、導体を有するグラウンド側電源線とを含む。スイッチ部がオンのときに、信号線側電源線と信号線とが接続し、かつグラウンド側電源線とグラウンド線とが接続する。スイッチ部がオフのときに、信号線側電源線と信号線とが分断し、かつグラウンド側電源線とグラウンド線とが分断する。
本発明によれば、測定時と非測定時とで、DC電源の電圧、およびスイッチングリップル電圧が同じ、または差を少なくできる電源検査装置を提供することができる。本発明によれば、電源検査装置の電圧の適切な測定ができるプローブを提供することができる。
実施の形態1における電源検査装置1の構成を表わす図である。 実施の形態1における電源検査装置1による一連の劣化診断処理の手順の一例を表わすフローチャートである。 実施の形態2における電源検査装置61の構成を表わす図である。 実施の形態3における電源検査装置1とDC電源2とを接続するためのプローブ101を説明するためのブロック図である。 実施の形態4のスイッチ部120およびケーブル部200を表わす図である。 実施の形態4のスイッチ部120およびケーブル部200を表わす図である。 電源線211に流れる充電電流Iの変化を表わす図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1における電源検査装置1の構成を表わす図である。
この電源検査装置1は、測定回路部10、切り替えスイッチ部20、電源回路部30、条件設定スイッチ部40、表示部50、ドライバ60、測定端子71、および外部出力端子73を備える。
測定回路部10は、ローパスフィルタおよびアンプを有する前処理部11、アナログ・デジタル変換回路12(以下、ADC12と称す)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を有するメモリ13、および演算部14を含む。電源回路部30は、内部電源レギュレータ31、および充電部(バッテリ)32を備える。
測定端子71が、診断対象であるDC電源2とプローブ2aを介して接続される。DC電源2の出力端子形状に合わせて、プローブ2aの形状を決めることで、測定の簡素化、およびプローブ配線の容易化を図ることができる。一例として、DC電源2の電源端子がビスの場合には、電源端子間距離と同じ幅に並べられたスプリングプローブまたはワニグチを測定端子として、プローブ2aを形成することができる。
電源検査装置1が、DC電源2からプローブ2aを介して電力供給を受けるとともに、測定の対象となる電圧を受けて、DC電源2の劣化診断を行う。さらに、診断対象がDC電源2であるため、電源回路部30の内部電源レギュレータ31が、DC電源2の電力を電圧を変換した上でバッテリ32に蓄積、および測定回路部10を駆動する。内部電源レギュレータ31は、さらに必要に応じて、表示部50、ドライバ60、および条件設定スイッチ部40を駆動することもできる。
ここで、診断対象であるDC電源2の電力を駆動源として利用した場合には、本来の状態よりも、DC電源2は、多くの電力を出力することになり、状態が変化することになる。本実施の形態では、非測定時にDC電源2からの電力で、電源検査装置1の電源回路部30に含まれるバッテリ32を受電し、測定時にDC電源2からの電力受給を一時的に遮断し、バッテリ32の電力を利用する。こうすることで、測定時に、電源検査装置1により消費される電力が低減されるため、診断対象であるDC電源2のアルミ電解コンデンサの劣化診断に影響を与えることなく劣化診断を実施できる。
従来のバッテリ32を備えない電源検査装置1は、DC電源の劣化診断実行時の測定回路部10は、アルミ電解コンデンサの劣化時の容量低下とESRの増加に伴うスイッチングリップル電圧の増加を測定した後、電源検査装置1で消費する電力増加分も考慮した良否閾値を用いて劣化判定していた。本実施の形態では、電源検査装置1で消費する電力増加分の考慮が不要となる。これにより、外部電源を用いた計測機器(オシロスコープ等)の測定結果より得られた良否閾値の設定が可能となり、従来のバッテリ32を有さない電源検査装置1よりも簡単に良否判定閾値を設定することができる。
切り替えスイッチ部20は、スイッチ21と、スイッチ信号発生部22とを含む。
スイッチ21は、オンのときに、測定端子71と、内部電源レギュレータ31とを接続させる。これにより、DC電源2からの電力が、内部電源レギュレータ31に供給される。スイッチ21は、オフのときに、測定端子71と内部電源レギュレータ31とを接続させない。これにより、DC電源2からの電力が、内部電源レギュレータ31に供給されない。
スイッチ信号発生部22は、演算部14からの指示信号に従って、スイッチ21をオンにするためのスイッチオン信号、またはスイッチ21をオフにするためのスイッチオフ信号を出力する。
電源検査装置1を構成する部品の駆動電圧は、+1.5V〜+3.3V〜+5V程度が多い。以下では、駆動電圧が5Vの場合について説明する。
内部電源レギュレータ31は、測定端子71に入力されるDC電源2の電圧をDC5Vに変換して、DC5Vをバッテリ32、測定回路部10、条件設定スイッチ部40、ドライバ60、表示部50、切り替えスイッチ部20に供給することができる。DC5Vは、電源回路部30、測定回路部10、条件設定スイッチ部40、ドライバ60、表示部50、および切り替えスイッチ部20の駆動電圧である。
次に、測定回路部10について、より詳しく説明する。
