JP2019201616A - ケーシングの食感改良剤およびケーシングの食感が改良されたソーセージの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーシングの歯切れや皮残りに関する食感改良効果により優れた、新たなケーシング用の食感改良剤を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、糖質を含む溶液である、ケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤を提供する。本発明は、ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程を含む、歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングの製造方法を提供する。本発明は、ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程、及び浸漬処理されたケーシングに調味肉を充填する工程を含む、歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングを有するソーセージの製造方法を提供する。本発明は、ケーシングを糖質水溶液に浸漬することにより、ケーシングの歯切れ又は皮残りを改良する方法を提供する。【選択図】なし
Description
本発明は、新規なケーシングの食感改良剤、食感が改良されたケーシングの製造方法、食感が改良されたケーシングを有するソーセージの製造方法及びケーシングの食感改良方法に関する。
ソーセージやハムは、調味された肉をケーシングに充填し、燻煙・加熱処理を行うことで製造される。ケーシングとしては、羊や豚の腸などを使った天然ケーシングに加え、コラーゲン、セルロース、プラスチックなどを原料とする人工ケーシングも用いられている。
ソーセージのケーシングには、歯切れが良く、咀嚼によるケーシング断片が口に残らないことが求められる。天然ケーシングは、一般的に人工コラーゲンケーシングと比較して硬さがあり、歯切れが悪く、咀嚼した後にケーシング断片が口内に残る傾向が強く、特に品質改良の余地がある。
これに対して、酸性もしくはアルカリ性の温水処理、酵素処理、又は乳化剤等による処理を施すことにより、ケーシングの食感を改良する技術が知られている。例えば、特許文献1は、天然腸の乾燥物又は塩蔵物を復元処理した後、食品用乳化剤を含有する溶液に浸漬することを特徴とする改質された天然腸の製造方法を開示する。特許文献2は、ソーセージの練り肉を天然腸ケーシングに充填したものを、pH2〜5の酸性、あるいはpH8〜10.5のアルカリ性に調整した温水で処理し、その後これを常法により熱処理することを特徴とする歯切れの良い軟らかな天然腸ケーシングをもつソーセージの製造法を開示する。特許文献3は、コラーゲンを有する基材により食材を包装する食用ケーシングにおいて、当該基材が、酵素処理されたものであることを特徴とする食用ケーシングを提供する。特許文献4は、部位特異的に切断するプロテアーゼを有効成分とするケーシングの改質剤を提供する。
しかし、上記技術でも、ケーシングの歯切れが悪い点や、ケーシング断片が口内に残る点については、十分な食感改良効果が得られていないという問題があった。また、上記技術に比較して、より簡単な工程で、より低コストで食感の改善を行うことが求められていた。
このような状況に鑑み、本発明は、ケーシングの歯切れや皮残りに関する食感改良効果により優れた、新たなケーシング用の食感改良剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、糖質がケーシングの食感を改良する効果を有すること、及び糖質の溶液にケーシングを浸漬することによりケーシングの食感が改良されることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的に、本発明は、以下の[1]から[10]を提供する。
[1] 糖質を含む溶液である、ケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
[2] ケーシングが天然ケーシングである、[1]に記載のケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
[3] 糖質が500〜10000の平均分子量を有する、[1]又は[2]に記載のケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
[4] 溶液の糖質濃度が5〜30%(w/v)である、[1]から[3]のいずれか一に記載のケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
[5] ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程を含む、歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングの製造方法。
[6] 糖質水溶液に浸漬されるケーシングが脱塩処理された天然腸である、[5]に記載のケーシングの製造方法。
[7] 糖質水溶液中の糖質が500〜10000の平均分子量を有する、[5]又は[6]に記載のケーシングの製造方法。
[8] 糖質水溶液の糖質濃度が5〜30%(w/v)である、[5]から[7]のいずれか一に記載のケーシングの製造方法。
[9] [5]から[8]に定義のケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程、及び
浸漬処理されたケーシングに調味肉を充填する工程を含む、
歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングを有するソーセージの製造方法。
[10] ケーシングを糖質水溶液に浸漬することにより、ケーシングの歯切れ又は皮残りを改良する方法。
具体的に、本発明は、以下の[1]から[10]を提供する。
[1] 糖質を含む溶液である、ケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
[2] ケーシングが天然ケーシングである、[1]に記載のケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
[3] 糖質が500〜10000の平均分子量を有する、[1]又は[2]に記載のケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
[4] 溶液の糖質濃度が5〜30%(w/v)である、[1]から[3]のいずれか一に記載のケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
[5] ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程を含む、歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングの製造方法。
[6] 糖質水溶液に浸漬されるケーシングが脱塩処理された天然腸である、[5]に記載のケーシングの製造方法。
[7] 糖質水溶液中の糖質が500〜10000の平均分子量を有する、[5]又は[6]に記載のケーシングの製造方法。
[8] 糖質水溶液の糖質濃度が5〜30%(w/v)である、[5]から[7]のいずれか一に記載のケーシングの製造方法。
[9] [5]から[8]に定義のケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程、及び
浸漬処理されたケーシングに調味肉を充填する工程を含む、
歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングを有するソーセージの製造方法。
[10] ケーシングを糖質水溶液に浸漬することにより、ケーシングの歯切れ又は皮残りを改良する方法。
本発明の食感改良剤を用いることで、低コストでソーセージ用のケーシングの食感を改良することができる。また、簡単な方法で、ケーシングの食感が改良されたソーセージを製造することができる。
以下に記載する本発明の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明は、糖質を含む溶液である、ケーシングの食感改良剤を提供する。より具体的には、本発明は、糖質を含む溶液である、ケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤を提供する。本発明の食感改良剤を用いてケーシングを処理することにより、咀嚼時のケーシングの歯切れを向上することができ、咀嚼後の皮残りが少なくなるように改良することができる。また、本発明において、皮とはケーシング又は咀嚼によるケーシング断片を指す。皮残りは、咀嚼によるケーシング断片が、咀嚼後に口内に残ることを指す。本明細書では、「食感改良剤」及び「歯切れ又は皮残り改良剤」を互換可能に使用することができる。一般的に、食感は、食品を食べたときのかたさ、歯ごたえ、歯切れや舌触りなど物性についての感覚であり、食品のおいしさを決める重要な要因の一つである。
本発明に用いるケーシングは、可食性で、食品用に一般的に用いられるものであれば、特に制限はない。本発明のケーシングは、天然ケーシング及び人工ケーシングを含む。天然ケーシングは、動物の内臓であり、例えば羊、豚、牛、馬、鶏および兎などの小腸、大腸、直腸、盲腸、膀胱、食道および胃などを挙げることができる。天然ケーシングは、通常、流通している塩蔵又は飽和食塩水などの塩漬け品を使用してもよく、又は乾燥品を使用してもよい。天然ケーシングとして、広く用いられるのは、天然腸である羊腸、豚腸及び牛腸であり、所望のソーセージの太さにより使い分けることができる。
ソーセージ製品の太さに関し、JAS規格(平成30年3月29日農林水産省告示第683号)には、ウインナーソーセージは、羊腸を使用したもの又は製品の太さが20mm未満のもの、フランクフルトソーセージは、豚腸を使用したもの又は製品の太さが20mm以上36mm未満のもの、及びボロニアソーセージは、牛腸を使用したもの又は製品の太さが36mm以上のものをいうと記載されている。本発明の人工ケーシングとしては、可食性のコラーゲンケーシングを挙げることができる。本発明のケーシングは天然ケーシングであることが好ましい。本発明によれば、天然ケーシングでも人工ケーシングでも、その食感を改良することができるが、天然ケーシングでは食感改良の必要性が特に高く、食感改良効果が顕著に表れるためである。
本発明の食感改良剤である溶液の糖質濃度は、糖質によるケーシングへの効果を発揮することができ、且つ粘度による作業性への影響が大きくない濃度であれば、特に制限されない。本発明の一実施形態では、溶液の糖質濃度が5〜30%(w/v)であることができる。溶液の糖質濃度が5%(w/v)以上であれば、糖質によるケーシングへの効果を発揮することができ、30%(w/v)以下とすることで糖質溶液の粘度による作業性への影響を抑えることができる。さらに、本発明のより好ましい実施形態では、溶液の糖質濃度が10〜20%(w/v)であることができる。溶液の糖質濃度が10〜20%(w/v)であれば、食感改良効果がより高いためである。本発明において糖質濃度は、糖質の固形分濃度を表す。
