JP3044843B2 - 荷電粒子ビーム露光方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光方法

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JP3044843B2
JP3044843B2 JP3173525A JP17352591A JP3044843B2 JP 3044843 B2 JP3044843 B2 JP 3044843B2 JP 3173525 A JP3173525 A JP 3173525A JP 17352591 A JP17352591 A JP 17352591A JP 3044843 B2 JP3044843 B2 JP 3044843B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は荷電粒子ビーム露光装置
に関し,特にビーム照射の熱的安定性を向上するための
未露光時のビームの偏向位置の決定方法に関する。
【0002】近年,荷電粒子ビーム露光装置はLSI のパ
ターン形成に使用されているが,LSI の高密度化, 微細
化に伴い高精度, 高解像性が要求されている。本発明は
この要求に対応した方法として利用できる。
【0003】
【従来の技術】図9はビーム偏向の模式説明図である。
図において,1は荷電粒子ビーム,2は偏向コイル,3
と被露光物(ウエハやマスク基板)上の主偏向領域,4
は副偏向領域(露光フィールド),5は偏向順を示す矢
印である。
【0004】実際の装置では,偏向コイル2はX方向偏
向用コイルとY方向偏向用コイルが複数段に配置されて
いるが,図では簡略して示している。ビームは偏向コイ
ル2に供給する電流値を変えることにより主偏向領域3
内において偏向可能であり,偏向順5に従って各副偏向
領域4の位置にビームを偏向する。
【0005】偏向コイル2により各々の副偏向領域4に
偏向されたビームは,図示されない静電偏向器により副
偏向領域4内のパターン露光を行う。ここで,偏向コイ
ル2は主偏向領域内の偏向位置を決めるため通常主偏向
コイルと呼ばれている。
【0006】主偏向領域3の偏向位置は, 被露光物表面
の主偏向領域3の四隅に設けられたMDマークをビームで
スキャンして露光フィールドつなぎ用のフィールド補正
係数を求めて設定される。
【0007】荷電粒子ビーム露光装置の偏向用コイルは
コラム下部の狭い空間(最終レンズの中)に配置されて
おり,ビーム偏向時には偏向コイルに電流を流すため当
然発熱する。
【0008】この発熱による温度上昇によってコイル自
体が熱変形を起こし,偏向位置に違いが生じる。また,
最悪の場合は最終レンズのボビンやポールピースに変形
を引起しレンズの軸ずれを生じる。
【0009】実際に露光する際には,予め基本となるビ
ーム補正係数を求めておき,MDマークによる被露光物と
の重ね合わせ用のフィールド補正係数を求める操作と,
露光とを単位フィールド毎に繰り返している。
【0010】この際, 当然, 露光とフィールド補正係数
算出用ビーム偏向時とではビームの偏向のされ方が違う
ため, 偏向コイルの発熱量(熱的状態)が異なってい
る。その結果,当初求めた補正係数では偏向位置にずれ
を生じてしまい,高精度の露光はできなくなる。さら
に,最終レンズの軸ずれが起これば露光の高解像性も維
持できなくなる。
【0011】このため,露光時,および補正係数算出用
ビーム偏向時やビーム調整時や露光間等の未露光時に
も,要するにどのような時にも偏向コイルが熱的安定状
態にあるようにする必要がある。
【0012】これに対する従来法は,未露光時にも露光
と同様なビーム偏向を行い,偏向コイルが常に熱的安定
状態にあるようにしていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】露光装置においては露
光時やビーム調整や補正係数算出のためのMDマークのス
キャン等においてはビームを使用するが,このようなビ
ームの使用を長時間行っていない場合には従来法は有効
であるが, 被露光物を載せたステージの移動時間や露光
間の待ち時間等の短い時間内に露光(時間が長い)と同
様なビーム偏向を行うことはできない。
【0014】そのために,短時間の未露光時における偏
向位置として熱的に安定な位置を求める必要がある。さ
らに,実際の装置では偏向コイルはX方向用とY方向用
とが独立しており,各々のコイルの形状や抵抗値や冷却
状態等は異なっている。従ってその偏向能力には若干の
差異がある。
【0015】また,Xコイル,Yコイルの軸直交性や軸
回転によっても偏向能力が異なる。すなわち,Xコイ
ル,Yコイルが同等であるとして求めた熱的安定位置
は,精度の上で不充分である。
