JP2022151237A - Cmp装置 - Google Patents

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Yuji Nakata
創士 山田
Soji Yamada
秀人 藤山
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Abstract

Figure 2022151237000001
【課題】加工時におけるスラリーの飛散を抑制し、スラリーの回収量を増加させて利用効率の向上を図ると同時に、スラリーの再生化を容易にするCMP装置を提供する。
【解決手段】研磨ヘッド13と一体に回転しているウエハWの一面を、回転しているプラテン12上に押し付け、ウエハWとプラテン12の間に供給されるスラリーによりウエハWの一面を研磨するCMP装置10であって、研磨ヘッド13の周囲を上方から覆うスラリー飛散防止用カバー46を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、CMP装置に関し、特にウエハをCMP研磨する際におけるスラリーの飛散を抑止可能なCMP装置に関するものである。
半導体製造分野では、シリコンウエハ等の半導体ウエハ(以下、「ウエハ」という)の表面を平坦化する技術として、化学的機械的研磨法(CMP:Chemical Mecanical Polishing)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
従来のCMP装置は、図8に示すように、加工室100内に、プラテン101と研磨ヘッド102とスラリーノズル103等が配置されている。そして、図示していない研磨加工されるウエハWは、研磨ヘッド102に取り付けられる。また、リテーナリング104とウエハWは、研磨ヘッド102と一体に回転する。研磨ヘッド102は回転しながら、同じく回転しているプラテン101上にウエハWの一面を所定の圧力で押し付け、スラリーノズル103は、スラリー吐出口103aからプラテン101上にスラリーを吐出し、プラテン101とウエハWの間にスラリーを供給する。スラリーノズル103のスラリー吐出口103aからスラリーを吐出する位置は、図8中に符号T2で示すプラテン101の回転軌道上である。これはプラテン101の回転中心O2に近い位置であり、研磨ヘッド102の外周で、かつ、リテーナリング104と交差する位置である。
すなわち、CMPによる研磨は、回転する研磨ヘッド102に、ウエハWを一体回転可能に取り付け、ウエハWの一面を回転しているプラテン101上に所定の圧力で押し付け、ウエハWとプラテン101の間に、スラリーノズル103のスラリー吐出口103aから研磨剤と化学薬品との混合物である研磨材(スラリー)を供給することによって行っている。
従来のCMP装置では、プラテン101や研磨ヘッド102等の研磨機構の回転速度は約120rpmとさほど高速でなく、プラテン101上のスラリーが研磨ヘッド102やプラテン101等にぶつかっても飛散することは少なかった。そのため、従来のCMP装置では、研磨ヘッド102やプラテン101等に、スラリーの飛散対策は設けられていなかった。
特開2010-73993号公報
しかしながら、今日では、研磨機構の高速回転化が図られ、プラテンの回転数及び研磨ヘッドの回転数は、それぞれ200~300rpmと高速になっている。そのため、高速回転しているプラテンによって運ばれたスラリーが、研磨ヘッドと一緒に高速で回転しているリテーナリングにぶつかると、リテーナリングにより弾き飛ばされて飛散し、加工室の壁面や天井に付着するという問題があった。
また、スラリーは高価であるため、利用されたスラリーは、加工室の床面に設置された受け皿で受け、再利用することが多い。そのため、スラリーが加工室の壁面や天井に付着すると、スラリー再利用の際に回収できるスラリー量が減少し、スラリー利用効率が低下するという問題があった。
また、加工室内の天井や壁面に飛散したスラリーは、水(純水)をシャワー状に吹きかけて洗い落とし、同じく床に設置された受け皿で受けて再生される。しかし、スラリーには研磨剤と化学薬品を使用しているので、加工室内の天井や壁面に飛散したスラリーを洗い落とすのに、水を使用すると、化学薬品等が薄められて(希釈率の低下が起きる)、再生化が難しいという問題があった。
