JP2023113473A - Ptp用シート及び成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、適度な柔軟性を有し、成形性に優れるPTP用シート及び該PTP用シートを含む成形体を提供することを目的とする。
【解決手段】ポリプロピレン系樹脂を含み、厚みが200~400μmであり、125℃で引張試験を行ったときに、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)が1.8~3.0MPaであり、示差走査熱量計(DSC)による結晶融解熱量が63.0~80.0J/gであることを特徴とする、PTP用シート。
【選択図】なし
【解決手段】ポリプロピレン系樹脂を含み、厚みが200~400μmであり、125℃で引張試験を行ったときに、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)が1.8~3.0MPaであり、示差走査熱量計(DSC)による結晶融解熱量が63.0~80.0J/gであることを特徴とする、PTP用シート。
【選択図】なし
Description
本発明は、PTP(プレススルーパック)用シート及び該PTP用シートを含む成形体に関する。
医薬品や食品等の包装形態の一つとして、底材と蓋材とを備えるPTP包装体が知られている。PTP包装体は、底材に形成されているポケット状の凹部に内容物を充填した後、凹部以外の部分であるフランジ部に蓋材をヒートシールすることにより製造される。収納された内容物は、内容物に対して底材の外側から蓋材の方向に力を加えて蓋材を突き破ることにより、取り出すことができる。
底材としては、従来、ポリ塩化ビニル系樹脂を含むプラスチックシートからなるものが多く使用されてきた。しかしながら、近年、ポリ塩化ビニル樹脂シートは、焼却時に塩素ガスを発生するという環境面の問題から敬遠されつつあり、これに代わる樹脂としてポリプロピレン樹脂が使用されるようになっている。例えば、特許文献1~7には、ポリプロピレン系樹脂を含むPTP用蓋材が開示されている。
一方、蓋材には、従来、内容物を押し出すことによって容易に破れるという性質に優れたアルミ箔、グラシン紙等が用いられてきた。しかしながら、近年、使い捨てプラスチック製品の削減とリサイクルの実施、再生可能資源への転換という流れから、底材だけでなく、蓋材にもポリプロピレン系樹脂等を含むプラスチックシートを用いることにより、ゴミとして廃棄する場合の分別の必要がなく、リサイクル可能な環境対応型のPTP包装体が注目されている。
しかしながら、ポリプロピレン系樹脂シートは、ポリ塩化ビニル系樹脂シートに比べて成形性に劣るという問題点がある。具体的には、ポリ塩化ビニルシートに比べて成形温度範囲が狭く、かつ高温である。成形性を改善するために種々の工夫がなされてきたが、常温でのシートの剛性とのバランスをとるのが難しく、常温での剛性が高くなるあまり、誤飲時に食道壁を傷つけて損傷させるという危険性もある。
そこで、本発明は、適度な柔軟性を有し、成形性に優れるPTP用シート及び該PTP用シートを含む成形体を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ポリプロピレン系樹脂を含み、特定の範囲の厚み、150%引張応力、及び結晶融解熱量を有するシートとすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
[1]
ポリプロピレン系樹脂を含み、
厚みが200~400μmであり、
125℃で引張試験を行ったときに、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)が1.8~3.0MPaであり、
示差走査熱量計(DSC)による結晶融解熱量が63.0~80.0J/gである
ことを特徴とする、PTP用シート。
[2]
少なくとも2層で構成され、そのうち1層がヒートシール層であり、前記ヒートシール層のシール面の静摩擦係数が0.7以下である、[1]に記載のPTP用シート。
[3]
前記ヒートシール層のシール面に対して厚み20~40μmのポリプロピレンフィルムを100℃でヒートシールしたときに、シール強度が8N/15mm以上である、[2]に記載のPTP用シート。
[4]
125℃で引張試験を行ったときに、上降伏点が存在しないか、又は、存在する場合に3MPa以下である、[1]~[3]のいずれかに記載のPTP用シート。
[5]
前記ヒートシール層にポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを含む[2]~[4]のいずれかに記載のPTP用シート。
[6]
[1]~[5]のいずれかに記載のPTP用シートを含み、
前記PTP用シートの押込み荷重が15~21Nである
ことを特徴とする、成形体。
[1]
ポリプロピレン系樹脂を含み、
厚みが200~400μmであり、
125℃で引張試験を行ったときに、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)が1.8~3.0MPaであり、
示差走査熱量計(DSC)による結晶融解熱量が63.0~80.0J/gである
ことを特徴とする、PTP用シート。
[2]
少なくとも2層で構成され、そのうち1層がヒートシール層であり、前記ヒートシール層のシール面の静摩擦係数が0.7以下である、[1]に記載のPTP用シート。
[3]
前記ヒートシール層のシール面に対して厚み20~40μmのポリプロピレンフィルムを100℃でヒートシールしたときに、シール強度が8N/15mm以上である、[2]に記載のPTP用シート。
[4]
125℃で引張試験を行ったときに、上降伏点が存在しないか、又は、存在する場合に3MPa以下である、[1]~[3]のいずれかに記載のPTP用シート。
[5]
前記ヒートシール層にポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを含む[2]~[4]のいずれかに記載のPTP用シート。
[6]
[1]~[5]のいずれかに記載のPTP用シートを含み、
前記PTP用シートの押込み荷重が15~21Nである
ことを特徴とする、成形体。
本発明によれば、適度な柔軟性を有し、成形性に優れるPTP用シート及び該PTP用シートを含む成形体を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について、詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
〈PTP用シート〉
本実施形態のPTP用シートは、ポリプロピレン系樹脂を含む。
PTP用シート100質量%中のポリプロピレン系樹脂の含有量は、70質量%以上であることが好ましく、より好ましくは90質量%以上であり、特に好ましくは100質量%である。ポリプロピレン系樹脂の含有量が上記範囲であると、生産過程で排出される端部や使用後のゴミをマテリアルリサイクルする際に、ポリプロピレンとしての物性を落とさずに再資源化することができる傾向にある。例えば、再利用するために再混錬した後も透明性が維持されてリサイクル性が良好となる傾向にある。
本実施形態のPTP用シートは、ポリプロピレン系樹脂を含む。
PTP用シート100質量%中のポリプロピレン系樹脂の含有量は、70質量%以上であることが好ましく、より好ましくは90質量%以上であり、特に好ましくは100質量%である。ポリプロピレン系樹脂の含有量が上記範囲であると、生産過程で排出される端部や使用後のゴミをマテリアルリサイクルする際に、ポリプロピレンとしての物性を落とさずに再資源化することができる傾向にある。例えば、再利用するために再混錬した後も透明性が維持されてリサイクル性が良好となる傾向にある。
〈〈ポリプロピレン系樹脂〉〉
PTP用シートに含まれるポリプロピレン系樹脂は、特に限定されることなく、例えば、プロピレンホモポリマー、プロピレンと他のモノマーとの共重合体、及びこれらの変性物等が挙げられる。また、環境対応の観点から、バイオポリプロピレンであってもよい。
PTP用シートに含まれるポリプロピレン系樹脂は、特に限定されることなく、例えば、プロピレンホモポリマー、プロピレンと他のモノマーとの共重合体、及びこれらの変性物等が挙げられる。また、環境対応の観点から、バイオポリプロピレンであってもよい。
プロピレンと共重合可能なモノマーとしては、例えば、エチレン、1-ブテン、イソブチレン、1-ペンテン、1-ヘキセン等のα-オレフィン等が挙げられる。重合形態は、特に限定されず、ランダム共重合体、ブロック共重合体等であってもよい。
