JP2019085437A - 塗料組成物、塗膜及び塗装物品 - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、前記の耐汚染性、変形防止性、付着性及び変色防止性をまとめて、「可塑剤移行防止性」と呼ぶ。
[1]塗膜のガラス転移温度が30〜100℃である、アルコキシシリル基含有(メタ)アクリル樹脂(A)を含む可塑剤移行防止用塗料組成物。
[2]前記(A)成分の溶解度パラメータ値が9.6以上である、[1]に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
[3]前記(A)成分の構成単量体単位としてポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体を1〜50質量%含む、[1]又は[2]に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
[4]前記(A)成分の構成単量体単位として水酸基含有エチレン性不飽和単量体を1〜25質量%含む、[1]〜[3] のいずれか一に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
[5]前記(A)成分の数平均分子量がポリメチルメタクリレート換算した値として4,000〜30,000である、[1]〜[4] のいずれか一に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
[6]シーリング材、塩化ビニル系防水材又は塩化ビニル系内装材のいずれかに適用される、[1]〜[5]のいずれか一に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
[7][1]〜[6]のいずれか一に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物から形成される塗膜。
[8]可塑剤含有樹脂の上に、[7]に記載の塗膜が形成された塗装物品。
ビニルエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂及びアルキッド系樹脂を含む塗料等を挙げることができる。
(A)成分は、アルコキシシリル基含有(メタ)アクリル樹脂である。
この際、貧溶媒として、SP値の低い貧溶媒(例えば、イソオクタンなど)とSP値の高い貧溶媒(例えば、水など)を用いる。
ここで、上記計算式中の各記号は、以下を意味する。
Vml=v1×v2/((1−VL)×v2+VL×v1)
Vmh=v1×v3/((1−VH)×v3+VH×v1)
T:高分子を溶解させるのに要した溶媒の量(ml)
L:SP値の低い貧溶媒の滴定量(ml)
H:SP値の高い貧溶媒の滴定量(ml)
VL=L/(T+L)
VH=H/(T+H)
v1:高分子を溶解させるのに用いた溶媒のモル分子容(cm3/mol)
v2:SP値の低い貧溶媒のモル分子容(cm3/mol)
v3:SP値の高い貧溶媒のモル分子容(cm3/mol)
δmh=δT×T/(T+H)+δH×H/(T+H)
δT:高分子を溶解させるのに用いた溶媒のSP値
δL:SP値の低い貧溶媒のSP値
δH:SP値の高い貧溶媒のSP値
尚、各溶剤のモル分子容(cm3/mol)は、THF:81.1、イソオクタン:165.6、脱イオン水:18であり、各溶剤のSP値は、THF:9.1、イソオクタン:6.9、脱イオン水:23.4である。
Vmh=81.1×18/((1−VH)×18+VH×81.1)
VL=L/(10+L)
VH=H/(10+H)
δml=9.1×10/(10+L)+6.9×L/(10+L)
δmh=9.1×10/(10+H)+23.4×H/(10+H)
上記アルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
上記共重合性不飽和単量体は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
・装置:東ソー(株)製GPC HLC−8020
・検出器:RI検出器
・カラム:東ソー製TSKgel SuperMultiporeHZ−M 4本
・カラムの温度:40℃
・溶離液組成:THF(内部標準として硫黄を0.03%含むもの)、流量0.60mL/分
・分子量標準物質:ポリメチルメタクリレ―ト
これらの中でも、重合体の製造が容易、かつ乳化剤等の余計な不純物を含まない点で溶液重合法が好ましい。
熱重合開始剤の使用割合は、目標とする分子量に応じて適宜設定すれば良い。熱重合開始剤の使用割合は、使用する全エチレン性不飽和単量体の合計100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