そこで、加工時におけるスラリーの飛散を抑制し、スラリーの回収量を増加させて利用効率の向上を図ると同時に、スラリーの再生化を容易にするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載の発明は、研磨ヘッドと一体に回転しているウエハの一面を、回転しているプラテン上に押し付け、前記ウエハと前記プラテンの間に供給されるスラリーにより前記ウエハの一面を研磨するCMP装置であって、前記研磨ヘッドの周囲を上方から覆うスラリー飛散防止用カバーを設けた、CMP装置を提供する。
この構成によれば、高速で回転している研磨ヘッドやリテーナリングとの衝突等で飛散するスラリーを、研磨ヘッドの上方から覆っているスラリー飛散防止用カバーで捕捉することにより、研磨ヘッドの外側に飛散するスラリーを抑制することができる。これにより、ウエハの研磨に使用されたスラリーを、常に所定の位置に戻して、容易に再利用することができる。また、加工室の天井や壁面に飛散して付着するスラリーを無くし、加工室の天井や壁面に水をかけてスラリーを洗い流す作業を少なくすることができるので、回収されたスラリーが薄まることが抑制される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記スラリー飛散防止用カバーは、前記研磨ヘッドに対して着脱可能である、CMP装置を提供する。
この構成によれば、研磨ヘッドに対して退避可能なスラリー飛散防止用カバーは、リテーナリング側の消耗品を交換するときには一時的に退避させて、メンテナンス作業の邪魔にならないようにできる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、前記スラリーは、平面視において前記研磨ヘッドの回転中心を通る回転軌道上に供給される、CMP装置を提供する。
この構成によれば、スラリーの供給位置を、平面視において従来のプラテン中心に近い位置から研磨ヘッドの回転中心近傍を通る回転軌道上に移すことで、高速回転する研磨ヘッドやリテーナリングとの衝突で生じるスラリーの飛散を抑制できる。
請求項4に記載の発明は、請求項から3のいずれか1項に記載の構成において、前記プラテンの周囲を囲って設けたスラリー飛散防止用壁材を備える、CMP装置を提供する。
この構成によれば、スラリー飛散防止用壁材は、プラテンから飛散したスラリーを捕捉し、常に所定の位置に戻して、容易に再利用することができる。
請求項5に記載の発明は、研磨ヘッドと一体に回転しているウエハの一面を、回転しているプラテン上に押し付け、前記ウエハと前記プラテンの間に供給されるスラリーにより前記ウエハの一面を研磨するCMP装置であって、前記スラリーは、平面視において前記研磨ヘッドの回転中心近傍を通る回転軌道上に供給される、CMP装置を提供する。
この構成によれば、スラリーの供給位置を、平面視において従来のプラテン中心に近い位置から研磨ヘッドの回転中心近傍を通る回転軌道上に移すことで、高速回転する研磨ヘッドやリテーナリングとの衝突で生じるスラリーの飛散を抑制できる。
発明によれば、高速で回転する研磨ヘッドやリテーナリングとの衝突で飛散するスラリーを、研磨ヘッドの上方から覆っているスラリー飛散防止用カバーで捕捉し、ウエハの研磨に使用されたスラリーを常に所定の位置に戻して容易に再利用することができる。これにより、スラリーの再利用率が向上し、コスト低減に寄与できる。
また、加工室の天井や壁面に飛散して付着するスラリーを無くすとともに、水をかけて洗い流す作業も無くすことができるので、スラリーの再生化が容易になる。
本発明の一実施形態に係るCMP装置を模式的に示す図である。 同上CMP装置の要部構成を模式的に示す斜視図である。 同上CMP装置における研磨ヘッドの要部を模式的に示すもので、(a)は縦断面図、(b)は(a)のB部拡大図である。 研磨ヘッドに設けたスラリー飛散防止用カバーの一部を破断して示す斜視図である。 同上CMP装置におけるスラリー飛散防止用壁材の構成を模式的に示す斜視図である。 同上スラリー飛散防止用壁材の配設位置を説明する図である。 本発明のCMP装置と従来のCMP装置のスラリー損失評価データを示す図である。 従来のCMP装置の要部を模式的に示す図である。
