JP2976239B2 - 高温燃焼用複合触媒体 - Google Patents

高温燃焼用複合触媒体

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ガスタービン、工業用および家庭用バーナ
などの燃料−空気混合気の高温燃焼装置において使用さ
れる高温燃焼用複合触媒体に関する。
従来技術とその問題点 天然ガスを燃料とするガスタービンコジェネレーショ
ンシステムおよび発電用の複合ガスタービン発電システ
ムは、大幅な効率改善が可能であるので、省資源および
省エネルギーの達成手段として、注目されている。これ
らの方法に関しては、NOxによる環境汚染防止のため
に、NOx生成量の大幅な抑制が不可欠の条件となってい
る。現在、ガスタービンからの排気中のNOx量を低減さ
せる方法として、アンモニアによる選択触媒還元法(SC
R)が実用化の段階に達している。しかしながら、このN
Ox低減方法には、(イ)危険物であるアンモニアの使用
を必須とする、(ロ)イニシャルコストおよびランニン
グコストが高いなどの問題点があり、これに代る方法と
して、触媒燃焼プロセスが注目されている。
例えば、ガスタービンの効率的な作動が可能である温
度以上で、NOxを著しく低減し得るレベルの稀薄混合気
を触媒の接触酸化作用と熱保持作用とにより、完全燃焼
させる燃焼燃焼手段は、特公昭53−37485号公報に開示
されている。そして、この燃焼手段で使用する触媒は、
例えば、特開昭57−210207号公報、特開昭59−41706号
公報などに開示されている。触媒燃焼システムを実用化
するためには、触媒活性を長期にわたって維持させるこ
とが最も重要である。しかしながら、上記の公知文献に
おいては、長期にわたり触媒活性を維持する点について
の開示乃至教示は、一切存在しない。
その後も、触媒燃焼システムの実用化を目指す研究が
広く行なわれている。その結果、貴金属であるパラジウ
ム或いは白金を主触媒活性成分とする触媒は、1000℃以
上の酸化雰囲気において、揮発性を示して、1000℃以上
では安定性が得られないことが判明している。また、揮
発性の低い卑金属酸化物系の触媒においても、公知の単
一酸化物の複合触媒、ペロブスカイト系触媒などは、10
00℃以上で容易に焼結するとともに、コーティング材で
あるアルミナなどと反応して、活性面積の減少、反応性
低下などを生じるので、やはり1000℃以上では、熱安定
性を発揮できないことが判明している。
従って、最近では、特開昭52−84309号公報、特開昭6
0−175925号公報などに開示されている様に、触媒の出
口温度を1000℃以下とする様な燃焼条件下において、後
流に二次燃料を添加して気相燃焼を行なうハイブリッド
触媒燃焼システムに適用するための触媒が多数提案され
ている。しかしながら、ハイブリッド触媒燃焼システム
においては、気相反応による二次燃焼を行なうため、触
媒燃焼のみを行なうシステムに比して、燃焼温度を大幅
に高めざるを得ず、そのため、気相燃焼部分におけるNO
xの生成は、避けられない。その結果、NOx生成量の低減
が困難となるとともに、燃焼器が大型化し、制御システ
ムが複雑となり、実用性に乏しくなるという欠点があ
る。
本発明者は、上記の様な従来技術の問題点を改めて詳
細に検討した結果、1000〜1300℃程度の温度で安定な触
媒燃焼を行ない得る触媒システムを見出だせば、応用性
に富む触媒燃焼システムを実用化し得るとの結論に達し
た。より詳細には、従来の触媒が、1000℃以上において
活性を次第に失なう原因の一つに、比表面積が極度に小
さく、構造体としてのみの機能を有するハニカム構造体
に、触媒活性成分(貴金属または卑金属酸化物)を、そ
れらに比表面積を付与するためのアルミナ系の担持物質
とともに、コーティングした形態の担持触媒を使用する
ことがあると考えられる。この様な担持触媒にあって
は、1000℃以上の温度において、担持物質であるアルミ
ナの焼結による比表面積の減少と活性点の被覆、触媒活
性成分とアルミナおよびハニカム構造体との反応による
活性低下、触媒コーティング層の剥離などの劣化原因が
発生する。さらに、本質的な触媒活性劣化要因として、
従来の触媒体においては、触媒活性成分自体が揮発性を