糖質を溶解する溶媒は、食品用に一般的に用いられるものであれば、特に制限はないが、水であることが好ましい。水は、糖質の溶解性が高いためである。糖質を含む溶液は、常法により作製することができ、例えば糖質を水に混合して作製することができる。本発明の食感改良剤は、糖質に加えて、防腐剤や乳化剤などの添加物を含むことができる。
本発明の食感改良剤に含まれる糖質の種類に特に制限はなく、食品に用いることのできる任意の糖質を用いることができる。例えば、単糖(グルコース、ガラクトース、マンノース、アラビノース、キシロース、フラクトース、プシコース、ソルボース、タガトースなど)、二糖(スクロース、マルトース、イソマルトース、ラクトース、トレハロース、ニゲロース、ゲンチオビオース、マルツロース、イソマルツロースなど)、オリゴ糖(マルトトリオース、パノース、イソマルトトリオース、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンノオリゴ糖、キシロオリゴ等、シクロデキストリンなど)、多糖(グルカン、デキストリン、デキストラン、プルランなど)を用いることができる。本発明の食感改良剤は、一種類の糖質を含むものでもよいし、複数種類の糖質を含むものであってもよい。
本発明では、糖質として、澱粉分解物または水溶性食物繊維を用いることができる。澱粉分解物または水溶性食物繊維は、入手しやすく、安価であり、また食感改良効果が高いためである。澱粉分解物は、澱粉を酸や酵素で加水分解したものであり、加水分解に加えて糖転移酵素等により分岐構造を導入したものも含むことができる。澱粉分解物として、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、デキストリン、分岐デキストリンなどを例示することができる。水溶性食物繊維は、水溶性で消化酵素に耐性を有する糖質であり、難消化性グルカン、難消化性デキストリン、焙焼デキストリン、ポリデキストロース、イヌリン、イソマルトデキストリン、デキストラン、水溶性大豆多糖類などを例示することができる。難消化性グルカンは、DE70〜100の澱粉分解物を加熱処理により縮合反応させることで得られる糖縮合物(加熱縮合物)であり、種々の結合様式で分岐構造が発達したグルカンであるため水溶性食物繊維画分を豊富に有している。難消化性グルカンとしては、例えば、「フィットファイバー#80」(商品名、固形分濃度72%のシラップ品、日本食品化工社製)や、「フィットファイバー#80P」(商品名、粉末品、日本食品化工社製)を用いることができる。
本発明の食感改良剤では、糖質が300以上の平均分子量を有するものであることができる。特定の実施態様では、本発明の食感改良剤に含まれる糖質は、500〜10000の平均分子量を有することができる。さらに、平均分子量が700〜5000の糖質を用いることが好ましく、平均分子量が1000〜4000の糖質を用いることがより好ましく、平均分子量が1200〜3000の糖質を用いるのが特により好ましい。この範囲の平均分子量を有する糖質は、食感改良効果が高いためである。なお、本発明において平均分子量は重量平均分子量を意味し、適切な標準物質を用いたゲル濾過高速液体クロマトグラフィーによって測定された値である。
本発明の食感改良剤では、糖質が平均分子量500〜10000の澱粉分解物または水溶性食物繊維であることができる。さらに、平均分子量が700〜5000の澱粉分解物または水溶性食物繊維を用いることが好ましく、平均分子量が1000〜4000の澱粉分解物または水溶性食物繊維を用いることがより好ましく、平均分子量が1200〜3000の澱粉分解物または水溶性食物繊維を用いるのが特により好ましい。この範囲の平均分子量を有する澱粉分解物または水溶性食物繊維は、食感改良効果が高いためである。
本発明の食感改良剤を用いてケーシングを処理することにより、食感が改良されたケーシングを得ることができる。また、食感改良剤で処理されたケーシングを使用することで、食感が改良されたケーシングを有するソーセージを製造することができる。
本発明による食感改良効果は、官能評価試験により評価することができる。本発明の効果は、限定的に解釈されるべきではないが、例えば、後述する実施例では、「歯切れの良さ」と「皮残りの有無」について評価している。評価項目「歯切れの良さ」は、ケーシングが、咀嚼時に歯で切断し易いかについての指標である。評価項目「皮残りの有無」は、ソーセージを咀嚼した後に、咀嚼によるケーシング断片が口内にどの程度残るかについての指標である。本発明では、ケーシングが軟らかく、歯で切れやすい場合に高い評価をつけることができる。また本発明では、咀嚼後にケーシングが口に残らない場合に高い評価をつけることができる。本発明は、ケーシングが咀嚼時に歯で容易に噛み切れるように、咀嚼後にケーシングがほとんど口内に残らないようにケーシングの質を改良することを目的とするためである。例えば、後述する実施例では、7段階評価(−3点〜3点)をしたとき、平均値0点以上であれば、各評価項目について向上しており、食感が改良されていると評価でき、平均値1点以上であれば優れたものであると評価できる。
本発明による食感改良効果は、さらに応力測定試験などの物性測定により評価し、確認することができる。食感は、食品を食べたときのかたさ、歯ごたえ、歯切れや舌触りなどであり、食品の物性と関連するためである。後述する実施例では、破断荷重および歪率を測定しているが、これらに限らず、テクスチャ試験やクリープ試験などを採用することができる。破断荷重はその値が高いほどかたい試料であることを示す。歪率はその値が低いほど小さな変形で破断するもろい試料であることを示す。
