JP2504876B2 - 表面材の取付方法 - Google Patents

表面材の取付方法

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JP2504876B2
JP2504876B2 JP3184878A JP18487891A JP2504876B2 JP 2504876 B2 JP2504876 B2 JP 2504876B2 JP 3184878 A JP3184878 A JP 3184878A JP 18487891 A JP18487891 A JP 18487891A JP 2504876 B2 JP2504876 B2 JP 2504876B2
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昭夫 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物の外装材や内
装材などの表面材を下地材に取り付ける方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の表面材の取付方法の1例
を表す。この図にみるように、表面材11を接着剤12
で下地材13に貼り付けている。しかし、これだけでは
表面材11が落下しやすいので安全のために、表面材1
1にその端面側からクランク状の金具14を打ち込んで
固定し、この金具14を下地材13にねじ15などでと
めることにより表面材11を下地材13に固定してい
る。下地材13は、C形鋼16にボルト17などで固定
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】クランク状の金具14
を表面材11に固定する作業は熟練を要し、作業性が悪
い。特に表面材11が多孔質素材の場合、打ち込み時に
表面材11が割れることがあり、表面材11がだめにな
ってしまうことがある。しかも、金具14と表面材11
との摩擦で落下を防止することになるが、金具14と表
面材11の接触面は打ち込み部分だけであるので、その
信頼性が低い。
【0004】この発明は、表面材の下地材への固定を手
作業でももちろんできるが、機械的に能率良く行うこと
ができ、表面材の損傷が起こりにくく、信頼性の高い、
表面材の取付方法を提供することを課題とする。
【0005】上記課題を解決するために、この発明は、
下地材の表面に、接着剤を介在させて表面材を密着する
ように重ね合わせ、表面材を貫き下地材までも穿つよう
に貫通孔を設け、この貫通孔に固定材を注入し固定する
表面材の取付方法を提供する。
【0006】この発明で用いられる表面材としては、た
とえば、セラミック、石、硝子、大型タイル、ALC
(オートクレーブ養生軽量気泡コンクリート:Autoclav
ed Lightweight Concrete の略称)、コンクリート板な
どの内装材および/または外装材などが挙げられる。こ
の発明で用いられる下地材としては、たとえば、セメン
ト板、ブロック、合板、ALC、モルタルなどが挙げら
れる。
【0007】上記表面材と下地材を重合わせて、貫通孔
をあける。この孔あけ作業は、たとえば、ドリルなどに
より行うことができ、自動化が可能である。このとき、
下地材の表面に、接着剤を介在させて表面材を密着する
ように貼り合わせているので仮止めにもなり便利であ
る。接着剤としては、たとえば、エポキシ系接着剤、ウ
レタン系接着剤などが用いられる。
【0008】貫通孔は、表面材を貫き、下地材の少なく
とも表面側を穿つようになっている必要がある。これ
は、貫通孔の先端(奥側)が下地材を穿っていることに
より、固定材のアンカー効果が期待されるからである。
なお、貫通孔は、表面材と下地材とを重合わせたときに
一致するように表面材および下地材の各製造時に別々に
あけられてもよい。
【0009】貫通孔は、下地材の内部で横に広がってい
たり、ねじ溝を有していたり、表面材の表側でざぐりを
有していたりしてもよい。貫通孔を下地材の内部で横に
広がっている形状にするには、たとえば、油圧により拡
縮する切削刃を先端に設けた特殊ドリルが用いられる。
固定材が下地材の内部で横に広がっていると、固定材が
下地材から抜け出にくくなる。貫通孔をねじ溝を有して
いる形状にするには、たとえば、下孔をあけた後、タッ
