JP2648007B2 - 遅延回路 - Google Patents

遅延回路

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は遅延回路に関し、特にガリウム砒素素子を用
いた高速論理回路のICにおいて各種信号間のタイミング
調整を行なうための遅延回路に関する。
〔従来の技術〕
従来、この種の遅延回路は信号の減衰をおさえるた
め、増幅器を多段接続した構成となっている。以下、図
面を参照して従来例について説明する。
第5図は従来例のブロック図、第6図は第5図の従来
例のタイミングチャートである。
この従来例は、第5図に示すように、入力端子Eにn
段の増幅器101,102,…10nを縦続接続し、出力端子Fに
接続する形となっている。
第5図及び第6図を参照すると、入力端子Eに入力し
た信号Eは、増幅器101を通ると、第6図の信号111に示
す通り、増幅器101の伝搬遅延時間Tだけ遅延してい
る。同様に各段を追って時間Tの遅延を繰返すので、出
力端子Fでは、第6図の信号Fに示すとおり、Tn=nTの
遅延時間をもつ出力信号が得られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、論理回路でよく使われるフリップフロップ
のデータ信号とクロック信号との最適位相を考えると、
データ信号のクロック周期をtc、フリップフロップのセ
ットアップ時間tsとすると、低周波では、データ信号を
取り込むクロック信号のタイミングはデータ信号の初め
からts+(tc−ts)/2が最適である。しかし高周波にな
ればなるほどtcはtsに近ずくため、高周波動作を可能に
してデータ信号を取り込むクロック信号の最適タイミン
グは、セットアップ時間ts直後となる。
このように、高周波における信号間の位相は余裕度が
少ない状態となる。ところが、上述した従来の遅延回路
は、増幅器を多段直列に接続することにより遅延時間を
稼いでいるので遅延時間を変化させることができず、高
速論理回路内で各種信号間のタイミング調整に用いる
と、ICの製造ばらつきによる各素子の信号伝搬時間のば
らつきが信号間の位相ばらつきとなり、そのままICの歩
留りに大きく影響する。この問題を解決するためにタイ
ミング調整用の遅延回路を外付けにしようとすれば、IC
パッケージにそのための接続ピンが必要となる。
本発明の目的は、これ等の問題点を解決するため、IC
に組込まれて遅延時間を変更でき、ICパッケージの内部
で必要な遅延時間を設定することのできる遅延回路を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の遅延回路は、集積回路中に組込まれ遅延手段
として論理素子を使用した遅延回路において、それぞれ
少くとも1つの前記論理素子を含み互いに遅延時間が異
り遅延すべき信号を分岐して入力する第1及び第2の経
路と、2値の制御信号の状態に応じて前記第1及び第2
の経路の出力のいずれか一方を選択し出力する論理スイ
ッチと、少くとも2つの抵抗器ならびに第1及び第2の
電源端子ならびに接続切替用のパッドを有しこのパッド
を開放するか前記第1の電源端子に接続するかに応じて
前記第1及び第2の電源端子に付加した電源電圧を分圧
し前記2値の制御信号のいずれか一方の値を出力する抵
抗接続回路とを備えている。
前記第1及び第2の経路は同種の前記論理素子を互い
に異った段数含んで構成されていてもよい。
又、前記第1及び第2の経路の出力は互いに反転信号
であってもよい。
更に、前記論理スイッチは、前記第1の経路の出力及
び前記制御信号を入力する第1のAND回路と、前記第2
の経路の出力及び前記制御信号の反転信号を入力する第
2のAND回路と、前記第1及び第2のAND回路の出力を入
力するOR回路とを有して構成されていてもよい。
〔実施例〕
次に本発明について図面を参照して説明する。
第1図は、本発明の第1の実施例のブロック図、第2
図は第1図の実施例のタイミングチャートである。
この実施例は、入力端子Aに増幅器1を接続し、増幅
器1の出力を増幅器2,増幅器3に接続し、増幅器3の出
力を増幅器4に接続する。
2つのAND回路及びこれ等AND回路の出力を入力するOR
回路により論理スイッチとして作用する複合論理素子5
を構成する。増幅器2の出力を複合論理素子5の一方の
