JP2853980B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents
タイヤトレッド用ゴム組成物Info
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Description
ム組成物に関し、更に詳しくは未加硫時の加工性を改良
した、加硫可能なシリカ配合タイヤトレッド用ゴム組成
物に関する。本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、
例えばキャップトレッド、サイドトレッド及びアンダー
トレッド用として有用である。なお、ここで「シリカ」
とは含水ケイ酸のことであり、ゴム用として用いられる
窒素比表面積が50〜300m2 /gのものをいい、ま
た、「加硫」とは、硫黄や過酸化物などによる架橋を含
むものとする。
は知られており、例えば低発熱性で耐摩耗性などに優れ
たタイヤトレッド用ゴム組成物として使用されている。
しかしながら、シリカを配合したタイヤトレッドは低転
動抵抗で湿潤路のグリップ性は良いが未加硫配合物の粘
度上昇、加硫遅延、混合まとまりの低下などが起り、生
産性が悪化するという問題があった。特に、単純にシリ
カ及びカーボンを同時に混合した場合、カーボンとゴム
は充分な接触及び反応が起こり充分な混合を促進するが
シリカとは充分ではなく、シリカの分散不良を引き起こ
し充分なシリカの特性が生かされなかった。かかる問題
を解決すべく、従来から種々の提案があるが、いずれも
実用上満足のいくものとは言えないのが実情である。
添加したり(例えばゴム工業便覧〈第四版〉,517〜
518頁,平成6年発行参照)、カルボン酸金属塩を添
加したり(例えばTire Technology I
nternational1995,107〜108頁
参照)、シリカを予じめシリコーンオイルで処理したり
(例えば特開平6−248116号公報参照)すること
などが提案されているが、いずれも実用上充分な方法と
は言えない。更に、混合時の焼け発生やまとまりの低下
に対しては、混合回数を増加するなどの方法をとる以外
に方法が無く、また、カーボンとシリカを混合する場合
にも、別々に混合するか、もしくは混合時間や混合回数
を長くしているのが実状である。
の従来技術の問題点を排除して、シリカ配合加硫性ゴム
組成物の特性、例えば低発熱性や耐摩耗性などの特性を
実質的に損なうことなく、未加硫ゴム組成物の加工性を
改良したシリカ配合加硫性タイヤトレッド用ゴム組成物
を提供することを目的とする。
系ゴム100重量部、カーボンブラック2〜80重量
部、シリカ5〜80重量部、シランカップリング剤及び
式(I):
基を示し、R2 は独立に水素又は有機基を示し、R3 は
独立にアルキル基を示し、mは0又は1以上の整数であ
り、nは1以上の整数である)の繰り返し単位を有する
数平均分子量が200〜100,000のポリシロキサ
ンを含んでなるタイヤトレッド用ゴム組成物が提供され
る。
シロキサン及びシランカップリング剤の量が以下の範囲
のタイヤ用キャップトレッドゴム組成物が提供される。 0.5≦(WPS/WSC)≦7 シリカ配合量×1重量%≦WPS+WSC≦シリカ配合量×
40重量% 式中、WPS:ポリシロキサンの配合量(重量部)、
WSC:シランカップリング剤の配合量(重量部))
組成物を、加硫系を除いて120℃以上の温度にて同時
工程で混合したタイヤ用トレッドゴム組成物が提供され
る。
について詳しく説明する。前述の如く、シリカを配合し
たタイヤトレッドの加硫物性は良好であるが、未加硫時
の加工性に劣るという欠点があった。本発明者らの知見
によれば、これはシリカ表面に存在するシラノール基
(≡Si−OH)に起因し、シラノール基の凝集力によ
りゴム組成物中で構造体が生成して粘度が上昇したり、
シラノール基の極性により加硫促進剤などが吸着されて
加硫が遅延したり、非極性ゴムとの相溶性が十分でない
ために混合のまとまりが低下したりする現象のために未
加硫組成物の加工性が低下する。更に、シリカ配合ゴム
組成物には、ゴムへの補強のために、シランカップリン
グ剤が併用されることが多いが、シリカ粒子の内腔にも
シラノール基が存在し、これがシランカップリング剤と
反応してシランカップリング剤を損失させ、補強効果が
低下するため多量のシランカップリング剤を配合しなけ
ればならないという問題があった。従来技術におけるよ
うに、これにジエチレングリコールなどの極性物質を添
加すると、加硫促進剤などの極性配合剤が吸着される現
象はある程度防止できるが、完全には防止できず、シラ
ンカップリング剤などのシリカ粒子と化学結合する物質
