JP2020171919A - 多層式グリスフィルター及びバッフル型フィルター - Google Patents

多層式グリスフィルター及びバッフル型フィルター Download PDF

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大竹淳一
Junichi Otake
礒辺健一
Kenichi Isobe
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Abstract

【課題】フィルターの洗浄や交換作業を容易に行えるとともに、前面フィルターを取り外した状態であっても、後面フィルターのみで使用を継続でき、調理が出来ない状態を極力低減させることを目的とする。【解決手段】排気流路に沿って配置される前面フィルターと後面フィルターの前後2枚から構成され、前面フィルターは後面フィルターに対して着脱自在に装着され、後面フィルターの油脂除去率は75%以上である。【選択図】図1

Description

本願発明は、厨房設備の排気口に設置され、排気中に含まれる油脂類を捕捉・除去するグリスフィルターに関する。
従来、厨房などで発生する油煙等の排気中に含まれる油脂類を捕捉して除去するグリスフィルター(以下、単にフィルターと言う)は、フィルターの性能を維持するため、長期間の使用によって付着した油脂類等からなる汚れを定期的に洗浄する必要があり、一般的にはレンタル業者によって洗浄済みのフィルター、或いは新品のフィルターと交換するとともに、汚れたフィルターはレンタル業者が持ち帰って洗浄しているのが実態である。(特許文献1、2参照)
しかしながら、従来のフィルター交換作業は、排気口に設置されているフィルター全体を交換しているため、重量が重く、かつ体積も嵩張るため、レンタル業者にとっては、作業及びコスト面の両面において課題があった。
また、フィルターをレンタルではなく店主やビルオーナーが個人所有としている場合、汚れたフィルターを洗浄している間、排気口がむき出しになり、その間に調理ができないため、営業外の深夜において洗浄作業を強いられる、と言った問題もあった。
特許文献3(特開2019−20117号公報)には、フィルターを前面側の多孔体フィルターと後面側のバッフル型フィルターの多層構造とし、前面側の多孔体フィルターを後面側のバッフル型フィルターに対して着脱自在に構成したグリスフィルターが開示されている。しかしながら、当該多層構造のフィルターは、前面側の多孔体フィルターを洗浄のために取り外した状態で後面側のバッフル型フィルターのみによって使用できるものではなく、結局、前面側の多孔体フィルターの洗浄中は厨房の使用を停止し、新しい前面側の多孔体フィルターに取り換えた後でしか使用を再開できなかった。
特開2003−240298号公報 特開2015−167910号公報 特開2019−20117号公報
本発明は、上記した従来技術が有する問題を解決し、フィルターの洗浄や交換作業を容易に行えるとともに、前面フィルターの洗浄中であっても(前面フィルターを取り外した状態であっても)後面フィルターのみによって使用を継続でき、調理が出来ない状態を極力低減させることを目的とする。
本願の第一の発明は、上記の問題を解決するため、厨房用設備の排気口に設置するグリスフィルターであって、前記グリスフィルターは、排気流路に沿って配置される前面フィルターと後面フィルターの前後2枚から構成され、前記前面フィルターは後面フィルターに対して着脱自在に装着され、前記前面フィルター及び前記後面フィルターは、金属製又はセラミック製のフィルターであり、前記後面フィルターの油脂除去率は75%以上である、ことを特徴とする。
更に本願の第二の発明は、上記第一の発明に採用する後面フィルターであって、前記後面フィルターは、金属製のバッフル型フィルターであり、表フィルターと裏フィルターとが着脱自在に係合される2層構造からなり、表フィルターを構成する表フレームと裏フィルターを構成する裏フレームに、それぞれ平行に設置される複数の表フィルター片、及び複数の裏フィルター片を有し、前記表フィルター片と前記裏フィルター片は、それぞれ対向するよう配置され、前記表フィルターを下側に、前記裏フィルターを上側にした係合状態において、前記表フィルター片は、長さ方向に直交する断面視で、所定の幅を有する第一水平面と、前記第一水平面の左右両側対称に、前記第一水平面から35度の角度で上方に屈曲する第一傾斜面と、当該第一傾斜面から50度の角度で更に上方に屈曲する第二傾斜面を有し、前記裏フィルター片は、長さ方向に直交する断面視で、所定の幅を有する第二水平面と、前記第二水平面の左右両側対称に、前記第二水平面から35度の角度で下方に屈曲する第三傾斜面と、当該第三傾斜面から80〜85度の角度で更に下方に屈曲する第四傾斜面を有し、隣り合う2つの前記表フィルター片の前記第一傾斜面及び前記第二傾斜面は、1つの前記裏フィルター片の左右一対の前記第三傾斜面及び第四傾斜面の幅内に位置し、前記第二傾斜面の先端高さ位置は、前記第四傾斜面の先端高さ位置と同一、或いはわずかに高い、ことを特徴とする。