【0016】そこで,Xコイル,Yコイルが同等である
として求めた熱的安定位置を基に,X方向,Y方向の熱
的安定性の比率を考慮してより厳密な安定位置を求める
必要がある。
【0017】本発明は偏向コイルが熱的に常に安定状態
にあり且つ急激な熱的変化を防止し, 予め求めたビーム
補正係数で位置ずれの起こらない高精度, 高解像度の露
光方法の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決は, 1)露光フィールドのパターン密度が等しいと仮定し
て,未露光時に偏向コイルに流す電流として,露光時に
偏向コイルに流す最大電流Imax の3-1/2倍の電流値を
設定し, 該電流値に対応するビームの偏向位置を熱的安
定位置とし,該熱的安定位置の上の一点を未露光時のビ
ームの偏向位置とする荷電粒子ビーム露光方法,あるい
は 2)露光時におけるビーム偏向コイルに供給する電力量
の平均値を相互に重畳期間を有する時間間隔毎に漸次求
めて, 露光時の最終時間間隔の平均値が維持されるよう
に未露光時における偏向コイルに流す電流値を設定し,
該電流値に対応するビームの偏向位置を熱的安定位置と
し,該熱的安定位置の上の一点を未露光時のビームの偏
向位置とする荷電粒子ビーム露光方法,あるいは 3)請求項1で求めた熱的安定位置上の一点を基準点A
(x0,y0);(x0 =y0)として,該基準点より任意の
距離離れた2点B,Cを設定し,点B,Cおよびそれら
の周囲の点を未露光時のビーム偏向位置として,一定期
間露光を繰り返した後のフィールド補正量の変化量を算
出して,点B,Cより該変化量の少ない方向を見つけ
て,この方向にあらたに2点を設定して同様の処理を繰
り返し,該変化量の最も少ない位置を補正された熱的安
定点Z (x1,y1)とし,該熱的安定点を未露光時のビー
ムの偏向位置とする荷電粒子ビーム露光方法。,あるい
は 4)前記1)で求めた熱的安定位置に代えて,前記2)
で求めた熱的安定位置上の一点を基準点とする前記3)
記載の荷電粒子ビーム露光方法。 5)前記)2で求めた熱的安定点の座標を前記3)から
求まる比率で修正する,すなわち該座標にX方向はx1
/x0 ,Y方向はy1 /y0 の比率を掛けて修正する荷
電粒子ビーム露光方法,あるいは 6)前記未露光時のビーム偏向位置が,次の露光を開始
するビーム偏向位置に最も近い位置である前記1)乃至
5)の何れかに記載の荷電粒子ビーム露光方法により達
成される。
【0019】
【作用】本発明では,露光時における偏向コイルに供給
する電力量の平均値を(相互に重畳期間を有する)時間
間隔毎に漸次求めて, 最終時間間隔の平均値が維持され
るように未露光時における偏向コイルに流す電流を設定
しているので, 偏向コイルは熱的には常に安定状態とな
る。
【0020】なおかつ,この電流でビームは熱的安定位
置上の一定点に偏向されるので, ステージ移動等未露光
時の処理時間が短い場合にも,また長い場合にもビーム
をその位置に簡単に移すことが可能である。
【0021】また,熱的安定位置は複数箇所できるが
(図6参照),次の偏向位置の近くに設定することによ
り,偏向量を減らしてビームの静定時間を短くすること
ができる。
【0022】さらに,Xコイル,Yコイルの熱的安定性
の比率を求め,これよりそれぞれのコイルに流す電流値
を設定することにより,Xコイル,Yコイルの差異によ
る誤差の影響を受けない熱的安定状態を得ることができ
る。
【0023】
【実施例】(発明1):いま,図9を参照してまず,X
方向の偏向のみを考える。
【0024】図2は副偏向領域のパターン密度が同じで
ある場合の偏向コイルに流れる電流Iと時間tの関係を
示す図である。副偏向領域4内のパターン密度が同じで
あるとすると,偏向コイル2に流れる電流は図2のよう
になる。X方向に1列分だけ偏向したときの平均電力量
は次式で表される。
【0025】 ∫(Imax t/T)2Rdt/2T=Imax 2 R/3・・・(1) ここで,積分は時間−TからTまで行い,Imax は最大
に偏向したときの偏向コイルの電流値,Rは偏向コイル
の抵抗である。
【0026】すなわち,未露光時に偏向コイルにImax
の3-1/2倍の電流を流せば,露光時と同量の電力量とな
る。換言すれば,偏向位置と電流はリニアな関係にある
ので, 偏向位置は最大偏向位置の3-1/2の位置となり,
この位置が熱的安定位置となる。
【0027】Y方向の偏向についても同様である。この
ようにして求めた熱的安定位置の一点を未露光時のビー
ム偏向点とする。 (発明2,6):ところが,実際には,副偏向領域内の
パターン密度が異なっていたり,偏向しないところがあ
るので偏向コイルに流れる電流は図2のようにはならな
い。
【0028】従って,平均電力量は或る時間間隔におけ
