JP3019105B2 - ポリアリーレンスルフィド共重合体の製造法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド共重合体の製造法

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JP3019105B2 JP2199270A JP19927090A JP3019105B2 JP 3019105 B2 JP3019105 B2 JP 3019105B2 JP 2199270 A JP2199270 A JP 2199270A JP 19927090 A JP19927090 A JP 19927090A JP 3019105 B2 JP3019105 B2 JP 3019105B2
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリアリーレンスルフィド共重合体の製造
法に関するものであり、さらに詳しくは結晶化速度の著
しく速いポリアリーレンスルフィド共重合体の製造法に
関するものである。
ポリアリーレンスルフィドは、その優れた耐熱性、耐
薬品性を生かして、電気,電子機器部材、自動車機器部
材として注目を集めている。
また、射出成形、押出成形等により各種成形部品、フ
ィルム、シート、繊維等に成形可能であり、耐熱性、耐
薬品性の要求される分野に幅広く用いられている。
[従来の技術] ポリアリーレンスルフィドは、特公昭45−3368号公報
に開示されているようにN−メチルピロリドン等の極性
非プロトン溶媒中でジハロ芳香族化合物と硫化ナトリウ
ム等のアルカリ金属硫化物とを反応させることにより得
られる。
しかしながら、この方法で得られたポリアリーレンス
ルフィド、特に結晶性であるポリ(p−フェニレンスル
フィド)(以下PPSと略す)はガラス転移温度(Tg)が
約90℃と比較的高く、また結晶化速度も遅いため射出成
形により成形品を得ようとする場合、金型温度を130〜1
50℃に設定しなければ耐熱性,寸法安定性に優れた製品
が得られなかった。このことは他の汎用エンジニアリン
グプラスチック例えばナイロンやポリブチレンテレフタ
レートが100℃以下の金型温度で成形できることと比べ
ると成形加工上のPPSの大きな問題点であり、PPSの用途
拡大の阻害要因となっている。
この問題点を解決するために、少なくとも50ポアズの
溶融粘度を有するPPSに最大重量平均分子量6000のオリ
ゴマー状エステルを添加する(特開昭62−45654号公
報)、モノマー性のカルボン酸エステルを添加する(特
開昭62−230848号公報)、他のチオエーテルを添加する
(特開昭62−230849号公報)、特定の芳香族リン酸エス
テルを添加する(特開昭62−230850号公報、特開平1−
225660号公報)等の方法が知られている。しかしながら
いずれの方法においても添加物の耐熱性が乏しいため成
形加工時に蒸発ガスや分解ガスが発生したり、低分子量
である添加物が成形品表面に移行し、添加物が成形品表
面を汚染する等の問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、前記事項に基づき結晶化速度の著しく速い
ポリアリーレンスルフィド共重合体の製造法を提供する
ものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、水酸基を有するポリアリーレンスルフ
ィドに特定のハロゲン化脂肪族炭化水素を反応させるこ
とにより得られたポリアリーレンスルフィド共重合体
が、上記従来の問題点を改善し、さらに著しく結晶化速
度を速め、低温金型を使用した場合でも十分に結晶化し
得ることを見い出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、極性有機溶媒中、反応温度90〜270℃
で、水酸基を有するポリアリーレンスルフィドとハロゲ
ン化脂肪族炭化水素とを反応させることを特徴とする一
般式(A)または(B) (Rは炭素数1〜50のアルキル基、1は2以上の整数、
m:n=0.95:0.05〜0.999:0.001、m+n=1、m:nはモル
比を表わす。) で示される溶融粘度が10〜100000ポアズであるポリアリ
ーレンスルフィド共重合体の製造法に関するものであ
る。
以下、詳細に説明する。
本発明の一般式(A)または(B)で示されるポリア
リーレンスルフィド共重合体は、溶融粘度(300℃、ダ
イスの直径0.5mm,長さ2mm、剪断速度200(秒)-1の条件
下で高化式フローテスターを用いて測定した値)が10〜
100000ポアズ、好ましくは100〜30000ポアズの範囲にあ
るポリアリーレンスルフィドである。また、一般式
(B)で示されるポリアリーレンスルフィドは、ランダ
ム,ブロック共重合体のどちらでもかまわない。
本発明において用いられる水酸基を有するポリアリー
レンスルフィドは、特開昭64−48828号公報、特開昭64
−48829号公報等に開示されている公知のポリアリーレ
ンスルフィドの製造方法にモノあるいはポリハロゲン化
フェノールを添加し、共重合させることにより得られ
る。
更に、本発明において好適に用いられる水酸基を有す
るポリアリーレンスルフィドとしては溶融粘度(300
℃、ダイスの直径0.5mm,長さ2mm、剪断速度200(秒)-1
の条件下で高化式フローテスターを用いて測定した値)
が10〜100000ポアズ、好ましくは100〜30000ポアズの範
囲にあるポリアリーレンスルフィドであり、直鎖状のも
のであっても酸素共存下酸化架橋させたものであっても
かまわない。