AND回路の入力端子11に接続し、増幅器4の出力を複合
論理素子5の他方のAND回路の入力端子14に接続する。
電源VDDに抵抗8を接続し、電源VSSに抵抗9を接続
し、抵抗8と抵抗9を接続して分圧回路を構成し、抵抗
8と抵抗9との接続点を分圧点15とする。パッド6に抵
抗7を接続し、抵抗7を分圧点15に接続する。分圧点15
は信号反転増幅器10と複合論理素子5の入力端子14を有
するAND回路の入力端子13とに接続する。信号反転増幅
器10の出力は複合論理素子5の入力端子11を有するAND
回路の入力端子12に接続する。パッド6は電源VDDと接
続することにより複合論理素子5の入力端子11,14に入
る信号の切替えを行なうことを目的とする。
抵抗7,8,9の抵抗値を各々R7,R8,R9とし、信号反転増
幅器10の入力信号及び複合論理素子5の入力端子13の入
力信号のハイレベルをVH,ロウレベルをVLとすると、パ
ッド6が電源VDDと未接続の場合に パッド6が電源VDDと接続した場合に となるようR7,R8,R9の値を決定する。次に、第1図及び
第2図を参照して第1図の実施例の動作を説明する。
増幅器1〜4と複合論理素子5の遅延時間を各々Tと
する。パッド6が電源VDDと未接続状態の時、分圧点15
には抵抗8,9の分圧回路により式(1)のロウレベルVL
が発生する。その結果、複合論理素子5の入力端子12に
はハイレベル、入力端子13にはロウレベルが印加され
て、入力端子11に入力される信号が選ばれ出力端子Bに
出力することとなる。よって、入力端子Aに入力した信
号Aが出力端子Bに出力されている信号B1になるまでの
遅延時間T1は3Tとなる。
パッド6を電源VDDと短絡すると、分圧点15には式
(2)のハイレベルVHが発生する。その結果、複合論理
素子5の入力端子12にはロウレベル、入力端子13にはハ
イレベルが印加されて、入力端子14に入力される信号が
選ばれ出力端子Bに出力する。よって、入力端子Aに入
力した信号Aが出力端子Bに出力されて信号B2になるま
での遅延時間T2は4Tとなる。
以上説明したように、第1図の実施例は遅延時間を3T
又は4Tのいずれかに変化できる。
第3図は本発明の第2の実施例である遅延回路50の応
用回路のブロック図、第4図は第3図の応用回路のタイ
ミングチャートである。
第3図において66はフリップフロップであり、端子D
にデータ信号Dを入力し、データ信号Dのクロック信号
Cを遅延回路50を介してクロック信号入力端子CKに入力
する。
遅延回路50は、クロック信号Cを入力する端子Cに増
幅器51を接続し、増幅器51の出力を増幅器52,信号反転
増幅器53に接続する。
増幅器52の出力は複合論理素子54の入力端子60に接続
する。信号反転増幅器53の出力は複合論理素子54の入力
端子62に接続する。
複合論理素子54の出力端子64をフリップフロップ66の
クロック信号入力端子CKに接続する。電源VDDに抵抗58
を接続し、抵抗58の他端に接続した抵抗59の他端を電源
VSSに接続して分圧回路を構成し、抵抗58と抵抗59との
接続点を分圧点65とする。パッド56を抵抗57を介して分
圧点65に接続する。分圧点65を複合論理素子54の入力端
子63と信号反転増幅器55とに接続する。信号反転増幅器
55の出力は複合論理素子54の入力端子61に接続する。パ
ッド56は電源VDDと接続することにより複合論理素子54
の入力端子60,62に入る信号の切替を行なうことを目的
とする。
信号反転増幅器55の入力信号と複合論理素子54の入力
端子63の入力信号とのハイレベルをVH,ロウレベルをVH
とし、抵抗57,58,59の抵抗値R57,R58,R59は を満たす値にする。
次に、この第2の実施例である遅延回路50の動作を、
クロックの立下りにより動作するフリップフロップ66の
データ入力信号Dとクロック信号Cとの位相関係を例に
とり、第3図及び第4図を参照し説明する。
パッド56を電源VDDと接続しない場合は、分圧点65に
式(3)のロウレベルが発生され、複合論理素子54の入
力端子61にはハイレベル、入力端子63にはロウレベルが
印加される。よって、複合論理素子54は入力端子60に接
続した信号を出力する。
データ信号Dの変化点と遅延回路50の入力信号である
クロック信号Cの立下りとが同時である時、フリップフ