ポリプロピレン系樹脂の製造方法としては、特に限定されず、触媒の存在下でプロピレンやその他のモノマーを重合させる方法等の公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、触媒とアルキルアルミニウム化合物との存在下、重合温度0~100℃、重合圧力3~100気圧の範囲で、プロピレンやその他のモノマーを重合させる方法が挙げられる。
上記触媒としては、三塩化チタン触媒、塩化マグネシウム等の担体に担持したハロゲン化チタン触媒等が挙げられる。重合体の分子量を調整するために、水素等の連鎖移動剤を添加してもよい。
上記触媒としては、三塩化チタン触媒、塩化マグネシウム等の担体に担持したハロゲン化チタン触媒等が挙げられる。重合体の分子量を調整するために、水素等の連鎖移動剤を添加してもよい。
ポリプロピレン系樹脂の製造において、上記触媒の他に、ポリプロピレンのアイソタクティシティや重合活性を高めるため、第三成分として、電子供与性化合物を内部ドナー成分又は外部ドナー成分として用いることができる。電子供与性化合物としては、特に限定されず、公知のものが使用でき、例えば、ε-カプロラクトン、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル、トルイル酸メチル等のエステル化合物;亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリブチル等の亜リン酸エステル;ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のリン酸誘導体;アルコキシエステル化合物;芳香族モノカルボン酸エステル;芳香族アルキルアルコキシシラン;脂肪族炭化水素アルコキシシラン;各種エーテル化合物;各種アルコール類;各種フェノール類等が挙げられる。
上記方法における重合方式としては、バッチ式又は連続式のいずれであってもよい。重合方法は、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の溶媒下での溶液重合、スラリー重合、無溶媒下でのモノマー中での塊状重合、ガス状モノマー中での気相重合等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂は、未変性のポリプロピレン系樹脂をα,β-不飽和カルボン酸又はその誘導体(酸無水物やエステルも含む)等の変性剤により変性したものであってもよい。変性ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、未変性のポリプロピレン系樹脂をα,β-不飽和カルボン酸又はその誘導体でグラフト化又は付加させたもの等が挙げられる。具体例としては、α,β-不飽和カルボン酸又はその誘導体が、ポリプロピレン系樹脂全体の0.01~10質量%程度の割合で、ポリプロピレン系樹脂にグラフト又は付加しているもの等が挙げられる。
変性ポリプロピレン系樹脂は、例えば、ラジカル発生剤の存在下又は非存在下、溶融状態、溶液状態、又はスラリー状態で、30~350℃の範囲で、未変性のポリプロピレン系樹脂と変性剤とを反応させることによって得られる。
変性ポリプロピレン系樹脂は、例えば、ラジカル発生剤の存在下又は非存在下、溶融状態、溶液状態、又はスラリー状態で、30~350℃の範囲で、未変性のポリプロピレン系樹脂と変性剤とを反応させることによって得られる。
ポリプロピレン系樹脂が、未変性のポリプロピレンと変性ポリプロピレンとの混合物である場合、未変性のポリプロピレンと変性ポリプロピレンとの混合割合は、特に限定されることなく、任意の割合としてよい。
ポリプロピレン系樹脂は、1種単独であっても、2種以上の組み合わせであってもよいが、適度な剛性及び柔軟性と優れた成形性を有するPTP用シートとなる傾向にあることから、プロピレンホモポリマー(H-PP)とプロピレンランダムコポリマー(R-PP)との混合物であることが好ましい。
プロピレンホモポリマーを含むことにより、例えば、PTP用シートをPTP用底材に成形する際に、シートが伸びて変形するのを抑制できる傾向にあり、また、内容物を保護するのに十分な剛性を発現できる傾向にある。また、プロピレンランダムコポリマーを含むことにより、プロピレンホモポリマーのみの場合と比較して、低温(110~140℃等)での成形性が良好となる傾向にある。
以下、好適なプロピレンホモポリマー及びプロピレンランダムコポリマーについてさらに説明する。
プロピレンホモポリマーを含むことにより、例えば、PTP用シートをPTP用底材に成形する際に、シートが伸びて変形するのを抑制できる傾向にあり、また、内容物を保護するのに十分な剛性を発現できる傾向にある。また、プロピレンランダムコポリマーを含むことにより、プロピレンホモポリマーのみの場合と比較して、低温(110~140℃等)での成形性が良好となる傾向にある。
以下、好適なプロピレンホモポリマー及びプロピレンランダムコポリマーについてさらに説明する。
プロピレンホモポリマーとしては、プロピレンホモポリマーのシートを用いて125℃で引張試験を行ったときに、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)が3.8~5.8MPaであることが好ましく、より好ましくは3.9~5.6MPa、さらに好ましくは4.0~5.5MPaである。150%引張応力が上記範囲であると、低温(110~140℃等)でも成形しやすい傾向にある。
また、プロピレンホモポリマーは、プロピレンホモポリマーのシートを用いて125℃で引張試験を行ったときに、上降伏点が、150%引張応力+0~2MPaであることが好ましく、より好ましくは150%引張応力+0~1MPaである。上降伏点と150%引張応力との差が+0~2MPaであると、成形温度の幅が広くなり、成形性に優れる傾向にある。
また、プロピレンホモポリマーは、プロピレンホモポリマーのシートを用いて常温で引張試験を行ったときの引張弾性率が、650~850MPaであることが好ましく、より好ましくは650~820MPa、さらに好ましくは650~800MPaである。引張弾性率が650MPa以上であると、PTP用シートが適度な剛性を有し、シートの成形中にシートが伸びて変形するのを抑制できる傾向にあり、850MPa以下であると、PTP用シートが適度な柔軟性を有し、PTP用シートの破片を誤飲した際に食道壁を損傷する危険を低減できる傾向にある。
プロピレンホモポリマーシートの引張弾性率の制御方法としては、例えば、シートの結晶融解熱量を調整する方法が挙げられ、結晶融解熱量を低減すると、引張弾性率は低下する傾向にある。
プロピレンホモポリマーシートの引張弾性率の制御方法としては、例えば、シートの結晶融解熱量を調整する方法が挙げられ、結晶融解熱量を低減すると、引張弾性率は低下する傾向にある。
プロピレンランダムコポリマーとしては、プロピレンランダムコポリマーのシートを用いて125℃で引張試験を行ったときに、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)が、0.1~0.8MPaであることが好ましく、より好ましくは0.2~0.8MPaであり、さらに好ましくは0.3~0.7MPaである。150%引張応力が0.1MPa以上であると、PTP用シートが適度な剛性を有し、シートを成形中にシートが伸びて変形するのを抑制できる傾向にあり、0.8MPa以下であると、低温(110~140℃等)での成形が良好となる傾向にある。
125℃での引張試験は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
また、常温での引張試験は、JIS K7127に準拠して実施するものであり、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
また、常温での引張試験は、JIS K7127に準拠して実施するものであり、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
プロピレンホモポリマーのメルトフローレート(MFR)は、1.0~15g/10分であることが好ましく、より好ましくは1.5~12g/10分、さらに好ましくは2~10g/10分である。MFRが上記範囲であると、MFRが1.0以下であると押出成形が困難になって適さず、15以上であるとPTP用シート加工時の割れが発生しやすい。
また、プロピレンランダムコポリマーのメルトフローレート(MFR)は、0.8~15g/10分であることが好ましく、より好ましくは1~12g/10分、さらに好ましくは1.5~10g/10分である。MFRが上記範囲であると、MFRが0.4以下であると押出成形が困難になって適さず、15以上であるとPTP用シート加工時の割れが発生しやすくなる。
