JP2019201067A - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェーハ分割時の加工不良の発生を抑制することが可能なウェーハの加工方法を提供する。【解決手段】レーザービームの照射によってウェーハに生じる熱伝導の偏りの影響に基づき、レーザービームが照射される分割予定ラインの両側に確保すべき領域の大きさを決定し、該領域に含まれるデバイスの列数をNとした場合にN<2nを満たす最小の2nを算出する算出工程と、分割予定ラインに、分割予定ラインの該最小の2n本分の間隔でレーザービームを照射することによってウェーハに加工痕を形成する2n加工工程と、加工痕によって区画される複数の領域にそれぞれ含まれるデバイスの列数を二等分する分割予定ラインにレーザービームを照射することによってウェーハに加工痕を形成する工程を、該加工痕によって区画される領域に含まれるデバイスの列数が1となるまで繰り返す二等分加工程と、を含むウェーハの加工方法。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザービームを照射することによりウェーハを加工するウェーハの加工方法に関する。
複数のデバイスが形成されたウェーハを分割予定ライン(ストリート)に沿って分割することにより、該デバイスをそれぞれ含む複数のデバイスチップが得られる。このウェーハの分割は、例えば回転軸としてスピンドルを備えた切削装置を用いて行われる。切削装置のスピンドル先端部に装着された切削ブレードを回転させ、切削ブレードを分割予定ラインに沿ってウェーハに切り込ませることにより、ウェーハが分割予定ラインに沿って切削される。
切削装置を用いたウェーハの分割では、デバイスチップの加工不良や切削ブレードの破損を防止するために様々な工夫が提案されている。例えば特許文献1には、まずウェーハを面積が略同一である2つのウェーハ片に分割し、その後、さらに該ウェーハ片をそれぞれ面積が略同一である2つのウェーハ片に分割する工程を繰り返すことにより、ウェーハを複数のデバイスチップに分割する手法が開示されている。
上記の手法によれば、切削ブレードが切削する分割予定ラインによって隔てられる両側のウェーハの面積が略同一となり、切削時に切削ブレードに作用する負荷が表面側と裏面側とで均等になる。これにより、デバイスチップの欠けやクラック等の加工不良の発生及び切削ブレードの破損が抑制される。
一方、切削装置に代えてレーザー加工装置をウェーハの分割に用いる手法も提案されている。この手法では、ウェーハに対して吸収性を有する波長のレーザービームを分割予定ラインに沿って照射することによりウェーハを分割する。特許文献2には、ウェーハの分割予定ラインにパルス発振のレーザービームを照射して加工痕(溝)を形成し、この加工痕に沿ってウェーハを分割するウェーハの加工方法が開示されている。
特開平4−245663号公報 特開平10−305420号公報
上記のようにレーザー加工装置を用いてウェーハを加工する場合、何らかの原因でウェーハにチッピングと呼ばれる欠けやクラック等の加工不良が発生することがあり、デバイスチップの歩留まりの低下を招いていた。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、レーザービームの照射によってウェーハを分割する際に加工不良の発生を抑制することが可能なウェーハの加工方法の提供を課題とする。
本発明によれば、複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハを、レーザービームを該分割予定ラインに沿って照射することにより加工するウェーハの加工方法であって、該レーザービームの照射によって該ウェーハに生じる熱伝導の偏りの影響に基づき、該レーザービームが照射される該分割予定ラインの両側に確保すべき領域の大きさを決定し、該領域に含まれる該デバイスの列数をN(Nは自然数)とした場合にN<2(nは自然数)を満たす最小の2を算出する算出工程と、該分割予定ラインに、該分割予定ラインの該最小の2本分の間隔で該レーザービームを照射することによって該ウェーハに加工痕を形成する2加工工程と、該加工痕によって区画される複数の領域にそれぞれ含まれる該デバイスの列数を二等分する該分割予定ラインにレーザービームを照射することによって該ウェーハに加工痕を形成する工程を、該加工痕によって区画される領域に含まれる該デバイスの列数が1となるまで繰り返す二等分加工工程と、を含むウェーハの加工方法が提供される。
