JP2761114B2 - ステンレス鋼板の焼鈍方法 - Google Patents
ステンレス鋼板の焼鈍方法Info
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Description
を焼鈍及び酸洗いするステンレス鋼板の焼鈍方法に関す
る。
鋼板を加熱硬化処理しさらに表面の酸化膜を除去する焼
鈍及び酸洗いという操作が焼鈍酸洗設備において行われ
る。従来用いられている焼鈍酸洗設備での2つの方法
を、図4、及び図5を用いて説明する。
のの一例である。図4において、11はステンレス鋼
板、12は加熱炉、13はバーナー(ロングフレームバ
ーナー)、14は冷却帯、15は酸洗設備である。ステ
ンレス鋼板11は、Aの位置から焼鈍酸洗設備に入り、
加熱炉12を連続して通過する間に、ロングフレームバ
ーナー13による放射加熱を受けて昇温していき、焼鈍
に必要な温度まで加熱される。このときの加熱温度は1
0〜30℃/sで、比較的ゆっくりした加熱である。そ
して、焼鈍の温度でしばらく保持されたのち、冷却帯1
4に入り、冷却される。冷却後のステンレス鋼板11は
焼鈍の過程で表面に生成したスケール(酸化膜)を除去
するため、酸洗設備15に入り、脱スケールを行ったの
ち、出口Bより搬出され設備を出る。
の一例である。図5において、21はステンレス鋼板、
22は加熱炉、23はバーナー(カップバーナー)、2
4は冷却帯、25は酸洗設備である。この堅型の焼鈍酸
洗設備は横型の焼鈍酸洗設備と異なり、加熱炉22が縦
向きに設置されており、ステンレス鋼板21は垂直に移
動しながら加熱冷却される。処理プロセスに横型と同様
で入口Aより入ったステンレス鋼板21は加熱炉22で
カップバーナー23により放射加熱され、焼鈍温度まで
昇温される。このときの昇温速度はやはり、10〜30
℃/sのゆっくりした速度である。ステンレス鋼板21
はその後、冷却帯24で冷却された後、酸洗設備25で
脱スケールされ出口Bより設備を出る。
た従来の焼鈍酸洗設備においては以下のような問題があ
る。 図4に示す横型の設備では、鋼板11の加熱に
ロングフレームバーナー13を使用しており、放射伝熱
により加熱しているので、ステンレス鋼板11に対する
放射加熱は熱効率が悪く、ステンレス鋼板11の昇温は
比較的長い時間でゆっくり行われる。このようにして焼
鈍されたステンレス鋼板11の表面に生成したスケール
は厚く、このスケールを除去するための酸洗時間が長く
かかり、酸洗設備が長大となるという問題が生じてい
る。また、図5に示す堅型の設備においても、同様に
放射加熱方式のカップバーナー23を用いて比較的長い
時間をかけて昇温しているため、生成するスケールは厚
く、酸洗時間が長くかかる。したがって、酸洗設備が大
きくなるという問題がある。
の生成を少なくすると共に、酸洗設備の長さを短縮し、
運転費の低減等を図ったステンレス鋼板の焼鈍方法を提
供することを目的とする。
明の第1のステンレス鋼板の焼鈍方法は、オーステナイ
ト系ステンレス鋼板を200℃〜400℃の温度領域か
ら800℃〜900℃の範囲の温度領域まで、対流加熱
方法により50〜200℃/sの昇温速度で加熱するこ
とを特徴とする。
鈍方法は、フェライト系ステンレス鋼板を100℃〜3
00℃の温度領域から550℃〜650℃の範囲の温度
領域まで、対流加熱方法により50〜200℃/sの昇
温速度で加熱することを特徴とする。
上記の従来設備における問題を解決するため、次に示す
手段を用いた新しい方法である。 オーステナイト系
及びフェライト系の鋼板を加熱するバーナーとして放射
加熱方式に代えて、対流加熱方式のインピンジングバー
ナーを用いる。 オーステナイト系ステンレス鋼板の
場合は、オーステナイト系鋼板を200〜400℃程度
の温度域まで予熱後、800〜900℃の温度域までイ
ンピンジングバーナーにより、比較的速い昇温速度50
〜200℃/sで加熱する。 また、フェライト系ス
テンレス鋼板の場合は、フェライト系ステンレス鋼板を
100〜300℃程度の温度域まで予熱後、550〜6
50℃の温度域までインピンジングバーナーにより、比
較的速い昇温速度50〜200℃/sで加熱する。上述
した方法により、次に示すように、酸洗時間が短くて済
むスケールを生成する焼鈍処理が可能となる。
ピンジングバーナーは従来の放射加熱方式のバーナーと
加熱原理が異なり、高温の燃焼ガスを直接ステンレス鋼
板の表面に噴射する加熱方法のバーナーである。この対
流加熱方式のインピンジングバーナーは酸化性が強く、
熱流量が大きいことが特徴であり、鋼板を短時間で昇温
することが可能である。
ーを用いて、オーステナイト系ステンレス鋼板を焼鈍す
る試験を実施し、どの様な加熱方法が酸洗し易いスケー
