JP3105995B2 - ラドン検出方法、ラドンエネルギー蓄積装置、およびラドン検出装置 - Google Patents

ラドン検出方法、ラドンエネルギー蓄積装置、およびラドン検出装置

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JP3105995B2 JP9069192A JP9069192A JP3105995B2 JP 3105995 B2 JP3105995 B2 JP 3105995B2 JP 9069192 A JP9069192 A JP 9069192A JP 9069192 A JP9069192 A JP 9069192A JP 3105995 B2 JP3105995 B2 JP 3105995B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気中に存在するラド
ンを検出するためのラドン検出方法、ラドンエネルギー
蓄積装置、およびラドン検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ラドンおよびその放射性崩壊物質は地中
に広く分布している。このラドンガスは健康上有害であ
り、ラドンまたはラドンの放射性崩壊物質を含む空気を
呼吸すると肺癌に罹る可能性が高まることが知られてい
る。またこのラドンは、生活環境では特に地下室等に溜
り易い。
【0003】このラドンの検出方法としては、次の方法
がある。
【0004】(1) ポリカーボネート板を用いる方法 ポリカーボネート板にラドンのα線が衝突すると、ポリ
マの結合が切断される。このポリカーボネート板を苛性
ソーダ液に浸漬するとポリマの結合の切断点が穿孔点と
なる。この穿孔点を顕微鏡で目視してカウントすること
によりラドン量が検出される。
【0005】(2) 活性炭を用いる方法 ラドンを活性炭に吸着させ、吸着させたラドンを検出器
で検出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ポリカボ
ーネート板を用いる方法では、苛性ソーダ液を使用し、
さらに顕微鏡で目視してカウントする必要があり、研究
室レベルでは有効な方法であるが、一般の家屋内のラド
ン量を広く測定するには手間がかかりすぎるという問題
がある。また上記ポリカードネート板は一回測定すると
再使用ができないという問題もある。
【0007】また、上記活性炭を用いる方法では、空気
中に含まれる水分の量や吸着後測定するまでの経過時間
によって測定値が大きく変動し、信頼性に劣るという問
題がある。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑み、高感度であ
り、かつ信頼性の高いラドン検出方法、および該ラドン
検出方法を実施するためのラドンエネルギー蓄積装置、
ラドン検出装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のラドン検出方法は、フィルタ上にラドンの放
射性崩壊物質を含む放射性物質を捕集し、この捕集中お
よび/または捕集後に、前記フィルタを輝尽蛍光体に近
接させて、前記フィルタに捕集された前記放射性物質か
ら放射される放射線のエネルギーを前記輝尽蛍光体に蓄
積し、前記輝尽蛍光体に蓄積された放射線エネルギー量
を計測し、前記ラドンの放射性崩壊物質の略半減期以上
の所定時間経過後、前記フィルタを輝尽蛍光体に近接さ
せて、前記フィルタに捕集された前記放射性物質から放
射される放射線のエネルギーを前記輝尽蛍光体に蓄積
し、該輝尽蛍光体に蓄積された放射線エネルギー量を計
測し、前記2回の計測された放射線エネルギー量の差に
基づいてラドンを検出することを特徴とするものであ
る。
【0010】ここで、上記ラドン検出方法において、前
記放射性崩壊物質から放射される放射線のエネルギーに
加え、ラドンから放射される放射線のエネルギーを前記
輝尽蛍光体に蓄積してもよい。
【0011】また、上記ラドン検出方法の実施に用いる
本発明のラドンエネルギー蓄積装置は、ラドンの放射性