前処理部11は、ローパスフィルタおよびアンプを備える。測定端子71を介して入力されたDC電源2のアナログ電圧信号に対して、ローパスフィルタによるフィルタリングを行うことで、スイッチングノイズの影響を除去する。さらに、アンプを通過させることにより、入力されたアナログ電圧信号を、データ処理に適した所望の電圧値に増幅する。
ADC12は、前処理部11を通過したアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換する。ここで、ADC12の診断用のサンプリングレートとしては、例えば、最大100MHzとすることができる。ADC12は、指定された診断用のサンプリングレートでA/D変換動作を行う。診断用のサンプリングレートは、予めメモリ13に記憶された設定ファイル内に記述された診断用のサンプリングレートが用いられたり、または条件設定スイッチ部40により設定することができる。両者のいずれを用いるかは、演算部14が選択する。
たとえば、条件設定スイッチ部40は、診断用のサンプリングレートとして、100MHz、50MHz、10MHz、5MHz、1MHz、0.1MHz、0.01MHz、0.001MHzのいずれかを選択設定可能なロータリースイッチとして構成されることもできる。
ADC12でサンプリングされたデータ(複数のデジタル信号)は、メモリ13に記憶される。診断用のサンプリング数も、予めメモリ13に記憶された設定ファイル内に記述された診断用のサンプリング数が用いられたり、または条件設定スイッチ部40により設定することができる。両者のいずれを用いるかは、演算部14が選択する。なお、サンプリング数に関しては、例えば、1024点や10000点など任意の測定点数で固定として取り扱うことも可能である。
演算部14は、設定ファイルに記述された、または条件設定スイッチ部40で設定された診断用のサンプリングレート、および診断用のサンプリング数に基づいて、メモリ13に記憶された複数のデジタル信号に基づいて、DC電源2の劣化の有無を判定する。演算部14は、以下の2つの劣化診断を行なう。
(1)第1の劣化診断(平均値に基づく劣化診断)
演算部14は、所定のサンプリング数としてメモリ13内に記憶されている診断用データについて、平均値を算出する。演算部14は、算出した平均値が、規定の電圧範囲内であるか否かを判断し、平均値が規定の電圧範囲外の場合には、DC電源2の出力が不安定であるためDC電源2が劣化していると判断する。ここで、劣化診断の判定に使用した「規定の電圧範囲」は、条件設定スイッチ部40により設定可能である。第1の劣化診断によって、DC電源2の出力の安定度を定量的に診断することができる。
(2)第2の劣化診断(スイッチングリップル電圧に基づく劣化診断)
演算部14は、所定のサンプリング数としてメモリ13内に記憶されている診断用データについて、最大値と最小値を算出するとともに、最大値と最小値の差分である電圧変動値をスイッチングリップル電圧として算出する。DC電源2内のアルミ電解コンデンサが劣化している場合には、このスイッチングリップル電圧が増加する。したがって、演算部14は、算出したスイッチングリップル電圧が、閾値未満であるか否かを判断し、スイッチングリップル電圧が、閾値以上の場合には、DC電源2が劣化していると判断する。ここで、劣化診断の判定に使用した「閾値」は、条件設定スイッチ部40により設定可能である。第2の劣化診断によって、アルミ電解コンデンサの劣化診断を定量的に行うことができる。
表示部50は、演算部14からの指示に従って、第1の劣化診断、および第2の劣化診断における診断結果を表示することができる。この表示は、消費電力を抑えるために、OK/NGを識別できる単純なものとすることができる。
ドライバ60は、演算部14からの指示に従って、データ収集結果および診断結果を外部出力端子73を通じて外部機器に通知することできる。ドライバ60の例としては、USB(Universal Serial Bus)ドライバ、有線LAN(Local Area Network)ドライバ、無線LANドライバ、シリアル通信(RS−232C、RS485など)ドライバなどがあげられる。また、外部機器に接続するための外部出力端子73は、ドライバ60に対応するコネクタまたはアンテナを備える。
次に、電源検査装置1によるDC電源2の劣化診断方法について説明する。
測定端子71とDC電源2の出力部をプローブ2aにより電気的に接続する。
これによって、測定端子71から入力されたDC電源2の電圧に基づくDC電源2の劣化診断を行うとともに、DC電源2の電力を測定回路部10などの駆動用の電力として利用する。ここで、診断対象であるDC電源2の出力電圧の範囲は、+3.3V〜+48Vまたは−3.3V〜−24V程度の範囲のものが多いと考えられる。そこで、以下では、特に、+5V〜+48VのDC電源の劣化診断を行う場合について説明する。
入力したDC電源2の電圧は、内部電源レギュレータ31によって、DC5Vに変換され、測定回路部10などの駆動電力として利用される。
蓄電および起動モードにおいて、スイッチ21がデフォルトのオン状態である。これによって、内部電源レギュレータ31に電力が供給される。内部電源レギュレータ31は、DC電源2からの電力を用いて、DC5Vを発生する。DC5Vは、電源検査装置1内の電源としてバッテリ32に蓄積されるとともに、DC5Vによって、測定回路部10、および表示部50を起動する。条件設定スイッチ部40およびドライバ60も起動されるものとしてもよい。ここで、バッテリ32への充電が所定時間行われた後、またはバッテリ32の蓄電量が所定量以上となった後に、DC5Vによって測定回路部10および表示部50が起動されるものとしてもよい。
