JP2018024796A - ポリアミド化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
ところが、その代表的例のポリ乳酸は、植物由来の化合物であるが、耐熱性、耐加水分解性に課題がある。よって、ポリ乳酸のみでは、適用範囲が限られてしまう。
このような状況のもと、ポリ乳酸以外の植物由来の高性能ポリマーの開発が望まれている。
そして、この新規なポリアミド化合物は、従来のポリアミド化合物には見られない優れた特性を有するという予想外の事実を見いだした。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
下記一般式(1)で表されるジカルボン酸単位と、下記一般式(2)で表されるジアミン単位と、下記一般式(3)で表されるジアミン単位と、を含有することを特徴とするエラストマー特性を有するポリアミド化合物であることを要旨とする。
(xは6〜12の整数を示し、yは8〜18の整数を示す。)
(A,Bは、上記置換基の群から選ばれるいずれかを表す。但し、AとBとは異なるものとする。)
JIS K7110のタイプ1試験片に、JIS K7111に準拠してノッチを付けて行うノッチ付シャルピー試験にて、
シャルピー衝撃強さが80kJ/m2以上であることを特徴とする、又は、
破壊されないことを特徴とする請求項1に記載のポリアミド化合物である。
JIS K7162に従って作製された5A型の試験片にて引張速度1mm/minの条件で測定された引張破壊ひずみが100〜300%である請求項1又は2に記載のポリアミド化合物である。
〔1〕ポリアミド化合物
本発明のポリアミド化合物は、下記一般式(1)で表されるジカルボン酸単位と、下記一般式(2)で表されるジアミン単位と、下記一般式(3)で表されるジアミン単位と、を含有する。
(xは6〜12の整数を示し、yは8〜18の整数を示す。
xは8〜10の整数であることが好ましい。
yは9〜13の整数であることが好ましい。)
(A,Bは、上記置換基の群から選ばれるいずれかを表す。但し、AとBとは異なるものとする。)
本発明のポリアミド化合物において、ジアミン単位の含有量は、特に限定されない。ジアミン単位の含有量は、通常、5〜50モル%であり、好ましくは20〜50モル%であり、更に好ましくは30〜50モル%である。
ジカルボン酸単位とジアミン単位との含有量の割合は、重合反応の観点から、ほぼ同量であることが好ましく、ジカルボン酸単位の含有量がジアミン単位の含有量の±1モル%であることがより好ましい。
例えば、ジカルボン酸化合物の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの炭素数2〜25の直鎖脂肪族ジカルボン酸、又は、トリグリセリドの分留により得られる不飽和脂肪酸を二量化した炭素数14〜48の二量化脂肪族ジカルボン酸(ダイマー酸)及びこれらの水素添加物(水添ダイマー酸)などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、および、テレフタル酸、イソフタル酸、1,3−ベンゼン二酢酸、1,4−ベンゼン二酢酸などの芳香族ジカルボン酸を例示できる。また、これらのジカルボン酸化合物の誘導体を用いてもよい。誘導体としては、カルボン酸ハロゲン化物等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のポリアミド化合物中のジカルボン酸単位の合計を100モル%とした場合に、上述の一般式(1)で表されるジカルボン酸以外のジカルボン酸単位の含有量は特に限定されない。一般式(1)で表されるジカルボン酸以外のジカルボン酸単位の含有量は、50モル%未満であることが好ましく、20モル%未満であることが更に好ましく、10モル%未満であることが特に好ましい。一般式(1)で表されるジカルボン酸単位以外のジカルボン酸単位の含有量をこの範囲とすると、エラストマー特性が良好だからである。
本発明のポリアミド化合物中のジアミン単位には、少なくとも一般式(2)で表されるジアミン単位と、一般式(3)で表されるジアミン単位が含まれる。
(A,Bは、上記置換基の群から選ばれるいずれかを表す。但し、A、Bは互いに相違する)
(M−1)
(M−2)
(M−3)
(M−4)
一般式(2)で表されるジアミン単位:一般式(3)で表されるジアミン単位のモル比は特に限定されない。一般式(2)で表されるジアミン単位:一般式(3)で表されるジアミン単位のモル比は99:1〜1:99であることが好ましく、90:10〜10:90であることが更に好ましく、80:20〜20:80であることが更に好ましい。