本発明は、ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程を含む、歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングの製造方法を提供する。本発明の製法に用いるケーシング、糖質水溶液を作製するための糖質及び糖質水溶液は上述のものを用いることができる。
本発明のケーシングの製造方法において、糖質水溶液に浸漬されるケーシングは、脱塩処理された天然ケーシング(例えば、天然腸)であることができる。すなわち、ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程の前に、塩蔵又は飽和食塩水などの塩漬けのケーシングの塩抜き工程(脱塩処理)を含むことができる。脱塩処理は、流水中、又は溜め水の場合は水を換えて、ケーシングをよく洗浄することにより実施することができる。
ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程において、ケーシングを糖質水溶液に浸漬する温度(糖質水溶液の液温)は、特に制限されないが、約1℃から常温(15〜25℃)までであることができ、約1〜10℃であることが好ましい。温度が高くなれば(例えば約25℃以上)、ケーシングが腐敗する恐れがあるためである。ケーシングを糖質水溶液に浸漬する時間は、浸漬温度と相関があり一概に言えないが、0.5〜24時間程度であることができる。約1〜10℃の温度では、2〜24時間程度が好ましい。
糖質水溶液の糖質濃度は、特に制限はないが、例えば5〜30%(w/v)とすることができる。糖質水溶液の濃度が5%(w/v)以上であれば、糖質が有するケーシングへの効果を発揮することができ、30%(w/v)以下とすることで糖質水溶液の粘度による作業性への影響を抑えることができる。さらに、本発明に用いる糖質水溶液の糖質濃度は、10〜20%(w/v)とすることが好ましい。糖質濃度が10〜20%(w/v)であれば、食感改良効果が高いためである。糖質水溶液は、防腐剤や乳化剤などの添加物を含むことができる。本発明の糖質水溶液として、一種類の糖質を含む糖質水溶液を用いてもよく、複数種類の糖質を含む糖質水溶液を用いてもよい。
ケーシングを糖質水溶液に浸漬する手法も特に制限はなく、ケーシングが十分に糖質水溶液に接触できる手法であればよい。糖質水溶液をケーシングに浸漬する手法としては、例えば、ケーシングが完全に浸漬する量の糖質水溶液中に静置してもよく、または糖質水溶液とケーシングが十分に接触するように水溶液を断続的又は連続的に撹拌してもよい。また、塩漬けされたケーシングの水洗時に糖質水溶液に浸漬することができる。すなわち塩漬けされたケーシングの水洗作業を糖質水溶液で行うことにより、塩抜きと同時に浸漬処理を施すことができるため、作業効率などの面で好ましい。
ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程は、調味肉や練り肉などをケーシングに充填する前に実施してもよく、またはケーシングに調味肉や練り肉などを充填した後に実施してもよい。本発明の好ましい実施態様では、ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程は、調味肉や練り肉などをケーシングに充填する前に実施される。本発明の食感改良効果を十分に得るためであり、肉の調味を糖質水溶液の影響で損なわないためである。
本発明は、上記ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程、及び浸漬処理されたケーシングに調味肉を充填する工程を含む、歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングを有するソーセージの製造方法を提供する。本発明の製法に用いるケーシング、糖質水溶液を作製するための糖質及び糖質水溶液は上述のものを用いることができる。
浸漬処理されたケーシングに調味肉を充填する工程は、ソーセージ作製に一般的に使用されている器具(例えば、ソーセージスタッファー)を使用して実施することができる。調味肉の原料としては、ソーセージに通常用いられる一般的な原料であれば特に制限はなく、豚肉、牛肉、鶏肉、羊肉、馬肉、魚肉などの肉類、香辛料、調味料、澱粉、食塩、結着補強剤、酸化防止剤、保存料などが挙げられる。
調味肉を充填したソーセージは、一般的なソーセージの作製方法に基づき、乾燥、燻煙、及び加熱(ゆでる、蒸煮、焼く等)処理を経て、完成品となる。本発明のソーセージの製造方法で作製されたソーセージは、乾燥、燻煙処理を省くことができる場合がある。ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程により、ケーシングの質が改良され、歯切れ良く且つ皮残りが少ないものとなっているためである。
本発明のソーセージの製造方法により、ウインナーソーセージ、フランクフルトソーセージ、ボロニアソーセージなど各種ソーセージを製造することができ、いずれの種類のソーセージでも、歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングを有するソーセージを製造することができる。
本発明はさらに、ケーシングを糖質水溶液に浸漬することにより、ケーシングの歯切れ又は皮残りを改良する方法(以下、食感改良方法)を提供する。本発明の食感改良方法に用いるケーシング、糖質水溶液を作製するための糖質及び糖質水溶液は上述のものを用いることができる。また、浸漬方法、脱塩処理も上述の通り適宜実施することができる。