なお、本発明の該2加工工程において、該ウェーハの端部に最も近い該分割予定ラインに沿って該レーザービームを照射して該ウェーハを切断する深さの該加工痕を形成した後、該分割予定ラインの該最小の2本分の間隔で他の該分割予定ラインに該レーザービームを照射してもよい。
また、本発明において、該ウェーハはGaAsウェーハであってもよい。
本発明に係るウェーハの加工方法では、まずレーザービームの照射によってウェーハに所定の間隔で加工痕を形成し、その後、この加工痕によって区画される複数の領域に含まれるデバイスの列数を二等分するようにレーザービームを照射してさらに加工痕を形成する工程を繰り返すことによりウェーハを加工する。これにより、レーザービームの照射によって生じる熱の伝導の偏りが抑制されるため、熱伝導の偏りに起因する加工不良を抑制し、デバイスチップの歩留まりを向上させることができる。
ウェーハの構成例を示す斜視図である。 フレームによって支持された状態のウェーハを示す斜視図である。 ウェーハがレーザー加工装置によって支持された状態を模式的に示す斜視図である。 ウェーハが第1の領域と第2の領域とに分けられた様子を示す平面図である。 第2の領域が第3の領域と複数の第4の領域とに分けられた様子を示す平面図である。 第4の領域が2つの第5の領域に分けられた様子を示す平面図である。 第5の領域が2つの第6の領域に分けられた様子を示す平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係るウェーハの構成例を示す斜視図である。図1に示すように、ウェーハ11は、表面11a及び裏面11bを有する円盤状に形成されている。ウェーハ11としては、例えばGaAsウェーハを用いることができる。
ウェーハ11は、複数の分割予定ラインによって複数の領域に区画されている。例えば、ウェーハ11は図1に示すように、長さ方向が第1の方向(矢印Aで示す方向)に沿うように配置され、第1の方向と交差する第2の方向(矢印Bで示す方向)に沿って配列された複数の第1の分割予定ライン13aと、長さ方向が第2の方向に沿うように配置され、第1の方向に沿って配列された複数の第2の分割予定ライン13bとによって、複数の領域に区画される。図1には、第1の方向と第2の方向とが概ね垂直であるウェーハ11を示している。
複数の第1の分割予定ライン13a及び複数の第2の分割予定ライン13bによって区画された複数の領域の表面11a側にはそれぞれ、IC(Integrated Circuit)等で構成されるデバイス15が形成されている。
なお、ウェーハ11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば、ウェーハ11としてGaAsウェーハの他、GaAs以外の半導体(シリコン、InP、GaN、SiC等)、セラミックス、樹脂、金属等の材料によって形成されたウェーハを用いることができる。また、デバイス15の種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はない。
複数の第1の分割予定ライン13a及び複数の第2の分割予定ライン13bに沿ってレーザービームを照射すると、ウェーハ11のレーザービームが照射された領域にはアブレーションによって加工痕が形成される。そして、ウェーハ11がこの加工痕に沿って切断されると、ウェーハ11は表面にデバイス15が形成された複数のデバイスチップに分割される。ウェーハ11へのレーザービームの照射は、レーザー加工装置を用いて行う。
レーザービームの照射によってウェーハ11を加工する際は、まず、ウェーハ11をレーザー加工装置のチャックテーブルによって保持するために、ウェーハ11をフレームで支持する。図2は、環状のフレーム19によって支持された状態のウェーハ11を示す斜視図である。ダイシングテープ17の外周に沿って環状のフレーム19を貼付し、ウェーハ11の裏面11b側をダイシングテープ17に貼付することにより、ウェーハ11の表面11a側を上方に露出させる。これにより、ウェーハ11がフレーム19に支持される。
次に、フレーム19に支持されたウェーハ11をレーザー加工装置で支持する。図3は、ウェーハ11がレーザー加工装置2によって支持された状態を模式的に示す斜視図である。レーザー加工装置2は、ウェーハ11を保持するチャックテーブル4と、チャックテーブル4によって保持されたウェーハ11に、ウェーハ11に対して吸収性を有する波長のレーザービームを照射するレーザー加工ユニット6とを備える。
