JP2018206604A - セル、バッテリモジュール、バッテリパック、及びバッテリ - Google Patents

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Abstract

【課題】火災や異常発熱などの高温時の安全性を高めたバッテリモジュールの提供。【解決手段】セル4の表面の少なくとも一部に耐火材5が設置され、耐火材5は、ウレタン樹脂、三量化触媒、及び難燃剤を含むウレタン樹脂組成物から形成されている。【選択図】図1

Description

本発明はセル、バッテリモジュール、バッテリパック、及びバッテリに関する。
リチウム電池に代表される各種バッテリでは、内部短絡、過充電、外部異物貫通、外部過熱、異常発熱などに起因してバッテリが発火することがある。バッテリの安全性を高めるために、バッテリの耐火性能を高めることが求められている。
従来は、バッテリの耐火性能を向上させるために、バッテリモジュールの外装を金属製の耐火断熱筐体としたり(特許文献1)、難燃樹脂で形成したりしていた。しかしながら、金属素材は電気絶縁性の点で不利である。また、難燃樹脂は耐火性能に限界がある。
特開2013-251127
本発明の目的は、耐火性能を向上させたセル、バッテリモジュール、バッテリパック、及びバッテリを提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく、ウレタンを含む耐火材を、セルの表面に設けることにより、耐火性能を高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を包含する。
項1.セルの表面の少なくとも一部に耐火材が設置され、耐火材は、ウレタン樹脂、三量化触媒、及び難燃剤を含むウレタン樹脂組成物から形成されている、セル。
項2.項1に記載のセルを複数個備えたバッテリモジュール。
項3.複数の項2に記載のバッテリモジュールを備えたバッテリパック。
項4.複数の項3に記載のバッテリバックを備えたバッテリ。
本発明によれば、火災による加熱時の延焼の抑制が可能となる。
第1実施形態のバッテリモジュールの略縦断面図。 図1のバッテリモジュールを備えたバッテリパックの略縦断面図。 第2実施形態のバッテリモジュールの略縦断面図。 図3のバッテリモジュールを備えたバッテリパックの略縦断面図。 (A)第3実施形態のセルの一実施形態の略斜視図、(B)図5(A)のB−B線における断面図。 第3実施形態のバッテリモジュールの略縦断面図。 図6のバッテリモジュールを備えたバッテリパックの略縦断面図。 第4実施形態のバッテリモジュールの略縦断面図。 図8のバッテリモジュールを備えたバッテリパックの略縦断面図。 別例のバッテリモジュールの略縦断面図。
本明細書において、「セル」は正極、負極及び電解質を収容した外装体からなるバッテリの構成単位を指し、「バッテリモジュール」は複数のセルを接続して筐体に収容したものを指し、「バッテリパック」は複数のモジュールを接続して筐体に収容したものを指す。
以下、本発明の実施形態を図1〜9を参照しながら説明する。
図1は第1実施形態のバッテリモジュールの略縦断面図である。
第1実施形態のバッテリモジュール1の筐体2内には複数のセル4(図では3個を図示)が互いに離間して垂直方向に延在するように並べて収容されており、隣り合うセル4の間にはウレタンを含む耐火材5が配置されている。セル4は正極、負極及び電解質を収容した外装体からなる。
一つのセル4の表面は、通常、PETフィルムが積層されたアルミニウムシートで形成されている。耐火材5は、該PETフィルムが積層されたアルミニウムシートの少なくとも一側面の、少なくとも一部に設置される。耐火材5を設置する方法としては、例えば、シート形状やブロック形状に成型した耐火材5を一つのセルの表面に配置する方法等が挙げられる。該成型した耐火材5を一つのセル4の表面に設置し固定する方法としては、例えば、粘着材を介して固定する方法、一つのセル4と成型した耐火材5とを積層した後に枠を用いて固定する方法等が挙げられる。
筐体2は例えば金属製の筐体であるが、これに限定されない。本実施形態ではセル4及び耐火材5は互いに略平行に配置されている。筐体2内のセル4と隣り合うセル4の間には好ましくは空間6が設けられる。空間6はセル4及びバッテリモジュール1の冷却のための空気の通路として作用する。例えばセル4は作動時に加熱される場合があるが、かかる空間6を確保することによりセル4をより早く冷却することができる。
火災や異常発熱等により、耐火材5が加熱されると、耐火材5は膨張して、セル4とセ4の間の空間6を閉塞する。このため、あるセル4から隣りのセル4へと引火するのを防止するか又は遅延させることができ、安全性が確保される。また、加熱によるセル4の温度上昇を抑制することができる。バッテリモジュール1内での火の延焼を防止するか又は遅延させることができるため、バッテリモジュール1の耐火性も向上する。
このような構成により、通常時にはセル4の冷却用の空気の通路を確保しつつ、火災や異常発熱などの高温時にはバッテリモジュール1の安全性が高められる。
図2は、図1のバッテリモジュール1を備えたバッテリパック10の略縦断面図である。バッテリパック10の筐体11内には複数のバッテリモジュール1(図では2個を図示)が収容されている。筐体11は例えば金属製の筐体であるが、これに限定されない。また、隣り合うバッテリモジュール1の間には耐火材5が配置されている。複数のバッテリモジュール1が直列又は並列に配置され、円筒型バッテリを構成する。
このような構成により、図2のバッテリパック10においても、セル4の冷却用の空気の通路を確保しつつ、火災や異常発熱などの高温時にはバッテリモジュール1は耐火性を発揮でき、円筒型バッテリを構成要素として備えたバッテリの通常時の冷却性と、高温時の安全性とを兼ね備えることができる。
図3は本発明の第2実施形態のバッテリモジュールの略縦断面図である。