本発明のソーセージの製造方法により製造されたソーセージは、歯切れが非常によく、軟らかく、皮が口に残りにくいケーシングを有することができる。本発明者らは、驚いたことに、難消化性グルカン(平均分子量2000)の水溶液で処理したケーシングを用いて作製したソーセージが、ケーシングの歯切れが非常によく、軟らかく、口内にほとんど残らないことを見出した。また、平均分子量900、1700及び8500のデキストリンの水溶液で処理したケーシングを用いて作製したソーセージが、ケーシングの歯切れがよく、口に残りにくいことも見出した。本発明は特定の理論に限定されるものではないが、例えば食感改良剤として用いられる糖質の働きにより、ソーセージ作製の加熱処理等によるケーシングに含まれるコラーゲンのゲル化が緩和または抑制される可能性がある。
以下に実施例を挙げて本発明の詳細を説明するが、本発明は以下のこれらの例に限定されるものではない。
ケーシングの浸漬処理
ニュージーランド産の塩漬けの羊腸(直径16〜18mm)を脱塩処理するため、流水中でよく洗浄した。水気をきった後、水または各種糖質の15%(w/v)水溶液(以下、浸漬液)に一晩浸漬した。浸漬液に使用した糖質は、砂糖(平均分子量342)、デキストリン(平均分子量990;パインデックス#4、松谷化学工業社製)、デキストリン(平均分子量1700;パインデックス#2、松谷化学工業社製)、及びデキストリン(平均分子量8500;パインデックス#100、松谷化学工業社製)並びに難消化性グルカン(平均分子量2000;フィットファイバー#80、日本食品化工社製)である。
ニュージーランド産の塩漬けの羊腸(直径16〜18mm)を脱塩処理するため、流水中でよく洗浄した。水気をきった後、水または各種糖質の15%(w/v)水溶液(以下、浸漬液)に一晩浸漬した。浸漬液に使用した糖質は、砂糖(平均分子量342)、デキストリン(平均分子量990;パインデックス#4、松谷化学工業社製)、デキストリン(平均分子量1700;パインデックス#2、松谷化学工業社製)、及びデキストリン(平均分子量8500;パインデックス#100、松谷化学工業社製)並びに難消化性グルカン(平均分子量2000;フィットファイバー#80、日本食品化工社製)である。
ソーセージ作製
豚うで肉と豚脂肪を直径約6mmにチョッピングし、これに表1に示した配合量で塩漬剤、調味料、澱粉、および氷水の順に添加し、ミキサー(ケンウッド社製)で混合して、肉混合物を作成した。なお、混合処理は、各材料を配合するたびに30秒間実施した。その後、肉混合物を冷蔵庫で3時間静置したのち、真空包装機を用いて脱気した。160〜190gの肉混合物を、上記の水または各種糖質水溶液に浸漬したケーシング(羊腸、約60cm)に、7〜8cm毎にリンキングを行いながら、スタッファーを用いて充填した。次に、乾燥処理(60℃で30分)、燻煙処理(60℃で30分)、蒸煮処理(芯温75℃達温)の順で処理を行うことでソーセージを作製した。作製したソーセージは冷却し、官能評価試験を行うまで冷蔵庫(庫内温度4℃)で保存した。
豚うで肉と豚脂肪を直径約6mmにチョッピングし、これに表1に示した配合量で塩漬剤、調味料、澱粉、および氷水の順に添加し、ミキサー(ケンウッド社製)で混合して、肉混合物を作成した。なお、混合処理は、各材料を配合するたびに30秒間実施した。その後、肉混合物を冷蔵庫で3時間静置したのち、真空包装機を用いて脱気した。160〜190gの肉混合物を、上記の水または各種糖質水溶液に浸漬したケーシング(羊腸、約60cm)に、7〜8cm毎にリンキングを行いながら、スタッファーを用いて充填した。次に、乾燥処理(60℃で30分)、燻煙処理(60℃で30分)、蒸煮処理(芯温75℃達温)の順で処理を行うことでソーセージを作製した。作製したソーセージは冷却し、官能評価試験を行うまで冷蔵庫(庫内温度4℃)で保存した。
浸漬処理に用いた浸漬液が異なるケーシングを用いて、上記の手順で、以下のソーセージを作製した。
比較例1:水に羊腸を浸漬したケーシングを用いたソーセージ。
実施例1:15%砂糖水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
実施例2:15%デキストリン(平均分子量990)水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
実施例3:15%デキストリン(平均分子量1700)水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
実施例4:15%難消化性グルカン水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
実施例5:15%デキストリン(平均分子量8500)水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
比較例1:水に羊腸を浸漬したケーシングを用いたソーセージ。
実施例1:15%砂糖水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
実施例2:15%デキストリン(平均分子量990)水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
実施例3:15%デキストリン(平均分子量1700)水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
実施例4:15%難消化性グルカン水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
実施例5:15%デキストリン(平均分子量8500)水溶液に羊腸を浸漬したケーシングを用いて作製したソーセージ。
官能評価試験