が内腔に結合するのを防止することもできなかった。
繰り返し構造単位を有するポリシロキサンをゴム組成物
中に配合するのでアルコキシシロキサンがシラノール基
と反応して、シリカ粒子の表面を覆うので、従来技術の
問題点を悉く解決して、シラノール基の凝集力や極性に
よって生ずる粘度上昇や加硫促進剤などの極性添加剤や
シランカップリング剤などの無駄な消費を効果的に抑え
ることができる。
前記式(I)のポリシロキサンは、前述の如く、シラノ
ール基と反応するアルコキシシリル基を有し、シリカ粒
子の表面を覆って潤滑効果を示す大きさ、例えば数平均
分子量が200〜100,000、好ましくは500〜
50,000のポリマー(又はオリゴマー)である必要
がある。従って、前述式(I)の繰り返し単位におい
て、≡Si−O−R3 基の存在が必須であり、このた
め、nは1以上、好ましくは5〜1000であり、mは
ゼロであってもよいが、水素基や他の有機基があっても
よい。かかるポリシロキサンは公知物質であり、例えば
一般的には以下のようにして製造することができる。
は相当するポリアルキルハイドロジェンシロキサンとア
ルコールとを触媒存在下反応させることより合成され
る。ポリアルキルハイドロジェンシロキサンとしては、
以下に示したものが例示できる。
タノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、
ヘプタノール、オクタノール、オクタデカノール、フェ
ノール、ベンジルアルコール、の他に、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテルなど酸素原子を有するアルコールを例示す
ることができる。カルボン酸としては酢酸、プロピオン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸などを
例示することができる。触媒としては、塩化白金酸、白
金−エーテル錯体、白金−オレフィン錯体、PdCl2
(PPh3 )2,RhCl2 (PPh3 )2 オクチル酸
錫、オクチル酸亜鉛、又は酸、塩基触媒が使用できる。
は、前述の通り、その末端基には特に限定はなく、製造
時に使用した原料の種類によって定まるものであり、例
えば、トリメチルシリル基、メチルジフェニルシリル
基、トリフェニルシリル基の他、有機基であってもよ
い。
ル基、エチル基又はフェニル基を示し、R2 としては水
素又は有機基を示し、有機基としては、例えば、C
H3 ,C2 H5 、スチレン残基、ジビニルベンゼン残
基、リモネン残基、ブタジエン残基、イソプレン残基な
どをあげることができる。R3 としてはCH3 ,C2 H
5 などの炭素数1〜36のアルキル基などをあげること
ができる。
して配合されるジエン系ゴムは従来から各種ゴム組成物
に一般的に配合されている任意のジエン系ゴム、例えば
天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種
スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポ
リブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジ
エン共重合体ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)な
どをあけることができる。これらのジエン系ゴムは単独
又は任意のブレンドとして使用することができる。な
お、これらのジエン系ゴムは、エチレン−プロピレン共
重合体ゴム(EPR,EPDM)などとブレンドして使
用することもできる。
ング剤は従来からシリカ充填材と併用される任意のシラ
ンカップリング剤とすることができ、典型例としては以
下のようなものをあげることができる。このうち、ビス
−〔3−(トリエトキシシリル)−プロピル〕テトラス
ルフィドが加工性の面から最も好ましい。
及びシランカップリング剤の配合量はポリシロキサンと
シランカップリング剤の総重量がシリカ配合量に対して
1〜40重量%、好ましくは2〜20重量%であり(ポ
リシロキサン/シランカップリング剤)重量比が0.5
〜7、好ましくは1〜4の範囲である。このポリシロキ
サンの配合量が少な過ぎると、所望の効果が得られず、
逆に多すぎるとシリカと結合しない該物質が加硫物から
しみ出す場合があり好ましくない。また、シランカップ
リング剤配合量が少な過ぎると、所望の効果が得られ
ず、逆に多過ぎると混合や押出し工程での焼け(スコー
チ)が生じやすくなるので好ましくない。
リカとカーボンブラックを同じ工程で混合した場合、ジ
