JP2019018756A - 車両用ワイパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチ操作後、違和感なく拡大払拭動作を開始させる制御をする車両用ワイパ装置を提供する。【解決手段】マイクロコンピュータ58は、拡大払拭動作させるスイッチがオンになった場合には、ワイパモータ18の出力軸の回転角度が、上反転位置P1P及び下反転位置P2Pの一方に対応する角度になってから伸縮機構120の動作を開始させることにより、助手席側ワイパブレード28が上反転位置P1P及び下反転位置P2Pのいずれかから反転する場合に、助手席側ワイパアーム24の揺動の支点であるピボット軸42と助手席側ワイパブレード28の先端部との距離を拡大させて助手席側ワイパブレード28の払拭範囲を助手席側上方に拡大する払拭範囲拡大制御を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、払拭範囲を拡大できる車両用ワイパ装置に関する。
自動車のウィンドシールドガラス等を払拭する車両用ワイパ装置は、ワイパブレードが取り付けられたワイパアームをワイパモータによって下反転位置と上反転位置との間を往復動作させている。ワイパアームの動作の軌跡は、多くの場合、ワイパアームのピボット軸を中心とした略円弧状である。従って、ワイパブレードがウィンドシールドガラス等を払拭する領域である払拭範囲は、ピボット軸を中心とした略扇形を呈する。
車両用ワイパ装置では、運転者の視界確保のために、運転席側のウィンドシールドガラスを優先的に払拭する必要がある。また、自動車のウィンドシールドガラスは略等脚台形状を呈している。従って、2本のワイパアームが同時に同方向に回動する並行(タンデム)型のワイパ装置では、ピボット軸をウィンドシールドガラスの下方に設けた場合、運転席側のワイパブレードの上反転位置は、略等脚台形を呈するウィンドシールドガラスの運転席側の脚(等脚台形の縦方向の辺)に近い位置で当該脚に並行して設けられる。
タンデム型のワイパ装置の助手席側のワイパブレードの上反転位置も、運転席側のウィンドシールドガラスを優先的に払拭するために、ウィンドシールドガラスの運転席側の脚に並行して設けられる。しかしながら、前述のように、ワイパブレードの払拭範囲は略扇形を呈するので、上反転位置が上述の位置に設けられると、ウィンドシールドガラスの助手席側の上部の角を中心として、払拭されない領域が生じる。
特許文献1には、ワイパ装置のリンク機構をいわゆる4節リンクとすることにより、動作中のワイパアームの全長を見かけ上伸長させて、助手席側のウィンドシールドガラスの払拭範囲を拡大するワイパ装置が開示されている。
特許文献1に記載されたワイパ装置は、図11に示したように、4節リンク機構160を介してモータの駆動力を助手席側ワイパアーム150Pに伝達することにより、助手席側ワイパブレード154Pが下反転位置P4Pと上反転位置P5Pとの間の払拭範囲Z12を払拭するようにしている。図11において、払拭範囲Z10は、4節リンク機構160を有さず、ワイパアームをピボット軸を中心に動作させるワイパ装置での払拭範囲である。図11に示したように、特許文献1に記載されたワイパ装置は、4節リンク機構160を有しないワイパ装置よりもウィンドシールドガラス1の助手席側上方の角に近い部分まで払拭が可能になっている。
特開2000−25578号公報
しかしながら、特許文献1に記載のワイパ装置であっても、図11に示したように、動作中の助手席側ワイパアームの伸長が十分ではなく、助手席側のウィンドシールドガラス1の上部に拭き残しである非払拭範囲158が生じるおそれがあった。かかる非払拭範囲158の発生を抑制するために、図12に示したような助手席側ワイパアーム135の支点を、ワイパアームを往復動作させる第1モータとは別の第2モータの駆動力により、ウィンドシールドガラス1上の助手席側上方に移動させるワイパ装置が提案されている。そして、図12に示したワイパ装置は、助手席側ワイパブレード136が払拭範囲Z2を払拭することにより、助手席側前方の視界が広く確保され得る。
払拭範囲Z1を払拭する通常払拭動作から、払拭範囲Z2を払拭する拡大払拭動作への移行は、ワイパスイッチ等の操作に基づいて行われる。しかしながら、助手席側ワイパブレード136が下反転位置と上反転位置との間を通常払拭動作で払拭中に、拡大払拭動作へ移行するようにワイパスイッチ等が操作されると、図12に示したように助手席側ワイパアーム135が矢印140の方向に急激に伸長される。その結果、助手席側ワイパアーム135及び助手席側ワイパブレード136は、図12に示したジグザグ状の軌跡142を描くように払拭動作され、ユーザに違和感を与えるおそれがあった。
助手席側ワイパアーム135が図12に示した軌跡142を描くように動作されるのは、助手席側ワイパアーム135を伸長させる第2モータの回転が急激に開始されることによる。図13の作動量曲線162は、第2モータの出力軸の回転角度の時系列での変化を示したものであるが、時間t1でワイパスイッチ等が操作されて、通常払拭動作から拡大払拭動作に切り換えられた場合を示している。
図13において、時間t1までは通常払拭動作なので、第2モータは回転されず、従って第2モータの出力軸の回転角度である第2出力軸回転角度θBは作動量曲線162において0°のままである。しかしながら、時間t1でワイパスイッチ等が操作されて、通常払拭動作から拡大払拭動作に切り換えられると、ワイパ装置の制御回路は、拡大払拭動作用マップ164を参照して第2出力軸回転角度θBを制御する。図13に示したように、時間t1直前で作動量曲線162が示す角度と、時間t1において拡大払拭動作用マップ164が示す角度との差が大きいほど、助手席側ワイパアーム135は急激に伸長される。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、スイッチ操作後、違和感なく拡大払拭動作を開始させる制御をする車両用ワイパ装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1記載の車両用ワイパ装置は、揺動されるワイパアーム、前記ワイパアームに連結されたワイパブレード、及び前記ワイパアームの揺動の支点と前記ワイパブレードの先端とを接近及び離反させる接離機構を備えたワイパのワイパアームを揺動させ、前記ワイパブレードをウィンドシールドの上反転位置と下反転位置との間で払拭動作させる第1駆動源と、前記接離機構を駆動して前記ワイパブレードによる前記ウィンドシールドの払拭範囲を変更する第2駆動源と、前記ワイパブレードの払拭動作中に、前記第2駆動源を動作させる指令が入力された場合、前記ワイパブレードが前記上反転位置及び前記下反転位置の一方に到達した際に前記第2駆動源の動作を開始させる制御をする制御部と、を含んでいる。
この車両用ワイパ装置に係る第2駆動源は、ワイパブレードによるウィンドシールドの払拭範囲を可変(拡大)させるための駆動源である。ワイパブレードによるウィンドシールドの払拭範囲を可変(拡大)させることにより、ワイパブレードはウィンドシールドの助手席側の上方の角に近い領域まで払拭することができる。
また、この車両用ワイパ装置は、ワイパブレードの払拭動作中に、第2駆動源を動作させるための指令が入力された場合、ワイパブレードが上反転位置及び下反転位置の2つの反転位置の一方に到達してから第2駆動源の動作を開始させている。その結果、ワイパブレードが2つの反転位置のいずれかから反転する場合に、接離機構を駆動することができ、スイッチ操作後、違和感なく拡大払拭動作を開始させる制御が可能となる。
請求項2記載の車両用ワイパ装置は、請求項1記載の車両用ワイパ装置において、前記制御部は、前記ワイパブレードの前記ウィンドシールド上の位置に応じて、前記第2駆動源の作動量を0から所定値の間で変化させて前記接離機構を駆動するように前記第2駆動源を制御する。
この車両用ワイパ装置によれば、ワイパブレードが一方の反転位置から他方の反転位置に移動するまでの間に、前記第2駆動源の作動量を0から前記所定値の間で変化させることにより拡大払拭動作を行う。
請求項3記載の車両用ワイパ装置は、請求項2記載の車両用ワイパ装置において、前記制御部は、前記第2駆動源を動作させるための指令が入力された場合、前記ワイパブレードが、前記上反転位置及び前記下反転位置の一方に到達してから前記上反転位置と前記下反転位置との中間位置に到達するまでの間に、前記第2駆動源の作動量を0から前記所定値まで変化させる制御を行うと共に、前記ワイパブレードが、前記中間位置に到達してから前記上反転位置及び前記下反転位置の他方に到達するまでの間に、前記第2駆動源の作動量を前記所定値から0まで変化させる制御を行う。