上記ソーセージについて、ケーシングの食感を、8名のパネラーによる官能評価試験により、評価した。8名のパネラーは、日本食品化工株式会社の研究所に所属する選抜された評価員である。結果は、8名の評価点の平均値である。
評価項目を、「歯切れの良さ」及び「皮残りの有無」に設定した。
冷蔵庫から取り出し、75℃の湯で5分間ボイルした比較例1及び実施例1から5のソーセージを、それぞれパネラー一人に付き一本試食して、各評価項目について評価した。
上記ソーセージについて、ケーシングの食感を、8名のパネラーによる官能評価試験により、評価した。8名のパネラーは、日本食品化工株式会社の研究所に所属する選抜された評価員である。結果は、8名の評価点の平均値である。
評価項目を、「歯切れの良さ」及び「皮残りの有無」に設定した。
冷蔵庫から取り出し、75℃の湯で5分間ボイルした比較例1及び実施例1から5のソーセージを、それぞれパネラー一人に付き一本試食して、各評価項目について評価した。
(1)「歯切れの良さ」は、ケーシングが、歯により切断し易いかについての指標である。
[歯切れの良さの評価基準]
糖質水溶液の代わりに水に羊腸を浸漬した比較例1を0点として−3点〜3点の7段階で評価した。評価点が高いほど、軟らかく容易に歯で切断しやすいことを示す。平均値が0点以上であれば、歯切れの良さが改良されていると評価できる。
得点 評価内容
3 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、かなり軟らかい
歯切れ。
2 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、やや軟らかい歯
切れ。
1 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、わずかに軟らか
い歯切れ。
0 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れを評価の基準とする。
−1 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、わずかに硬い歯
切れ。
−2 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、やや硬い歯切れ
。
−3 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、かなり硬い歯切
れ。
[歯切れの良さの評価基準]
糖質水溶液の代わりに水に羊腸を浸漬した比較例1を0点として−3点〜3点の7段階で評価した。評価点が高いほど、軟らかく容易に歯で切断しやすいことを示す。平均値が0点以上であれば、歯切れの良さが改良されていると評価できる。
得点 評価内容
3 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、かなり軟らかい
歯切れ。
2 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、やや軟らかい歯
切れ。
1 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、わずかに軟らか
い歯切れ。
0 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れを評価の基準とする。
−1 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、わずかに硬い歯
切れ。
−2 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、やや硬い歯切れ
。
−3 比較例1のソーセージのケーシングが有する歯切れに比較して、かなり硬い歯切
れ。
(2)「皮残りの有無」は、ソーセージを咀嚼した後に、ケーシング断片が口内にどの程度残るかについての指標である。
[皮残りの有無の評価基準]
糖質水溶液の代わりに水に羊腸を浸漬した比較例1を0点として−3点〜3点の7段階で評価した。評価点が高いほど、咀嚼によるケーシングの断片が口内に残らないことを示す。平均値が0点以上であれば、皮残りが改良されていると評価できる。
得点 評価内容
3 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがかなり
少ない。
2 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがやや少
ない。
1 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがわずか
に少ない。
0 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りを評価の基準とする。
−1 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがわずか
に多い。
−2 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがやや多
い。
−3 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがかなり
多い。
[皮残りの有無の評価基準]
糖質水溶液の代わりに水に羊腸を浸漬した比較例1を0点として−3点〜3点の7段階で評価した。評価点が高いほど、咀嚼によるケーシングの断片が口内に残らないことを示す。平均値が0点以上であれば、皮残りが改良されていると評価できる。
得点 評価内容
3 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがかなり
少ない。
2 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがやや少