本発明は、加工時におけるスラリーの飛散を抑制し、スラリーの回収量を増加させて利用効率の向上を図ると同時に、スラリーの再生化を容易にするという目的を達成するために、研磨ヘッドと一体に回転しているウエハの一面を、回転しているプラテン上に押し付け、前記ウエハと前記プラテンの間に供給されるスラリーにより前記ウエハの一面を研磨するCMP装置であって、前記研磨ヘッドの周囲を上方から覆うスラリー飛散防止用カバーを備える、構成にしたことにより実現した。
以下、本発明の実施形態に係る一実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例において、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
また、以下の説明において、上下や左右等の方向を示す表現は、絶対的なものではなく、本発明のCMP装置の各部が描かれている姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。また、実施例の説明の全体を通じて同じ要素には同じ符号を付している。
図1は本発明の一実施形態に係るCMP装置10を模式的に示す図である。図1に示すCMP装置10は、ウエハW(図3参照)の一面を平坦に研磨するものであり、加工室11内に、プラテン12と研磨ヘッド13とスラリーノズル14とドレス部15等が配置されている。加工室11は、前壁面11aに開閉扉11Aで開閉される開口部11Bを設けて、略密閉された空間になっている。
加工室11内では、研磨加工されるウエハWは、研磨ヘッド13に取り付けられる。また、リテーナ40とウエハWは、研磨ヘッド13と一体に回転する。研磨ヘッド13は回転しながら、同じく回転しているプラテン12上にウエハWの一面を所定の圧力で押し付け、スラリーノズル14は、スラリー吐出口14aからプラテン12上にスラリーを吐出し、リテーナリング41Aに保持されているウエハWとプラテン12との間に、研磨剤と化学薬品との混合物である図示しない研磨材、すなわちCMPスラリー(以下、単に「スラリー」という)を供給する。本実施例のCMP装置10では、スラリーノズル14のスラリー吐出口14aからスラリーを供給する位置は、図1中に符号T1で示す回転軌道上である。これは平面視において研磨ヘッド13及びウエハWの回転中心O1と略対応する位置である。
また、加工室11内には、スラリーを受けるスラリー受け皿70と、プラテン12の側面を囲んで設けられたスラリー飛散防止用壁材80を備えている。
スラリー受け皿70は、スラリーノズル14から吐出されて使用されたスラリーを受けて、回収するための受け皿である。スラリー受け皿70には、適当な位置に、スラリー受け皿70上に落下されたスラリーを図示しない所定のスラリー回収層に向けて排出するためのスラリー排出口70aが設けられている。
図2は、図1に示すCMP装置10の要部構成を模式的に示す斜視図であり、プラテン12と研磨ヘッド13を示している。
プラテン12は、円盤状に形成されており、プラテン12の下方に配置された回転軸16に連結されている。回転軸16がモータ17の駆動によって回転することにより、プラテン12は図2中の矢印D1の方向に回転する。プラテン12の上面には、研磨パッド18が貼付されており、研磨パッド18上にスラリーノズル14からスラリーが供給される。
研磨ヘッド13は、プラテン12より小径の円盤状に形成されており、研磨ヘッド13の上方に配置された回転軸19に連結されている。回転軸19が図示しないモータの駆動によって回転することにより、研磨ヘッド13は、図2中の矢印D2の方向に回転する。研磨ヘッド13は、図示しない昇降装置によって垂直方向Vに昇降自在である。研磨ヘッド13は、ウエハWを研磨する際に下降して研磨パッド18にウエハWを押圧する。研磨ヘッド13が研磨するウエハWは、図示しないウエハ搬送機構によって受け渡される。
CMP装置10の動作は、図示しない制御手段によって制御される。制御手段は、CMP装置10を構成する構成要素をそれぞれ制御するものである。制御手段は、例えばコンピュータであり、CPU、メモリ等により構成される。なお、制御手段の機能は、ソフトウェアを用いて制御することにより実現されても良く、ハードウェアを用いて動作するものにより実現されても良い。
次に、研磨ヘッド13について説明する。図3は、研磨ヘッド13の要部を模式的に示すもので、(a)は縦断面図、(b)は(a)のB部拡大図である。
研磨ヘッド13は、ヘッド本体20と、キャリア30と、リテーナ40と、メンブレンフィルム50と、バッキングフィルム60と、を備えている。