なお、MFRは、JIS K 7210に準拠して230℃、2.16kgfの荷重で測定することができる。
また、プロピレンランダムコポリマーのメルトフローレート(MFR)は、0.8~15g/10分であることが好ましく、より好ましくは1~12g/10分、さらに好ましくは1.5~10g/10分である。MFRが上記範囲であると、MFRが0.4以下であると押出成形が困難になって適さず、15以上であるとPTP用シート加工時の割れが発生しやすくなる。
なお、MFRは、JIS K 7210に準拠して230℃、2.16kgfの荷重で測定することができる。
プロピレンホモポリマーとプロピレンランダムコポリマーとの配合質量比(H-PP:R-PP)は、40:60~60:40であることが好ましく、より好ましくは45:55~55:45、さらに好ましくは42.5:57.5~57.5:42.5である。配合質量比が上記範囲であると、適度な柔軟性及び剛性を有し、成形性に優れるPTP用シートとなる傾向にある。
本実施形態のPTP用シートは、少なくとも2層で構成された積層体であってもよく、例えば、基材層とヒートシール層とを含む積層体であってもよい。
基材層及びヒートシール層以外の層としては、例えば、強度等のPTP用シートの物性を調整するための調整層、ガスバリア性を向上させるためのバリア層等が挙げられる。
積層数は、特に限定されないが、柔軟性、シール性、及びリサイクル性のバランスの観点から、2~5層であることが好ましく、2~3層であることがより好ましい。
基材層及びヒートシール層以外の層としては、例えば、強度等のPTP用シートの物性を調整するための調整層、ガスバリア性を向上させるためのバリア層等が挙げられる。
積層数は、特に限定されないが、柔軟性、シール性、及びリサイクル性のバランスの観点から、2~5層であることが好ましく、2~3層であることがより好ましい。
〈〈基材層〉〉
基材層は、ポリプロピレン系樹脂を含むものであれば特に限定されず、ポリプロピレン系樹脂としては、上述のものが挙げられ、1種単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。成形性及び柔軟性の観点から、基材層に含まれるポリプロピレン系樹脂は、上述のプロピレンホモポリマーとプロピレンランダムコポリマーとの混合物であることが好ましい。
基材層100質量%中のポリプロピレン系樹脂の含有量は、生産過程で排出される端部や使用後のゴミをマテリアルリサイクルする際に、ポリプロピレンとしての物性を落とさずに再資源化することができ、例えば、再利用するために再混錬した後も透明性が維持されてリサイクル性が良好となる傾向にあることから、90質量%以上であることが好ましく、より好ましくは95質量%以上であり、特に好ましくは100質量%である。
基材層は、ポリプロピレン系樹脂を含むものであれば特に限定されず、ポリプロピレン系樹脂としては、上述のものが挙げられ、1種単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。成形性及び柔軟性の観点から、基材層に含まれるポリプロピレン系樹脂は、上述のプロピレンホモポリマーとプロピレンランダムコポリマーとの混合物であることが好ましい。
基材層100質量%中のポリプロピレン系樹脂の含有量は、生産過程で排出される端部や使用後のゴミをマテリアルリサイクルする際に、ポリプロピレンとしての物性を落とさずに再資源化することができ、例えば、再利用するために再混錬した後も透明性が維持されてリサイクル性が良好となる傾向にあることから、90質量%以上であることが好ましく、より好ましくは95質量%以上であり、特に好ましくは100質量%である。
基材層の厚みは、225~315μmであることが好ましく、より好ましくは235~285μm、さらに好ましくは240~270μmである。厚みが225μm未満であると、シートが柔らかくなりすぎて錠剤の保護性が低下しやすく、315μm超であると、シートの成形温度幅が狭くなる傾向にある。
〈〈ヒートシール層〉〉
ヒートシール層は、PTP用シートのシール面(例えば、PTP用シートを成形してPTP用底材とした際に、PTP用蓋材と接着される面)を形成する層である。
ヒートシール層は、ポリプロピレン系樹脂を含むものであれば特に限定されず、ポリプロピレン系樹脂としては、上述のものが挙げられ、1種単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
ヒートシール層100質量%中のポリプロピレン系樹脂の含有量は、再利用するために再混錬した後も透明性が維持されてリサイクル性が良好となる傾向にあることから、40~90質量%であることが好ましく、より好ましくは45~75質量%であり、さらに好ましくは50~60質量%である。
ヒートシール層は、PTP用シートのシール面(例えば、PTP用シートを成形してPTP用底材とした際に、PTP用蓋材と接着される面)を形成する層である。
ヒートシール層は、ポリプロピレン系樹脂を含むものであれば特に限定されず、ポリプロピレン系樹脂としては、上述のものが挙げられ、1種単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
ヒートシール層100質量%中のポリプロピレン系樹脂の含有量は、再利用するために再混錬した後も透明性が維持されてリサイクル性が良好となる傾向にあることから、40~90質量%であることが好ましく、より好ましくは45~75質量%であり、さらに好ましくは50~60質量%である。
ヒートシール層は、優れたヒートシール性を発現する観点から、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを含むことが好ましい。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、結晶化度が50%以下の低結晶性ないし非晶性のオレフィン系重合体であり、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーのモノマー(オレフィン)としては、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブチレン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン等のα-オレフィン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の環状オレフィンが挙げられる。
中でも、低温(100~140℃等)でのヒートシール性に優れることから、低融点(55~90℃)のポリプロピレン系エラストマーが好ましい。また、環境対応の観点から、バイオポリオレフィン系熱可塑性エラストマーであってもよい。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、1種単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、結晶化度が50%以下の低結晶性ないし非晶性のオレフィン系重合体であり、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーのモノマー(オレフィン)としては、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブチレン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン等のα-オレフィン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の環状オレフィンが挙げられる。
中でも、低温(100~140℃等)でのヒートシール性に優れることから、低融点(55~90℃)のポリプロピレン系エラストマーが好ましい。また、環境対応の観点から、バイオポリオレフィン系熱可塑性エラストマーであってもよい。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、1種単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの製造方法は、特に限定されず、シングルサイト系触媒、マルチサイト系触媒等の公知の触媒を用いて重合することができる。
ヒートシール層100質量%中のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの含有量は、再利用するために再混錬した後も透明性が維持されてリサイクル性が良好となる傾向にあることから、10~60質量%であることが好ましく、より好ましくは20~55質量%であり、さらに好ましくは30~50質量%である。