ルを生成するかについて種々検討を行った。試験によっ
て得られた昇温パターンとその時に生成したスケールの
酸洗時間を図2に示す。この図2はステンレス鋼板を加
熱する際の昇温の状態を加熱炉内の時間について示した
ものである。図2中bで示した昇温のパターンは、従来
の加熱の方法の昇温パターンで、放射加熱方式のバーナ
ーを用いて比較的ゆっくりした昇温速度で長い時間かけ
て昇温するものである。このときのスケールを酸洗して
除去するために要する時間は、80〜100sec 必要で
あった。図2中aで示した昇温パターンは、本発明の第
1の方法の昇温パターンの一例である。400℃以下に
予熱したステンレス鋼板を、インピンジングバーナーを
用いて比較的早い昇温速度(50〜200℃/s)で8
00〜900℃まで昇温し、さらに焼鈍温度まで昇温す
るというパターンである。この時のスケールの酸洗時間
は50〜60sec となり、従来の方法にくらべ大幅に短
縮した。
グバーナーを用いてフェライト系ステンレス鋼板を焼鈍
する試験を実施し、どの様な加熱方法が酸洗し易いスケ
ールを生成するかについて、種々検討を行った。試験に
よって得られた昇温パターンとその時に生成したスケー
ルの酸洗時間を図3に示す。この図3はステンレス鋼板
を加熱する際の昇温の状態を加熱炉内の時間について示
したものである。図3中bで示した昇温のパターンは従
来の加熱の方法の昇温パターンで、放射加熱方式のバー
ナーを用いて比較的ゆっくりした昇温速度で長い時間か
けて昇温するものである。このときのスケールを酸洗し
て除去するために要する時間は50〜80sec 必要であ
った。図3中aで示した昇温パターンは本発明の第2の
方法の昇温パターンの一例である。300℃以下に予熱
したステンレス鋼板をインピンジングバーナーを用いて
比較的早い昇温速度(50〜200℃/s)で550〜
650℃まで昇温し、さらに焼鈍温度まで昇温するとい
うパターンである。この時のスケールの酸洗時間は30
〜35sec となり、従来の方法にくらべ大幅に短縮し
た。
び昇温速度については試験の結果、上記した範囲が最適
であることが明らかとなった。対流加熱方式のインピン
ジングバーナーを用いて比較的早い昇温速度で昇温した
時に生成するスケールが酸洗設し易い理由は次の点であ
る。すなわち、対流加熱方式のインピンジングバーナー
による加熱は、放射加熱にくらべて強酸化性があるから
である。したがって、Feよりも酸化しやすいCrの酸化物
Cr2O3 が生成する割合が多くなる。一般に、スケールの
組成はFeO とCr2O3 とから成るが、この二種が組み合わ
さったFeCr2O4 という組成はspinelと呼ばれ、化学的に
安定であり、酸洗し難いものである。インピンジングバ
ーナーによる加熱では、Cr2O3 主体のスケール組成とな
り、FeCr2O4 の組成の割合いが少くなっていると考えら
れる。また、昇温速度が早く、昇温時間が短いこともス
ケール中に酸洗し難いFeCr2O4 を発達させることをさま
たげる作用をしている。したがって、本方法によれば酸
洗に時間のかかる組成が少いために酸洗時間も短縮され
る。
て1はオーステナイト系ステンレス鋼板、2は予熱帯、
3はインピンジングバーナーによる第1加熱帯、4はイ
ンピンジングバーナー、5はインピンジングバーナーに
よる第2加熱帯、6はカップバーナーによる加熱帯、7
はカップバーナー、8は冷却帯、9は酸洗設備である。
オーステナイト系ステンレス鋼板1は入口Aより設備に
入り、予熱帯2でバーナーの燃焼排ガスにより200〜
400℃に予熱されたのち、インピンジングバーナーに
よる第1加熱帯3においてインピンジングバーナー4に
より、800〜900℃まで昇温速度50〜200℃/
sで加熱昇温される。その後、ステンレス鋼板1はイン
ピンジングバーナー4による第2加熱帯5に入り、イン
ピンジングバーナー4において焼鈍温度(1000〜1
100℃)まで昇温されたのち、カップバーナー7によ
る加熱帯6にはいる。カップバーナー7による加熱帯6
において、カップバーナー7による放射加熱により、温
度保持され、均熱化して組織の安定化を行う。次いでス
テンレス鋼板1は冷却帯8において冷却される。これで
焼鈍操作を終わり、次に酸洗設備9において酸洗を行
い、焼鈍の際に生成したスケールが除去される。
系ステンレス鋼板の焼鈍酸洗設備では、インピンジング
バーナーを用い、第1加熱帯3において400℃程度の
温度域から800〜900℃の温度域まで昇温速度50
〜200℃/sで昇温することが特徴で、スケールの酸
洗に要する時間が短縮化されたため、酸洗設備9が従来
のものと比べ大幅に縮小されている。
鋼板の代りにフェライト系ステンレス鋼板1を用いて、