この車両用ワイパ装置によれば、ワイパブレードが2つの反転位置の一方から2つの反転位置の中間位置に到達するまで、第2駆動源を動作させてワイパアームの揺動の支点とワイパブレードの先端との距離を拡大する。
この車両用ワイパ装置では、ワイパブレードが中間位置から2つの反転位置の他方に到達するまでの間に、第2駆動源を動作させてワイパアームの揺動の支点とワイパブレードの先端との距離を縮小している。この車両用ワイパ装置では、ワイパブレードが2つの反転位置の他方に到達するまでに、ワイパアームの揺動の支点とワイパブレードの先端との距離を縮小することにより、ウィンドシールドの助手席側の払拭範囲の可変(拡大)を破綻なく実行できる。
請求項4記載の車両用ワイパ装置は、請求項1〜3のいずれか1項記載の車両用ワイパ装置において、前記ワイパアームの揺動の支点と前記ワイパブレードの先端との離反の程度を示す拡大率の変更が可能で、変更された拡大率を示す信号を出力する拡大率変更部をさらに含み、前記制御部は、前記拡大率変更部から入力された信号が示す拡大率に応じた前記第2駆動源の作動量に基づいて、前記第2駆動源の動作を制御する。
この車両用ワイパ装置によれば、入力された拡大率に応じて、第2駆動源の作動量を変化させて払拭範囲の拡大を抑制するので、車両の乗員がワイパ装置の動作に違和感を覚えるおそれが少なくなる。
請求項5記載の車両用ワイパ装置は、請求項4記載の車両用ワイパ装置において、前記制御部は、前記第1駆動源の出力軸の回転角度に対する前記第2駆動源の作動量を規定した作動量制御マップと前記拡大率とに基づいて前記拡大率に応じた第2駆動源の作動量を決定する。
この車両用ワイパ装置によれば、第1駆動源の出力軸の回転角度に対する第2駆動源の作動量の変化を規定した作動量制御マップを用いることにより、第2駆動源の作動量を、第1駆動源の出力軸の回転に同期させることが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用ワイパ装置の一例を示した概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ワイパ装置の伸縮機構の構成の一例を示した概略図である。 図2に示されたA−A線に沿って切断した伸縮機構の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ワイパ装置の回路を模式的に示した回路図である。 本発明の第1の実施の形態におけるワイパモータの出力軸の回転角度に応じた可動子の移動量(作動量)を規定した伸縮機構作動量マップの一例を示している。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ワイパ装置における、通常払拭動作から拡大払拭動作への変更等のように、助手席側ワイパアームの拡大率(伸長の程度)を変更する拡大変更処理の一例を示したフローチャートである。 本実施の第1の形態に係る伸縮機構の作動量の時系列での変化の一例を示したものである。 本発明の第1の実施の形態におけるワイパモータの出力軸の回転角度に応じた伸縮機構の作動量を拡大率毎に規定した伸縮機構作動量マップの一例を示している。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用ワイパ装置の拡大率に応じた払拭範囲の変化の一例を示した概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用ワイパ装置の伸縮機構一例を示した概略図である。 4節リンク機構を有したワイパ装置の一例を示した概略図である。 助手席側ワイパアームの支点を、ワイパアームを往復動作させる第1モータとは別の第2モータの駆動力により、ウィンドシールドガラス上の助手席側上方に移動させる車両用ワイパ装置の一例を示した概略図である。 図12に示した車両用ワイパ装置の第2モータの出力軸の回転角度の時系列での変化を示したタイムチャートの一例である。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用ワイパ装置100の一例を示した概略図である。図1に示した車両用ワイパ装置100は、例えば、乗用自動車等の車両に備えられた「ウィンドシールド」としてのウィンドシールドガラス1を払拭するためのものであり、一対のワイパ14、16と、ワイパモータ18と、リンク機構20と、伸縮機構120と、制御回路52と、ウォッシャ装置70と、を備えている。
図1は、右ハンドル車の場合を示しているので、車両の右側(図1の左側)が運転席側、車両の左側(図1の右側)が助手席側である。車両が左ハンドル車の場合には、車両の左側(図1の右側)が運転席側、車両の右側(図1の左側)が助手席側になる。また、車両が左ハンドル車の場合には、車両用ワイパ装置100の構成が左右反対になる。
ワイパモータ18は、出力軸32が所定の回転角度の範囲で正回転及び逆回転することにより、運転席側ワイパアーム26及び助手席側ワイパアーム24の各々をウィンドシールドガラス1上で往復動作させるための駆動源である。本実施形態では、ワイパモータ18が正回転した場合に、運転席側ワイパアーム26は運転席側ワイパブレード30が下反転位置P2Dから上反転位置P1Dを払拭するように動作し、助手席側ワイパアーム24は助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pから上反転位置P1Pを払拭するように動作する。また、ワイパモータ18が逆回転した場合には、運転席側ワイパアーム26は運転席側ワイパブレード30が上反転位置P1Dから下反転位置P2Dを払拭するように動作し、助手席側ワイパアーム24は助手席側ワイパブレード28が上反転位置P1Pから下反転位置P2Pを払拭するように動作する。
ウィンドシールドガラス1の外縁部は、可視光及び紫外線を遮るため、セラミックス系の黒色顔料が塗布された遮光部1Aとなっている。黒色顔料は、ウィンドシールドガラス1の車室内側の外縁部に塗布された後、所定温度で加熱されることにより溶融し、ウィンドシールドガラス1の車室側表面に定着される。ウィンドシールドガラス1は、外縁部に塗布された接着剤により車体に固定されるが、図1に示したように、紫外線を透過させない遮光部1Aを外縁部に設けることにより、紫外線による当該接着剤の劣化を抑制する。
後述する伸縮機構120が動作しない場合には、ワイパモータ18の出力軸32が所定の回転角度(以下、「所定回転角度」と称する)で正回転及び逆回転することにより、運転席側ワイパブレード30は払拭範囲H1を、助手席側ワイパブレード28は払拭範囲Z1を、各々払拭する。
伸縮機構120は、助手席側ワイパブレード28を、助手席側ワイパアーム24に対して動作させる機構である。伸縮機構120は、助手席側ワイパブレード28を、ピボット軸42を中心とする円弧の半径方向に移動させ、助手席側ワイパアーム24を見かけ上伸長させる。前述のワイパモータ18が動作中に伸縮機構120が動作することにより、助手席側ワイパアーム24は助手席側上方に見かけ上伸長され、助手席側ワイパブレード28は払拭範囲Z2を払拭する。また、伸縮機構120の作動量(伸縮の程度)を変更することにより、助手席側ワイパアーム24が伸長する範囲を変更することが可能となる。例えば、作動量を大きくすれば、助手席側ワイパアーム24が伸長する範囲は大きくなり、作動量を小さくすれば、助手席側ワイパアーム24が伸長する範囲は小さくなる。
ワイパモータ18は、出力軸32の回転方向を正回転及び逆回転に制御可能であると共に、出力軸32の回転速度も制御可能なモータであり、一例としてブラシ付きDCモータ及びブラシレスDCモータのいずれかである。また、伸縮機構120は、後述するように、複数の電磁石及び複数の永久磁石を含む一種のリニアモータである。
ワイパモータ18及び伸縮機構120には、各々の動作を制御するための制御回路52が接続されている。本実施の形態に係る制御回路52は、例えば、ワイパモータ18の出力軸32末端付近に設けられた絶対角センサ114が検知したワイパモータ18の出力軸32の回転方向、回転位置、回転速度及び回転角度に基づいて、ワイパモータ18に印加する電圧のデューティ比を算出する。また、伸縮機構120の固定子側に設けられた移動検出センサ(図示せず)が検知した可動子の移動方向、移動による位置の変化及び移動速度に基づいて、電磁石で構成された固定子に印加する電圧の極性及びデューティ比を算出する。