なお、図示は省略しているが、切り替えスイッチ部20と電源回路部30との間には、ノイズを抑制するために、ローパスフィルタを挿入してもよい。
測定回路部10が起動した後、測定モードが開始される。測定モードでは、以下が実行される。演算部14は、測定を開始するとき、測定中の消費電力を低減するために、表示部50のバックライトを消灯または表示部50への電力供給をシャットダウンする。また、演算部14は、条件設定スイッチ部40およびドライバ60への電力供給をシャットダウンするものとしてもよい。また、電源検査装置1の消費電力が測定に与える影響を取り除くため、演算部14は、DC電源2からの電力供給を一時的に遮断するためにスイッチ信号発生部22にスイッチオフ信号を発生させる。スイッチオフ信号によって、スイッチ21がオフとなる。スイッチ21がオフの間に、前処理部11、ADC12、メモリ13は、バッテリ32の電力を用いて、入力されるアナログ電圧信号に基づいて、電圧測定を実施する。
ADC12によって、メモリ13への診断用データの書き込みが完了すると、診断モードが開始される。診断モードでは、以下が実行される。演算部14は、DC電源2からの電力供給を再開させるために、スイッチ信号発生部22にスイッチオン信号を発生させる。スイッチオン信号によって、スイッチ21がオンとなる。これによって、内部電源レギュレータ31が、DC電源2の電力を利用したDC5Vの生成を再開する。DC5Vは、電源検査装置1内の電源としてバッテリ32に蓄積されるとともに、DC5Vが、演算部14、およびメモリ13などに供給される。また、演算部14は、比較的消費電力の大きいADC12および前処理部11のアンプへの電力供給をシャットダウンする。演算部14は、表示部50、条件設定スイッチ部40およびドライバ60への電源供給を再開してもよい。演算部14は、内部電源レギュレータ31で発生した電力を用いて、メモリ13内に格納された診断用データに基づいて、上述の2つの診断を行う。
次に、実施の形態における電源検査装置1で実行される劣化診断の一連処理について、フローチャートに基づいて説明する。図2は、実施の形態1における電源検査装置1による一連の劣化診断処理の手順の一例を表わすフローチャートである。
ステップS501において、蓄電および起動モードが開始される。DC電源2と測定端子71が、プローブ2aで接続されると、スイッチ21がデフォルト状態のオンのため、DC電源2から電力が供給されて、内部電源レギュレータ31に電力が供給される。内部電源レギュレータ31は、DC5Vを発生する。DC5Vは、電源検査装置1内の電源としてバッテリ32に蓄積される。バッテリ32への充電が所定時間行われた後、またはバッテリ32の蓄電量が所定量以上となった後に、DC5Vによって測定回路部10および表示部50が起動される。DC5Vによって、条件設定スイッチ部40およびドライバ60も起動されるものとしてもよい。測定回路部10に含まれる演算部14は、リセット処理を実行し、劣化診断に必要なプログラムを、メモリ13からロードする。
次に、ステップS502において、演算部14は、劣化診断に必要なプログラムの動作を開始し、条件設定スイッチ部40で設定されている測定条件1、測定条件2および測定条件3を読出す。測定条件1は、診断対象となるDC電源2の診断基準となる電圧である。測定条件2は、診断用のサンプリングレートおよび診断用のサンプリング数である。測定条件3は、第1の劣化診断に用いる「規定の電圧範囲」、および第1の劣化診断に用いる「閾値」である。
なお、条件設定スイッチ部40にロータリースイッチを用いる場合には、測定条件1〜3を組合せた条件と、ロータリースイッチの番号とを対応づけたテーブルとを予めメモリ13内に格納しておくことで、適切な条件設定を切り替えることができる。
また、予めメモリ13に記憶された設定ファイル内に記述されたDC電源2の診断基準となる電圧、診断用のサンプリングレート、診断用のサンプリング数、「規定の電圧範囲」、「閾値」が用いられるものとしてもよい。
次に、ステップS503において、測定モードが開始される。演算部14は、劣化診断のための測定データの収集を開始する前に、表示部50のバックライトまたは表示部50全体への電力供給を停止する。また、演算部14は、条件設定スイッチ部40およびドライバ60への電力供給を停止するものとしてもよい。
演算部14は、測定対象のDC電源2からの電力供給を一時的に遮断するために、スイッチ信号発生部22にスイッチオフ信号を発生させる。スイッチオフ信号は、スイッチ21をオフにして、DC電源2から内部電源レギュレータ31への電力供給が遮断される。その後、バッテリ32から測定回路部10、および必要に応じて条件設定スイッチ部40、ドライバ60へ電力が供給される。
次に、ステップS504において、演算部14は、劣化診断のための測定データの収集を開始する。ここで、測定データは、DC電源2から測定端子71を介して入力される電圧である。より具体的には、演算部14は、測定条件1で設定された電圧値に基づいて、前処理部11に対して適切な増幅率を設定し、前処理部11は、入力される電圧をデータ処理に適した所望の電圧値にする。さらに、演算部14は、測定条件2で設定された診断用のサンプリングレートと、サンプリング数に基づいて、ADC12に診断用の測定データを収集させ、メモリ13に記憶させる。