ヒートシール層は、シール面の静摩擦係数が0.7以下であることが好ましく、より好ましくは0.6以下、さらに好ましくは0.55以下である。シール面の静摩擦係数が0.7以下であると、例えば、PTP用シートをポリプロピレン系樹脂製のPTP用蓋材に対するPTP用底材として用い、PTP包装体を成形する時に、蓋材に皺がよることなく成形することができる傾向にある。また、シール面の静摩擦係数の下限は、特に限定されないが、例えば、PTP用シートをポリプロピレン系樹脂製のPTP用蓋材に対するPTP用底材として用い、PTP包装体を成形する時に、底材と蓋材とがずれることを防ぐ観点からは、0.01以上であることが好ましく、より好ましくは0.03以上、さらに好ましくは0.05以上である。
なお、ヒートシール層のシール面の静摩擦係数は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
なお、ヒートシール層のシール面の静摩擦係数は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
PTP用シートは、ヒートシール層のシール面に対して厚み20~40μmのポリプロピレンフィルムを100℃でヒートシールしたときに、シール強度が8N/15mm以上であることが好ましく、より好ましくは8.5N/15mm以上、さらに好ましくは9.0N/15mm以上である。上記シール強度が8N/15mm以上であると、ヒートシールする際の温度がアルミ箔等(160~200℃)よりも低いポリプロピレンフィルム等(100~140℃)に対するシール性に優れるため、例えば、ポリプロピレン系樹脂製のPTP用蓋材に対するPTP用底材として好適に用いることができる。また、上記シール強度の上限は、特に限定されないが、30N/15mm以下であることが好ましく、より好ましくは20N/15mm以下、さらに好ましくは18N/15mm以下である。
なお、上記シール強度は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
なお、上記シール強度は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
ヒートシール層の厚みは、20~75μmであることが好ましく、より好ましくは20~70μm、さらに好ましくは30~60μmである。厚みが20μm以上であると、例えば、ポリプロピレン系樹脂製のPTP用蓋材に対するPTP用底材として用いた場合に、蓋材とのシール性を発現しやすく、75μm以下であると、PTP用シートの成形性に与える影響が少なく、成形しやすいPTP用シートとなる傾向にある。
本実施形態のPTP用シートは、当該技術分野において通常用いられる添加剤、例えば、無機充填材、無機充填材の分散を補助する金属石鹸、着色剤、可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、結晶核剤等を含んでいてもよい。
添加剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、PTP用シートを100質量%として5質量%以下であることが好ましく、リサイクル性の観点からは、添加剤を含まないことが特に好ましい。
添加剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、PTP用シートを100質量%として5質量%以下であることが好ましく、リサイクル性の観点からは、添加剤を含まないことが特に好ましい。
また、PTP用シートは、その表面に印刷を施す場合、印刷の特性改善を目的としたコロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理、AC(アンカーコート)処理等の処理を行ってもよい。
PTP用シートの厚みは、全体として200~400μmであり、好ましくは250~350μmであり、より好ましくは250~300μmである。厚みが200μm未満であると、シートが薄く錠剤保護性が悪化しやすく、400μm超であると、錠剤の突出し性が悪化したり、成形する際の加工適性が低下する傾向にある。
PTP用シートは、125℃で引張試験を行ったときに、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)が1.8~3.0MPaであり、好ましくは1.9~3.0MPa、より好ましくは2.0~2.9MPaである。150%引張応力が1.8MPa以上であると、過度に柔軟となって成形温度の上限が低くなりすぎるのを抑制できる傾向にあり、その結果、成形中にシートが伸びて変形しやすくなるのを抑制できる傾向にある。また、150%引張応力が3.0MPa以下であると、成形型への追従性よくポケットを成形できる傾向にある。
PTP用シートの150%引張応力の制御方法としては、例えば、プロピレンホモポリマーとプロピレンランダムコポリマーとの混合物を用い、その配合比を調整する方法が挙げられ、プロピレンホモポリマーの配合比率を増加させると、150%引張応力は大きくなる傾向にある。
PTP用シートの150%引張応力の制御方法としては、例えば、プロピレンホモポリマーとプロピレンランダムコポリマーとの混合物を用い、その配合比を調整する方法が挙げられ、プロピレンホモポリマーの配合比率を増加させると、150%引張応力は大きくなる傾向にある。
PTP用シートは、125℃で引張試験を行ったときに、上降伏点が存在しないか、又は、存在する場合には3MPa以下であることが好ましい。上降伏点が存在しないか、又は、存在する場合には3MPa以下であると、適度な引張弾性率を有し、例えば、凹部を有するPTP用底材に成形した際に、完全な形状の凹部が得られる傾向にある。上降伏点が存在する場合、より好ましくは2.9MPa以下、さらに好ましくは2.8MPa以下であり、また、下限は特に限定されないが、成形中のシートの変形を抑制する観点からは、1.8MPa以上であることが好ましく、さらに好ましくは2.0MPa以上である。
PTP用シートの上降伏点の制御方法としては、例えば、プロピレンホモポリマーとプロピレンランダムコポリマーとの混合物を用い、その配合比を調整する方法が挙げられプロピレンホモポリマーの配合比率を増加させると、上降伏点は大きくなる傾向にある。
なお、上降伏点とは、応力-歪曲線の弾性変形領域(試験開始から応力が最初に低下に転じるまでの領域)において、応力が最大値を示す点を意味する。
PTP用シートの上降伏点の制御方法としては、例えば、プロピレンホモポリマーとプロピレンランダムコポリマーとの混合物を用い、その配合比を調整する方法が挙げられプロピレンホモポリマーの配合比率を増加させると、上降伏点は大きくなる傾向にある。
なお、上降伏点とは、応力-歪曲線の弾性変形領域(試験開始から応力が最初に低下に転じるまでの領域)において、応力が最大値を示す点を意味する。
PTP用シートは、常温で引張試験を行ったときに、MD引張弾性率が、400~600MPaであることが好ましく、より好ましくは425~575MPa、さらに好ましくは450~550MPaである。MD引張弾性率が600MPa超であると、シートが硬くなりすぎてPTP用シートの破片を誤飲した際に、食道壁を損傷する危険性が高まる傾向にある。また、MD引張弾性率が400MP未満であると、常温での剛性が不足し、成形する際の加工適性が低下する傾向にある。
PTP用シートのMD引張弾性率の制御方法としては、例えば、PTP用シートの結晶融解熱量やMD配向度を調整する方法が挙げられ、結晶融解熱量やMD配向度を低減すると、MD引張弾性率は低下する傾向にある。
なお、MDとは、PTP用シート製造時のシートの流れ方向を意味する。
PTP用シートのMD引張弾性率の制御方法としては、例えば、PTP用シートの結晶融解熱量やMD配向度を調整する方法が挙げられ、結晶融解熱量やMD配向度を低減すると、MD引張弾性率は低下する傾向にある。
なお、MDとは、PTP用シート製造時のシートの流れ方向を意味する。
PTP用シートは、常温で引張試験を行ったときに、TD引張弾性率が、400~600MPaであることが好ましく、より好ましくは425~575MPa、さらに好ましくは450~550MPaである。TD引張弾性率が600MPa超であると、シートが硬くなりすぎてPTP用シートの破片を誤飲した際に食道壁を損傷する危険性が高まる傾向にある。また、TD引張弾性率が400MPa未満であると、常温での剛性が不足し、成形する際の加工適性が低下する傾向にある。