崩壊物質を捕集するフィルタと、前記フィルタに空気を
通過させるためのファンと、前記フィルタに捕集された
前記放射性崩壊物質から放射される放射線のエネルギー
を蓄積する、前記捕集中のフィルタから離れた位置に配
置された輝尽蛍光体と、前記輝尽蛍光体を外光から遮蔽
する遮蔽体と、前記捕集後に、前記フィルタと前記輝尽
蛍光体とが互いに近接して配置されるように前記フィル
タおよび/または前記輝尽蛍光体を移動させる移動手段
を備えたことを特徴とするものである。
【0012】ここで、上記ラドンエネルギー蓄積装置
に、前記輝尽蛍光体に蓄積された放射線エネルギー量を
計測する計測手段を付加することによりラドン検出装置
を構成してもよい。
【0013】なお、ラドンの放射性崩壊物質は空気中に
漂う塵埃等に付着してフィルタに捕集されるため、上記
フィルタとして例えば空気を通過させるとともに塵埃を
捕集するメッシュフィルタ、ペーパフィルタ等一般のフ
ィルタを用いることができる。但し本発明にいうフィル
タは、塵埃等を捕集するフィルタに限られるものではな
く、塵埃等とは無関係に直接にラドンの放射性崩壊物質
を捕集するフィルタであってもよい。
【0014】また、上記遮蔽体としては、例えば上記ラ
ドンエネルギー蓄積装置あるいはラドン検出装置全体の
ハウジングであってもよく、あるいは輝尽蛍光体のみを
覆う不透明なケースであってもよい。
【0015】また、上記輝尽性蛍光体とは、α線、β
線、γ線、X線等の放射線が照射されるとその放射エネ
ルギーを内部に蓄積し、その後可視光、赤外光等の励起
光が照射されると蓄積されたエネルギーを輝尽発光光と
して放出する蛍光体を云い(例えば特開昭62−247
298号公報参照)、エネルギーを蓄積しやすい放射線
の種類、輝尽発光光を放出しやすい励起光の波長、およ
び放出される輝尽発光光の波長はその蛍光体の種類によ
りそれぞれ異なっている。この輝尽性蛍光体は最初に照
射される放射線と後に放出される輝尽発光光とが広いエ
ネルギー範囲に亘って比例するという特性を有する。
【0016】本発明においては、励起光の波長領域と輝
尽発光光の波長領域とが重複しないことがS/N比を向
上させるために好ましく、このような関係を充足するよ
うに励起光源および蓄積性蛍光体を選択することが好ま
しい。具体的には励起光波長が450〜700nmに、
輝尽発光光の波長が300〜500nmになるようにす
ることが望ましい。
【0017】このように、本発明において好ましく使用
しうる300〜500nmの輝尽発光光を発する蓄積性
蛍光体としては、例えば、希土類元素付活アルカリ土類
金属フルオロハライド蛍光体[具体的には、特開昭55
−12143号公報に記載されている(Ba1-x-y ,M
gx ,Cay )FX:aEu2+(但しXはClおよびB
rのうちの少なくとも1つであり、xおよびyは0<x
+y≦0.6かつxy≠0であり、aは10-6≦a≦5
×10-2である)、特開昭55−12145号公報に記
載されている(Ba1-x ,MIIX )FX:yA(但しM
IIX はMg、Ca、Sr、ZnおよびCdのうちの少な
くとも1つ、XはCl、BrおよびIのうちの少なくと
も1つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、H
o、Nd、YbおよびErのうちの少なくとも1つ、x
は0≦x≦0.6、0≦y≦0.2である)等];特開
昭55−12142号公報に記載されているZnS:C
u、Pb、BaO・xAl2 O3 :Eu(但し0.8≦
x≦10)およびMIIO・xSiO2 :A(但しMIIは
Mg、Ca、Sr、Zn、CdまたはBaであり、Aは
Ce、Tb、Eu、Tm、Pb、Tl、BiまたはMn
であり、xは0.5≦x≦2.5である);および特開
昭55−12144号公報に記載されたLnOX:xA
(但しLnはLa,Y,GdおよびLuのうちの少なく
とも1つ、XはClおよびBrのうちの少なくとも1
つ、AはCeおよびTbのうちの少なくとも1つ、xは
0<x<0.1である);などが挙げられる。これらの
内でも好ましいのは希土類元素付活アルカリ土類金属フ
