JP2019042696A - 加飾装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】3次元形状に対しても精度よく加飾を施すことが可能な加飾装置を提供する。
【解決手段】加飾装置1は、ヘッド3と、移動装置5とを有している。ヘッド3では、互いに同一の色の液滴を吐出する複数のノズル33がX軸方向に配列されてノズル列35が構成されており、また、複数の色に対応して複数のノズル列35が設けられている。移動装置5は、製品101とヘッド3とを互いに直交する3軸方向において相対移動させることが可能であるとともに、X軸方向に平行なθ軸回りに製品101とヘッド3とを相対回転させることが可能である。複数のノズル列35のうち少なくとも2つは、互いに直列に配置されている。
【選択図】図4
【解決手段】加飾装置1は、ヘッド3と、移動装置5とを有している。ヘッド3では、互いに同一の色の液滴を吐出する複数のノズル33がX軸方向に配列されてノズル列35が構成されており、また、複数の色に対応して複数のノズル列35が設けられている。移動装置5は、製品101とヘッド3とを互いに直交する3軸方向において相対移動させることが可能であるとともに、X軸方向に平行なθ軸回りに製品101とヘッド3とを相対回転させることが可能である。複数のノズル列35のうち少なくとも2つは、互いに直列に配置されている。
【選択図】図4
Description
本開示は、加飾対象物(製品)に加飾を施す加飾装置に関する。なお、加飾は、例えば、印刷、塗装又は成膜等によって製品の表面を装飾乃至は保護するための処理である。
インクジェット式のプリントヘッド(以下、単に「ヘッド」ということがある。)によって製品を加飾する装置が知られている(例えば特許文献1及び2)。特許文献1及び2では、製品とヘッドとを3次元的に移動させ、複数の面に加飾を施したり、曲面に加飾を施したりしている。特許文献1及び2では、プリントヘッドは、複数の色のインクに対応したものでよいことが開示されている。
インクジェット式のプリントヘッドは、液滴を吐出する複数のノズルを有しており、この複数のノズルは複数列に配列されている。すなわち、複数のノズルは平面的(2次元的)に配置されている。このようなプリントヘッドによって加飾対象物の平面に液滴を吐出するときは、ノズルから加飾対象物の平面までの距離は複数のノズル間で一定である。しかし、例えば、加飾対象物の曲面に対して平面的に配置された複数のノズルを対向させると、ノズルから曲面までの距離が複数のノズル間で異なってしまう。すなわち、液滴の飛翔距離にばらつきが生じる。その結果、画質が低下する。従って、3次元形状に対しても精度よく加飾を施すことが可能な加飾装置が提供されることが望ましい。
本開示の一態様に係る加飾装置は、互いに同一の色の液滴を吐出する複数のノズルが所定方向に配列されてノズル列が構成されており、複数の色に対応する複数の前記ノズル列が設けられているヘッドと、前記液滴によって加飾される加飾対象物と前記ヘッドとを互いに直交する3軸方向において相対移動させることが可能であるとともに、前記所定方向に平行な旋回軸回りに前記加飾対象物と前記ヘッドとを相対回転させることが可能な移動装置と、を有しており、互いに異なる色に対応する少なくとも2つの前記ノズル列が互いに直列に配置されている。
好適には、全ての前記ノズル列が互いに直列かつ1列に配置されている。
好適には、前記加飾装置は、前記ヘッドを制御するヘッド制御部と、前記移動装置を制御する移動制御部と、を更に有しており、前記移動装置は、駆動力が前記加飾対象物及び前記ヘッドのいずれかに伝えられる実動電動機と、駆動力が前記加飾対象物及び前記ヘッドのいずれにも伝えられないダミー電動機と、前記ダミー電動機の駆動量に応じた数のパルスを出力するダミーセンサと、を有しており、前記移動制御部は、前記実動電動機と前記ダミー電動機との同期をとりつつこれらを駆動し、前記ヘッド制御部は、前記ダミーセンサから所定数のパルスを受信したときに前記ヘッドに液滴の吐出を指令する。
前記ダミー電動機の駆動量は、前記ノズルを液滴の吐出方向へ前記加飾対象物の表面に投影した位置の前記表面上における移動量に比例する。
好適には、前記加飾装置は、前記ヘッドが前記加飾対象物に対して順次経由していく複数の相対位置を規定する制御情報を記憶可能な記憶部と、前記記憶部に記憶される前記制御情報を設定する操作を受け付けるユーザインターフェースと、を更に有しており、前記制御情報は、前記複数の相対位置それぞれについて、前記実動電動機の位置制御における目標値に係る情報と、前記ダミー電動機の位置制御における目標値に係る情報とを対応付けて含んでいる。
前記加飾装置は、前記ヘッド及び前記移動装置を制御する統括制御部を更に有しており、前記統括制御部は、互いに直列に配置されているノズル列について、同時に2以上のノズル列から液滴を吐出させることは行わず、前記加飾対象物の同一の領域に対する走査をノズル列毎に順次行うように前記ヘッド及び前記移動装置を制御する。
前記加飾装置は、前記加飾対象物に着弾した前記液滴を硬化させる硬化装置と、前記硬化装置を制御する硬化制御部と、を更に有しており、前記硬化制御部は、互いに直列に配置されているノズル列について、先に着弾している液滴に当該液滴を吐出したノズル列とは異なるノズル列からの液滴が重ねられる前に、前記先に着弾している液滴の硬化を行うように前記硬化装置を制御する。
上記の構成によれば、3次元形状に対しても精度よく加飾を施すことが可能である。
(加飾装置の概要)
図1は、実施形態に係る加飾装置1の要部構成を模式的に示す側面図である。図2は、加飾装置1の要部構成を模式的に示す正面図である。
図1は、実施形態に係る加飾装置1の要部構成を模式的に示す側面図である。図2は、加飾装置1の要部構成を模式的に示す正面図である。
加飾装置1は、例えば、製品101に複数色のインクを塗布して製品101の表面に画像を形成する装置として構成されている。製品101の材料、形状及び寸法は適宜なものであってよい。例えば、製品101の材料は、樹脂又は金属である。また、例えば、製品101は、種々の容器、電子機器(例えば携帯電話機)の筐体、又は比較的大型の機器の部品である。図示の例では、図1の紙面右上側の階段状の表面に画像が形成される。
加飾装置1は、例えば、インクジェット方式のプリンタにより構成されている。具体的には、加飾装置1は、インクの液滴(インク滴)を吐出するヘッド3と、ヘッド3と製品101とを相対移動させる移動装置5とを有している。ヘッド3と製品101とを相対移動させつつ、ヘッド3から製品101へ向けてインク滴を吐出させることにより、製品101の表面には画像が形成される。
(移動装置の概要)
移動装置5は、例えば、直交座標系XYZの3軸方向においてヘッド3と製品101とを相対移動(平行移動)可能に構成されている。また、移動装置5は、ヘッド3を製品101に対してX軸回りに相対回転(回転移動)可能に構成されている。従って、加飾装置1は、1方向に面する平面だけでなく、X軸に対して直交する任意の方向(ただし、後述するように本実施形態では360°ではない。)に面する平面又は曲面に対して一定の距離でヘッド3を対向させ、加飾を行うことが可能である。
移動装置5は、例えば、直交座標系XYZの3軸方向においてヘッド3と製品101とを相対移動(平行移動)可能に構成されている。また、移動装置5は、ヘッド3を製品101に対してX軸回りに相対回転(回転移動)可能に構成されている。従って、加飾装置1は、1方向に面する平面だけでなく、X軸に対して直交する任意の方向(ただし、後述するように本実施形態では360°ではない。)に面する平面又は曲面に対して一定の距離でヘッド3を対向させ、加飾を行うことが可能である。
(移動装置における平行移動のための構成)
ヘッド3と製品101とのX軸方向における相対移動は、例えば、製品101のX軸方向における移動(絶対座標系における移動)によって実現される。具体的には、例えば、移動装置5は、ベース7と、ベース7上に設けられ、X軸方向に延びるX軸ガイド9と、X軸ガイド9によってX軸方向に案内されるX軸スライダ11とを有している。X軸スライダ11は、製品101を保持し、また、ここでは不図示の駆動機構によってX軸方向に駆動される。
ヘッド3と製品101とのX軸方向における相対移動は、例えば、製品101のX軸方向における移動(絶対座標系における移動)によって実現される。具体的には、例えば、移動装置5は、ベース7と、ベース7上に設けられ、X軸方向に延びるX軸ガイド9と、X軸ガイド9によってX軸方向に案内されるX軸スライダ11とを有している。X軸スライダ11は、製品101を保持し、また、ここでは不図示の駆動機構によってX軸方向に駆動される。