第2実施形態のバッテリモジュール1の筐体2内には複数のセル4(図では3個を図示)が互いに離間して水平方向に延在するように並べて収容されており、隣り合うセル4の間にはウレタンを含む耐火材5が配置されている。本実施形態では、セル4と耐火材5は、互いに略平行に、交互に積層されている。図ではセル4と該セル4に隣り合う耐火材5が接触しているが、離れていてもよい。
火災や異常発熱等により、耐火材5が加熱されると、耐火材5は膨張して、セル4と耐火材5の間の空間7を閉塞する。このため、あるセル4から隣りのセル4へと引火するのを防止するか又は遅延させることができ、安全性が確保される。また、バッテリモジュール1内での火の延焼を防止するか又は遅延させることができるため、バッテリモジュール1の耐火性も向上する。
このような構成により、火災や異常発熱などの高温時にはバッテリモジュール1の安全性が高められる。
図4は、図3のバッテリモジュール1を備えたバッテリパック10の略縦断面図である。バッテリパック10の筐体11内には複数のバッテリモジュール1(図では2個を図示)が収容されている。また、隣り合うバッテリモジュール1の間には耐火材5が配置されている。複数のバッテリモジュール1が直列又は並列に配置され、ラミネート型バッテリを構成する。
セル4がラミネート型である場合、バッテリモジュール1を形成する筐体11に耐火材5を設置し固定する方法としては、例えば、粘着材を介して耐火材5をバッテリモジュール1を形成する筐体11に固定する方法や、耐火材5をバッテリモジュール1を形成する筐体11に積層した後に枠を用いて固定する方法、等が挙げられる。
セル4がラミネート型である場合、一つのセル4の表面は、通常、PETフィルムが積層されたアルミニウムシートで形成されている。耐火材5は、該PETフィルムが積層されたアルミニウムシートの少なくとも一側面の、少なくとも一部に設置される。耐火材5を設置する方法としては、例えば、シート形状やブロック形状に成型した耐火材5を一つのセルの表面に積層する方法等が挙げられる。該成型した耐火材5を一つのセルの表面に設置し固定する方法としては、例えば、粘着材を介して固定する方法、一つのセルと成型した耐火材5とを積層した後に枠を用いて固定する方法等が挙げられる。
このような構成により、図4のバッテリパック10においても、火災や異常発熱などの高温時にはバッテリモジュール1は耐火性を発揮できる。
バッテリとしては、リチウム電池、ニッケル水素電池等の充電池が挙げられる。
図5(A)及び(B)はそれぞれ本発明の第3実施形態のセルの略斜視図及び断面図である。
セル複合体3はセル4と、セル4の周囲を被覆するウレタンを含む耐火材5とを備えている。本実施形態では、耐火材5はセル4の外表面の全体を覆っているが、セル4から別のセル本体等の他の部材への引火を抑制または防止する程度にセル4の表面が耐火材5で被覆されていればよい。耐火材5はウレタン樹脂組成物より形成され、ウレタン樹脂組成物を、吹付け、噴霧または塗布等によりセル4の表面に適用して硬化させるか、耐火材5を金型、枠材等の容器へ液状のウレタン樹脂組成物を入れ、かかる容器中にセル4を浸漬することにより、ウレタン樹脂組成物からなる耐火材5のコーティング層を備えたセル4を得ることができる。耐火材5を形成するウレタン樹脂組成物については後で詳しく説明する。
図6は第3実施形態のバッテリモジュールの略縦断面図である。
第3実施形態のバッテリモジュール1の筐体2内には図1に示したセル複合体3が複数個(図では3個を図示)、互いに離間して垂直方向に延在するように並べて収容されている。筐体2は例えば金属製の筐体であるが、これに限定されない。本実施形態ではセル複合体3は互いに略平行に配置されている。筐体2内の隣り合うセル複合体3の間には好ましくは空間6が設けられる。空間6はセル複合体3(及びセル4)の冷却のための空気の通路として作用する。例えばセル4は作動時に加熱される場合があるが、かかる空間6を確保することによりセル4をより早く冷却することができる。
火災や異常発熱等により、セル複合体3が加熱されると、耐火材5はセル4の周囲で膨張して、セル4の間の空間6を閉塞する。このため、あるセル4から隣りのセル4へと引火するのを防止するか又は遅延させることができ、安全性が確保される。また、加熱によるセル4の温度上昇を抑制することができる。バッテリモジュール1内での火の延焼を防止するか又は遅延させることができるため、バッテリモジュール1の耐火性も向上する。
このような構成により、通常時にはセル4の冷却用の空気の通路を確保しつつ、火災や異常発熱などの高温時にはバッテリモジュール1の安全性が高められる。
図7は、図6のバッテリモジュール1を備えたバッテリパック10の略縦断面図である。バッテリパック10の筐体11内には複数のバッテリモジュール1(図では2個を図示)が収容されている。筐体11は例えば金属製の筐体であるが、これに限定されない。また、隣り合うバッテリモジュール1の間には任意選択でシート形状又はブロック形状に成型した耐火材8が配置されていてもよい。耐火材8は、耐火材5と同じウレタンを含む材料から構成されてもよいし、他の任意の耐火樹脂材料から構成されてもよい。複数のバッテリモジュール1が直列又は並列に配置され、円筒型バッテリを構成する。
このような構成により、図7のバッテリパック10においても、セル4の冷却用の空気の通路を確保しつつ、火災や異常発熱などの高温時にはバッテリモジュール1は耐火性を発揮できる。
図8は本発明の第4実施形態のバッテリモジュールの略縦断面図である。
第4実施形態のバッテリモジュール1の筐体2内には図5に示したセル複合体3が複数個(図では3個を図示)、互いに離間して水平方向に延在するように並べて収容されている。本実施形態では、セル複合体3(及びセル4)は、互いに略平行に積層されている。図ではセル複合体3と該セル複合体3は接触しており、つまり隣り合う耐火材5が接触しているが、離れていてもよい。