プなどでねじ切りをするというやり方が採用される。固
定材が下地材にねじ溝を有していると、固定材が下地材
から抜け出にくくなり、固定材が表面材にねじ溝を有し
ていると、表面材が固定材から外れにくくなる。貫通孔
の表面材の表側にざぐりをいれるには、たとえば、ざぐ
り用切削刃を一体に設けた特殊ドリルが用いられる。固
定材が表面材の表側でざぐりを有していると、表面材が
固定材から外れにくくなる。
【0010】表面材と下地材を重ね合わせた状態で、貫
通孔に液状の固定材を注入し、この固定材を固化させて
固定する。ここで用いられる固定材としては、たとえ
ば、樹脂、金属などである。樹脂としては、たとえば、
エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹
脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂などが用いられ
る。樹脂は貫通孔に注入してから固化(ここでは硬化も
含むものとする)させる。
【0011】貫通孔に注入される金属としては、たとえ
ば、鉛、アルミニウム、鉄、ハンダなどの金属単体また
は合金などが用いられる。金属は溶融させて貫通孔に注
入し冷却固化させる。上記固定材だけでも、表面材が下
地材に十分に固定されるが、横方向にかかる応力に備え
て、表面材と下地材にわたるように貫通孔に補強材を挿
入しておくとよい。このような補強材は、たとえば、金
属の棒、プラスチック棒などである。金属の棒の素材と
しては、たとえば、鉄、アルミニウム、チタン、鉛など
の金属単体または合金などが使用される。
【0012】この発明の表面材の取付方法は、表面材の
施工現場で行うことができるが、大量に一括生産する場
合には、あらかじめ工場で行っておくことが可能であ
る。工場でその作業を行うようにすれば、生産性および
生産効率の向上を図ることができる。
【0013】本発明の表面材の取付方法では、下地材の
表面に、接着剤を介在させて表面材を密着するように重
ね合わせて仮止めした後、表面材を貫き下地材までも穿
つように貫通孔をあけて貫通孔に固定材を注入して両材
を固定する。接着剤を介在させて両材を密着するように
仮止めするので、両材の間に隙間が全くまたはほとんど
生じない。このため、貫通孔に固定材を注入すると、下
地材の表面に穿たれた貫通孔部分まで確実に固定材が充
填され、両材が固定される。ここでは、接着剤を介在さ
せて両材を密着するように仮止めしているので、貫通孔
をあける作業がやりやすい。また、表面材に金具を打ち
込むのではなく、貫通孔をあけるようにしているので、
表面材の損傷が起こりにくい。特に、表面材が多孔質素
材であっても、割れや欠けの発生が起こりにくい。
【0014】表面材と下地材の重ね合わせ、貫通孔あ
け、固定材の注入、固定材の固化、といった一連の作業
を手作業でも行うことができるが、工場で自動的に行う
ようにすることが可能である。
【0015】
【実施例】以下に、この発明をその実施例を表す図面を
参照しながら詳しく説明するが、この発明は図に示した
ものに限定されない。図1は、この発明の表面材の取付
方法の1実施例をその工程順に表し、図2はその表面材
取付後の様子を表す。図1は図2のM−M’断面に相当
する。この実施例は、表面材1をあらかじめ下地材3に
取り付けたのち、現場で下地材3と一緒に施工されてい
く場合である。図1のAにみるように、表面材1と下地
材3を密着するように重ね合わせる。このとき、両者の
間に接着剤(図示省略)を介在させて貼り合わせて両者
を仮止めする。表面材1には、図2のAにみるように、
横方向に2本の装飾用の溝1aが設けられている。図1
のBにみるように、これらの溝1aの底面に、表面材1
を貫通し下地材3まで穿つ貫通孔4をあけ、図1のCに
みるように、これらの貫通孔4に液状の固定材5を注入
し、図1のDにみるように、固定材5を固化させる(5
aは固化後の固定材である)。これにより、表面材1は
下地材3に固定される。図1のDにみるように、表面材
1を下地材3に固定したものをC形鋼6にボルト7など
で固定する。
【0016】図2のBにみるように、貫通孔に補強材8
を挿入しておき、固定材を注入することもできる。図3
は、この発明の表面材の取付方法の別の1実施例をその
工程順に表す。この実施例は、表面材1を施工現場で下
