JP2019113452A - 放射線遮蔽ダクト構造 - Google Patents

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和明 小迫
Kazuaki Kosako
和明 小迫
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【課題】放射線管理区域においてダクトが接続された貫通孔からの放射線漏出を簡単かつ小型の構成で防止することができる放射線遮蔽ダクト構造を提供する。【解決手段】放射線遮蔽ダクト構造10は、遮蔽壁12の貫通孔14に接続されたダクト16と、貫通孔14からの放射線漏出を防止する遮蔽カバー18とを有する。ダクト16は貫通孔14の手前側で上向きに屈曲する第1屈曲部24と、第1屈曲部24から上向延在部26を介して水平方向に屈曲する第2屈曲部28とを備える。遮蔽カバー18は、貫通孔14の下部から上向延在部26を超える位置まで延在する底面板40と、貫通孔14の両側方部から上向延在部26を超える位置まで延在し下部が底面板40と接続されている一対の側面板42と、上向延在部26の手前側に設けられて底面板40および一対の側面板42に接続された正面板44とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、放射線管理区域の遮蔽壁に設けられた貫通孔と、貫通孔に接続されたダクトと、貫通孔からの放射線漏出を防止する遮蔽カバーとを備える放射線遮蔽ダクト構造に関する。
医療用リニアック施設や陽子線治療施設などにおける放射線管理区域は照射室と、防護扉に通じる迷路とから構成される。照射室と迷路との間には一部の通路を除いて仕切板が設けられ、照射源と防護扉との間が直接見通せないようになっている。特許文献1に示されるように、放射線管理区域では加速器室や治療室などで温度や湿度を調整するために給気と排気用の空調ダクトが設置される。空調ダクトは迷路における遮蔽壁の天井付近を貫通して外部の空調設備に接続される。
特開平05−188192号公報
放射線管理区域の遮蔽壁には断面積が大きい空調ダクト用の貫通孔が設けられる。迷路では放射源からの直接の漏洩線はないが散乱線は存在するため、貫通孔に対する放射線漏洩対策が問題となる。
そのため、リニアック室の迷路では天井付近にある空調ダクトのすぐ下に遮蔽棚が設置される。遮蔽棚は、中性子遮蔽用の10%酸化ホウ素入りポリエチレン板とガンマ線遮蔽用の鉛板の2層構造とするケースが多く、迷路の幅全体を覆い、長さが4m〜6m程度の大型の付帯設備となっている。遮蔽棚は大型であるためコストが高く、大掛かりな設置作業が必要となる。また、特許文献1では貫通孔の手前部に天井から下方に突出する遮蔽用下がり遮蔽壁を設けているが、特殊構造であってコスト高である。
陽子線治療施設の加速器室では吊り天井構造がなく、また断面積の大きい空調ダクトであるため特別な遮蔽をしてなく、貫通孔から漏洩する実効線量が高くなるという問題がある。口径の小さいスリーブ配管は周面に鉛シートを直接巻くなどの対策も実施されているが、断面積の大きい空調ダクトに鉛シートを直接巻くことは重量の増加が著しいため実用的でない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、放射線管理区域においてダクトが接続された貫通孔からの放射線漏出を簡単かつ小型の構成で防止することができる放射線遮蔽ダクト構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる放射線遮蔽ダクト構造は、放射線管理区域の遮蔽壁に設けられた貫通孔と、前記貫通孔に接続または貫通するダクトと、前記貫通孔からの放射線漏出を防止する遮蔽カバーと、を有する放射線遮蔽ダクト構造であって、前記ダクトは、前記貫通孔の手前側で上向きに屈曲する第1屈曲部と、前記第1屈曲部から上向延在部を介して水平方向に屈曲する第2屈曲部とを備え、前記遮蔽カバーは、前記遮蔽壁における前記貫通孔の下部から前記上向延在部を超える位置まで延在する底面板と、前記遮蔽壁における前記貫通孔