本実施形態では、ワイパモータ18及び伸縮機構120の各々に印加する電圧を、電源である車載バッテリの電圧(略12V)をスイッチング素子によってオンオフしてパルス状の波形に変調するパルス幅変調(PWM)によって生成する。本実施の形態でデューティ比は、PWMによって生成される電圧の波形の1周期間に対する前述のスイッチング素子がオンになったことで生じる1のパルスの時間の割合である。また、PWMによって生成される電圧の波形の1周期は、前述の1のパルスの時間と前述のスイッチング素子がオフになりパルスが生じない時間との和である。駆動回路56は、制御回路52によって算出されたデューティ比に従って駆動回路56内のスイッチング素子をオンオフさせてワイパモータ18及び伸縮機構120の各々に印加する電圧を生成し、生成した電圧をワイパモータ18及び伸縮機構120の各々の巻線の端子に印加する。
本実施の形態に係るワイパモータ18は、ウォームギアで構成された減速機構48を有しているので、各々の出力軸の回転方向、回転速度及び回転角度は、ワイパモータ18本体の回転速度及び回転角度と同一ではない。しかしながら、本実施の形態では、各モータと減速機構48とは、一体不可分に構成されているので、以下、ワイパモータ18の出力軸32の回転速度及び回転角度を、ワイパモータ18の回転方向、回転速度及び回転角度とみなすものとする。
絶対角センサ114は、例えばワイパモータ18の減速機構48内に設けられ、出力軸32に連動して回転する励磁コイル又はマグネットの磁界(磁力)を電流に変換して検出するセンサであり、一例として、MRセンサ等の磁気センサである。また、移動検出センサは、固定子に面した側の磁極が交互に異なるように複数の永久磁石が配置された可動子の磁界(磁力)を電流に変換して検出するセンサであり、一例として、MRセンサ等の磁気センサである。
制御回路52は、ワイパモータ18の出力軸32末端付近に設けられた絶対角センサ114が検出したワイパモータ18の出力軸32の回転角度から運転席側ワイパブレード30のウィンドシールドガラス1上での位置を算出可能なマイクロコンピュータ58を備えている。マイクロコンピュータ58は、算出した位置に応じてワイパモータ18の出力軸32の回転速度が変化するように駆動回路56を制御する。
また、マイクロコンピュータ58は、ワイパモータ18の出力軸32末端付近に設けられた絶対角センサ114が検出したワイパモータ18の出力軸32の回転角度から助手席側ワイパブレード28のウィンドシールドガラス1上での位置を算出し、算出した位置に応じて伸縮機構120の可動子の移動量及び移動速度が変化するように駆動回路56を制御する。また、マイクロコンピュータ58は、伸縮機構120の移動検出センサが検出した可動子の移動量から助手席側ワイパアーム24の伸長の程度を算出する。
制御回路52には、駆動回路56の制御に用いるデータ及びプログラムを記憶した記憶装置であるメモリ60が設けられている。メモリ60は、運転席側ワイパブレード30及び助手席側ワイパブレード28のウィンドシールドガラス1上の位置を示すワイパモータ18の出力軸32の回転角度に応じてワイパモータ18の出力軸32の回転速度等(回転角度を含む)及び伸縮機構120の可動子の移動速度(移動量含む)を算出するためのデータ及びプログラムを記憶している。
また、マイクロコンピュータ58には、車両のエンジン等の制御を統括する車両ECU(Electronic Control Unit)90が接続されている。また、車両ECU90には、ワイパスイッチ50、方向指示器スイッチ54、ウォッシャスイッチ62、レインセンサ76、車両の速度を検知する車速センサ92、車両の前方を撮影する車載カメラ94、GPS(Global Positioning System)装置96及び操舵角センサ98が接続されている。
ワイパスイッチ50は、車両のバッテリからワイパモータ18に供給される電力をオン又はオフするスイッチである。ワイパスイッチ50は、運転席側ワイパブレード30及び助手席側ワイパブレード28を、低速で動作させる低速作動モード選択位置、高速で動作させる高速作動モード選択位置、一定周期で間欠的に動作させる間欠作動モード選択位置、レインセンサ76が雨滴を検知した場合に動作させるAUTO(オート)作動モード選択位置、格納(停止)モード選択位置に切替可能である。また、各モードの選択位置に応じた信号を、車両ECU90を介してマイクロコンピュータ58に出力する。
ワイパスイッチ50から各モードの選択位置に応じて出力された信号が車両ECU90を介してマイクロコンピュータ58に入力されると、マイクロコンピュータ58がワイパスイッチ50からの出力信号に対応する制御をメモリ60に記憶されたデータ及びプログラムを用いて行う。
本実施の形態では、ワイパスイッチ50には、助手席側ワイパブレード28の払拭範囲を払拭範囲Z2に変更する変更モードスイッチが別途設けられていてもよい。変更モードスイッチがオンになると、所定の信号が車両ECU90を介してマイクロコンピュータ58に入力される。マイクロコンピュータ58は、所定の信号が入力されると、例えば、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pから上反転位置P1Pに動作する場合に、払拭範囲Z2を払拭するように伸縮機構120を制御する。
方向指示器スイッチ54は、車両の方向指示器(図示せず)の作動を指示するスイッチであり、運転者の操作により、右又は左の方向指示器をオンにするための信号を車両ECU90に出力する。車両ECU90は、方向指示器スイッチ54から出力された信号に基づいて、右又は左の方向指示器のランプを点滅させる。方向指示器スイッチ54から出力された信号は、車両ECU90を介してマイクロコンピュータ58にも入力される。
ウォッシャスイッチ62は、車両のバッテリからウォッシャモータ64、ワイパモータ18及び伸縮機構120に供給される電力をオン又はオフするスイッチである。ウォッシャスイッチ62は、例えば、前述のワイパスイッチ50を備えたレバー等の操作手段に一体に設けられ、当該レバー等を乗員が手元に引く等の操作によりオンになる。マイクロコンピュータ58は、ウォッシャスイッチ62がオンになると、ウォッシャモータ64及びワイパモータ18を作動させる。マイクロコンピュータ58は、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pから上反転位置P1Pまで払拭する場合には、払拭範囲Z2を払拭するように、助手席側ワイパブレード28が上反転位置P1Pから下反転位置P2Pまで払拭する場合には、払拭範囲Z1を払拭するように伸縮機構120を各々制御する。かかる制御により、ウィンドシールドガラス1の助手席側を広く払拭することが可能となる。
ウォッシャスイッチ62がオンになっている間は、ウォッシャ装置70が備えるウォッシャモータ64の回転でウォッシャポンプ66が駆動される。ウォッシャポンプ66はウォッシャ液タンク68内のウォッシャ液を運転席側ホース72A又は助手席側ホース72Bに圧送する。運転席側ホース72Aは、ウィンドシールドガラス1の運転席側の下方に設けられた運転席側ノズル74Aに接続されている。また、助手席側ホース72Bは、ウィンドシールドガラス1の助手席側の下方に設けられた助手席側ノズル74Bに接続されている。圧送されたウォッシャ液は、運転席側ノズル74A及び助手席側ノズル74Bからウィンドシールドガラス1上に噴射される。ウィンドシールドガラス1上に付着したウォッシャ液は、動作している運転席側ワイパブレード30及び助手席側ワイパブレード28によってウィンドシールドガラス1上の汚れと一緒に払拭される。
マイクロコンピュータ58は、ウォッシャスイッチ62がオンになっている間のみ動作するようにウォッシャモータ64を制御する。また、マイクロコンピュータ58は、ウォッシャスイッチ62がオフになっても運転席側ワイパブレード30及び助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2D、P2Pに達するまで動作を継続するようにワイパモータ18を制御する。さらにマイクロコンピュータ58は、運転席側ワイパブレード30及び助手席側ワイパブレード28が上反転位置P1D、P1Pに向かって払拭している際にウォッシャスイッチ62がオフになった場合には、運転席側ワイパブレード30及び助手席側ワイパブレード28が、ワイパモータ18の回転により上反転位置P1D、P1Pに達するまで、払拭範囲Z2を払拭するように伸縮機構120を制御する。