ヘッド本体20は、回転軸19に接続されており、回転軸19と共に回転する。ヘッド本体20は、回転部21を介してヘッド本体20の下方に配置されたキャリア30に連結されており、ヘッド本体20及びキャリア30は連動して回転する。
キャリア30には、キャリア30の周縁に等間隔に離間して配置されたエアライン31が設けられている。エアライン31の下端は、キャリア30の下面30aとメンブレンフィルム50との間に形成されたエア室Aに開口している。エアライン31は、図示しないエア供給手段としてのエア供給源に接続されており、エア室Aには、エアライン31を介してエアが導入される。エアライン31に供給されるエアの圧力は、図示しないレギュレータによって調整される。エア室A内に供給されたエアは、キャリア30の外周縁に形成されたリムによってメンブレンフィルム50の上方にエア層を形成し、メンブレンフィルム50全面を下方に押圧する。
ヘッド本体20とキャリア30との間には、キャリア押圧手段32が設けられている。キャリア押圧手段32は、図示しないエア供給源から供給されるエアによって膨張するエアバッグ等である。エア供給源から供給されるエアの圧力は、図示しないレギュレータによって調整される。キャリア押圧手段32は、供給されるエアの圧力に応じて、キャリア30を介してウエハWを研磨パッド18に押圧する。
リテーナ40は、キャリア30の周囲を囲むように配置されている。リテーナ40は、研磨パッド18に接触可能なリテーナリング41Aとリテーナリングホルダ41Bとを備えている。リテーナリング41Aとリテーナリングホルダ41Bとは、スナップリング42を介してリテーナ押圧部材43に取り付けられている。リテーナリング41Aは、リテーナリング41Aは、円環状に形成されており、中央にウエハWを収容する収容ポケット41aを備え、上面にメンブレンフィルム50が貼着されている。
ヘッド本体20とリテーナ押圧部材43との間には、リテーナ押圧手段44が設けられている。なお、符号45は、スナップリング42の上方を覆うスナップリング用カバーであり、符号46はスナップリング用カバー45に取り付けられたスラリー飛散防止用カバーである。
リテーナ押圧手段44は、図示しないエア供給源から供給されるエアによって膨張するエアバッグ等である。エア供給源から供給されるエアの圧力は、図示しないレギュレータによって調整される。リテーナ押圧手段44は、供給されるエアの圧力に応じて、リテーナ押圧手段44を介してリテーナ40を研磨パッド18に押圧する。
メンブレンフィルム50は、収容ポケット41aを覆うようにリテーナリング41Aに貼着されており、エア室Aに圧縮空気が導入されると、空気圧で収容ポケット41a内に向かって弾性変形する。
バッキングフィルム60は、例えば、スウェードフィルムである。バッキングフィルム60は、その中心が研磨ヘッド13の回転軸19上に位置決めされた状態でメンブレンフィルム50に貼着されている。バッキングフィルム60は、エア室Aに圧縮空気が導入されると、メンブレンフィルム50の弾性変形に伴って弾性変形してウエハWを加圧する。
スラリー飛散防止用カバー46は、スナップリング用カバー45の外側に、研磨ヘッド13の下部側周面を上方から覆って取り付けられている。すなわち、スラリー飛散防止用カバー46は、図3に示すように、スナップリング用カバー45の側面及びリテーナリング41Aの側面を覆って、研磨ヘッド13に取り付けられている。スラリー飛散防止用カバー46は図4に示すように、環状をした部材であり、中央に開口47を有する内向きフランジ部46aが上端側に設けられている。そして、スナップリング用カバー45の上方、すなわち、研磨ヘッド13の上方から、スラリー飛散防止用カバー46をスナップリング用カバー45に被せると、スナップリング用カバー45の中央凸部45aが開口47内に受け入れられるとともに、スナップリング用カバー45の肩部45bに内向きフランジ部46aの内面が当接して装着される。そして、装着後は、図示しないがスナップリング用カバー45との間が固定され、研磨ヘッド13と一体に回転する。スラリー飛散防止用カバー46の裾丈は、図3の(b)に示すように、リテーナリング41Aの下面からスラリー飛散防止用カバー46の裾までの距離S3を約2.8~3.6mmとして設定される。また、スラリー飛散防止用カバー46の材質は、例えばポリアセタール等で、耐摩耗性・耐衝撃性・耐薬品性に優れた素材を使用する。