有するか、或いは焼結しやすいので、活性面積が保持で
きないという問題点がある。
問題点を解決するための手段 本発明者は、さらに研究を重ねた結果、特定組成のマ
ンガン置換型層状アルミネート組成物を無機バインダー
を使用することなくハニカム形状に成形する場合には、
1000〜1300℃の温度で安定な触媒燃焼を可能とする触媒
体が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、下記の高温燃焼用複合触媒体を
提供するものである。
1.燃料ガス−空気混合気を高温燃焼させる装置において
使用する触媒体であって、 (a)混合気の流入側に耐熱性ハニカム構造体にパラジ
ウムとランタン酸化物および/またはバリウム酸化物と
を主成分とする触媒成分を担持させた第一の触媒体を備
え、且つその後流部にマンガン置換型層状アルミネート
をハニカム形状に成形した複数個の第二の触媒体を備え
ており、 (b)第一の触媒体が、ハニカム体積当たり、パラジウ
ムを50g/l以上とランタン酸化物含有アルミナおよび/
またはバリウム酸化物含有アルミナ50〜200g/lとを担持
しており、 (c)第二の触媒体を構成するマンガン置換型層状アル
ミネートが、Sr1-xLaxMnyAl12-yO19−α(ただし、x=
0.1〜0.4、y=0.5〜2.0)で表される組成を有し、その
1個の層高が10〜25mmであり、 (d)第二の触媒体の前流側の比表面積が8〜20m2/gで
あり、後流側の比表面積が3〜8m2/gである ことを特徴とする高温燃焼用複合触媒体。
2.第一の触媒体のパラジウム担持量が、ハニカム体積当
たり100g/l以上である上記項1に記載の高温燃焼用複合
触媒体。
3.Sr1-xLaxMnyAl12-yO19−αで表わされる第二の触媒体
において、x=0.2である上記項1に記載の高温燃焼用
複合触媒体。
本発明で使用する複合触媒体は、燃料ガス−空気混合
気が流入する入口側に位置する第一の触媒体と、その向
流側に位置する複数個の第二の触媒体とからなってい
る。以下に、それぞれの触媒体について詳細に説明す
る。
第一の触媒体は、耐熱性材料からなるハニカム状担体
上に触媒活性成分としてパラジウムとランタン酸化物お
よび/またはバリウム酸化物含有アルミナとを担持して
いる。ハニカム担体としては、1200℃程度までの耐熱性
を有している限り、特に限定されるものではないが、量
産されており、低コストで、熱膨張率が低く、熱衝撃性
に優れたコージェライト製のものが最適である。ハニカ
ム担体としては、開口比率60〜70%程度、1平方インチ
当たりのセル数100〜200程度のものが好適である。第一
の触媒体は、ハニカム容積を基準として、パラジウムを
50g/l以上、より好ましくは100〜200g/l程度担持し、且
つランタン酸化物および/またはバリウム酸化物を含有
するアルミナを50〜200g/l程度、より好ましくは100〜1
50g/l程度担持している。この様なランタン酸化物およ
び/またはバリウム酸化物は、アルミナ成分の焼結防止
に寄与し、触媒体が長期にわたり高い触媒活性を維持し
続けることを可能とする。アルミナに対するランタン酸
化物および/またはバリウム酸化物の配合量は、アルミ
ナ重量の5〜25%程度とする。第一の触媒体には、助触
媒として、NiO,MgO,Ce2O3などを添加することもでき
る。これら助触媒は、ハニカム容積を基準として、20〜
100g/l程度の割合で使用され、800℃以上の温度域にお
いて、パラジウムの活性低下をある程度抑制する効果を
発揮する。
パラジウムとランタン酸化物および/またはバリウム
酸化物を含有するアルミナとを担持する第一の触媒体
は、ガスタービンに適用できる高線速度下で500℃以下
の温度から燃焼を開始することができ、低温域で特に優
れた触媒活性を発揮するが、一般に800℃以上の温度で
は、パラジウム自体の特性により、パラジウム表面にお
ける酸素の取込み速度が低下するので、温度の上昇とと
もに著るしい活性低下を生ずる。
そこで、本発明では、少なくとも800℃以下、好まし
くは650℃以下の温度から燃焼を開始し、800℃以上の温
度域で触媒活性を発揮する第二の触媒体として、式
(1) Sr1-xLaxMnyAl12-yO19−α (1) (ただし、x=0.1〜0.4、より好ましくは0.2〜0.3、y