本発明の可塑剤移行防止用塗料組成物は、(A)成分を含有するものであるが、目的に応じて種々の成分を配合することができる。
尚、後記するその他成分は、例示した化合物の1種のみを使用しても良く、2種以上を併用しても良い。尚、後記するその他成分の内、液体のものは、可塑剤移行防止用塗料組成物と相溶するものであればいずれのものも使用できるが、その他成分によりSP値が大きく変化する可能性がある場合は、SP値が8.5〜11.0であることが好ましい。
硬化触媒は、可塑剤移行防止用塗料組成物の湿気硬化性を向上する目的で配合することができる。
脱水剤は、可塑剤移行防止用塗料組成物の貯蔵安定性を向上する目的で配合することができる。
本発明は、前記(A)成分を含む可塑剤移行防止用塗料組成物に関する。
本発明の可塑剤移行防止用塗料組成物の製造方法としては、常法に従えば良く、前記(A)成分と、必要に応じてさらにその他成分を、常法に従い攪拌・混合することにより製造することができる。この場合、必要に応じて加熱することができる。
本発明の可塑剤移行防止用塗料組成物の使用方法としては、常法に従えば良い。可塑剤含有樹脂の上に、直接、本発明の可塑剤移行防止用塗料組成物を塗工しても良いし、可塑剤含有樹脂の上に形成されたプライマー層等の塗膜上に、本発明の可塑剤移行防止用塗料組成物を塗工しても良く、塗工後、自然乾燥又は加熱乾燥して、本発明の塗膜及び塗装物品を得る方法等が挙げられる。
本発明の可塑剤移行防止用塗料組成物、塗膜及び塗装物品は、建築及び土木、電気部品、並びに自動車等の幅広い産業分野の様々な工業用製品分野において使用することができる。
1)製造例1〔(A)成分の製造〕
まず、メチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製MMA(メタクリル酸メチル)、以下、「MMA」という。)43質量部、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(n≒4)(日油(株)製ブレンマーPME−200、以下、「PME200」という。)42質量部、3−(メチルジメトキシシリル)プロピルメタクリレート(信越化学工業(株)製KBM−502、以下、「SiPMA」という。)10質量部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(共栄社化学(株)製ライトエステルHOP(N)、以下、「2HPA」という。)5.0質量部と、溶剤としてキシレン93質量部からなる単量体混合物193質量部を調製した。
次に、内容積2リットルの4つ口フラスコに、前記単量体混合物の30質量%に当たる57.9質量部を仕込み、この混合液を窒素ガスのバブリングにより十分に脱気し、混合液の内温を85℃まで昇温した。次いで、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製V−65、以下、「V65」という。)0.2質量部と、溶剤としてキシレン6.0質量部からなる初期添加用重合開始剤溶液を加え、重合を開始した。前記単量体混合物の70質量%に当たる135.1質量部を滴下ロートからフラスコ内に1.5時間かけて滴下すると共に、V65 0.8質量部とキシレン24部からなる連続滴下用重合開始剤溶液を別の滴下ロートからフラスコ内に4時間かけて滴下することで重合を行った。滴下終了後、2時間加熱熟成することで、アルコキシシリル基含有(メタ)アクリル樹脂(以下、「A1成分」という。)を含むキシレン溶液(固形分45%)を得た。
構成単量体及び重合開始剤を表1に記載の部数とした以外は、製造例1と同様の方法に従い、重合を行って、製造例2〜7において「A2〜A7成分」を、比較製造例1〜2において「A’1〜A’2成分」を含むキシレン溶液(固形分45%)を得た。
又、表1における略号は下記を意味する。
・IBMA:イソブチルメタクリレート(共栄社化学(株)製ライトエステルIB)
製造例1〜7、並びに比較製造例1及び同2で得られたA1〜A7成分、A’1成分及びA’2成分について、後記する方法に従い、塗膜のTg、SP値及びMnを測定した。それらの結果を表1に示す。
アルコキシシリル基含有(メタ)アクリル樹脂を含むキシレン溶液を、離形紙で作製した型枠に流し込み、23℃1日養生し、さらに80℃3日養生した後の厚さ約300μmの塗膜を用いて、動的粘弾性測定を測定温度0〜150℃、周波数1Hzで行い、損失弾性率の極大値となる温度をTgとした。
前記した濁度滴定法にて、低極性貧溶媒としてイソオクタン、高極性貧溶媒として脱イオン水を用いて測定した。
試料は、200mlのポリカップにアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル樹脂を含むキシレン溶液を1g入れ、60℃、1.0Torrにて3時間真空乾燥させて得た。