る偏向位置(または偏向コイルに流れる電流値)を絶え
ずモニタし,積算して求める。露光装置においては,偏
向位置または偏向位置にビームを偏向するために必要な
偏向コイルに流すべき電流値は分かっているのでモニタ
は容易に行える。
【0029】露光時における偏向コイルに供給する電力
量の平均値を時間間隔毎に漸次求めて, 最終平均値が維
持されるように未露光時における偏向コイルに流す電流
を設定する。
【0030】このようにして求めた熱的安定位置の一点
を未露光時のビーム偏向点とする。図1は本発明の実施
例1の説明図である。図は偏向コイルに流れる電流の時
間経過を示し,電流は常にモニタされていて,時間間隔
n 内の電流値をよみ, 積算して時間間隔内の電力量を
求めてその平均値を算出する。
【0031】図のように, n は小刻みに順次移動し,
古いデータは削除して新しいデータを取り込んで平均電
力量を算出する。図のステージ移動時間には,時間間隔
5 の間の電流値をもとに平均電力量を算出し, 次の時
間間隔T6 の平均電力量が算出された時間間隔T5 の平
均電力量と等しくなるように偏向コイルに流すべき電流
値を設定する。
【0032】ここでは, 偏向コイルに流す電流について
考えたが,偏向位置をモニタして偏向位置を設定しても
よい。時間間隔は, 設定自由であるので,1チップ露光
の時間でもよいし,1ウエハの露光時間でもよい。
【0033】また,ステージ移動等の処理が行われない
ときは前回の露光時の値が設定される。実施例1では,
直前のTn によってその都度ステージ移動時の偏向位置
が設定されるので, 露光処理毎に未露光時の偏向位置
(熱的安定位置)が変化する。
【0034】図3 (A)〜(C) はステージ移動時の偏向位
置の例を示す平面図である。各々の図はそれぞれ露光処
理後のステージ移動時における偏向位置の例を示してい
る。
【0035】図4は偏向機能を説明する構成図である。
図において,11はコラム, 12はステージ, 13は試料(被
露光物),14はCPU,15は制御系, 16は主偏向用DAC (D/A
コンバータ), AMP (増幅器) でX/Y 両方の方向用を持
つ, 17は偏向位置を見る電流モニタ, 18は偏向位置の設
定電流を決める偏向位置決定回路である。
【0036】図5(A) (B) はそれぞれ通常の場合と実施
例の場合の偏向順序を示す平面図である。図5(A) は通
常の場合で主偏向領域内の露光が終わり,次の主偏向領
域に移動するときは偏向終了位置から直かに偏向開始位
置に移動する。
【0037】図5(B) は実施例の場合で主偏向領域内の
露光が終わり,次の主偏向領域に移動するときに一旦熱
的安定位置に偏向し,ここから次の主偏向領域の偏向開
始位置に移動する。この際,図のように偏向開始位置に
近い熱的安定位置を選ぶことにより偏向量が少ないため
ビームの静定時間を短くできる。 (発明3):図6(A),(B) は本発明の実施例2の説明図
である。
【0038】図の座標はXコイル,Yコイルの電流(位
置)である。図6(A) において,露光フィールド(副偏
向領域)内のパターンの密度が同一であると,偏向コイ
ルの熱的安定位置は副偏向領域の中心Oを中心として半
径3-1/2×Imax の円周上の任意の点である。
【0039】この例では,次の露光開始位置を図の左下
に仮定すると,未露光時のビーム偏向位置は熱的安定位
置上のA点に決まる。この場合,Xコイル,Yコイルの
偏向特性は同じであるとしているため,両方のコイルに
よる偏向距離は同じである。すなわち,A (x0,y0);
0 =y0 である。
【0040】実施例2ではXコイル,Yコイルの偏向特
性の差異を考慮して,より厳密な熱的安定点Z (x1,y
1); x1 ≠y1 を次のようにして求める。まず,上記の
A点を基準点とする。この場合,線分OImax は,Xコ
イル,Yコイルの偏向特性は同じであるという条件によ
り原点を通り座標軸に対して45°の直線となる。
【0041】次に,図6(B) において,点Aより任意の
距離 L1 離れた2点B,Cを測定基準点とする。この測
定基準点B,Cと各々の周囲の4点を合わせて,計2×
5の測定点を用いて熱的安定点Zを求める。
【0042】ここで,測定点とは未露光時のビーム偏向
位置とする位置で, 後記のように各測定点に対するフィ
ールド補正量の変化量を算出する。以下に測定点を用い
て熱的安定位置Zを求める方法を説明する。
【0043】点B,Cおよびそれらの周囲の4点,計10
点を未露光時のビーム偏向位置としたとき,それぞれの
点に対するフィールド補正量の変化量を算出し,この変
化量の少なくなる方向に最も熱的に安定な点が存在す
る。
【0044】いま,矢印の方向がこの方向であったとす