チャックテーブル4は、ダイシングテープ17を介してウェーハ11を吸引保持する。具体的には、チャックテーブル4の上面がウェーハ11を保持する保持面となっており、この保持面はチャックテーブル4の内部に形成された吸引路(不図示)を通じて吸引源(不図示)と接続されている。
レーザー加工装置2に備えられたクランプ(不図示)でフレーム19を固定し、チャックテーブル4の保持面でウェーハ11を支持した状態で吸引源の負圧を保持面に作用させることで、ウェーハ11が保持面に接した状態で吸引保持される。また、チャックテーブル4は、移動機構(不図示)によって加工送り方向(X軸方向)及び割り出し送り方向(Y軸方向)に移動される。
ウェーハ11は、表面11aが上方に露出するように、チャックテーブル4によって吸引保持される。図3には、ウェーハ11の第1の方向がX軸方向と概ね一致し、ウェーハ11の第2の方向がY軸方向と概ね一致するようにウェーハ11が保持された様子を示している。この状態で、レーザー加工ユニット6からレーザービームを複数の第1の分割予定ライン13aに沿って照射することにより、ウェーハ11に線状の加工痕が形成される。
レーザー加工ユニット6は、円筒状のケーシング8を有する。ケーシング8の先端部には、レーザー加工装置2に備えられたYAGレーザー発振器やYVOレーザー発振器などのパルスレーザービーム発振器(不図示)から発振されたパルスレーザービームを集光するための集光器10が装着されている。
さらに、ケーシング8にはウェーハ11の加工領域(レーザービームの照射領域)を撮像する撮像手段12が装着されている。撮像手段12によって取得された画像は、集光器10と第1の分割予定ライン13a又は第2の分割予定ライン13bとの位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理に用いられる。これにより、レーザービームの照射位置が調整できる。
ウェーハ11にレーザービームを照射する際は、チャックテーブル4を集光器10の下に移動させ、ウェーハ11に対して吸収性を有する波長のレーザービームを集光器10によって集光して第1の分割予定ライン13aに向かって照射しながら、チャックテーブル4を加工送り方向(X軸方向)に移動させる。これにより、レーザービームが第1の分割予定ライン13aに沿って照射され、ウェーハ11には線状の溝で構成される加工痕が形成される。
なお、レーザービームの照射によってウェーハ11を分割する場合は、第1の分割予定ライン13aに沿ってウェーハ11を切断する深さの加工痕を形成する。例えば、同一の第1の分割予定ライン13aに沿ってレーザービームを複数回照射することにより、ウェーハ11を切断する深さの加工痕を形成できる。なお、この場合のレーザービームの照射回数は、ウェーハ11を切断可能となるように適宜設定される。
第2の分割予定ライン13bへのレーザービームの照射も、第1の分割予定ライン13aと同様に実施される。具体的には、ウェーハ11の第1の方向がY軸方向と概ね一致し、ウェーハ11の第2の方向がX軸方向と概ね一致するように、チャックテーブル4を水平方向(XY平面方向)に90°回転させた後、同様の作業を行う。このようにして、全ての第1の分割予定ライン13a及び第2の分割予定ライン13bが切断されると、ウェーハ11はそれぞれデバイス15を含む複数のデバイスチップに分割される。
ここで、分割予定ラインにレーザービームを照射する順番について考える。例えば、第2の方向に沿って配列された複数の第1の分割予定ライン13aに対して、ウェーハ11の第2の方向における一方の端部から他方の端部に向かって順番にレーザービームを照射する場合、レーザービームが照射される第1の分割予定ライン13aによって隔てられる両側の領域の体積には偏りが生じる。
具体的には、まず、ウェーハ11の第2の方向における一方の端部に最も近い第1の分割予定ライン13a(以下、最外の第1の分割予定ライン13a)に沿ってレーザービームが照射される。このとき、最外の第1の分割予定ライン13aによって分けられたウェーハ11の2つの領域のうち、該一方の端部を含む領域の体積は、他方の領域の体積よりも小さくなる。
上記のような体積の偏りは、レーザービームの照射によって生じる熱の伝導の偏りの原因となる。すなわち、レーザービームを第1の分割予定ライン13aに照射すると熱が発生し、この熱はウェーハ11の内部を伝導する。ここで、レーザービームが照射された第1の分割予定ライン13aによって分けられたウェーハ11の2つの領域に体積の偏りがあると、体積が小さい領域では熱の伝導経路がより制限されるため、熱が十分に拡散せず温度が上昇しやすい。
