JP2020190148A - 建設機械の安全システム - Google Patents

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【課題】建設機械の動作状態に応じた最適時に警報を発生させ、建設機械の周囲で作業している作業者の安全を確保可能な建設機械の安全システムを提供する。【解決手段】杭打機11に搭載された通信機29と、作業者54が携帯し、通信機からの警報信号を受けて作業者が認識可能な警報を発生させる作業者端末とを有して構成され、杭打機に備わる制御装置が実行タイミングの異なる第1警報モードと第2警報モードとを選択的に実行させ、第1警報モードは、作業者端末が建設機械の周囲の設定範囲内に位置したときに警報信号を発信する制御方式であり、第2警報モードは、作業者端末が設定範囲内に位置したとき、かつ、複数の動作にそれぞれ対応する運転操作のうちのいずれかの運転操作が行われたときに警報信号を発信する制御方式であり、第1警報モードと第2警報モードとが運転室に設けられた切替スイッチの操作検出信号を受けて設定可能に構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、建設機械の周囲で作業する作業者との間で通信を行い、該通信に基づいて警報を行う建設機械の安全システムに関する。
ショベルやクレーン、杭打機などの建設機械が使用される工事現場では、多数の作業者が建設機械の周囲で作業しているのが一般的であり、建設機械と作業者との接触事故を防止することが重要な課題となっている。そこで、建設機械の周囲に設定した作業エリア内に進入した作業者が建設機械と共に行動する共同作業者であるか否かを判断し、共同作業者でない場合には警報を発生させることにより、作業の安全を確保しつつ、不必要な警報を防止して作業効率の低下を防止する警報システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−193494号公報
上述のように、同一の作業箇所で建設機械と作業者とが並行作業を行なう場合、作業者は、建設機械の存在を認識しつつ、自らの意志で建設機械の周囲で作業をしているので、このような場合に、作業者に対して警報が頻繁にされると、作業者は、かえってその警報を煩わしく感じてしまうことがある。そして、作業者が警報を煩わしく感じてしまうと、警報に対して鈍感になってしまうので、「作業者に注意を促して建設機械との接触事故を防止する」という建設機械の安全装置が有している本来の目的を効果的に発揮させることができなくなるおそれがある。特に、3点式杭打機のような大型の杭打機では、その特有の形状から、特に周囲に死角ができ易く、その上、杭打ち施工を行う際には、地中に埋設したロッドや鋼管杭の継ぎ足し作業を行うことから、作業者がオーガの真下付近に進入することを容認する必要もある。このため、杭打機の運転者や作業者の注意不足などに起因して、作業者が危険な状況に陥るおそれがある。
そこで本発明は、建設機械の動作状態に応じた最適時に警報を発生させ、建設機械の周囲で作業している作業者の安全を確保可能な建設機械の安全システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の建設機械の安全システムは、建設機械と、該建設機械の周囲で作業に従事する作業者との間で通信を行い、該通信に基づいて警報を行う建設機械の安全システムにおいて、前記建設機械に搭載された通信機と、前記作業者が携帯し、前記通信機からの警報信号を受けて前記作業者が認識可能な警報を発生させる作業者端末と、により構成され、前記建設機械は、前記運転者が搭乗する運転室に設けられた操作装置の運転操作により前記建設機械の動作を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、前記作業者端末が前記建設機械の周囲の設定範囲内に位置したときに前記警報信号を発信する第1警報モードと、前記作業者端末が前記設定範囲内に位置し、かつ、前記動作に対応する運転操作が行われたときに前記警報信号を発信する第2警報モードと、を選択的に実行させ、前記第1警報モードと前記第2警報モードとが前記運転室に設けられた切替スイッチにより設定可能に構成されていることを特徴としている。
また、前記建設機械は、クローラを備えた下部走行体及び該下部走行体の上部に旋回可能に設けられた上部旋回体からなるベースマシンと、前記上部旋回体の前部に設けられた上下動可能な作業装置とを備え、前記設定範囲は、前記建設機械の周囲を前記下部走行体の走行範囲と、前記上部旋回体の旋回範囲と、前記作業装置の可動範囲に相当する危険範囲と、を含む複数の部位別設定範囲に区分けされ、前記動作は、前記上部旋回体の旋回動作、前記下部走行体の走行動作、前記作業装置の上下動作を含む複数の動作であることを特徴としている。
