JP2811588B2 - 模様入り積層不織布の製造装置 - Google Patents

模様入り積層不織布の製造装置

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、積層不織布の製造装置に関し、詳しくは、
種々の色彩を有する包装材あるいは装飾材として好適な
多層構造の模様入り不織布を一連の工程で連続的に製造
する装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、不織布に任意の模様をつける方法としては、一
種又は二種以上の色相の原綿を混じたウエッブにより形
成された不織布地に、後加工でプリント又はエンボス加
工を施す方法、予め任意の形状にスリット又は型抜きし
た繊維シートを不織布地にニードリングを施す方法、あ
るいは、特公昭49−13951号公報に開示されているよう
に、カージング条件を設定して繊維の落下量を増加さ
せ、かつ繊維供給部に原綿、ラップなどの繊維群と異種
又は異色のスライバ又は塊状の繊維集合体を同時に供給
してカージングしつつ、落下した繊維を連続的にコンベ
ア上に捕集する方法などが提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、型抜きした繊維シートを不織布地にニ
ードリングするものは、模様部分が厚くなり、全体とし
て不均一な厚みを持つことになる。また繊維集合体をカ
ージングして連続的にコンベア上に捕集する方法は、幾
何学的模様など繊細な模様形成が難しく、模様の輪郭が
不鮮明になり、柄模様に立体感が乏しいという欠点があ
る。
これを解決するために、任意の短繊維の展綿積層体を
プレニードリング加工したシート状物に任意の糸あるい
は糸状物を用いてキルティング加工をして任意の模様を
縫着し、次いでニードリング加工を施して模様付けする
方法(特公平1−37504号公報参照)が提案されている
が、この方法は製造工程数が多く、かつ時間もかかると
いう欠点がある。
模様入り不織布は、通常カーペットのような比較的高
価な製品に適用されるが、一方、模様の輪郭が明瞭で、
厚さも厳しく規定されるなど、製品に要求される規格は
厳格である。しかし、包装材等の用途に供されるもの
は、経済性と外観が重要視される。
そこで、本発明は、製造工程数並びに製造に要する時
間を少なくして、安価で外観のよい模様入り積層不織布
を製造する装置を提供することを目的とするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、先に、積層不織布を連続的に製造する
装置を提案した(特願平1−162781号(特開平03−3325
3号公報)参照)。その製造装置は、 a.一定速度で移動するネット状エンドレスベルトと、 b.このネット状エンドレスベルトに複数段縦続的に配設
され、各段がそれぞれネット状エンドレスベルトの上面
に配置されたフード内に原料繊維を供給する原料供給装
置、ネット状エンドレスベルトの下面に配置された吸引
フードを介して空気を吸引する吸引ブロワ、及び吸引ブ
ロワによる空気吸引によりネット状エンドレスベルト上
に堆積された原料繊維を加熱圧縮する加熱圧縮ローラ対
からなる層形成ステージ群と、 c.複数段の層形成ステージ群により順次積層された原料
繊維を最終的に加熱圧縮して融着させる熱圧縮ローラ対
とから構成されている。
本発明は、前記層形成ステージ群のうち任意に選択さ
れたステージにおいて、主エンドレスベルトの下面に密
接して同一速度で移動し、それぞれ所望の模様に応じて
形成された通気部分とその他の非通気部分とを有する副
エンドレスベルトを設けた構成としたものである。
(作 用) 上記製造装置では、各層形成ステージにおいて、吸引
フードにより吸引される空気流の中に、それぞれ各ステ
ージ毎に異なる原料繊維を原料供給装置により供給する
と、その原料繊維は空気と混合されて吸引フード方向に
流れるので、ネット状主エンドレスベルト上に各原料繊
維が均一に堆積され、それを加熱圧縮ローラ対で仮止め
する。
ここで、任意に選択された副エンドレスベルトを備え
たステージにおいては、所要の模様に応じて形成された
副エンドレスベルトの通気部分のみ空気流が集中するの
で、その部分のネット状主エンドレスベルト上にのみ原
料繊維が堆積し、模様が形成される。
このようにして、順次、異種繊維を連続的に積層して
最終的に熱圧着し、一連の工程で複数層の模様入り積層
不織布を製造することができる。
模様付けにおいて、隣接する二つのステージの副エン
ドレスベルト間で、通気部分と非通気部分が互いに逆の
関係になるようにしておけば、厚さが均一な模様入り不
織布が得られる。
模様付けに用いる繊維が細く、短くなればなる程模様
の輪郭が明瞭になり、逆に、数cmの長さの繊維を使用す
ると、ぼかし模様が得られる。
また、副エンドレスベルトの通気部分と非通気部分が
互いに逆の一対のステージを持つのでなく、片方のみの
場合や、あるいは特定のステージを省くことにより、立
体的模様や透し模様の積層不織布を得ることができる。
(実施例) 以下、図面を参照して実施例を詳細に説明する。第1