また、既に複数の第1の分割予定ライン13aに沿って加工痕(溝)が形成されたウェーハ11に対してレーザービームを照射する場合にも、加工痕によって熱の伝導が妨げられ、熱の伝導の偏りが生じ得る。具体的には、ウェーハ11に形成された2つの加工痕の間の領域に位置する第1の分割予定ライン13aに沿ってレーザービームを照射すると、該領域がさらに2つの小領域に分けられる。ここで、2つの小領域の体積が異なると、体積が小さい小領域では熱の伝導経路がより制限され得る。
レーザービームの照射によってウェーハ11を分割する際、ウェーハ11にチッピングと呼ばれる欠けやクラックなどの加工不良が発生することがあるが、これは、レーザービームが照射された領域の両側で熱伝導が偏り温度差が生じることが一因であると推察される。そのため、ウェーハ11へのレーザービームの照射は、レーザービームが照射される領域の両側での熱伝導の偏りが小さい条件下で行うことが好ましい。
本実施形態では、レーザービームが照射される分割予定ラインの両側に位置する領域の体積に大きな差が生じないように、分割予定ラインにレーザービームを照射する順序を設定する。これにより、体積の差に起因する熱伝導の偏りを抑え、レーザービームでウェーハ11を加工する際の加工不良を抑制できる。
本実施形態に係るウェーハの加工方法では、まず、レーザービームの照射によって生じる熱の伝導の偏りの影響に基づいて、レーザービームを照射する間隔を設定する。そして、この間隔でウェーハ11の第1の分割予定ライン13aに沿ってレーザービームを照射し、ウェーハ11に線状の加工痕を形成する。その後、該加工痕によって区画された複数の領域に含まれるデバイスの列数を二等分する第1の分割予定ライン13aにレーザービームを照射して加工痕をさらに形成する工程を繰り返すことにより、全ての第1の分割予定ライン13aに沿って加工痕を形成する。
上記のウェーハの加工方法を用いることにより、レーザービームが照射された領域によって隔てられる2つの領域の体積差を小さくすることができ、加工不良を抑制できる。なお、第2の分割予定ライン13bへのレーザービームの照射も同様の方法で実施される。
以下、本実施形態に係るウェーハの加工方法の詳細を説明する。なお、以下では一例として、25本の第1の分割予定ライン23aと25本の第2の分割予定ライン23bによって区画された複数の領域にそれぞれデバイス15が形成されたウェーハ21にレーザービームを照射して加工痕を形成する場合について説明する(図4、図5、図6、図7参照)。ウェーハ21には、第1の方向(矢印Aで示す方向)及び第2の方向(矢印Bで示す方向)にそれぞれ24列のデバイス15が形成されている。
<算出工程>
本実施形態に係るウェーハの加工方法では、まず、後の工程(後述の2加工工程)で第1の分割予定ライン23aにレーザービームを照射する間隔を算出する算出工程を実施する。
レーザービームを照射する間隔は、レーザービームの照射によってウェーハ21に生じる熱伝導の偏りの影響に基づいて設定する。例えば、レーザービームが照射される第1の分割予定ライン23aによって区画されるウェーハ21の2つの領域で生じる熱伝導の偏りに起因する加工不良(チッピングやクラックなど)が発生しない、又は発生の頻度が一定以下となるように、レーザービームを照射する間隔を設定する。
レーザービームの照射領域の両側に位置する2つの領域に体積差があっても、これらの領域の体積がそれぞれ一定以上確保されていれば、レーザービームの照射によって生じた熱の伝導は両領域で略均等になり、熱伝導の偏りに起因する加工不良は生じにくい。そのため算出工程では、レーザービームの照射領域の両側にそれぞれ一定以上の体積の領域が確保されるように、レーザービームを照射する間隔を算出する。
具体的には、まず、レーザービームの照射によってウェーハ21に生じる熱伝導の偏りの影響に基づいて、レーザービームが照射される第1の分割予定ライン23aの両側に確保すべき領域の大きさを決定する。例えば、熱伝導の偏りに起因する加工不良(チッピングやクラックなど)が発生しない、又は発生の頻度が一定以下となるように、該領域の大きさを決定する。また、レーザービームが照射される第1の分割予定ライン23aの両側に位置する2つの領域の温度差が一定以下になるように、該領域の大きさを決定してもよい。
上記の領域の大きさは、例えばウェーハ21の材料(特に熱伝導率)、ウェーハ21の厚さ、デバイス15のサイズ、デバイス15の間隔、レーザービームの波長、レーザービームの強度などから選択される一又は複数の要素に基づいて決定することもできる。この場合、上記の各要素と熱伝導の偏りの影響(加工不良の頻度、温度差の程度など)との関係を予め実験に基づいて把握しておき、上記の各要素からレーザービームの照射領域の両側に確保すべき領域の大きさを決定すればよい。