次に、ステップS505において、診断モードが開始される。演算部14は、DC電源2からの電力供給を再開させるために、スイッチ信号発生部22にスイッチオン信号を発生させる。スイッチオン信号によって、スイッチ21がオンとなる。この状態では、DC電源2から内部電源レギュレータ31に電力が供給されて、内部電源レギュレータ31は、DC5Vを発生する。DC5Vは、電源検査装置1内の電源としてバッテリ32に蓄積されるとともに、DC5Vが、測定回路部10の演算部14、メモリ13に供給される。DC5Vは、必要に応じて条件設定スイッチ部40、ドライバ60および表示部50へ供給されるものとしてもよい。
また、演算部14は、ADC12および前処理部11への電力供給を停止する。さらに、図1では図示していないが、ADC12により変換されたデジタル信号(診断用の測定データに相当)をメモリ13に転送するために、FPGA等の高速回路を使用している場合には、演算部14は、FPGAへの電力供給を停止させてもよい。これにより、比較的消費電力の大きいADC12、およびFPGAで消費する電力を最小限に押さえることができる。
次に、ステップS506において、演算部14は、メモリ13に保存された所定のサンプリング数からなる測定データに基づいて、第1の劣化診断を実行するために、DC電圧の平均値を求める。
次に、ステップS507において、演算部14は、ステップS506で算出したDC電圧の平均値が、測定条件3として設定されている規定の電圧範囲内であるか否かを判断する。平均値が規定の電圧範囲外の場合には、処理がステップS508に進み、平均値が規定の電圧範囲内の場合には、処理がステップS509に進む。
ステップS508において、演算部14は、DC電源2の出力が不安定のため、劣化していると診断する。その後、処理がステップS509に進む。
ステップS509において、演算部14は、メモリ13に保存された所定のサンプリング数からなる測定データに基づいて、第2の劣化診断を実行するために、DC電圧の最大値と最小値を求め、さらに、最大値と最小値の差分である電圧変動値をスイッチングリップル電圧として算出する。
次に、ステップS510において、演算部14は、ステップS509で算出したスイッチングリップル電圧が、測定条件3として設定されている閾値未満であるか否かを判断する。スイッチングリップル電圧が閾値以上の場合には、ステップS511に進み、スイッチングリップル電圧が閾値未満の場合には、処理がステップS512に進む。
ステップS511において、演算部14は、DC電源2のアルミ電解コンデンサが劣化していると診断する。その後、一連の処理を終了する。
ステップS512において、演算部14は、DC電源2が劣化していないと診断する。その後、一連の処理を終了する。
以上説明した本実施の形態の電源検査装置1は、次のような効果を有する。
(1)測定時間の短縮
サンプリングレートおよびサンプリング数の設定に依存するが、例えば、診断用のサンプリングレートを0.01MHz、サンプリング数を1024点とすると、データを収集する時間は、約0.1sである。それゆえ、第1の劣化診断、第2の劣化診断を実行するための複数の測定データの収集を、短時間で完了させることができる。
(2)消費電力の削減
電圧の測定中は、表示部などの動作を停止させ、データをメモリ13に書き込んだ後は、ADC12、FPGAなどの動作を停止させているので、消費電力を抑えることができる。
(3)定量診断
メモリ13内のデータを用いて、DC電源2の出力電圧の安定性と、アルミ電解コンデンサの劣化状態を定量的に診断することができる。
(4)小型化
本実施の形態では、以下の2点から、電源検査装置1を小型化することができる。
(A)内部電源を不要とすることによる小型化の実現
診断対象であるDC電源2から電力供給を受ける構成とすることで、電源検査装置1の内部に電源を備える必要がない。この結果、内部電源のためのスペースが不要となり、装置の小型化に寄与することとなる。
(B)測定時間の短縮化、消費電力削減による小型化の実現
DC電源2からの電圧の測定後には、比較的消費電力の大きいADC12、FPGAは、動作を停止させるとともに、電圧の測定時間を短縮できる。これによって、このような素子からの放熱量を抑えることができるので、ヒートシンク等の放熱機構が不要となる。この結果、放熱機構のためのスペースが不要となり、装置の小型化に寄与することとなる。
[実施の形態1の変形例]
本実施の形態では、電源検査装置1は、表示部50、ドライバ60、および条件設定スイッチ部40を含むものとしたが、これらのうちのいずれか、またはすべてを含まないものとしてもよい。
また、内部電源レギュレータ31の代わりに、DC−DCコンバータを用いて、広範囲なDC入力電圧を5Vに変換してもよい。
診断対象であるDC電源2の電力を駆動源として利用した場合には、本来の状態よりも、DC電源2は、多くの電力を出力することになり、状態が変化することになる。しかしながら、電源検査装置1による使用電力(最大2.5W程度、概ね0.5W〜2W程度)は、診断対象となるDC電源2の出力電力(25W〜1KW程度のものが多い)と比較して小さいため、その影響は、小さいこともあり得る。そのような場合には、DC電源2内のアルミ電解コンデンサの劣化診断には、問題ないレベルとなるかもしれない。