火災や異常発熱等により、セル複合体3が加熱されると、耐火材5はセル4の周囲で膨張して、セル4の間の空間を閉塞する。このため、あるセル4から隣りのセル4へと引火するのを防止するか又は遅延させることができ、安全性が確保される。また、加熱によるセル4の温度上昇を抑制することができる。バッテリモジュール1内での火の延焼を防止するか又は遅延させることができるため、バッテリモジュール1の耐火性も向上する。
このような構成により、通常時にはセル4の冷却用の空気の通路を確保しつつ、火災や異常発熱などの高温時にはバッテリモジュール1の安全性が高められる。
図9は、図8のバッテリモジュール1を備えたバッテリパック10の略縦断面図である。バッテリパック10の筐体11内には複数のバッテリモジュール1(図では2個を図示)が収容されている。また、隣り合うバッテリモジュール1の間には任意選択で耐火材8が配置されていてもよい。複数のバッテリモジュール1が直列又は並列に配置され、ラミネート型バッテリを構成する。
このような構成により、図9のバッテリパック10においても、火災や異常発熱などの高温時にはバッテリモジュール1は耐火性を発揮でき、円筒型バッテリを構成要素として備えたバッテリの通常時の冷却性と、高温時の安全性とを兼ね備えることができる。
バッテリとしては、リチウム電池、ニッケル水素電池等の充電池が挙げられる。
ここで、耐火材5を構成するウレタン樹脂組成物について説明する。
最初に、ウレタン樹脂組成物の樹脂成分であるウレタン樹脂は、主剤としてのポリイソシアネート化合物と硬化剤としてのポリオール化合物とからなる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロへキシレンジイソシアネート、メチルシクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロへキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。ウレタン樹脂の主剤は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
ウレタン樹脂の硬化剤であるポリオール化合物としては、例えばポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ポリラクトンポリオールとしては、例えば、ポリプロピオラクトングリコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリバレロラクトングリコールなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオールなどの水酸基含有化合物と、ジエチレンカーボネート、ジプロピレンカーボネートなどとの脱アルコール反応により得られるポリオール等が挙げられる。
芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
脂環族ポリオールとしては、例えばシクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロへキシルメタンジオール、ジメチルジシクロへキシルメタンジオール等が挙げられる。
脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
ここで多塩基酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等が挙げられる。また多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
またヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、例えば、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール等に対し、アクリロニトリル、スチレン、メチルアクリレート、メタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させた重合体、ポリブタジエンポリオール、多価アルコールの変性ポリオールまたは、これらの水素添加物等が挙げられる。
多価アルコールの変性ポリオールとしては、例えば、原料の多価アルコールにアルキレンオキサイドを反応させて変性したもの等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、グリセリンおよびトリメチロールプロパン等の三価アルコール;ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール等、ショ糖、グルコース、マンノース、フルクト−ス、メチルグルコシドおよびその誘導体等の四〜八価のアルコール;フェノール、フロログルシン、クレゾール、ピロガロール、カテコ−ル、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、1−ヒドロキシナフタレン、1,3,6,8−テトラヒドロキシナフタレン、アントロール、1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン、1−ヒドロキシピレン等のフェノール;ポリブタジエンポリオール;ひまし油ポリオール;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体およびポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2〜100)ポリオール、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物(ノボラック)が挙げられる。
多価アルコールの変性方法は特に限定されないが、アルキレンオキサイド(以下、AOと略す)を付加させる方法が好適に用いられる。