PTP用シートのTD引張弾性率の制御方法としては、例えば、PTP用シートの結晶融解熱量やTD配向度を調整する方法が挙げられ、結晶融解熱量やTD配向度を低減すると、TD引張弾性率は低下する傾向にある。
なお、TDとは、MDに垂直な方向を意味する。
PTP用シートのTD引張弾性率の制御方法としては、例えば、PTP用シートの結晶融解熱量やTD配向度を調整する方法が挙げられ、結晶融解熱量やTD配向度を低減すると、TD引張弾性率は低下する傾向にある。
なお、TDとは、MDに垂直な方向を意味する。
常温での引張試験は、JIS K7127に準拠して実施するものであり、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
PTP用シートの示差走査熱量計(DSC)により測定した結晶融解熱量は、63.0~80.0J/gであり、好ましくは64.0~75.0J/gであり、より好ましくは64.0~73.0J/gである。結晶融解熱量が上記範囲であると、MD引張弾性率及びTD引張弾性率が好適範囲になりやすく、適度な柔軟性及び剛性が得られる傾向にある。
PTP用シートの結晶融解熱量の制御方法としては、例えば、PTP用シートを製造する際のシートの冷却速度、製造後のアニール、結晶核剤の添加等を調整する方法が挙げられる。一例として、PTP用シートをダイレクトインフレーション法により製造する際の冷却を徐冷化すること、シートを製造後にアニールすること、結晶核剤を添加すること等により結晶融解熱量を増加させることができる。
なお、示差走査熱量計(DSC)による結晶融解熱量の測定は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により行うことができる。
PTP用シートの結晶融解熱量の制御方法としては、例えば、PTP用シートを製造する際のシートの冷却速度、製造後のアニール、結晶核剤の添加等を調整する方法が挙げられる。一例として、PTP用シートをダイレクトインフレーション法により製造する際の冷却を徐冷化すること、シートを製造後にアニールすること、結晶核剤を添加すること等により結晶融解熱量を増加させることができる。
なお、示差走査熱量計(DSC)による結晶融解熱量の測定は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により行うことができる。
PTP用シートは、成形性の観点から、深さ:4mm、開口部分:直径10mmの円形、底面部分:直径8mmの円形の凹部を有するPTP用底材を成形する際に、成形温度の幅が10℃以上であることが好ましく、より好ましくは12℃以上、さらに好ましくは13℃以上である。
なお、成形温度は、上記凹部が完全に成形された温度領域を指し、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
なお、成形温度は、上記凹部が完全に成形された温度領域を指し、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態のPTP用シートは、適度な柔軟性を有し、成形性に優れることから、PTP用底材の成形材料として使用することが好ましく、特に、低温でのヒートシール性にも優れることやリサイクル性の観点から、ポリプロピレン系樹脂製のPTP用蓋材に対するPTP用底材の成形材料として使用することが好ましい。
<PTP用シートの製造方法>
PTP用シートの製造方法としては、特に限定されないが、冷却速度が比較的遅く、結晶融解熱量を高めることができることから、ダイレクトインフレーション法(環状ダイを備えた公知の溶融押出機を用いて原材料をチューブ状に押出した後、直接エアーを吹き込み延伸させる方法)が好ましい。PTP用シートが複数層からなる積層体である場合は、共押出ダイレクトインフレーション法であることが好ましい。
以下、積層体であるPTP用シートを共押出ダイレクトインフレーション法により製造する方法について、その概略を説明する。
PTP用シートの製造方法としては、特に限定されないが、冷却速度が比較的遅く、結晶融解熱量を高めることができることから、ダイレクトインフレーション法(環状ダイを備えた公知の溶融押出機を用いて原材料をチューブ状に押出した後、直接エアーを吹き込み延伸させる方法)が好ましい。PTP用シートが複数層からなる積層体である場合は、共押出ダイレクトインフレーション法であることが好ましい。
以下、積層体であるPTP用シートを共押出ダイレクトインフレーション法により製造する方法について、その概略を説明する。
各層の構成材料である樹脂又は樹脂組成物を、樹脂の融解温度以上で溶融し、層数に対応した台数の押出機を用いて各層を同時に押出する。押出された各層の樹脂又は樹脂組成物をフィードパイプを通じて環状ダイに送り、環状ダイを介して各層が積層したチューブ状のフィルムを作製する。続いて、フィルム内にエアー(空気、窒素等)を吹き込んでバブルを形成させ、フィルムをMD及びTD方向に延伸させることにより、PTP用シートを製造する。
フィルムのMD延伸倍率(DDR)は、4~15倍であることが好ましく、より好ましくは5~10倍である。MD延伸倍率が4倍以上であると、
バブルの脈動が抑制され、延伸が安定化する傾向にあり、10倍以下であると、目的の厚みのシートが得られる傾向にある。
また、フィルムのTD延伸倍率(BUR)は、1.2~4倍であることが好ましく、より好ましくは1.5~3倍である。TD延伸倍率1.2倍以上であるとバブルの脈動が抑制され、延伸が安定化する傾向にあり、4倍以下であると目的の厚みのシートが得られる、傾向にある。
なお、MD延伸倍率は、ピンチローラーの速度で調節することができ、TD延伸倍率は、フィルム内に吹き込むエアーの体積により調節することができる。
バブルの脈動が抑制され、延伸が安定化する傾向にあり、10倍以下であると、目的の厚みのシートが得られる傾向にある。
また、フィルムのTD延伸倍率(BUR)は、1.2~4倍であることが好ましく、より好ましくは1.5~3倍である。TD延伸倍率1.2倍以上であるとバブルの脈動が抑制され、延伸が安定化する傾向にあり、4倍以下であると目的の厚みのシートが得られる、傾向にある。
なお、MD延伸倍率は、ピンチローラーの速度で調節することができ、TD延伸倍率は、フィルム内に吹き込むエアーの体積により調節することができる。
<成形体>
本実施形態の成形体は、上述の本実施形態のPTP用シートを含むことを特徴とする。
本実施形態の成形体は、PTP用底材として好適に用いることができ、特に、低温でのヒートシール性にも優れることやリサイクル性の観点から、ポリプロピレン系樹脂製のPTP用蓋材に対するPTP用底材として使用することが好ましい。
本実施形態の成形体は、上述の本実施形態のPTP用シートを含むことを特徴とする。
本実施形態の成形体は、PTP用底材として好適に用いることができ、特に、低温でのヒートシール性にも優れることやリサイクル性の観点から、ポリプロピレン系樹脂製のPTP用蓋材に対するPTP用底材として使用することが好ましい。
PTP用底材としての成形体の形状は、内容物を収容する凹部を有するものであれば特に限定されず、凹部の底面部分及び開口部分の形状は、例えば、矩形(正方形、長方形、三角形等)又は円形(円、楕円等)であってよく、矩形は角が丸みを帯びていてもよい。
PTP用底材としての成形体のサイズは、特に限定されず、内容物の大きさや数等に応じて適宜定めてよいが、例えば、凹部の深さは、1~15mmであることが好ましく、より好ましくは2~10mmである。また、特に、凹部の開口部分及び底面部分の形状が円形である場合、開口部分の直径は、例えば、それぞれ5~150mmであることが好ましく、より好ましくは9~100mmである。また、底面部分の直径は、それぞれ開口部分の直径の5~20%であることが好ましい。
また、凹部以外の部分であるフランジ部は、特に限定されないが、凹部の深さ方向に直交する方向に延びるように設けられていることが好ましい。フランジ部の平均幅としては、例えば、2~100mmであることが好ましく、より好ましくは4~50mmである。
PTP用底材としての成形体のサイズは、特に限定されず、内容物の大きさや数等に応じて適宜定めてよいが、例えば、凹部の深さは、1~15mmであることが好ましく、より好ましくは2~10mmである。また、特に、凹部の開口部分及び底面部分の形状が円形である場合、開口部分の直径は、例えば、それぞれ5~150mmであることが好ましく、より好ましくは9~100mmである。また、底面部分の直径は、それぞれ開口部分の直径の5~20%であることが好ましい。
また、凹部以外の部分であるフランジ部は、特に限定されないが、凹部の深さ方向に直交する方向に延びるように設けられていることが好ましい。フランジ部の平均幅としては、例えば、2~100mmであることが好ましく、より好ましくは4~50mmである。
