JP2736663B2 - サーモクロミックフィルムを用いた記録装置 - Google Patents

サーモクロミックフィルムを用いた記録装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フィルム上への画像の書込及び消去が可能
なサーモクロミックフィルムを用いた記録装置に関する
ものである。
(従来の技術) 本発明者等は、先に原稿から読み取った画像をサーモ
クロミックフィルムに書込・形成し、これに光を透過さ
せて投影表示するオーバーヘッドプロジェクタ装置を提
案した(特開昭63−167341号公報参照)。
前記サーモクロミックフィルム(以下、単にフィルム
ともいう)は、第4図に示したような特性を有する。即
ち、常温a(透明状態)又はd(不透明状態)にあるフ
ィルムを第1の温度b(63〜67℃)まで加熱すると、光
学的に透明な状態になり、それを常温に戻しても透明を
維持する。次に、フィルムを第2の温度c(72℃付近)
まで加熱すると、白濁化し、それを常温に戻すとdの不
透明状態になる。
従って、既に画像が形成されているフィルムに第1の
温度(透明化温度)を全面的に印加すれば画像は消去さ
れる。また、その消去されて透明になったフィルムに、
原稿画像を読み取った信号に対応して第2の温度(白濁
化温度)を選択的に印加すれば、新たな画像が形成され
る。このように、不要な像を消去し、所望の画像を形成
するようにすれば、限られた長さのフィルムで多数の投
影用フィルムを作成することができる。
第5図は、このようなサーモクロミックフィルムを使
用したオーバーヘッドプロジェクタの一例を示したもの
であり、1はサーモクロミックフィルム、2は消去ロー
ラで、内部にハロゲンヒータ3を有する。4は圧着ベル
トで、サーモクロミックフィルム1を消去ローラ2に圧
着させる。5はサーマルヘッドで、プラテンローラ6の
フィルム搬送に従って順次記録する。7はステージガラ
ス、8は搬送用ガラスで、サーマルヘッド5により画像
を形成されたフィルムが送り込まれる。9はフレネルレ
ンズ、10は投影用ランプ、11は投影レンズ、12はミラー
である。また、13は原稿移動台であり、投影したい画像
の原稿14を載置して矢印方向に移動させる。15はCCD等
の画像読取手段で、原稿14の移動に従って原稿面を走査
し、読み取る。
上記のように構成されたオーバーヘッドプロジェクタ
では、消去ローラ2により透明化温度が印加されて画像
を消去されたフィルム1が順次送り出される。一方、原
稿移動台13の移動に従って原稿画像が順次読み取られ、
その信号はサーマルヘッド5に送られ、ヘッドはその信
号に応じて消去済フィルムに白濁化温度を選択的に印加
し、画像を形成する。画像が形成されたフィルムがステ
ージガラス7の所定の位置に来たときは、原稿移動台13
は投影光が通る範囲外に移動しており、そこで、投影用
ランプ10が点灯すると、所望の像が投影レンズ11、ミラ
ー12を経て図示しないスクリーンに投影4される。
(発明が解決しようとする課題) ところで、消去ローラ2は、フィルム1に透明化温度
を印加するものであるから、材質としては熱伝導性の良
好な金属、例えば黄銅やアルミニウム等が好ましいが、
同時にフィルムの搬送を兼ねるので、表面に摩擦係数の
高い、例えばゴム等の層を形成していることが多い。実
際によく似た構成で、複写機の定着ローラがあるが、こ
の場合は、アルミニウムの表面に厚さ0.3mm以上のゴム
を貼着したものが多く使用されている。しかしながら、
高温をかければよいという定着ローラとは異なり、消去
ローラの場合は、透明化温度63〜67℃という温度範囲を
厳しく制御しなければならない。そのためには、消去ロ
ーラの表面温度と、ローラによる加熱時間を考慮する必
要がある。
第1図において、Iは、金属の表面に厚さ0.3mmのゴ
ム層を形成した消去ローラにおける透明化温度63〜67℃
が得られる領域を示したものである。ここで、加熱時間
はフィルムの送り速度に影響するので1秒程度が適当で
あるが、その場合、0.3mm厚のゴム層の熱伝導度により
消去ローラの表面温度は75〜79℃程度にする必要があ
る。ところが、このIの領域のように、カーブが立つと
いうことは、フィルムの送り停止中に消去ローラ部に接
している部分のフィルムは長時間白濁化温度以上に曝さ
れることになり、画像の形成が不可能になる。
一方、第1図におけるIIは、金属の表面にゴム層を持
たない消去ローラにおける透明化温度が得られる領域を
示したものであるが、この場合は、消去ローラ表面温度
70℃付近で、加熱時間が1.0秒でも、それ以上でも透明
