JP2952093B2 - モータポンプのモータ部圧力上昇方法 - Google Patents

モータポンプのモータ部圧力上昇方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温でガス化し易い取
扱液を処理する、例えばキャンドモータポンプにおける
モータ部の圧力設定に係り、モータ部の冷却および軸受
の潤滑を行なうロータ室内を循環する取扱液の圧力を有
効に上昇する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、キャンドモータポンプは、図
2に示すように、ケーシング10,主インペラ12,ラ
イナディスク14からなるポンプ部16と、ステータ組
立て18およびロータ組立て20とからなるキャンドモ
ータ部22とから構成されている。そして、これらポン
プ部16とキャンドモータ部22とが、アダプタ24を
介して結合すると共に、主インペラ12とロータ組立て
20とがライナリング26、前部軸受28および後部軸
受30を介して共通のロータ軸32上に取り付けられて
いる。
【0003】ところで、この種のキャンドモータポンプ
は、ロータ軸32が軸封されていないため、モータ部2
2の冷却および前部および後部軸受28,30の潤滑
は、ポンプ取扱液で行われるが、この冷却および循環
は、高温形のキャンドモータポンプにおいては、モータ
部22の前部ロータ室34側において主インペラ12と
は別に独立して設けた補助インペラ38により行われ
る。すなわち、補助インペラ38によって昇圧された取
扱液が、管路40、冷却器42、管路44、液溜り4
6、通路48および後部軸受30の軸受面、後部ロータ
室36、前部ロータ室34、通路50および前記軸受2
8の軸受面を経て、再び補助インペラ38へ循環するこ
とにより、前記冷却および潤滑が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た冷却、潤滑操作は、独立した循環系であるにも拘ら
ず、特にガス化し易い高温取扱液に対しては、充分な信
頼性を達成し得ないことが判明した。
【0005】すなわち、図3に示す補助インペラ38部
分の詳細図において、前部ロータ室34の取扱液は、通
路50および前部軸受28の軸受面を通り補助インペラ
38の吸込入口部52へ至り、昇圧されて吐出部54か
ら吐出される。そして、この場合、吸込入口部52の圧
力すなわち吸込圧は、前記吸込入口部52が通路56お
よびライナリング26(図2参照)を介して主インペラ
12の吸込入口部に連通しているので、主インペラ12
の吸込圧すなわち主プロセスの取扱液の吸入圧(以下、
単に主プロセス吸込圧と略称する。)と略同一の圧力に
設定される。
【0006】しかるに、前記状態においては、ロータ
室、殊に通路50を介して直接吸込入口部52に連通し
ている前部ロータ室34の圧力も前記主プロセスの吸込
圧と略同圧に設定される。従って、このような状態にお
いては、取扱液が高温かつガス化し易い液体である場合
に、冷却器42で冷却されている取扱液の温度が所定値
を越えると、循環液が容易にガス化される事態が発生す
る。すなわち、従来の冷却、潤滑操作においては、前述
した循環液のガス化により、モータ部の冷却ならびに軸
受の潤滑が阻害されると共に、さらにガス化された気泡
の崩壊時にキャビテーション、エロージョン等が引き起
こされる難点があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、モータ部におけ
る循環液としてのポンプ取扱液のガス化を阻止するよ
う、前記取扱液の圧力を上昇する方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】先の目的を達成するため
に、本発明に係るモータポンプのモータ部圧力上昇方法
は、モータ部の前部ロータ室側に設けた補助インペラに
より独立したポンプ取扱液の循環系を構成し、モータ部
の冷却および軸受の潤滑を行うようにしたモータポンプ
において、補助インペラにその吸込入口部から半径方向
外向きに延在する吸込流路を設け、吸込入口部が通路を
介して主インペラの吸込入口部に連通するように構成
し、ロータ室内を循環する取扱液を前記半径方向外向き
に延在する吸込流路に流入することにより、前記循環す
る取扱液の圧力を補助インペラの吸込入口部の圧力より
上昇するよう設定することを特徴とする。
【0009】
【作用】ロータ室内を循環する取扱液の圧力は、循環液
が補助インペラの半径方向外向きに延在する吸込流路に
流入するため、補助インペラの吸込入口部の圧力すなわ
ち主プロセスの吸入圧より半径方向外向きに延在する
込流路で発生する負圧分だけ上昇させることができる。
【0010】
【実施例】次に、本発明に係るモータポンプのモータ部
圧力上昇方法の実施例につき、この方法を実施する装置
との関係において、添付図面を参照しながら以下詳細に
説明する。なお、説明の便宜上、図2および図3に示す
従来の構造と同一の構成部分には同一の参照符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
【0011】本発明に係る方法は、例えば図2に示す高