=0.5〜2.0) で表されるマンガン置換型層状アルミネートを比表面積
の異なるハニカム形状に成形したものを複数個使用す
る。これら複数個の第二の触媒体の中でも、第一の触媒
体に近い触媒体は、8〜20m2/g程度の比表面積を有して
おり、650〜1200℃程度の温度域で優れた触媒活性を発
揮する(この低温度域側で使用する第二の触媒体を以下
“第二の触媒体A"という)。第二の触媒体Aの比表面積
が8m2/g未満の場合には、触媒活性が不十分となり、一
方20m2/gを上回る場合には、成形体としての強度が低下
する。この様な第二の触媒体Aは、上記式(1)に相当
する組成の材料をアルコキシド法により調製し、1000〜
1100℃で焼結した後、得られた粉末を無機質のバインダ
ーを使用することなくハニカム形状に押出し成形し、11
50〜1200℃の温度で焼結することにより、製造すること
ができる。また、その比表面積は、成形圧力、焼結温
度、焼結時間などを適宜調整することにより、所望の値
とすることができる。ハニカム状成形体としては、開口
比率60〜70%程度、1平方インチ当たりのセル数150〜3
00程度のものが好適である。また、第二の触媒体Aの厚
さは、10〜25mm程度とすることが望ましい。第二の触媒
体Aを構成する材料は、熱膨張率が高く、熱衝撃破壊抵
抗が低いという性質を有しているので、この厚さが、25
mmを上回る場合には、熱応力が高くなり、破壊されやす
くなる。第二の触媒体Aの厚さは、小さい程、熱応力は
緩和されるが、10mm未満の場合には、触媒体を軸方向に
移動しないように保持することが困難となる。
上記第二の触媒体Aは、比表面積が大きく、気孔率が
高いので、1200℃以上の温度では、収縮しやすく、耐熱
安定性に劣るので、1200℃までの温度域でしか使用でき
ない。しかるに、1200℃以下の温度では、ガスタービン
に適用し得る高線速度下において、燃料ガス−空気混合
気の完全燃焼は、困難である。従って、上記の特性を有
する第二の触媒体Aに引き続いて、3〜8m2/g程度の比
表面積を有しており、1300℃までの高温度域、高線速度
下で、NOxの発生を著しく抑制しつつ、安定した触媒燃
焼特性を発揮する第二の触媒体(この高温度域側で使用
する第二の触媒体を以下“第二の触媒体B"という)を少
なくとも1個配置する。第二の触媒体Bも、上記式
(1)に相当する組成の材料をアルコキシド法により調
製し、1000〜1200℃で焼結した後、得られた粉末を無機
質のバインダーを使用することなくハニカム形状に押出
し成形し、1250〜1300℃の温度で焼結することにより、
製造することができる。また、その比表面積は、成形圧
力、焼結温度、焼結時間などを適宜調整することによ
り、所望の値とすることができる。ハニカム状成形体と
しては、開口比率60〜70%程度、1平方インチ当たりの
セル数150〜300程度のものが好適である。第二の触媒体
Bの比表面積が、8m2/gを上回る場合には、高温度燃焼
条件下に熱安定性が低くなり、ハニカム体の強度が低下
するのに対し、3m2/g未満の場合には、触媒活性が低く
なり過ぎて、燃料ガス−空気混合気の完全燃焼が行なわ
れなくなる。
本発明による複合触媒体においては、複数個の触媒の
設置間隔は、5〜10mm程度とする。
以下、図面に示す本発明複合触媒体の実施態様を参照
しつつ、本発明をさらに詳細に説明する。
第1図は、大気圧下での本発明高温燃焼用複合触媒体
の性能試験を行うための装置の概要を示す。本発明によ
る高温燃焼用複合触媒体は、(7)および(9a)乃至
(9f)により示されている。第1図において、ライン
(1)からの燃料ガスとライン(3)からの空気とは、
アルミナボールを充填した混合ゾーン(5)に供給され
て、均一に混合される。燃料ガスとしては、天然ガス、
都市ガス、LPG、微粒化乃至気化灯油などが使用され
る。また、空気は、あらかじめ予熱装置(13)により間
接的に加熱される。
次いで、燃料ガス−空気混合気は、耐熱性材料からな
るハニカム担体上に触媒活性成分としてパラジウムとラ
ンタン酸化物および/またはバリウム酸化物含有アルミ
ナとを担持する第一の触媒体(7)と接触する。
第1図に示す装置においては、マンガン置換型層状ア