AOとしては、炭素数2〜6のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、1,3−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも性状や反応性の観点から、PO、EOおよび1,2−ブチレンオキサイドが好ましく、POおよびEOがより好ましい。AOを二種以上使用する場合(例えば、POおよびEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物等の少なくとも一種の存在下に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの少なくとも1種を開環重合させて得られる重合体が挙げられる。
活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオ−ル等のジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール、エチレンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン等が挙げられる。
本発明に使用するポリオールは、燃焼した際の総発熱量の低減効果が大きいことからポリエステルポリオール、またはポリエーテルポリオールを使用することが好ましい。
その中でも分子量200〜800のポリエステルポリオールを用いることがより好ましく、分子量300〜500のポリエステルポリオールを用いることがさらに好ましい。
またイソシアネートインデックスは、ポリオール化合物の水酸基に対するポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量比を百分率で表したものであるが、その値が100を越えるということはイソシアネート基が水酸基より過剰であることを意味する。
本発明に使用するウレタン樹脂のイソシアネートインデックスの範囲は、250〜1000の範囲であることが好ましく、250〜800の範囲であればより好ましく、300〜700の範囲であればさらにより好ましい。イソシアネートインデックス(INDEX)は、以下の方法にて算出される。

INDEX=イソシアネートの当量数÷(ポリオールの当量数+水の当量数)×100

ここで、イソシアネートの当量数=NCOの分子量÷NCO含有量(%)×100、
ポリオールの当量数=OHV×使用部数÷KOHの分子量、OHVはポリオールの水酸基価(mg KOH/g)、
水の当量数=使用部数/水の分子量×水のOH基の数
である。なお上記式において、NCOの分子量は42、KOHの分子量は56100、水の分子量は18、水のOH基の数は2とする。
またウレタン樹脂組成物は、三量化触媒を含む。
三量化触媒は、ポリウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成を促進する。
三量化触媒としては、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の窒素含有芳香族化合物;酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、カルボン酸アルカリ金属塩;トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等の3級アンモニウム塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラフェニルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。
ウレタン樹脂組成物に使用する三量化触媒の添加量はウレタン樹脂100重量部に対して、0.6重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.6重量部〜8重量部の範囲であることがより好ましく、0.6重量部〜6重量部の範囲であることが更に好ましく、0.6重量部〜3.0重量部の範囲であることが最も好ましい。0.6重量部以上の場合にイソシアネートの三量化が阻害される不具合が生じず、10重量部以下の場合は適切な発泡速度を維持することができ、取り扱いやすい。
またウレタン樹脂組成物は、発泡剤及び整泡剤を含んでもよい。
ウレタン樹脂組成物に使用する発泡剤は、ウレタン樹脂の発泡を促進する。
発泡剤の具体例としては、例えば、水;プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素;ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物;CHF3、CH22、CH3F等のフッ素化合物;トリクロロモノフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン、ジクロロモノフルオロエタン、(例えば、HCFC141b (1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン)、HCFC22 (クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン))等のハイドロクロロフルオロカーボン化合物;HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)等のハイドロフルオロカーボン;ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
発泡剤の範囲は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜30重量部の範囲であることが好ましい。発泡剤は、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜18重量部の範囲であることがより好ましく、0.5重量部〜18重量部の範囲であることが更に好ましく、0.5重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