の両側方部から前記上向延在部を超える位置まで延在し、下部が前記底面板に接続され、上辺が前記貫通孔の上端よりも高い位置となっている一対の側面板と、前記上向延在部の手前側に設けられて下部が前記底面板に接続され、両側方が一対の前記側面板に接続され、上辺が前記貫通孔の上端よりも高い位置となっている正面板とを備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる放射線遮蔽ダクト構造は、放射線管理区域の第1遮蔽壁に設けられた貫通孔と、前記貫通孔に接続または貫通するダクトと、前記貫通孔からの放射線漏出を防止する遮蔽カバーと、を有する放射線遮蔽ダクト構造であって、前記ダクトは、前記貫通孔の手前側で上向きに屈曲する第1屈曲部と、前記第1屈曲部から上向延在部を介して水平方向に屈曲する第2屈曲部とを備え、前記遮蔽カバーは、前記第1遮蔽壁における前記貫通孔の下部から前記上向延在部を超える位置まで延在するとともに前記第1遮蔽壁と直交する第2遮蔽壁に接続された底面板と、前記ダクトを介して前記第2遮蔽壁と対向し、前記第1遮蔽壁における前記貫通孔の側方部から前記上向延在部を超える位置まで延在し、下部が前記底面板に接続され、上辺が前記貫通孔の上端よりも高い位置となっている一対の側面板と、前記上向延在部の手前側に設けられて下部が前記底面板に接続され、一側方が前記側面板に接続され、他側方が前記第2遮蔽壁に接続され、上辺が前記貫通孔の上端よりも高い位置となっている正面板とを備えることを特徴とする。
本発明にかかる放射線遮蔽ダクト構造によれば、貫通孔の手前側延長部の下方、側方および正面が遮蔽カバーによって覆われている。これにより放射線管理区域において貫通孔からの放射線漏出を簡単かつ小型の構成で防止することができる。
図1は、本実施の形態にかかる放射線遮蔽ダクト構造を示す側面図である。 図2は、本実施の形態にかかる放射線遮蔽ダクト構造を示す平面図である。 図3は、遮蔽カバーを示す図であり、(a)は遮蔽カバーの展開図であり、(b)は遮蔽カバーの斜視図である。 図4は、本実施の形態の変形例にかかる放射線遮蔽ダクト構造を示す平面図である。
以下に、本発明にかかる放射線遮蔽ダクト構造の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1および図2に示すように、本実施の形態にかかる放射線遮蔽ダクト構造10は、医療用リニアック施設や陽子線治療施設の放射線管理区域(例えば迷路)に設けられ、放射線管理区域の遮蔽壁12に設けられた貫通孔14と、貫通孔14に接続されたダクト16と、貫通孔14からの放射線漏出を防止する遮蔽カバー18とを有する。ダクト16は貫通孔14を貫通していてもよい。放射線遮蔽ダクト構造10および貫通孔14は天井に近い位置に設けられている。図1、図2および図4では、遮蔽壁12,12aを基準として矢印Xで示すように左側が放射線管理区域であり、矢印X側を手前側と定義する。
ダクト16は放射線管理区域の温度や湿度を調整するための給気と排気用の空調ダクトであり、貫通孔14を介して外部の空調設備に接続されている。ダクト16および貫通孔14の断面は、例えば角型で30cm×50cm程度の大きい面積となっている。
ダクト16は短い水平の接続部20で貫通孔14に接続されており、接続部20の手前側にはU字形状部22が設けられている。U字形状部22は側面視で下向き開口の凹部22aが形成される逆U字形状であって、接続部20の手前側で上向きに屈曲する第1屈曲部24と、第1屈曲部24から上向延在部26を介して水平方向に屈曲する第2屈曲部28と、第2屈曲部28から短い水平部30を介して下向きに屈曲する第3屈曲部32と、第3屈曲部32から下向延在部34を介して再び水平方向に屈曲する第4屈曲部36とを備える。第4屈曲部36から手前側は放射線管理区域に延在して吸排気口に接続される延在部38となっている。