ると,点Zは図の斜線部分に存在すると予想できる。次
に,斜線部の方向に基準点Aからの距離を L1 より小さ
くした2点について同様の処理を行う。同様の処理を順
次行って安定点の方向が変わったら,その点とその前の
測定点との間に求める熱的安定点Zが存在するはずであ
る。
【0045】そこで,測定のピッチを細かくして,例え
ばハード上のLSB(ハード上実現可能な最小単位) まで落
として処理をつづけ,最終的に決まった点が熱的安定点
Zとなる。
【0046】次に,フィールド補正量の変化量より, 各
測定点に対する熱的安定点の評価方法を説明する。ま
ず,測定点はビームの初期位置であるとし,露光やビー
ム調整等の処理終了時にはビームはこの位置(未露光時
の偏向位置)に戻る。すなわちこの位置まで偏向するだ
けの電流を偏向コイルに流し続ける。
【0047】この状態における偏向コイルの特性変化を
判断する方法として,実施例2では上記のフィールド補
正係数(またはフィールド補正量)の変化量を用いる。
これは,前記のようにCPU から与えられたビーム位置
を, 制御部の補正レジスタにより偏向コイルに流す電流
を制御してフィールド補正を行う。
【0048】従って, 測定点に依存する補正係数の変化
量を任意の時間あるいは日数調査することにより, 測定
点でのコイルに流す電流の影響, すなわち熱的影響が分
かることになる。つまり,熱的安定点はフィールド補正
係数の変動が最も少ない点である。
【0049】以上のような方法を用いると,熱的安定点
は基準点A (x0,y0)から点Z (x1,y1)に移動する。
次に, 上記フィールド補正係数の求め方を以下に説明す
る。
【0050】いま,ビームへの入力位置をX,Y,出力
位置をX' ,Y' とすると, X' =Gx ・X+Rx ・Y+Hx ・X・Y+Ox ・・・・・(2) Y' =Gy ・Y+Ry ・X+Hy ・X・Y+Oy ・・・・・(3) ここで,Gx ,Gy は増幅率,Rx ,Ryは回転率,H
x ,Hy は平行率,Ox ,Oy はシフト量(オフセッ
ト)である。
【0051】図7はフィールド補正係数を説明する露光
フィールドの平面図である露光フィールドの四隅の点
a,b,c,d(MDマーク) における位置ずれ量をそれ
ぞれΔXa , ΔYa ;ΔXb , ΔYb ;ΔXc , Δ
c ;ΔXd , ΔYd とし,これらを(2) ,(3)式に代
入して, フィールド補正係数を求めると以下のようにな
る。
【0052】 Gx =(ΔXb −ΔXa +ΔXc −ΔYd )/4・xx Gy =(ΔYd −ΔYa +ΔYc −ΔYb )/4・yy Rx =(ΔXd −ΔXa +ΔXc −ΔXb )/4・yy Ry =(ΔYb −ΔYa +ΔYc −ΔYd )/4・xx Hx =(ΔXa −ΔXb +ΔXc −ΔXd )/4・xx・yy Hx =(ΔYa −ΔYb +ΔYc −ΔYd )/4・xx・yy Ox =(ΔXa +ΔXb +ΔXc +ΔXd )/4 Oy =(ΔYa +ΔYb +ΔYc +ΔYd )/4 次に,熱的安定位置を求める処理を流れ図に従って説明
する。
【0053】図8は実施例2の処理の流れ図である。ま
ず,1で基準点Aを設定する。2で測定基準点B,Cを
設定する。
【0054】3で測定基準点B,Cにそれぞれの周囲4
点を加えて,計10点によるデータを取得する。データ取
得後の処理は右側の31〜36のフローに従ってフィールド
補正値の変化量が算出される。
【0055】この結果をみて,4で最適位置であるかど
うかの判定を行う。4の判定がYES の場合は5の基準点
A (x0,y0)のX,Y座標を補正する比率x1 /x0
1 /y0を算出する。
【0056】4の判定がNOの場合は2に帰還して処理を
繰り返す。次に,データ取得後の処理の流れについて説
明する。31でデータの取得数とデータの取得周期(時間
または日数)を決める。
【0057】32で各測定点をビーム初期位置に設定す
る。33でフールド補正を行い, その結果をメモリに格納
する。34でデータ数が全部終了したかどうかの判定を行
う。
【0058】34の判定がYES の場合は36でフールド補正
量の変化量を算出する。34の判定がNOの場合は35でデー
タを取得して33に帰還する。 (発明4):また,実施例2において基準点として露光
フィールドのパターン密度が等しいと仮定したときの熱
的安定位置上の一点を用いたが,これの代わりに実施例
1で求めた熱的安定位置上の一点を用いてもよい。 (発明5):実施例2では,補正された熱的安定点Zの
座標は,X方向にx1 /x0 ,Y方向にy1 /y0 の比
率を掛けた値となる。
【0059】実際の運用においては,実施例1で求めた
熱的安定位置を,この比率で修正してビームを補正して
もよい。上記各実施例により,常に偏向コイルが熱的に