さらに、前記建設機械は、地中に杭を造成する杭打機であり、前記作業者は、前記杭打機の周囲で杭の継ぎ足し作業に従事する者であることを特徴としている。
本発明の建設機械の安全システムによれば、作業者端末が建設機械の周囲の設定範囲内に位置したときを条件として警報を発生させる第1警報モードと、この条件に加えて、運転操作が行われたときに警報を発生させる第2警報モードとを選択的に実行する制御を行うので、例えば、建設機械が作業位置に向かう移動段階で第1警報モードを設定すれば、建設機械が動き出そうとしていることや、動き出してからの接近を認識していない作業者が周囲にいる場合であっても、その作業者に警報による注意を促すことができる。一方、建設機械が作業位置に移動した後の作業段階で第2警報モードを設定すれば、動作停止中の建設機械の存在を認識しつつ、自らの意志で建設機械の周囲で作業をしている作業者に対して無用の警告を与えることを防止できる。すなわち、建設機械の動作状態に応じた最適時に警報を発生させ、建設機械の周囲で作業している作業者の安全を確保することができる。特に、杭打機が使用される現場では、杭の継ぎ足し作業に従事する作業者が警報に対して敏感に反応できるようになり、安全を十分に確保しながら作業を進めることができる。
本発明の一形態例を示す安全システムが適用される杭打機の側面図である。 同じく第1警報モードにおける杭打機の設定範囲に位置した作業者の検知状態を示す説明図である。 同じく設定範囲を部位別に区分けした状態を示す説明図である。 同じく第2警報モードにおける設定範囲に位置した作業者の検知状態を示す説明図である。 同じく第2警報モードにおける旋回操作が行われたときの設定範囲に位置した作業者の検知状態を示す説明図である。
図1乃至図5は、本発明の安全システムを建設機械の一つである杭打機に適用したもので、杭打機11は、図1に示すように、クローラ12aを備えた下部走行体12及び該下部走行体12の上部に旋回可能に設けられた上部旋回体13からなるベースマシン14と、上部旋回体13の前部に設けられた起伏可能なリーダ15と、該リーダ15の前部側に、リーダ15の長手方向に平行に設けられた左右一対のガイドパイプ16,16と、各ガイドパイプ16,16のベースマシン幅方向外面側をそれぞれ摺動可能に抱持する複数のガイドギブ17を介してリーダ15の前面に沿って昇降かつ回転駆動可能に設けられた作業装置の一つであるオーガ18と、該オーガ18に駆動されて回転するロッド又は鋼管杭の振れを抑制するためにリーダ15の下部前面に沿って昇降可能に設けられた下部振止部材19とを備えている。
上部旋回体13の一側前部には、運転者が搭乗する運転室20が設置され、上部旋回体13の中央部には、主巻ウインチ及び補巻ウインチを含む複数のウインチ(図示せず)が設けられ、上部旋回体13の後部には、カウンタウエイト21やガントリ22、リーダ15を支持する左右一対のバックステー23,23などが設けられている。主巻ウインチからの主巻ロープ24は、リーダ15の頂部に設けられたトップシーブブロック25を介してオーガ18に連結され、主巻ウインチを操作することによってオーガ18を昇降させることができる。補巻ウインチからの補巻ロープ26は、トップシーブブロック25を介して下部振止部材19に連結され、補巻ウインチを操作することによって下部振止部材19を昇降させることができる。また、上部旋回体13の前後左右の4箇所には、安定用のジャッキ27がそれぞれ設けられている。
運転室20内には、走行や旋回、ウインチ、オーガ18などの複数の動作を行うための操作装置である操作レバーや操作ペダル、押しボタンスイッチやディスプレイ、後述するモード切替スイッチ(図示せず)などの機器が操作性を考慮して運転席の近傍に集約的に配置されており、これらの機器と接続されて、データ処理や判定などの各種演算処理を行うコントローラ(CPU)を中心に構成された制御装置が設けられている。また、上部旋回体13には、制御装置と接続されて、杭打機11の周囲で作業に従事する作業者が携帯する作業者端末との間で通信を行う通信機が搭載されている。
通信機は、例えば、内蔵される磁界送信部から所定周波数の交流誘導磁界を発信することで、杭打機11の周囲の設定範囲として危険範囲を区画可能になっている。これにより、危険範囲内に位置した作業者端末の磁界検知部が交流誘導磁界を検知することで、作業者端末から位置情報及び登録されたID情報(識別情報)を含む端末情報が発信される。そして、制御装置では、通信機で取得した端末情報に基づいて警報信号を発信するように制御が行われる。一方、作業者端末では、前記警報信号を受けて作業者が認識可能な警報ブザーやバイブレータによる振動を発生させるように制御が行われる。