スラリー飛散防止用壁材80は、図1、図5に示す。スラリー飛散防止用壁材80は、帯状をした第1の帯状壁材80a及び第2の帯状壁材80bと、第1の帯状壁材80aと第2の帯状壁材80bとの間を互いに連結している1対の固定ブラケット81とでなる。
1対の固定ブラケット81は、ステンレス等の金属部材で、図5に示すように水平片部81aと、水平片部81aの一辺から上方に向かって立ち上げられた垂直片部81bとを一体に有して、断面略L字形に形成されている。1対の固定ブラケット81は、垂直片部81bを互いに向かい合わせにして、それぞれ加工室11の対向している左右の側壁11b、11cに隣接させ、かつ、プラテン12を間には挟んだ状態で配置され、水平片部81aをスラリー受け皿70に固定して取り付けられている。
スラリー飛散防止用壁材80における第1の帯状壁材80aと第2の帯状壁材80bは、耐薬品性に優れ、複雑な加工室11内に設置できるよう加工が容易で、かつ着脱も容易な、例えば厚みが約0.35mmのポリエステルフィルムを使用し、各々平面視略コ字状に屈曲させて配置される。
そして、第1の帯状壁材80aは、帯の両面を垂直に立てた状態にして、プラテン12の前側半分の周面外側を囲み、かつ、両端部80aaをそれぞれ1対の固定ブラケット81の垂直片部81bに面当接させて、各端部80aaと垂直片部81bとの間を固定ピン83で固定している。なお、第1の帯状壁材80aと固定ブラケット81との間の固定は、第1の帯状壁材80aが、固定ブラケット81に対して固定ピン83を軸として上下方向に回動可能になっているとともに、着脱も容易に可能にして設けられている。
一方、第2の帯状壁材80bは、第1の帯状壁材80aと同様に帯の両面を垂直に立てた状態にして、プラテン12の後側半分の周面外側を囲み、かつ、両端部80baをそれぞれ1対の固定ブラケット81の垂直片部81bに面当接させて、各端部80aaと垂直片部81bとの間を固定ピン83で固定している。
これにより、第1の帯状壁材80aと第2の帯状壁材80bは、1対の両端部80aaと1対の両端部80baが1対の固定ブラケット81を介して連結され、プラテン12の外周面の外側全体が第1の帯状壁材80aと第2の帯状壁材80bとで囲まれた状態にされている。また、加工室11の開口部11B側に配置された第1の帯状壁材80aが、固定ピン83を軸として上下方向に回動可能であるとともに、着脱も容易にした理由は、研磨ヘッド13や研磨パッド18等の消耗品を交換するときに、スラリー飛散防止用壁材80が邪魔にならないようにするためである。
なお、本実施例におけるスラリー飛散防止用壁材80の設置仕様としては、図6に示すように、スラリー飛散防止用壁材80は、スラリー飛散防止用壁材80の内面とプラテン12の周面までの最小距離S1を約4mm、プラテン12の上面(研磨パッド18)からスラリー飛散防止用壁材80の上辺80cまでの高さS2が28mmに設定してある。
このように構成されたCMP装置10では、加工室11内において、研磨加工されるウエハWは、研磨ヘッド13に取り付けられる。そして、リテーナリング41AとウエハWは、研磨ヘッド13と一体に回転し、研磨ヘッド13は回転しながら、同じく回転しているプラテン12上にウエハWの一面を所定の圧力で押し付ける。また、スラリーノズル14のスラリー吐出口14aからプラテン12上にスラリーが吐出供給され、吐出供給されたスラリーがプラテン12上の研磨パッド18と研磨ヘッド13との間、すなわち研磨パッド18とウエハWの一面との間に入り込み、ウエハWの一面が平坦に研磨される。
回転しているプラテン12上に供給されたスラリーは、同じく回転している研磨ヘッド13に送られると、スラリー飛散防止用カバー46とプラテン12との間の隙間を通ってリテーナリング41Aの下面側に入り込み、更に収容ポケット41a内に配置されたウエハWの下面(一面)に入り込んでウエハWのCMP研磨に寄与する。ところが、加工中、図3の(b)中に符号84で示す一部のスラリーは、研磨ヘッド13と一体に回転しているリテーナリング41Aの周面にぶつかって飛散する。しかし、本実施例のCMP装置10では、スナップリング用カバー45の外側にスラリー飛散防止用カバー46を、研磨ヘッド13の下部側周面を覆って取り付けている。そのため、リテーナリング41Aの周面等とぶつかって跳ね返されたスラリーは、スラリー飛散防止用カバー46の内面にぶつかってプラテン12上に落下し、更にプラテン12上を外周側に向かって流れて、プラテン12の外周から、スラリー受け皿70上に落下する。これにより、リテーナリング41Aの周面等にぶつかって跳ね返されるスラリーを抑制して、スラリーが加工室11内の天井や側面に飛散して付着するのを確実に防ぐことができる。