ヘッド3と製品101とのY軸方向における相対移動は、例えば、ヘッド3のY軸方向における移動(絶対座標系における移動)によって実現される。具体的には、例えば、移動装置5は、ベース7上に立てられた1対のコラム13と、1対のコラム13に架け渡され、Y軸方向に延びるY軸ガイド15と、Y軸ガイド15によってY軸方向に案内されるY軸スライダ17とを有している。Y軸スライダ17は、後述するZ軸方向における相対移動のための機構を介してヘッド3を保持しており、また、ここでは不図示の駆動機構によってY軸方向に駆動される。
ヘッド3と製品101とのZ軸方向における相対移動は、例えば、ヘッド3のZ軸方向における移動(絶対座標系における移動)によって実現される。具体的には、例えば、移動装置5は、Y軸スライダ17に固定され、Z軸方向に延びるZ軸ガイド19と、Z軸ガイド19によってZ軸方向に案内されるZ軸スライダ21とを有している。Z軸スライダ21は、当該Z軸スライダ21に固定されたヘッド支持部23を介してヘッド3を保持しており、また、ここでは不図示の駆動機構によってZ軸方向に駆動される。
(移動装置における回転移動のための構成)
図3は、ヘッド3及びその周辺を拡大して示す模式的な側面図である。
図3は、ヘッド3及びその周辺を拡大して示す模式的な側面図である。
ヘッド3と製品101とのX軸に平行なθ軸回りの相対回転は、例えば、ヘッド3のθ軸回りの回転(絶対座標系における回転)によって実現される。具体的には、例えば、ヘッド3は、ヘッド支持部23によってθ軸回りに回転可能に支持されている。そして、ヘッド支持部23に設けられた回転式のθ軸電動機25θの回転がプーリ・ベルト機構27を介してヘッド3に伝達されることによって、ヘッド3は、θ軸回りに回転する。ヘッド3のθ軸回りの回転可能範囲は適宜に設定されてよい。例えば、回転可能範囲は、Z軸方向の負側を中心とする180°の範囲、又は当該範囲よりも若干広い範囲(例えば270°以下の範囲)である。
(移動装置のD軸電動機)
図3に示すように、移動装置5は、回転式のD軸電動機25Dを有している。D軸電動機25Dは、θ軸電動機25θ及び後述する他の電動機(25X、25Y及び25Z)とは異なり、その駆動力は、ヘッド3及び製品101のいずれにも伝えられない。そして、D軸電動機25Dは空転する。後述するように、このD軸電動機25Dは、駆動力がヘッド3又は製品101に伝えられる電動機(25X、25Y、25Z及び25θ)と同期するように駆動制御され、ヘッド3からの液滴の吐出タイミングの制御に利用される。なお、D軸電動機25Dは、リニアモータとすることも不可能ではない。
図3に示すように、移動装置5は、回転式のD軸電動機25Dを有している。D軸電動機25Dは、θ軸電動機25θ及び後述する他の電動機(25X、25Y及び25Z)とは異なり、その駆動力は、ヘッド3及び製品101のいずれにも伝えられない。そして、D軸電動機25Dは空転する。後述するように、このD軸電動機25Dは、駆動力がヘッド3又は製品101に伝えられる電動機(25X、25Y、25Z及び25θ)と同期するように駆動制御され、ヘッド3からの液滴の吐出タイミングの制御に利用される。なお、D軸電動機25Dは、リニアモータとすることも不可能ではない。
(ヘッドの構成)
図4(a)は、ヘッド3の構成を模式的に示す平面図であり、紙面手前側が液滴が吐出される側である。なお、ヘッド3は、X軸に平行なθ軸回りに回転することによって向きが変化するが、この図では、便宜上、ヘッド3の液滴を吐出する面がZ軸方向の負側を向いている状態を仮定して、直交座標系XYZが付されている。
図4(a)は、ヘッド3の構成を模式的に示す平面図であり、紙面手前側が液滴が吐出される側である。なお、ヘッド3は、X軸に平行なθ軸回りに回転することによって向きが変化するが、この図では、便宜上、ヘッド3の液滴を吐出する面がZ軸方向の負側を向いている状態を仮定して、直交座標系XYZが付されている。
図3及び図4(a)に示すように、ヘッド3は、例えば、ヘッド基部29と、ヘッド基部29に固定された第1ヘッド本体31A〜第4ヘッド本体31D(以下、これらを区別せずに、単に「ヘッド本体31」ということがある。)とを有してる。
ヘッド基部29は、複数のヘッド本体31を保持する部分であり、その形状及び寸法等は適宜に設定されてよい。なお、上述したように、θ軸回りに回転可能に支持されたり、プーリ・ベルト機構27からθ軸電動機25θの駆動力が伝えられたりする部分は、例えば、ヘッド基部29である。
ヘッド本体31は、図4(a)において模式的に示すように、液滴を吐出するための複数のノズル33を有している。第1ヘッド本体31A〜第4ヘッド本体31Dそれぞれにおいて、複数のノズル33は、1列に配列されて、第1ノズル列35A〜第4ノズル列35Dを構成している(以下、これらを区別せずに、単に「ノズル列35」ということがある。)。
各ヘッド本体31(各ノズル列35)は、1色のインクに対応しており、各ヘッド本体31の複数のノズル33は、互いに同一の色のインクを吐出する。また、複数のヘッド本体31は、互いに異なる色のインクに対応している。例えば、図示の例では、ヘッド本体31の数は4つであり、イエロー、マジェンダ、シアン及び黒に対応している。
上記を構成の観点で述べると、各ヘッド本体31の複数のノズル33は、ヘッド本体31内に設けられている不図示の共通の流路に接続されている。この流路には、不図示のカートリッジからインクが供給される。複数のヘッド本体31間において、前記の流路及びカートリッジは、互いに別個に設けられている。
ヘッド本体31は、特に図示しないが、例えば、複数のノズル33及び上記の流路が形成されている流路部材と、当該流路部材内のインクを液滴として吐出するための駆動力を生じる駆動部とを有している。駆動力を生じる方式は、適宜なものとされてよく、例えば、圧電式であってもよいし、サーマル式であってもよい。不図示のカートリッジは、例えば、ヘッド3に搭載されてもよいし、ヘッド支持部23に搭載されてもよいし、ベース7等の移動しない部材に搭載されてもよい。
各ヘッド本体31において、複数のノズル33は、例えば、X軸(θ軸)に平行に配列されている。従って、X軸方向に見て製品101の表面に沿う方向(主走査方向)において1つのノズル列35を製品101に対して相対移動させつつ、複数のノズル33からインク滴を吐出させることにより、ノズル列35の長さと同等の幅をX軸方向(副走査方向)に有し、ヘッド本体31の移動距離に応じた長さで主走査方向に延びる1色の画像が形成される。
複数のヘッド本体31(別の観点では複数のノズル列35)は、例えば、直列かつ1列で配列されている。この並び方向は、ヘッド3の回転軸(θ軸)に平行(X軸方向に平行)な方向である。従って、例えば、ヘッド3と製品101とのX軸方向における相対移動と、上記のような1色の画像の形成とを繰り返して、同一の領域に複数の色の画像を重ねることによって、上記の同一の領域にカラー画像が形成される。なお、複数のヘッド本体31の並び順(色の並び順)は、適宜に設定されてよい。
互いに隣接するノズル列35間にはギャップGpが存在している。図示の例では、ギャップGpは、互いに隣接するヘッド本体31間のギャップと、各ヘッド本体31における、ヘッド本体31の端部とノズル列35との間の距離とを含んでいる。なお、ヘッド本体31間のギャップを無くすようにヘッド本体31をヘッド基部29に取り付けてもよい。また、本実施形態とは異なり、一つのヘッド本体に複数のノズル列35を形成することによって、互いに隣接するノズル列35間のギャップを無くしてもよい(互いに隣接するノズル列35間のギャップを互いに隣接するノズル33間の距離と同等としてもよい。)。
(硬化装置)
図3に戻る。加飾装置1は、製品101に着弾したインク滴を硬化させるための処理を行う硬化装置37を有している。
図3に戻る。加飾装置1は、製品101に着弾したインク滴を硬化させるための処理を行う硬化装置37を有している。
インク滴を硬化させる方法として、代表的なものとしては、例えば、光(通常は紫外線(UV)。以下、UVを例にとる。)によって硬化する成分を含むインクを用い、当該インクにUVを照射する方法が挙げられる。その他、加熱及び/又は送風が行われてもよい。以下の説明では、UVを照射する態様を例に取るものとする。
