JP2580032B2 - 車両用走行方位検出装置 - Google Patents

車両用走行方位検出装置

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JP2580032B2
JP2580032B2 JP1086744A JP8674489A JP2580032B2 JP 2580032 B2 JP2580032 B2 JP 2580032B2 JP 1086744 A JP1086744 A JP 1086744A JP 8674489 A JP8674489 A JP 8674489A JP 2580032 B2 JP2580032 B2 JP 2580032B2
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沖彦 中山
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、車両の走行方位を正確に検出するようにし
た車両用走行方位検出装置に関するものである。
(従来の技術) 近年においては目的地点と、出発地点と、この出発地
点からの走行軌跡および車両の現在位置とを地図上に表
示するようにしたいわゆるナビゲーションシステムが種
々開発されている。
このようなナビゲーションシステムにおいては、車両
の走行方位を検出するための車両用走行方位検出装置が
組込まれている。
従来、このような車両用走行方位検出装置としては、
車両の絶対的方位を検出することのできる地磁気センサ
と、車両の相対的方位変化を検出することのできるジャ
イロセンサとを組合わせて用いることにより、車両の走
行方位を正確に検出するようにしている(特開昭58−34
483号公報)。
また特開昭58−151512号公報には運転の開始時におい
ても車両の位置等を正確に表示するようにした車両用走
行位置表示装置が示されている。この従来例では車両の
運転を停止し電源スイッチをオフした際に運転停止前の
地図番号、車両の位置、進行方向、走行軌跡に係る情報
が失われないようにその記憶装置として不揮発性のメモ
リを備え、これに前述した各情報を格納し、運転の開始
時にはこれらの情報を読出して表示装置に表示させるよ
うにしている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来装置の場合において
は、車両の絶対的方位を車両の走行方位の基準として求
め、車両の相対的方位変化を参照して車両の走行方位を
補正していたため、求めた車両の絶対的方位の誤差が大
きい場合には、実際の車両の走行方位の検出精度が著し
く劣化してしまうという問題点があった。
本発明は上記した事情に着目してなされたものであ
り、その目的とするところは、実際の車両の走行方位を
精度良く検出することができる車両用方位検出装置を提
供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明は、第1図に示す
ように、車両の絶対的方位を検出する絶対的方位検出手
段101と、車両の相対的方位を検出する相対的方位検出
手段102とを備え、検出した絶対的方位と相対的方位に
基づいて車両の走行方位を算出する車両用走行方位検出
装置であって、前記車両用走行方位検出装置の作動・非
作動を切換えるスイッチ103と、車両の走行方位を記憶
する記憶手段104と、前記スイッチ103が非作動から作動
へ切換えられたとき、前記記憶手段104に記憶されてい
る車両の走行方位を初期値として読出し、該読出した車
両の走行方位を基準として前記相対的方位検出手段102
で検出された車両の相対的方位に基づいて今回の車両の
第1の走行方位を算出する第1の走行方位算出手段105
と、前記スイッチ103が非作動から作動へ切換えられた
とき、前記絶対的方位検出手段101で検出された車両の
絶対的方位を入力し、当該絶対的方位を基準として前記
相対的方位検出手段102で検出された車両の相対的方位
に基づいて今回の車両の第2の走行方位を算出する第2
の走行方位算出手段106と、前記スイッチ103が非作動か
ら作動へ切換えられたとき、前記第1及び第2の各走行
方位算出手段105,106の双方で算出された第1及び第2
の走行方位を照合し、その照合結果が一致したときは前
記第1の走行方位算出手段105で算出された車両の第1
の走行方位を実際の車両の走行方位として決定し、その
照合結果が不一致のときは前記第2の走行方位算出手段
106で算出された車両の第2の走行方位を実際の車両の
走行方位として決定する走行方位決定手段107と、を有