次に、この第1の分割予定ライン23aの両側に確保すべき領域に含まれるデバイス15の列数(デバイス15の第2の方向における個数)N(Nは自然数)を特定する。そして、このNの値に基づき、N<2(nは自然数)を満たす最小の2の値を算出する。この最小の2が算出工程で算出すべき値となる。
例えば、レーザービームが照射される第1の分割予定ライン23aの両側にデバイス15の3列分以上の領域を確保すべき場合は、N=3となり、算出工程で算出すべき2の値は3<2を満たす最小の2の値、すなわち4となる。そして、第1の分割予定ライン23aの該最小の2本分の間隔が、後述の2加工工程においてレーザービームを照射する間隔に対応する。
<2加工工程>
次に、算出工程で算出された最小の2の値に基づき、第1の分割予定ライン23aの該最小の2本分の間隔でウェーハ21にレーザービームを照射する2加工工程を実施する。例えば、最小の2の値が4である場合、複数の第1の分割予定ライン23aに4本間隔でレーザービームを照射する。なお、以降の説明において単に2と記す場合、算出工程で算出された最小の2を示す。
加工工程の例を図4、図5を用いて説明する。2加工工程ではまず、ウェーハ21の第2の方向における一方の端部に最も近い第1の分割予定ライン23a(最外の第1分割予定ライン23a)に沿ってレーザービームを照射する。
レーザービームの照射により、最外の第1の分割予定ライン23aに線状の加工痕L1が形成され、ウェーハ21は該一方の端部を含む第1の領域21aと、複数のデバイス15が形成された第2の領域21bとに分けられる。図4は、ウェーハ21が第1の領域21aと第2の領域21bとに分けられた様子を示す平面図である。
次に、最外の第1の分割予定ライン23aから2本の間隔で、他の第1の分割予定ライン23aにレーザービームを照射する。例えば、2の値が4である場合は、複数の第1の分割予定ライン23aに4本間隔でレーザービームを照射する。その結果、複数の第1の分割予定ライン23aの2本分の間隔で線状の加工痕L2が形成される。
加工痕L2の形成により、第2の領域21bは、第2の方向において第1の領域21aと反対側に位置する第3の領域21cと、第2の方向に2列のデバイス15が配列された複数の第4の領域21dとに分けられる。図5は、第2の領域21bが第3の領域21cと複数の第4の領域21dとに分けられた様子を示す平面図である。
例えば、複数の第1の分割予定ライン23aに4本間隔でレーザービームを照射すると、図5に示すように第2の領域21bには6本の加工痕L2が形成される。これにより第2の領域21bは、第3の領域21cと、第2の方向に4列のデバイス15が配列された6つの第4の領域21dとに分けられる。
以上の2加工工程により、ウェーハ21が複数の領域に分割される。2加工工程では、レーザービームが照射される複数の第1の分割予定ライン23aの間に、それぞれデバイス15のN列分以上の領域が確保されている。そのため、仮に加工痕L1及び加工痕L2によって熱の伝導が妨げられるとしても、第1の分割予定ライン23aにレーザービームを照射した際に発生する熱を十分に拡散させ、熱伝導の偏りに起因する加工不良の発生を抑えることができる。
なお、2加工工程において、同一の第1の分割予定ライン23aに対して複数回レーザービームを照射して、ウェーハ21を切断する深さの加工痕L1及び加工痕L2を形成してもよい。この場合、レーザービームを照射する順序は自由に設定できる。
例えば、最外の第1の分割予定ライン23aに複数回レーザービームを照射してウェーハ21を切断する深さの加工痕L1を形成した後、他の第1の分割予定ライン23aにそれぞれレーザービームを複数回照射してウェーハ21を切断する深さの加工痕L2を形成してもよい。また、最外の第1の分割予定ライン23aと他の第1の分割予定ライン23aにレーザービームを1回ずつ照射する工程を繰り返すことにより、ウェーハ21を切断する深さの加工痕L1及び加工痕L2を形成してもよい。
<二等分加工工程>
次に、2加工工程によって得られた複数の第4の領域21dを略二等分する分割予定ラインにレーザービームを照射する工程を繰り返す二等分加工工程を行う。
まず、第4の領域21dに含まれるデバイス15の第2の方向における列数を二等分する第1の分割予定ライン23aを選択し、該第1の分割予定ライン23aに沿ってレーザービームを照射する。