硬化装置37は、例えば、光源(及び必要に応じて反射鏡)を含んで構成され、UVを放射する放射部37aを有している。放射部37aは、例えば、ヘッド3に固定されており、主としてヘッド3の面する方向(インク滴を吐出する方向)へUVを放射可能である。ヘッド3のθ軸回りの回転によって、放射部37aがUVを放射する方向も変化する。
放射部37aは、例えば、ヘッド3に対してX軸に直交する方向に位置している。また、放射部37aは、X軸方向において、複数のヘッド本体31全体に亘る長さを有していてもよいし、一のヘッド本体31の長さに相当する長さを有していてもよい。また、放射部37aは、全体として、X軸方向において、複数のヘッド本体31全体に亘る長さを有しつつ、一のヘッド本体31の長さで複数部位に分割されており、その部位毎にUVの放射を制御可能であってもよい。
(信号処理系の構成)
図5は、加飾装置1の信号処理系の構成を示すブロック図である。
図5は、加飾装置1の信号処理系の構成を示すブロック図である。
加飾装置1は、既述のように、ヘッド3、移動装置5及び硬化装置37を有しているとともに、これらを制御するための制御装置39と、ユーザと制御装置39とを仲介するユーザインターフェース49とを有している。
(移動装置の電動機)
移動装置5は、既述のθ軸電動機25θ及びD軸電動機25Dの他、X軸電動機25X、Y軸電動機25Y及びZ軸電動機25Zを有している。なお、以下では、これらを区別せずに、単に「電動機25」ということがある。
移動装置5は、既述のθ軸電動機25θ及びD軸電動機25Dの他、X軸電動機25X、Y軸電動機25Y及びZ軸電動機25Zを有している。なお、以下では、これらを区別せずに、単に「電動機25」ということがある。
また、移動装置5は、複数の電動機25の駆動量を検出するX軸センサ51X、Y軸センサ51Y、Z軸センサ51Z、θ軸センサ51θ及びD軸センサ51Dを有している。なお、以下では、これらを区別せずに、単に「センサ51」ということがある。
X軸電動機25Xは、例えば、回転式の電動機であり、その回転は、適宜な機構によって直線運動に変換されてX軸スライダ11に伝達される。同様に、Y軸電動機25Yは、例えば、回転式の電動機であり、その回転は、適宜な機構によって直線運動に変換されてY軸スライダ17に伝達される。また、Z軸電動機25Zは、例えば、回転式の電動機であり、その回転は、適宜な機構によって直線運動に変換されてZ軸スライダ21に伝達される。
なお、各軸の電動機25は、直流モータ及び交流モータのいずれであってもよいし、同期機又は誘導機であってもよいし、ブレーキ付きのものであってもよい。回転を直線運動に変換する機構は、例えば、ボールねじ機構、ラック・ピニオン機構又はリンク機構である。X軸電動機25X、Y軸電動機25Y及び/又はZ軸電動機25Zは、その動力をスライダに直接的に伝えるリニアモータであってもよい。
センサ51は、例えば、エンコーダ又はレゾルバであり、電動機25の駆動量(本実施形態では回転量)に応じた数のパルスを出力する。この場合、公知のように、単位時間当たりのパルスの数によって速度が示され、パルスの積算値によって位置が示される。すなわち、センサ51は、速度センサと捉えられてもよいし、位置センサと捉えられてもよい。センサ51は、インクリメンタル式のものであってもよいし、アブソリュート式のものであってもよい。
(制御装置)
制御装置39は、例えば、特に図示しないが、例えば、CPU、ROM、RAM及び外部記憶装置を含むコンピュータによって構成されている。CPUがROM及び/又は外部記憶装置に記憶されているプログラムを実行することにより、制御装置39には種々の機能部が構成される。機能部は、例えば、ヘッド3を制御するヘッド制御部41、移動装置5を制御する移動制御部43、硬化装置37を制御する硬化制御部45、及びこれらの制御部を制御する統括制御部47である。
制御装置39は、例えば、特に図示しないが、例えば、CPU、ROM、RAM及び外部記憶装置を含むコンピュータによって構成されている。CPUがROM及び/又は外部記憶装置に記憶されているプログラムを実行することにより、制御装置39には種々の機能部が構成される。機能部は、例えば、ヘッド3を制御するヘッド制御部41、移動装置5を制御する移動制御部43、硬化装置37を制御する硬化制御部45、及びこれらの制御部を制御する統括制御部47である。
これらの制御部のハードウェア構成は、適宜に統合又は分割されてよい。例えば、これら4つの制御部は、互いに異なる筐体に収容され、ケーブルによって接続されていてもよいし、互いに異なる回路基板によって構成され、同一の筐体に収容されていてもよいし、互いに同一の回路基板によって構成されていてもよい。また、各制御部も、適宜に分割されて構成されていてよい。
統括制御部47は、例えば、製品101に印刷する画像のデータ(画像データDT1)を記憶可能な記憶部47mを有している。統括制御部47は、例えば、記憶部47mに記憶されている画像データDT1をヘッド制御部41に入力する。ヘッド制御部41は、例えば、入力された画像データDT1の内容に応じて、ノズル33毎の駆動信号をヘッド3に入力する。これにより、複数のノズル33から選択的に液滴が吐出される。この際、1ドットに対する液滴の数及び/又は液滴の大きさが調整されてもよい。
また、統括制御部47は、例えば、移動装置5の動作を規定する制御データDT2を記憶可能である。制御データDT2は、例えば、ヘッド3の製品101に対する相対移動の経路を規定する位置データDT3を含んでいる。統括制御部47は、例えば、制御データDT2を移動制御部43に入力する。移動制御部43は、入力された制御データDT2(位置データDT3)の内容に応じて、複数の電動機25に制御指令を出力する。これにより、複数の電動機25は、予め定められたパターンで駆動される。
また、統括制御部47は、例えば、UVの照射を指示する信号を硬化制御部45に入力する。硬化制御部45は、例えば、UVの照射の継続を指示する信号が入力されている間、又はUVの照射開始を指示する信号が入力されてからUVの照射終了を指示する信号が入力されるまでの間、硬化装置37へ駆動信号を出力する。これにより、放射部37aからUVが放射される。
ヘッド制御部41には、D軸センサ51Dの生成したパルスも入力される。後述するように、このパルスの数は、ヘッド3をインク滴の吐出方向へ製品101の表面上に投影した位置をヘッド3の製品101の表面上(後述するD軸上)の位置として考えたときに、ヘッド3の移動距離に比例する。一方、ヘッド制御部41は、所定数のパルスが入力される度に、1ライン(1列のドット)分の駆動信号をヘッド本体31の駆動部に入力する。従って、ヘッド3がD軸上を一定距離で進む度に、1ラインの印刷がなされる。なお、1ライン分の駆動信号は、巨視的には1つのノズル列35内の複数のノズル33に対して同一タイミングで出力されるが、微視的には1つのノズル列35内の複数のノズル33間で異なるタイミングで出力されることもある。
移動制御部43は、例えば、複数の電動機25に共通する主制御部53を有しているとともに、電動機25毎に設けられたX軸制御部55X、Y軸制御部55Y、Z軸制御部55Z、θ軸制御部55θ及びD軸制御部55D(以下、これらを区別せずに、単に「軸制御部55」ということがある。)を有している。
主制御部53は、例えば、統括制御部47から入力された制御データDT2(位置データDT3)によって規定されるヘッド3の移動が実現されるように、複数の軸制御部55に位置指令を出力する。この際、主制御部53は、複数の電動機25の同期をとるように、複数の軸制御部55へ指令を出力してよい。軸制御部55は、入力された位置が実現されるように、センサ51からの検出信号に基づいて、電動機25をフィードバック制御する。これにより、走査のためのヘッド3と製品101との相対移動が実現される。なお、速度の目標値は、制御データDT2によって規定されていてもよいし、位置偏差等に応じて統括制御部47、主制御部53又は軸制御部55が設定してもよい。
(ユーザインターフェース)
ユーザインターフェース49は、例えば、特に図示しないが、ユーザの操作を受け付ける入力装置と、ユーザに所定の情報を表示する表示装置とを含んで構成されている。なお、入力装置及び表示装置は、タッチパネルのように一体化されていてもよい。また、統括制御部47は、例えば、市販のパーソナルコンピュータ(PC)によって構成されてよく、入力装置及び表示装置は、そのPCに接続されたキーボード及びディスプレイであってもよい。