することを要旨とする。
(作用) 本発明に係る車両用走行方位検出装置によれば、第1
図に示すように、スイッチ103が非作動から作動へ切換
えられたとき、第1の走行方位算出手段105は、記憶手
段104に記憶されている車両の走行方位を初期値として
読出し、該読出した車両の走行方位を基準として相対的
方位検出手段102で検出された車両の相対的方位に基づ
いて今回の車両の第1の走行方位を算出する一方、第2
の走行方位算出手段106は、絶対的方位検出手段101で検
出された車両の絶対的方位を入力し、この絶対的方位を
基準として相対的方位検出手段102で検出された車両の
相対的方位に基づいて今回の車両の第2の走行方位を算
出する。そして、スイッチ103が非作動から作動へ切換
えられたとき、走行方位決定手段107は、第1及び第2
の各走行方位算出手段105,106の双方で算出された第1
及び第2の走行方位を照合し、その照合結果が一致した
ときは第1の走行方位算出手段105で算出された車両の
第1の走行方位を実際の車両の走行方位として決定する
一方、その照合結果が不一致のときは第2の走行方位算
出手段106で算出された車両の第2の走行方位を実際の
車両の走行方位として決定する。ここで、第1の走行方
位と第2の走行方位とが一致している場合とは、装置の
非作動中に車両の走行方位が変動していない場合を意味
し、このような場合には、第1の走行方位の方が第2の
走行方位よりも誤差が少ないと考えられる一方、第1の
走行方位と第2の走行方位とが不一致の場合とは、装置
の非作動中に車両の走行方位が変動した場合を意味し、
このような場合には、第2の走行方位の方が第1の走行
方位よりも誤差が少ないと考えられる。このように、ス
イッチが非作動から作動へ切換えられたとき、第1の走
行方位と第2の走行方位とを照合し、その同一性の有無
から装置の非作動中に車両の走行方位が変動したか否か
を判定し、この判定結果に応じて誤差が少ないとみなさ
れる走行方位を選択し、この選択した方位を実際の車両
の走行方位として採用するようにしたので、装置の起動
直後における車両の走行方位の検出精度を格段に向上す
ることができる。
(実施例) 以下本発明に係る一実施例を図面を参照して詳細に説
明する。
まず第2図を参照して本発明に係る車両用走行方位検
出装置の構成を説明する。
距離センサ1は例えば光電式、電磁式若しくは機械接
点式等のセンサから成り、車両が所定距離を走行する毎
にパルス信号を発生する。地磁気センサ2は車両の絶対
的な走行方位を検出するための第1図の絶対的方位検出
手段である。またジャイロセンサ3は車両の相対的な走
行方位を検出するための第1図の相対的方位検出手段で
あり、車両の走行方位に応じてその方位若しくは方位の
変化量に比例した信号を出力するレート式のジャイロセ
ンサである。
コントローラ5は距離センサ1、地磁気センサ2、ジ
ャイロセンサ3および表示装置7のそれぞれと接続され
ている。このコントローラ5は例えばマイクロコンピュ
ータ等の演算処理手段を有しており、距離センサ1から
のパルス信号を入力すると、この入力したパルス信号の
パルス数をカウントして車両の走行距離を演算する。ま
たコントローラ5は距離センサ1、地磁気センサ2およ
びジャイロセンサ3からの距離情報および方位情報とに
基づいて二次元座標上における車両の現在位置を所定の
走行距離毎に順次算出する。
表示装置7は例えばCRT表示装置や液晶表示装置等か
ら構成されており、図示しない入力手段によって入力さ
れた目標地点、出発地点および前述した車両の現在位置
に関する情報等を周辺の道路地図と共に表示する。
またコントローラ5には記憶部9、バッファ11,13の
それぞれが接続されている。
第1図の記憶手段としての記憶部9には距離情報およ
び方位情報さらには車両の現在位置に関する情報等が所
定時間毎若しくは所定の走行距離毎に順次記憶される。
またこの記憶部9は不揮発性のRAM(RANDOM ACCESS R
EAD WRITE MEMORY)等から構成されており、イグニッ
ションキーがオフ操作された後においても、イグニッシ
ョンキーがオフ操作される直前の各種情報を確実に記憶
するようにしている。
バッファ11は第1の走行方位を記憶するための第1の
走行方位記憶手段であり、システムがオンした時すなわ
ちイグニッションキーがオン操作された時に記憶部9に
記憶された情報を初期値として算出した走行方位が順次
記憶される。
バッファ13は第2の走行方位を記憶するための第2の
走行方位記憶手段であり、システムがオンした時すなわ
ちイグニッションキーがオン操作された時に初期値をイ