遮蔽カバー18は4面の箱形状で底面板40と、一対の側面板42と、正面板44とを備える。底面板40は遮蔽壁12における貫通孔14の下部から上向延在部26を超える位置まで延在している。一対の側面板42は遮蔽壁12における貫通孔14の両側方部から上向延在部26を超える位置まで延在して下部が底面板40と接続されている。正面板44は上向延在部26の手前側に設けられて下部が底面板40に接続され、両側方が一対の側面板42に接続されている。
側面板42の高さ幅は貫通孔14および接続部20の高さ幅よりも長く(図1参照)、接続部20および上向延在部26の略下半分の側方を覆っている。正面板44と側面板42は高さ幅が等しく(図1参照)、各上辺が貫通孔14の上端よりも高い位置となっている。底面板40の横幅は貫通孔14の横幅よりも長く(図2参照)、接続部20および上方延在部26の下方を覆っている。U字形状部22は凹部22aにより正面板44を跨いで遮蔽カバー18内に入り込んでいる。
遮蔽カバー18を構成する板材は従来技術にかかる遮蔽棚と同様に、中性子遮蔽用の10%酸化ホウ素入りポリエチレン板とガンマ線遮蔽用の鉛板の2層構造とする。この板材は放射線施設の条件によっては鉛板のみとしてもいし、10%酸化ホウ素入りポリエチレン板ではなく純粋なポリエチレン板としてもよい。遮蔽カバー18は、このような板材を図3(a)に示すような展開図として表され、図3(b)に示すように4枚つまり底面板40、一対の側面板42および正面板44を形成する。
このように構成される放射線遮蔽ダクト構造10では、貫通孔14の手前側延長部の下方、側方および正面が遮蔽カバー18によって覆われていることから貫通孔14への放射線漏出を防止することができる。例えば、図1に示すように下方から貫通孔14へ向かう放射線L1は底面板40によって遮蔽され、略水平方向から貫通孔14へ向かう放射線L2は正面板44によって遮蔽される。また、図2に示すように、側方から貫通孔14へ向かう放射線L3は側面板42によって遮蔽され、略正面方向から貫通孔14へ向かう放射線L4は正面板44によって遮蔽される。放射線L1〜L4は遮蔽カバー18によって遮蔽されるが、図1および図2ではその延長線を破線で示している。なお、放射線遮蔽ダクト構造10は遮蔽構造の天井に近い箇所に設けられていて直接線および一次散乱線が貫通孔14へ上方から入射することはなく、放射線漏出は問題のないレベルである。
遮蔽カバー18は貫通孔14の放射線管理区域側の近傍を覆うだけの小型、軽量かつ簡単な構造であり、製造および設置施工が容易である。また、放射線遮蔽ダクト構造10が放射線管理区域の迷路に設けられている場合に、従来技術にかかる遮蔽棚とは異なり、遮蔽カバー18を迷路の幅や面積に合わせることなく形状を設定できる。遮蔽カバー18を構成する底面板40、側面板42および正面板44は十分に小さく、材料費が低廉である。
次に、図4を参照しながら本実施形態の変形例にかかる放射線遮蔽ダクト構造10aについて説明する。放射線遮蔽ダクト構造10と同様の構成要素には同符号を付して詳細な説明を省略する。
放射線遮蔽ダクト構造10aは、放射線管理区域の第1遮蔽壁12aに設けられた貫通孔14からの放射線漏出を防止するためのものであり、ダクト16と遮蔽カバー18aとを有する。放射線遮蔽ダクト構造10aにおけるダクト16は放射線遮蔽ダクト構造10におけるものと同様である。貫通孔14は天井および第1遮蔽壁12aと直交する第2遮蔽壁12bに近い場所に設けられている。
遮蔽カバー18aは、放射線遮蔽ダクト構造10における遮蔽カバー18に相当するものであり、第1遮蔽壁12aと第2遮蔽壁12bとの隅部を含みながら貫通孔14の手前側延長部の下面、側面および正面を覆っている。遮蔽カバー18aは遮蔽カバー18における側面板42の一方を省略した形状である。つまり、底面板40は第1遮蔽壁12aにおける貫通孔14の下部から上向延在部26を超える位置まで延在するとともに第2遮蔽壁12bに接続されている。また、正面板44は上向延在部26の手前側に設けられて、一側方が側面板42に接続され、他側方が第2遮蔽壁12bに接続されている。一枚の側面板42は放射線遮蔽ダクト構造10におけるものと同様である。