ルミネートのハニカム形状成形体からなる第二の触媒体
を6個(9a乃至9f)配置してある。これらの内少なくと
も第一の触媒体(7)に近い第二の触媒体A(9a)〜
(9d)は、前述の様に、8〜20m2/g程度の比表面積を有
しており、500〜1200℃程度の温度域で優れた触媒活性
を発揮する。なお、第1図に示す装置では、第二の触媒
体Aを4個使用しているが、第二の触媒体Aは、少なく
とも1個使用すれば良いことは、いうまでもない。
前述の様に、上記第二の触媒体Aは、1200℃までの温
度域でしか使用できない。従って、複数個の第二の触媒
体A(9a)〜(9d)に引き続いて、2〜8m2/g程度の比
表面積を有しており、1300℃までの高温度域、高線速度
下で、NOxの発生を著しく抑制しつつ、安定した触媒燃
焼特性を発揮する第二の触媒体Bを少なくとも1個配置
する(第1図に示す例では、2個)。
第1図に示す高温燃焼用複合触媒体の実験装置におい
て、最下流側に位置する第二の触媒体B(9f)を通過し
た燃焼ガスは、排気ガスライン(11)から装置外に排出
される。排気ガスライン(11)には、公知のガス測定装
置を接続し、排気ガスをサンプリングし、ガス中の各成
分量を連続的に測定する。例えば、炭化水素はFID式炭
化水素測定装置により、COおよびCO2は非分散型赤外線
吸収式測定装置により、NOxは化学発光式NOx測定装置に
いより、酸素は磁気式酸素測定装置により、それぞれ測
定することができる。
さらに、第1図に示す実験装置では、(T−1)乃至
(T−5)で示される位置にそれぞれ熱電対を設置して
おり、複合触媒体内の各位置の温度を測定する。
発明の効果 本発明によれば、下記の様な顕著な効果が達成され
る。
(1)本発明装置においては、後流側に高温耐熱性を有
するマンガン置換型層状アルミネートをハニカム状に成
形した触媒体を配置しているので、従来の担持触媒を使
用する場合に認められる活性低下要因および基体の容積
による空間損失がなく、極めて長期にわたり高度の高度
の触媒活性が維持される。
(2)入口温度500℃以下、断熱理論温度1000〜1300
℃、空筒基準の線速度5〜15m/s(500℃換算)、圧力1
〜20ataのガスタービンに応用できる条件下において、
燃料ガス−空気の混合気の燃焼が可能であり、排気ガス
中のNOxが著しく低減される。
(3)ハイブリッド触媒燃焼によらないので、コンパク
トな装置とすることができ、実用性に優れている。
(4)複合触媒体の前段に触媒活性の最も高いパラジウ
ム担持触媒を配置しているので、燃料として、触媒酸化
が容易なLPG、灯油のみならず、触媒酸化が最も困難で
あるとされているメタンを主成分とする天然ガス、都市
ガスなどの燃焼にも適している。
(5)ガスタービンの一層の高温化に対処するために
は、本発明装置の後流側にさらに二次燃料を加えて、ハ
イブリッド触媒燃焼を行なうことも、もちろん可能であ
る。この場合には、本発明装置からの排気ガスは、すで
に1000〜1300℃程度の高温にまで昇温されているので、
少ない二次燃料でも、気相燃焼の安定化が容易となり、
NOx発生量の少ないハイブリッド触媒燃焼システムが構
築される。
実 施 例 以下に実施例および比較例を示し、本発明の特徴とす
るところをより一層明確にする。
実施例1〜7 <触媒の調製> [実施例1] 1平方インチ当たりのセル数200、開口比率69%、厚
さ20mmのコージェライト製ハニカム担体に、平均粒径1
μmのパラジウム粉末および酸化ランタンを8.3重量%
含有するアルミナ粉末を含む混合ゾルをコーティングし
た後、900℃で3時間熱処理して、パラジウム担持ハニ
カム触媒体(第一の触媒体)を調製した。パラジウムお
よび酸化ランタン−アルミナの担持量は、ハニカムの見
掛け体積当たり、それぞれ130g/lおよび109g/lであっ
た。
窒素雰囲気下にアルミニウムイソプロポキシドと金属
ストロンチウムとをイソプロピルアルコール中に80℃で
5時間かけて溶解させた後、得られた溶液に酢酸ランタ
ンと酢酸マンガンを含む混合水溶液を滴下して、加水分
解を行なった。12時間の熟成を行なった後、得られた懸
濁液を80℃で減圧乾燥し、500℃で仮焼し、1100℃で5