ユーザインターフェース49は、例えば、特に図示しないが、ユーザの操作を受け付ける入力装置と、ユーザに所定の情報を表示する表示装置とを含んで構成されている。なお、入力装置及び表示装置は、タッチパネルのように一体化されていてもよい。また、統括制御部47は、例えば、市販のパーソナルコンピュータ(PC)によって構成されてよく、入力装置及び表示装置は、そのPCに接続されたキーボード及びディスプレイであってもよい。
画像データDT1又は制御データDT2は、例えば、ユーザインターフェース49に対する操作によって、制御装置39に接続されている記憶媒体又はPCから記憶部47mに保存される。なお、画像データDT1又は制御データDT2の一部又は全部は、ユーザインターフェース49に対する操作によって、制御装置39において作成されてもよい。また、ユーザインターフェース49は、ティーチングペンダントを含んで構成され、制御データDT2の一部又は全部は、ティーチングペンダントを利用した教示によって作成されてもよい。
(走査手順の一例)
図6(a)〜図6(e)は、加飾装置1によって製品101を加飾するときの操作手順の一例を示す模式的な平面図である。走査は、図6(a)から図6(e)へ順に進む。ヘッド3は、X軸に平行なθ軸回りに回転可能であるが、ここでは、便宜上、ヘッド3が下方(Z軸方向の負側)に面している状態を示している。
図6(a)〜図6(e)は、加飾装置1によって製品101を加飾するときの操作手順の一例を示す模式的な平面図である。走査は、図6(a)から図6(e)へ順に進む。ヘッド3は、X軸に平行なθ軸回りに回転可能であるが、ここでは、便宜上、ヘッド3が下方(Z軸方向の負側)に面している状態を示している。
まず、図6(a)に示すように、矢印y1で示す方向(主走査方向)へヘッド3を移動させつつ、第1ヘッド本体31Aから液滴を吐出させる。これにより、第1ノズル列35Aの長さと同等の幅を有し、矢印y1で示す方向へ延びる領域R1に、第1ノズル列35Aに対応する色の画像が形成される。
次に、図6(b)に示すように、ヘッド3をX軸方向に移動させ、第2ヘッド本体31Bを領域R1に位置させる。そして、矢印y1で示す方向へヘッド3を移動させつつ、第2ヘッド本体31Bから液滴を吐出させる。これにより、第1ノズル列35Aに対応する色の画像上に、第2ノズル列35Bに対応する色の画像が重畳される。
以下、同様に、第3ノズル列35Cの色の画像を重畳させ(図6(c))、また、第4ノズル列35Dの色の画像を重畳させる(図6(d))。これにより、4色のインクからなるカラー画像が領域R1に形成される。
その後、図6(e)に示すように、領域R1に対してX軸方向(副走査方向)において隣接する領域R2に対して、図6(a)〜図6(d)の手順を繰り返す。これにより、領域R2にも4色のインクからなるカラー画像が形成される。以後、同様に、ヘッド3と製品101とのX軸方向の位置をずらして、図6(a)〜図6(d)の手順を繰り返すことにより、X軸方向に任意の長さを有する画像が形成される。
このような走査を実現するに際して、統括制御部47及び移動制御部43の具体的な役割分担等は適宜に設定されてよい。例えば、統括制御部47は、移動制御部43に対して、ヘッド3のX軸方向における移動の指令と、ヘッド3のX軸以外の軸方向における移動の指令とを交互に行い、その合間に、D軸センサ51Dからのパルスに基づく液滴の吐出の開始又は終了をヘッド制御部41に対して指示してもよい。また、例えば、統括制御部47は、移動制御部43に対して、X軸方向における移動を含む全ての軸方向における移動を一連の動作として指令し、移動制御部43からのフィードバック等に基づいて適宜な時期に、D軸センサ51Dからのパルスに基づく液滴の吐出の開始又は終了をヘッド制御部41に対して指示してもよい。なお、いずれにせよ、統括制御部47は、ヘッド3及び移動装置5を制御していると捉えられてよい。下記の硬化についても同様である。
(硬化手順の一例)
図7(a)〜図7(c)は、製品101に着弾した液滴を硬化装置37によって硬化させる手順の一例を示す模式的な断面図である。硬化のための動作は、図7(a)から図7(c)へ順に進む。ヘッド3は、X軸に平行なθ軸回りに回転可能であるが、ここでは、便宜上、ヘッド3が下方(Z軸方向の負側)に面している状態を示している。
図7(a)〜図7(c)は、製品101に着弾した液滴を硬化装置37によって硬化させる手順の一例を示す模式的な断面図である。硬化のための動作は、図7(a)から図7(c)へ順に進む。ヘッド3は、X軸に平行なθ軸回りに回転可能であるが、ここでは、便宜上、ヘッド3が下方(Z軸方向の負側)に面している状態を示している。
まず、図7(a)に示すように、矢印y1で示す方向(主走査方向)へヘッド3を移動させつつ、第1ヘッド本体31Aから液滴103Aを吐出させる。これにより、液滴103Aが製品101の表面に着弾して、ドット層105Aが形成されていく。この工程は、既述の図6(a)に対応している。
次に、図7(b)に示すように、矢印y1で示す方向へヘッド3を移動させつつ、放射部37aからUVを放射する。これにより、UVがドット層105Aに照射され、ドット層105Aが硬化する。
次に、図7(c)に示すように、矢印y1で示す方向へヘッド3を移動させつつ、第2ヘッド本体31Bから液滴103Bを吐出させる。これにより、液滴103Bが製品101の表面に着弾して、ドット層105Bが形成されていく。この工程は、既述の図6(b)に対応している。
この際、ドット層105A及び105B(液滴103B)は、少なくとも一部が互いに重なる。図示の例では、それぞれの全体が概ね重なっている。液滴103Bがドット層105A上に着弾するとき、ドット層105Aは、図7(b)の工程において硬化されているので、変形が抑制される。
その後、同様にして、ドット層105Bの硬化、第3ヘッド本体31Cによる液滴の吐出、その液滴によるドット層の硬化、及び第4ヘッド本体31Dによる液滴の吐出が行われる。4種のドット層は、例えば、少なくとも一部が互いに重なる。なお、最上層となるドット層は、硬化装置37によって硬化されてもよいし、硬化されなくてもよい。
なお、既に述べたように、放射部37aは、複数のヘッド本体31の全体に亘る長さを有していてよい。この場合、印刷と硬化との間(例えば図7(a)から図7(b)への移行時)にX軸方向におけるヘッド3及び放射部37aの移動は不要である。また、放射部37aが、複数のヘッド本体31の全体に亘る長さを有していない場合(例えば1つのヘッド本体31の長さと同等の長さである場合)、放射部37aが未硬化のドット層上を矢印y1で示す方向へ移動するように、印刷と硬化との間においてヘッド3及び放射部37aは、適宜にX軸方向に移動する。
(位置データの概要)
図8(a)は、ヘッド3の製品101に対する移動経路を規定する位置データDT3を説明するための模式図である。位置データDT3は、既述のように、記憶部47mに記憶されて移動制御部43によって利用される。
図8(a)は、ヘッド3の製品101に対する移動経路を規定する位置データDT3を説明するための模式図である。位置データDT3は、既述のように、記憶部47mに記憶されて移動制御部43によって利用される。
ヘッド3の製品101に対する相対移動の経路は、例えば、基本的に、製品101の表面とヘッド3(ノズル33)との距離が一定になるように設定されている。位置データDT3は、例えば、ヘッド3のYZ平面における移動経路上の複数の位置P1〜P12の座標を含んでいる。ここでは、便宜上、位置P1〜P12を示すドットを製品101の表面上にプロットしている。
位置データDT3は、複数の位置P1〜P12の座標の情報に加えて、これらの通過順を特定する情報を含んでいる。なお、通過順の情報は、記憶領域に記憶される情報に限定されず、例えば、座標の情報に割り当てられた記憶領域のアドレスから特定されるものであってよい。また、図示の例では、通過順は、符号の数字が小さい順(位置P1から位置P12への順)である。移動制御部43は、位置データDT3に基づいて、ヘッド3が複数の位置P1〜P12を順次通過するように複数の電動機25を制御する。
複数の位置P1〜P12は、例えば、移動経路のうち直線状部分の始点及び終点(P1、P2、P4、P5、P7、P8、P10、P11及びP12)を含んでいる。また、複数の位置P1〜P12は、例えば、移動経路のうち曲線状部分を適宜に分割した領域の境界位置(P3、P6及びP9)を含んでいる。なお、便宜上、ここでは、同一の曲線状部分内の複数の境界位置の符号は、同一のものとしている。