このような放射線遮蔽ダクト構造10aでは、第2遮蔽壁12bの一部が貫通孔14への放射線漏出防止材として活用され、その分遮蔽カバー18aが簡略化されて底面板40、正面板44および一枚の側面板42の合計3枚で構成することができる。放射線遮蔽ダクト構造10aは放射線遮蔽ダクト構造10と同様に放射線が貫通孔14に漏出することを防止できる。図4ではこのうち遮蔽される放射線L3,L4を示している。
なお、放射線遮蔽ダクト構造10,10aにおけるダクト16の上向延在部26は垂直である必要はなく多少斜めになっていてもよい。第2屈曲部28の屈曲の向きは問わず、例えば図1における紙面に垂直な方向に屈曲し、凹部22aが側面板42を跨いでいてもよい。遮蔽カバー18,18aとダクト16との隙間の大小は問われない。底面板40、側面板42および正面板44は必ずしも平板である必要はなく、例えば一枚板を断面半円状に湾曲させたものを底面板40および側面板42の代わりとしてもよいし、あるいは底面板40および正面板44の代わりとしてもよい。遮蔽カバー18,18aは必ずしも箱型である必要はなく、例えば底面板40が実質的にない上方開口の円錐型または角錐型としてもよい。底面板40、側面板42および正面板44は明確に区別される必要はない。第3屈曲部32および第4屈曲部36は省略してもよく、例えば図1の仮想線で示すように水平部30から延在部38までが一体的構成となっていてもよい。
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10,10a 放射線遮蔽ダクト構造
12 遮蔽壁
12a 第1遮蔽壁
12b 第2遮蔽壁
14 貫通孔
16 ダクト
18,18a 遮蔽カバー
20 接続部
22 U字形状部
24 第1屈曲部
26 上向延在部
28 第2屈曲部
30 水平部
32 第3屈曲部
34 下向延在部
36 第4屈曲部
40 底面板
42 側面板
44 正面板

Claims (2)

  1. 放射線管理区域の遮蔽壁に設けられた貫通孔と、
    前記貫通孔に接続または貫通するダクトと、
    前記貫通孔からの放射線漏出を防止する遮蔽カバーと、
    を有する放射線遮蔽ダクト構造であって、
    前記ダクトは、前記貫通孔の手前側で上向きに屈曲する第1屈曲部と、
    前記第1屈曲部から上向延在部を介して水平方向に屈曲する第2屈曲部とを備え、
    前記遮蔽カバーは、前記遮蔽壁における前記貫通孔の下部から前記上向延在部を超える位置まで延在する底面板と、
    前記遮蔽壁における前記貫通孔の両側方部から前記上向延在部を超える位置まで延在し、下部が前記底面板に接続され、上辺が前記貫通孔の上端よりも高い位置となっている一対の側面板と、
    前記上向延在部の手前側に設けられて下部が前記底面板に接続され、両側方が一対の前記側面板に接続され、上辺が前記貫通孔の上端よりも高い位置となっている正面板とを備えることを特徴とする放射線遮蔽ダクト構造。
  2. 放射線管理区域の第1遮蔽壁に設けられた貫通孔と、
    前記貫通孔に接続または貫通するダクトと、
    前記貫通孔からの放射線漏出を防止する遮蔽カバーと、
    を有する放射線遮蔽ダクト構造であって、
    前記ダクトは、前記貫通孔の手前側で上向きに屈曲する第1屈曲部と、
    前記第1屈曲部から上向延在部を介して水平方向に屈曲する第2屈曲部とを備え、
    前記遮蔽カバーは、前記第1遮蔽壁における前記貫通孔の下部から前記上向延在部を超える位置まで延在するとともに前記第1遮蔽壁と直交する第2遮蔽壁に接続された底面板と、
    前記ダクトを介して前記第2遮蔽壁と対向し、前記第1遮蔽壁における前記貫通孔の側方部から前記上向延在部を超える位置まで延在し、下部が前記底面板に接続され、上辺が前記貫通孔の上端よりも高い位置となっている一対の側面板と、
    前記上向延在部の手前側に設けられて下部が前記底面板に接続され、一側方が前記側面板に接続され、他側方が前記第2遮蔽壁に接続され、上辺が前記貫通孔の上端よりも高い位置となっている正面板とを備えることを特徴とする放射線遮蔽ダクト構造。
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