ない。
1 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがわずか
に少ない。
0 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りを評価の基準とする。
−1 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがわずか
に多い。
−2 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがやや多
い。
−3 比較例1のソーセージのケーシングが有する皮残りに比較して、皮残りがかなり
多い。
物性測定
上記ソーセージについて、物性測定を行った。測定項目は、破断荷重及び歪率である。
破断荷重および歪率は、各ソーセージを20℃に保温後、クリープメーター(株式会社山電社製 RE2−33005B)を用いて測定した。破断荷重および破断歪率は、直径3mmの円柱型プランジャーによって横置きのソーセージに対して垂直に荷重をかけ、プランジャーがケーシングを突き破る時の破断点における値を用いた。各比較例及び実施例について、16サンプルの測定結果の平均値を計算した。
上記ソーセージについて、物性測定を行った。測定項目は、破断荷重及び歪率である。
破断荷重および歪率は、各ソーセージを20℃に保温後、クリープメーター(株式会社山電社製 RE2−33005B)を用いて測定した。破断荷重および破断歪率は、直径3mmの円柱型プランジャーによって横置きのソーセージに対して垂直に荷重をかけ、プランジャーがケーシングを突き破る時の破断点における値を用いた。各比較例及び実施例について、16サンプルの測定結果の平均値を計算した。
結果
結果を表2に示す。
結果を表2に示す。
官能評価試験の結果
羊腸を水に浸漬した比較例1に比べ、羊腸を糖質水溶液に浸漬した実施例1〜5のソーセージはいずれも、歯切れの良さおよび皮残りの有無の点で向上しており、食感が改良されていることが確認された。歯切れの良さについては、特に実施例3〜5で顕著に改良されており、皮残りの有無については、特に実施例2〜4で顕著に改良されていた。
羊腸を水に浸漬した比較例1に比べ、羊腸を糖質水溶液に浸漬した実施例1〜5のソーセージはいずれも、歯切れの良さおよび皮残りの有無の点で向上しており、食感が改良されていることが確認された。歯切れの良さについては、特に実施例3〜5で顕著に改良されており、皮残りの有無については、特に実施例2〜4で顕著に改良されていた。
なお、パネラーの具体的評価は次のようなものであった。
実施例1のソーセージは、歯に弾力を感じ、強く噛むことにより切断することができ、咀嚼した後は口内に皮が残った。
実施例2のソーセージは、歯に弾力を感じ、強く噛むことにより切断することができ、咀嚼した後は口内に皮が少し残った。
実施例3のソーセージは、歯に弾力を感じるがあまり強く噛まずとも容易に切断することができ、咀嚼した後は口内に皮が少し残った。
実施例4のソーセージは、歯で強く噛む感覚なしに切断することができ、咀嚼した後も口内に皮がほとんど残らなかった。
実施例5のソーセージは、歯に弾力を感じるが強く噛まずとも容易に切断することができ、咀嚼した後は口内に皮が残った。
実施例1のソーセージは、歯に弾力を感じ、強く噛むことにより切断することができ、咀嚼した後は口内に皮が残った。
実施例2のソーセージは、歯に弾力を感じ、強く噛むことにより切断することができ、咀嚼した後は口内に皮が少し残った。
実施例3のソーセージは、歯に弾力を感じるがあまり強く噛まずとも容易に切断することができ、咀嚼した後は口内に皮が少し残った。
実施例4のソーセージは、歯で強く噛む感覚なしに切断することができ、咀嚼した後も口内に皮がほとんど残らなかった。
実施例5のソーセージは、歯に弾力を感じるが強く噛まずとも容易に切断することができ、咀嚼した後は口内に皮が残った。
物性測定の結果
クリープメーターによる分析の結果、実施例2〜5のソーセージは、破断荷重および/または歪率に関し、比較例1よりも低い数値が得られた。実施例1のソーセージは、歪率が比較例1よりも高い数値であったが、破断荷重は比較例1よりも有意に低い数値であった。
実施例3及び4のソーセージは官能評価で特に高い評価を得たが、これらのソーセージの破断荷重、歪率ともに、比較例1よりも有意に低い数値であった。物性測定の結果は、官能評価の結果と一致するものであった。
クリープメーターによる分析の結果、実施例2〜5のソーセージは、破断荷重および/または歪率に関し、比較例1よりも低い数値が得られた。実施例1のソーセージは、歪率が比較例1よりも高い数値であったが、破断荷重は比較例1よりも有意に低い数値であった。
実施例3及び4のソーセージは官能評価で特に高い評価を得たが、これらのソーセージの破断荷重、歪率ともに、比較例1よりも有意に低い数値であった。物性測定の結果は、官能評価の結果と一致するものであった。
破断荷重はいわゆるかたさと関連する。したがって、ソーセージで測定した破断荷重は、その数値が低いほどケーシングが軟らかいことを示唆していると考えられる。歪率は、その値が低いほど小さい変形で破断するもろい試料であることを示す。したがって、ソーセージで測定した歪率は、その値が小さいほど容易に噛み切りやすいことを示唆していると考えられる。破断荷重および歪率は、歯切れの良さや皮残りに影響を与える数値であるが、実際には他の多くの物性や要因が食感にかかわっている。ここに記載した物性測定の結果は、食感を官能評価試験とは異なる手段により、評価したものととらえることができる。
糖質濃度の検討