レーザービームの照射により、第4の領域21dにはそれぞれデバイス15の第2の方向における列数を二等分する線状の加工痕L3が形成され、第4の領域21dはそれぞれ第2の方向に2n−1列のデバイス15を有する2つの第5の領域21eに分けられる。図6は、第4の領域21dがそれぞれ2つの第5の領域21eに分けられた様子を示す平面図である。
第4の領域21dにレーザービームを照射する際、レーザービームは第4の領域21dに含まれるデバイスの第2の方向における列数を二等分するように照射されるため、レーザービームが照射される領域の両側に位置する第4の領域21dの体積は概ね等しくなる。そのため、レーザービームを照射した際の熱伝導の偏りは小さく、熱伝導の偏りに起因する加工不良も発生しにくい。
なお、二等分加工工程において、同一の第1の分割予定ライン23aに対して複数回レーザービームを照射して、第4の領域21dを切断する深さの加工痕L3を形成してもよい。この場合、レーザービームを照射する順序は自由に設定できる。
例えば、一の第1の分割予定ライン23aに複数回レーザービームを照射して一の加工痕L3を形成した後、他の第1の分割予定ライン23aにレーザービームを照射して他の加工痕L3を形成してもよい。また、第4の領域21dを略二等分する複数の第1の分割予定ライン23aにレーザービームを1回ずつ照射する工程を繰り返すことにより、複数の加工痕L3を形成してもよい。
また、デバイス15の列数によっては、第3の領域21cにデバイス15が含まれることがある。この場合は、第3の領域21cに含まれるデバイス15の第2の方向における列数を二等分する第1の分割予定ライン23aを選択してレーザービームを照射する。第3の領域21cに含まれるデバイスの列数が奇数である場合は、レーザービームが照射される第1の分割予定ライン23aの両側に位置する領域の体積差が最も小さくなるように、第1の分割予定ライン23aを選択すればよい。
次に、第5の領域21eに対して同様にレーザービームを照射して、第5の領域21eをさらに略二等分する。すなわち、第5の領域21eをデバイス15の第2の方向における列数を二等分する線状の加工痕L4を形成する。これにより、第5の領域21eが第2の方向に2n−2列のデバイス15を有する2つの第6の領域21fに分けられる。図7は、第5の領域21eがそれぞれ2つの第6の領域21fに分けられた様子を示す平面図である。
第5の領域21eにレーザービームを照射する際も、第4の領域21dへのレーザービームの照射時(図6参照)と同様、レーザービームが照射される領域の両側に位置する第5の領域21eの体積は概ね等しくなる。そのため、レーザービームを照射した際の熱伝導の偏りは小さく、熱伝導の偏りに起因する加工不良も発生しにくい。
なお、二等分加工工程において、同一の第1の分割予定ライン23aに対して複数回レーザービームを照射して、第5の領域21eを切断する深さの加工痕L4を形成してもよい。この場合、レーザービームを照射する順序は自由に設定できる。
例えば、一の第1の分割予定ライン23aに複数回レーザービームを照射して一の加工痕L4を形成した後、他の第1の分割予定ライン23aにレーザービームを照射してもよい。また、第5の領域21eを略二等分する複数の第1の分割予定ライン23aにレーザービームを1回ずつ照射する工程を繰り返すことにより、複数の加工痕L4を形成してもよい。
以上のように、加工痕によって区画された複数の領域にそれぞれ含まれるデバイス15の列数を二等分する第1の分割予定ライン23aにレーザービームを照射することによって加工痕をさらに形成する工程を繰り返すことにより、ウェーハ21が1列分のデバイス15を含む複数の領域に分けられる。
なお、2加工工程において、ウェーハ21は加工痕L1及び加工痕L2により、2列のデバイス15を含む複数の第4の領域21dに区画されている(図5参照)。そのため、デバイス15の列数を二等分する工程を繰り返せば、第4の領域21dに含まれる全ての第1の分割予定ライン23aにレーザービームを照射することができる。
全ての第1の分割予定ライン23aへのレーザービームの照射が完了した後、同様の工程によって第2の分割予定ライン23bへのレーザービームの照射を行う。具体的には、まず図3に示すチャックテーブル4を、ウェーハ21の第1の方向がY軸方向と概ね一致し、ウェーハ21の第2の方向がX軸方向と概ね一致するように、水平方向に90°回転させる。
その後、上記の算出工程、2加工工程、及び二等分加工工程を第2の分割予定ライン23bに対して実施する。なお、第2の分割予定ライン23bにレーザービームを照射する際の2の値は、第1の分割予定ライン23aにレーザービームを照射する際の2の値と同じであっても異なっていてもよい。