また、プラテン12上に供給されてCMP研磨に使用されたスラリーは、回転しているプラテン12の遠心力で外周側に流され、プラテン12の外周側からスラリー受け皿70上に落下する。スラリー受け皿70上に落下したスラリーは、スラリー排出口70aより加工室11の外に排出させて所定の箇所に集められ、再利用に供される。ところが、一部のスラリーは、プラテン12の遠心力により大きく外側に飛散する。しかし、本実施例のCMP装置10では、プラテン12の側面を囲んでスラリー飛散防止用壁材80を設けている。そして、プラテン12の遠心力で外側に飛ばされたスラリーは、スラリー飛散防止用壁材80の内面にぶつかり、スラリー受け皿70上に落下し、スラリー排出口70aより加工室11の外に排出させて所定の箇所に集め、再利用に供することができる。これにより、プラテン12の遠心力で外側に飛ばされたスラリーが、加工室11内の壁面等に飛散して付着するのを防ぐことができる。
したがって本実施例のCMP装置10では、加工室11の天井や壁面に飛散して付着するスラリーを抑制することにより、天井や壁面に水をかけてスラリーを洗い流す作業を減らすことができる。これにより、作業の簡略化が図れ、作業性の向上に寄与する。同時に、水をかけてスラリーを洗い落とす作業をなくして、スラリーが薄まるのを抑止することができるので、スラリーの再生化がし易くなる。
また、本実施例のCMP装置10では、スラリー飛散防止用カバー46を研磨ヘッド13に対して一時的に退避可能に設けているので、リテーナ40側の消耗品を交換するとき等には取り外すことができて、メンテナンス作業の邪魔にならないようにできる。
また、本実施例のCMP装置10では、加工室11の開口部11B側に設置されたスラリー飛散防止用壁材80の第1の帯状壁材80aを、固定ピン83を軸として、プラテン12に対して上下方向に回動可能及び着脱可能に設けているので、プラテン12や研磨ヘッド13のメンテナンス作業の邪魔にならないようにできる。
また、本実施例のCMP装置10では、スラリーのプラテン12上への供給位置を、平面視において研磨ヘッド13(ウエハW)の回転中心O1近傍を通るプラテン12の回転軌道T1上にして供給するようにしているので、研磨ヘッド13と共に高速回転するリテーナリング41A等との接触で飛散するスラリーの量を抑制することができる。
なお、スラリーのプラテン12上への供給位置は、スラリーのプラテン12上で回転する軌道と研磨ヘッド13(ウエハW)の外周軌道が対抗する軌道でなければ良い。すなわち、スラリーの供給位置を示すプラテン12の回転軌道T1は、研磨ヘッド13(ウエハW)の回転中心O1近傍を通ればいずれであっても良い。
次に、図7に示すスラリー減少率の評価データについて説明する。図7は、いずれも200ml/分のスラリーを10分間供給して、10分の間に回収されたスラリーの目減り量(cc)を示したものである。また、図7において、(a)~(g)は以下の形態実施したときに、その10分間に回収されたスラリーの目減り量である。
(a)は、スラリー飛散防止用カバー46とスラリー飛散防止用壁材80のいずれも備えずに、プラテン12と研磨ヘッド13を200rpmで回転させたときにおけるスラリーの目減り量であり、目減り量は約620ccであったことを示している。
(b)は、スラリー飛散防止用カバー46は設けずにスラリー飛散防止用壁材80だけを設けて、プラテン12と研磨ヘッド13を200rpmで回転させたときにおけるスラリーの目減り量であり、目減り量は約490ccであったことを示している。
(c)は、(b)と同様に、スラリー飛散防止用カバー46は設けずにスラリー飛散防止用壁材80だけを設けて、プラテン12と研磨ヘッド13を300rpmで回転させたときの目減り量であり、目減り量は約529ccであったことを示している。
(d)は、スラリー飛散防止用壁材80は設けずにスラリー飛散防止用カバー46だけを設けて、プラテン12と研磨ヘッド13を200rpmで回転させたときにおけるスラリーの目減り量であり、目減り量は約191ccであったことを示している。