発泡剤の範囲が0.1重量部以上の場合は気泡の形成が促進され良好な発泡体が得られ、30重量部以下の場合は、気化力が高くなり気泡が粗大になることを防ぐことができる。
ウレタン樹脂組成物に使用する整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。
化学反応により硬化するウレタン樹脂に対する整泡剤の使用量は、使用する化学反応により硬化するウレタン樹脂により適宜設定されるが、一例を示すとすれば、例えば、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜10重量部の範囲であれば好ましい。
触媒、発泡剤および整泡剤はそれぞれ一種もしくは二種以上を使用することができる。
またウレタン樹脂組成物は、難燃剤を含む。ウレタン樹脂組成物に使用される難燃剤について説明する。
難燃剤としては、赤リン、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤、アンチモン含有難燃剤および金属水酸化物、無機フィラー、有機フィラー、色材、顔料等が挙げられる。
一つの実施形態において、難燃剤は赤リンを含む。別の実施形態において、難燃剤は、赤リンと、リン酸エステルとを含む。
本発明に使用する難燃剤の添加量はウレタン樹脂100重量部に対して、ウレタン樹脂以外の難燃剤の全量の範囲は6重量部〜70重量部の範囲であることが好ましく、6重量部〜40重量部の範囲であることがより好ましく、6重量部〜30重量部の範囲であることが更に好ましく、6重量部〜20重量部の範囲であることが最も好ましい。
難燃剤の範囲が6重量部以上の場合にはウレタン樹脂組成物からなる成形体が火災の熱により形成される緻密残渣が割れることを防止でき、70重量部以下の場合にはウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
本発明に使用する赤リンに限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができる。
本発明に係る耐火ウレタン樹脂組成物に使用する赤リンの添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、通常3.5重量部〜30重量部の範囲であることが好ましく、3.5〜20重量部の範囲であることがより好ましく、6.0重量部〜18重量部の範囲であることがより好ましい。
赤リンの範囲が3.5重量部以上の場合は、ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また20重量部以下の場合にはウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
好ましい一実施形態において、ウレタン樹脂組成物の重量に対し赤リンが2〜18重量%である。
また本発明に使用するリン酸エステルは特に限定されないが、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等を使用することが好ましい。
モノリン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレ二ルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレ二ルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、メラミンホスフェート、ジメラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリクレジルホスフィンオキサイド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、ホスファフェナンスレン、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート等が挙げられる。
縮合リン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリアルキルポリホスフェート、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート(大八化学工業社製、商品名PX−200)、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェートならびにこれらの縮合物等の縮合リン酸エステルを挙げられる。
市販の縮合リン酸エステルとしては、例えば、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(商品名CR−733S)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名CR−741)、芳香族縮合リン酸エステル(商品名CR747)、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(ADEKA社製、商品名アデカスタブPFR)、ビスフェノールAポリクレジルホスフエ−ト(商品名FP−600、FP−700)等を挙げることができる。
上記の中でも、硬化前の組成物中の粘度の低下させる効果と初期の発熱量を低減させる効果が高いためモノリン酸エステルを使用することが好ましく、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェートを使用することがより好ましい。
リン酸エステルは一種もしくは二種以上を使用することができる。