たとえば5V、5A(25W)出力のDC電源2が通常時に3A(15W)消費している時に、測定のために電源検査装置1が0.5A(2.5W)消費した場合は、測定対象のDC電源2が3.5A(17.5W)で駆動している時のリプル電圧を判定基準とすることとなる。この場合、3.5A駆動におけるアルミ電解コンデンサ劣化時のリプル電圧を基準として利用することとなり、測定および判定は問題なく実施することができる。
しかしながら、そのような場合でも、本実施の形態では、測定中には、DC電源2からの電力を使用せずに、バッテリ32の電力を使用することによって、上記(1)〜(4)の効果に加えて以下の利点がある。
本実施の形態では、電源検査装置1で消費する電力増加分を考慮した良否判定のための閾値を設定しなくてもよく、劣化診断のための作業工数を削減することができる。また、電源検査装置1による外乱がない状態で、DC電源2からの電圧の測定が可能となるので、測定精度が向上する。
[実施の形態2]
本実施の形態の電源検査装置は、DC電源2からの電力供給が不可能な場合に備えて、外部電源からの電力供給を可能とする構成を備える。
図3は、実施の形態2における電源検査装置61の構成を表わす図である。
この電源検査装置61が、実施の形態1と相違する点は、外部電源端子72を備える点と、スイッチ221およびスイッチ信号発生部222の機能である。
外部電源端子72は、外部電源3の電源電圧を受ける。
スイッチ信号発生部222は、演算部14からの指示信号に従って、第1のスイッチ信号、第2のスイッチ信号、および第3のスイッチ信号を出力する。
スイッチ221は、第1のスイッチ信号、第2のスイッチ信号、および第3のスイッチ信号を受けると、それぞれ、第1の状態、第2の状態、第3の状態となる。
スイッチ221は、第1の状態において、測定端子71と内部電源レギュレータ131とを接続させる。スイッチ221は、第2の状態において、外部電源端子72と内部電源レギュレータ131とを接続させる。スイッチ221は、第3の状態において、測定端子71および外部電源端子7の両方を内部電源レギュレータ131と接続させない。
内部電源レギュレータ131は、外部電源端子72に入力される外部電源3の電圧または測定端子71に入力されるDC電源2の電圧をDC5Vに変換し、DC5Vをバッテリ32、測定回路部10、条件設定スイッチ部40、ドライバ60、表示部50、切り替えスイッチ部20に供給することができる。
バッテリ32は、測定端子71を介してDC電源2から給電される電力および外部電源端子を72介して外部電源3から給電される電力が蓄積可能である。
以下、本実施の形態の電源検査装置61の動作が、実施の形態1の電源検査装置1の動作と相違する点について説明する。
蓄積および起動モードにおいて、DC電源2から電力供給が可能な場合に、演算部14は、スイッチ221を第1の状態とする。第1の状態となると、内部電源レギュレータ131にDC電源2からの電力が供給される。蓄積および起動モードにおいて、DC電源2から電力供給が不可能な場合に、演算部14は、スイッチ221を第2の状態とする。第2の状態となると、内部電源レギュレータ131に外部電源3からの電力が供給される。内部電源レギュレータ131は、実施の形態1の蓄積および起動モード時と同様に、生成した電圧を測定回路部10などに供給する。
測定モードにおいて、DC電源2から電力供給が可能な場合に、演算部14は、スイッチ221を第2の状態または第3の状態とする。第2の状態となると、内部電源レギュレータ131に外部電源3からの電力が供給される。第3の状態となると、内部電源レギュレータ131に電力が供給されない。測定モードおいて、DC電源2から電力供給が不可能な場合に、演算部14は、スイッチ221を第1の状態、第2の状態、または第3の状態とする。第2の状態となると、内部電源レギュレータ131に外部電源3からの電力が供給される。第1の状態および第3の状態となると、内部電源レギュレータ131に電力が供給されない。内部電源レギュレータ131は、電力供給を受けた場合には、生成した電圧を、実施の形態1の測定モードと同様に、測定回路部10などに供給する。内部電源レギュレータ131が電力供給を受けない場合には、バッテリ32が実施の形態1の測定モードと同様に、測定回路部10などに電圧を供給する。
診断モードにおいて、DC電源2から電力供給が可能な場合に、演算部14は、スイッチ221を第1の状態とする。第1の状態となると、内部電源レギュレータ131にDC電源2からの電力が供給される。診断モードにおいて、DC電源2から電力供給が不可能な場合に、演算部14は、スイッチ221を第2の状態とする。第2の状態となると、内部電源レギュレータ131に外部電源3からの電力が供給される。内部電源レギュレータ131は、実施の形態1の診断モードと同様に、生成した電圧を演算部14およびメモリ13に供給する。
本実施の形態では、外部電源端子72を通じて、外部電源3からの電力供給を可能とすることによって、診断対象であるDC電源2が、アクセス可能な端子として出力電圧モニタ用端子(出力電力が概ね2ワット未満)しかないため、DC電源2から電源検査装置1への電力供給が困難な場合であっても、劣化診断を実行することが可能となる。
[実施の形態3]
図4は、実施の形態3における電源検査装置1とDC電源2とを接続するためのプローブ101を説明するためのブロック図である。
プローブ101は、DC電源側測定端子111、スイッチ部120、ケーブル部200、および電源検査装置接続端子112を備える。