エン系ゴムとカーボンブラックとの間に充分な接触/反
応が起こり、混合を促進するが、ジエン系ゴムとシリカ
ではシリカ表面のシラノール基の極性により充分な接触
/反応が得られず、混合時のまとまり、焼け等を起こ
し、且つ、分散も悪化する。また、シリカとカーボンブ
ラックを別々に混合した場合、例えば第1ステップ(工
程)でシリカを混合し、第2工程でカーボンブラックと
その他配合剤を加えた場合、第2工程でのジエン系ゴム
とカーボンブラックの充分な混合の促進がなされず、本
来のカーボンブラックの補強性が得られにくくなる場合
が有る。然るに、前述のごとく、本発明に従えば、シラ
ンカップリング剤と式(I)に示すポリシロキサンを添
加することで同時工程混合時にまとまり、焼けが改善
し、分散も進行することで、シリカとカーボンを別工程
で混合した場合と同等もしくはそれ以上の性能を得るこ
とができる。
須成分に加えて、カーボンブラック、加硫又は架橋剤、
加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、補強
剤、充填剤、可塑性剤、軟化剤などのタイヤ用、その他
一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合
することができ、かかる配合物は一般的な方法で混練、
加硫して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用するこ
とができる。これらの添加剤の配合量も本発明の目的に
反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができ
る。
発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこ
れらの実施例に限定するものでないことは言うまでもな
い。
ンを以下の一般的な方法で合成した。ポリシロキサン1 ポリメチルハイドロジェンシロキサン(KF99、信越
化学工業社製)200g、メタノール85gを混ぜ、塩
化白金酸1%イソプロピルアルコール溶液40μlを添
加、80℃で10時間反応させ合成した。この化合物の
推定構造は式(I)において以下の通りである。 R1 =CH3 ,R2 =H,R3 =CH3 ,m:n=2
1:79,m+n=30 ポリシロキサン2 ポリメチルハイドロジェンシロキサン(KF99、信越
化学工業社製)200g、エタノール120gを混ぜ、
塩化白金酸1%イソプロピルアルコール溶液40μlを
添加、80℃で10時間反応させ合成した。この化合物
の推定構造は以下の通りである。 R1 =CH3 ,R2 =H,R3 =C2 H5 ,m:n=2
1:79,(m+n)=30
配合に用いた他の配合成分は以下の市販品を用いた。 天然ゴム:RSS#1 SBR(NS116):ニポールNS116(日本ゼオ
ン) SBR(NP9528):ニポール9528(日本ゼオ
ン) SBR(NP1530):ニポール1530(日本ゼオ
ン) BR(NP1220):ニポールBR1220L(日本
ゼオン) シリカ:ニプシルAQ(日本シリカ) シランカップリング剤:Si69(デクサ)(化学名:
ビス−〔3−(トリエトキシシリル)−プロピル〕テト
ラスルフィド) カーボンブラック1:シーストKH(東海カーボン) カーボンブラック2:シースト9M(東海カーボン)
チルブチル)−p−フェニレンジアミン アロマオイル:芳香族プロセスオイル 加硫促進剤CZ:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチア
ジルスルフェンアミド 加硫促進剤DPG:ジフェニルグアニジン 酸化亜鉛:亜鉛華3号 ステアリン酸:工業用ステアリン酸
ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に達したと
きに放出したマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を8イ
ンチのオープンロール混練し、ゴム組成物を得た。2ス
テップ混合の場合、1ステップ目は1.8リットルの密
閉型ミキサーで3〜4分間混練し、150±5℃に達し
た時に放出したマスターバッチを2ステップ目に残りの
成分と共に1.8リットルの密閉型ミキサーで3〜5分
間混練し、165±5℃に達した時に放出した2ステッ
プ目のマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を8インチの
オープンロール混練し、ゴム組成物を得た。得られたゴ
ム組成物の未加硫物性を測定した。次に、この組成物を
15×15×0.2cmの金型中で160℃で20分間プ