リン酸エステルの添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、2.5重量部〜50重量部の範囲であることが好ましく、2.5重量部〜40重量部の範囲であることがより好ましく、2.5重量部〜30重量部の範囲であることが更に好ましい。
リン酸エステルの範囲が2.5重量部以上の場合には自己消火性が保持され、50重量部以下の場合にはウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
なお、難燃剤として、赤リン、リン酸エステル以外の難燃剤が更に添加されてもよい。例えば、リン酸エステルの代わりに又はリン酸エステルに加えて、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤、アンチモン含有難燃剤および金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一つの難燃剤が添加されてもよい。
リン酸塩含有難燃剤はリン酸を含むものである。リン酸塩含有難燃剤に使用されるリン酸は特に限定はないが、モノリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等の各種リン酸が挙げられる。
前記リン酸塩含有難燃剤としては、例えば、前記各種リン酸と周期律表IA族〜IVB族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン、環に窒素を含む複素環式化合物から選ばれる少なくとも一種の金属または化合物との塩からなるリン酸塩を挙げることができる。
前記周期律表IA族〜IVB族の金属として、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。
また前記脂肪族アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また芳香族アミンとして、アニリン、o−トリイジン、2,4,6−トリメチルアニリン、アニシジン、3−(トリフルオロメチル)アニリン等が挙げられる。
また環に窒素を含む複素環式化合物として、ピリジン、トリアジン、メラミン等が挙げられる。
リン酸塩含有難燃剤の具体例としては、例えば、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩等が挙げられる。
また前記ポリリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
前記リン酸塩含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するリン酸塩含有難燃剤の添加量に特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜60重量部の範囲であることが好ましく、0.1重量部〜50重量部の範囲であることがより好ましく、0.1重量部〜40重量部の範囲であることが更に好ましく、3.0重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記リン酸塩含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
臭素含有難燃剤としては、分子構造中に臭素を含有する化合物であれば特に限定はないが、例えば、臭素化芳香環含有芳香族化合物等を挙げることができる。
前記臭素化芳香環含有芳香族化合物の具体例としては、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA、等のモノマー系有機臭素化合物、
臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカーボネートオリゴマー、前記ポリカーボネートオリゴマーとビスフェノールAとの共重合物等の臭素化ポリカーボネート、
臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化合物、臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物等の臭素化エポキシ化合物、
ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、
臭素化ポリフェニレンエーテル、
臭素化ビスフェノールA、塩化シアヌールおよび臭素化フェノールの縮合物、
臭素化(ポリスチレン)、ポリ(臭素化スチレン)、架橋臭素化ポリスチレン等の臭素化ポリスチレン、
架橋または非架橋臭素化ポリ(−メチルスチレン)等のハロゲン化された臭素化合物ポリマーが挙げられる。
燃焼初期の発熱量を制御する観点から、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、ヘキサブロモベンゼン等が好ましく、ヘキサブロモベンゼンがより好ましい。
前記臭素含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する臭素含有難燃剤の添加量に特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜60重量部の範囲であることが好ましく、0.1重量部〜50重量部の範囲であることがより好ましく、0.1重量部〜40重量部の範囲であることが更に好ましく、3.0重量部〜5.0重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記臭素含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
前記ホウ素含有難燃剤としては、ホウ砂、酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ酸塩等が挙げられる。
前記酸化ホウ素としては、例えば、三酸化二ホウ素、三酸化ホウ素、二酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等が挙げられる。