また、一般式(1)で表されるジカルボン酸単位及び一般式(2)で表されるジアミン単位からなるくり返し単位と、一般式(1)で表されるジカルボン酸単位及び一般式(3)で表されるジアミン単位からなるくり返し単位とが、それぞれブロック状になってポリアミド化合物中に存在していてもよい。すなわち、このブロック状の場合には、一般式(1)で表されるジカルボン酸単位及び一般式(2)で表されるジアミン単位からなるくり返し単位のみが集まっているブロックと、一般式(1)で表されるジカルボン酸単位及び一般式(3)で表されるジアミン単位からなるくり返し単位のみが集まっているブロックが存在することになる。そして、これらのブロックを有するポリアミド化合物では、一般式(1)で表されるジカルボン酸単位及び一般式(2)で表されるジアミン単位からなるくり返し単位のみからなるポリアミド化合物の性質と、一般式(1)で表されるジカルボン酸単位及び一般式(3)で表されるジアミン単位からなるくり返し単位のみからなるポリアミド化合物の性質とを兼ね備えている。
例えば、一般式(2)(3)で表されるジアミン単位以外のジアミンとしては、公知の脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン、ジアミノオルガノシロキサンなどを挙げることができる。
脂環式ジアミンとして、例えば4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどを挙げることができる。
芳香族ジアミンとして、例えばo−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、3,5−ジアミノ安息香酸、ドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、テトラデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、テトラデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、コレスタニルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレステニルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、コレステニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸コレスタニル、3,5−ジアミノ安息香酸コレステニル、3,5−ジアミノ安息香酸ラノスタニル、3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン、3,6−ビス(4−アミノフェノキシ)コレスタン、4−(4’−トリフルオロメトキシベンゾイロキシ)シクロヘキシル−3,5−ジアミノベンゾエート、4−(4’−トリフルオロメチルベンゾイロキシ)シクロヘキシル−3,5−ジアミノベンゾエート、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ブチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェノキシ)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−(4−ヘプチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、2,4−ジアミノーN,N―ジアリルアニリン、4−アミノベンジルアミン、3−アミノベンジルアミン、1−(2,4−ジアミノフェニル)ピペラジン−4−カルボン酸、4−(モルホリン−4−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン、1,3−ビス(N−(4−アミノフェニル)ピペリジニル)プロパン、α−アミノ−ω−アミノフェニルアルキレンなどを挙げることができる。
これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のポリアミド化合物の重合度は、特に制限がない。1%の濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度が、1.01〜5.0の範囲、更に1.01〜5.0の範囲、特に2.0〜4.0の範囲のものが好ましい。
なお、相対粘度は、ポリアミド化合物1gを96%硫酸100mLに溶解し、キャノンフェンスケ型粘度計にて25℃で測定した落下時間(t)と、同様に測定した96%硫酸そのものの落下時間(t0)の比であり、次式で示される。
相対粘度=t/t0
本発明のポリアミド化合物の特徴は、耐衝撃性が高いことが挙げられる。また、他の特徴としては、柔軟性が高いことが挙げられる。また、他の特徴としては、非結晶性(透明性)であることが挙げられる。
これらの特徴は、ε‐カプロラクタム、ジカルボン酸とジアミン、11-アミノウンデカンの重合により得られる従来のポリアミドにはない特徴である。