レインセンサ76は、例えば、ウィンドシールドガラス1の車室内側に設けられる光学センサの一種であり、ウィンドシールドガラス1表面の水滴等を検知する。レインセンサ76は、一例として、赤外線の発光素子であるLED、受光素子であるフォトダイオード、赤外線の光路を形成するレンズ及び制御回路を含んでいる。LEDによって車室側から車外に発せられた赤外線はウィンドシールドガラス1で全反射するが、ウィンドシールドガラス1の表面に水滴が存在すると赤外線の一部が水滴を透過して外部に放出されるため、ウィンドシールドガラス1での反射量が減少する。その結果、受光素子であるフォトダイオードに入る光量が減少する。かかる光量の減少に基づいて、ウィンドシールドガラス1表面の水滴を検知する。または、受光素子を車外に設けることで、赤外線の透過量を検出し、当該透過量に基づいて、ウィンドシールドガラス1表面の水滴を検知してもよい。さらには、発光素子を車外、受光素子を車室内側に各々設けて、赤外線の透過量を検出してもよい。
車速センサ92は、車両の車輪の回転数を検知し、当該回転数を示す信号を出力するセンサである。車両ECU90は、車速センサ92が出力した信号と車輪の周長から車速を算出する。
車載カメラ94は、車両前方を撮影し、動画像のデータを取得する装置である。車両ECU90は、車載カメラ94で取得した動画像のデータを画像処理することにより、車両がカーブに差し掛かっている等を判定することが可能である。また、車両ECU90は、車載カメラ94で取得した動画像のデータの輝度から、車両前方の明るさを算出できる。
本実施の形態に係る車載カメラ94は、被写体までの距離を取得した画像データから算出できるように右撮像部94Rと左撮像部94Lとを備えた、いわゆるステレオカメラである。別途ミリ波レーダ等の車両前方の障害物等を探知し、当該障害物までの距離を検出できる装置を車両が備えている場合には、車載カメラはステレオカメラでなくてもよい。
図1に示したように、本実施の形態では、レインセンサ76及び車載カメラ94は、ウィンドシールドガラス1の中央上部付近の機能エリア102に設けられる。機能エリア102は、レインセンサ76の検知範囲と、車載カメラ94の撮影の視野と、をカバーし得る所定範囲である。
GPS装置は、上空にあるGPS衛星から受信した測位のための信号に基づいて車両の現在位置を算出する装置である。本実施の形態では、車両用ワイパ装置100専用のGPS装置96を用いるが、車両がカーナビゲーションシステム等の他のGPS装置を備える場合には、当該他のGPS装置を用いてもよい。
操舵角センサ98は、一例としてステアリングの回転軸(図示せず)に設けられ、当該ステアリングの回転角度を検出するセンサである。
続いて、ワイパ14、16の構成について説明する。ワイパ14、16は、それぞれ助手席側ワイパアーム24、26と助手席側ワイパブレード28、運転席側ワイパブレード30とにより構成されている。助手席側ワイパアーム24、26の基端部は、後述するピボット軸42、44に各々固定されており、助手席側ワイパブレード28、運転席側ワイパブレード30は、助手席側ワイパアーム24、26の先端部に各々固定されている。
ワイパ14、16は、助手席側ワイパアーム24、26の動作に伴って助手席側ワイパブレード28、運転席側ワイパブレード30がウィンドシールドガラス1上を往復動作し、助手席側ワイパブレード28、運転席側ワイパブレード30がウィンドシールドガラス1を払拭する。
ワイパモータ18は、減速機構48を介して、正逆回転可能な出力軸32を有し、リンク機構20は、クランクアーム34と、第1リンクロッド36と、一対のピボットレバー38、40と、一対のピボット軸42、44と、第2リンクロッド46とを備えている。
クランクアーム34の一端側は、出力軸32に固定されており、クランクアーム34の他端側は、第1リンクロッド36の一端側に動作可能に連結されている。また、第1リンクロッド36の他端側は、ピボットレバー38のピボット軸42を有する端とは異なる端寄りの箇所に動作可能に連結されており、ピボットレバー38のピボット軸42を有する端とは異なる端及びピボットレバー40におけるピボットレバー38の当該端に対応する端には、第2リンクロッド46の両端がそれぞれ動作可能に連結されている。
また、ピボット軸42、44は、車体に設けられた図示しないピボットホルダによって動作可能に支持されており、ピボットレバー38、40におけるピボット軸42、44を有する端は、ピボット軸42、44を介して助手席側ワイパアーム24、26が各々固定されている。
車両用ワイパ装置100では、出力軸32が所定の範囲の回転角度θ1で正逆回転されると、この出力軸32の回転力がリンク機構20を介して助手席側ワイパアーム24、26に伝達され、この助手席側ワイパアーム24、26の往復動作に伴って助手席側ワイパブレード28、運転席側ワイパブレード30がウィンドシールドガラス1上における下反転位置P2D、P2Pと上反転位置P1D、P1Pとの間で往復動作をする。θ1の値は、車両用洗浄システムのリンク機構の構成等によって様々な値をとり得るが、本実施の形態では、一例として140°とする。
本実施の形態に係る車両用ワイパ装置100では、図1に示されるように、助手席側ワイパブレード28、運転席側ワイパブレード30が格納位置P3P、P3Dに位置された場合には、クランクアーム34と第1リンクロッド36とが直線状をなす構成とされている。
格納位置P3D、P3Pは、下反転位置P2D、P2Pの下方に設けられている。助手席側ワイパブレード28、運転席側ワイパブレード30が下反転位置P2D、P2Pにある状態から、出力軸32がθ2回転することにより、助手席側ワイパブレード28、運転席側ワイパブレード30は格納位置P3D、P3Pに動作する。θ2の値は、車両用洗浄システムのリンク機構の構成等によって様々な値をとり得るが、本実施の形態では、一例として10°とする。
なお、θ2が「0」の場合は、下反転位置P2D、P2Pと格納位置P3D、P3Pは一致し、助手席側ワイパブレード28、運転席側ワイパブレード30は、下反転位置P2D、P2Pで停止し、格納される。
図2は、本実施の形態に係る車両用ワイパ装置100のワイパ14の伸縮機構120の構成の一例を示した概略図である。図2に示したように、伸縮機構120は、助手席側ワイパアーム24の端部に固定軸24Pで固定されたハウジング120H内に設けられた固定子120Aと、助手席側ワイパブレード28側に設けられ、永久磁石列120Bを備えた可動子126と、を含む。
固定子120Aにはコイル120Cが巻装され、コイル120Cに駆動回路56から供給された電圧が印加されると励磁される。駆動回路56は、コイル120Cに印加する電圧の極性を変化させることにより、励磁された固定子120Aの磁極を変化させる。助手席側ワイパアーム24の内部にはコイル120Cと駆動回路56とを導通接続する接続線(図示せず)が配策されている。
可動子126の永久磁石列120Bは、固定子120Aに面した側の磁極が交互に異なるように複数の永久磁石が配置されている。従って、固定子120Aが励磁されると、固定子120Aの磁界と永久磁石列120Bの磁界との吸引及び反発による相互作用により、可動子126は、固定子120Aに対して図2の矢印B方向または矢印C方向に移動する、いわゆる往復運動を行う。
固定子120Aを収めたハウジング120H内には、移動検出センサ118が設けられている。移動検出センサ118は、可動子126の移動に伴って変化する永久磁石列120Bの磁界を検出し、電気信号に変換して制御回路52に出力する。図2の破線で示したように、助手席側ワイパアーム24の内部には移動検出センサ118と制御回路52とを導通接続する信号線が配策されている。
図3は、図2に示されたA−A線に沿って切断した伸縮機構120の断面図である。図3に示したように、可動子126にはブレードラバー122と、金属板であるバッキング124とを備える。バッキング124は、可動子126のバッキング保持部126Aに保持されることにより、助手席側ワイパブレード28の形状保持及び弾性付与に資する部材である。
ブレードラバー122は、基端部122Aが可動子126のブレードラバー保持部126Bに嵌合され、前述のバッキング124と共に、可動子126を含む助手席側ワイパブレード28を構成する。