図は、本発明の一実施例の模様入り積層不織布を製造す
る装置を示したもので、81はネット状の主エンドレスベ
ルトであり、一定速度で矢印方向に移動する。この主エ
ンドレスベルトに第1段,第2段,第3段及び第4段の
層形成ステージが縦続的に配設されている。このうち、
第2段及び第3段を模様形成ステージとする。11,12,1
3,14は、それぞれ主エンドレスベルト81の上面に配置さ
れた各ステージのフード21,22,23,24内に原料繊維を供
給する原料供給装置、31,32,33,34は、主エンドレスベ
ルト81の下面に配置された各ステージの吸引フード41,4
2,43,44を介して空気を吸引する吸引ブロワ、51a・51b,
52a・52b,53a・53b,54a・54bは、吸引ブロワ31,32,33,3
4による空気吸引により主エンドレスベルト81上に堆積
された原料繊維をそれぞれ加熱圧縮して仮止めする加熱
圧縮ローラ対、61,62,63,64は、加熱圧縮ローラ51a,52
a,53a,54aの加圧機である。
71,72は、第2段、第3段の模様形成ステージにおけ
る吸引フード内に配設された副エンドレスベルトで、ネ
ット状主エンドレスベルト81の下面に密接して同一速度
で循環移動し、かつそれぞれ所要の模様に応じて通気部
分とその他の非通気部分とを有している。
また、82は、各層形成ステージにより順次積層された
原料繊維を最終的に加熱圧縮して融着させる熱圧着ロー
ラ対、83は、原料供給装置11,12,13,14を制御する原料
供給制御装置、84は、加圧機61,62,63,64を制御する加
圧制御装置、85は、吸引ブロワ31,32,33,34を制御する
吸引ブロワ制御装置、86a,86bは、第1段ステージの入
り口に配置され、外気の流入を極力防止するようにした
シール用のローラ対であり、例えば可撓性のシール部材
に置き換えることもできる。87は、副エンドレスベルト
71,72の模様の関係位置を合せる位置制御装置である。
次に、本実施例の動作を説明する。まず、原料供給制
御装置83によりコントロールされた原料供給装置11から
第1段層形成ステージのフード21内に原料繊維が投入さ
れ、フード内を流れる空気と混合される。一方、主エン
ドレスベルト81の下側では吸引フード41を介して吸引ブ
ロワ31が空気を引いているので、一定速度で移動する主
エンドレスベルト81上に原料繊維が順次堆積し、ウエッ
ブ状の層を作る。このウエッブは原料繊維の融点近くに
加熱した加熱圧縮ローラ51aで表面を軽く圧縮されなが
ら第2段の模様形成ステージのフード22内に移動する。
第2段の模様形成ステージの吸引フード42内には副エ
ンドレスベルト71が配置されており、この副エンドレス
ベルト71は、例えば第2図(a)に示したように、ベル
トに所望の図柄を打抜加工したもので、打抜通気部分92
とその他の非通気部分91とからなっている。そして、ネ
ット状主エンドレスベルト81の下面に密接して同一速度
で循環移動している。そこで、原料供給制御装置83によ
りコントロールされた原料供給装置12から、模様を形成
する原料繊維がフード22内に供給されると、フード22内
の空気の流れは副エンドレスベルト71の打抜通気部分92
に導かれ、従って、その通気部分92に対応する主エンド
レスベルト81上のみに原料繊維が島状に堆積する。この
二重に堆積されたウエッブは加熱圧縮ローラ52aにより
表面を軽く圧縮されながら第3段の模様形成ステージの
フード23内に移動する。
第3段の模様形成ステージには、第2図(b)に示し
たように、第2段のステージの副エンドレスベルト71
(第2図(a)のもの)とは陰陽逆の、所望の図柄をし
た非通気部分93と、ネットからなる通気部分94とを有す
る副エンドレスベルト72が配置され、主エンドレスベル
ト81の下面に密接して同一速度で循環移動している。さ
らに、第2段のステージで堆積した模様島の位置と副エ
ンドレスベルト72の非通気部分93の位置とが一致するよ
うに位置制御装置87により調整されている。そこで、原
料供給制御装置83によりコントロールされた原料供給装
置13から原料繊維がフード23内に供給されると、フード
23内の空気の流れは副エンドレスベルト72の非通気部分
93を避けるように導かれてネット状主エンドレスベルト
81上に原料繊維が模様島を囲むようにして堆積する。こ
のウエッブは加熱圧縮ローラ53aにより表面を軽く圧縮
されながら第4段の層形成ステージのフード24内に移動
する。
第4段の層形成ステージでは、第1段の層形成と同様
に、均一な第3層のウエッブの堆積が行なわれる。最終
ステージを経たウエッブの連続積層体は、熱圧着ローラ
対82により加熱圧着され、模様入り不織布が完成する。
原料供給装置11,12,13,14は、原料繊維の種類、材質
等に合わせた機構のものが必要である。例えば、長繊維
束を原料とする場合はカッター機能付き、短繊維の場合
は一定量の送り機構が必要である。また、各ステージ毎
の目付量に応ずる繊維供給率は異なるので、吸引空気量
も異なる。特に模様付けのステージでは、模様の大小に
より空気の通過面積が異なるので、予め最適吸引空気量