また、制御装置は、前記モード切替スイッチの操作検出信号を受けることにより、制御方式(モード)の一つとして、実行タイミングの異なる第1警報モードと第2警報モードとを選択的に実行するように制御が行われる。第1警報モードは、作業者端末が前記危険範囲内に位置したときに警報信号を発信する制御方式であり、第2警報モードは、作業者端末が危険範囲内に位置したとき、かつ、走行や旋回、ウインチ、オーガ18などの運転操作のうちのいずれかの運転操作が行われたときに警報信号を発信する制御方式である。これらの要素により、杭打機11と作業者端末との間の通信に基づいて警報を行う杭打機11の安全システムが構成される。
ここで、図2乃至図5を参照しながら、杭打機11の周囲の危険範囲に位置した作業者端末の検知状態に応じて、制御装置で実行される各種警報モードについて説明する。まず、大型の杭打機11では、輸送時に重量制限があるため、構成部品であるリーダ15やオーガ18、カウンタウエイト21などを上部旋回体13から分離して別々に輸送し、工事現場でこれらを組み立てて使用している。現場に杭打機11が搬入されると、例えば、リーダ15は、複数のリーダ部材同士が連結されて、上部旋回体13の前部に起伏可能に装着される。
組み立てが行われた杭打機11は、電源が投入されるとともにエンジンが駆動され、自走によって杭打ちの施工位置に移動することとなる。この移動段階では、第1警報モードが設定されている。図2は、杭打機11の周囲で作業に従事する作業者51,52の検知状態を示している。杭打機11の周囲には、例えば、磁界送信部によって2m〜5mの円形の危険範囲28の設定がなされており、この範囲内に進入している、例えば、組立作業を行っていた作業者51が携帯する端末からの信号を受けて、制御装置では、取得した作業者51の端末情報に基づき通信機29から警報信号を発信させる。このとき、作業者51は、自身の端末が発する警報によって近くにいる動作停止中の杭打機11が動き出そうとしていることを認識できたり、動き出した後に危険範囲28内に進入したような場合に杭打機11が接近していることを認識できる。ここで、制御装置は、作業者51が杭打機11に接近した状態にあることを運転室20内のディスプレイに表示させ、運転者は、作業者51が近くにいることを認識しながら、必要な運転操作が行えることとなる。ここで、危険範囲28の外にいる作業者52については警報が行われないが、杭打機11の接近によって危険範囲28内に位置した場合には、作業者52は、自身の端末が発する警報によって杭打機11が近くにいることを認識できる。
ここで、危険範囲28の区画は、図3に示すように、オーガ18や下部振止部材19の真下を含む下部走行体12の走行範囲として扇形の前進範囲30や後進範囲31、上部旋回体13の右旋回範囲32や左旋回範囲33などが部位別設定範囲として設定可能であり、これらの部位別設定範囲内に作業者が位置した場合であっても同様に警報信号を発信させ、端末が発する警報によって作業者に注意を促す制御が行われる。
施工位置に移動した杭打機11は、作業段階に入り、ジャッキ伸操作によって4箇所のジャッキ27がそれぞれ接地されて安定した状態で杭打ち施工が行われる。ここで、運転者によるモード切替スイッチの操作を受けて、第1警報モードから第2警報モードに切り替えられると、図4に示すように、操作装置の操作が行われていない無操作のときであれば、危険範囲28内にいる作業者53に対して警報が行われない。これにより、作業者53は、動作停止中の杭打機11の存在を認識しつつ、警報を受けずに必要な作業が、例えば、オーガ18や下部振止部材19の真下付近に移動して、地中に埋設したロッドや鋼管杭の継ぎ足し作業が行えるようになっている。そして、作業を終えた作業者53が危険範囲28外に退避することにより、例えば、オーガ18の昇降や下部振止部材19の昇降に対応するウインチ操作が行われたとしても、作業者53に危険が及ぶことはない。
杭打ち作業が完了すると、杭打機11は、ジャッキ縮操作が行われて4箇所のジャッキ27がそれぞれ格納されるとともに、運転操作によって施工位置から離れる方向の動作が行われる。このとき、制御方式については、第2警報モードが設定されたままの状態にあることから、図5に示すように、例えば、左旋回範囲33内に作業者54がいた場合、すなわち、作業者54が携帯する作業者端末が左旋回範囲33内に位置したときであって、かつ、図5の矢印Aに示すように、運転者による左旋回操作が行われたときに、通信機29から警報信号が発信され、端末が発する警報によって作業者54に注意を促す制御が行われる。