ニシャルリセットして算出した走行方位が順次記憶され
る。
またコントローラ5にはカウンタ15a,15b,15cおよび1
5dのそれぞれが接続されている。
次に第3図のメインフローを参照して全体的な制御処
理を説明する。
まずステップ300ではイグニッションスイッチがオン
操作されるとシステムオンフラグを1に設定する。つま
り、イグニッションスイッチが第1図のスイッチに相当
する。次にステップ302では不揮発性のメモリである記
憶部9に記憶された車両方位θ、すなわち前回に算出さ
れた走行方位θの値を走行方位θとして設定する。続い
てステップ304では地磁気センサ2から読取った絶対方
位すなわち地磁気方位θMを走行方位θSとして設定す
る。次にステップ306では不揮発性RAMすなわち記憶部9
に記憶された前回の車両位置(X,Y)を車両位置(X,Y)
として設定する。
ステップ308ではカウンタ15a,15b,15cおよび15dのそ
れぞれのカウント数S,SS,SSSおよびSSSSのそれぞれをイ
ニシャライズする。ステップ308において初期処理が行
なわれると、ステップ310へ進み図示しない入力手段の
キー操作によって現在地が設定される。これにより入力
設定された現在地およびその周辺の地図情報等が表示装
置7の表示画面へ表示される。
次にステップ312においてはステップ320およびステッ
プ322における割込みを許可し、これによって以下のメ
インループに入ることになる。
ステップ314ではシステムがオフしているかどうかを
判別しており、システムがオン状態である場合にはステ
ップ316以下のメインループによる制御処理が実行され
る。このメインループはステップ320における割込み処
理、およびステップ322における割込み処理に応じて車
両の現在位置が移動した場合には、ステップ316からス
テップ318へ進み、表示装置7の表示画面上における車
両の現在位置の表示を変更すると共に、その周辺の地図
情報を更新するようになっている。
またステップ314においてシステムがオフ状態である
場合にはステップ324へ進みこの時の走行方位θ、車両
位置(X,Y)を記憶部9へ記憶する。
次にステップ320における割込み処理を第4図のフロ
ーチャートを参照して詳細に説明する。
第4図に示す割込み処理は、車両が所定の走行距離△
Dを走行する毎に距離センサ1が発生するパルス信号と
対応して実行される。例えば、距離センサ1が車輪の1
回転につき24個のパルス信号を発生する場合には、前述
した所定距離△Dが6乃至7cmとなるように設定されて
いる。
また第4図に示す割込み処理では、4種類のカウンタ
15a,15b,15cおよび15dが用いられている。
まずカウンタ15cは停車判断のために用いられるカウ
ンタであり、このカウンタ15cのカウント数SSSは、ステ
ップ400に示すように割込み処理が1回なされる毎に+
1だけインクリメントされる。
またカウンタ15bとカウンタ15aは車両の走行方位を計
算する際に用いられるカウンタであり、カウンタ15bの
カウント数SSは、ステップ404およびステップ406に示す
ように割込み処理が12回行なわれる毎に、すなわち車輪
が半回転する毎にインクリメントされる。またカウンタ
15aのカウンタ数Sは、ステップ402に示すように割込み
処理が1回行なわれる毎にインクリメントされる。すな
わちカウンタ15aはカウンタ15bの下の桁数えのカウンタ
であり、カウンタ15aのカウント数Sが12回インクリメ
ントされると、すなわちカウンタ15aが12個のパルス信
号を計数すると、カウンタ15bのカウント数SSが+1だ
けインクリメントされるようになっている。
またカウンタ15dは車両の現在位置を計算する際に車
両の移動量を求めるためのカウンタであり、このカウン
タ15dのカウント数SSSSはステップ410に示すように割込
み処理が1回行なわれる毎に+1だけインクリメントさ
れる。
またカウンタ15aはステップ408で0にクリアされ、そ
れ以外のカウンタはメインルーチンでカウント数が読込
まれた後にそれぞれ0にクリアされる。
次に第5図を参照して第3図のステップ322における
割込み処理を詳細に説明する。
第5図に示す割込み処理は単位時間△T例えば100m秒
毎に実行される。
まずステップ500ではカウンタ15cのカウント数SSSの
値に基づいて車両が停止しているかどうかを判断する。
カウント数SSSが0の場合、すなわち車両が停止してい
る場合には、車両の走行方位の変化が生じないので方位
計算の処理を行なうことなくステップ504へ進み、ジャ
イロセンサ3のドリフト補正のみが行なわれる。これは