本発明のポリアミド化合物は、長鎖を有する化合物(ジカルボン酸単位を構成しうるジカルボン酸成分)を用いている。よって、ポリアミド化合物は、分子中の水素結合の含有量が少なくなるから、耐吸水特性に優れる。
また、ジアミン単位に、芳香環を有すると、この部分はハードセグメントとして機能する。他方、ジカルボン酸単位における、−(CH2)y−の部分は、柔らかい性質を与えるソフトセグメントとして機能する。よって、ジアミン単位に、芳香環を有するポリアミド化合物では、ソフトセグメントとハードセグメントがアミド結合により連結された構造となる。したがって、このポリアミド化合物は、疎水構造を有するとともに、ソフトセグメントの柔軟なアルキル鎖によって伸び特性が優れ、しかもハードセグメントの芳香環によって剛直性部位をもつ樹脂となる。
本発明のポリアミド化合物の製造方法は、特に限定されない。製造方法としては、例えば、下記一般式で表される構造を有するジカルボン酸化合物と、ジアミン化合物と、を反応させる方法を挙げることができる。
(xは6〜12の整数を示し、yは8〜18の整数を示す。)
ポリアミド化合物を製造する方法は、上述のように特に限定されない。ポリアミド化合物を製造する方法としては、例えば具体的には、(1)酸または塩基触媒を利用する方法、(2)カルボン酸の活性法、(3)トランスエステル化を利用する方法、(4)縮合剤を利用する方法などが好適に用いられる。ここでは、好適な製造方法として、カルボン酸を活性化した酸クロリドを用いたポリアミド化合物の製造方法を例示する。
例えば、−10℃〜100℃の範囲で行なうことが好ましい。
反応溶媒としては、特に限定されず、公知の溶媒を広く適用できる。例えば、反応溶媒としての有機極性溶媒として、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホン、ジメチルホルムアミド、N−メチルカプロラクタム、テトラメチル尿素、N,N′−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、又は2種以上の混合溶媒として用いてもよい。また、必要に応じて塩化水素、ハロゲン化金属塩、たとえば塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化カリウム等を併用して溶解性を向上してもよい。
ポリアミド化合物の濃度は、ポリアミド化合物組成の内容と組成比、溶解度、溶液粘度、取扱性、脱泡の容易性から総合的に判断して決められる。
中和剤としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ベンジルジメチルアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、テトラエチルアンモニウム塩等を好適に用いることができる。また、このような中和剤は、単独に粉体で添加してもよいが、微粉化して有機溶媒中にスラリーとして分散せしめたものを用いるのが、反応性,操作性の上からも好ましい。
反応押出法は、アミド交換反応により、ポリアミドの骨格中に組み込む方法である。
本発明のポリアミド化合物に、用途や性能に応じて、滑剤、結晶化核剤、白化防止剤、艶消剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、着色防止剤、酸化防止剤、耐衝撃性改良材等の添加剤を添加させてポリアミド組成物としてもよい。これらの添加剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて添加することができる。また、本発明のポリアミド化合物を、要求される用途や性能に応じて、種々の樹脂と混合してポリアミド組成物としてもよい。
本発明のポリアミド化合物は、エラストマー特性が要求されるあらゆる用途に利用できる。
<実施例1> (PA100BPE80DPE20の合成の合成)
ポリアミド化合物(PA100BPE80DPE20)の合成は、下記のスキームに沿って行った(なお、実施例2〜6も同様のスキームに沿って合成した)。
2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BPE) (24.2g, 57.8 mmol)、ビスアミノエチルノルボネン (NB) (2.23g, 14.45 mmol)とDMAc (170 mL)、トリエチルアミン(22.8 mL, 162.5 mmol), 酸クロリド (48.8g, 72.24 mmol), DMAc (50 mL)以外はPA100BPE80DPE20の合成と同様に行った。白色繊維状、収量:72.0g。FT-IR (ATR, cm-1): 3281.4 (NH, amide), 2918.7, 2850.3, 1653.7 (C=O, carbonyl), 1601.6, 1538.0, 1497.5, 1461.8, 1409.7, 1226.5, 1170.6, 827.3, 719.3, 508.2.