ルオロハライド蛍光体であるが、その中でもバリウムフ
ルオロハライド類が特に輝尽発光強度が優れているので
好ましい。
【0018】さらにはバリウムフルオロハライド蛍光体
に特開昭56−2385号公報、特開昭56−2386
号公報に開示される如く金属弗化物を添加したもの、或
いは特開昭56−74175号明細書に開示される如く
金属塩化物、金属臭化物、金属沃化物の少なくとも一種
を添加したものは、輝尽発光がさらに改善され、好まし
い。
【0019】また、特開昭55−163500号公報に
開示される如く前述の如き蓄積性蛍光体を顔料または染
料を用いて着色してもよい。
【0020】
【作用】図4は、ラドン(222 Rn)の崩壊系列を表わ
した図である。
【0021】ラドン222 Rnおよびその放射性崩壊物質
の崩壊により種々のエネルギーのα,β,γ線が生成さ
れる。天然にはこれらラドン222 Rnおよびその放射性
崩壊物質が所定の平衡状態を保って存在している。この
うち222 Rnは気体であり、その放射性崩壊物質は主と
して固体であって塵埃に付着して空中に漂っている。本
発明は主としてこの塵埃に付着して漂っているラドンの
放射性崩壊物質を捕集することにより強い放射線を得、
これを輝尽蛍光体を用いて高感度に検出するものであ
る。
【0022】すなわち、上記本発明のラドン検出方法
は、ラドンの放射性崩壊物質をフィルタで捕集して該放
射性崩壊物質から放射される放射線のエネルギーを輝尽
蛍光体に蓄積するようにしたため、例えば単に空気を輝
尽蛍光体、ポリカーボネート等の検出体に吹付ける場合
と比べ、フィルタに捕集されることにより放射性崩壊物
質が濃縮され、これにより強い放射線が検出体に照射さ
れることとなり、高感度、高精度の輝尽蛍光体を用いた
ことと相俟って高感度、高精度のラドン検出が可能とな
る。
【0023】また、本発明のラドン検出方法は、ラドン
の放射性崩壊物質の略半減期以上の所定時間経過後、フ
ィルタに捕集された放射性物質から放射される放射線の
エネルギーを輝尽蛍光体に蓄積して、この輝尽蛍光体に
蓄積された放射線エネルギー量を計測し、これら2回の
計測された放射線エネルギーの量の差に基づいてラドン
を検出するようにしたものである。通常、空気中に含ま
れるラドンの放射性崩壊物質以外の放射性物質(例えば
ポタジウム40)は、ラドンの放射性崩壊物質よりも半
減期が長く、不活性である。したがって、本発明のラド
ン検出方法による2回目の計測時には、ラドンの放射性
崩壊物質以外の放射性物質から放射される放射線のみが
計測される。このため、1回目と2回目との放射線エネ
ルギー量の差を求めることにより、ラドンの放射性崩壊
物質から放射された放射線量のみが求められ、より高精
度のラドンの検出を行うことが可能となる。
【0024】さらに、ラドンの放射性崩壊物質をフィル
タに捕集している間に、例えばフィルタを通り抜けたラ
ドン等を含む空気を輝尽蛍光体に吹付けるようにする
と、一層高感度の検出が可能となる。
【0025】また、上記本発明のラドンエネルギー蓄積
装置は、フィルタと輝尽蛍光体とを最初から互いに近接
して配置するか、もしくはラドンの放射性崩壊物質をフ
ィルタに捕集させた後このフィルタと輝尽蛍光体とを互
いに近接するように移動する移動手段を備えたため、輝
尽蛍光体に放射線エネルギーが効果的に蓄積される。
【0026】ここで、このラドンエネルギー蓄積装置を
用いることにより放射線エネルギーが蓄積された輝尽蛍
光体は、このラドンエネルギー蓄積装置から取出され、
例えば集中測定施設等に運ばれて該施設に備えられた計
測装置によりその輝尽蛍光体に蓄積された放射線エネル
ギー量が計測され、これによりラドンの量が求められ
る。
【0027】また、上記ラドン検出装置は、上記ラドン
エネルギー蓄積装置に輝尽蛍光体に蓄積された放射線エ
ネルギー量を計測する計測手段を備えているため、輝尽
蛍光体を装置から取出しても持ち運ぶ等の煩わしさがな
く、その場でラドンの量が測定される。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