更に本願の第三の発明は、上記第一の発明に採用する後面フィルターであって、前記後面フィルターは、金属製のバッフル型フィルターであり、表フィルターと裏フィルターとが着脱自在に係合される2層構造からなり、表フィルターを構成する表フレームと裏フィルターを構成する裏フレームに、それぞれ平行に設置される複数の表フィルター片、及び複数の裏フィルター片を有し、前記表フィルター片と前記裏フィルター片は、それぞれ対向するよう配置され、 前記表フィルターを下側に、前記裏フィルターを上側にした係合状態において、 前記表フィルター片は、長さ方向に直交する断面視で、所定の幅を有する第一水平面と、前記第一水平面の左右両側対称に、前記第一水平面から35度の角度で上方に屈曲する第一傾斜面を有し、前記裏フィルター片は、長さ方向に直交する断面視で、所定の幅を有する第二水平面と、前記第二水平面の左右両側対称に、前記第二水平面から35度の角度で下方に屈曲する第三傾斜面と、当該第三傾斜面から90度の角度で更に下方に屈曲する第四傾斜面を有し、隣り合う2つの前記表フィルター片の前記第一傾斜面は、1つの前記裏フィルター片の左右一対の前記第三傾斜面及び第四傾斜面の幅内に位置し、前記第一傾斜面の先端高さ位置は、前記第四傾斜面の先端高さ位置と同一、或いはわずかに高い、ことを特徴とする。
本願の各発明によれば、グリスフィルターを前面フィルターと後面フィルターを着脱自在の2層構造とし、かつ後面フィルターの油脂除去率を、「火災予防条例準則第3条の4第1項第3号」の規定に基づいて消防庁が定めた日本国内基準である75%以上とすることにより、一定期間の使用後、油脂類等の付着汚れが著しい前面フィルターを洗浄のために後面フィルターから取り外し、後面フィルターのみが排気口に取付けられた状態であっても、そのまま使用を継続することができる。
例えば、フィルターをレンタル業者に管理させる場合、レンタル業者は油脂付着汚れが激しい前面フィルターを数週間から1カ月程度の短期周期で洗浄し、後面フィルターは数カ月に一度、或いは四半期や半年に1回程度の頻度で洗浄及び交換すれば良く、これにより、従来のようにフィルター全体を頻繁に交換する方法に比べて、交換作業負担も軽減され、作業効率も高まり、またレンタル業者によって外部に運搬する際も嵩張らず、メンテナンス・洗浄効率を高め、コスト削減を実現することができる。
また、フィルターをレンタルではなく個人所有としている場合、汚れが激しい前面フィルターを頻繁に取り外して洗浄している間であっても、後面フィルターは排気口にセットされたままであり、かつ日本国内基準を満たしていることから、そのまま使用することができる。即ち、前面フィルターを営業時間内に取り外して洗浄しても、残された後面フィルターによってその間も調理を継続して行うことができ、通常の営業に支障を来すことが無い。なお、後面側フィルターも従来と同様に数カ月に一度、或いは四半期や半年に1回程度の頻度で洗浄する必要があるが、その頻度を格段に少なくすることができる。
更に本願発明のバッフル型フィルターは、厚さが15mm以下の薄い構造でありながら、油脂除去率を75 %以上とし、前面フィルターが無い状態でも単独で使用することができる。
本願発明に係るグリスフィルターの全体構造説明図。 前面フィルターと後面フィルターの分解構造説明図。 後面フィルターの分解構造説明図。 第一実施形態に係る後面フィルターの部分断面図。 第二実施形態に係る後面フィルターの部分断面図。 第三実施形態に係る後面フィルターの部分断面図。 後面フィルターの比較例1を示す部分断面図。 後面フィルターの比較例2を示す部分断面図。 後面フィルターの比較例3を示す部分断面図。 前面フィルターの第一例の構造説明図。 前面フィルターの第二例の構造説明図。 前面フィルターの第三例の構造説明図。
以下、本願発明の実施形態について詳細に説明する。
図1、図2は、本願発明に係るグリスフィルター1(以下、フィルター1)の全体構造及び分解構造を示す図である。図示するとおりフィルター1は、矢印で示す排気経路に沿って、前面フィルター2と後面フィルター3からなる2層構造となっており、前面フィルター2は後面フィルター3に対し、倹飩式の構造(ふすまや障子等に見られる嵌め込み式構造)によって着脱自在に嵌め込まれている。
