JP3141003B2 - 非水電解液型二次電池 - Google Patents
非水電解液型二次電池Info
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- JP3141003B2 JP3141003B2 JP10235253A JP23525398A JP3141003B2 JP 3141003 B2 JP3141003 B2 JP 3141003B2 JP 10235253 A JP10235253 A JP 10235253A JP 23525398 A JP23525398 A JP 23525398A JP 3141003 B2 JP3141003 B2 JP 3141003B2
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- negative electrode
- carbon body
- secondary battery
- positive electrode
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム,ナトリ
ウムなどの軽金属を可逆的に吸収・放出可能な炭素体を
負極に用いる非水電解液型二次電池に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】非水電解液型二次電池の負極には、リチ
ウム,ナトリウムなどの軽金属の単体あるいはリチウム
・アルミニウム合金やウッド合金に代表される低融点合
金などの軽金属合金が、また他方の正極には五酸化バナ
ジウム、三酸化クロムなどの金属酸化物、二酸化チタン
などのカルコゲン化合物あるいは有機ポリマー等が主と
して使用されている。 【0003】こういった従来の非水電解液型二次電池系
においては、負極の放電深度に限界があるため、正極に
用いられる材料に大きな制限が加えられていた。その理
由は、リチウム,ナトリウムなどの軽金属の単体電極に
は、頻繁な金属の溶解、析出過程の繰り返しにより電池
の内部短絡の原因となる金属デンドライトが生成し、リ
チウム・アルミニウム合金電極ではリチウム濃度の低下
により容量減少の原因となる電極の脆化を起こし、また
ウッド合金に代表される低融点合金では電位を著しく卑
にすることによって特性劣化の原因となる合金成分の溶
解が起こる。すなわち、これら負極は完全放電等のよう
に深い放電深度のところまで放電すると、負極に何等か
の変化が起こり、信頼性、サイクル特性等の電池性能に
悪影響を及ぼすことになる。 【0004】以上により、従来の負極を用いる場合に
は、正極に深い放電深度まで放電しても電池性能に何ら
影響の現れない活物質を用い、放電容量が正極支配とな
るようにして負極の負担を軽減するようにしていた。 【0005】また、酸化物、カルコゲン化物のような正
極活物質でもその放電深度によっては良好なサイクル特
性が得られる場合がある。しかし、そのような領域では
軽金属、例えばリチウムの挿入、脱離に伴う電位変化が
非常に緩やかであるため、いつも同じ位置で充放電を終
了させるには細かな制御が必要となり、実際には困難で
ある。従って、そのような正極を用いて正極の容量支配
の電池を作製した場合、その放電深度によって顕著にサ
イクル特性が劣化するため、高信頼性の電池は得られな
かった。 【0006】また、リチウムを合金化することによって
負極のサイクル特性を向上させ酸化物などを正極に用い
る場合に、負極の容量規制とすることも提案されている
が、上述した理由により根本的な解決にいたっていな
い。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】一方、正極支配にする
と、正極の材料の選択の自由度が狭くなる課題がある。 【0008】そこで、本発明の目的は、放電容量が負極
支配で、深い放電深度まで放電しても信頼性やサイクル
特性等の電池性能に何ら影響の現れることのない非水電
解液型二次電池を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するため、例えば電解液に非水系有機溶液を用いた
二次電池の負極として、電気化学的に層間化合物を形成
しうる炭素材料を用いる。この炭素材は、層間化合物を
形成していた軽金属をすべて抜き出すような深い放電深
度にした場合でも、その層状構造を維持し安定である。
この挙動を利用して電池の放電を終了させる、つまり負
極の容量支配の電池を作製することにより高信頼性の電
池にできるのである。電気化学的に層間化合物を形成し
やすい炭素材料としては特に限定されないが、例えば、
炭化水素化合物から1500℃以下の低温熱分解による
気相堆積法(熱分解CVD)で形成される高度に配向さ
れた黒鉛構造からなる炭素よりわずかに乱層構造を有
し、かつ選択的配向構造を有した炭素を主成分とする炭
素体を用いることができ、負極の容量を正極の容量に比