停車中の角速度量が0であることを考えてその時のジャ
イロセンサ3の出力値をもってドリフト量とするもので
ある。
またステップ500においてカウント数SSSが0でない場
合、すなわち車両が移動中である場合にはステップ502
へ進みカウンタ15cのカウント数SSSを0にクリアする。
ステップ506からステップ508までは地磁気センサ2か
らの方位情報を処理する。まずステップ506では地磁気
センサ2で検出した車両の絶対的な走行方位θMを読取
る。続いてステップ508では走行方位θMと前回の走行
方位θMOLDとの差△θMを求める。なお走行方位θMOLD
は後で説明するようにステップ534における前回の割込
み処理時に演算された走行方位であり順次記憶部9へ記
憶されている。
次にステップ510からステップ516まではジャイロセン
サ3からの方位情報を処理する。
まずステップ510ではジャイロセンサ3からの各速度
ΩGを読取る。続いてステップ512では前回の割込み処
理時からのジャイロセンサ3による方位変化量△θ
G(△θG=ΩG×△T)を算出する。
次のステップ514およびステップ516はある領域の方位
変化量△θGをカットするものである。すなわちジャイ
ロセンサ3にはドリフトによる誤差が付きものであり、
1回毎のドリフト量が少ない場合であっても度重なる積
分によって誤差が増大していく。そのため方位変化量△
θGの絶対値が所定値以下の場合、例えば0近傍の値、
具体的には0.3(deg/sec)×△Tより小さい値である場
合にはステップ516で△θG=0にすることにより、方
位計算に悪影響を及ぼさない範囲でドリフト分の積分を
押えるようにしている。
次にステップ517ではシステムオンフラグが1である
かどうかを判別しており、システムオンフラグが1であ
る場合にはステップ517からステップ519へ進み、システ
ムスタート後の一連の処理を実行する。
次に第6図を参照して第5図に示したステップ519に
おける一連の処理を説明する。
第6図に示す処理では、システムがオンした時に記憶
部9に記憶された情報を初期値として算出した第1の走
行方位θと、システムがオンした時に初期値をイニシャ
ルリセットして算出した第2の走行方位θSとを順次算
出し、これらの双方の走行方位を照合してこの照合の結
果双方の走行方位が一致しない場合には、第2の走行方
位すなわち初期値をイニシャルリセットして算出した走
行方位の値に応じて車両の走行方位を修正するようにし
たものである。
具体的に説明すると、ステップ600では前回算出され
た走行方位θを走行方位θ1として設定すると共に、初
期値をイニシャルリセットした後に得られた地磁気セン
サ2からの絶対方位θSを走行方位θ1Sとして設定す
る。続いてステップ602では走行方位θ1にジャイロセ
ンサ3による方位変化分△θGを加算してこの値を走行
方位θ2として設定する(第1図の第1の走行方位算出
手段の処理)。またステップ602では走行方位θ1Sに対
してジャイロセンサ3による方位変化分△θGを加算し
て得られた値を走行方位θ2Sとして設定する(第1図の
第2の走行方位算出手段の処理)。
次にステップ604では磁気外乱の程度を示す指数であ
る磁場環境指数βを算出する。この磁場環境指数βは次
の第(1)式によって算出されるものであり、短い距離
若しくは短い時間における地磁気センサ2からの出力と
ジャイロセンサ3からの出力との差を求めたもの、例え
ば数mの短い距離における磁場の乱れを示す指数であ
る。
β=|△θG−△θM| …(1) 前述の磁場環境指数βは次の如き意味を有する。
すなわち車両が例えば高架道路上を走行している時に
は、地磁気センサ2の出力には数m程度走行する毎に変
化する変動分が増加する。これは高架道路の金属性構造
部材の影響と考えられる。
またこのような高架道路の下を走っている場合にも同
様に、高架道路を支持するための高架支持部材の影響に
より地磁気センサ2の出力には数m程度走行する毎に変
化する変動分が増加する。磁場環境指数βはこのような
短い走行距離毎の磁場の乱れを示す数値として捕えよう
とするものであり、短い距離では正確であると予想され
るジャイロセンサ3の出力と地磁気センサ2の出力とを
比較して数値化したものである。
続いてステップ606では次の第(2)式に示す如く磁
場環境指数γを算出する。
γ=|θ2−θM| …(2) この磁場環境指数γは前述した磁場環境指数βの場合
よりも長い距離、例えば数十mから数百mでの磁場の乱
れ、すなわち地磁気センサ2の出力の乱れの程度を数値
化した指数である。このような数十mから数百m単位で