曲線状部分の分割の間隔は、一定であってもよいし、一定でなくてもよいし、角度を基準としてもよいし、長さを基準としてもよい。後述する説明から理解されるように、ヘッド3の基準位置(例えばθ軸の位置)の軌跡と、製品101の表面の形状とは必ずしも一致しない。この場合において、分割の基準とされる角度又は長さは、ヘッド3の軌跡を基準としてもよいし、製品101の表面の形状を基準としてもよい。一例を挙げると、例えば、曲線状部分は、ヘッド3のθ軸回りの回転角度を基準として、所定の角度毎(一定の角度毎)に分割されている。当該所定の角度は、適宜に設定されてよいが、例えば、0.5°以上2°以下である。
(ダミー軸)
図8(b)は、複数の位置P1〜P12のうち2つ(Pn及びPn+1とする)を拡大して示す模式図である。
図8(b)は、複数の位置P1〜P12のうち2つ(Pn及びPn+1とする)を拡大して示す模式図である。
位置データDT3において、位置Pnの座標は、例えば、Y軸上の値Yn(Y軸上の目標値)と、Z軸上の値Zn(Z軸上の目標値)と、θ軸回りの値θn(θ軸回りの目標値)と、D軸上の値Dn(D軸上の目標値)とを含んでいる。位置Pn+1も同様である。
Y軸、Z軸及びθ軸については、既に述べたとおりである。すなわち、Y軸及びZ軸は、X軸方向に見たときに互いに直交する2軸であり、θ軸は、X軸に平行なヘッド3の旋回軸である。値Yn及び値Znは、例えば、Y軸上及びZ軸上におけるθ軸の位置である。各値の原点は、適宜に設定されてよい。
D軸は、X軸方向に見て(すなわちYZ平面において)製品101の表面に沿って延びる軸である。位置Pnの値Dnは、ヘッド3がYn、Zn及びθnに位置しているときの、液滴の着弾位置の目標値を示す。別の観点では、値Dnは、ヘッド3を液滴の吐出方向へ製品101の表面上(D軸上)に投影したときの、D軸上の位置である。より詳細には、θ軸をD軸上に投影した位置をヘッド3のD軸上の位置としてよく、また、投影方向である液滴の吐出方向は、θ軸からノズル33への方向と同一とみなされてよい。θ軸とD軸との距離Lt23(図13も参照)は例えば一定とされる。
別の観点では、ヘッド3のD軸上における移動量は、Y軸、Z軸及びθ軸における移動量を合成したものとなっている。例えば、位置Pn(Yn,Zn,θn,Dn)から位置Pn+1(Yn+1,Zn+1,θn+1,Dn+1)へ移動するものとする。このとき、ΔY=Yn+1−Ynは、Y軸上におけるヘッド3の移動距離であり、ΔZ=Zn+1−Znは、Z軸上におけるヘッド3の移動距離であり、Δθ=θn+1−θnは、θ軸回りにおけるヘッド3の回転量である。同様に、ΔD=Dn+1−Dnは、D軸上(製品101の表面上)におけるヘッド3の移動距離である。ΔDは、ΔY、ΔZ及びΔθを合成したものとなっている。
従って、例えば、D軸電動機25Dの回転位置と、D軸上の値Dnとを1対1で対応付けておき、位置Pnから位置Pn+1への位置制御を行うように、Y軸電動機25Y、Z軸電動機25Z、θ軸電動機25θ及びD軸電動機25Dを制御すると、D軸電動機25Dは、ΔY、ΔZ及びΔθを合成したΔDに比例した量で回転する。ひいては、液滴の着弾位置の移動量に応じた数のパルスがD軸センサ51Dから出力される。一方、既に述べたように、ヘッド制御部41は、所定数Nのパルスが入力される度に、1ライン分の駆動信号をヘッド本体31の駆動部に入力する。従って、ヘッド3がD軸上を一定距離で進む度に、1ラインの印刷がなされることになる。
移動制御部43は、値Yn+1への到達、値Zn+1への到達、値θn+1への到達及び値Dn+1への到達が、概ね同時に達成されるように、複数の電動機25の速度制御を行う。また、移動制御部43は、その途中経過の進行度(例えば、ΔYの何割まで到達したか)も、これらの軸間で概ね同等となるように速度制御を行ってもよい。速度は、制御データDT2によって規定されていてもよいし、統括制御部47又は移動制御部43が適宜なアルゴリズムに従って算出して設定してもよい。
液滴の吐出間隔を規定するD軸センサ51Dのパルス数Nは、D軸上の距離とD軸センサ51Dが出力するパルス数との比とともにD軸上のdpi(dots per inch)を規定する。このパルス数Nは、加飾装置1の製造者によって予め設定されていてもよいし、ユーザインターフェース49に対する操作によって設定されてもよい。位置Pnは、例えば、既に述べたように、ユーザインターフェース49に対する操作を通じて設定される。ΔD(値Dnの間隔)は、パルス数Nに対応するD軸上の距離よりも短くてもよいし、長くてもよい。
Y軸電動機25Yは回転式のものであるから、当然に、Y軸電動機25Yの位置制御に利用される位置は、Y軸上の値Yn自体とは異なる。ただし、両者は1対1対応となっており(別の観点では比例関係にあり)、概念上は、両者を同じものと捉えても問題はない。X軸、Z軸、θ軸及びD軸についても同様である。本開示においては、軸上の値と、当該軸に対応する電動機の位置とを区別せずに言及することがある。記憶部47mに記憶されている位置データDT3及び/又は主制御部53に入力される位置データDT3は、各軸上の値であってもよいし、電動機25の位置であってもよい。また、位置データDT3は、記憶部47mにおいては軸上の値とされており、移動制御部43に入力されるときに電動機25の位置に変換されてもよい。
(加飾手順の一例のフローチャート)
図9は、加飾装置1(制御装置39)が一の製品101に対して加飾を行うために実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図9は、加飾装置1(制御装置39)が一の製品101に対して加飾を行うために実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。
ステップST1では、制御装置39は、画像データDT1及び製品101の情報等に基づいて、製品101の加飾対象の表面のうち、主走査を行う領域(1つのノズル列35の長さと同じ幅の領域。例えば、図6(a)の領域R1。)の、X軸方向における位置を特定する。
ステップST2では、制御装置39は、X軸電動機25Xを制御して、複数のノズル列35のうち1つをステップST1で特定したX軸方向の位置に位置決めする。また、この際、制御装置39は、Y軸電動機25Y、Z軸電動機25Z及びθ軸電動機25θを制御して、ヘッド3をY軸、Z軸及びθ軸における初期位置に移動させる。
初期位置は、例えば、加飾が行われるべき領域の主走査方向(YZ平面において製品101の表面に沿う方向)の端部(例えば、図6(a)の領域R1の右端及び図8(a)の位置P1)に設定される。D軸電動機25Dは、初期位置に移動されてもよいし、現在の位置が初期位置とされるように制御装置39内で適宜な処理がなされてもよい。
ステップST3では、制御装置39は、D軸センサ51Dからのパルス数に基づく液滴の吐出を開始するようにヘッド制御部41に指令する。
ステップST4では、制御装置39は、制御データDT2に基づいて、Y軸電動機25Y、Z軸電動機25Z、θ軸電動機25θ及びD軸電動機25Dの位置制御を行う。これにより、図8(a)及び図8(b)を参照して説明したように、ヘッド3は、位置P1〜P13を順次経由して移動する。また、ヘッド3の移動に伴ってD軸センサ51Dからヘッド制御部41にパルスが入力されていくことにより、液滴の吐出がなされる。その結果、図6(a)を参照して説明したように領域R1に画像が形成される。
ステップST5では、制御装置39は、ヘッド3が主走査方向において移動完了位置(例えば、図6(a)の領域R1の左端及び図8(a)の位置P12)に到達したか否か判定する。そして、制御装置39は、否定判定のときはステップST4を継続し、肯定判定のときはステップST6に進む。
ステップST6では、制御装置39は、D軸センサ51Dからのパルス数に基づく液滴の吐出を終了するようにヘッド制御部41に指令する。なお、ステップST4以外でD軸センサ51Dからパルスが出力されないのであれば、ステップST3及びST6は省略可能である。
ステップT7では、制御装置39は、硬化装置37を制御して、図7(b)を参照して説明したように製品101に着弾した液滴の硬化を行う。本実施形態のように、放射部37aがヘッド3に固定されている場合においては、制御装置39は、ヘッド3を移動させるように移動装置5を制御する。このときのヘッド3の移動経路は、例えば、ステップST4の加飾のときの移動経路と同様でよい。ヘッド3と放射部37aとの距離で、ステップST4の移動経路をオフセットさせてもよい。移動速度は、ステップST4の速度と同様でもよいし、過不足なく硬化が行われるように、ステップST4の速度とは異なる速度とされてもよい。