べて少なくした負極支配の電池としている。 【0010】ここで、炭化水素化合物とは、ベンゼン、
ナフタレン、アントラセン、ヘキサメチルベンゼン、
1,2−ジプロモエチレン、2−ブチン、アセチレン、
ビフェニル、ジフェニルアセチレン等がる。低温熱分解
する濃度と温度は、出発原料とする炭化水素化合物材料
により異なるが、通常数ミリモルパーセントの濃度及び
1000℃程度の温度で制御される。また気化する方法
には水素及び/又はアルゴンをキャリアガスとするバブ
ラ法、蒸発法、昇華法等がある。 【0011】また、本発明においては使用に供される炭
素体を種々の手段により解析した結果、高度に配向され
た黒鉛構造からなる炭素よりわずかに乱層構造を有し、
かつ選択的配向構造を有した炭素を主成分とする炭素体
は例えば次のようなものとして定義される。すなわち、
炭素体の平面網状六隕環面の面間隔は、X線解析法によ
り求められる値として0.337nmから0.355n
mである。また、解析ピークは半値幅として例えば2θ
=1.62°といったように黒鉛に見られるものに比べ
かなり幅広い。炭素体の黒鉛化度については、ラマン散
乱法により得られる結果として1580cm-1のラマン
強度に対する1360cm-1のラマン強度の比が0.4
から1.0の範囲にあるような炭素体である。 【0012】X線解析ピークの半値幅から求められる平
面六隕環面のC軸方向の結晶子の大きさが2.00nm
から100.0nmの範囲であるような炭素体である。 【0013】平面網状六隕環面のC軸方向の配向性が、
反射高速電子線解析法により求められる値として、各結
晶子間のC軸方向の相対的な傾きが±75度の範囲内で
あり好ましくは±60度以内である。又、反射高速電子
線解析パターンが均一でなく、孤状乃至プロードなスポ
ットとなっているようなプロードなリング状であるよう
な炭素体である。 【0014】非水電解液には、ジメチルスルフォキシ
ド、ガンマープチルラクトン、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、スルフォラン、テトラヒド
ロフラン、2メチルテトラヒドロフラン、1,2ージメ
トキシエタン、1,3ージオキソラン等の有機溶媒に、
電解質として過塩素酸リチウム、六フッ化ヒ酸リチウ
ム、ホウフッ化リチウム、トリフルオロメタンスルホン
酸リチウム、六フッ化燐酸リチウム等のアルカリ金属イ
オンをカチオンとする塩を溶解して得られる単一溶液乃
至は混合溶液が用いられる。 【0015】正極には、五酸化バナジウム、五酸化ニオ
ブ、三二酸化ビスマス、三二酸化アンチモン、三二酸化
クロム、三酸化クロム、三酸化モリブデン、三酸化タン
グステン、二酸化セレン、二酸化テルル、二酸化マンガ
ン、三二酸化鉄、四三酸化ニッケル、酸化ニッケル、三
酸化コバルト、酸化コバルト等の酸化物、硫化チタン、
硫化ジルコニウム、硫化ハフニウム、硫化モリブデン、
硫化タングステン、セレン化チタン、セレン化ジルコニ
ウム、セレン化ハフニウム、セレン化バナジウム、セレ
ン化ニオブ、セレン化タンタル、セレン化モリブデン、
セレン化タングステン等のカルコゲン化物の単一、複合
物、混合物、あるいはそれらカルコゲン化物と軽金属の
複合物など、軽金属を挿入、脱離可能な材料を用いるこ
とができる。 【0016】本発明の電池では、予め正極あるいは負極
に軽金属を担持させる必要があり、正極、負極のどちら
でもよく、その担持させる方法は、電気化学的な方法、
合成の段階で軽金属を担持させる方法等で行えばよい。 【0017】また、本発明では、負極の容量によって電
池の容量が規制されているということは、負極に用いて
いる炭素中に挿入された軽金属が放出されて負極の電位
が上がることによって電池の放電が終了することであ
る。 【0018】さらに、正極の容量は負極の容量より大き
ければ問題ないが、電池を高容量化する場合にはなるべ
く少なくするのが好ましく、後述する実施例にもあるよ
うに、正極のリチウムの担持量は負極で実際に挿入脱離
する量の2.6程度までにするのが好ましい。 【0019】 【発明の実施の形態】 <実施例>以下、負極活物質にベンゼンを出発原料とし
低温熱分解法で形成される炭素体を用い、正極活物質に
各種酸化物やカルコゲン化合物を、また電解液として1
Mの過塩素酸リチウムを溶解したプロピレンカーボネー
トを用いた非水電解液型二次電池を実施例として本発明
をさらに詳細に説明する。 【0020】負極活物質である炭素体は、図1に示した
反応装置を用いて作製した。即ち、一旦脱水処理を施し
さらに真空移送による蒸留精製操作を行ったベンゼンを
収納した容器1内にアルゴンガス供給器2よりアルゴン
ガスを供給し、ベンゼンのバブルを行い、パイレックス
製ガラス管3を介して石英製反応管4へベンゼンを給送
する。この際、容器1をベンゼンの蒸発による吸熱量の
分だけ加熱することにより温度を一定に保持し、またニ
ードル弁5,6によりベンゼン量を最適化した。反応管
4には、発泡状ニッケルから成る直径15φ、厚さ1.