の地磁気センサ2の出力の乱れは、例えば鉄道線路と平
行している道路を走行している場合や地下鉄が埋設され
ている道路を走行している場合に生じると考えられる。
次にステップ608では次の第(3)式に示す如く係数
Kを算出する。
この係数Kは車両の走行方位θ2を地磁気センサ2に
基づく走行方位θMへ近づけていく速さを規定するため
の係数である。
続いてステップ610では次の第(4)式に示す如く係
数KSを算出する。
第(4)式からも明らかなように係数KSには磁場環境
指数γが含まれていない。これはシステムがオンした時
に初期値をイニシャルリセットして第2の走行方位θ2S
を算出するためである。
次にステップ612ではカウント数SSの値に応じた回数
だけ次のステップ614およびステップ616を繰返す。
ステップ614では次の第(5)式に示す如く第1の走
行方位θ2を算出すると共に、第(6)式に示す如く第
2の走行方位θ2Sを算出する。
θ2=K×(θM−θ2)+θ2 …(5) θ2S=KS×(θM−θ2S)+θ2S …(6) ステップ616では第1の走行方位θ2をバッファ11へ
格納すると共に、第2の走行方位θ2Sをバッファ13へ格
納する。
ステップ617ではステップ614およびステップ615にお
ける処理がカウント数SSの値と同じ回数だけ繰返したか
どうかを判別しており、カウント数SSの回数分だけ繰返
された場合にはステップ618へ進みカウント数SSの値を
0にクリアする。
次にステップ620では次回の処理に備えて他磁気方位
θMをθMOLDとして記憶しておく。
同様にステップ622では前述したステップ614で算出さ
れた走行方位θ2をθとして記憶すると共に、走行方位
θ2SをθSとして記憶する。
次にステップ624ではバッファ11および13内に所定量
のデータが格納されたかどうか、すなわちシステムがオ
ンした後に規定の距離を走行したかどうかを判別してお
り、規定の距離を走行して所定量のデータが格納された
場合にはステップ626へ進む。
ステップ626ではバッファ11および13から一組の走行
方位θおよびθSを順次読取ると共に、この一組の走行
方位θとθSとの差を計算する。このような一組のデー
タの差の算出をバッファ11および13に格納された全ての
データ数Nについて行なうと共に、これらの差の平均値
Wを算出する。またステップ626では次の第(7)式に
示す如く差の平均値Wが所定の基準値WSより大きいかど
うかを判別する。
ステップ626において差の平均値Wの値が基準値WSよ
り大きい場合、すなわち車両方位θ2とθ2Sとの間に一
致性がない場合にはシステムがオフしている間すなわち
車両が停止している間に車両の回転等により車両方位が
変化したものと判断してステップ628へ進む。
ステップ628では初期値をイニシャルリセットして算
出した第2の走行方位θSの値を車両の走行方位θとし
て設定する。
またステップ626において差の平均値Wの値が基準値W
Sの値を下回る場合、すなわち走行方位θ2とθ2Sとの
間に一致性がある場合にはステップ630へ進みシステム
オンフラグを0に設定する。つまりステップ626からス
テップ630では、第1図の走行方位決定手段107の処理を
実行する。
なおステップ626における基準値WSの値としては例え
ば20度に設定される。
また以上の如くバッファ11および13へ所定数のデータ
が格納された時に車両方位θ2とθ2Sとを照合するよう
にしているが、これはシステムがオンした直後の瞬間的
な値、例えばノイズ等による誤った判断を防止するため
である。
再び第5図を参照するに、ステップ518からステップ5
18から532までは通常の走行時における処理、すなわち
地磁気センサ2およびジャイロセンサ3からの双方の方
位情報に基づいて車両の走行方位を計算するためのプロ
セスである。
まずステップ518では前回までの演算で得られている
車両方位である走行方位θをθ1として設定する。なお
走行方位θは後で説明するステップ536で次回の演算処
理のために記憶部9へ記憶されているものである。
次にステップ520ではジャイロセンサ3によって検出
された方位変化分△θGを前述した走行方位θ1へ加算
する。これによって得られた走行方位θ2はジャイロセ
ンサ3によって検出された絶対方位が反映された車両の
走行方位の値である。
次にステップ522では前述した第(1)式に基づいて
磁場環境指数βを算出する。
同様にステップ524では前述した第(2)式の算出式
により磁場環境指数γを算出する。
次にステップ526では前述の第(3)式と同一の計算
式により係数Kを算出する。