DC電源側測定端子111は、DC電源2の出力端子形状に合わせた形状を有する。DC電源側測定端子111は、たとえば、スプリングプローブ、バナナ端子、ワニグチ、同軸コネクタ(BNCコネクタ、SMAコネクタなど)などの端子とすることができる。
電源検査装置接続端子112は、電源検査装置1の測定端子71の形状に合わせた形状を有する。電源検査装置接続端子112は、バナナ端子、同軸コネクタ(トライアキシャルコネクタ、BNCコネクタ、SMAコネクタなど)などの端子とすることができる。
スイッチ部120は、電源線の電圧または電流を監視し、予め設定された電圧の変化または予め設定された電流の変化、または電源検査装置1からの信号に基づいて、切り替えを行う。
図5は、実施の形態4のスイッチ部120およびケーブル部200を表わす図である。
ケーブル部200は、反射波を減衰するための抵抗(ケーブル1mあたり少なくとも 1Ω 以上、ケーブル1mあたり少なくとも 100Ω 以上が望ましい)を有する信号線201と、低抵抗(ケーブル1mあたり概ね 0.2Ω 未満)な導体を有するグラウンド線225、および低抵抗な導体を有する電源線211とで構成される。また、方形波を観測した際に生じるオーバーシュート(またはアンダーシュート)を抑制するために、信号線201へ抵抗(望ましくは無誘導の抵抗)および、信号線201とグラウンド線225との間に抵抗と可変キャパシタとを直列に挿入した補正回路、を必要に応じて追加することがある。
電源線211は、スイッチ部120に含まれるスイッチ121を介して信号線201と接続される。
電源線211は、DC電源2からの電力供給を受けるときに用いられる。信号線201は、DC電源2からのアナログ電圧を測定するときに用いられる。グラウンド線225は、DC電源2から電力供給を受けるとき、およびDC電源2からのアナログ電圧を測定するときに用いられる。ただし、グラウンド線225は、抵抗線としての機能は有しない。
DC電源2からの電力供給を受けるとき(蓄電および起動モード時、および診断モード時)には、演算部14が、スイッチ部120のスイッチ121をオンにすることによって、信号線201と電源線211とが接続されて、信号線201と電源線211とがともにDC電源側測定端子111と接続されるようにする。これによって、電源検査装置1に電力を供給する電路が電源線211とグラウンド線225により構成され、DC電源2からの電力供給が可能となる。
測定回路部10による電圧の測定時(測定モード時)には、演算部14が、スイッチ部120のスイッチ121をオフにすることによって、信号線201と電源線211とが分断されて、信号線201のみがDC電源側測定端子111と接続されるようにする。これにより、電圧測定時に電源線211に生じる反射波は、信号線201に流れ込まず、信号線201に生じる反射波は、信号線201が有する抵抗成分によって減衰するため、反射波の影響を低減し、電圧測定精度が向上する。
演算部14がスイッチ部120を制御するための制御信号は、信号線201を通じて送られるものとすることができる。
従来のプローブは、長くなると反射波によって適切に測定できないという問題があったが、本実施の形態のプローブは、上述のように反射波の影響を低減できるので、長くすることができる。これによって。DC電源2と電源検査装置1の間の距離に応じた長さのプローブを用いることができる。プローブを長くすることができるので、DC電源2が設置されている箇所の近くに電源検査装置を持ち込めない場合でも、長いプローブを用いて電源検査装置とDC電源とを接続することができる。
[実施の形態4]
図6は、実施の形態4のスイッチ部120およびケーブル部200を表わす図である。
ケーブル部200が、反射波を減衰するための抵抗を有する信号線201、反射波を減衰するための抵抗を有するグラウンド線222、低抵抗な導体を有する信号線側電源線212、および低抵抗な導体を有するグラウンド側電源線213とで構成される。
信号線側電源線212は、スイッチ部120に含まれる信号線側スイッチ121を介して信号線201と接続される。グラウンド側電源線213は、スイッチ部120に含まれるグラウンド線側スイッチ122を介してグラウンド線222と接続される。
信号線側電源線212は、DC電源2からの電力供給を受けるときに用いられる。信号線201は、DC電源2からのアナログ電圧を測定するときに用いられる。グラウンド線222は、DC電源2からのアナログ電圧を測定するときに用いられる。グラウンド側電源線213は、DC電源2からの電力供給を受けるときに用いられる。
DC電源2からの電力供給を受けるとき(蓄電および起動モード時、および診断モード)には、演算部14が、スイッチ部120のスイッチ121をオンにすることによって、信号線201と電源線211とが接続されて、信号線201と電源線211とがともにDC電源側測定端子111と接続されるようにする。また、演算部14が、スイッチ部120のスイッチ122をオンにすることによって、グラウンド線222とグラウンド側電源線213とが接続されて、グラウンド線222とグラウンド側電源線213とがともにDC電源側測定端子111と接続されるようにする。これによって、電源検査装置1に電力を供給する電路が信号線側電源線212とグラウンド側電源線213により構成され、DC電源2からの電力供給が可能となる。