時間焼成することにより、下記の式 Sr0.8La0.2MnAl11O19−α で表わされるマンガン置換ヘキサアルミネートの結晶粉
末を得た。次いで、得られた結晶粉末に水および有機系
焼結助材を添加し、充分に混練した後、ハニカム状に押
出し成形した。得られた成形体を乾燥した後、得られた
成形体を1200℃で5時間或いは1300℃で5時間焼結し
て、第二の触媒体Aおよび第二の触媒体Bをそれぞれ調
製した。これらの触媒体は、開口割合65%、1平方イン
チ当たりのセル数300、直径50mmおよび厚さ20mmであっ
た。
また、第二の触媒体AのBET比表面積は、12.2m2/gで
あり、第二の触媒体BのBET比表面積は、7.8m2/gであっ
た。
以上のようにして得られた各触媒体を下記のように組
合わせて、本発明装置で使用する燃焼用触媒とした。
第一の触媒体…1段 第二の触媒体A…4段 第二の触媒体B…2段 [実施例2] コージェライト製ハニカム担体に対するパラジウムお
よび酸化ランタン−アルミナの担持量を、ハニカム担体
の見掛け体積当たり、それぞれ60g/lおよび60g/lとする
以外は実施例1と同様にして燃焼用触媒を作成した。
[実施例3] コージェライト製ハニカム担体に対するパラジウムお
よび酸化バリウム−アルミナ(BaO含有量20重量%)の
担持量を、ハニカム担体の見掛け体積当たり、それぞれ
60g/lおよび60g/lとする以外は実施例1と同様にして燃
焼用触媒を作成した。
[実施例4] マンガン置換型ヘキサアルミネートの組成を下記のよ
うに変えた第二の触媒体A(BET比表面積10.4m2/g)お
よび第二の触媒体B(BET比表面積5.2m2/g)を使用する
以外は実施例1と同様にして燃焼用触媒を作成した。
Sr0.9La0.1MnAl11O19−α [実施例5] マンガン置換型ヘキサアルミネートの組成を下記のよ
うに変えた第二の触媒体A(BET比表面積=10.7m2/g)
および第二の触媒体B(BET比表面積=5.6m2/g)を使用
する以外は実施例1と同様にして燃焼用触媒を作成し
た。
Sr0.6La0.4MnAl11O19−α [実施例6] マンガン置換型ヘキサアルミネートの組成を下記のよ
うに変えた第二の触媒体A(BET比表面積=18.5m2/g)
および第二の触媒体B(BET比表面積=12.0m2/g)を使
用する以外は実施例1と同様にして燃焼用触媒を作成し
た。
Sr0.8La0.2Mn0.5Al11.5O19−α [実施例7] マンガン置換型ヘキサアルミネートの組成を下記のよ
うに変えた第二の触媒体A(BET比表面積8.0m2/g)およ
び第二の触媒体B(BET比表面積3.1m2/g)を使用する以
外は実施例1と同様にして燃焼用触媒を作成した。
Sr0.8La0.2Mn2.0Al10O19−α <燃焼試験装置> 大気圧下における燃焼試験装置としては、前述の第1
図に示す形式のものを使用した。
また、実用機により近い加圧下における燃焼試験装置
としては、第2図に示す形式のものを使用した。この第
2図に示す装置においては、ライン(101)からの燃料
ガスが、ライン(103)からの空気および電気ヒータ(1
07)により予熱されたライン(105)からの空気と混合
され、拡散燃焼方式のバーナを備えた予熱焼部(I)に
おいて、空気は、触媒入口温度まで昇温される。次い
で、予混合部(II)において、この予熱空気にライン
(109)からの燃料ガスが混合された後、触媒燃焼部(I
II)に送られ、第1図に示す装置におけると同様にし
て、触媒燃焼が行なわれる。排気ガスは、ライン(11
1)から冷却器および圧力調整弁(図示せず)を経て系
外に取り出される。(113)で示されるものは、のぞき
窓である。排気ガスのサンプリングとその分析は、第1
図に示す装置の場合と同様にして行なわれる。また、
(T−1)乃至(T−5)で示される熱電対により、高
温燃焼用触媒装置内の各位置の温度を測定することも、
第1図に示す装置の場合と同様である。
<燃焼試験> 市中供給天然ガス(硫黄含有量7mg/Nm)を燃料とし、
ほぼ大気圧下に、触媒入口温度500℃、理論断熱燃焼温
度1260〜1090℃で燃焼を行なった。
結果は、第3図に示す。実施例1〜7のいずれの場合
にも、第3図に示す様に、ガスタービンに適用し得る10
m/秒程度の線速度(空塔基準)において、99%以上の完