安定になるような電流を流すことができる。
【0060】
【発明の効果】偏向コイルが常に熱的安定状態にあり且
つ急激な熱的変化を防止し, 予め求めたビーム補正係数
で位置ずれの起こらない高精度, 高解像度の露光方法が
得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の説明図
【図2】 副偏向領域のパターン密度が同じである場合
の偏向コイルに流れる電流Iと時間tの関係を示す図
【図3】 ステージ移動時の偏向位置の例を示す平面図
【図4】 偏向機能を説明する構成図
【図5】 通常の場合と実施例の場合の偏向順序を示す
平面図
【図6】 本発明の実施例2の説明図
【図7】 フィールド補正係数を説明するフィールドの
平面図
【図8】 実施例2の処理の流れ図
【図9】 ビーム偏向の模式説明図
【符号の説明】
1 荷電粒子ビーム 2 偏向コイル 3 被露光物(ウエハやマスク基板)上の主偏向領域 4 副偏向領域(露光フィールド) 5 偏向順を示す矢印 11 コラム 12 ステージ 13 試料(被露光物) 14 CPU 15 制御系 16 主偏向用DAC (D/Aコンバータ),AMP ( 増幅器) 17 偏向位置を見る電流モニタ 18 偏向位置の設定電流を決める偏向位置決定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八田 淳子 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 安田 洋 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光フィールドのパターン密度が等しい
    と仮定して,未露光時に偏向コイルに流す電流として,
    露光時に偏向コイルに流す最大電流Imaxの3-1/2倍の
    電流値を設定し, 該電流値に対応するビームの偏向位置
    を熱的安定位置とし,該熱的安定位置の上の一点を未露
    光時のビームの偏向位置とすることを特徴とする荷電粒
    子ビーム露光方法。
  2. 【請求項2】 露光時におけるビーム偏向コイルに供給
    する電力量の平均値を相互に重畳期間を有する時間間隔
    毎に漸次求めて, 露光時の最終時間間隔の平均値が維持
    されるように未露光時における偏向コイルに流す電流値
    を設定し, 該電流値に対応するビームの偏向位置を熱的
    安定位置とし,該熱的安定位置の上の一点を未露光時の
    ビームの偏向位置とすることを特徴とする荷電粒子ビー
    ム露光方法。
  3. 【請求項3】 請求項1で求めた熱的安定位置上の一点
    を基準点A (x0,y0); (x0 =y0)として,該基準点
    より任意の距離離れた2点B,Cを設定し,点B,Cお
    よびそれらの周囲の点を未露光時のビーム偏向位置とし
    て,一定期間露光を繰り返した後のフィールド補正量の
    変化量を算出して,点B,Cより該変化量の少ない方向
    を見つけて,この方向にあらたに2点を設定して同様の
    処理を繰り返し,該変化量の最も少ない位置を補正され
    た熱的安定点Z (x1,y1)とし,該熱的安定点を未露光
    時のビームの偏向位置とすることを特徴とする荷電粒子
    ビーム露光方法。
  4. 【請求項4】 請求項1で求めた熱的安定位置に代え
    て,請求項2で求めた熱的安定位置上の一点を基準点と
    することを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム露
    光方法。
  5. 【請求項5】 請求項2で求めた熱的安定点の座標を請
    求項3から求まる比率で修正する,すなわち該座標にX
    方向はx1 /x0 ,Y方向はy1 /y0 の比率を掛けて
    修正することを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  6. 【請求項6】 前記未露光時のビーム偏向位置が,次の
    露光を開始するビーム偏向位置に最も近い位置であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の荷電粒
    子ビーム露光方法。
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JP5788243B2 (ja) * 2011-06-28 2015-09-30 株式会社ニューフレアテクノロジー 荷電粒子ビーム描画装置及びdacアンプの安定化方法

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