第(4)式において磁場環境指数βおよびγは前述し
た如く第5図のステップ522およびステップ524で求めら
れた値であり、またα1,α2,α3,α4,n1,n2のそれぞれ
は定数である。これらの各定数の値は例えば次のように
設定される。
α1=0.58 α2=0.02 α3=2 α4=0.1 n1=6 n2=1 これらの各定数の値を前述した第(3)式へ代入する
と、次の第(8)式のように示される。
前記第(8)式は次の第(9)式のように示される。
以上の如く第(9)式からも明らかなように係数Kは
係数K1と、係数K2とに分けることができるが、係数K1の
値は磁場環境指数βによって決定され、係数K2の値は磁
場環境指数γによって決定される。すなわち磁場環境指
数βおよびγが増加すると、係数K1,K2は共に減少す
る。
なお前述した各定数の意味は次とおりである。
地磁気の乱れが最も少ない場合なすわち磁場環境指数
βおよびγの値が共に0である場合には、係数Kの値が
最大となるが、定数α1はこの時の上限値を規定するた
めの定数であり、この定数α1の値が大きい程地磁気セ
ンサ2に基づく方位すなわち地磁気方位へ近づく速さが
速くなる。
次に数m単位で地磁気が乱れているが、長い距離での
地磁気の乱れが少ない場合、すなわち磁場環境指数βが
大きな値で且つ磁場環境指数γが0である場合には、定
数α2の値に応じて地磁気方位へ近づく速さを規定す
る。したがって定数α2の値が小さい程地磁気方位へ近
づく速さが遅くなり、ジャイロセンサ3への依存度が高
くなる。
定数α3は地磁気方位へ近づける速さに磁場環境指数
γをどの程度反映させるかを規定するための定数であ
る。この定数α3の値が大きいほど磁場環境指数γが小
さいうちから値磁気方位へ近づける速さへ反映される。
すなわち磁場環境指数γの値が小さい内からジャイロセ
ンサ3への依存度が深まる。
定数α4は全体として地磁気方位へ近づける速さを調
整するための定数である。
定数n1は磁場環境指数βによって係数K1が変化する特
性を規定するための定数である。
定数n2は磁場環境指数γによって係数K2が変化する特
性を規定するための定数である。
なおこれらの定数n1およびn2は磁場環境指数β若しく
はγが変化するにしたがって緩やかに係数Kの値を変化
させていったほうがよいか、若しくは所定の値の前後で
急激に変化させるほうがよいかどうかによって決定され
る。
次にステップ528および530では、ステップ520におい
て求められた走行方位θ2を今回検出された地磁気方位
θMへ近づけていく。この時の寄せ比率すなわち△T毎
の割込み処理を行なう毎に近づけていく比率が前記係数
Kである。この係数Kの値が大きい程地磁気方位θMへ
近づく速さ、すなわち近づく比率が大きくなる。
例えばステップ530においてK=1である場合には、 θ2=1×(θM−θ2)+θ2=θM となり、このルーチンを1回通ると走行方位θ2は地磁
気方位θMと等しくなってしまう。一方、K=0すなわ
ち係数Kの値が最小値である場合には、地磁気方位は全
く反映されない。
したがって車両の走行方位は係数Kの値が大きい場
合、すなわち係数Kの値が1に近い程速く地磁気方位へ
近づいていく。また逆に係数Kの値が小さい場合、すな
わち係数Kの値が0に近い程地磁気方位へ近づく速さが
遅くなる。
このようなステップ530における車両の走行方位θ2
の算出処理は、カウンタ15bのカウント数SS、すなわち
車両の移動距離に対応する回数だけ繰返される(ステッ
プ528)。またカウンタ15bのカウント数SSの値が0であ
る場合、すなわち車両が停止している場合には、ステッ
プ530における処理を行なうことなくステップ528からス
テップ532へ進む。
このように車両の移動距離に対応した回数だけステッ
プ530を繰返すのは、実際には単位時間△T毎に計算し
ながら等価的には単位距離毎の計算とするためである。
理想的には所定の走行距離毎に割込み処理を行なえばよ
いが、実際上は単位時間毎の割込み処理を行なうことに
より、所定の走行距離毎の演算と同様の効果を得る方法
が現実的である。
前述した係数Kが磁場環境指数βとγとによって決定
されるのは以下の通りである。
例えば地磁気の乱れが全くなく、地磁気方位がジャイ
ロセンサ3の動きと全く同一の場合には、β=γ=0と
なるのでK1=0.6,K2=1.0となりしたがってK=0.6とな
る。一方、地磁気の乱れが大きく例えばβ=+∞,γ=
+∞である場合には、K=0となる。そしてK=0の状
態が長く続くとその間ジャイロセンサ3からの出力だけ
で走行方位が計算されることになるが、この場合にはジ