(e)は、スラリー飛散防止用壁材80は設けずにスラリー飛散防止用カバー46だけを設けて、プラテン12と研磨ヘッド13を300rpmで回転させたときにおけるスラリーの目減り量であり、目減り量は約297ccであったことを示している。
(f)は、スラリー飛散防止用カバー46とスラリー飛散防止用壁材80のいずれも備えずに、スラリーのプラテン12上への供給位置を、研磨ヘッド13の回転中心O1、すなわち研磨するウエハWの中心経路上にして供給するようにして、プラテン12と研磨ヘッド13を300rpmで回転させたときにおけるスラリーの目減り量であり、目減り量は約207ccであったことを示している。
(g)は、スラリー飛散防止用カバー46とスラリー飛散防止用壁材80を設けるとともに、スラリーのプラテン12上への供給位置を、研磨ヘッド13の回転中心O1、すなわち研磨するウエハWの中心経路上にして供給するようにして、プラテン12と研磨ヘッド13を300rpmで回転させたときにおけるスラリーの目減り量であり、目減り量は約185ccであったことを示している。
したがって、スラリー飛散防止用カバー46とスラリー飛散防止用壁材80を設けるとともに、スラリーのプラテン12上への供給位置を、研磨ヘッド13の回転中心O1、すなわち研磨するウエハWの中心経路上にして供給するように調整することにより、スラリーの目減り量を更に低減することが分かる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を成すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
10 :CMP装置
11 :加工室
11A :開閉扉
11B :開口部
11a :前壁面
11b :側壁
11c :側壁
12 :プラテン
13 :研磨ヘッド
14 :スラリーノズル
14a :スラリー吐出口
16 :回転軸
17 :モータ
18 :研磨パッド
19 :回転軸
20 :ヘッド本体
21 :回転部
30 :キャリア
30a :下面
31 :エアライン
32 :キャリア押圧手段
40 :リテーナ
41A :リテーナリング
41B :リテーナリングホルダ
41a :収容ポケット
42 :スナップリング
43 :リテーナ押圧部材
44 :リテーナ押圧手段
45 :スナップリング用カバー
45a :中央凸部
45b :肩部
46 :スラリー飛散防止用カバー
46a :内向きフランジ部
47 :開口
50 :メンブレンフィルム
60 :バッキングフィルム
70 :スラリー受け皿
70a :スラリー排出口
80 :スラリー飛散防止用壁材
80a :第1の帯状壁材
80aa:端部
80b :第2の帯状壁材
80ba:両端部
81 :固定ブラケット
81a :水平片部
81b :垂直片部
83 :固定ピン
A :エア室
O1 :回転中心
S1 :距離
S2 :高さ
S3 :距離
T1 :回転軌道
V :垂直方向
W :ウエハ

Claims (5)

  1. リテーナリングに取り付けられて研磨ヘッドと一体に回転しているウエハの一面を、回転しているプラテン上に押し付け、前記ウエハと前記プラテンの間に供給されるスラリーにより前記ウエハの一面を研磨するCMP装置であって、
    前記研磨ヘッドの周囲を上方から覆うスラリー飛散防止用カバーを備える、
    ことを特徴とするCMP装置。
  2. 前記スラリー飛散防止用カバーは、前記研磨ヘッドに対して退避可能である、ことを特徴とする請求項1に記載のCMP装置。
  3. 前記スラリーは、平面視において前記研磨ヘッドの回転中心近傍を通る回転軌道上に供給される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のCMP装置。
  4. 前記プラテンの周囲を囲って設けたスラリー飛散防止用壁材を備える、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のCMP装置。
  5. 研磨ヘッドと一体に回転しているウエハの一面を、回転しているプラテン上に押し付け、前記ウエハと前記プラテンの間に供給されるスラリーにより前記ウエハの一面を研磨するCMP装置であって、
    前記スラリーは、平面視において前記研磨ヘッドの回転中心近傍を通る回転軌道上に供給される、ことを特徴とするCMP装置。
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