ステップST8では、制御装置39は、全てのノズル列35について、ステップST2〜ST7までの動作を行ったか否か判定する。否定判定のときは、制御装置39は、ステップST2に戻る。そして、制御装置39は、ステップST2では、ステップST1で特定した領域(例えば領域R1)に他のノズル列35を位置決めし、ステップST3以降を繰り返す。これにより、図6(b)〜図6(d)を参照して説明したように、同一の領域(領域R1)に対して他の色による加飾が行われる。一方、ステップST8で肯定判定がなされた場合は、制御装置39は、ステップST9に進む。
ステップST9では、制御装置39は、画像データDT1に基づいて、X軸方向(副走査方向)において全ての走査が終了したか否か判定する。否定判定のときは、制御装置39は、ステップST1に戻る。そして、制御装置39は、ステップST1では、次に主走査(ステップST4)を行うべき領域(例えば図6(e)の領域R2)のX軸方向における位置を特定する。これにより、ノズル列35の長さと同等の幅をX軸方向に有する画像が、X軸方向に連ねられていく。一方、ステップST9で肯定判定がなされた場合は、制御装置39は、処理を終了する。
(実施形態の作用)
以上のとおり、本実施形態では、加飾装置1は、ヘッド3と、移動装置5とを有している。ヘッド3では、互いに同一の色の液滴を吐出する複数のノズル33が所定方向(X軸方向)に配列されてノズル列35が構成されており、また、複数の色に対応して複数のノズル列35が設けられている。移動装置5は、製品101とヘッド3とを互いに直交する3軸方向(X軸、Y軸及びZ軸の軸方向)において相対移動させることが可能であるとともに、X軸方向に平行な旋回軸(θ軸)回りに製品101とヘッド3とを相対回転させることが可能である。複数のノズル列35のうち少なくとも2つ(本実施形態では4つのノズル列35の全て)は、互いに直列に配置されている。
以上のとおり、本実施形態では、加飾装置1は、ヘッド3と、移動装置5とを有している。ヘッド3では、互いに同一の色の液滴を吐出する複数のノズル33が所定方向(X軸方向)に配列されてノズル列35が構成されており、また、複数の色に対応して複数のノズル列35が設けられている。移動装置5は、製品101とヘッド3とを互いに直交する3軸方向(X軸、Y軸及びZ軸の軸方向)において相対移動させることが可能であるとともに、X軸方向に平行な旋回軸(θ軸)回りに製品101とヘッド3とを相対回転させることが可能である。複数のノズル列35のうち少なくとも2つ(本実施形態では4つのノズル列35の全て)は、互いに直列に配置されている。
従って、例えば、製品101の表面のうちYZ平面において湾曲している部分に加飾を施すときに、複数のヘッド本体31と、製品101とのギャップを一定に保ち、高精度に加飾を行うことができる。以下、図面を参照して、このような効果について説明する。
(ヘッドと製品との間のギャップ)
図4(b)は、比較例に係るヘッド203の構成を示す、図4(a)と同様の平面図である。ヘッド203においては、複数のヘッド本体31(ノズル列35)は、互いに並列に配置されている。別の観点では、複数のヘッド本体31は、主走査方向(YZ平面において製品101の表面に沿う方向)に配列されている。
図4(b)は、比較例に係るヘッド203の構成を示す、図4(a)と同様の平面図である。ヘッド203においては、複数のヘッド本体31(ノズル列35)は、互いに並列に配置されている。別の観点では、複数のヘッド本体31は、主走査方向(YZ平面において製品101の表面に沿う方向)に配列されている。
図10(a)は、比較例に係るヘッド203が主走査方向に移動する様子を模式的に示す側面図である。また、図10(b)は、実施形態に係るヘッド3が主走査方向に移動する様子を模式的に示す側面図である。
図10(a)の紙面右側では、比較例に係るヘッド203は、製品101の表面のうちの比較的広い平面に対向しており、ヘッド本体31と製品101とのギャップは、全てのヘッド本体31間で同一のギャップg0である。しかし、図10(a)の紙面左側に示すように、ヘッド203が製品101の表面のうちの湾曲部に対向すると、例えば、第1ヘッド本体31A及び第4ヘッド本体31Dそれぞれと、製品101の表面とのギャップをギャップg0にすると、その間の第2ヘッド本体31B及び第3ヘッド本体31Cそれぞれと、製品101の表面とのギャップは、ギャップg0よりも大きいギャップg1になってしまう。このように、ヘッド203においては、複数のヘッド本体31が主走査方向に配列されていることに起因して、ヘッド本体31(ノズル列35)と製品101の表面との距離が、複数のヘッド本体31間で異なってしまう場合がある。
一方、図10(b)に示すように、実施形態に係るヘッド3においては、複数のヘッド本体31は、X軸方向(主走査方向に直交する方向)に配列されている。従って、上位のような不都合は生じない。すなわち、製品101の表面の湾曲部においても、複数のヘッド本体31(ノズル列35)の製品101に対するギャップは、互いに同一のギャップg0である。
(主走査方向におけるストローク)
図11は、主走査方向(図示の例ではY軸方向)における加飾範囲とストロークとの関係を説明するための模式図である。
図11は、主走査方向(図示の例ではY軸方向)における加飾範囲とストロークとの関係を説明するための模式図である。
図11の紙面上側において示すように、比較例に係るヘッド203においては、長さLt1の加飾範囲に対して画像を印刷しようとする場合、ヘッド203のY軸方向におけるストロークSt1は、長さLt1よりも長くなる。加飾範囲の各位置に対して、Y軸方向に配列されている全てのヘッド本体31が通過する必要があることからである。具体的には、ストロークSt1は、長さLt1に対して、全て(又はヘッド本体31の総数−1)のヘッド本体31の配列長さと概ね同等の長さLt2を加算した長さとなる。
図11の紙面下側において示すように、実施形態に係るヘッド3においても、長さLt1の加飾範囲に対して画像を印刷しようとする場合のヘッド3のストロークSt2は、長さLt1よりも長くなる。ただし、複数のヘッド本体31がY軸方向に配列されていない分(長さLt3)だけ、ヘッド3のストロークSt2は、ヘッド203のストロークSt1よりも短くなる。その結果、例えば、Y軸方向において移動装置5を小型化することができる。
(加飾範囲と障壁との距離)
図12は、障壁が存在する場合の加飾範囲を説明するための模式図である。
図12は、障壁が存在する場合の加飾範囲を説明するための模式図である。
この図では、加飾対象物として、障壁111aを有する製品111を例に取る。製品111は、XY平面に平行な平面111bと、平面111bに対してY軸方向の両側に位置し、平面111bに対してZ軸方向に立つ1対の障壁111aとを有している。そして、平面111bが加飾対象の面とされている。
このような場合において、図12の紙面上側に示すように、比較例に係るヘッド203によって平面111bに加飾を施す場合、ヘッド203の移動は、障壁111aに当接しない範囲に制限される。一方、加飾される領域は、全てのヘッド本体31が通過可能である必要がある。従って、加飾可能な範囲のY軸方向における長さLt11は、平面111bのY軸方向の長さLt10よりも短くなる。具体的には、長さLt11は、概ね、長さLt10から、全て(又はヘッド本体31の総数−1)のヘッド本体31の配列長さの2倍を減算した長さである。
図12の紙面下側において示すように、実施形態に係るヘッド3においても、加飾可能な範囲の長さLt12は、平面111bの長さLt10に対して短くなる。ただし、複数のヘッド本体31がY軸方向に配列されていない分(長さLt3)の2倍だけ、ヘッド3の加飾可能な範囲の長さLt12は、ヘッド203の加飾可能な範囲の長さLt11よりも長くなる。別の観点では、ヘッド3は、ヘッド203に比較して、障壁111aの近くまで加飾を行うことができる。
(実施形態の他の作用)