レス加硫して目的とする試験片を調製し、加硫物性を評
価した。
及び加硫物性の試験方法は以下の通りである。未加硫物性 1)ミキサーでのまとまり:ミキサー放出時のマスター
バッチのまとまりで評価した。但し、2ステップの場合
には2ステップ目マスターバッチの評価である。 ◎…一かたまりにまとまっており、ゴムに取りこまれて
いない粉はほとんどない。 ○…一かたまりにまとまっているが、ゴムに取りこまれ
ていない粉が散見される。 ×…粉が付着している遊離したゴムの小片が見られる。 2)ムーニー粘度:JIS K 6300に基づき10
0℃にて測定した。 3)加硫速度:JIS K 6300に基づき160℃
にて95%加硫度に達する時間を測定した。 4)スコーチ時間:JIS K 6300に基づき12
5℃にて粘度が5ポイント上昇する時間を測定した。
で切り、その表面について目視及び光学顕微鏡(×10
0,400)で確認し、評価した。 ◎…カーボン及びシリカの不良分散塊(数100μm
径)が殆どなく、均等に分散している。 ○…カーボン及びシリカの不良分散塊が数個散見される
が、それ以外はある程度分散している。 △…カーボン及びシリカの不良分散塊が数十個見受けら
れるが、それ以外はある程度分散している。 ×…切りだした表面から粉らしきものが見えるのが確認
でき、カーボン及びシリカの不良分散塊が無数に見受け
られる。 2)300%変形応力、破断強度、破断伸度:JIS
K 6251(ダンベル状3号形)に準拠して測定 3)tanδ:東洋精機製作所製粘弾性装置レオログラ
フソリッドにて20Hz、初期伸長10%動歪み2%で測
定(試料幅5mm、温度0℃及び60℃で測定) 4)耐摩耗性:ランボーン型試験機で測定し、摩耗減量
を指数表示 耐摩耗性(指数)=〔(参照試験片での減量)/(各試
験片での減量)〕×100 但し、参照試験片は表I〜表III においてそれぞれ標準
例1,7及び14として算出した。
及び例5〜6(比較例) これらの例はNR,SBRでの系におけるシランカップ
リング剤、ポリシロキサン及び一括混合の評価結果を示
すものである。配合及び結果を表Iに示す。
例)及び例13(比較例) これらの例はSBRの系におけるシランカップリング
剤、ポリシロキサン及び一括混合の評価結果を示すもの
である。配合及び結果を表III に示す。
(実施例)及び例19〜20(比較例) これらの例はSBRの系におけるシランカップリング
剤、ポリシロキサン及び一括混合の評価結果を示すもの
である。配合及び結果を表III に示す。
イヤトレッド用ゴム組成物にシランカップリング剤及び
前記式(I)のポリシロキサンをシリカと共に配合する
ことにより例3〜6、例10〜13、例16〜20に示
すように、未加硫ゴム組成物の加工性が改良され、且
つ、加硫ゴム物性が同等もしくはそれ以上になり、シラ
ンカップリング剤及び前記式(I)のポリシロキサンを
加えた場合には、例3〜4、例10〜12、例16〜1
8に示すように、シリカとカーボンを同時工程で混合し
ても、別々に混合したものに比べカーボン/シリカの分
散状態が改善され、同等もしくはそれ以上の物性を示し
ており、特に耐摩耗性が向上することは、比較例5〜
6、比較例13及び比較例19〜20と比べると明らか
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ジエン系ゴム100重量部、カーボンブ
ラック2〜80重量部、シリカ5〜80重量部、シラン
カップリング剤及び式(I): 【化1】 (式中、R1 は独立にメチル基、エチル基又はフェニル
基を示し、R2 は独立に水素又は有機基を示し、R3 は
独立にアルキル基を示し、mは0又は1以上の整数であ
り、nは1以上の整数である)の繰り返し単位を有する
数平均分子量が200〜100,000のポリシロキサ
ンを含んでなるタイヤトレッド用ゴム組成物。 - 【請求項2】 ポリシロキサン及びシランカップリング
剤の量が以下の範囲: 0.5≦(WPS/WSC)≦7 シリカ配合量×1重量%≦WPS+WSC≦シリカ配合量×40重量% (式中、WPS:ポリシロキサンの配合量(重量部)、W
SC:シランカップリング剤の配合量(重量部))にある
請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。 - 【請求項3】 加硫系を除く配合物を120℃以上の温
度にて同時工程で混合して得られる、請求項1又は2に
記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
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