成形体において、PTP用シートの押込み荷重は、15~21Nであることが好ましく、より好ましくは17~19Nである。押込み荷重が上記範囲であると、適度な柔軟性及び剛性を有し、PTP用シートの破片を誤飲した際に食道壁を損傷する危険を低減できる傾向にある。
成形体の押込み荷重を制御する方法としては、例えば、フィルムの厚みを大きくしたり、補強層を設けることにより押込み荷重を増加させる方法、結晶化度を減少させることにより押込み荷重を低下させる方法等が挙げられる。
なお、成形体の押込み荷重は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により行うことができる。
成形体の押込み荷重を制御する方法としては、例えば、フィルムの厚みを大きくしたり、補強層を設けることにより押込み荷重を増加させる方法、結晶化度を減少させることにより押込み荷重を低下させる方法等が挙げられる。
なお、成形体の押込み荷重は、具体的には、後述の実施例に記載の方法により行うことができる。
<成形体の製造方法>
本実施形態の成形体の製造方法は、特に限定されず、成形体は、本実施形態のPTP用シートを成形することにより製造することができる。例えば、成形体がPTP用底材である場合は、PTP成形機を用いて従来公知の方法により製造することができる。
本実施形態の成形体の製造方法は、特に限定されず、成形体は、本実施形態のPTP用シートを成形することにより製造することができる。例えば、成形体がPTP用底材である場合は、PTP成形機を用いて従来公知の方法により製造することができる。
以下、本実施形態について、具体的な実施例及び比較例を挙げて説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた測定・評価方法は以下のとおりである。
〈シール面の静摩擦係数〉
PTP用シートのシール面の静摩擦係数を、摩擦係数測定装置(TOYOSEIKI社製「FRICTION TESTER TR」)を用いて測定した。移動試験片、固定試験片共にPTP用シートを使用し、PTP用シートのヒートシール層のシール面同士の静摩擦係数を測定した。試験条件は、試験速度1000mm/min、移動距離120mm、スライダーの質量500gとした。
静摩擦係数が0.7以下である場合を「〇(良好)」、0.7超である場合を「×(不良)」と評価した。
PTP用シートのシール面の静摩擦係数を、摩擦係数測定装置(TOYOSEIKI社製「FRICTION TESTER TR」)を用いて測定した。移動試験片、固定試験片共にPTP用シートを使用し、PTP用シートのヒートシール層のシール面同士の静摩擦係数を測定した。試験条件は、試験速度1000mm/min、移動距離120mm、スライダーの質量500gとした。
静摩擦係数が0.7以下である場合を「〇(良好)」、0.7超である場合を「×(不良)」と評価した。
〈引張試験〉
(高温引張試験)
原材料の各樹脂シートとPTP用シートから、それぞれ図1に示す形状の試験片を切り出した。この試験片の端部を、125℃において、精密万能試験機((株)エー・アンド・ディ製「高温槽付きテンシロン」)にチャック間距離が30mmとなるように取り付け、チャック間の移動速度200mm/分にて移動を行い、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)及び上降伏点を測定した。それぞれ3枚の試験片について測定した値を平均した値を、その原材料の樹脂シート及びPTP用シートの150%引張応力及び上降伏点とした。
(常温引張試験〉
原材料の樹脂シート及びPTP用シートについて、JIS K7127に準拠して常温で引張試験を行い、樹脂シートの引張弾性率(MPa)、PTP用シートのMD引張弾性率(MPa)及びTD引張弾性率(MPa)を測定した。
具体的には、熱プレス機で製造した原材料の各樹脂1種のみからなる樹脂シートと、PTP用シートから、それぞれ短冊状の試験片(長さ150mm×幅10mm)を切り出した。この試験片の端部を、精密万能試験機((株)島津製作所製「オートグラフ」)に、チャック間距離が50mmとなるように取り付け、チャック間の移動速度200mm/分にて移動を行い、2%伸長時の荷重を引張弾性率(MPa)とした。それぞれ3枚の試験片について測定した値を平均した値を、その原材料の樹脂シートの引張弾性率、PTP用シートのMD引張弾性率及びTD引張弾性率とした。
また、PTP用シートの150%引張応力について、1.8~3.0MPaである場合を「〇(良好)」、1.8MPa未満又は3.0MPa超である場合を「×(不良)」とした。
PTP用シートの上降伏点については、3MPa以下である場合を「〇(良好)」、3MPa超である場合を「×(不良)」とした。
PTP用シートのMD引張弾性率及びTD引張弾性率については、いずれも400~600MPaである場合を「〇(良好)」、一方でも400MPa未満又は600MPa超である場合を「×(不良)」として、柔軟性を評価した。
(高温引張試験)
原材料の各樹脂シートとPTP用シートから、それぞれ図1に示す形状の試験片を切り出した。この試験片の端部を、125℃において、精密万能試験機((株)エー・アンド・ディ製「高温槽付きテンシロン」)にチャック間距離が30mmとなるように取り付け、チャック間の移動速度200mm/分にて移動を行い、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)及び上降伏点を測定した。それぞれ3枚の試験片について測定した値を平均した値を、その原材料の樹脂シート及びPTP用シートの150%引張応力及び上降伏点とした。
(常温引張試験〉
原材料の樹脂シート及びPTP用シートについて、JIS K7127に準拠して常温で引張試験を行い、樹脂シートの引張弾性率(MPa)、PTP用シートのMD引張弾性率(MPa)及びTD引張弾性率(MPa)を測定した。
具体的には、熱プレス機で製造した原材料の各樹脂1種のみからなる樹脂シートと、PTP用シートから、それぞれ短冊状の試験片(長さ150mm×幅10mm)を切り出した。この試験片の端部を、精密万能試験機((株)島津製作所製「オートグラフ」)に、チャック間距離が50mmとなるように取り付け、チャック間の移動速度200mm/分にて移動を行い、2%伸長時の荷重を引張弾性率(MPa)とした。それぞれ3枚の試験片について測定した値を平均した値を、その原材料の樹脂シートの引張弾性率、PTP用シートのMD引張弾性率及びTD引張弾性率とした。
また、PTP用シートの150%引張応力について、1.8~3.0MPaである場合を「〇(良好)」、1.8MPa未満又は3.0MPa超である場合を「×(不良)」とした。
PTP用シートの上降伏点については、3MPa以下である場合を「〇(良好)」、3MPa超である場合を「×(不良)」とした。
PTP用シートのMD引張弾性率及びTD引張弾性率については、いずれも400~600MPaである場合を「〇(良好)」、一方でも400MPa未満又は600MPa超である場合を「×(不良)」として、柔軟性を評価した。
〈結晶融解熱量〉
PTP用シートからサンプル(5~10mg)を切り出し、示差走査熱量計(DSC)(日立ハイテクサイエンス社製「DSC7000X」)を用いて、窒素雰囲気下、熱量標準としてインジウムを使用して測定を行った。加熱プログラムとしては、サンプルを10℃/分の昇温速度で0℃から200℃まで昇温し、得られた熱流曲線の融解に起因する吸熱ピークに対して、低温側から外挿する直線をベースラインとして、結晶融解熱量(J/g)を求めた。
PTP用シートからサンプル(5~10mg)を切り出し、示差走査熱量計(DSC)(日立ハイテクサイエンス社製「DSC7000X」)を用いて、窒素雰囲気下、熱量標準としてインジウムを使用して測定を行った。加熱プログラムとしては、サンプルを10℃/分の昇温速度で0℃から200℃まで昇温し、得られた熱流曲線の融解に起因する吸熱ピークに対して、低温側から外挿する直線をベースラインとして、結晶融解熱量(J/g)を求めた。
〈シール性〉
PTP用シートについて、以下の手順でシール強度を測定した。
まず、PTP用シートのシール層と後述のとおり作製したポリプロピレンフィルム(厚み40μm)のTPO層とをヒートシールテスター(テスター産業(株)製)によりヒートシールした。その際のシール温度を100℃、シール時間を0.5秒、シール圧力を0.25MPaとした。その後、短冊状の試験片(PTP用シート及びポリプロピレンフィルムの長さ各40mm(計80mm)×幅15mm)を切り出した。この試験片のシール部を、精密万能試験機(島津製作所製、オートグラフ)のチャック間に配置し、幅5mmのヒートシール線が引張方向に対して垂直になり、かつチャック間距離が30mmとなるように試験片端部を取り付けた。チャック間の移動速度200mm/分にて移動を行い、180°剥離試験を実施し、シール部が完全に剥がれるまでの最大荷重をシール強度(N/15mm)とした。それぞれ5枚の試験片について測定した値を平均し、そのPTP用シートのシール強度とした。