【0029】図1は、本発明のラドン検出方法の一実施
例の各ステップを示した図である。まず、図1(a)に
示すようにファン11が備えられたファンユニット10
にフィルタホルダ12に保持されたフィルタ13をセッ
トしてファン11を回し、矢印に示すように空気を流
し、これによりフィルタ13に室内の塵埃を捕集する。
この塵埃には室内の空気に含まれるラドンの量に応じた
量の放射性崩壊物質が付着しており、これによりフィル
タ13に室内のラドンの量に応じた放射性崩壊物質が捕
集される。
【0030】上記のようにして例えば数時間から1日間
放射性崩壊物質をフィルタ13に捕集した後、図1
(b)に示すように、このフィルタ13と、輝尽蛍光体
の層がシート状に形成されてなる輝尽蛍光体シート21
とを暗箱20内に互いに近接した状態に配置し、フィル
タ13に捕集された放射性崩壊物質から発せられる放射
線のエネルギーを輝尽蛍光体シート21に蓄積する。
【0031】その後図1(c)に示すように、光源31
から発せられた励起光32を輝尽蛍光体シート21に照
射し、これにより輝尽蛍光体シート21から発せられた
輝尽発光光33を、光検出器35の前面に備えられた、
励起光32をカットしかつ輝尽発光光33を透過する光
学フィルタ34を介して該光検出器35で受光する。こ
の受光光量によりフィルタ13に捕集された放射性崩壊
物質の量、したがって室内の空気中のラドンの量が計測
される。このようにして輝尽発光光33の光量測定が行
われた後、消去光源36を点灯して消去光37を輝尽蛍
光体シート21の全面に照射して輝尽蛍光体シート21
に残存している放射線エネルギーを放出させ、これによ
り輝尽蛍光体シート21が再使用可能な状態に再生され
る。ここで、フィルタ13については、このフィルタ1
3に付着した塵埃を払い落として再使用できるものを用
いてもよく、安価な使い捨てのものを用いてもよい。
【0032】なお、上記実施例において、ファンユニッ
ト10から流れ出た空気にはフィルタ13を通過したラ
ドンや放射性崩壊物質が含まれており、したがって、フ
ィルタ13に放射性崩壊物質を捕集している間にファン
ユニット10から流れた空気を輝尽蛍光体シート21に
あてておいてもよく、この場合、より高感度の検出が可
能となる。ただし、輝尽蛍光体シート21に外光が照射
されてこの外光に含まれる紫外線等のエネルギーが輝尽
蛍光体シート21に蓄積されてしまわないよう、輝尽蛍
光体シート21を外光から遮蔽しておく必要がある。
【0033】図2は、本発明のラドンエネルギー蓄積装
置の一実施例を表わした概略斜視図である。図1に示す
実施例に対応する要素には、図1に付した番号と同一の
番号を付し説明は省略する。
【0034】アクリル製の透明な箱40の上部にファン
11が取り付けられており、この箱40にはフィルタ1
3を保持するフィルタ保持板41と、内部に輝尽蛍光体
シート21を保持しこの輝尽蛍光体シート21を外光か
ら遮蔽する不透明なシートホルダ42とが図に示す矢印
A−B方向にスライド可能に互いに近接した位置に保持
されている。またこの箱40には、そのフィルタ保持板
41が挿入される位置とシート42が挿入される位置と
に挾まれた部分に多数の通気孔43が設けられている。
【0035】この箱40にフィルタ13と、輝尽蛍光体
シート21を保持したシートホルダ42とがセットされ
た状態でファン11を廻すと、図2に示すように、この
ファン11を通って箱40内に空気が送り込まれ、フィ
ルタ13を通過し通気孔43を通って空気が排出され
る。その間にフィルタ13には空気中の塵埃とともにラ
ドンの放射性崩壊物質が捕集され、この捕集された放射
性崩壊物質から放射される放射線のエネルギーが輝尽蛍
光体シート21に蓄積される。またフィルタ13を通過
した空気はシートホルダ42に当たり、これによりこの
空気中に含まれるラドンやその放射性崩壊物質から放射
される放射線のエネルギーも輝尽蛍光体シート21に蓄
積される。
【0036】このようにしてフィルタ13の放射性崩壊
物質の捕集と輝尽蛍光体シート21への放射線エネルギ
ーの蓄積とを同時に所定時間行った後、この箱40から