本実施形態では、加飾装置1は、ヘッド3を制御するヘッド制御部41と、移動装置5を制御する移動制御部43と、を更に有している。移動装置5は、駆動力が製品101及びヘッド3のいずれかに伝えられる実動電動機(25Y、25Z及び/又は25θ)と、駆動力が製品101及びヘッド3のいずれにも伝えられないダミー電動機(D軸電動機25D)と、D軸電動機25Dの駆動量に応じた数のパルスを出力するダミーセンサ(D軸センサ51D)と、を有している。移動制御部43は、Y軸電動機25Y、Z軸電動機25Z、θ軸電動機25θ及びD軸電動機25Dの同期をとりつつこれらを駆動する。ヘッド制御部41は、D軸センサ51Dから所定数のパルスを受信したときにヘッド3に液滴の吐出を指令する。
本実施形態では、加飾装置1は、ヘッド3を制御するヘッド制御部41と、移動装置5を制御する移動制御部43と、を更に有している。移動装置5は、駆動力が製品101及びヘッド3のいずれかに伝えられる実動電動機(25Y、25Z及び/又は25θ)と、駆動力が製品101及びヘッド3のいずれにも伝えられないダミー電動機(D軸電動機25D)と、D軸電動機25Dの駆動量に応じた数のパルスを出力するダミーセンサ(D軸センサ51D)と、を有している。移動制御部43は、Y軸電動機25Y、Z軸電動機25Z、θ軸電動機25θ及びD軸電動機25Dの同期をとりつつこれらを駆動する。ヘッド制御部41は、D軸センサ51Dから所定数のパルスを受信したときにヘッド3に液滴の吐出を指令する。
従って、例えば、D軸電動機25D以外の電動機25の制御位置(別の観点ではヘッド3の位置及び姿勢)に対して、D軸電動機25Dの制御位置を予め設定しておく簡便な方法により、ヘッド3(ノズル33)のD軸上(製品101の表面上の)の移動距離に応じた適切なタイミングで、液滴を吐出することができる。具体的には、例えば、D軸電動機25Dの駆動量が、ヘッド3を液滴の吐出方向へ製品101の表面に投影した位置の製品101の表面上における移動量に比例するように制御位置を設定することにより、画像が主走査査方向において伸長されたり、縮小されたりするおそれを低減できる。また、D軸電動機25Dを設けずに、位置Pnの値Dnに基づいて生成したパルスを直接にヘッド3に入力する態様(このような態様も本開示に係る技術に含まれる)に比較して、例えば、ヘッド3を移動させる電動機25(25Y等)のための制御系と同様の構成を1つ追加するだけでよく、設計が容易である。また、例えば、ヘッド3の移動と同様に制御遅れが再現されることによって、液滴の着弾位置の精度が向上することも期待される。
また、本実施形態では、加飾装置1は、ヘッド3が加飾対象物に対して順次経由していく複数の相対位置を規定する制御情報を記憶可能な記憶部47mと、記憶部47mに記憶される制御情報(制御データDT2)を設定する操作を受け付けるユーザインターフェース49と、を更に有している。制御データDT2は、複数の位置P1〜P12それぞれについて、実動電動機(25Y、25Z及び/又は25θ)の位置制御における目標値に係る情報(Yn、Zn及びθn)と、D軸電動機25Dの位置制御における目標値に係る情報(Dn)とを対応付けて含んでいる。
従って、例えば、ユーザインターフェース49に対する操作によって、値Yn、Zn及びθnに対して、適切な値Dnを対応付け、D軸電動機25Dの動作を適切なものにすることができる。従って、例えば、制御装置39が値Yn、Zn及びθnから値Dnを算出する動作を行う必要はない(ただし、そのような動作を行うものも本開示に係る技術に含まれる。)。その結果、例えば、後述するような複雑な動作においても、値Dnを適切に設定することができる。
また、本実施形態では、ヘッド3及び移動装置5を制御する統括制御部47を有している。統括制御部47は、図6(a)〜図6(d)を参照して説明したように、互いに直列に配置されているノズル列35(本実施形態では全てのノズル列35)について、同時に2以上のノズル列35から液滴を吐出させることは行わず、製品101の同一の領域R1に対する走査をノズル列35毎に順次行うようにヘッド3及び移動装置5を制御する。
従って、例えば、図6(a)〜図6(e)から理解されるように、複数のノズル列35間にギャップGp(図4(a))が存在したとしても、領域R1及びR2等をX軸方向に隙間なく連ねていくことができる。逆に言えば、複数のノズル列35間にギャップGpが存在することが許容されるから、ヘッド3の設計の自由度が向上する。例えば、ヘッド基部29に市販の複数のヘッド本体31を取り付けてヘッド3を構成することもできる。
また、本実施形態では、加飾装置1は、製品101に着弾した液滴(ドット層)を硬化させる硬化装置37と、硬化装置37を制御する硬化制御部45と、を更に有している。硬化制御部45は、互いに直列に配置されているノズル列35(本実施形態では全てのノズル列35)について、先に着弾している液滴(例えば図7(a)の液滴103A)に当該液滴を吐出したノズル列35とは異なるノズル列35からの液滴(例えば図7(c)の液滴103B)が重ねられる前に、先に着弾している液滴(103A)の硬化を行うように硬化装置37を制御する。
従って、既に述べたように、先に着弾した液滴(ドット層)の形状が後の着弾によって変形するおそれが低減される。その結果、例えば、先に着弾した液滴の変形によって複数のドット層の重なりが不規則に変化してしまうおそれが低減され、各ドットにおける色の精度が向上する。なお、図4(b)に示した比較例に係るヘッド203では、このような動作を行うことは難しい。
(曲率半径が小さい凹曲面)
図13(a)及び図13(b)は、曲率半径が比較的小さい凹曲面に加飾を施すときのヘッド3の動作を説明するための模式図である。
図13(a)及び図13(b)は、曲率半径が比較的小さい凹曲面に加飾を施すときのヘッド3の動作を説明するための模式図である。
図13(a)に示すように、ヘッド3(θ軸)をYZ平面において移動させずに、ヘッド3をθ軸回りに回転させた場合、ヘッド3の先端(ノズル33)から距離g0で離れた点の軌跡は、曲率半径がLt23の円弧となる。曲率半径Lt23は、θ軸からノズル33までの長さLt21と、ギャップg0との和である。すなわち、製品101のうち、曲率半径Lt23の円弧に対して、一定のギャップg0を保ちつつ、加飾を施すことができる。なお、特に図示しないが、曲率半径がLt23よりも大きい場合においては、θ軸をY軸方向及び/又はZ軸方向に移動させながら、ヘッド3をθ軸回りに回転させればよい。
図13(b)に示すように、曲率半径がLt23よりも小さい場合においては、θ軸をヘッド3の先端(ノズル33)の回転方向とは逆方向に移動させなければならない。別の観点では、位置データDT3において、値Yn及びZnの変化量の正負は、Dnの変化量の正負とは逆になる。別の観点では、値Yn及びZnの変化量の正負は、図示よりも前の状態における値Yn及びZnの変化量の正負に対して逆になる。このような状態においては、値Yn、Zn及びθnから値Dnを算出するアルゴリズムは複雑化する。しかし、本実施形態では、予め値Dnを記憶部47mに記憶させておけばよいことから、そのような複雑なアルゴリズムは制御装置39に不要である。値Dnは、例えば、CAD(computer-aided design)上において、値Yn、Zn及びθnの値を変化させて求めることができる。
尚、以上の実施形態において、X軸方向は所定方向の一例であり、θ軸は旋回軸の一例である。Y軸電動機25Y、Z軸電動機25Z及び/又はθ軸電動機25θは実動電動機の一例であり、D軸電動機25Dはダミー電動機の一例であり、D軸センサ51Dはダミセンサの一例である。制御データDT2は制御情報の一例である。
本開示に係る技術は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
液滴の材料は、インクに限定されない。例えば、液滴の材料は、塗料であってもよい。また、液滴は、透明なものであってもよい。透明な液滴は、例えば、加飾対象物の表面を保護したり、及び/又は加飾対象物の表面に光沢を生じさせたりすることに寄与する。また、液滴の色は、蛍光色の有無、及び/又は光沢の有無によって互いに異なる色であるとされてもよい。別の観点では、材料が異なれば、色が異なると判定されてよい。
複数の色に対応する複数のノズル列は、全てが直列に(1列に)配列されていなくてもよい。例えば、図14(a)に示すヘッド303のように、複数色(4色)に対応するノズル列35が2列に配置されていてもよい。この場合であっても、例えば、図4(b)に示したヘッド203に比較して、図10(a)〜図12を参照して説明した効果が奏される。また、ノズル列の数(色の数)は、4つに限定されず、例えば、2つ、3つ又は5つ以上であってもよい。