このように、本発明の建設機械の安全システムによれば、作業者端末が建設機械の周囲の設定範囲内に位置したときを条件として警報を発生させる第1警報モードと、この条件に加えて、運転操作が行われたときに警報を発生させる第2警報モードとを選択的に実行する制御を行うので、例えば、建設機械が作業位置に向かう移動段階で第1警報モードを設定すれば、建設機械が動き出そうとしていることや、動き出してからの接近を認識していない作業者が周囲にいる場合であっても、その作業者に警報による注意を促すことができる。一方、建設機械が作業位置に移動した後の作業段階で第2警報モードを設定すれば、動作停止中の建設機械の存在を認識しつつ、自らの意志で建設機械の周囲で作業をしている作業者に対して無用の警告を与えることを防止できる。すなわち、建設機械の動作状態に応じた最適時に警報を発生させ、建設機械の周囲で作業している作業者の安全を確保することができる。特に、杭打機11が使用される現場では、杭の継ぎ足し作業に従事する作業者が警報に対して敏感に反応できるようになり、安全を十分に確保しながら作業を進めることができる。
また、危険範囲28を、作業装置の真下を含む前進範囲30や、後進範囲31、左右旋回範囲32,33など複数に区分けすることで、必要な範囲で警報が行えるようになる。これにより、作業の安全を確保しつつ、不必要な警報を防止することができる。加えて、本発明の安全システムを杭打機11に適用することで、作業者が危険範囲28内に進入する必要があれば、これを容認して、杭打ち作業を安全に進めることができる。
なお、本実施例では、安全システムを杭打機に適用したが、これに限られず、ショベルやクレーンなど、上下動可能な掘削装置や荷役装置を備えた各種建設機械に広く適用することができる。また、各種警報モードの実行タイミングは任意に設定可能であり、第1警報モードについては、移動中の建設機械が途中で停止しているような状況において、近くにいる作業者の安全が確保される他、建設機械の定期的な保守作業を行う状況においても、建設機械の近くにいる保守作業者の安全が確保される点で、特に有用なものである。さらに、作業者端末は、小型で身に付けられるものであればよく、例えば、作業者の腕に装着可能なリストバンド式のものや、ヘルメットに取り付けるものなどが挙げられる。加えて、作業者端末の位置情報やID情報をGPSなどの測位装置を用いてネットワーク経由で取得してもよい。また、設定範囲には、屋外使用に適している誘導磁界を発生させることによって設定したが、電波や超音波、赤外線、さらにはカメラで取得した画像などに基づいて設定することができる。
11…杭打機、12…下部走行体、12a…クローラ、13…上部旋回体、14…ベースマシン、15…リーダ、16…ガイドパイプ、17…ガイドギブ、18…オーガ、19…下部振止部材、20…運転室、21…カウンタウエイト、22…ガントリ、23…バックステー、24…主巻ロープ、25…トップシーブブロック、26…補巻ロープ、27…ジャッキ、28…危険範囲、29…通信機、30…前進範囲、31…後進範囲、32…右旋回範囲、33…左旋回範囲、51,52,53,54…作業者

Claims (3)

  1. 建設機械と、該建設機械の周囲で作業に従事する作業者との間で通信を行い、該通信に基づいて警報を行う建設機械の安全システムにおいて、
    前記建設機械に搭載された通信機と、前記作業者が携帯し、前記通信機からの警報信号を受けて前記作業者が認識可能な警報を発生させる作業者端末と、により構成され、
    前記建設機械は、運転者が搭乗する運転室に設けられた操作装置の運転操作により前記建設機械の動作を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記作業者端末が前記建設機械の周囲の設定範囲内に位置したときに前記警報信号を発信する第1警報モードと、前記作業者端末が前記設定範囲内に位置し、かつ、前記動作に対応する運転操作が行われたときに前記警報信号を発信する第2警報モードと、を選択的に実行させ、
    前記第1警報モードと前記第2警報モードとが前記運転室に設けられた切替スイッチにより設定可能に構成されていることを特徴とする建設機械の安全システム。
  2. 前記建設機械は、クローラを備えた下部走行体及び該下部走行体の上部に旋回可能に設けられた上部旋回体からなるベースマシンと、前記上部旋回体の前部に設けられた上下動可能な作業装置とを備え、
    前記設定範囲は、前記建設機械の周囲を前記下部走行体の走行範囲と、前記上部旋回体の旋回範囲と、前記作業装置の可動範囲に相当する危険範囲と、を含む複数の部位別設定範囲に区分けされ、
    前記動作は、前記上部旋回体の旋回動作、前記下部走行体の走行動作、前記作業装置の上下動作を含む複数の動作であることを特徴とする請求項1記載の建設機械の安全システム。
  3. 前記建設機械は、地中に杭を造成する杭打機であり、前記作業者は、前記杭打機の周囲で杭の継ぎ足し作業に従事する者であることを特徴とする請求項1又は2記載の建設機械の安全システム。
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