[ポリプロピレンフィルムの作製]
共押出ダイレクトインフレーション法を用いて、ポリプロピレン樹脂(PP)層とポリオレフィン系エラストマー(TPO)層とを積層した2層のポリプロピレンフィルムを作製した。
具体的には、ポリプロピレン(後述のH-PP1)とポリオレフィン系エラストマー(後述のTPO-1)のペレットを、それぞれ樹脂の融解温度以上で溶融し、複数台の押出機を用いて各層を同時に押出した。押出された各層の樹脂をフィードパイプを通じて環状ダイに送り、環状ダイを介して各層が積層したチューブ状の積層フィルムを作製した。なお、厚み比がPP層:TPO層=80:20となるように調整した。
続いて、積層フィルムに空気を吹き込んで延伸させることにより、厚み40μmのポリプロピレンフィルムを得た。なお、延伸倍率は、MD30倍、TD2倍とした。
PTP用シートについて、以下の手順でシール強度を測定した。
まず、PTP用シートのシール層と後述のとおり作製したポリプロピレンフィルム(厚み40μm)のTPO層とをヒートシールテスター(テスター産業(株)製)によりヒートシールした。その際のシール温度を100℃、シール時間を0.5秒、シール圧力を0.25MPaとした。その後、短冊状の試験片(PTP用シート及びポリプロピレンフィルムの長さ各40mm(計80mm)×幅15mm)を切り出した。この試験片のシール部を、精密万能試験機(島津製作所製、オートグラフ)のチャック間に配置し、幅5mmのヒートシール線が引張方向に対して垂直になり、かつチャック間距離が30mmとなるように試験片端部を取り付けた。チャック間の移動速度200mm/分にて移動を行い、180°剥離試験を実施し、シール部が完全に剥がれるまでの最大荷重をシール強度(N/15mm)とした。それぞれ5枚の試験片について測定した値を平均し、そのPTP用シートのシール強度とした。
[ポリプロピレンフィルムの作製]
共押出ダイレクトインフレーション法を用いて、ポリプロピレン樹脂(PP)層とポリオレフィン系エラストマー(TPO)層とを積層した2層のポリプロピレンフィルムを作製した。
具体的には、ポリプロピレン(後述のH-PP1)とポリオレフィン系エラストマー(後述のTPO-1)のペレットを、それぞれ樹脂の融解温度以上で溶融し、複数台の押出機を用いて各層を同時に押出した。押出された各層の樹脂をフィードパイプを通じて環状ダイに送り、環状ダイを介して各層が積層したチューブ状の積層フィルムを作製した。なお、厚み比がPP層:TPO層=80:20となるように調整した。
続いて、積層フィルムに空気を吹き込んで延伸させることにより、厚み40μmのポリプロピレンフィルムを得た。なお、延伸倍率は、MD30倍、TD2倍とした。
〈成形性〉
PTP成形機(CKD(株)製「FBP-M1」)を用い、PTP用シートを、深さ:4mm、開口部分:直径10mmの円形、底面部分:直径8mmの円形の凹部を有し、深さ方向に直交する方向に延びる平均幅10mmのフランジ部を有する成形体(PTP用底材)に成形した。115~145℃の範囲で成形を行い、凹部が完全に成形された温度領域をそのPTP用シートの成形温度(℃)とした。
なお、「凹部が完全に成形された」とは、深さ:3.6~4mm、開口部分:直径9~10mmの円形、底面部分:直径7.7~8mmの円形の凹部を有する状態を指すものとする。
また、成形温度の温度幅が10℃以上である場合を「〇(優れる)」、7℃以上10℃未満である場合を「△(実用可能)」、7℃未満である場合を「×(不良)」として、成形性を評価した。
PTP成形機(CKD(株)製「FBP-M1」)を用い、PTP用シートを、深さ:4mm、開口部分:直径10mmの円形、底面部分:直径8mmの円形の凹部を有し、深さ方向に直交する方向に延びる平均幅10mmのフランジ部を有する成形体(PTP用底材)に成形した。115~145℃の範囲で成形を行い、凹部が完全に成形された温度領域をそのPTP用シートの成形温度(℃)とした。
なお、「凹部が完全に成形された」とは、深さ:3.6~4mm、開口部分:直径9~10mmの円形、底面部分:直径7.7~8mmの円形の凹部を有する状態を指すものとする。
また、成形温度の温度幅が10℃以上である場合を「〇(優れる)」、7℃以上10℃未満である場合を「△(実用可能)」、7℃未満である場合を「×(不良)」として、成形性を評価した。
〈リサイクル性〉
PTP用シートを10mm×10mm角に多数切り出し、H-PP樹脂(後述のH-PP1)のペレットと、PTP用シート:H-PP樹脂=80:20の質量割合で混合し、混錬・押出成形評価試験装置((株)東洋精機製作所製「ラボプラストミル」)で200℃、50rpmの条件下で10分間混錬した。混錬物を、熱プレス機(東洋精機(株)製)で200℃、面圧0.5MPaで90秒加熱プレスした後、200℃、面圧20MPaで60秒加熱プレスした。その後、1分間冷却することで厚み350~450μmのプレスシートを作製した。
プレスシートを35mm×35mm角に切り出し、測色色差計(日本電色工業(株)製「ZE6000」)を用い、透過モード、23℃、50%RHの条件でb*値を測定した。それぞれ3枚の試験片について測定した値を平均し、そのプレスシートのb*値とした。b*値が大きいほどフィルムの黄変度合いが大きいことを表す。
b*値が6未満である場合を「〇(優れる)」、6以上である場合を「×(不良)」として、リサイクル性を評価した。
PTP用シートを10mm×10mm角に多数切り出し、H-PP樹脂(後述のH-PP1)のペレットと、PTP用シート:H-PP樹脂=80:20の質量割合で混合し、混錬・押出成形評価試験装置((株)東洋精機製作所製「ラボプラストミル」)で200℃、50rpmの条件下で10分間混錬した。混錬物を、熱プレス機(東洋精機(株)製)で200℃、面圧0.5MPaで90秒加熱プレスした後、200℃、面圧20MPaで60秒加熱プレスした。その後、1分間冷却することで厚み350~450μmのプレスシートを作製した。
プレスシートを35mm×35mm角に切り出し、測色色差計(日本電色工業(株)製「ZE6000」)を用い、透過モード、23℃、50%RHの条件でb*値を測定した。それぞれ3枚の試験片について測定した値を平均し、そのプレスシートのb*値とした。b*値が大きいほどフィルムの黄変度合いが大きいことを表す。
b*値が6未満である場合を「〇(優れる)」、6以上である場合を「×(不良)」として、リサイクル性を評価した。
〈押込み荷重〉
上記〈成形性〉に記載の方法に従って成形した成形体について、以下の手順で押込み荷重(N)を測定した。
成形体から、ポケットを1つ含むようにして17mm×17mm角の試験片を切り出した。切り出した試験片のポケット底面を上面にして、直径10mmの穴を有する治具に固定した。精密万能試験機(島津製作所、オートグラフ)に、先端が径4mmで平板状の針を装着し、固定した試験片に、ポケットの底面側から垂直に押し込むことで、押込み荷重試験を行った。測定は温度23℃、湿度50%RHの環境下で行い、針の移動速度は50mm/分とし、ポケット底面がフランジ部と同じ高さになるまで押し込まれた際にかかる圧縮荷重の最大値を測定した。それぞれ3つの試験片について測定した圧縮荷重の最大値を平均し、その値を成形体の押込み荷重とした。
押込み荷重が15N以上21N以下である場合を「〇(良好)」、15N未満又は21N超である場合を「×(不良)」として、評価した。
上記〈成形性〉に記載の方法に従って成形した成形体について、以下の手順で押込み荷重(N)を測定した。
成形体から、ポケットを1つ含むようにして17mm×17mm角の試験片を切り出した。切り出した試験片のポケット底面を上面にして、直径10mmの穴を有する治具に固定した。精密万能試験機(島津製作所、オートグラフ)に、先端が径4mmで平板状の針を装着し、固定した試験片に、ポケットの底面側から垂直に押し込むことで、押込み荷重試験を行った。測定は温度23℃、湿度50%RHの環境下で行い、針の移動速度は50mm/分とし、ポケット底面がフランジ部と同じ高さになるまで押し込まれた際にかかる圧縮荷重の最大値を測定した。それぞれ3つの試験片について測定した圧縮荷重の最大値を平均し、その値を成形体の押込み荷重とした。
押込み荷重が15N以上21N以下である場合を「〇(良好)」、15N未満又は21N超である場合を「×(不良)」として、評価した。