地材3に取り付けていく場合である。図3のAにみるよ
うに、下地材3をC形鋼6にボルト7などで固定する。
図3のBにみるように、この下地材3の上に表面材1を
密着するように重ね合わせる。このとき、両者の間に接
着剤(図示省略)を介在させて貼り合わせて両者を仮止
めする。表面材1には、図2のAにみるように、横方向
に2本の装飾用の溝1aが設けられている。図3のCに
みるように、表面材1の四隅のこれらの溝1aの底面
に、表面材1を貫通し下地材3まで穿つ貫通孔4をあ
け、図3のDにみるように、これらの貫通孔4に液状の
固定材5を注入し、図3のEにみるように、固定材5を
固化させる(5aは固化後の固定材である)。これによ
り、表面材1は下地材3に固定される。
【0017】図4は、この発明の表面材の取付方法のさ
らに別の1実施例を表す。この実施例では、表面材を貫
通し下地材3まで穿つ貫通孔41がその下地材3内部の
部分で横に広がっていること以外は、上述の実施例と同
様である。図5は、この発明の表面材の取付方法のさら
に別の1実施例を表す。この実施例では、表面材を貫通
し下地材3まで穿つ貫通孔42がねじ溝を有しているこ
と以外は、上述の実施例と同様である。
【0018】上述の実施例では、貫通孔4,41,42
には、表面材1の表側に座ぐり4aが設けられていた
が、これは必ずしも設ける必要はない。以下に、この発
明の具体的な実施例を示すが、この発明は下記実施例に
限定されない。貫通孔は、表面材と下地材の寸法や材質
などに合わせて適宜設ければよいが、たとえば、直径5
〜10mm、その深さが表面材を貫通し、下地材をその厚
みの1/2から貫通するまでの深さとされ、表面材の周
囲から20〜100mmの位置に、200〜500mmの間
隔で設けられるが、これに限定されるものではない。
【0019】−実施例1− 図1に示す方法に従って表面材1を取り付けた。表面材
1として発泡セラミック板(910mm×1820mm×厚
み18mm)を用い、下地材3として補強繊維混入セメン
ト板(1200mm×2700mm×厚み12mm)を用い、
固定材5として下記のコンクリート用エポキシ系接着剤
を用いた。表面材1と下地材3を重ね合わせるときに通
常のエポキシ系接着剤を介在させて密着するように重ね
合わせ、接着剤を常法により硬化させて一体化し仮止め
した。その仮止めした物に表面材1の表面側からドリル
で貫通孔4をあけ、貫通孔4の縁に皿形のざぐり4aを
入れた。貫通孔4は直径8mmで、表面材1を貫通して下
地材3の厚みの半分まで達しており、表面材1の周囲か
ら20mmの位置に300mm間隔で設けられた。ざぐりは
直径16mm、深さ5mmであった。この貫通孔4に固定材
5を注入し、室温で24時間放置して硬化させた。 〔コンクリート用エポキシ系接着剤〕 (主 剤)・ビスフェノールA型エポキシ樹脂 72重量部 ・充填材(硅石粉など) 27.5重量部 ・コロイダルシリカ 0.5重量部 (硬化剤)・ポリアミド(アミン価260〜360)40重量部 ・硬化促進剤(DMP−30) 1重量部 ・充填材(硅石粉など) 8重量部 配合比: 主剤:硬化剤=2:1(重量比) このようにして表面材1を取り付けたのち、垂直引張試
験を行った。このとき、材料破壊に至るまで負荷を与え
たが、表面材1は下地材3から脱落しなかった。表面材
1の固定材5で固定した部分には破損がなかった。ま
た、接着剤により表面材1と下地材3とを仮止めしたの
で、貫通孔4をあける作業およびざぐり4aを入れる作
業がやりやすかった。
【0020】−実施例− 実施例において、固定材5としてハンダを用い、これ
を溶融させて貫通孔4に注入して冷却固化したこと以外
は実施例2と同様にして表面材を取り付けた。実施例1
と同様にして垂直引張試験を行ったところ、実施例1と
同様の結果が得られた。
【0021】−実施例3− 図3に示す方法に従って表面材1を取り付けた。表面材
1としてALC(600mm×1800mm×厚み36mm)
を用い、下地材3として合板(1200mm×2700mm
×厚み15mm)を用い、固定材5として下記のフェノー
ル樹脂含有ニトリルゴム接着剤を用いた。下地材3の上
に通常のエポキシ系接着剤を介在させて表面材1を密着
するように重ね合わせ、接着剤を常法により硬化させて
からその重ね合わせ物に表面材1の表面側からドリルで
貫通孔4をあけ、貫通孔4の縁に皿形のざぐり4aを入