温形キャンドモータポンプにおいて、その補助インペラ
を特定の状態に設定することにより有効に達成されるも
のである。従って、これを適用するキャンドモータポン
プの全体的構成は、前述した通りであり、その詳細な説
明は省略する。
【0012】すなわち、図1において、本発明に係る補
助インペラ60は、羽根車形状に構成される。そして、
この補助インペラ60の吸込入口部52には、これから
半径方向外向きに延在する吸込流路62が設けられる。
従って、この吸込流路62の流入部64における圧力
は、流入部64および吸込入口部52の回転速度をそれ
ぞれU2,U1とすると、次式 α・(U22−U1)/2g=(1.2 〜 1.0)×(U22−U1)/2g で算出される値だけ吸込入口部52の圧力すなわち主プ
ロセスの吸入圧(主インペラ12の吸入圧)より昇圧さ
れる。換言すれば、流入部64と通路50で連通する前
部ロータ室34の圧力も、少なくとも前記昇圧分だけ上
昇する。従って、循環する取扱液がロータ室内でガス化
することがない。なお、前記昇圧の大きさは、半径方向
外向きに延在する吸込流路62の長さを適宜選択するこ
とにより任意に設定することができる。
【0013】このようにして、本発明によれば、高温か
つガス化し易い取扱液に対しても、循環する取扱液のガ
ス化を阻止することができるので、モータ部の冷却なら
びに軸受の潤滑が良好に達成される。なお、当然のこと
ながらキャビテーションが発生することもない。
【0014】以上、本発明を好適な一実施例について説
明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、
その精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更が
可能である。また、本発明は、高温キャンドモータに限
定されることなく、この種のキャンドモータポンプ、例
えばスラリ分離形(循環する取扱液には清浄な取扱母液
が供給される)キャンドモータポンプ、あるいは一般の
独立循環系を有するキャンドモータポンプまたはキャン
を有しないモータポンプ等に対しても好適に適用するこ
とができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るモー
タポンプのモータ部圧力上昇方法は、モータ部の前部ロ
ータ室に設けた補助インペラにより独立した取扱液の循
環系を構成し、モータ部の冷却および軸受の潤滑を行う
ようにしたモータポンプにおいて、補助インペラにその
吸込入口部から半径方向外向きに延在する吸込流路を設
け、吸込入口部が通路を介して主インペラの吸込入口部
に連通するように構成し、ロータ室内を循環する取扱液
を前記半径方向外向きに延在する吸込流路に流入するこ
とにより、前記循環する取扱液の圧力を補助インペラの
吸込入口部の圧力より上昇するよう設定したので、循環
する取扱液の圧力を、前記半径方向外向きに延在する
込流路の長さを適宜選択することにより主インペラの吸
込圧すなわち主プロセスの取扱液の吸入圧より適宜の高
圧に任意に設定することができる。
【0016】従って、例えば高温形キャンドモータポン
プ等においては、従来発生していた循環液のガス化を防
止し、モータ部の冷却ならびに軸受の潤滑を確実に達成
することができる。また、当然のことながら、従来にお
けるようにキャビテーションが発生することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータポンプのモータ部圧力上昇
方法を実施するための補助インペラの構成を示す断面図
である。
【図2】本発明方法を好適に適用し得るキャンドモータ
ポンプの全体的構成を示す断面図である。
【図3】従来の補助インペラ部分の構成を示す断面図で
ある。
【符号の説明】12 主インペラ 28 前部軸受 32 共通軸 34 ロータ室前部 38 補助インペラ 52 吸込入口部 54 吐出部 56 通路 60 補助インペラ 62 半径方向外向きに延在する吸込流路 64 流入部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ部の前部ロータ室側に設けた補助
    インペラにより独立したポンプ取扱液の循環系を構成
    し、モータ部の冷却および軸受の潤滑を行うようにした
    モータポンプにおいて、 補助インペラにその吸込入口部から半径方向外向きに延
    在する吸込流路を設け、吸込入口部が通路を介して主イ
    ンペラの吸込入口部に連通するように構成し、ロータ室
    内を循環する取扱液を前記半径方向外向きに延在する
    込流路に流入することにより、前記循環する取扱液の圧
    力を補助インペラの吸込入口部の圧力より上昇するよう
    設定することを特徴とするモータポンプのモータ部圧力
    上昇方法。
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JPS5870098A (ja) * 1981-10-21 1983-04-26 Hitachi Ltd キヤビテ−シヨン防止装置
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