シートホルダ42が取出される。
【0037】このシートホルダ42は、その中に輝尽蛍
光体シート21を保持したまま所定の測定施設に運ば
れ、この測定施設において輝尽蛍光体シート21がシー
トホルダ42から取出され、図1(c)に示すようにし
てこの輝尽蛍光体シート21に蓄積された放射線エネル
ギー量が測定され、これにより図2の箱40が設置され
た場所のラドン量が求められる。
【0038】図3は、本発明のラドン検出装置の一実施
例の内部構造を表わした概略斜視図である。図1、図2
に示す要素に対応する要素には図1、図2に付した番号
と同一の番号を付し説明は省略する。
【0039】このラドン検出装置50は図示しない不透
明なケースに覆われており、これにより輝尽蛍光体シー
ト21が外光から遮蔽されている。
【0040】ファン11を回転させることにより室内の
空気がフィルタ13を通過して循環され、これによりフ
ィルタ13にラドンの放射性崩壊物質が捕集される。所
定時間この捕集が行われた後、このフィルタ13がフィ
ルタ移動手段51により輝尽蛍光体シート21のすぐ下
に位置するように矢印C方向に搬送され、これにより、
フィルタ13に捕集された放射性崩壊物質から放射され
る放射線のエネルギーが輝尽蛍光体シート21に蓄積さ
れる。所定時間この放射線エネルギーの蓄積を行った
後、フィルタ13はフィルタ搬送手段51により矢印D
方向に搬送されて元の位置に戻る。その後、前述したよ
うにして輝尽蛍光体シート21に励起光32が照射さ
れ、輝尽発光光33の光量測定が行われる。
【0041】使用済のフィルタ13はケースから取出さ
れ再使用に備えてこのフィルタ13に捕集された塵埃が
取り除かれた後再度もとの位置にセットされる。
【0042】上述した実施例においては、フィルタ13
に捕集される塵埃には、ラドンの放射性崩壊物質以外の
放射性物質(例えばポタジウム40)が微小量含まれる
ことがあるが、このポタジウム40等の放射性物質は半
減期が長く(1.3×10年)不活性であるため、以
下に示すようにして検出を行うことにより、ラドンの放
射性崩壊物質から放射される放射線のみを検出すること
ができる。
【0043】すなわち、まず、上述した本発明のラドン
検出方法によりフィルタ13に捕集された放射性崩壊物
質から放射される放射線の量の計測を行ってから数時間
後に、再度第2回目の計測を行うものである。第1回目
の計測時に輝尽蛍光体シート21から発せられる輝尽発
光光33には、ラドンの放射性崩壊物質から放射された
放射線に加えてポタジウム40等の放射性物質から放射
された放射線が計測される。ところが、ラドンの放射性
崩壊物質の半減期は、ポタジウム40等放射性物質の半
減期と比べて非常に短い(30分以下)ため、第2回目
の計測時にはラドンの放射性崩壊物質は崩壊してしま
い、ポタジウム40等のような半減期が長く、不活性の
放射性物質から放射される放射線のみ計測される。この
第1回目と第2回目の計測の結果を表1に示す。
【0044】
【表1】 表1に示した第1回目の計測と第2回目の計測との数値
の差が空気中に含まれる純粋なラドンの放射性崩壊物質
から放射された放射線の量を表わすものとなる。
【0045】このように、2回検出を行うことにより、
より高精度のラドンの検出を行うことができるため、好
ましいものである。
【0046】また、空気を輝尽蛍光体シート21に当て
る方法においては、輝尽蛍光体シート21には、塵埃に
含まれる放射性物質(ラドンの放射性崩壊物質を含む)
から放射される放射線以外の放射線(例えば空気中のγ
線、宇宙線等)が蓄積されることがあるが、これらの放
射線は、輝尽蛍光体シート21を空気に当てていたごく
短時間に輝尽蛍光体シート21に蓄積されたものである
こと、および表1に示すように輝尽蛍光体シート21か
ら発せられる輝尽発光光33の大部分が、ラドンまたは
ラドンの放射性崩壊物質から放射された放射線であるこ
とが実験的に立証されていることを考慮すれば、これら
の放射線は本発明によるラドン検出方法においては、そ
れほど問題にならないものである。