測定回路部10による電圧の測定時(測定モード時)には、演算部14が、スイッチ部120のスイッチ121をオフにすることによって、信号線側電源線212と信号線201とが分断され、スイッチ部120のスイッチ122をオフにすることによって、グラウンド側電源線213とグラウンド線222とが分断するようにする。これによって、信号線201とグラウンド線222のみがDC電源側測定端子111と接続されるようにする。
これにより、電圧測定時に信号線側電源線212、グラウンド側電源線213に生じる反射波は、それぞれ、信号線201、グラウンド線222に流れ込まず、信号線201に生じる反射波は、信号線201が有する抵抗成分によって減衰し、グラウンド線222に生じる反射波は、グラウンド線222が有する抵抗成分によって減衰するため、反射波の影響を低減し、電圧測定精度が向上する。
演算部14がスイッチ部120を制御するための制御信号は、信号線201を通じて送られるものとすることができる。
[実施の形態5]
本実施の形態では、スイッチ部120は、演算部14からの制御信号によって、オフとなるのではなく、スイッチ部120は、電源線211に流れる電流の変化が予め設定された変化を示すときにオフとなる。
内部電源レギュレータ131を通じてバッテリ32が充電される際、充電電流には、CRで表される充電時定数τ(定数は設計に依存する)が存在する。充電時定数を有する充電電流の変化のみが生じる動作条件を設定する。充電電流を検知してから充電時電流の変化が予め設定された変化を示すときに、スイッチ部120をオフにして、DC電源2の電圧測定が可能なようにする。
尚、内部電源レギュレータ31がCC〔定電流)制御を有する場合、CC電流によるリニアな充電が行われた後、CC電流未満での電流においてCRの時定数を有する充電電流の変化を生じるが、CRの定数を適切に設定することでCRの時定数を有する充電電流の変化のみが生じる動作条件を設定することができる。
図7は、電源線211に流れる充電電流Iの変化を表わす図である。
充電電流Iの大きさは、時刻t1まで一定値I0であるが、時刻t1以降減少する。減少するときの充電電流Iの大きさは、時定数τの過渡応答曲線となる。
予め設定された電源線に流れる電流の変化とは、たとえば、充電電流IがI0e-1となることとすることができる。つまり、充電電流Iが、閾値であるI0e-1となったときに、スイッチ部120がオフとなるようにすることができる。閾値は、I0e-1に限られるものではなく、その他の予め設定された値にすることができ、たとえば0に近い値であってもよい。
なお、図6の構成の場合でも、スイッチ部120は、信号線側電源線212に流れる電流の変化が予め設定された変化を示すときにオフとなるものとすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,61 電源検査装置、2 DC電源、2a プローブ、3 外部電源、10 測定回路部、12 アナログ・デジタル変換回路(ADC)、13 メモリ、14 演算部、20 切り替えスイッチ部、21,121,122,221 スイッチ、22,222 スイッチ信号発生部、30 電源回路部、31,131 内部電源レギュレータ、32 充電部(バッテリ)、50 表示部、60 ドライバ、71 測定端子、72 外部電源入力端子、73 外部出力端子、111 DC電源側測定端子、112 電検検査装置接続端子、120 スイッチ部、200 ケーブル部、201 信号線、211 電源線、212 信号線側電源線、222,225 グラウンド線、223 グラウンド側電源線。

Claims (18)

  1. DC電源の劣化診断を行う電源検査装置であって、
    前記DC電源の電源電圧を受ける測定端子と、
    前記測定端子を介して前記DC電源から給電される電力が蓄積可能なバッテリと、
    前記バッテリに蓄積された電力を用いて、前記測定端子から入力された前記DC電源の電源電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換回路と、
    前記アナログ・デジタル変換回路から得られる複数のデジタル信号に基づいて、前記DC電源の劣化の有無を判定する演算部とを備える、電源検査装置。
  2. 前記測定端子に入力される前記DC電源の電圧を前記アナログ・デジタル変換回路および前記演算部の駆動電圧に変換し、前記駆動電圧を前記バッテリおよび前記演算部に供給可能に構成された内部電源レギュレータと、
    前記測定端子と前記内部電源レギュレータの間に配置されたスイッチとをさらに備え、
    前記アナログ・デジタル変換回路が前記変換中において、前記スイッチはオフとなり、前記バッテリに蓄積された電力が前記アナログ・デジタル変換回路に供給される、請求項1記載の電源検査装置。
  3. 前記演算部が前記判定中において、前記スイッチがオンとなり、前記内部電源レギュレータが、前記DC電源の電圧を駆動電圧に変換して、前記駆動電圧を前記演算部に供給する、請求項2記載の電源検査装置。
  4. DC電源の劣化診断を行う電源検査装置であって、
    前記DC電源の電源電圧を受ける測定端子と、
    外部電源の電源電圧を受ける外部電源端子と、
    前記測定端子を介して前記DC電源から給電される電力および前記外部電源端子を介して前記外部電源から給電される電力が蓄積可能なバッテリと、
    前記外部電源から給電される電力または前記バッテリの電力を用いて、前記測定端子から入力された前記DC電源の電源電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換回路と、