可動子126の頂部は、固定子120Aのハウジング120Hの下端部の案内機構120Rと嵌合するガイドレール126Rとなっており、可動子126が固定子120Aに対してピボット軸42を中心とする円弧の半径方向に移動可能に構成されている。
図4は、本実施の形態に係る車両用ワイパ装置100の回路を模式的に示した回路図である。図4に示すように、車両用ワイパ装置100は、制御回路52と駆動回路56とを含んでいる。
制御回路52は、前述のようにマイクロコンピュータ58とメモリ60を有し、マイクロコンピュータ58には、車両ECU90(図示せず)を介して、ワイパスイッチ50、方向指示器スイッチ54、ウォッシャスイッチ62、レインセンサ76、車速センサ92、車載カメラ94、GPS装置96、操舵角センサ98が各々接続されている。
駆動回路56は、ワイパモータ18を駆動させるための第1プリドライバ104及びワイパモータ駆動回路108、伸縮機構120を駆動させるための第2プリドライバ106及び伸縮機構駆動回路110を備えている。また駆動回路56は、ウォッシャモータ64を駆動させるための、リレー駆動回路78、FET駆動回路80及びウォッシャモータ駆動回路57を有している。
制御回路52のマイクロコンピュータ58は、第1プリドライバ104を介してワイパモータ駆動回路108を構成するスイッチング素子をオンオフさせることによりワイパモータ18の回転を、第2プリドライバ106を介して伸縮機構駆動回路110のスイッチング素子をオンオフさせることにより伸縮機構120の動作を、各々制御する。また、マイクロコンピュータ58は、リレー駆動回路78及びFET駆動回路80を制御することによりウォッシャモータ64の回転を制御する。
ワイパモータ18がブラシ付きDCモータの場合、ワイパモータ駆動回路108は4個のスイッチング素子を含む。スイッチング素子は、一例としてN型のFET(電界効果トランジスタ)である。また、伸縮機構120を駆動する電圧を生成する伸縮機構駆動回路110も、一例として図4に示したように、4個のスイッチング素子を含み、各スイッチング素子はN型のFETである。
図4に示すように、ワイパモータ駆動回路108は、FET108A〜108Dを含んでいる。FET108Aは、ドレインが電源(+B)に接続され、ゲートが第1プリドライバ104に接続され、ソースがワイパモータ18の一端部に接続されている。FET108Bは、ドレインが電源(+B)に接続され、ゲートが第1プリドライバ104に接続され、ソースがワイパモータ18の他端部に接続されている。FET108Cは、ドレインがワイパモータ18の一端部に接続され、ゲートが第1プリドライバ104に接続され、ソースが接地されている。FET108Dは、ドレインがワイパモータ18の他端部に接続され、ゲートが第1プリドライバ104に接続され、ソースが接地されている。
第1プリドライバ104は、マイクロコンピュータ58からの制御信号に従ってFET108A〜108Dのゲートに供給する制御信号を切り替えることで、ワイパモータ18の駆動を制御する。すなわち、第1プリドライバ104は、ワイパモータ18の出力軸32を所定方向に回転(正回転)させる場合には、FET108AとFET108Dの組をオンさせ、ワイパモータ18の出力軸32を所定方向と逆方向に回転(逆回転)させる場合には、FET108BとFET108Cの組をオンさせる。また、第1プリドライバ104は、マイクロコンピュータ58からの制御信号に基づいて、FET108A及びFET108Dを断続的にオンオフさせるPWMを行う。
第1プリドライバ104はPWMにより、FET108A及びFET108Dのオンオフに係るデューティ比を変化させることにより、ワイパモータ18の正回転での回転速度を制御する。当該デューティ比が大きくなれば、正回転時にワイパモータ18の端子に印加される電圧の実効値が高くなり、ワイパモータ18の回転速度は大きくなる。
同様に、第1プリドライバ104はPWMにより、FET108B及びFET108Cのオンオフに係るデューティ比を変化させることにより、ワイパモータ18の逆回転での回転速度を制御する。当該デューティ比が大きくなれば、逆回転時にワイパモータ18の端子に印加される電圧の実効値は高くなり、ワイパモータ18の回転速度は大きくなる。
伸縮機構駆動回路110は、FET110A〜110Dを含んでいる。FET110Aは、ドレインが電源(+B)に接続され、ゲートが第2プリドライバ106に接続され、ソースが伸縮機構120の固定子120Aのコイルの一端部に接続されている。FET110Bは、ドレインが電源(+B)に接続され、ゲートが第2プリドライバ106に接続され、ソースが伸縮機構120の固定子120Aのコイルの他端部に接続されている。FET110Cは、ドレインが伸縮機構120の固定子120Aのコイル120Cの一端部に接続され、ゲートが第2プリドライバ106に接続され、ソースが接地されている。FET110Dは、ドレインが伸縮機構120の固定子120Aのコイル120Cの他端部に接続され、ゲートが第2プリドライバ106に接続され、ソースが接地されている。
第2プリドライバ106は、マイクロコンピュータ58からの制御信号に従ってFET110A〜110Dのゲートに供給する制御信号を切り替えることで、伸縮機構120の駆動を制御する。一例として、助手席側ワイパアーム24を助手席側上方に見かけ上伸長させるように伸縮機構120の可動子126を所定方向に移動させる場合、第2プリドライバ106は、FET110AとFET110Dの組をオンさせ、次いでFET110BとFET110Cの組をオンさせる。かかるスイッチング制御を反復することにより、可動子126を所定方向に移動させる。また、可動子126の移動速度は、FET110AとFET110Dの組をオンさせ、次いでFET110BとFET110Cの組をオンさせるスイッチングのタイミングを早めるとともに、FET110A、110B、110C、110Dの各々に印加する電圧を高くすることによって高速化できる。第2プリドライバ104は、マイクロコンピュータ58からの制御信号に基づいて、前述の第1プリドライバ104のようなPWMを行うことにより、FET110A、110B、110C、110Dの各々に印加する電圧を制御する。
伸縮機構120の可動子126を所定方向の逆方向に移動させる場合、第2プリドライバ106は、FET110BとFET110Cの組をオンさせ、次いでFET110AとFET110Dの組をオンさせる。かかるスイッチング制御を反復することにより、可動子126を所定方向の逆方向に移動させる。また、可動子126の移動速度は、FET110BとFET110Cの組をオンさせ、次いでFET110AとFET110Dの組をオンさせるスイッチングのタイミングを早めるとともに、FET110A、110B、110C、110Dの各々に印加する電圧を高くすることによって高速化できる。第2プリドライバ104は、マイクロコンピュータ58からの制御信号に基づいて、前述の第1プリドライバ104のようなPWMを行うことにより、FET110A、110B、110C、110Dの各々に印加する電圧を制御する。
ワイパモータ18の減速機構48内における出力軸32の出力軸端部112には、2極のセンサマグネット112Aが固定され、センサマグネット112Aに対向するように絶対角センサ114が設けられている。
伸縮機構120のハウジング120H内には、可動子126の永久磁石列120Bに対向するように移動検出センサ118が設けられている。
絶対角センサ114はセンサマグネット112Aの磁界を、移動検出センサ118は永久磁石列120Bの磁界を、各々検出し、検出した磁界の強さに応じた信号を出力する。マイクロコンピュータ58は、絶対角センサ114が出力した信号に基づいて、ワイパモータ18の出力軸32の回転角度、回転位置、回転方向及び回転速度を算出すると共に、移動検出センサ118が出力した信号に基づいて、伸縮機構120の移動量、位置、移動方向及び移動速度を算出する。
ワイパモータ18の出力軸32の回転角度からは、運転席側ワイパブレード30の下反転位置P2Dと上反転位置P1Dとの間での位置が算出できる。また、伸縮機構120の可動子126の移動量からは、助手席側ワイパアーム24の見かけの伸長の程度(拡大の程度)が算出できる。マイクロコンピュータ58は、出力軸32の回転角度から算出した運転席側ワイパブレード30の下反転位置P2Dと上反転位置P1Dとの間での位置に基づいて、可動子126の移動量を制御することにより、ワイパモータ18と伸縮機構120の各々の動作を同期させる。一例として、メモリ60に、運転席側ワイパブレード30の下反転位置P2Dと上反転位置P1Dとの間での位置(又は出力軸32の回転角度)と可動子126の移動量とを対応付けたマップ(例えば、後述する伸縮機構作動量マップ)を予め記憶させ、当該マップに従って、出力軸32の回転角度に応じて可動子126の移動量を制御する。