110mlのガラス製サンプル瓶中において、前記試料0.03gをTHF10mlに溶解させ、次いでイソオクタンを加えていき、目視で溶液が濁った点を濁点として、そのときの滴定量L(ml)を読んだ。
同様に、試料のTHF溶液中に脱イオン水を加えたときの濁点における脱イオン水の滴定量H(ml)を読み、以下の計算式により、Vml、Vmh、δml及びδmhを算出した。
Vmh=81.1×18/((1−VH)×18+VH×81.1)
VL=L/(10+L)
VH=H/(10+H)
δml=9.1×10/(10+L)+6.9×L/(10+L)
δmh=9.1×10/(10+H)+23.4×H/(10+H)
SP値=(Vml 1/2・δml+Vmh 1/2・δmh)/(Vml 1/2+Vmh 1/2)
・装置:東ソー(株)製GPC HLC−8020
・検出器:RI検出器
・カラム:東ソー(株)製TSKgel SuperMultiporeHZ−M 4本
・カラムの温度:40℃
・溶離液組成:THF(内部標準として硫黄を0.03%含むもの)、流量0.60mL/分
・分子量標準物質:ポリメチルメタクリレ―ト
塗料組成物の調製
下記表2に示す化合物を表2に示す割合で撹拌・混合し、塗料組成物を製造した。
得られた表2の塗料組成物を使用し、後記する評価を行った。それらの結果を表2に示す。
ここで、前記と同様の方法で、表2記載の塗料組成物の塗膜のTgを測定した結果、表1記載の対応するアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル樹脂の塗膜のTgと同じであった。
尚、表2における数字は質量部を意味する。
又、表2における略号は下記を意味する。
・DBTDL:ジブチルスズジラウレート((株)ADEKA製アデカスタブBT−11)
1)試験体の作製
本評価では、シーリング材として、「ペンギンシールMS2500typeNB ホワイト」(サンスター技研(株)製シーリング材、可塑剤非含有)に対し、可塑剤としてDOP又はBBPを13質量%配合したものを用いた。
まず、試験体用基材(目地幅20mmのアルミ製型枠、図1参照)の目地部分にシーリング材用プライマーとして「UM−2」(サンスター技研(株)製)を刷毛塗りし、気温23℃、湿度50%で2時間養生した。その後、シーリング材を目地部分に充填し、気温23℃、湿度50%で3日養生することにより、シーリング材層を形成した。
次に、前記シーリング材の表面に、表2記載の塗料組成物の塗布量が、塗膜として80g/m2となるように刷毛塗りし、気温23℃、湿度50%で1日乾燥させた。
続いて、弱溶剤系アクリルウレタン樹脂下塗材である「クリアウオールCP−100」(東亞合成(株)製)を0.12kg/m2となるように刷毛塗りした。その後、気温23℃、湿度50%で1日養生した。
さらに、弱溶剤系アクリルウレタン樹脂中塗材である「クリアウオールCS−200」(東亞合成(株)製)を0.24kg/m2となるように刷毛塗りし、気温23℃、湿度50%で1日乾燥させた。最後に、弱溶剤系アクリルシリコン樹脂上塗材である「クリアウオールCT−300」(東亞合成(株)製)を0.12kg/m2となるように刷毛塗りした。その後、気温23℃、湿度50%で1日養生することにより、試験体を得た。塗膜の外観は無色透明であった。
(1)変形防止性の評価
3.1)で得られた試験体を、乾燥機(80℃)に静置し、14日間加熱した。加熱後の塗膜の外観を目視観察し、以下の4水準で評価を行った。それらの結果を表2に示す。
◎:全くシワ又はフクレ等の変形が発生しなかった。
○:極僅かにシワ又はフクレ等の変形が発生した。
△:僅かにシワ又はフクレ等の変形が発生した。
×:著しくシワ又はフクレ等の変形が発生した。
3.1)で得られた試験体を、乾燥機(80℃)に静置し、14日間加熱した。加熱後の試験体を水平に置いて8号黒色珪砂を散布した後、試験体を垂直に立てて珪砂を自然落下させた。このとき、付着した8号黒色珪砂の程度(ふりかけた面積に対する付着面積の割合)について、目視確認し、以下の4水準で評価を行った。それらの結果を表2に示す。
◎:付着面積が10%未満
○:付着面積が10%以上20%未満
△:付着面積が20%以上50%未満
×:付着面積が50%以上
3.1)で得られた試験体を、乾燥機(80℃)に静置し、14日間加熱した。加熱後の塗膜の付着性を、JIS K5600−5−6(付着性(クロスカット法))に準じて評価し、以下の4水準で評価を行った。それらの結果を表2に示す。
◎:全く剥がれがない
○:剥がれが全面積の5%未満
△:剥がれが全面積の5%以上35%未満
×:剥がれが全面積の35%以上
尚、作製直後の試験体は実施例1〜7及び比較例1〜2のいずれの評価結果も、◎であった。