    前記アナログ・デジタル変換回路から得られる複数のデジタル信号に基づいて、前記DC電源の劣化の有無を判定する演算部とを含む、電源検査装置。
  5. 前記外部電源端子に入力される前記外部電源の電圧または前記測定端子に入力される前記DC電源の電圧を前記アナログ・デジタル変換回路および前記演算部の駆動電圧に変換し、前記駆動電圧を前記バッテリ、前記演算部および前記アナログ・デジタル変換回路に供給可能に構成された内部電源レギュレータと、
    前記測定端子と前記内部電源レギュレータとを接続させる状態、前記外部電源端子と前記内部電源レギュレータとを接続させる状態、または前記測定端子および前記外部電源端子のいずれも前記内部電源レギュレータと接続させない状態に切換え可能なスイッチとをさらに備える、請求項4記載の電源検査装置。
  6. 前記アナログ・デジタル変換回路が前記変換中において、
    前記スイッチが、前記外部電源端子と前記内部電源レギュレータとを接続し、かつ前記内部電源レギュレータが、前記外部電源の電圧を駆動電圧に変換して、前記駆動電圧を前記アナログ・デジタル変換回路に供給する、請求項5記載の電源検査装置。
  7. 前記アナログ・デジタル変換回路が前記変換中において、
    前記スイッチが、前記測定端子および前記外部電源端子の両方を前記内部電源レギュレータと接続させず、かつ前記バッテリの電力が、前記アナログ・デジタル変換回路に供給される、請求項5記載の電源検査装置。
  8. 前記演算部が前記判定中において、前記スイッチが、前記測定端子と前記内部電源レギュレータとを接続させ、かつ前記内部電源レギュレータが、前記演算部に電力を供給する、請求項5記載の電源検査装置。
  9. 前記演算部が前記判定中において、前記スイッチが、前記外部電源端子と前記内部電源レギュレータとを接続させ、かつ前記内部電源レギュレータが、前記演算部に電力を供給する、請求項5記載の電源検査装置。
  10. 前記複数のデジタル信号を記憶するメモリをさらに備え、
    前記演算部は、前記劣化診断の開始時に前記アナログ・デジタル変換回路の動作を開始させ、前記複数のデジタル信号を前記メモリに記憶させた後に、前記アナログ・デジタル変換回路の動作を停止させる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電源検査装置。
  11. 前記演算部は、前記複数のデジタル信号の平均値が規定の電圧範囲内であり、かつ、前記複数のデジタル信号の最大値と最小値の差が閾値未満の場合に、前記DC電源が劣化していないと診断する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の電源検査装置。
  12. 前記演算部は、前記複数のデジタル信号の平均値が前記規定の電圧範囲外の場合に、前記DC電源の出力が不安定であるため劣化していると診断する、請求項11に記載の電源検査装置。
  13. 前記演算部は、前記複数のデジタル信号の最大値と最小値の差が前記閾値以上の場合に、前記DC電源に含まれるアルミ電解コンデンサが劣化していると診断する、請求項11に記載の電源検査装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の電源検査装置に接続可能なプローブであって、
    前記測定端子に接続される第1の端子と、
    前記DC電源の電源端子と接続する第2の端子と、
    前記第1の端子と、前記第2の端子の間を接続するケーブル部およびスイッチ部とを備え、
    前記ケーブル部は、
    反射波を減衰するための抵抗を有する信号線と、
    電力を供給するための導体を有する電源線と、
    導体を有するグラウンド線とを含み、
    前記スイッチ部がオンのときに前記電源線と前記信号線とが接続し、前記スイッチ部がオフのときに、前記電源線と前記信号線とが分断する、プローブ。
  15. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の電源検査装置に接続可能なプローブであって、
    前記測定端子に接続される第1の端子と、
    前記DC電源の電源端子と接続する第2の端子と、
    前記第1の端子と、前記第2の端子の間を接続するケーブル部およびスイッチ部とを備え、
    前記ケーブル部は、
    反射波を減衰するための抵抗を有する信号線と、
    反射波を減衰するための抵抗を有するグラウンド線と、
    電力を供給するための導体を有する信号線側電源線と、
    導体を有するグラウンド側電源線とを含み、
    前記スイッチ部がオンのときに、前記信号線側電源線と前記信号線とが接続し、かつ前記グラウンド側電源線と前記グラウンド線とが接続し、
    前記スイッチ部がオフのときに、前記信号線側電源線と前記信号線とが分断し、かつ前記グラウンド側電源線と前記グラウンド線とが分断する、プローブ。
  16. 前記電源検査装置からの信号に基づいて、前記スイッチ部がオフとなる、請求項14または15記載のプローブ。
  17. 前記電源線に流れる電流の変化が予め設定された変化を示すときに、前記スイッチ部がオフとなる、請求項14記載のプローブ。
  18. 前記信号線側電源線に流れる電流の変化が予め設定された変化を示すときに、前記スイッチ部がオフとなる、請求項15記載のプローブ。

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