5mmの三次元構造体の載置されたホルダー7ガ設置さ
れており、反応管4の外周囲には加熱炉8が設けられて
いる。この加熱炉8によりホルダー7及び三次元構造体
を約1000℃に維持し、パイレックス製ガラス管3よ
り供給されるベンゼンを熱分解し、三次元構造体に炭素
体として堆積させる。熱分解反応後の反応管4内に残留
するガスは排気設備9,10を通して除去する。このよ
うにして炭素体を堆積させた三次元構造体をプレス機で
形成し本実施例の電池の負極とする。 【0021】また、ここで得られた炭素体のCuKα線
によるX線回折図を図2、ラマンスペクトル図を図3に
示す。この図3から、本実施例の炭素体の平均面間隔は
0.342nmであり、ラマンスペクトルによる158
0cm-1のラマン強度に対する1360cm-1のラマン
強度の比は0.75であることがわかる。 【0022】また、回折ピークの半値幅より求めた結晶
子のC軸方向の大きさは4.86nmであった。また、
ホルダー7上に上記三次元構造体と同じように置かれた
ニッケル板上へ堆積された炭素体の配向性を調べた。反
射高速電子線回折より得られる回折パターンは孤状のブ
ロードなリングをなしていた。この回折パターンより求
められる結晶子の配向性は各結晶子のC軸方向の相対的
な傾きが±35度以内であり、高い配向性を有している
ことが確かめられた。 【0023】天然黒鉛(マダガスカル産)についてX線
回折法、ラマン散乱法により調査したところ、平均面間
隔が0.336cmであり、ラマンスペクトルによる1
580-1のラマン強度に対する1360cm-1のラマン
強度の比が0.1であった。このように平均面間隔に大
差がなくてもレーザーラマン法により得られる1360
cm-1の結晶構造の乱れに反映するラマンバンドに大き
な相異があるため本実施例の炭素体は天然黒鉛等の黒鉛
に比べわずかに乱層構造を有していることがわかる。 【0024】三酸化クロムを耐圧容器内で230℃の温
度で熱処理し、Cr3O8なる組成の酸化物を得る。この
酸化物100重量部に対し、粉末状ポリエチレン20重
量部及びアセチレンブラック10重量部の混合物を作製
し、120℃の温度でかつ、300kgcm-2の加圧力で成
型し正極とする。 【0025】これら正極、負極及びポリエチレン不織布
よりなるセパレータを120℃で8時間真空乾燥し脱水
処理した。グローブボックス内で1M過塩素酸リチウム
入りプロピレンカーボネートを電解液として容量を調べ
たところ、正極が18mAhであり、負極が7mAhで
あり、正極の容量は負極の容量の約2.6倍であった。
図4は、上述の正極、負極及びセパレータにより構成さ
れた電池の断面図である。11,12はステンレス製の
正,負極罐であり、双方はポリプロピレンよりなる絶縁
パッキン13により隔離されている。14はCr3O8を
活物質とする正極であって、正極罐11の内底面に固着
した正極集電体15に圧接されている。16は炭素体を
活物質とする負極であって負極罐12にスポット溶接さ
れている。17はセパレータであり、1Mの過塩素酸リ
チウムを溶質としたプロピレンカーボネート溶液を電解
液として含浸させた。以上のようにして組み立てた電池
を電池Aとする。 【0026】又、下表1に示したように各種酸化物,カ
ルコゲン化合物を正極に、本実施例の炭素体を負極にし
て獲られる電池をB〜Eとした。本実施例では、予め正
極側に下表1に示す容量に相当するリチウムを担持させ
た電池である。 【0027】 【表1】 【0028】図5には、これら電池の充放電サイクル特
性を図を示す。尚、充放電条件は、充電電流密度1mA
cm-2で4時間であり、放電電流密度1mAcm-2で放
電終了電圧2.0Vとした。 【0029】本実施例により、正極の容量を負極の容量
に比べ、絶対値で6mAh以上大きくすることにより、
良好なサイクル特性が得られることが分かった。また、
負極の容量に比べ正極の容量を絶対値で6mAh以上と
いった小さな差のため、余分な正極を電池中に充填する
必要がなく、より高容量密度の電池の作製が可能にな
る。 【0030】<比較例>図4の負極16に15φで打ち
抜いたリチウム圧延板を用い負極罐12の内底面に固着
させた負極集電体に圧接し、他は実施例A〜Eと同様の
電圧A′〜E′を比較例とし、表2に示した。 【0031】 【表2】 【0032】図6には、これら比較例の電池の充放電サ
イクル特性図を示した。尚、充放電条件は充電電流密度
12のmAcm-2で4時間であり、また放電電流密度1