全燃焼を示した。
また、10m/秒の線速度における触媒層の温度分布を第
4図に示す。パラジウム担持触媒層の出口温度(T−
2)は、750℃以下であり、その後流のマンガン置換型
ヘキサアルミネートからなる触媒層(T−3)の出口で
は、引続き昇温していることから、マンガン置換型ヘキ
サアルミネート触媒が、パラジウム触媒の活性低下が予
測される800℃以下の温度から活性を発揮していること
が明らかである。
第5図は、理論断熱燃焼温度を1260℃とし、入口温度
を500℃、450℃および400℃と変えた場合の燃焼性能を
示している。いずれの入口温度においても、タービンに
必要な線速度10m/秒以上において、ほぼ100%の燃焼効
率が達成されている。
また、第1表は、実施例1の触媒を使用して、1000時
間まで燃焼を継続させた場合の各触媒のBET比表面積の
変化を示したものである。
パラジウム触媒(第一の触媒体)の比表面積はやや低
下しているものの、なお高い比表面積を保持している。
一方、マンガン置換ヘキサアルミネート触媒(第二の触
媒体AおよびB)では、比表面積の低下は、極めて少な
い。
また、取り出した触媒のいずれにも、亀裂などの破壊
の徴候は、認められなかった。
これらの結果から、本発明による触媒システムが実用
に足りる十分な耐久性を備えていることが明らかであ
る。
また、実施例1〜7の触媒それぞれについて、入口温
度500℃、理論断熱燃焼温度1300℃、線速度12m/秒の条
件下に240時間連続燃焼を行なったところ、その間活性
変化および触媒層の温度変化は、全く認められなかっ
た。さらに、連続燃焼終了後の触媒にも、亀裂の発生は
なく、破壊の徴候も認められなかった。これらの試験に
おけるNOx発生濃度は、0.1ppm以下であった。さらに、
第2表は、第2図に示す装置および実施例1の触媒を使
用して、導入空気温度300℃、触媒入口温度500℃、理論
断熱燃焼温度1160℃、線速度(入口基準)10m/秒の一定
条件下に圧力を2〜4ataの範囲で変化させた場合の燃焼
性能を示している。
第2表に示す結果から、圧力の増大に対応して、燃焼
量は増加しているが、燃焼性能が良く追随していること
が明らかである。なお、本試験においては、導入空気温
度300℃から触媒入口温度500℃にまで調整するために、
気相燃焼バーナを使用しているので、その部分におい
て、NOxが発生するが、酸素零%換算で35ppmが達成され
ている。
比較例1〜4 <触媒の調製> [比較例1] コージェライト製ハニカム担体に対するパラジウムお
よび酸化バリウム−アルミナの担持量を、ハニカム担体
の見掛け体積当たり、それぞれ40g/lおよび40g/lとする
以外は実施例1と同様にして燃焼用触媒を作成した。
[比較例2] 実施例1で使用した第二の触媒体Bを6段使用する以
外は実施例1と同様にして燃焼用触媒を作成した。
[比較例3] 実施例1で使用した第二の触媒体AおよびBの厚さお
よび使用段数を以下のように変えた以外は実施例1と同
様にして燃焼用触媒を作成した。
第一の触媒体…厚さ20mm、1段 第二の触媒体A…厚さ30mm、2段 第二の触媒体B…厚さ40mm、1段 [比較例4] ランタン化合物を使用することなく以下の式で示され
るマンガン置換型ヘキサアルミネート組成物から触媒体
(比表面積2.8m2/g)を調製し、これを第2の触媒体B
に代えて使用する以外は実施例1と同様にして燃焼用触
媒を作成した。
SrMn3Al9O19−α <燃焼試験> 実施例1と同様にして行なった燃焼試験の結果は、そ
れぞれ以下の通りである。
[比較例1] 初期性能は、実施例1の場合と変わりなかった。しか
しながら、入口温度500℃、理論断熱燃焼温度1260℃、
線速度10m/秒で連続燃焼したところ、100時間後にパラ
ジウム触媒の出口温度が徐々に低下し始め、同時にマン
ガン置換型ヘキサアルミネート触媒の温度も低下し、24
0時間後には、燃焼効率が90%まで低下した。
[比較例2] 実施例1と同様にして燃焼試験を行ったところ、この
触媒の場合には、理論断熱燃焼温度1300℃、線速度10m/
秒でも、燃焼効率は90%にとどまった。
[比較例3] 初期性能は、実施例1の場合と変わりなかった。ま
た、入口温度500℃、理論断熱燃焼温度1300℃、線速度1