また、特に図示しないが、同一の色に対応する複数のノズルは、所定方向(X軸方向)に1列で配列されるのではなく、2列以上で配列されてもよい。例えば、実施形態において、各ヘッド本体31は、複数のノズル33を1列で有するのではなく、並列な2列で有していてもよい。この場合であっても、互いに異なる色に対応するノズル列(ヘッド本体)が並列に配置される場合に比較して、図10(a)〜図12を参照して説明した効果が奏される。
移動装置は、加飾対象物を副走査方向に移動させるテーブルと、ヘッドを主走査方向に移動させる直交ロボットとを組み合わせたような構成に限定されない。例えば、移動装置は、ヘッドを保持した多関節ロボットであってもよいし、スカラロボットであってもよい。別の観点では、4種の移動(3軸方向の平行移動及び旋回軸回りの回転移動)は、4つの電動機と1対1で対応している必要はない。ヘッドと加飾対象物との相対移動のうち、いずれの成分(3軸方向の平行移動及び旋回軸回りの回転移動)をヘッド及び加飾対象物のいずれの絶対座標系における移動によって実現するかも任意である。例えば、実施形態とは逆に、加飾対象物が主走査方向に移動されてもよい。
実施形態では、ヘッドの位置制御は、電動機の検出位置に基づくフィードバック制御とされた。ただし、ヘッドの位置制御は、オープン制御とされてもよいし、ヘッド又はスライダの位置を検出するセンサの検出位置に基づくフィードバック制御とされてもよい。
実施形態では、図6(a)〜図6(d)を参照して説明したように、複数のノズル列35からの液滴の吐出は、同時には行われず、ノズル列35毎に順次行われた。ただし、少なくとも2つのノズル列から同時に液滴の吐出がなされてもよい。例えば、図14(b)に示すように、ノズル列35のギャップ(この図では、便宜上、ノズル列35の長さとヘッド本体31の長さとは同一とみなす。)をノズル列35の長さLt31と同等とすれば、少なくとも2つのノズル列35から同時に液滴の吐出を行ったとしても、長さLt31と同等の幅(X軸方向)を有する複数の画像をX軸方向に隙間なく連ねることができる。また、特に図示しないが、1つのヘッド本体に複数のノズル列35を形成することによって、複数のノズル列35間のギャップを複数のノズル33間の距離と同等にし、複数のノズル列35から同時に液滴を吐出してもよい。
着弾後の液滴(ドット層)を硬化させるための作用を直接的に生じさせる部分(例えば、UVを放射する放射部37a。以下、放射部を例に取る。)は、製品に対して移動可能でなくてもよい。例えば、比較的大きな放射部がヘッド及び製品の移動範囲の周囲に設けられ、製品の全体にUVが照射されてもよい。また、放射部が製品に対して移動可能な場合において、放射部は、ヘッドに固定されず、ヘッドと製品とを相対移動させるための機構とは別の機構によって搬送されてもよい。また、図7(a)〜図7(c)では、液滴の吐出及びUVの放射のいずれも往路で行われたが、往路で液滴を吐出して復路で硬化をしてもよい。
また、硬化は、主走査方向における走査の合間に行われるのではなく、走査の最中に行われてもよい。例えば、図14(c)に示すように、ヘッド3を主走査方向(図示の例ではY軸方向)に移動させながら液滴を吐出させるとともに、ヘッド3に対して後方に固定された放射部37aからUVを照射し、液滴が着弾した直後に液滴を硬化させてもよい。
ダミー電動機を利用する技術は、複数のノズル列が直列に配置されているヘッド以外のヘッドにも適用可能である。すなわち、本開示からは、以下の技術を抽出可能である。
液滴を吐出する複数のノズルが設けられているヘッドと、
前記液滴によって加飾される加飾対象物と前記ヘッドとを相対移動させることが可能な移動装置と、
前記ヘッドを制御するヘッド制御部と、
前記移動装置を制御する移動制御部と、
を有しており、
前記移動装置は、
駆動力が前記加飾対象物及び前記ヘッドのいずれかに伝えられる実動電動機と、
駆動力が前記加飾対象物及び前記ヘッドのいずれにも伝えられないダミー電動機と、
前記ダミー電動機の駆動量に応じた数のパルスを出力するダミーセンサと、を有しており、
前記移動制御部は、前記実動電動機と前記ダミー電動機との同期をとりつつこれらを駆動し、
前記ヘッド制御部は、前記ダミーセンサから所定数のパルスを受信したときに前記ヘッドに液滴の吐出を指令する
加飾装置。
前記液滴によって加飾される加飾対象物と前記ヘッドとを相対移動させることが可能な移動装置と、
前記ヘッドを制御するヘッド制御部と、
前記移動装置を制御する移動制御部と、
を有しており、
前記移動装置は、
駆動力が前記加飾対象物及び前記ヘッドのいずれかに伝えられる実動電動機と、
駆動力が前記加飾対象物及び前記ヘッドのいずれにも伝えられないダミー電動機と、
前記ダミー電動機の駆動量に応じた数のパルスを出力するダミーセンサと、を有しており、
前記移動制御部は、前記実動電動機と前記ダミー電動機との同期をとりつつこれらを駆動し、
前記ヘッド制御部は、前記ダミーセンサから所定数のパルスを受信したときに前記ヘッドに液滴の吐出を指令する
加飾装置。
上記の技術においては、ヘッドの種類及び/又はヘッドの加飾対象物に対する相対移動は、種々の態様とされてよい。例えば、ヘッドは、1色の液滴を吐出するのみであってもよいし、ラインヘッドのように副走査方向(実施形態のX軸方向)の移動がなされないものであってもよい。
1…加飾装置、3…ヘッド、5…移動装置、33…ノズル、35A…第1ノズル列、35B…第2ノズル列、35C…第3ノズル列、35D…第4ノズル列。
Claims (7)
- 互いに同一の色の液滴を吐出する複数のノズルが所定方向に配列されてノズル列が構成されており、複数の色に対応する複数の前記ノズル列が設けられているヘッドと、
前記液滴によって加飾される加飾対象物と前記ヘッドとを互いに直交する3軸方向において相対移動させることが可能であるとともに、前記所定方向に平行な旋回軸回りに前記加飾対象物と前記ヘッドとを相対回転させることが可能な移動装置と、
を有しており、
互いに異なる色に対応する少なくとも2つの前記ノズル列が互いに直列に配置されている
加飾装置。 - 全ての前記ノズル列が互いに直列かつ1列に配置されている
請求項1に記載の加飾装置。 - 前記ヘッドを制御するヘッド制御部と、
前記移動装置を制御する移動制御部と、
を更に有しており、
前記移動装置は、
駆動力が前記加飾対象物及び前記ヘッドのいずれかに伝えられる実動電動機と、
駆動力が前記加飾対象物及び前記ヘッドのいずれにも伝えられないダミー電動機と、
前記ダミー電動機の駆動量に応じた数のパルスを出力するダミーセンサと、を有しており、
前記移動制御部は、前記実動電動機と前記ダミー電動機との同期をとりつつこれらを駆動し、
前記ヘッド制御部は、前記ダミーセンサから所定数のパルスを受信したときに前記ヘッドに液滴の吐出を指令する
請求項1又は2に記載の加飾装置。 - 前記ダミー電動機の駆動量は、前記ヘッドを液滴の吐出方向へ前記加飾対象物の表面に投影した位置の前記表面上における移動量に比例する
請求項3に記載の加飾装置。 - 前記ヘッドが前記加飾対象物に対して順次経由していく複数の相対位置を規定する制御情報を記憶可能な記憶部と、
前記記憶部に記憶される前記制御情報を設定する操作を受け付けるユーザインターフェースと、
を更に有しており、
前記制御情報は、前記複数の相対位置それぞれについて、前記実動電動機の位置制御における目標値に係る情報と、前記ダミー電動機の位置制御における目標値に係る情報とを対応付けて含んでいる
請求項3又は4に記載の加飾装置。 - 前記ヘッド及び前記移動装置を制御する統括制御部を更に有しており、
前記統括制御部は、互いに直列に配置されているノズル列について、同時に2以上のノズル列から液滴を吐出させることは行わず、前記加飾対象物の同一の領域に対する走査をノズル列毎に順次行うように前記ヘッド及び前記移動装置を制御する
請求項1〜5のいずれか1項に記載の加飾装置。 - 前記加飾対象物に着弾した前記液滴を硬化させる硬化装置と、
前記硬化装置を制御する硬化制御部と、
を更に有しており、
前記硬化制御部は、互いに直列に配置されているノズル列について、先に着弾している液滴に当該液滴を吐出したノズル列とは異なるノズル列からの液滴が重ねられる前に、前記先に着弾している液滴の硬化を行うように前記硬化装置を制御する
請求項1〜6のいずれか1項に記載の加飾装置。
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