焼鈍を行った。フェライト系ステンレス鋼板1は入口A
より設備に入り、予熱帯2でバーナーの燃焼排ガスによ
り100〜300℃に予熱されたのち、インピンジング
バーナーによる第1加熱帯3においてインピンジングバ
ーナー4により550〜650℃まで昇温速度50〜2
00℃/sで加熱昇温される。その後、ステンレス鋼板
1はインピンジングバーナー4による第2加熱帯5に入
り、インピンジングバーナー4において焼鈍温度(70
0〜800℃)まで昇温されたのち、カップバーナー7
による加熱帯6に入る。カップバーナー7による加熱帯
6において、カップバーナー7による放射加熱により、
温度保持され、均熱化して組織の安定化を行う。次いで
ステンレス鋼板1は冷却帯8において冷却される。これ
で焼鈍操作を終わり次に酸洗設備9において酸洗を行
い、焼鈍の際に生成したスケールで除去される。
テンレス鋼板の焼鈍酸洗設備では、インピンジングバー
ナーを用い、第1加熱帯において300℃程度の温度域
から550〜650℃の温度域まで昇温速度50〜20
0℃/sで昇温することが特徴で、スケールの酸洗に要
する時間が短縮化されたため、酸洗設備9が従来のもの
と比べ大幅に縮小されている。
明を用いることにより、酸洗し難いFeCr2O4 が少ないCr
2O3主体のスケール組成となるので、オーステナイト系
又はフェライト系ステンレス鋼板の焼鈍酸洗設備は酸洗
設備の長さが、従来の設備の約2/3以下に短縮され、
設備がコンパクト化された。それにより、酸洗の電解設
備などの設備の縮小、運転費の低減など経済的に大きな
効果が得られた。
る。
昇温パターンの説明図である。
パターンの説明図である。
である。
である。
系) 2 予熱帯 3 インピンジングバーナーによる第1加熱帯 4 インピンジングバーナー 5 インピンジングバーナーによる第2加熱帯 6 カップバーナーによる加熱帯 7 カップバーナー 8 冷却帯 9 酸洗設備
Claims (2)
- 【請求項1】 オーステナイト系ステンレス鋼板を20
0℃〜400℃の温度領域から800℃〜900℃の範
囲の温度領域まで、対流加熱方法により50〜200℃
/sの昇温速度で加熱することを特徴とするステンレス
鋼板の焼鈍方法。 - 【請求項2】 フェライト系ステンレス鋼板を100℃
〜300℃の温度領域から550℃〜650℃の範囲の
温度領域まで、対流加熱方法により50〜200℃/s
の昇温速度で加熱することを特徴とするステンレス鋼板
の焼鈍方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3140691A JP2761114B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | ステンレス鋼板の焼鈍方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3140691A JP2761114B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | ステンレス鋼板の焼鈍方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04254524A JPH04254524A (ja) | 1992-09-09 |
| JP2761114B2 true JP2761114B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=12330378
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3140691A Expired - Lifetime JP2761114B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | ステンレス鋼板の焼鈍方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2761114B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108486338B (zh) * | 2018-03-22 | 2019-06-28 | 钢铁研究总院 | 一种双相不锈钢及其热加工方法 |
-
1991
- 1991-02-01 JP JP3140691A patent/JP2761114B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04254524A (ja) | 1992-09-09 |
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