図5は、本実施の形態における出力軸32の回転角度に応じた可動子126の移動量(作動量)を規定した伸縮機構作動量マップの一例を示している。図5の横軸は出力軸32の回転角度である出力軸回転角度θAである。出力軸回転角度θAは、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pに位置する場合は「0°」になる図5の縦軸は可動子126の移動量である伸縮機構作動量MVであり、その最大値は所定作動量MV2となる。伸縮機構作動量MVは、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pに位置する場合に「0」となるので、伸縮機構作動量MVが「0」となる位置から可動子126の位置までの距離を示している。図5の原点Oは、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pにある状態を示している。図5のθ1は、出力軸32が所定回転角度θ1回転した結果、助手席側ワイパブレード28が上反転位置P1Pにある状態を示している。
マイクロコンピュータ58は、ワイパモータ18の出力軸32が回転を始めると、絶対角センサ114で検知した出力軸32の回転角度と伸縮機構作動量マップとを照合する。かかる照合により、図5の曲線190で示された角度から、絶対角センサ114で検知した出力軸回転角度θAに対応する伸縮機構作動量MVを算出し、算出した伸縮機構作動量MVになるように伸縮機構120の可動子126の移動量を制御する。
より具体的には、マイクロコンピュータ58は、絶対角センサ114によりワイパモータ18の出力軸32の回転角度が0°から正回転方向で変化を開始した場合を、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pからの移動を開始したと判定し、伸縮機構120の可動子126の助手席側上方(所定方向)への移動を開始させる。マイクロコンピュータ58は、前述のように、伸縮機構作動量マップを用いて出力軸32の回転角度に対応した可動子126の移動量を決定するが、マイクロコンピュータ58は、移動検出センサ118からの信号に基づいて可動子126の移動量をモニターし、伸縮機構作動量マップを用いて決定した移動量になるように伸縮機構120の動作を制御する。伸縮機構作動量マップの設定によるが、図5に示したように、出力軸回転角度θAが0°と所定回転角度θ1との間の中間回転角度θmになった場合に、可動子126の助手席側上方への移動量が所定作動量MV2となるようにする。可動子126の助手席側上方への移動量が所定作動量MV2になることで、助手席側ワイパブレード28をウィンドシールドガラス1上の助手席側上方に移動させる。
可動子126の所定方向への移動量が所定作動量MV2に達した後は、伸縮機構作動量マップに従い、可動子126を所定方向とは逆方向に移動させる。具体的には、出力軸32の回転角度が所定回転角度θ1に達して、助手席側ワイパブレード28が上反転位置P1Pに達するまでに可動子126を所定作動量MV2で所定方向とは逆方向に移動させることにより、図5の伸縮機構作動量マップに示したように、可動子126の移動量を0まで減少させる。本実施の形態の移動検出センサ118は、MRセンサ等の、対象物の移動量及び移動方向が検出可能なセンサを用いているので、可動子126が所定方向と逆方向に移動した場合には、それまでに検出した移動量が0に向かって減少する状態を検出できる。そして、かかる可動子126の移動量の減少により、助手席側ワイパブレード28は元の位置に戻される。
以上の説明は、助手席側ワイパブレード28を下反転位置P2Pから上反転位置P1Pに移動させながら払拭範囲Z2を払拭させる場合である。助手席側ワイパブレード28を上反転位置P1Pから下反転位置P2Pに移動させながら払拭範囲Z2を払拭させる場合には、絶対角センサ114により出力軸32の回転角度が0°から逆回転方向で変化を開始した場合を、助手席側ワイパブレード28が上反転位置P1Pからの移動を開始したと判定し、伸縮機構120の可動子126の所定方向への移動を開始させ、可動子126の所定方向への移動量が所定作動量MV2に達した後は、伸縮機構作動量マップに従い、可動子126を所定方向とは逆方向に移動させる。なお、図5に示す伸縮機構作動量マップは中間回転角度θmを軸にして左右対称な曲線190となっているが、これに限定されることはない。マップの曲線はウィンドシールドガラス1の形状等に応じて、個別に設定する。
また、マイクロコンピュータ58は、運転席側ワイパブレード30の下反転位置P2Dと上反転位置P1Dとの間での位置及び助手席側ワイパアーム24の拡大の程度に基づいて、ワイパブレードの払拭速度を変化させる等の制御を行うことも可能である。以下に、可動子126の移動量である所定作動量を大きく設定して、助手席側ワイパアーム24の拡大の程度を大きくした場合の払拭速度の制御の一例について述べる。かかる場合には、ワイパモータ18の出力軸32の回転角度が中間回転角度θmに近づくにつれて、出力軸32の回転速度を徐々に減速させる。そして、出力軸32の回転角度が中間回転角度θmに達した場合、すなわち、助手席側ワイパアーム24が最大に伸長される場合に、出力軸32の回転速度が極小となるように制御する。出力軸32の回転速度の制御には、例えば、出力軸32の回転角度に応じて規定された出力軸32の回転速度のマップ等(図示せず)を用いる。また、出力軸32の回転速度に対応して、可動子126の移動速度も制御する。例えば、図5に示したような伸縮機構作動量マップを用いているのであれば、出力軸32の回転に可動子126の動作を同期できるので、出力軸32の回転速度の増減に対応して、可動子126の移動速度も制御できる。かかる制御により、助手席側ワイパアーム24を伸長させる速度と助手席側ワイパブレード28の払拭速度とを緩和でき、「助手席側ワイパアーム24が急激に伸びた」という違和感を乗員が覚えるおそれを軽減できる。
ウォッシャモータ駆動回路57は、2個のリレーRLY1、RLY2を内蔵したリレーユニット84、2個のFET86A、86Bを含んでいる。リレーユニット84のリレーRLY1、RLY2のリレーコイルはリレー駆動回路78に各々接続されている。リレー駆動回路78はリレーRLY1、RLY2のオンオフ(リレーコイルの励磁/励磁停止)を切り替える。リレーRLY1、RLY2は、リレーコイルが励磁されていない間は、共通端子84C1、84C2が第1端子84A1、84A2と各々接続している状態(オフ状態)を維持し、リレーコイルが励磁されると共通端子84C1、84C2を第2端子84B1、84B2に各々接続する状態に切り替わる。リレーRLY1の共通端子84C1はウォッシャモータ64の一端に接続されており、リレーRLY2の共通端子84C2はウォッシャモータ64の他端に接続されている。また、リレーRLY1、RLY2の第1端子84A1、84A2の各々はFET86Bのドレインに接続され、リレーRLY1、RLY2の第2端子84B1、84B2の各々は電源(+B)に接続されている。
FET86BはゲートがFET駆動回路80に接続され、ソースが接地されている。FET86Bのオンオフに係るデューティ比はFET駆動回路80によって制御される。また、FET86Bのドレインと電源(+B)との間にはFET86Aが設けられている。FET86Aは、ゲートに制御信号が入力されないのでオンオフの切り替えは行われず、寄生ダイオードをサージの吸収に用いる目的で設けられている。
リレー駆動回路78及びFET駆動回路80は、2個のリレーRLY1、RLY2とFET86Bとのオンオフを切り替えることで、ウォッシャモータ64の駆動を制御する。すなわち、ウォッシャモータ64の出力軸を所定方向に回転(正回転)させる場合、リレー駆動回路78はリレーRLY1をオンさせ(リレーRLY2はオフ)、FET駆動回路80は所定のデューティ比でFET86Bをオンさせる。上記の制御により、ウォッシャモータ64の出力軸の回転速度が制御される。