具体的には、図2に示すように、後面フィルター3の上下辺に沿って形成したコ状レール4内に、前面フィルター2が嵌め込まれるようになっており、当該コ状レール4内で前面フィルター2が左右にスライド可能に支持されている。
前面フィルター2を後面フィルター3から取り外す際は、前面フィルター2の両側に設けられている取手5を使って横方向にスライドさせてもよく、或いはふすまや障子を外すように、一度上に持ち上げて、下側を手前に引き出すように外すこともできる。
建物内の厨房設備に設置されるフィルター1は、建物内部に張り巡らされている排気ダクト中に、重大火災の原因となりうる油脂類の付着を低減させるため、日本国内では、消防庁によってその油脂除去率を「火災予防条例準則第3条の4第1項第3号」の規定に基づいて75%以上の性能を有することが義務付けられている。
まず、本実施形態における後面フィルター3の構成について説明する。本実施形態では、軽量化とコスト削減を目的としてステンレス製のバッフル型フィルターを採用している。
後面フィルター3は、前面フィルター2を洗浄のため取り外した状態においても、その単独での使用(上記基準を満たす使用)を可能とするため、油脂除去率が75%以上の性能を有している。
図3は、後面フィルター3の詳細構造を分解した状態で示している。
後面フィルター3は、表フィルター31と裏フィルター32とが着脱自在に係合される2層構造から構成されており、表フィルター31と裏フィルター32は、表フィルター側の長孔部6と、裏フィルター側の係止部7によって着脱自在に係合される。
図示のごとく、表フィルター31は、全体を表フレーム33で囲まれており、当該表フレーム33で囲まれた空間には、複数の表フィルター片34がそれぞれ平行に設置されている。
また、裏フィルター32も表フィルター31と同様に、全体を裏フレーム35で囲まれており、当該裏フレーム35で囲まれた空間には、複数の裏フィルター片36がそれぞれ平行に設置されている。
図4は、後面フィルター3の第一実施形態(実施例1)に係る部分断面図である。図は、表フィルター31と裏フィルター32とが所定の関係で係合された状態において、表フィルター片34及び裏フィルター片36の長さ方向に直交する方向の断面を示している。
表フィルター片34と裏フィルター片36は、それぞれ対向するよう配置されており、図示のごとく、表フィルター31を下側に、裏フィルター32を上側にした係合状態において、表フィルター片34は、所定の幅を有する第一水平面34−1と、当該第一水平面34−1の左右両側対称に、第一水平面34−1から35度の角度で上方に屈曲する第一傾斜面34−2と、当該第一傾斜面34−2から50度の角度で更に上方に屈曲する第二傾斜面34−3を有している。
一方、裏フィルター片36は、所定の幅を有する第二水平面36−1と、当該第二水平面36−1の左右両側対称に、第二水平面36−1から35度の角度で下方に屈曲する第三傾斜面36−2と、当該第三傾斜面36−2から85度の角度で更に下方に屈曲する第四傾斜面36−3を有している。
上記断面形状を有する表フィルター片34と裏フィルター片36は、表フィルター31と裏フィルター32とが所定の関係で係合された状態において、隣り合う2つの表フィルター片34の第一傾斜面34−2及び第二傾斜面34−3は、1つの裏フィルター片36の左右一対の第三傾斜面36−2及び第四傾斜面36−3の幅内に位置しており、かつ第二傾斜面34−3の先端高さ位置は、第四傾斜面36−3の先端高さ位置に比べてわずかに高くなっている。なお、第二傾斜面34−3の先端高さ位置と第四傾斜面36−3の先端高さ位置とは、ほぼ同じ位置であっても良い。
図5は、後面フィルター3の第二実施形態(実施例2)に係る部分断面図である。図は、表フィルター31を下側に、裏フィルター32を上側にした所定の関係で係合された状態において、表フィルター片34及び裏フィルター片36の長さ方向に直交する方向の断面を示している。
本第二実施形態に係る後面フィルター3の構造は、基本的に第一実施形態に係る後面フィルター3とほぼ同じであるが、違いは、裏フィルター片36の第四傾斜面36−3が、第三傾斜面36−2に対して、80度の角度で下方に屈曲している点である。
図6は、後面フィルター3の第三実施形態(実施例3)に係る部分断面図である。図は、表フィルター31と裏フィルター32とが所定の関係で係合された状態において、表フィルター片34及び裏フィルター片36の長さ方向に直交する方向の断面を示している。