浸漬液の糖質濃度が15%以外の場合でも食感改良効果が得られるかを確認するために、糖質濃度10%(w/v)、12%(w/v)および20%(w/v)とした浸漬液を用いて実験を行った。糖質濃度以外は、比較例1及び実施例1〜5と同様の条件でケーシングを浸漬処理し、ソーセージを製造し、官能評価試験を行った。その結果、糖質濃度10%(w/v)、12%(w/v)および20%(w/v)とした浸漬液を用いた場合でも、15%(w/v)の浸漬液を用いた場合と同様に食感改良効果が得られることが確認された。
浸漬液の糖質濃度が15%以外の場合でも食感改良効果が得られるかを確認するために、糖質濃度10%(w/v)、12%(w/v)および20%(w/v)とした浸漬液を用いて実験を行った。糖質濃度以外は、比較例1及び実施例1〜5と同様の条件でケーシングを浸漬処理し、ソーセージを製造し、官能評価試験を行った。その結果、糖質濃度10%(w/v)、12%(w/v)および20%(w/v)とした浸漬液を用いた場合でも、15%(w/v)の浸漬液を用いた場合と同様に食感改良効果が得られることが確認された。
人工コラーゲンケーシング
さらに、羊腸の代わりに人工のコラーゲンケーシング(#180、ニッピ社製、直径18mm)を用いた以外は、比較例1及び実施例1〜5と同様にソーセージを製造した。これらのソーセージの官能評価試験でも、羊腸を用いた場合ほど顕著な効果ではないが、ケーシングを糖質水溶液に浸漬することにより食感改良効果が得られた。
さらに、羊腸の代わりに人工のコラーゲンケーシング(#180、ニッピ社製、直径18mm)を用いた以外は、比較例1及び実施例1〜5と同様にソーセージを製造した。これらのソーセージの官能評価試験でも、羊腸を用いた場合ほど顕著な効果ではないが、ケーシングを糖質水溶液に浸漬することにより食感改良効果が得られた。
本発明は、食品分野において有用である。本発明の食感改良剤は、ソーセージのケーシングの質を改良するために使用することができる。
Claims (10)
- 糖質を含む溶液である、ケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
- ケーシングが天然ケーシングである、請求項1に記載のケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
- 糖質が500〜10000の平均分子量を有する、請求項1又は2に記載のケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
- 溶液の糖質濃度が5〜30%(w/v)である、請求項1から3のいずれか一項に記載のケーシングの歯切れ又は皮残り改良剤。
- ケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程を含む、歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングの製造方法。
- 糖質水溶液に浸漬されるケーシングが脱塩処理された天然腸である、請求項5に記載のケーシングの製造方法。
- 糖質水溶液中の糖質が500〜10000の平均分子量を有する、請求項5又は6に記載のケーシングの製造方法。
- 糖質水溶液の糖質濃度が5〜30%(w/v)である、請求項5から7のいずれか一項に記載のケーシングの製造方法。
- 請求項5から8に定義のケーシングを糖質水溶液に浸漬する工程、及び
浸漬処理されたケーシングに調味肉を充填する工程を含む、
歯切れ又は皮残りが改良されたケーシングを有するソーセージの製造方法。 - ケーシングを糖質水溶液に浸漬することにより、ケーシングの歯切れ又は皮残りを改良する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018100922A JP2019201616A (ja) | 2018-05-25 | 2018-05-25 | ケーシングの食感改良剤およびケーシングの食感が改良されたソーセージの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018100922A JP2019201616A (ja) | 2018-05-25 | 2018-05-25 | ケーシングの食感改良剤およびケーシングの食感が改良されたソーセージの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2019201616A true JP2019201616A (ja) | 2019-11-28 |
Family
ID=68725230
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2018100922A Pending JP2019201616A (ja) | 2018-05-25 | 2018-05-25 | ケーシングの食感改良剤およびケーシングの食感が改良されたソーセージの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2019201616A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021090670A1 (ja) | 2019-11-06 | 2021-05-14 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 面発光レーザ装置 |
-
2018
- 2018-05-25 JP JP2018100922A patent/JP2019201616A/ja active Pending
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