化温度範囲に入っており、従って、フィルムが停止して
いても、連続搬送の場合も確実に消去することができ
る。しかしこの場合は、ローラ表面の摩擦係数が小さい
のでスリップ等の問題が生じる。
そこで、本発明の第1の目的は、所要の摩擦係数を有
し、しかも、1秒間の加熱でも、停止中の加熱でも共に
確実な消去が得られる消去ローラを備えたサーモクロミ
ックフィルムを用いた記録装置を提供することである。
次に、前記サーモクロミックフィルムは、温度のみで
なく、圧力によっても透明化及び白濁化が促進されるこ
とが知られている。透明化温度が63〜67℃とその制御範
囲が狭いので、これに圧力作用を付加することにより、
より確実な画像消去が得られる。
そこで、本発明の第2の目的は、温度と圧力の両方を
併用することにより、確実な消去が得られる消去ローラ
を備えたサーモクロミックフィルムを用いた記録装置を
提供することである。
サーモクロミックフィルムは、消去、書込を繰返して
多数回使用するものであるから、傷をつけないようにす
る必要がある。特に、通常サーマルヘッドで紙に印字す
る場合のように、強い印字圧をかけると、フィルムのベ
ース面に傷がつき、画像は消去してもその傷が残るた
め、画像品質の低下を招くことになる。
そこで、本発明の第3の目的は、サーモクロミックフ
ィルムに印字傷が付かず、しかも所要のコントラストが
得られるようにしたサーモクロミックフィルムを用いた
記録装置を提供することである。
(課題を解決するための手段) まず、第1の目的を達成するために、サーモクロミッ
クフィルムの画像を消去する手段が、金属の表面に厚さ
0.1mm以下のゴム層を備えたローラから構成される。
また、第2の目的を達成するために、画像を消去する
手段に、消去温度まで加熱した状態でサーモクロミック
フィルムに圧力を印加する手段を設けたものである。
さらに、第3の目的を達成するために、サーモクロミ
ックフィルムに画像を形成するサーマルヘッドを、横軸
に印字エネルギー、縦軸に印字ヘッド圧をそれぞれとっ
た座標において、印字ヘッド圧がサーモクロミックフィ
ルムに印字傷を発生させるラインより小さい領域で、か
つ所要コントラストが得られるラインより大きい領域で
使用するように構成したものである。
(作 用) 画像消去ローラとして、金属の表面に厚さ0.1mmのゴ
ム層を貼着すると、透明化温度63〜67℃が得られる領域
は、第1図におけるIIIの範囲となり、この領域では、
消去ローラの表面温度を70℃程度に制御すれば、フィル
ムを加熱する時間が1秒でも、また停止の状態でも略透
明化温度範囲に入ることになる。
また、画像を消去する手段に圧力印加手段を付加する
と、消去温度まで加熱した状態、つまりサーモクロミッ
クフィルムの活性化状態で圧力を加えることになるか
ら、非常に効率よく画像の消去を行なうことができる。
その結果、透明化温度が得られる領域は、第1図におけ
るIVの範囲となり、消去ローラの表面温度制御範囲が広
くなって確実な画像消去が得られる。
さらに、サーマルヘッドの印字圧と印字エネルギーを
適宜設定し、その印字圧を、第3図に示すように、印字
傷発生ラインより小さく、所要コントラストのラインよ
り大きくすることにより、フィルムへの傷の発生を防止
することができる。
(実施例) 以下、図面を参照して実施例を詳細に説明する。第2
図は、本発明の一実施例を示したもので、第5図と同一
名称の部分には同一の符号を付してある。まず、消去ロ
ーラ2は、金属21、例えばアルミニウムをベースとし、
その表面に厚さ0.1mmのゴムの層22を貼着してある。内
部にはハロゲンヒータ3が配置され、このヒータにより
消去ローラ2が加熱され、このローラに圧着ベルト4に
より圧着、搬送されるサーモクロミックフィルム1が透
明化温度に加熱される。フィルム1は、連続的に送られ
ているときは約1秒間ローラに接しており、また、搬送
が停止されているときは長時間接することになる。23は
圧着ローラであり、フィルム1が透明化温度に加熱され
た状態で、例えば、400〜500g/cmの圧力をかけられる。
24はサーマルヘッド5の直前に配置された除電ブラシで
あり、フィルム1に付着したゴミを除去する。ゴミが付
着していると、フィルムが硬いためフィルム内に埋め込
まれず、サーマルヘッドとフィルムに挟まれて動けなく
なり、その部分の印字がされずに、像に縦筋状の線が入
り易い。サーマルヘッド5は、その印字圧と印字エネル
ギーを第3図のハッチングで示した範囲内に設定されて
いる。
次に、本実施例の作用について説明する。まず、消去
ローラ2が、金属21をベースにして、その表面に厚さ0.