表フィルター片34と裏フィルター片36は、それぞれ対向するよう配置され、図示のごとく、表フィルター31を下側に、裏フィルター32を上側にした係合状態において、表フィルター片34は、所定の幅を有する第一水平面34−1と、第一水平面34−1の左右両側対称に、第一水平面34−1から35度の角度で上方に屈曲する第一傾斜面34−2を有している。
裏フィルター片36は、所定の幅を有する第二水平面36−1と、第二水平面36−1の左右両側対称に、第二水平面36−1から35度の角度で下方に屈曲する第三傾斜面36−2と、第三傾斜面36−2から90度の角度で更に下方に屈曲する第四傾斜面36−3を有している。
上記の構造において、隣り合う2つの表フィルター片34の第一傾斜面34−2は、1つの裏フィルター片36の左右一対の第三傾斜面36−2及び第四傾斜面36−3の幅内に位置しており、第一傾斜面34−2の先端高さ位置は、第四傾斜面36−3の先端高さ位置と同一、或いはわずかに高くなっている。なお、第一傾斜面34−2の先端高さ位置と第四傾斜面36−3の先端高さ位置とは、ほぼ同じ位置であっても良い。
上記第一実施形態、第二実施形態、第三実施形態に係る後面フィルター3は、表フィルター31と裏フィルター32とが所定の関係で係合された状態における厚みは15mm以下である。各実施形態に係るステンレス製バッフル型フィルターは、その厚みを15mm以下に抑えながら、表フィルター片34と裏フィルター片36が上記の特徴的構造を有することにより、油脂除去率を75%以上とすることができる。
表1は、図7、8、9に示す構造を有するステンレス製バッフル型フィルターを、それぞれ比較例1、比較例2、比較例3とし、上記各実施形態に係る後面フィルター3の油脂除去率性能を試験した結果を示したものである。図7、8は第一、第二実施形態の比較例、図9は第三実施形態の比較例である。なお、測定試験は、一般社団法人日本厨房工業会の「グリスフィルターのグリス除去性能試験方法」に従って実施した。図7(比較例1)、図8(比較例2)、図9(比較例3)に示す各比較例に係るフィルターは、図において詳細に示すとおり、表フィルター片、裏フィルター片における各傾斜面の傾斜角度をそれぞれ異ならせて構成したものである。また、各比較例におけるフィルターの厚みは全て、実施例1、2、3と同じ15mmである。また、図4〜9に示す各寸法の単位は、全てmmである。
表1に示す通り、本願発明の各実施形態に係る構造を有する後面フィルター(バッフル型フィルター)は、15mmという薄い厚さでありながら油脂除去率75%以上の性能を有しており、以下説明する前面フィルターが無い状態でも、単独で国内基準を満たしている。
本願発明の各実施形態の後面フィルターは、上記のとおり、表フィルター片34、裏フィルター片36が、それぞれ特異の組合せによる傾斜面を有することにより、空気の流れ方と圧力損失との関係によって、油脂除去率75%以上の性能を有するものである(表1における比較例1、2、3の油脂除去率参照)。
なお、後面フィルター3は上記したステンレス製バッフル型フィルターに限らず、金属製多孔体型フィルター、金属製メッシュ型フィルター、金属製デミスター型フィルター、セラミック製多孔体型フィルター、セラミック製メッシュ型フィルターのいずれか単体のフィルター、或いはこれらの組み合わせからなる多層フィルターであってもよい。
上記したその他の構成のフィルターであれば、特別な構造とするまでもなく、孔の径、メッシュの密度、材質等を適宜に選択することで、厚さ15mm以下において、油脂除去率75%以上(或いはそれ以上の除去率)の性能を容易に実現することができる。
各実施形態において、上記した特別の構造を有するステンレス製バッフル型フィルターを採用した理由は、コスト面、洗浄の容易さ、軽さにおいて優位性を有しており最も実用的であるからであり、これらの課題を度外視すれば、上記のとおり金属製多孔体型フィルター、金属製メッシュ型フィルター、金属製デミスター型フィルター、セラミック製多孔体型フィルター、セラミック製メッシュ型フィルターのいずれか単体のフィルター、或いはこれらの組み合わせからなる油脂除去率75%以上の多層フィルターであればよく、特に限定されない。
次に、前面フィルター2の構成について説明する。前面フィルター2は、上記した後面フィルター3に着脱自在にセットされるものであり、その厚みは12mm以下とすることが望ましい。また、その油脂除去率は、後面フィルター3ほどの性能が求められるものではないが、後面フィルター3にセットした状態のグリスフィルター1全体として、80%以上、より好ましくは85%以上の油脂除去率を有していることが望ましい。