以下、本実施の形態に係る車両用ワイパ装置100の制御について説明する。図6は、本実施の形態に係る車両用ワイパ装置100における、通常払拭動作から拡大払拭動作への変更等のように、助手席側ワイパアーム24の拡大率(伸長の程度)を変更する拡大変更処理の一例を示したフローチャートである。図6に示した一連の手順は、制御回路52内のマイクロコンピュータ58によって処理される。
ステップ110では、ワイパスイッチ50に設けられている変更モードスイッチがオンになったことを示す変更信号が入力されたか否かを判定し、肯定判定の場合には手順をステップ112に移行させ、否定判定の場合には処理をリターンする。
ステップ112では、絶対角センサ114によって検知された出力軸回転角度θAに基づいて、助手席側ワイパブレード28の位置を算出すると共に、算出した助手席側ワイパブレード28の位置が上反転位置P1P又は下反転位置P2Pであるか否かを判定する。本実施の形態では、往動時に拡大払拭動作を行うと共に復動時に通常払拭動作を行う往動時拡大払拭動作の場合と、往動時に通常払拭動作を行うと共に復動時に拡大払拭動作を行う復動時拡大払拭動作の場合とがある。往動時拡大払拭動作の場合には、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pで反転した後から助手席側ワイパアーム24の伸長を始めるので、ステップ112では、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pに到達した場合に肯定判定をする。また、復動時拡大払拭動作の場合には、助手席側ワイパブレード28が上反転位置P1Pで反転した後から助手席側ワイパアーム24の伸長を始めるので、ステップ112では、助手席側ワイパブレード28が上反転位置P1Pに到達した場合に肯定判定をする。
ステップ112で否定判定の場合には処理をリターンし、ステップ112で肯定判定の場合には、ステップ114で払拭動作の拡大率を変更して処理をリターンする。図7は、本実施の形態に係る伸縮機構120の作動量(伸縮機構作動量MV)の時系列での変化の一例を示したものである。図7は、時間t1(0<t<t)で変更モードスイッチがオンになった場合を示しているが、伸縮機構作動量MVの変化を示す作動量曲線170は0を示したままであり、従って、伸縮機構120は作動していない。
図7の時間t2において、助手席側ワイパアーム24が下反転位置P2P又は上反転位置P1Pに到達したことが絶対角センサ114が検知した出力軸回転角度θAによって示された場合には、伸縮機構120を、拡大払拭動作用マップ172に従った制御を開始することにより、伸縮機構120を作動させる。かかる制御により、助手席側ワイパアーム24の伸長は、変更モードスイッチがオンになった直後ではなく、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2P又は上反転位置P1Pに到達した場合から行われる。その結果、変更モードスイッチ操作後、違和感なく拡大払拭動作を開始させる制御が可能になる。
なお、図6のステップ114における拡大率の変更は、拡大率が0%である通常払拭動作から拡大率が100%である拡大払拭動作への変更を例示した。しかしながら、本実施の形態では、助手席側ワイパアーム24の伸長の程度を示す拡大率を、0〜100%の範囲で任意に設定可能な拡大率変更スイッチを別途設けてもよく、かかる拡大率変更スイッチを設けた場合には、以下のような制御が可能となる。
一例として、0〜1.0の数値で示される払拭範囲の拡大率Xに応じて助手席側ワイパアーム24の伸長を制御する場合について述べる。以下では、拡大率Xと図8に示した伸縮機構作動量マップと下記の式(1)とによって算出した伸縮機構作動量MVになるように伸縮機構120の作動量を制御する。
上記の式(1)中のθAは、図5、図8で示した出力軸32の回転角度である出力軸回転角度θAである。f(θA)は図8の曲線190で示された、拡大率Xが1.0(100%相当)の場合に、出力軸回転角度θAに応じて決定される伸縮機構120の作動量である。また、g(θA)は図8の曲線194で示された、拡大率Xが0(0%相当)の場合に、出力軸回転角度θAに応じて決定される伸縮機構120の作動量である。
拡大率Xが0%相当の場合、すなわち伸縮機構120が作動しない場合には、理論上、伸縮機構120の作動量g(θA)は、出力軸回転角度θAの値に関係なく常に0になる。しかしながら、本実施の形態では、伸縮機構120にも、運転席側ワイパアーム26及び助手席側ワイパアーム24を往復動作させるワイパモータ18の駆動力が影響する場合があり、g(θA)は、実際には出力軸回転角度θAの値に関係なく常に0にはならない場合がある。
ただし、出力軸回転角度θAに対するg(θA)の変化が無視できるようであれば、下記の式(2)のように、拡大率Xでの伸縮機構作動量MVは、f(θA)とXとの積で算出できる。
図8の曲線192は、上記の式(1)に基づいて算出された拡大率Xが0.5(50%相当)の場合の伸縮機構作動量MVである。曲線192が示す伸縮機構作動量MVは、拡大率Xが100%相当の場合である曲線190が示す角度の略1/2になっている。
図9は、拡大率Xに応じた払拭範囲の変化の一例を示している。図9において、払拭範囲Z1は拡大率Xが0%相当の場合、払拭範囲Z2は拡大率Xが100%相当の場合、払拭範囲Z3は拡大率Xが50%相当の場合、を各々示している。図9に示したように、ユーザの操作に応じて拡大率Xを変化させることにより、急激に助手席側ワイパアーム24が伸長するような動作がさらに抑制され、より違和感の少ない拡大払拭動作が可能になる。
以上説明したように、本実施の形態では、拡大払拭動作をさせるためのスイッチがオンになった場合には、当該スイッチがオンになった直後には拡大払拭動作を開始しない。本実施の形態では、絶対角センサ114が検知した出力軸32の回転角度である出力軸回転角度θAが示す助手席側ワイパブレード28の位置が下反転位置P2P又は上反転位置P1Pに到達した場合に、拡大払拭動作を開始する。換言すると、拡大払拭動作をさせるスイッチがオンになったことだけを条件に拡大払拭を行うことはなく、出力軸32の回転角度(出力軸回転角度θA)が助手席側ワイパブレード28の下反転位置P2P又は上反転位置P1Pに対応した角度になった場合に、拡大払拭動作を開始する。
下反転位置P2P又は上反転位置P1Pに到達した助手席側ワイパブレード28は、その直後に反転して、往動又は復動を開始する。助手席側ワイパブレード28及び助手席側ワイパアーム24が往動又は復動を開始した場合に、図5、図8に示したマップに従って伸縮機構120の作動量(伸縮機構作動量MV)を制御することにより、違和感なく拡大払拭動作を開始させる制御をする車両用ワイパ装置100を提供することが可能になる。
なお、本実施形態は、ワイパモータ18の出力軸32が正逆(往復)回転可能に制御されていたが、これに限定されることはない。例えば、出力軸32が一方向に回転するものでもよい。
なお、本実施形態は、ワイパモータ18の出力軸32の回転により、運転席側ワイパブレード30及び助手席側ワイパブレード28を上反転位置P1D、P1Pと下反転位置P2D、P2Pとの間で移動させていたが、これに限定されることはない。例えば、ワイパモータ18として「運転席側ワイパモータ」と「助手席側ワイパモータ」とを備え、運転席側ワイパモータの回転によって運転席側ワイパブレード30を上反転位置P1Dと下反転位置P2Dとの間で移動させ、助手席側ワイパモータの回転によって助手席側ワイパブレード28を上反転位置P1Pと下反転位置P2Pとの間で移動させる構造でもよい。
なお、本実施の形態では、運転席側ワイパブレード30と助手席側ワイパブレード28とが下反転位置P2D、P2Pにて車幅方向に重ならない構造になっていたが、これに限定されることはない。例えば、助手席側ワイパブレード28の運転席側ワイパブレード30側を長く設定してもよい。換言すると、助手席側ワイパブレード28の運転席側ワイパブレード30側が、当該運転席側ワイパブレード30の助手席側ワイパブレード28側と重なるように助手席側ワイパブレード28の長さを設定してもよい。これにより、往復動時に払拭範囲Z2を払拭する際に、ウィンドシールドガラスの中央下側に残る払拭不能領域を少なくすることができる。
なお、本実施の形態では、出力軸32の所定回転角度における中間角度付近までの間で助手席側ワイパアーム24(助手席側ワイパブレード28)を伸長させ、中間角度付近から所定回転角度までの間で助手席側ワイパアーム24(助手席側ワイパブレード28)を縮小させる制御を行ったが、これに限定されることはない。例えば、助手席側ワイパブレード28が下反転位置P2Pから上反転位置P1Pに向かって払拭する際(往動払拭時)に、助手席側ワイパアーム24が徐々に伸長するように制御してもよい。