1mmのゴムの層22を貼着してあるから、このときのロー
ラ表面温度を70℃付近に設定すれば、加熱時間が1秒及
び搬送停止のいずれの場合も、第1図のIIIで示される
ように、フィルム1は透明化温度の範囲で加熱され、白
濁化温度まで加熱されることはなく、従って、確実な消
去動作を行なうことができる。さらに、圧着ローラ23に
よる圧着が加わるので、透明化温度の範囲は第1図のIV
で示すようになり、温度制御に余裕ができ、かつ効率よ
く消去を行なうことができる。また、消去ローラ2とサ
ーマルヘッド5とを近づけて配置すると、消去温度に加
熱されたフィルムの温度が下がらないうちに、サーマル
ヘッドによる書込が行なわれるので、サーマルヘッドの
印字エネルギーを低減することが可能になる。さらに、
サーマルヘッド5では、第3図のハッチングで示した領
域内の印字圧で印字が行なわれるので、フィルムへの印
字傷の発生を防止することができ、使用回数を延ばすこ
とができる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、加熱時間の長
短いずれにおいてもサーモクロミックフィルムの確実な
消去を行なうことができるとともに、さらに温度に圧力
を併用することにより、消去動作を容易にし、また、サ
ーモクロミックフィルムに印字傷が付かず、しかも所要
のコントラストを得ることができるなどの効果を奏する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、消去ローラの表面条件と加熱時間とサーモク
ロミックフィルムにおける透明化温度領域との関係を示
す図、第2図は、本発明の一実施例の構成を示す図、第
3図は、印字圧と印字傷との関係を示す図、第4図は、
サーモクロミックフィルムの温度特性図、第5図は、サ
ーモクロミックフィルムを用いたオーバーヘッドプロジ
ェクタの一例の構成図である。 1……サーモクロミックフィルム、2……消去ローラ、
3……ハロゲンヒータ、 4……圧着ベルト、5……サーマルヘッド、6……プラ
テンローラ、21……金属、 22……0.1mm厚のゴム層、23……圧着ローラ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め定められた第1の温度で加熱すると光
    学的に透明となり、常温に戻しても透明を維持し、前記
    第1の温度より高い予め定められた第2の温度で加熱す
    ると光学的に不透明となり、常温に戻しても不透明を維
    持するサーモクロミックフィルムを使用し、前記第1の
    温度を加えて既に形成されている画像を消去し、前記第
    2の温度を選択的に加えて画像を形成する記録装置にお
    いて、 前記第1の温度をサーモクロミックフィルムに加えて画
    像を消去する手段が、金属の表面に厚さ0.1mm以下のゴ
    ム層を備えたローラからなることを特徴とするサーモク
    ロミックフィルムを用いた記録装置。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の記録装置において、サ
    ーモクロミックフィルムに第1の温度を印加して画像を
    消去する手段が、消去温度まで加熱した状態でサーモク
    ロミックフィルムに圧力を印加する手段を備えているこ
    とを特徴とするサーモクロミックフィルムを用いた記録
    装置。
  3. 【請求項3】予め定められた第1の温度で加熱すると光
    学的に透明となり、常温に戻しても透明を維持し、前記
    第1の温度より高い予め定められた第2の温度で加熱す
    ると光学的に不透明となり、常温に戻しても不透明を維
    持するサーモクロミックフィルムを使用し、前記第1の
    温度を加えて既に形成されている画像を消去し、前記第
    2の温度を選択的に加えて画像を形成する記録装置にお
    いて、 前記第2の温度をサーモクロミックフィルムに加えて画
    像を形成するサーマルヘッドを、横軸に印字エネルギ
    ー、縦軸に印字ヘッド圧をそれぞれとった座標におい
    て、印字ヘッド圧が前記サーモクロミックフィルムに印
    字傷を発生させるラインより小さい領域で、かつ所要コ
    ントラストが得られるラインより大きい領域で使用する
    ことを特徴とするサーモクロミックフィルムを用いた記
    録装置。
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JP2866223B2 (ja) * 1990-06-14 1999-03-08 凸版印刷株式会社 リライタブル記録表示装置
DE60220782T2 (de) * 2001-05-16 2007-10-31 Ricoh Co., Ltd. Vorrichtung zum Drucken, Löschen, und Wiederbeschreiben von sichtbaren Abbildungen auf thermochromischem Aufzeichnungsmaterial

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