前記ホウ酸塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族、第12族、第13族の元素およびアンモニウムのホウ酸塩等が挙げられる。
具体的には、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸セシウム等のホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ酸ジルコニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤は、ホウ酸塩であることが好ましく、ホウ酸亜鉛であればより好ましい。
前記ホウ素含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤の添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して0.1〜60重量部の範囲である。前記ホウ素含有難燃剤の添加量は0.1〜50重量部の範囲であることが好ましく、0.1〜40重量部の範囲であることがより好ましく、1.0〜10重量部の範囲であることがさらに好ましい。
前記ホウ素含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係るウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係るウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
アンチモン含有難燃剤としては、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等が挙げられる。
アンチモン含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するアンチモン含有難燃剤の添加量に特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜60重量部の範囲であることが好ましく、0.1重量部〜50重量部の範囲であることがより好ましく、0.1重量部〜40重量部の範囲であることが更に好ましく、1部〜10部の範囲であることが最も好ましい。
前記アンチモン含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
金属水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドーソナイト、アルミン酸化カルシウム、2水和石こう、水酸化カルシウム等が挙げられる。
前記金属水酸化物は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
金属水酸化物の添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、1.5重量部〜52重量部の範囲であることが好ましく、1.5重量部〜20重量部の範囲であることがより好ましく、2.0重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、2.0重量部〜10重量部の範囲であることが最も好ましい。
金属水酸化物の範囲が1.5重量部以上の場合は、ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また52重量部以下の場合にはウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
ウレタン樹脂組成物はさらに、一種もしくは二種以上のフィラーを含有することができる。
次に、ウレタン樹脂組成物に使用されるフィラーについて説明する。
フィラーは有機系フィラーであっても無機系フィラーであってもよいが、好ましくは無機系フィラーである。フィラーの形状は、針状フィラーまたは板状フィラーのいずれであってもよいが、好ましくはフィラーは針状フィラーである。
針状とは、長径が短径の3倍以上をしたものをいい、所謂針形状だけでなく、紡錘形状、円柱形状のもの等も含む。板状とは、所謂板形状だけでなく、鱗片状、薄片状のもの等も含む。
針状の無機フィラーとしては、塩基性硫酸マグネシウム、硼酸アルミニウム、ウォラストナイト(珪灰石)、ゾノトライト、ドーソナイト、エレスタダイト、ベーマイト、棒状ヒドロキシアパタイト、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、マグネシウム系ウィスカー、珪素系ウィスカー、針状アルミナ、針状セラミック、アスベスト、針状炭酸カルシウム、石膏繊維、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、炭素繊維(カーボンナノチューブ等の繊維状、針状またはフラーレン等の球状のニューカーボンを含む)、グラファイト繊維、窒化硼素繊維、硼素繊維、金属繊維等が例示される。
板状の無機フィラーとしては鱗片状黒鉛、タルク、白雲母(マスコバイト)及び金雲母(フロゴパイト)等の雲母、絹雲母(セリサイト)、カオリナイト、クロライト、モンモリロナイト、ハロサイト等の層状粘土鉱物、板状炭酸カルシウム、板状水酸化アルミニウム、ガラスフレーク、板状酸化鉄、金属板状物等が例示される。
フィラーの添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、3〜30重量部の範囲であることが好ましく、3重量部〜25重量部の範囲であることがより好ましく、3重量部〜18重量部の範囲であることが更に好ましい。一実施形態において、難燃剤6〜80重量部に対しフィラー3〜30重量部、好ましくは難燃剤6重量部〜60重量部に対しフィラー3重量部〜25重量部、より好ましくは難燃剤8.5重量部〜48重量部に対しフィラー3重量部〜18重量部である。