前面フィルター2は、金属又はセラミック製の多孔体型フィルター、金属又はセラミック製のメッシュ型フィルター、金属又はセラミック製パンチングメタル型フィルター、金属製デミスター型フィルター、金属繊維型フィルターのいずれか単体からなるフィルター、或いはこれらの組み合わせからなる多層フィルターであっても良い。
図10〜12は、前面フィルター2のいくつかの構成例を示すものである。
図10に示す第一例は、表側が波型ラス網A、裏側が平型ラス網Bの2層構造かなり、図11に示す第二例は、表側が平型ラス網C、裏側がニッケル多孔体Dの2層構造からなり、図12に示す第三例は、表側が平型ラス網(荒目型)E、中間が波型ラス網F、裏側が平型ラス網(細目型)Gの3層構造からなる前面フィルターの例であるが、前面フィルター2の構成は、特にこれらに限定されるものではない。
上記のとおり、各種の前面フィルター2の油脂除去率は、後面フィルター3以下であって良く、使用する厨房の状況によって様々なタイプを用意することができる。例えば、油煙が多い中華料理店では高除去率のものを使用し、油煙の少ない日本料理店では低除去率のものを使用しても良い。
いずれにしても、前面フィルター2は数週間から月1回程度、後面フィルター3は2カ月〜半年に1回程度を目安として洗浄できれば足りるように、使用する環境に合わせた油脂除去率を有する構造のものを使用すれば良い。なお油煙の少ない日本料理店等では、前面フィルター2及び後面フィルター3の交換サイクルは、油煙が多い中華料理店等に比べて長くすることもできる。
なお、建物内の厨房設備に設置されるグリスフィルターは、日本国内標準によってその厚さが30mm以下となっているため、各実施形態では前面フィルター2と後面フィルター3の厚みをそれぞれ同じ12mm以下、15mm以下としているが、全体トータルとして30mmの厚みであれば良い。また、日本の基準及び標準とは違う油脂除去率及び全体厚が規定される諸外国においては、当該諸外国において規定される範囲とすれば良い。
上述した各実施形態では、前面フィルター2を後面フィルター3に対して慳貪式によって着脱自在としているが、ネジ式、吊り下げ式、フック式など、容易に着脱できる構造であれば、特に限定されない。
以上のとおり本発明に係るグリスフィルターは、前面フィルター2を後面フィルター3に対して着脱自在の2層構造とし、かつ後面フィルター3の油脂除去率を75%以上とすることにより、例えばレンタル業者は、従来のように数週間から月1回程度、洗浄のためにフィルター全体を毎回持ち帰る必要性がなく、汚れの激しい前面フィルター2のみを取り外して持ち帰り、洗浄済みの前面フィルター2と交換することで、メンテナンス効率を高め、コスト削減を実現することができる。また交換作業負担も軽減され、作業効率も高く、また運搬する際も嵩張らず、環境負荷も押さえる効果が期待できる。
さらにフィルターをレンタルではなく個人所有としている場合、汚れが激しい前面フィルター2を取り外して洗浄している間であっても、排気口がむき出しになっておらず基準を満たす後面フィルター3が排気口に装着されているため、その間に調理を継続して行うことができ、通常の営業に支障を来すことを大きく低減させることができる。
1 グリスフィルター
2 前面フィルター
3 後面フィルター
4 コ状レール
5 取手
6 長孔部
7 係止部
31 表フィルター
32 裏フィルター
33 表フレーム
34 表フィルター片
34−1 第一水平面
34−2 第一傾斜面
34−3 第二傾斜面
35 裏フレーム
36 裏フィルター片
36−1 第二水平面
36−2 第三傾斜面
36−3 第四傾斜面

Claims (7)

  1. 厨房用設備の排気口に設置するグリスフィルターであって、
    前記グリスフィルターは、排気流路に沿って配置される前面フィルターと後面フィルターの前後2つのフィルターから構成され、
    前記前面フィルターは後面フィルターに対して着脱自在に装着され、
    前記前面フィルター及び前記後面フィルターは、金属製又はセラミック製のフィルターであり、
    前記後面フィルターの油脂除去率は75%以上である、
    ことを特徴とする多層式グリスフィルター。
  2. 前記前面フィルターの厚みは12mm以下、前記後面フィルターの厚みは15mm以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の多層式グリスフィルター。