3.1)で得られた試験体を、乾燥機(80℃)に静置し、14日間加熱した。加熱後の塗膜の外観を目視観察し、以下の4水準で評価を行った。それらの結果を表2に示す。
◎:全く変色が見られなかった。
○:極僅かに変色が見られた。
△:僅かに変色が見られた。
×:著しい変色が見られた。
(1)耐候性の評価
3.1)で得られた試験体を、サンシャインスーパーロングライフウェザーメーター(スガ試験機社製)に設置し、JIS A1415 4に規定するWS−A法に準拠して3000時間の促進耐候性試験を行った。
促進耐候性試験後の塗膜の外観を目視観察し、以下の4水準で評価を行った。それらの結果を表2に示す。
尚、同試験条件では、下塗材「クリアウオールCP−100」、中塗材「クリアウオールCS−200」及び上塗材「クリアウオールCT−300」の変色及びひび割れが全く見られないことが分かっているため、本評価は、アルコキシシリル基含有(メタ)アクリル樹脂の塗膜の変色及びひび割れの有無を観察する評価である。
◎:全く変色が見られず、ひび割れも見られなかった。
○:極僅かに変色が見られるが、ひび割れは見られなかった。
△:僅かに変色が見られるが、ひび割れは見られなかった。
×:著しい変色が見られ、ひび割れも見られた。
(1)耐温冷繰返し性の評価
3.1)で得られた試験体を、水浸漬(23℃)、18時間→低温インキュベーター(−20℃)、3時間→乾燥機(60℃)、3時間を1サイクルとする冷熱サイクル試験を合計10サイクル実施した。
温冷繰返し試験後の塗膜の外観を目視観察し、以下の2水準で評価を行った。それらの結果を表2に示す。
尚、同試験条件では、下塗材「クリアウオールCP−100」、中塗材「クリアウオールCS−200」及び上塗材「クリアウオールCT−300」のひび割れが全く見られないことが分かっているため、本評価は、アルコキシシリル基含有(メタ)アクリル樹脂の塗膜のひび割れの有無を観察する評価である。
◎:ひび割れが見られなかった。
×:ひび割れが見られた。
実施例1〜7の結果から明らかなように、本発明の可塑剤移行防止用塗料組成物は、可塑剤のSP値によらず、可塑剤移行防止性、耐候性及び耐温冷繰返し性のいずれにも優れるものであった。
これに対して、比較例1の塗料組成物は、可塑剤のSP値が比較的高い場合には、可塑剤移行防止性に劣り、比較例2の塗料組成物は、耐温冷繰返し性に劣るものであった。
Claims (8)
- 塗膜のガラス転移温度が30〜100℃である、アルコキシシリル基含有(メタ)アクリル樹脂(A)を含む可塑剤移行防止用塗料組成物。
- 前記(A)成分の溶解度パラメータ値が9.6以上である、請求項1に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
- 前記(A)成分の構成単量体単位としてポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体を1〜50質量%含む、請求項1又は請求項2に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
- 前記(A)成分の構成単量体単位として水酸基含有エチレン性不飽和単量体を1〜25質量%含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
- 前記(A)成分の数平均分子量がポリメチルメタクリレート換算した値として4,000〜30,000である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
- シーリング材、塩化ビニル系防水材又は塩化ビニル系内装材のいずれかに適用される、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物。
- 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の可塑剤移行防止用塗料組成物から形成される塗膜。
- 可塑剤含有樹脂の上に、請求項7に記載の塗膜が形成された塗装物品。
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| JP2022100574A (ja) * | 2020-12-24 | 2022-07-06 | トヨタ自動車株式会社 | シーラー部を有する被塗物に対する塗膜形成方法 |
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| JP2004155940A (ja) * | 2002-11-07 | 2004-06-03 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 可塑剤移行防止用水性被覆材 |
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