ャイロセンサ3のドラフトによる誤差が積算されていっ
てしまう。但し実際には係数Kの値は最大値0.6から最
小値0の間の値を取るのでジャイロセンサ3からの出力
のみによって走行方位が計算される状態が続くことは事
実上はほとんど有り得ない。したがって長期的に見れば
車両の走行方位θは地磁気方位θMへ近づいて行くので
ジャイロセンサ3のドリフトによる誤差はキャンセルさ
れる。
再び第5図を参照するに、ステップ532ではカウント
数SSの値を0にリセットし、次回の処理に備えておく。
またステップ534では次回の処理に備えて地磁気方位θ
MをθMOLDとして記憶しておく。
次にステップ536では前述したステップ530において算
出されたθ2を車両の走行方位θとして登録し、ステッ
プ538ではこの車両の走行方位θを用いて現在の車両の
位置(X,Y)を書換る。そしてステップ540では車両の現
在位置を書換るためのカウンタ15dのカウント数SSSSを
0にリセットする。
なお電源を投入したシステム立上げ時の初期処理にお
いてはθMOLDおよび車両の進行方位である走行方位θは
地磁気方位θMによってイニシャライズされると共にカ
ウンタ15a,15b,15cおよび15dの各カウント数S,SS,SSS,S
SSSはそれぞれ0にリセットされる。
次に第7図を参照して本発明に係る実施例の効果を説
明する。
第7図(A),第7図(B)および第7図(C)のそ
れぞれは地点PAにおいて駐車場へ駐車する際にターンテ
ーブル等により車両が回転されてイグニッションキーを
オフ操作した時の車両方位とその後イグニッションキー
をオン操作した時の車両方位とが著しく変化した場合を
示しており、その後地点PAからイグニッションキーをオ
ン操作してすなわちシステムをオンして直線道路を走行
した場合を示している。
第7図(A)は磁場の乱れが全くない場合を示してお
り、地点PAにおいて車両の向きが著しく変化した場合に
おいても初期値をイニシャルリセットして算出した第2
の走行方位θSは車両が実際に走行する方向と同一の方
向を示している。これに対してイグニッションキーがオ
フ操作される直前のデータを記憶した記憶手段の情報を
初期値として算出した第1の走行方位θは実際の走行方
位である絶対方位の方向へ近づこうとしている。
以上の如くイグニッションキーをオン操作した後の走
行方位θSとθとの間に一致性がない場合には、初期値
をイニシャルリセットして算出した走行方位θSに基づ
いて車両の走行方位を修正するようにしたことから、停
車中において車両が回転した場合においても車両の走行
方位を正確に検出することができる。
第7図(B)は地磁気の乱れが所定距離La例えば数m
の周期毎に存在する場合を示している。地点PAにおいて
システムがオンした時には走行方位θSが地磁気センサ
2からの絶対方位によってイニシャライズされるので、
この時の地磁気の乱れに応じて走行方位θSが多少のず
れを生じている。しかしながら走行方位θSの算出には
磁場環境指数βのみを考慮にしていることから多少の時
間が経過した後には車両が走行する実際の方位と略同一
の値を示している。
第7図(C)は走行方位θSの算出に際して磁場環境
指数βのみならず磁場環境指数γをも用いて算出した場
合を示している。
すなわち第(6)式に示す走行方位θ2Sの算出式にお
いて係数KSの代りにステップ608において算出した係数
Kを用いて算出した場合であり、このように走行方位θ
Sを算出する際に磁場環境指数γをも考慮すると、車両
が走行する実際の走行方位への近づく速さが遅くなる。
第7図(D),第7図(E)および第7図(F)はい
ずれも地点PAにおいてイグニッションキーをオフ操作
し、その後車両の回転等を行なうことなくそのままイグ
ニッションキーをオン操作して走行した場合を示してい
る。
第7図(D)は磁場の乱れがほとんどない場合であ
り、第7図(E)は磁場の乱れが所定距離La例えば数m
の周期毎に存在する場合を示している。第7図(D)お
よび第7図(E)からも明らかなように、イグニッショ
ンキーがオフ操作されてから次にイグニッションキーが
オン操作されるまでの間に車両の回転等がなされない場
合には、走行方位θSとθとがほぼ同一の値となる。
また第7図(F)は地点PAの近傍で磁場の乱れが所定
距離Lb例えば数十mから数百mの周期で存在する場合を
示しており、この磁場の乱れに応じて走行方位θSが影
響を受けるのに対して走行方位θは磁場の乱れに対して
もそれ程の影響を受けない。
したがって第1の走行方位θと第2の走行方位θSと
が一致する場合、すなわちイグニッションキーをオフ操
作してからその後にイグニッションキーをオン操作する