なお、本実施の形態では、ワイパモータ18の出力軸32の回転角度と伸縮機構120の可動子126の移動量とを用いた実施の形態を説明したが、これに代えて出力軸32の回転位置と可動子126の位置とを用いたものとしてもよい。
[第2の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、伸縮機構180が助手席側ワイパアーム24のピボット軸42の近くに設けられている点で、第1の実施の形態と相違するが、その他の構成については、第1の実施の形態と同様なので、詳細な説明は省略する。
図10は、本実施の形態に係る車両用ワイパ装置の伸縮機構180の一例を示した概略図である。図10に示したように、本実施の形態の伸縮機構180は、助手席側ワイパアーム24を望遠鏡状に伸縮させる機構であり、一端がピボット軸42に連結され、内部に電磁石列180Aを備えた固定子である外部筒24Bと、永久磁石列180Bを備えた可動子である内部筒24Aと、を含み、ゴム等の弾性体で構成されたシール部材184によって伸縮機構180の内部の機構が保護されている。外部筒24Bの内部に入り込んだ水は、排水孔186を介して外部筒24Bの外に排出される。
永久磁石列180Bは、電磁石列180Aに面した側の磁極が交互に異なるように複数の永久磁石が配置されている。従って、電磁石列180Aが励磁されると、電磁石列180Aの磁界と永久磁石列180Bとの磁界の吸引及び反発による相互作用により、内部筒24Aは、外部筒24Bに対して図10の矢印D方向または矢印E方向に移動する、いわゆる往復運動を行う。
外部筒24B内には、移動検出センサ182が設けられている。移動検出センサ182は、可動子である内部筒24Aの移動に伴って変化する永久磁石列180Bの磁界を検出し、電気信号に変換して制御回路52に出力する。
マイクロコンピュータ58は、第1の実施の形態で説明したように、出力軸32の回転角度から算出した運転席側ワイパブレード30の下反転位置P2Dと上反転位置P1Dとの間での位置に基づいて、内部筒24Aの移動量を制御することにより、ワイパモータ18と伸縮機構180の各々の動作を同期させる。
以上説明したように、本実施の形態では、伸縮機構180を助手席側ワイパアーム24が揺動する支点であるピボット軸42近くに設けられるので、第1の実施の形態よりも、助手席側ワイパアーム24の揺動による遠心力が伸縮機構180に作用しにくくなり、伸縮機構180をより安定して動作させることができる。
また、ウィンドシールドガラス1表面の水滴を払拭する助手席側ワイパブレード28近くに設けられた第1の実施の形態の伸縮機構120よりも、本実施の形態に係る伸縮機構180は、助手席側ワイパブレード28から離れた位置に設けられるので、内部機構に雨水が侵入するおそれが軽減できる。
以上、第2の実施の形態について説明したが、本願は、上記に限定されるものではなく、上記以外にも、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。例えば、第1の実施の形態と第2の実施の形態とを適宜組み合わせることが可能である。
1…ウィンドシールドガラス(ウィンドシールド)、1A…遮光部、14,16…ワイパ、18…ワイパモータ、20…リンク機構、24…助手席側ワイパアーム、24A…内部筒、24B…外部筒、24P…固定軸、26…運転席側ワイパアーム、28…助手席側ワイパブレード、30…運転席側ワイパブレード、32…出力軸、34…クランクアーム、36…リンクロッド、38,40…ピボットレバー、42,44…ピボット軸、46…リンクロッド、48…減速機構、50…ワイパスイッチ、52…制御回路、54…方向指示器スイッチ、56…駆動回路、57…ウォッシャモータ駆動回路、58…マイクロコンピュータ、60…メモリ、62…ウォッシャスイッチ、64…ウォッシャモータ、66…ウォッシャポンプ、68…ウォッシャ液タンク、70…ウォッシャ装置、72A…運転席側ホース、72B…助手席側ホース、74A…運転席側ノズル、74B…助手席側ノズル、76…レインセンサ、78…リレー駆動回路、80…FET駆動回路、84…リレーユニット、84A1,84A2…第1端子、84B1,84B2…第2端子、84C1,84C2…共通端子、90…車両ECU、92…車速センサ、94…車載カメラ、94L…左撮像部、94R…右撮像部、96…GPS装置、98…操舵角センサ、100…車両用ワイパ装置、102…機能エリア、104…第1プリドライバ、106…第2プリドライバ、108…ワイパモータ駆動回路、110…伸縮機構駆動回路、112…出力軸端部、112A…センサマグネット、114…絶対角センサ、118…移動検出センサ、120…伸縮機構、120A…固定子、120B…永久磁石列、120C…コイル、120H…ハウジング、120R…案内機構、122…ブレードラバー、122A…基端部、124…バッキング、126…可動子、126A…バッキング保持部、126B…ブレードラバー保持部、126R…ガイドレール、135…助手席側ワイパアーム、136…助手席側ワイパブレード、140…矢印、142…軌跡、150P…助手席側ワイパアーム、154P…助手席側ワイパブレード、158…非払拭範囲、160…4節リンク機構、162…作動量曲線、164…拡大払拭動作用マップ、170…作動量曲線、172…拡大払拭動作用マップ、180…伸縮機構、180A…電磁石列、180B…永久磁石列、182…移動検出センサ、184…シール部材、186…排水孔、190,192,194…曲線、RLY1,RLY2…リレー、θ1…所定回転角度、θA…出力軸回転角度、θm…中間回転角度、θ1…回転角度、H1…払拭範囲、MV…伸縮機構作動量、MV2…所定作動量、O…原点、P1D,P1P…上反転位置、P2D,P2P…下反転位置、P3D,P3P…格納位置、P4P…下反転位置、P5P…上反転位置、X…拡大率、Z1,Z2,Z3,Z10,Z12…払拭範囲、t1,t2…時間

Claims (5)

  1. 揺動されるワイパアーム、前記ワイパアームに連結されたワイパブレード、及び前記ワイパアームの揺動の支点と前記ワイパブレードの先端とを接近及び離反させる接離機構を備えたワイパのワイパアームを揺動させ、前記ワイパブレードをウィンドシールドの上反転位置と下反転位置との間で払拭動作させる第1駆動源と、
    前記接離機構を駆動して前記ワイパブレードによる前記ウィンドシールドの払拭範囲を変更する第2駆動源と、
    前記ワイパブレードの払拭動作中に、前記第2駆動源を動作させる指令が入力された場合、前記ワイパブレードが前記上反転位置及び前記下反転位置の一方に到達した際に前記第2駆動源の動作を開始させる制御をする制御部と、
    を含む車両用ワイパ装置。
  2. 前記制御部は、前記ワイパブレードの前記ウィンドシールド上の位置に応じて、前記第2駆動源の作動量を0から所定値の間で変化させて前記接離機構を駆動するように前記第2駆動源を制御する請求項1に記載の車両用ワイパ装置。
  3. 前記制御部は、前記第2駆動源を動作させるための指令が入力された場合、前記ワイパブレードが、前記上反転位置及び前記下反転位置の一方に到達してから前記上反転位置と前記下反転位置との中間位置に到達するまでの間に、前記第2駆動源の作動量を0から前記所定値まで変化させる制御を行うと共に、前記ワイパブレードが、前記中間位置に到達してから前記上反転位置及び前記下反転位置の他方に到達するまでの間に、前記第2駆動源の作動量を前記所定値から0まで変化させる制御を行う請求項2記載の車両用ワイパ装置。
  4. 前記ワイパアームの揺動の支点と前記ワイパブレードの先端との離反の程度を示す拡大率の変更が可能で、変更された拡大率を示す信号を出力する拡大率変更部をさらに含み、
    前記制御部は、前記拡大率変更部から入力された信号が示す拡大率に応じた前記第2駆動源の作動量に基づいて、前記第2駆動源の動作を制御する請求項1〜3のいずれか1項記載の車両用ワイパ装置。
  5. 前記制御部は、前記第1駆動源の出力軸の回転角度に対する前記第2駆動源の作動量を規定した作動量制御マップと前記拡大率とに基づいて前記拡大率に応じた第2駆動源の作動量を決定する請求項4記載の車両用ワイパ装置。
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