ウレタン樹脂組成物は、上記のフィラーとは別に一種もしくは二種以上の無機充填材を仕様することができる。
さらにウレタン樹脂組成物は、それぞれ本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、熱安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の補助成分、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。
ウレタン樹脂組成物は反応して硬化するため、その粘度は時間の経過と共に変化する。そこでウレタン樹脂組成物を使用する前は、ウレタン樹脂組成物を二以上に分割して、ウレタン樹脂組成物が反応して硬化することを防止しておく。そしてウレタン樹脂組成物を使用する際に、二以上に分割しておいたウレタン樹脂組成物を一つにまとめることにより、ウレタン樹脂組成物が得られる。
なおウレタン樹脂組成物を二以上に分割するときは、二以上に分割されたウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分単独は硬化が始まらず、ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合した後に硬化反応が始まるようにそれぞれの成分を分割すればよい。
一実施形態では、ウレタン樹脂組成物は、前記ポリイソシアネート化合物および前記ポリオール化合物からなるウレタン樹脂100重量部を基準として、0.6〜10重量部の範囲の三量化触媒と、0.1〜30重量部の発泡剤と、0.1重量部〜10重量部の範囲の整泡剤と、6重量部〜80重量部の範囲の難燃剤とを含み、赤リンが3.5〜30重量部である。
ウレタン樹脂組成物の製造方法は特に限定されないが、例えば、ウレタン樹脂組成物の各成分を混合する方法、ウレタン樹脂組成物を有機溶剤に懸濁させたり、加温して溶融させたりして塗料状とする方法、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法、またウレタン樹脂組成物に含まれる反応硬化性樹脂成分に常温(約25℃)の温度において固体である成分が含まれる場合には、ウレタン樹脂組成物を加熱下に溶融させる等の方法によりウレタン樹脂組成物を得ることができる。
ウレタン樹脂組成物は、ウレタン樹脂組成物の各成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、遊星式撹拝機等公知の装置を用いて混練することにより得ることができる。
また、ウレタン樹脂の主剤と硬化剤とをそれぞれ別々に充填材等と共に混練しておき、注入直前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサー等で混練して得ることもできる。
さらに触媒を除くウレタン樹脂組成物の成分と、触媒とを注入直前に同様に混練して得ることもできる。以上説明した方法によりウレタン樹脂組成物を得ることができる。
ウレタン樹脂組成物からなる耐火材5の厚みは特に限定されないが、例えば0.1〜50mmである。
ここまで、本発明を第1〜4実施形態を例にとって説明してきたが、本発明はこれに限られず、本発明の技術的思想に基づく以下のような種々の変形が可能である。
・耐火材5は、図10に示すように各セル4の2つの側面に設けられてもよいし、側面全周に設けられていてもよい。
・セル4の数は限定されず、すべての隣り合うセル4の隣り合う側面に耐火材5が配置されてもよいし、一部の隣り合うセル4の隣り合う側面に耐火材5が配置されてもよい。
・隣り合うセル4の間の空間6は省略されてもよい。
・一つのバッテリ1において、第1〜4実施形態のセル2の配置を組み合わせてもよい。例えば、ある隣り合うセル2にはそれらのセル2の隣り合う側面の両方に耐火材5が配置され、別の隣り合うセル2には隣り合う側面の片方のみに耐火材5が配置されていてもよい。
・セル2と耐火材5の間に、接着剤又は接着シート等の層又は別の追加の層が介在していてもよい。
試験例1 耐火材の製造
ポリオールプレミックス(ポリオール 30phr、赤リン 6、リン酸エステル 7、ホウ酸亜鉛 6、三量化触媒 0.5、ウレタン化触媒 0.1、シリコーン系整泡材 1、HFC 10、水0.2)を攪拌した後、MDI 70phrを加えさらに攪拌した。その後、暑さが1mmのシート状に成形した。成形物を、アクリル系粘着材を介して単一セル表面の一側面に固定し、これを実施例1のセルとした。
また、耐火材を設置していないラミネート型の単一セルを比較例1のセルとした。
試験例2 加熱試験
耐火材を設置したラミネート型の単一セルに対して、耐火材を設置した側よりバーナーの火で炙った。火で炙る前後の単一セル表面の温度を熱電対により測定した。尚、バーナーの火は、隣合う二枚のラミネート型の単セルの一方が、不具合により熱暴走を起こし高温になった状態を擬似的に再現したものである。
実施例1のセルでは、火で炙る前の温度は27℃、火で炙った後の温度は38℃であった。
比較例1のセルでは、火で炙る前の温度は27℃、火で炙った後の温度は312℃であった。
その結果、実施例1耐火材を用いた単セルでは、耐火材のない比較例1の単セルと比較して、温度上昇も抑制された。
1…バッテリモジュール、4…セル、5…耐火材、10…バッテリパック。

Claims (4)

  1. セルの表面の少なくとも一部に耐火材が設置され、耐火材は、ウレタン樹脂、三量化触媒、及び難燃剤を含むウレタン樹脂組成物から形成されている、セル。
  2. 請求項1に記載のセルを複数個備えたバッテリモジュール。
  3. 複数の請求項2に記載のバッテリモジュールを備えたバッテリパック。
  4. 複数の請求項3に記載のバッテリバックを備えたバッテリ。
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