までの間に車両の回転などがなされない場合には、イグ
ニッションキーをオフ操作する直前の情報である記憶部
9に記憶された情報を初期値として算出した走行方位θ
に基づいて車両の走行方位を修正するようにしているの
で、実際の車両の走行方位を更に正確に検出することが
できる。
なお第7図(F)に示すように平均化を行なうための
所定の区間Lvを設定し、この設定した区間Lvにおいて走
行方位θとθSとの差の平均値を算出するように構成す
ると、更に信頼性の向上を図ることができる。
なお第2図に示した実施例では、相対的な方位を検出
するための相対的方位検出手段としてジャイロセンサ3
を用いて構成した場合を示したが、本発明はこれに限定
されることなく他のセンサ例えば両輪車速差センサまた
は舵角センサ等の適宜の相対的方位検出手段を用いて構
成することができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に係る車両用走行方位検
出装置によれば、スイッチが非作動から作動へ切換えら
れたとき、第1の走行方位と第2の走行方位とを照合
し、その同一性の有無から装置の非作動中に車両の走行
方位が変動したか否かを判定し、この判定結果に応じて
誤差が少ないとみなされる走行方位を選択し、この選択
した方位を実際の車両の走行方位として採用するように
したので、装置の起動直後における車両の走行方位の検
出精度を格段に向上することができるというきわめて優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はクレーム対応図、第2図は本発明に係る一実施
例のブロック図、第3図は全体的な制御処理を示したフ
ローチャート、第4図は単位走行毎の割込み処理を示し
たフローチャート、第5図は単位時間毎の割込み処理を
示したフローチャート、第6図は車両が停車した後次に
システムがスタートした時の一連の処理を示したフロー
チャート、第7図は第1の走行方位と第2の走行方位と
を比較して示した説明図である。 101……絶対的方位検出手段 102……相対的方位検出手段 103……スイッチ 104……記憶手段 105……第1の走行方位算出手段 106……第2の走行方位算出手段 107……走行方位決定手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の絶対的方位を検出する絶対的方位検
    出手段と、 車両の相対的方位を検出する相対的方位検出手段とを備
    え、 検出した絶対的方位と相対的方位に基づいて車両の走行
    方位を算出する車両用走行方位検出装置であって、 前記車両用走行方位検出装置の作動・非作動を切換える
    スイッチと、 車両の走行方位を記憶する記憶手段と、 前記スイッチが非作動から作動へ切換えられたとき、前
    記記憶手段に記憶されている車両の走行方位を初期値と
    して読出し、該読出した車両の走行方位を基準として前
    記相対的方位検出手段で検出された車両の相対的方位に
    基づいて今回の車両の第1の走行方位を算出する第1の
    走行方位算出手段と、 前記スイッチが非作動から作動へ切換えられたとき、前
    記絶対的方位検出手段で検出された車両の絶対的方位を
    入力し、当該絶対的方位を基準として前記相対的方位検
    出手段で検出された車両の相対的方位に基づいて今回の
    車両の第2の走行方位を算出する第2の走行方位算出手
    段と、 前記スイッチが非作動から作動へ切換えられたとき、前
    記第1及び第2の各走行方位算出手段の双方で算出され
    た第1及び第2の走行方位を照合し、その照合結果が一
    致したときは前記第1の走行方位算出手段で算出された
    車両の第1の走行方位を実際の車両の走行方位として決
    定し、その照合結果が不一致のときは前記第2の走行方
    位算出手段で算出された車両の第2の走行方位を実際の
    車両の走行方位として決定する走行方位決定手段と、 を有することを特徴とする車両用走行方位検出装置。
  2. 【請求項2】前記走行方位決定手段は、前記スイッチが
    非作動から作動へ切換えられたとき、所定距離走行して
    第1と第2の走行方位の差を複数回算出するとともに、
    該算出した差の平均値を求め、該求められた平均値の大
    小によって走行方位を決定することを特徴とする請求項
    1に記載の車両用走行方位検出装置。
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