を求めて制御する。さらに、ネット上に堆積されたウエ
ッブ層が順次厚くなると、前述のように通気抵抗や吸引
空気の影響で、その表面に受ける圧力に差異が生じ、表
面の汚れが生じるので、各段ステージの終端で原料の融
点付近まで加熱したローラで軽くウエッブ表面を圧縮
し、次段ステージに引き渡す。
上記製造装置を使用して模様入り3層の積層不織布を
製造する場合の具体例を示す。この場合、第1段から第
4段までのステージを使用し、模様付けは第2段及び第
3段で行なう。使用した原料は、第1段と第4段ではポ
リプロピレンのスプリットファイバの長繊維束を用い、
第2段及び第3段ではポリプロピレンの短繊維を用い
た。従って、第1段及び第4段の原料供給装置11,14は
カッター付き、第2段及び第3段の原料供給装置12,13
は短繊維送り機構付きのものとなる。これらの原料を各
段毎に応ずる目付量でフード内に投入して空気と混合
し、吸引ブロワにより空気を吸引すると、ネット状エン
ドレスベルト81上にウエッブ層を堆積させるが、各段の
原料供給率、空気量、加熱圧縮ローラの加熱温度、圧縮
力の一例を次表に示す。
この場合、ベース布を形成するスプリットファイバは
幅5〜10μm、長さ20〜50mm、模様付け繊維は幅5〜10
μm、長さ5〜10mmであった。この製造の一例におい
て、第2段及び第3段の原料として繊維長の長いものを
使用すると、模様の輪郭がぼけてくるので、用途に応じ
て輪郭の多様な模様付けができる。また、第2段ステー
ジを省略すると、透し模様が得られ、第3段及び第4段
ステージを省略すると、凹凸のある立体的模様が得られ
る。
上記実施例では、模様の色は一色として説明したが、
色の種類を増やすには、第2段の模様形成ステージを複
数にすればよい。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、積層不織布の
製造装置において、一つのラインに所要段数の層形成ス
テージを縦続的に配設し、かつ所望の模様に応じた通気
部分を有する副エンドレスベルト装置を中間ステージに
配設し、各ステージにおける原料繊維の種類や目付量等
の諸条件に合わせて制御することにより、複数層からな
る模様付き不織布を連続して生産することができ、生産
性の向上、コストの低減を図ることができる。例えば3
層の模様入り不織布の製造について単純にその効果を見
積ると、従来技術では2乃至3工程の加工により模様付
けしていたが、本発明によれば、1工程で製造できるよ
うになった。さらに模様の付け方として、輪郭を明瞭に
する方法、あるいはぼかし模様、透し模様を任意に選択
することができ、また均一の厚さの模様や立体的模様な
ど多種の模様付けが可能になり、用途に応じた幅広い製
品作りが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の模様入り多層不織布の製
造装置の構成図、第2図は、副エンドレスベルトの平面
図である。 11,12,13,14……原料供給装置、21,22,23,24……フー
ド、31,32,33,34……吸引ブロワ、41,42,43,44……吸引
フード、51a・51b,52a・52b,53a・53b,54a・54b……加
熱圧縮ローラ対、61,62,63,64……加圧機、71,72……副
エンドレスベルト、81……ネット状主エンドレスベル
ト、82……熱圧着ローラ対、83……原料供給制御装置、
84……加圧制御装置、85……吸引ブロワ制御装置、86a,
86b……シール用ローラ対、87……位置制御装置、91,93
……非通気部分、92,94……通気部分。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a.一定速度で移動するネット状主エンドレ
    スベルトと、 b.該ネット状主エンドレスベルトに複数段縦続的に配設
    され、各段がそれぞれ前記ネット状主エンドレスベルト
    の上面に配置されたフード内に原料繊維を供給する原料
    供給装置、前記ネット状主エンドレスベルトの下面に配
    置された吸引フードを介して空気を吸引する吸引ブロ
    ワ、及び前記吸引ブロワによる空気の吸引によりネット
    状主エンドレスベルト上に堆積された原料繊維を加熱圧
    縮する加熱圧縮ローラ対とを備えた層形成ステージ群
    と、 c.前記層形成ステージ群のうち任意に選択されたステー
    ジにおいて、前記主エンドレスベルトの下面に密接して
    同一速度で移動し、それぞれ所要の模様に応じて形成さ
    れた通気部分とその他の非通気部分とを有し、前記通気
    部分に対応する前記主エンドレスベルト上のみに原料繊
    維を堆積させて模様を形成する副エンドレスベルトと、 d.複数段の層形成ステージ群により順次積層された原料
    繊維を最終的に加熱圧縮して融着される熱圧着ローラ対
    と、 から構成され、前記各ステージにおいて堆積する原料繊
    維を違えて連続的に積層することを特徴とする模様入り
    積層不織布の製造装置。
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