  3. 前記後面フィルターは、金属製バッフル型フィルター、金属製多孔体型フィルター、金属製メッシュ型フィルター、金属製デミスター型フィルター、セラミック製多孔体型フィルター、セラミック製メッシュ型フィルターのいずれか単体フィルター、或いはこれらの組み合わせからなる多層フィルターである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の多層式グリスフィルター。
  4. 前記前面フィルターは、金属又はセラミック製の多孔体型フィルター、金属又はセラミック製のメッシュ型フィルター、金属又はセラミック製のパンチングメタル型フィルター、金属製デミスター型フィルター、金属繊維型フィルターのいずれか単体フィルター、或いはこれらの組み合わせからなる多層フィルターである、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の多層式グリスフィルター。
  5. 前記前面フィルターと前記後面フィルターを合わせた油脂除去率は80%以上である、ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の多層式グリスフィルター。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の多層式グリスフィルターに用いる後面フィルターであって、
    前記後面フィルターは、金属製のバッフル型フィルターであり、表フィルターと裏フィルターとが着脱自在に係合される2層構造からなり、
    表フィルターを構成する表フレームと裏フィルターを構成する裏フレームに、それぞれ平行に設置される複数の表フィルター片、及び複数の裏フィルター片を有し、
    前記表フィルター片と前記裏フィルター片は、それぞれ対向するよう配置され、
    前記表フィルターを下側に、前記裏フィルターを上側にした係合状態において、
    前記表フィルター片は、長さ方向に直交する断面視で、
    所定の幅を有する第一水平面と、前記第一水平面の左右両側対称に、前記第一水平面から35度の角度で上方に屈曲する第一傾斜面と、当該第一傾斜面から50度の角度で更に上方に屈曲する第二傾斜面を有し、
    前記裏フィルター片は、長さ方向に直交する断面視で、
    所定の幅を有する第二水平面と、前記第二水平面の左右両側対称に、前記第二水平面から35度の角度で下方に屈曲する第三傾斜面と、当該第三傾斜面から80〜85度の角度で更に下方に屈曲する第四傾斜面を有し、
    隣り合う2つの前記表フィルター片の前記第一傾斜面及び前記第二傾斜面は、1つの前記裏フィルター片の左右一対の前記第三傾斜面及び第四傾斜面の幅内に位置し、
    前記第二傾斜面の先端高さ位置は、前記第四傾斜面の先端高さ位置と同一、或いはわずかに高い、
    ことを特徴とするバッフル型フィルター。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の多層式グリスフィルターに用いる後面フィルターであって、
    前記後面フィルターは、金属製のバッフル型フィルターであり、表フィルターと裏フィルターとが着脱自在に係合される2層構造からなり、
    表フィルターを構成する表フレームと裏フィルターを構成する裏フレームに、それぞれ平行に設置される複数の表フィルター片、及び複数の裏フィルター片を有し、
    前記表フィルター片と前記裏フィルター片は、それぞれ対向するよう配置され、
    前記表フィルターを下側に、前記裏フィルターを上側にした係合状態において、
    前記表フィルター片は、長さ方向に直交する断面視で、
    所定の幅を有する第一水平面と、前記第一水平面の左右両側対称に、前記第一水平面から35度の角度で上方に屈曲する第一傾斜面を有し、
    前記裏フィルター片は、長さ方向に直交する断面視で、
    所定の幅を有する第二水平面と、前記第二水平面の左右両側対称に、前記第二水平面から35度の角度で下方に屈曲する第三傾斜面と、当該第三傾斜面から90度の角度で更に下方に屈曲する第四傾斜面を有し、
    隣り合う2つの前記表フィルター片の前記第一傾斜面は、1つの前記裏フィルター片の左右一対の前記第三傾斜面及び第四傾斜面の幅内に位置し、
    前記第一傾斜面の先端高さ位置は、前記第四傾斜面の先端高さ位置と同一、或いはわずかに高い、
    ことを特徴とするバッフル型フィルター。


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