れた。貫通孔4は直径10mmで、表面材1を貫通して下
地材3の厚みの半分まで達しており、表面材1の周囲か
ら30mmの位置に400mm間隔で設けられた。ざぐりは
直径20mm、深さ6mmであった。この貫通孔4に固定材
5を注入して硬化させた。 〔フェノール樹脂含有ニトリルゴム接着剤〕 ・カルボキシル基含有ニトリルゴム 20重量部 (カルボキシルNBR) ・メチルエチルケトン 208.4重量部 ・フェノール樹脂 80.0重量部 ・クマロンインデン樹脂 2.0重量部 ・亜鉛華 2.0重量部 ・ステアリン酸 0.2重量部 このようにして表面材1を取り付けたのち、垂直引張試
験を行った。このとき、材料破壊に至るまで負荷を与え
たが、表面材1は下地材3から脱落しなかった。表面材
1の固定材5で固定した部分には破損がなかった。
【0022】−実施例− 実施例において、貫通孔4に直径3mm、長さ30mmの
鉄製の棒を入れてから固定材5を注入したこと以外は実
施例と同様にして表面材1を取り付けた。実施例
同様にして垂直引張試験を行ったところ、実施例と同
じ結果が得られた。
【0023】−実施例− 実施例において、貫通孔4をあけるときにねじ溝を切
るようにしたこと以外は実施例と同様にして表面材1
を取り付けた。実施例と同様にして垂直引張試験を行
ったところ、実施例と同じ結果が得られた。
【0024】
【発明の効果】この発明の表面材の取付方法では、接着
剤を介在させて両材を密着するように仮止めしているの
で、貫通孔をあける作業がやりやすく、しかも、両材が
密着しているため、貫通孔に固定材を注入すると、下地
材の表面に穿たれた貫通孔部分まで確実に固定材が充填
される。貫通孔に注入固化した固定材により表面材を固
定するため、安定した固定ができるとともに、固定箇所
が表面材の端部に限らず、全面にわたり任意に設定でき
るので、信頼性が高い。また、表面材に金具を打ち込む
ことがないので、表面材に損傷が起こりにくく、特に、
表面材が多孔質素材であっても割れや欠けの発生が起こ
りにくい。この発明によれば、熟練を要する金具の打ち
込み作業がなくなるので、作業性が向上するとともに機
械化が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の表面材の取付方法の1実施例を表す
概略工程図である。
【図2】この発明の表面材の取付方法の1実施例を表す
部分平面図と拡大部分断面図(M−M’断面図)であ
る。
【図3】この発明の表面材の取付方法の別の1実施例を
表す縮小概略工程図である。
【図4】この発明の表面材の取付方法のさらに別の1実
施例を表す拡大部分断面図である。
【図5】この発明の表面材の取付方法のさらに別の1実
施例を表す拡大部分断面図である。
【図6】従来の表面材の取付方法の1例を表す部分平面
図と拡大部分断面図(N−N’断面図)である。
【符号の説明】
1 表面材 3 下地材 4 貫通孔 4a 座ぐり 5 液状の固定材 5a 固化後の固定材 8 補強材 41 貫通孔 42 貫通孔

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地材の表面に、接着剤を介在させて表
    面材を密着するように重ね合わせ、表面材を貫き下地材
    までも穿つように貫通孔を設け、この貫通孔に固定材を
    注入し固定する表面材の取付方法。
  2. 【請求項2】 固定材が樹脂であり、樹脂を注入して固
    化させる請求項1記載の表面材の取付方法。
  3. 【請求項3】 固定材が金属であり、溶融した金属を注
    入して冷却固化する請求項1記載の表面材の取付方法。
  4. 【請求項4】 貫通孔がねじ溝を有する請求項1から3
    までのいずれかに記載の表面材の取付方法。
  5. 【請求項5】 貫通孔が表面材の表側に座ぐりを有する
    請求項1から4までのいずれかに記載の表面材の取付方
    法。
  6. 【請求項6】 貫通孔に補強材を挿入しておいて固定材
    を注入する請求項1から5までのいずれかに記載の表面
    材の取付方法。
  7. 【請求項7】 補強材が金属の棒である請求項6記載の
    表面材の取付方法。
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