【0047】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明では
フィルタを用いて放射性崩壊物質を捕集するようにした
こと、および輝尽蛍光体を用いることにより、ラドン量
を高感度かつ迅速に測定でき、かつ信頼性の高い測定が
できる。またこの輝尽蛍光体は何度でも再使用が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラドン検出方法の一実施例の各ステッ
プを示した図である。
【図2】本発明のラドンエネルギー蓄積装置の一実施例
を表わした概略斜視図である。
【図3】本発明のラドン検出装置の一実施例を表わした
概略斜視図である。
【図4】ラドンの崩壊系列を表わした図である。
【符号の説明】
11 ファン 13 フィルタ 21 輝尽蛍光体シート 32 励起光 33 輝尽発光光 34 光学フィルタ 35 光検出器 37 消去光 40 透明な箱 41 フィルタ保持板 42 不透明なシートホルダ 43 通気孔 51 フィルタ搬送手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−99275(JP,A) 特開 昭60−47975(JP,A) 特開 平2−134590(JP,A) 特開 昭59−85978(JP,A) 特開 昭59−228181(JP,A) 特開 昭62−245986(JP,A) 特開 昭59−92377(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01T 1/167 G01T 1/10 G01T 7/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルタ上にラドンの放射性崩壊物質を
    含む放射性物質を捕集し、この捕集中および/または捕
    集後に、前記フィルタを輝尽蛍光体に近接させて、前記
    フィルタに捕集された前記放射性物質から放射される放
    射線のエネルギーを前記輝尽蛍光体に蓄積し、前記輝尽
    蛍光体に蓄積された放射線エネルギー量を計測し、 前記ラドンの放射性崩壊物質の略半減期以上の所定時間
    経過後、前記フィルタを輝尽蛍光体に近接させて、前記
    フィルタに捕集された前記放射性物質から放射される放
    射線のエネルギーを前記輝尽蛍光体に蓄積し、該輝尽蛍
    光体に蓄積された放射線エネルギー量を計測し、前記2
    回の計測された放射線エネルギー量の差に基づいてラド
    ンを検出することを特徴とするラドン検出方法。
  2. 【請求項2】 前記放射性崩壊物質から放射される放射
    線エネルギーに加え、ラドンから放射される放射線のエ
    ネルギーを前記輝尽蛍光体に蓄積することを特徴とする
    請求項1記載のラドン検出方法。
  3. 【請求項3】 ラドンの放射性崩壊物質を捕集するフィ
    ルタと、 前記フィルタに空気を通過させるためのファンと、 前記フィルタに捕集された前記放射性崩壊物質から放射
    される放射線のエネルギーを蓄積する、前記捕集中のフ
    ィルタから離れた位置に配置された輝尽蛍光体と、 前記輝尽蛍光体を外光から遮蔽する遮蔽体と、 前記捕集後に、前記フィルタと前記輝尽蛍光体とが互い
    に近接して配置されるように前記フィルタおよび/また
    は前記輝尽蛍光体を移動させる移動手段とを備えたこと
    を特徴とするラドンエネルギー蓄積装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のラドンエネルギー蓄積装
    置に、前記輝尽蛍光体に蓄積された放射線エネルギー量
    を計測する計測手段を付加したことを特徴とするラドン
    検出装置。
JP9069192A 1991-04-12 1992-04-10 ラドン検出方法、ラドンエネルギー蓄積装置、およびラドン検出装置 Expired - Fee Related JP3105995B2 (ja)

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