2m/秒で240時間連続燃焼したところ、燃焼性能に変化は
認められなかった。
しかしながら、燃焼終了後のマンガン置換型ヘキサア
ルミネート触媒は、いずれも円周方向に亀裂が発生して
おり、強度の低下が著しく、実用に供し得ないことが判
明した。
[比較例4] 実施例1と同様にして燃焼試験を行ったところ、この
触媒の場合には、理論断熱燃焼温度1300℃、線速度10m/
秒でも、燃焼効率は90%にとどまった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本願実施例で使用する高温燃焼用複合触媒体
の大気圧下での性能を測定するための装置の一例の大要
を示す断面図である。 第2図は、本願実施例で使用する高温燃焼用複合触媒体
の加圧下での性能を測定するための装置の一例の大要を
示す断面図である。 第3図は、本願実施例における燃焼試験の結果(線速度
と燃焼効率との関係)を示すグラフである。 第4図は、本願実施例における燃焼試験の結果(触媒位
置と触媒温度との関係)を示すグラフである。 第5図は、本願実施例において、理論断熱燃焼温度=12
60℃とし、入口温度を500℃、450℃および400℃と変え
た場合の燃焼性能を示すグラフである。 (1)……燃料ガス供給ライン (3)……空気供給ライン (7)……第一の触媒体 (9a)乃至(9b)……第二の触媒体A (9c)乃至(9f)……第二の触媒体B (101)……燃料ガス供給ライン (103)、(105)……空気供給ライン (109)……燃料ガス供給ライン (113)……のぞき窓 (I)……予燃焼部 (II)……予混合部 (III)……触媒燃焼部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 伸一 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 井上 孝幸 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 松久 敏雄 山口県下関市彦島迫町4丁目8番23号 (72)発明者 青木 守 兵庫県神戸市須磨区横尾2丁目26―16 (72)発明者 戸田 文和 神奈川県鎌倉市手広731―1 (56)参考文献 特開 平1−139911(JP,A) 特開 平1−210031(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 21/00 - 38/74

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料ガス−空気混合気を高温燃焼させる装
    置において使用する触媒体であって、 (a)混合気の流入側に耐熱性ハニカム構造体にパラジ
    ウムとランタン酸化物および/またはバリウム酸化物と
    を主成分とする触媒成分を担持させた第一の触媒体を備
    え、且つその後流部にマンガン置換型層状アルミネート
    をハニカム形状に成形した複数個の第二の触媒体を備え
    ており、 (b)第一の触媒体が、ハニカム体積当たり、パラジウ
    ムを50g/l以上とランタン酸化物含有アルミナおよび/
    またはバリウム酸化物含有アルミナ50〜200g/lとを担持
    しており、 (c)第二の触媒体を構成するマンガン置換型層状アル
    ミネートが、Sr1-xLaxMnyAl12-yO19−α(ただし、x=
    0.1〜0.4、y=0.5〜2.0)で表される組成を有し、その
    1個の層高が10〜25mmであり、 (d)第二の触媒体の前流側の比表面積が8〜20m2/gで
    あり、後流側の比表面積が3〜8m2/gである ことを特徴とする高温燃焼用複合触媒体。
  2. 【請求項2】第一の触媒体のパラジウム担持量が、ハニ
    カム体積当たり100g/l以上である請求項1に記載の高温
    燃焼用複合触媒体。
  3. 【請求項3】Sr1-xLaxMnyAl12-yO19−αで表わされる第
    二の触媒体において、x=0.2である請求項1に記載の
    高温燃焼用複合触媒体。
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