mAcm-2で放電終了電圧2.0Vとした。 【0033】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、深い放
電深度まで放電しても信頼性やサイクル特性等の電池性
能を向上させることができ、正極材料の選択範囲を広く
取ることができ、放電終了を検知しやすくなる。
ウムなどの軽金属を可逆的に吸収・放出可能な炭素体を
負極に用いる非水電解液型二次電池に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】非水電解液型二次電池の負極には、リチ
ウム,ナトリウムなどの軽金属の単体あるいはリチウム
・アルミニウム合金やウッド合金に代表される低融点合
金などの軽金属合金が、また他方の正極には五酸化バナ
ジウム、三酸化クロムなどの金属酸化物、二酸化チタン
などのカルコゲン化合物あるいは有機ポリマー等が主と
して使用されている。 【0003】こういった従来の非水電解液型二次電池系
においては、負極の放電深度に限界があるため、正極に
用いられる材料に大きな制限が加えられていた。その理
由は、リチウム,ナトリウムなどの軽金属の単体電極に
は、頻繁な金属の溶解、析出過程の繰り返しにより電池
の内部短絡の原因となる金属デンドライトが生成し、リ
チウム・アルミニウム合金電極ではリチウム濃度の低下
により容量減少の原因となる電極の脆化を起こし、また
ウッド合金に代表される低融点合金では電位を著しく卑
にすることによって特性劣化の原因となる合金成分の溶
解が起こる。すなわち、これら負極は完全放電等のよう
に深い放電深度のところまで放電すると、負極に何等か
の変化が起こり、信頼性、サイクル特性等の電池性能に
悪影響を及ぼすことになる。 【0004】以上により、従来の負極を用いる場合に
は、正極に深い放電深度まで放電しても電池性能に何ら
影響の現れない活物質を用い、放電容量が正極支配とな
るようにして負極の負担を軽減するようにしていた。 【0005】また、酸化物、カルコゲン化物のような正
極活物質でもその放電深度によっては良好なサイクル特
性が得られる場合がある。しかし、そのような領域では
軽金属、例えばリチウムの挿入、脱離に伴う電位変化が
非常に緩やかであるため、いつも同じ位置で充放電を終
了させるには細かな制御が必要となり、実際には困難で
ある。従って、そのような正極を用いて正極の容量支配
の電池を作製した場合、その放電深度によって顕著にサ
イクル特性が劣化するため、高信頼性の電池は得られな
かった。 【0006】また、リチウムを合金化することによって
負極のサイクル特性を向上させ酸化物などを正極に用い
る場合に、負極の容量規制とすることも提案されている
が、上述した理由により根本的な解決にいたっていな
い。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】一方、正極支配にする
と、正極の材料の選択の自由度が狭くなる課題がある。 【0008】そこで、本発明の目的は、放電容量が負極
支配で、深い放電深度まで放電しても信頼性やサイクル
特性等の電池性能に何ら影響の現れることのない非水電
解液型二次電池を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するため、例えば電解液に非水系有機溶液を用いた
二次電池の負極として、電気化学的に層間化合物を形成
しうる炭素材料を用いる。この炭素材は、層間化合物を
形成していた軽金属をすべて抜き出すような深い放電深
度にした場合でも、その層状構造を維持し安定である。
この挙動を利用して電池の放電を終了させる、つまり負
極の容量支配の電池を作製することにより高信頼性の電
池にできるのである。電気化学的に層間化合物を形成し
やすい炭素材料としては特に限定されないが、例えば、
炭化水素化合物から1500℃以下の低温熱分解による
気相堆積法(熱分解CVD)で形成される高度に配向さ
れた黒鉛構造からなる炭素よりわずかに乱層構造を有
し、かつ選択的配向構造を有した炭素を主成分とする炭
素体を用いることができ、負極の容量を正極の容量に比
べて少なくした負極支配の電池としている。 【0010】ここで、炭化水素化合物とは、ベンゼン、
ナフタレン、アントラセン、ヘキサメチルベンゼン、
1,2−ジプロモエチレン、2−ブチン、アセチレン、
ビフェニル、ジフェニルアセチレン等がる。低温熱分解
する濃度と温度は、出発原料とする炭化水素化合物材料