また、本発明で用いられるハロゲン化脂肪族炭化水素
は、X−CnH2n+1(X:フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、n
=1〜50)で表わされ、その炭素数は特にn=2〜20の
ものが好ましい。
その具体例として臭素化エタン、臭素化ヘキサン、臭
素化オクタン、塩素化オクタン、臭素化デカン、臭素化
テトラデカン、塩素化テトラデカン、臭素化オクタデカ
ン、塩素化オクタデカン等を挙げることができる。
本発明のポリアリーレンスルフィド共重合体の製造法
は、下記の2つの工程に分けて考えることができる。
(A)水酸基を有するポリアリーレンスルフィドとアル
カリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類
金属炭酸塩等から選ばれる1種または2種以上を90〜15
0℃の温度範囲で反応させ、ポリアリーレンスルフィド
の水酸基をアルコキシドとする工程。
(B)アルコキシド化したポリアリーレンスルフィドと
ハロゲン化脂肪族炭化水素を90〜270℃、特に好ましく
は150〜250℃の温度範囲で反応させる工程。
上記の反応は、一括仕込を行った1段反応またはそれ
ぞれを独立した2段以上の反応で行うことができる。
また、反応溶媒は、通常の重縮合反応に使用する極性
有機溶媒が使用できる。
その具体例としてN−メチルピロリドン、ジメチルス
ルフォン、ジメチルフォルムアミド等を挙げることがで
きる。
以上のようにして得られたポリアリーレンスルフィド
共重合体は、従来のポリアリーレンスルフィドと比較し
てもその熱分解温度は同程度であり、結晶化速度が従来
のポリアリーレンスルフィドに比べて速いため、低温金
型を用いて射出成形を行った場合でも十分に結晶化し、
耐熱性に優れた成形品を得ることができる。
また本発明の樹脂には必要に応じて、ガラス繊維、炭
素繊維、アルミナ繊維等のセラミック繊維、アラミド繊
維、全芳香族ポリエステル繊維、金属繊維、チタン酸カ
リウムウィスカー等の補強用充填剤や炭酸カルシウム、
マイカ、タルク、シリカ、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、カオリン、クレー、パイロフェライト、ベントナイ
ト、セリサイト、ゼオライト、ネフェリンシナイト、ア
タパルジャイト、ウォラストナイト、PMF、フェライ
ト、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイ
ト、三酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、酸化鉄、二硫化モリブデン、黒鉛、石膏、
ガラスビーズ、ガラスパウダー、ガラスバルーン、石
英、石英ガラス等の無機充填剤や有機,無機顔料を配合
することもできる。
また、離型剤、シラン系,チタネート系のカップリン
グ剤、滑剤、耐熱安定剤、耐候性安定剤、発泡剤、防錆
剤、イオントラップ剤、難燃剤、難燃助剤等を必要に応
じて添加してもよい。
さらに必要に応じて、ポリエチレン、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ポリスチレ
ン、ポリブテン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポ
リアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポ
リアクリロニトリル、ナイロン6,ナイロン66,ナイロン4
6等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート,ポリ
ブチレンテレフタレート,ポリアリレート等のポリエス
テル、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン、ポリアリルスルホン、ポリフェニレンス
ルフィドスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレ
ンスルフィドケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、シリコーン樹脂、フェノ
キシ樹脂、フッ素樹脂等の単独重合体、ランダムまたは
ブロック,グラフト共重合体の1種以上を混合して使用
することもできる。
[実施例] 以下本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明
はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
尚、以下の実施例で得られたポリアリーレンスルフィ
ド共重合体の結晶化速度は、溶融したサンプルを急冷す
ることにより得た非晶サンプルを(株)セイコー電子製
DSC200を用いて、窒素中10℃/min.の昇温速度で昇温し
た際の結晶化温度(Tc1)と溶融したサンプルを10℃/mi
n.の冷却速度で降温した際の再結晶化温度(Tc2)を測
定することにより評価した。
また、得られた樹脂の熱分解温度(Td)は、(株)セ
イコー電子製TG/DTA200を用いて、窒素中40℃/min.の昇
温速度で測定した。
溶融粘度は、高化式フローテスターにより直径0.5mm,
長さ2mmのダイスを用い300℃,剪断速度200(秒)-1の
条件下で測定した。
参考例1 15オートクレーブに、N−メチルピロリドン5を
仕込み、120℃に昇温した後、2.8水塩硫化ナトリウムを
1866g仕込み、約2時間かけて撹拌しながら徐々に205℃
まで昇温して、水を407g留出させた。その後、140℃ま