実施例及び比較例で使用した原材料は以下のとおりである。
〈ポリプロピレン(PP)系樹脂〉
・H-PP1:ポリプロピレンホモポリマー(サンアロマー(株)製「PL500A」)
・H-PP2:ポリプロピレンホモポリマー(サンアロマー(株)製「VS700A」)
・H-PP3:ポリプロピレンホモポリマー(サンアロマー(株)製「PLB00A」)
・R-PP1:ポリプロピレンランダムコポリマー(サンアロマー(株)製「PC540R」)
・R-PP2:ポリプロピレンランダムコポリマー(住友化学(株)製「住友ノーブレン(登録商標)S131」)
・R-PP3:ポリプロピレンランダムコポリマー(サンアロマー(株)製「PS320M」)
・H-PP1:ポリプロピレンホモポリマー(サンアロマー(株)製「PL500A」)
・H-PP2:ポリプロピレンホモポリマー(サンアロマー(株)製「VS700A」)
・H-PP3:ポリプロピレンホモポリマー(サンアロマー(株)製「PLB00A」)
・R-PP1:ポリプロピレンランダムコポリマー(サンアロマー(株)製「PC540R」)
・R-PP2:ポリプロピレンランダムコポリマー(住友化学(株)製「住友ノーブレン(登録商標)S131」)
・R-PP3:ポリプロピレンランダムコポリマー(サンアロマー(株)製「PS320M」)
〈オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)〉
・TPO-1:プロピレン-α-オレフィンコポリマー(三井化学(株)製、タフマー(登録商標)XM7070S)
・TPO-1:プロピレン-α-オレフィンコポリマー(三井化学(株)製、タフマー(登録商標)XM7070S)
[実施例1]
共押出ダイレクトインフレーション法を用いて、H-PP1とR-PP1との混合物からなる基材層と、とR-PP1とTPO-1との混合物からなるヒートシール層とを積層した2層のPTP用シートを作製した。
具体的には、各層ごとに押出機を用い、原材料である樹脂のペレットを樹脂の融解温度以上で溶融し、各層をそれぞれの押出機から同時に押出した。押出された各層の樹脂をフィードパイプを通じて環状ダイに送り、環状ダイを介して各層が積層したチューブ状の積層フィルムを作製した。なお、厚み比が基材層:TPO層=90:10となるように調整した。
続いて、積層フィルムに空気を吹き込んで延伸させることにより、厚み300μmのPTP用シートを得た。
組成及び各物性の測定・評価結果を表2に示す。
共押出ダイレクトインフレーション法を用いて、H-PP1とR-PP1との混合物からなる基材層と、とR-PP1とTPO-1との混合物からなるヒートシール層とを積層した2層のPTP用シートを作製した。
具体的には、各層ごとに押出機を用い、原材料である樹脂のペレットを樹脂の融解温度以上で溶融し、各層をそれぞれの押出機から同時に押出した。押出された各層の樹脂をフィードパイプを通じて環状ダイに送り、環状ダイを介して各層が積層したチューブ状の積層フィルムを作製した。なお、厚み比が基材層:TPO層=90:10となるように調整した。
続いて、積層フィルムに空気を吹き込んで延伸させることにより、厚み300μmのPTP用シートを得た。
組成及び各物性の測定・評価結果を表2に示す。
[実施例2~7、比較例1~5]
実施例2~7、比較例1~5は、表2、表3に示すように原材料、層比率等を変更したこと以外は実施例1と同様にして、PTP用シートを作製した。
組成及び各物性の測定・評価結果を表2、表3に示す。
実施例2~7、比較例1~5は、表2、表3に示すように原材料、層比率等を変更したこと以外は実施例1と同様にして、PTP用シートを作製した。
組成及び各物性の測定・評価結果を表2、表3に示す。
[比較例6]
特開平11-129417号公報に記載の実施例2を参考に、厚み0.30mmの層構成がH-PP1/H-PP1(85質量%)+ジシクロペンタジエン系石油樹脂(15質量%)/H-PP1からなる3層系シートを、実施例1と同様の手法で作製し、PPシートを得た。なお、各層の厚みは0.015mm/0.27mm/0.015mmとした。
表3に示すように、得られたPPシートをPTP用シートとした。
組成及び各物性の測定・評価結果を表3に示す。
特開平11-129417号公報に記載の実施例2を参考に、厚み0.30mmの層構成がH-PP1/H-PP1(85質量%)+ジシクロペンタジエン系石油樹脂(15質量%)/H-PP1からなる3層系シートを、実施例1と同様の手法で作製し、PPシートを得た。なお、各層の厚みは0.015mm/0.27mm/0.015mmとした。
表3に示すように、得られたPPシートをPTP用シートとした。
組成及び各物性の測定・評価結果を表3に示す。
本発明のPTPシートは、錠剤、カプセル等の医薬品やキャンディーやチョコレート等の食品の包装に好適に使用できる。
Claims (6)
- ポリプロピレン系樹脂を含み、
厚みが200~400μmであり、
125℃で引張試験を行ったときに、150%伸長時の引張応力(150%引張応力)が1.8~3.0MPaであり、
示差走査熱量計(DSC)による結晶融解熱量が63.0~80.0J/gである
ことを特徴とする、PTP用シート。 - 少なくとも2層で構成され、そのうち1層がヒートシール層であり、前記ヒートシール層のシール面の静摩擦係数が0.7以下である、請求項1に記載のPTP用シート。
- 前記ヒートシール層のシール面に対して厚み20~40μmのポリプロピレンフィルムを100℃でヒートシールしたときに、シール強度が8N/15mm以上である、請求項2に記載のPTP用シート。
- 125℃で引張試験を行ったときに、上降伏点が存在しないか、又は、存在する場合に3MPa以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のPTP用シート。
- 前記ヒートシール層にポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを含む請求項2~4のいずれか一項に記載のPTP用シート。
- 請求項1~5のいずれか一項に記載のPTP用シートを含み、
前記PTP用シートの押込み荷重が15~21Nである
ことを特徴とする、成形体。
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| JP2022015872A JP2023113473A (ja) | 2022-02-03 | 2022-02-03 | Ptp用シート及び成形体 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2023113473A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2025013899A1 (ja) | 2023-07-11 | 2025-01-16 | 株式会社スリーボンド | 洗浄剤組成物およびコーティング剤組成物 |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09314770A (ja) * | 1996-05-31 | 1997-12-09 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | Ptp包装用ポリプロピレン系シート |
| JPH11105217A (ja) * | 1997-10-06 | 1999-04-20 | Tohcello Co Ltd | プレススルーパックカバー用積層フィルム |
| JP2012001588A (ja) * | 2010-06-15 | 2012-01-05 | Mitsubishi Plastics Inc | プロピレン系シート |
| JP2017088239A (ja) * | 2015-11-17 | 2017-05-25 | 三菱樹脂株式会社 | Ptp用多層シート及びそれを用いたptp包装体 |
-
2022
- 2022-02-03 JP JP2022015872A patent/JP2023113473A/ja active Pending
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPH09314770A (ja) * | 1996-05-31 | 1997-12-09 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | Ptp包装用ポリプロピレン系シート |
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