JP2601877B2 - 耐熱サイレンサ - Google Patents

耐熱サイレンサ

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JP2601877B2
JP2601877B2 JP63140536A JP14053688A JP2601877B2 JP 2601877 B2 JP2601877 B2 JP 2601877B2 JP 63140536 A JP63140536 A JP 63140536A JP 14053688 A JP14053688 A JP 14053688A JP 2601877 B2 JP2601877 B2 JP 2601877B2
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清次郎 土田
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敬三 塚越
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱サイレンサに関し、特にガスタービン、
ジエツトエンジンの排気サイレンサ、蒸気タービン用サ
イレンサ、フアン用(ボイラ用吸気フアン及び押込みフ
アン)サイレンサ、道路、トンネルを含めた防音壁及び
建築物の壁材として有利に適用しうる耐熱サイレンサに
関するものである。
〔従来の技術〕
従来、ガスタービンの排気サイレンサは、高周波数の
音の吸音性に優れた吸音材であるグラスウールを、第4
図(a)に示すようなボツクス1の中に納めたものであ
る。この場合、第4図(a)の断面図である第4図
(b)に示すような構成のものは、ボツクス1中のグラ
スウール2が飛散しないように、ボツクス1の壁材に多
孔板3を設け、その内側に細かなステンレス鋼の金網あ
るいは発泡金属4を設置し、更にその内側にAl2O3やSiO
2を主体とするセラミツクス製クロス5でグラスウール
(材質はセラミツク製クロスと概ね同一)2を包み込む
ようにしている。
しかしながら、上記のような構成では、セラミツク製
クロス5は硬くて脆いため、セラミツク製クロス5とス
テンレス鋼製金網または発泡金属4と擦り合つてセラミ
ツク製クロス5が容易に破れ、中のグラスウール2がス
テンレス製金網または発泡金属4の中を通過して外部に
流出し吸音特性が損なわれる。また、ステンレス製金網
や発泡金属4は吸音特性がないので、グラスウール2の
みでは十分に吸音できない約1000Hz以下の音を吸音する
ことができないという問題がある。
また、第4図(a)の他の態様の断面図である第4図
(c)に示すような構成のものは、ボツクス1の壁材に
吸音性のあるアルミニウム粉末の焼結吸音材6を用いて
いるが、この焼結吸音材6(特公昭56〜11375号公報参
照)は耐熱性がなく、ガスタービン用排気サイレンサの
ように500〜600℃の高温になる領域では長期間使用不可
能であるという問題がある。なお第4図(c)中、7は
アルミニウム粉末焼結吸音材6の支持枠を示す。
更に、第4図(c)に示すような構成の壁材に、ムラ
イトやシヤモツトのようなセラミツクス吸音材を用いた
場合には、セラミツクスは硬くて脆く、またボツクス1
の支持枠7の金属(低合金鋼またはステンレス鋼)との
熱膨張差が大きいため、(金属の熱膨張係数:12〜18×1
0-6/℃,セラミツクスの熱膨張係数:4〜5×10-6/℃)
高温で使用するには支持構造の設計に工夫を要し取扱い
が難かしいという問題がある。
そこで、約1000Hz以上の高周波数の音はグラスウール
などの耐熱繊維で吸音し、約1000Hz以下の低周波数の音
は壁材で吸音し、かつ壁材内部に充填される耐熱繊維が
飛散しないサイレンを得るためには、500〜600℃のよう
な高温下でも壁材として作用し、かつ低周波数の音の吸
音特性に優れ、耐熱繊維が透過飛散しないような多孔質
の吸音材を開発する必要があつた。
〔発明が解決しようとする課題〕
吸音材においては、立体的には粉末粒子間に透過孔が
形成されなければならない。吸音材の中で無数に連続し
て存在して連結して存在する孔が不規則となつてその通
路が長く、表面から入る音がそのまゝ直進することもな
く、立体的に連結している透過孔を通つて音エネルギが
熱エネルギに変化し、音の波動エネルギが減衰しなけれ
ばならない。特にガスタービン用排気サイレンサでは低
周波数の音が問題となるため、低周波数の音を吸収する
特性に優れたものとする必要があるが、音の吸収は透過
孔の側壁よりも、その中に存在する空気の粘性によつて
音の波動エネルギが熱エネルギに変換される。そのため
には最適な粒度の粉末状として粒子間を調整する必要が
ある。
更に、高周波数の音は、焼結金属では吸収することが
困難であるため、ロツクウールのような耐熱繊維を用い
る必要があり、内部の耐熱繊維が透過しない大きさの透
過孔としなければならない。ロツクウールなどの耐熱繊
維は元来、長い繊維状で使用されるものであるが、使用
中に振動や摩擦のため短かく破損し、数μmから数十μ
mになるため、吸音材の壁材の透過孔が大きいと、この
孔を透過して外部に飛散、消滅しサイレンサとしての高
周波数の音が吸収されなくなるおそれがある。そのた
め、吸音材の壁は破損した耐熱繊維が透過して消失しな
いような大きさの透過孔にしなければならない。
本発明は上記の要望に応じ、高温耐食性及び吸音性に
優れ、高周波音から低周波音まで広い範囲の騒音を吸収
することができる耐熱サイレンサを提供しうる技術を提
供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは吸音材の壁材の粒度が余り細かくても必