で冷却し、p−ジクロロベンゼン2091gとp−クロロフ
ェノール9.3gを加えて250℃まで昇温し、3時間反応を
行い、末端に水酸基を有するポリアリーレンスルフィド
を得た。このポリマーの溶融粘度は220ポアズであっ
た。また、ガスクロマトグラフィーによる分析よりp−
クロロフェノールの反応率は55%であった。
続いて、このポリマーを空気雰囲気下、250℃で5時
間加熱処理することにより溶融粘度が2560ポアズである
一般式(A)タイプのポリマーが得られた。
参考例2 15オートクレーブに、N−メチルピロリドン5を
仕込み、120℃に昇温した後、2.8水塩硫化ナトリウムを
1866g仕込み、約2時間かけて撹拌しながら徐々に205℃
まで昇温して、水を405g留出させた。その後、140℃ま
で冷却し、p−ジクロロベンゼン2091gと2,4−ジクロロ
フェノール11.7gを加えて250℃まで昇温し、3時間反応
を行い、水酸基を有するポリアリーレンスルフィドを得
た。このポリマーの溶融粘度は270ポアズであった。ま
た、ガスクロマトグラフィーによる分析より2,4−ジク
ロロフェノールの反応率は70%であった。(m=0.996,
n=0.004) 続いて、このポリマーを空気雰囲気下、250℃で5時
間加熱処理することにより溶融粘度が2870ポアズである
一般式(B)タイプのポリマーが得られた。
実施例1〜5 0.5オートクレーブに、参考例2で合成した水酸基
を有するポリアリーレンスルフィド40g、N−メチルピ
ロリドンを200ml、水酸化ナトリウム0.148g、臭素化オ
クタデカン、塩素化オクタデカン、臭素化デカン、臭素
化ヘキサン、臭素化エタンをそれぞれ表−1に示した所
定量添加し、135℃まで昇温し30分間保持した後、250℃
まで昇温し1時間反応を行った。得られたそれぞれのポ
リマーの熱的挙動(Tg,Tc1,Tc2,融点(Tm),Td)は表−
1に示した。
また、ポリマー中への脂肪族鎖の導入については、FT
−IRにより2920,2850cm-1に吸収が見られることから確
認した。
これらのポリマーは、PPSに比べTmを全く低下させる
ことなくTc1が著しく低下し、またTc2が著しく上昇して
いた。
この結果は、ポリアリーレンスルフィドの耐熱性を損
なうことなく、結晶化速度が速くなっていることを示し
ており、また射出成形時に低温金型(金型温度100℃以
下)を用いても、このポリアリーレンスルフィド共重合
体は十分に結晶化しており、アニールなしに高い耐熱性
を示す成形品を得ることができる。
実施例6〜7 0.5オートクレーブに、参考例1で合成した水酸基
を有するポリアリーレンスルフィド40g、N−メチルピ
ロリドンを200ml、水酸化ナトリウム0.148g、臭素化オ
クタデカン、臭素化ヘキサンをそれぞれ表−1に示した
所定量添加し、135℃まで昇温し30分間保持した後、250
℃まで昇温し1時間反応を行った。得られたそれぞれの
ポリマーの熱的挙動(Tg,Tc1,Tc2,融点(Tm),Td)は表
−1に示した。
また、ポリマー中への脂肪族鎖の導入については、FT
−IRにより2920,2850cm-1に吸収が見られることから確
認した。
これらのポリマーは、PPSに比べTmを全く低下させる
ことなくTc1が著しく低下し、またTc2が著しく上昇して
いた。
比較例1 参考例2で合成した水酸基を有するポリアリーレンス
ルフィドの熱的挙動を表−1に示した。
このポリマーは、Tc1が高く、またTc2が低いために結
晶化速度が遅く、低温金型で成形した場合、結晶化が十
分でないため、アニールなしには十分な耐熱性を示さな
かった。
比較例2 公知の重合法で得られたPPSを空気雰囲気下250℃で加
熱処理し、2600ポアズの溶融粘度を有する架橋型PPSを
得た。このポリマーの熱的挙動を表−1に示した。
このポリマーは、Tc1が高く、またTc2が低いために低
温金型では十分な結晶化を示さなかった。
比較例3 公知の重合法で得られた2580ポアズの溶融粘度を有す
る直鎖型PPSの熱的挙動を表−1に示した。
このポリマーは、Tc1が高く、またTc2が低いために低
温金型では十分な結晶化を示さなかった。
[発明の効果] 上記から明らかなように、本発明により結晶化速度が
著しく速いポリアリーレンスルフィド共重合体が簡便に
得られ、低温金型を用いた射出成形においてでも十分に
結晶化した成形品を得ることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−40319(JP,A) 特開 昭63−213526(JP,A) 特開 昭63−213527(JP,A) 特開 平3−221528(JP,A) 特開 平4−7334(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 75/00 - 75/32 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極性有機溶媒中、反応温度90〜270℃で、
    水酸基を有するポリアリーレンスルフィドとハロゲン化
    脂肪族炭化水素とを反応させることを特徴とする一般式
    (A)または(B) (Rは炭素数1〜50のアルキル基、1は2以上の整数、
    m:n=0.95:0.05〜0.999:0.001、m+n=1、m:nはモル
    比を表わす。) で示される溶融粘度が10〜100000ポアズであるポリアリ
    ーレンスルフィド共重合体の製造法。
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