2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BPE) (15.73g, 37.57 mmol)、ビスアミノエチルノルボネン (NB) (3.86g, 25.05 mmol)とDMAc(170 mL)、トリエチルアミン(19.7 mL, 140.9 mmol), 酸クロリド (42.3g, 62.62 mmol), DMAc (50 mL)以外はPA100BPE80DPE20の合成と同様に行った。白色繊維状、収量:58.0g。FT-IR (ATR, cm-1): 3277.4 (NH, amide), 2918.7, 2850.3, 1653.7 (C=O, carbonyl), 1538.0, 1497.5, 1461.8, 1230.4, 1170.6, 827.3, 719.3, 512.0.
2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BPE) (18.83 g, 44.97 mmol)、4,4'-ジアミノジフェニルメタン(4,4’-Diaminodiphenyl methane, DPM) (3.03g, 14.99 mmol)とDMAc(170 mL)、トリエチルアミン(16.8 mL, 119.9 mmol), 酸クロリド (40.5g, 59.96 mmol), DMAc (50 mL)以外はPA100BPE80DPE20の合成と同様に行った。白色繊維状、収量:68.0g。FT-IR (ATR, cm-1): 3285.1 (NH, amide), 2922.6, 2850.3, 1657.5 (C=O, carbonyl), 1601.6, 1493.6, 1461.8, 1413.6, 1226.5, 1174.4, 831.2, 719.3, 508.2.
2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BPE) (21.52g, 51.4 mmol)、p-フェニレンジアミン(PD) (1.4g, 12.85 mmol)とDMAc(170 mL)、トリエチルアミン(20.2 mL, 144.6 mmol), 酸クロリド (43.4g, 64.25 mmol), DMAc (50 mL)以外はPA100BPE80DPE20の合成と同様に行った。白色繊維状、収量:68.0g。FT-IR (ATR, cm-1): 3285.1 (NH, amide), 2922.6, 2850.3, 1657.5 (C=O, carbonyl), 1605.4, 1497.5, 1461.8, 1402.0, 1226.5, 1174.4, 1010.5, 835.0, 719.3, 512.0.
2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BPE) (17.24g, 42.0 mmol)、4,4'-ジアミノジフェニルメタン(4,4’-Diaminodiphenyl methane, DPM) (3.57g, 18.08 mmol)とDMAc(170 mL)、トリエチルアミン(18.9 mL, 135.0 mmol), 酸クロリド (40.53g, 60.0 mmol), DMAc (60 mL)以外はPA100BPE80DPE20の合成と同様に行った。白色繊維状、収量:60.0g。FT-IR (ATR, cm-1): 3290.0 (NH, amide), 2918.7, 2850.3, 1653.7 (C=O, carbonyl), 1601.6, 1493.6, 1457.9, 1409.7, 1226.5, 1170.6, 831.2, 719.3, 512.0.
2−1.試験片作製
射出成形による試験片の作製には、それぞれのポリアミド化合物をスケールアップ(Scale−up)合成し、集めたサンプル(約500g)用いた。Toyoseiki社製、Mini Test Press−10を用い、平板状へと成形し、切ってペレットとした。ペレットを用い、射出成形機(小型電動射出成形機 SE18DUZ、住友重機械工業(株)製)にて試験片を作製した。成形条件としては樹脂温度を140〜200℃とし、金型温度は14〜18℃とした。試験片としてJIS K 7162 (t 2mm)の多目的試験片5A型(ダンベル状)、幅10mm x 長さ80mm x 厚み4mm試験片(短冊状)を成形した。ダンベル状の試験片は引張試験に用いた。短冊状試験片は、K7110のタイプ1試験片に加工し、シャルピー衝撃試験と曲げ試験に用いた。