上記の工程を経て、全ての第1の分割予定ライン及び第2の分割予定ライン23bに加工痕が形成される。また、これらの加工痕がウェーハ21を切断する深さの加工痕である場合、ウェーハ21はそれぞれデバイス15を有する複数のデバイスチップに分割される。
上記の通り、本実施の形態に係るウェーハの加工方法では、加工痕L1及び加工痕L2によって区画された第4の領域21dを略二等分する分割予定ラインにレーザービームを照射する工程を繰り返す。これにより、レーザービームが照射される領域の両側の体積が略同一となり、レーザービームの照射によって生じる熱の伝導の偏りが抑制される。そのため、熱伝導の偏りに起因する加工不良を抑制し、デバイスチップの歩留まりを向上させることができる。
なお、同一の第1の分割予定ライン23aに対して複数回レーザービームを照射して、ウェーハ21を切断する深さの加工痕を形成する場合、2加工工程及び二等分加工工程を通じてレーザービームを照射する順序は適宜設定できる。例えば、2加工工程でウェーハ21にレーザービームを複数回照射してウェーハ21を複数の第4の領域21dに分割した後、二等分加工工程で第4の領域21dにレーザービームを照射してもよい。
また、図4から図7に示す順序に従って、全ての第1の分割予定ライン23aにそれぞれ1回ずつレーザービームを照射し、その後、同様の作業を繰り返すことによってウェーハ21を分割してもよい。
また、上記の実施形態では、全ての第1の分割予定ライン23aにレーザービームを照射する工程を終えた後、同様の方法によって第2の分割予定ライン23bにレーザービームの照射する例について説明したが、レーザービームを照射する順序はこれに限定されない。例えば、第1の分割予定ライン23aへのレーザービームの照射と第2の分割予定ライン23bへのレーザービームの照射とを交互に行ってもよい。この場合、レーザービームを分割予定ラインに照射するごとに、図3に示すチャックテーブル4を水平方向に90°回転させる動作を行う。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 ウェーハ
11a 表面
11b 裏面
13a 第1の分割予定ライン
13b 第2の分割予定ライン
15 デバイス
17 ダイシングテープ
19 フレーム
21 ウェーハ
21a 第1の領域
21b 第2の領域
21c 第3の領域
21d 第4の領域
21e 第5の領域
21f 第6の領域
23a 第1の分割予定ライン
23b 第2の分割予定ライン
2 レーザー加工装置
4 チャックテーブル
6 レーザー加工ユニット
8 ケーシング
10 集光器
12 撮像手段

Claims (3)

  1. 複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハを、レーザービームを該分割予定ラインに沿って照射することにより加工するウェーハの加工方法であって、
    該レーザービームの照射によって該ウェーハに生じる熱伝導の偏りの影響に基づき、該レーザービームが照射される該分割予定ラインの両側に確保すべき領域の大きさを決定し、該領域に含まれる該デバイスの列数をN(Nは自然数)とした場合にN<2(nは自然数)を満たす最小の2を算出する算出工程と、
    該分割予定ラインに、該分割予定ラインの該最小の2本分の間隔で該レーザービームを照射することによって該ウェーハに加工痕を形成する2加工工程と、
    該加工痕によって区画される複数の領域にそれぞれ含まれる該デバイスの列数を二等分する該分割予定ラインにレーザービームを照射することによって該ウェーハに加工痕を形成する工程を、該加工痕によって区画される領域に含まれる該デバイスの列数が1となるまで繰り返す二等分加工工程と、を含むことを特徴とするウェーハの加工方法。
  2. 該2加工工程において、該ウェーハの端部に最も近い該分割予定ラインに沿って該レーザービームを照射して該ウェーハを切断する深さの該加工痕を形成した後、該分割予定ラインの該最小の2本分の間隔で他の該分割予定ラインに該レーザービームを照射することを特徴とする請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  3. 該ウェーハはGaAsウェーハであることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェーハの加工方法。
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