しも吸音性に優れぬことを確認し、更に研究の結果、25
0〜12メツシユの範囲の粒度の焼結金属を用いた壁材が
吸音性に優れ、かつ耐熱繊維も飛散消失させない気孔で
あることを見出し、更に金属粒としてはステンレス鋼粒
がCrを10%以上含んでいるため高温耐食性があつて好ま
し原料であることを見出した。
即ち、本発明は、少なくとも1面が開口した鋼製の箱
体と、該箱体の開口面を覆設する、焼結密度が3.30g/cm
3以下、焼結金属の平均粒径が50〜500μmで流れ抵抗が
106MKS−rayls/m以下のステンレス鋼からなる、1000Hz
以下の低周波音の吸収率の優れた焼結金属吸音材と、該
箱体の内部に充填された、1000Hz以上の高周波音の吸収
率の優れた耐熱繊維とを具備してなることを特徴とする
耐熱サイレンサである。
本発明における焼結金属吸音材の焼結密度を3.30g/cm
3以下とし、焼結金属の平均粒径を50〜500μmとし、か
つ流れ抵抗を106MKS−rayls/m以下にしたのは、その理
論的根拠は不明であるが多くの実験の結果確認されたも
のである。
また本発明の焼結金属吸音材を製造する際に使用する
ステンレス鋼の合金粉末の粒度範囲を250メツシユ(63
μm)〜12メツシユ(1410μm)としたのは、この粒度
範囲のものを使用した結果、焼結金属吸音材の焼結金属
の平均粒径が50〜500μmとなるからである。また、焼
結時には特に加圧力を加える必要はないが、僅かな圧
力、例えば0.5kg/cm2以下の圧力を加えることも妨げな
い。
〔実施例1〕 表1に示した化学組成の12%Crステンレス鋼を用い、
表2に示した粒度(a)の合金粉末〜を製造した。
これらの粉末を僅かに圧力(300mm×300mmで約1kg加
圧)をかけて、約1,200℃で還元性雰囲気で焼結し、第
1図の模式図(50倍の顕微鏡写真をスケツチしたもの)
に示すような組織の厚さ約4mmの多孔質体の焼結吸音体
を製造した。その焼結吸音体〜の焼結密度及び気孔
率は表2の(b),(c)に示した通りである。
これらの焼結吸音体について、後方に100mm厚さのロ
ツクウールを入れて、(i)JIS A1405−1963に従つて
垂直入射吸音率を測定した結果を第2図に、又(ii)AS
TM C−522−73により流れ抵抗を測定した結果を表2の
(d)に示す。
第2図から明らかなように、1/3オクターブバンド中
心周波数0〜1000Hzの範囲における垂直入射吸音率は、
粒度を250メツシユより12メツシユにした時に優れ、ま
た1/3オクターブバンド中心周波数0〜7×103Hz範囲に
おける垂直入射吸音率特性は粒度145メツシユ(105μ
m)より12メツシユで優れていることが明らかとなつ
た。
また、この時の流れ抵抗は8.3×104MKS−rayls/mであ
り、104MKS−rayls/mオーダ以下において優れた吸音特
性を示すことが判る。
焼結密度は3.32g/cm3では吸音特性が不良で、3.30g/c
m3以下で優れていることが判る。
〔実施例2〕 上記実施例1で製造した焼結吸音体を用い、第3図に
示すような排気サイレンサの模擬試験体を製作した。こ
れを燃焼試験装置に組込み、ロツクウールの飛散状況を
調べた。
この時の試験条件は次の通りである。
ガス温度:550〜600℃ ガス流速:50〜60m/s 試験時間:300時間 ロツクウール:(株)ニチアス社製。80kg/m3 この結果、表2の(e)に示したように、いずれの焼
結吸音体ともロツクウールの飛散は全く認められなかつ
た。また高温で試験を行つたのにも拘らず、腐食は全く
認められず高温耐食性は良好であつた。
なお合金粉末の粒度を12メツシユより粗粒のものを用
いた場合、焼結が十分に行うことができず、焼結吸音体
として使用するに足るものは製作することができなかつ
た。
〔発明の効果〕
本発明は、上記の構成を採用することにより、高周波
音から低周波音までの騒音を吸収することができ、優れ
た耐熱性を有し、かつ、耐熱繊維の飛散もない耐熱サイ
レンサを提供できるようになった。このため、ガスター
ビン用排気サイレンサだけでなく、蒸気タービン用、フ
アン用サイレンサその他の防音壁にも有利に本発明は適
用しうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の焼結金属吸音材の組織の模
式図、第2図は本発明の一実施例の垂直入射吸音率特性
の実測値を示す図表、第3図は本発明の一実施例の耐熱
サイレンサの概略図、第4図は従来の排気サイレンサの
概略図である。
フロントページの続き (72)発明者 塚越 敬三 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 河合 久孝 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (56)参考文献 特開 昭50−91505(JP,A) 特公 昭56−11375(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1面が開口した鋼製の箱体と、
    該箱体の開口面を覆設する、焼結密度が3.30g/cm3
    下、焼結金属の平均粒径が50〜500μmで流れ抵抗が106
    MKS−rayls/m以下のステンレス鋼からなる、1000Hz以下
    の低周波音の吸収率の優れた焼結金属吸音材と、該箱体
    の内部に充填された、1000Hz以上の高周波音の吸収率の
    優れた耐熱繊維とを具備してなることを特徴とする耐熱
    サイレンサ。
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