引張特性は、引張試験を行い、降伏応力(引張強度)、引張弾性率、破断伸びを評価した。試験片はJIS K 7162の多目的試験片5A型(ダンベル状)を用いた。測定に際しては、試験片の幅、厚みを測定して用いた。測定には島津製作所製のAGI−50kN型 試験機を用いた。測定条件は、引張速度1mm/min、引張荷重50kN、測定温度23℃とした。
曲げ特性は、曲げ試験を行い、曲げ弾性率、曲げ強さを評価した。試験片は、2−1.で作製したK7110のタイプ1試験片について、K7171に準拠して評価を行った。試験に当たっては、試験片の幅、厚みを測定した。測定には島津製作所製のAGS−X 10kNX 5試験機を用いた。測定条件は、試験速度2mm/min、最大荷重10kN、測定温度23℃とした。
衝撃特性は、ノッチ付シャルピー試験を行い、シャルピー衝撃値を求めて評価した。試験片は、2−1.で作製したK7110のタイプ1試験片について、K7111に準拠してノッチを付けて作製した。試験に当たっては、試験片の幅、厚みを測定した。測定にはシャルピー衝撃試験機、株式会社 東洋精機製作所DG−UBを用いた。
実施例のポリアミド化合物の機械的物性評価の結果を表1に示す。
また、実施例のポリアミド化合物はエラストマーの特性を持ち、軟らかく粘り強い樹脂であることが確認された。
なお、実施例のポリアミド化合物は、従来のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)と比べて、引張強さが大きいことが分かった。
3−1.測定方法
ポリアミド化合物の貯蔵弾性率、tanδの温度依存性について、動的粘弾性測定を行い、求めた。試料の幅、厚みを測定して測定に用いた。測定にはUBM(株)製 動的粘弾性測定装置Rheogel−E4000を用い、測定条件は以下のとおりとした。
測定温度範囲:−100〜100℃、昇温速度:4℃/分、測定周波数:5Hz、歪(ε):(貯蔵弾性率)>108Pa:0.05%。試験片は、予め真空乾燥したポリアミド化合物を、熱プレスを用いて成形した。幅5mm x 厚み2.0mmx 長さ30mmの試験片ができ、これを動的粘弾性測定に用いた。
動的粘弾性測定により求めたポリアミド化合物の貯蔵弾性率、tanδを表2に示す。
粘弾性体に応力を加え変形させると、与えられた力の大部分は内部変形のエネルギーとして貯えられ、応力の除去に際し復元の原動力となるが、一部は歪みに伴う内部の分子移動の摩擦のために消費され、最終的に熱に変わる。内部摩擦の大小を示す値がtanδである。このtanδ大きければ伝達率が小さくエネルギー吸収率が大きくになる。
実施例2,3,4,5,6では、tanδが比較的大きく、エネルギー吸収率が高いことが確認された。実施例2,3,4,5,6では、ガラス転移温度が比較的大きく、耐熱性に優れていることが確認された。
なお、動的粘弾性評価により衝撃吸収率(エネルギー吸収率)が推定できる。一般的に、tanδが高くなるとエネルギー吸収率が高くなる。天然ゴムの衝撃吸収率(25%,tanδ=0.1)、シリコンゴムの衝撃吸収率(28%,tanδ=0.5)、ブチルゴムの衝撃吸収率(41%,tanδ=1.0)、軟質ポリウレタンの衝撃吸収率(58%,tanδ=1.4)であり、これらの値を参照すると、実施例のポリアミドでは、衝撃吸収率が高いことが推測される。
本発明の実施例のポリアミド化合物は、分子中に水素結合の含有量が少ない。ポリアミド化合物は、ソフトセグメントとハードセグメントをアミド結合により連結され、疎水構造、柔軟なアルキル鎖、伸び特性、強直性部位をもつ樹脂である。ポリアミド化合物は、〔1〕耐衝撃性が高いこと、〔2〕柔軟性が高いこと、〔3〕非結晶性(透明性)であることを特徴とする。
Claims (3)
- JIS K7110のタイプ1試験片に、JIS K7111に準拠してノッチを付けて行うノッチ付シャルピー試験にて、
シャルピー衝撃強さが80kJ/m2以上であることを特徴とする、又は、
破壊されないことを特徴とする請求項1に記載のポリアミド化合物。 - JIS K7162に従って作製された5A型の試験片にて引張速度1mm/minの条件で測定された引張破壊ひずみが100〜300%である請求項1又は2に記載のポリアミド化合物。
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- 2016-08-12 JP JP2016158469A patent/JP6772649B2/ja active Active
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