ロップ66のクロック入力端子CKには信号Dに対して遅延
回路50の遅延時間T3だけ遅れた信号64−1が入力され
る。この遅延時間T3がフリップフロップ66のセットアッ
プ時間より大きければ、フリップフロップ66は正常動作
する。
製造条件により上記のセットアップ時間より遅延時間
T3が小さい場合、パッド56と電源VDDとを短絡させる事
により、分圧点65に式(2)のハイレベルを発生し、複
合論理素子54の入力端子61にはロウレベル、入力端子63
にはハイレベルを印加する。よって、複合論理素子54は
入力端子62に接続した信号を出力する。入力端子62の信
号は入力端子60の信号と同じ遅延時間をもっているが、
信号反転増幅器53により信号の反転を起こしている。よ
って、この場合の複合論理素子54の出力信号64−2は、
第4図に示すように、遅延回路50の遅延時間T3に信号64
−2のロウレベル状態の時間T4を加えた値T5だけ遅延時
間が変化し、フリップフロップ66のセットアップ時間よ
り大きい値となる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、論理スイッチにより論
理素子段数又は位相の異る2つの経路の一方を選択して
遅延時間を変化させることができ、例えば、高周波にお
いてフリップフロップのクロック信号の位相余裕度が小
さい場合にも本発明の遅延回路を用いることによりクロ
ック信号の遅延時間の調整ができる効果がある。
又、高周波では信号の取い扱い方によりICは不安定な
特性をしめすが、遅延時間切替用の制御信号は、抵抗接
続回路に設けたパッドと電源供給端子源との短絡開放の
設定によりIC内部で発生することができるので、ICの安
定した特性が得られる。更に、ICパッケージに組み込む
時、新たに遅延時間調節用ピンを設けず内部でのボンデ
ィングにより対処できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例のブロック図、第2図は
第1図の実施例のタイミングチャート、第3図は本発明
の第2の実施例を含む応用回路のブロック図、第4図は
第3図の応用回路のタイミングチャート、第5図は従来
の遅延回路の一例のブロック図、第6図は第5図の従来
例のタイミングチャートである。 1〜4,51,52……増幅器、5,54……複合論理素子、6,56
……パッド、7〜9,57〜58……抵抗、10,53,55……信号
反転増幅器、VDD,VSS……電源。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集積回路中に組込まれ遅延手段として論理
    素子を使用した遅延回路において、それぞれ少くとも1
    つの前記論理素子を含み互いに遅延時間が異り遅延すべ
    き信号を分岐して入力する第1及び第2の経路と、2値
    の制御信号の状態に応じて前記第1及び第2の経路の出
    力のいずれか一方を選択し出力する論理スイッチと、少
    くとも2つの抵抗器ならびに第1及び第2の電源端子な
    らびに接続切替用のパッドを有しこのパッドを開放する
    か前記第1の電源端子に接続するかに応じて前記第1及
    び第2の電源端子に付加した電源電圧を分圧し前記2値
    の制御信号のいずれか一方の値を出力する抵抗接続回路
    とを備えたことを特徴とする遅延回路。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2の経路は同種の前記論理
    素子を互いに異った段数含むことを特徴とする請求項1
    記載の遅延回路。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2の経路の出力は互いに反
    転信号であることを特徴とする請求項1記載の遅延回
    路。
  4. 【請求項4】前記論理スイッチは、前記第1の経路の出
    力及び前記制御信号を入力する第1のAND回路と、前記
    第2の経路の出力及び前記制御信号の反転信号を入力す
    る第2のAND回路と、前記第1及び第2のAND回路の出力
    を入力するOR回路とを有することを特徴とする請求項1
    又は2又は3記載の遅延回路。
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