により異なるが、通常数ミリモルパーセントの濃度及び
1000℃程度の温度で制御される。また気化する方法
には水素及び/又はアルゴンをキャリアガスとするバブ
ラ法、蒸発法、昇華法等がある。 【0011】また、本発明においては使用に供される炭
素体を種々の手段により解析した結果、高度に配向され
た黒鉛構造からなる炭素よりわずかに乱層構造を有し、
かつ選択的配向構造を有した炭素を主成分とする炭素体
は例えば次のようなものとして定義される。すなわち、
炭素体の平面網状六隕環面の面間隔は、X線解析法によ
り求められる値として0.337nmから0.355n
mである。また、解析ピークは半値幅として例えば2θ
=1.62°といったように黒鉛に見られるものに比べ
かなり幅広い。炭素体の黒鉛化度については、ラマン散
乱法により得られる結果として1580cm-1のラマン
強度に対する1360cm-1のラマン強度の比が0.4
から1.0の範囲にあるような炭素体である。 【0012】X線解析ピークの半値幅から求められる平
面六隕環面のC軸方向の結晶子の大きさが2.00nm
から100.0nmの範囲であるような炭素体である。 【0013】平面網状六隕環面のC軸方向の配向性が、
反射高速電子線解析法により求められる値として、各結
晶子間のC軸方向の相対的な傾きが±75度の範囲内で
あり好ましくは±60度以内である。又、反射高速電子
線解析パターンが均一でなく、孤状乃至プロードなスポ
ットとなっているようなプロードなリング状であるよう
な炭素体である。 【0014】非水電解液には、ジメチルスルフォキシ
ド、ガンマープチルラクトン、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、スルフォラン、テトラヒド
ロフラン、2メチルテトラヒドロフラン、1,2ージメ
トキシエタン、1,3ージオキソラン等の有機溶媒に、
電解質として過塩素酸リチウム、六フッ化ヒ酸リチウ
ム、ホウフッ化リチウム、トリフルオロメタンスルホン
酸リチウム、六フッ化燐酸リチウム等のアルカリ金属イ
オンをカチオンとする塩を溶解して得られる単一溶液乃
至は混合溶液が用いられる。 【0015】正極には、五酸化バナジウム、五酸化ニオ
ブ、三二酸化ビスマス、三二酸化アンチモン、三二酸化
クロム、三酸化クロム、三酸化モリブデン、三酸化タン
グステン、二酸化セレン、二酸化テルル、二酸化マンガ
ン、三二酸化鉄、四三酸化ニッケル、酸化ニッケル、三
酸化コバルト、酸化コバルト等の酸化物、硫化チタン、
硫化ジルコニウム、硫化ハフニウム、硫化モリブデン、
硫化タングステン、セレン化チタン、セレン化ジルコニ
ウム、セレン化ハフニウム、セレン化バナジウム、セレ
ン化ニオブ、セレン化タンタル、セレン化モリブデン、
セレン化タングステン等のカルコゲン化物の単一、複合
物、混合物、あるいはそれらカルコゲン化物と軽金属の
複合物など、軽金属を挿入、脱離可能な材料を用いるこ
とができる。 【0016】本発明の電池では、予め正極あるいは負極
に軽金属を担持させる必要があり、正極、負極のどちら
でもよく、その担持させる方法は、電気化学的な方法、
合成の段階で軽金属を担持させる方法等で行えばよい。 【0017】また、本発明では、負極の容量によって電
池の容量が規制されているということは、負極に用いて
いる炭素中に挿入された軽金属が放出されて負極の電位
が上がることによって電池の放電が終了することであ
る。 【0018】さらに、正極の容量は負極の容量より大き
ければ問題ないが、電池を高容量化する場合にはなるべ
く少なくするのが好ましく、後述する実施例にもあるよ
うに、正極のリチウムの担持量は負極で実際に挿入脱離
する量の2.6程度までにするのが好ましい。 【0019】 【発明の実施の形態】 <実施例>以下、負極活物質にベンゼンを出発原料とし
低温熱分解法で形成される炭素体を用い、正極活物質に
各種酸化物やカルコゲン化合物を、また電解液として1
Mの過塩素酸リチウムを溶解したプロピレンカーボネー
トを用いた非水電解液型二次電池を実施例として本発明
をさらに詳細に説明する。 【0020】負極活物質である炭素体は、図1に示した
反応装置を用いて作製した。即ち、一旦脱水処理を施し
さらに真空移送による蒸留精製操作を行ったベンゼンを
収納した容器1内にアルゴンガス供給器2よりアルゴン
ガスを供給し、ベンゼンのバブルを行い、パイレックス
製ガラス管3を介して石英製反応管4へベンゼンを給送
する。この際、容器1をベンゼンの蒸発による吸熱量の
分だけ加熱することにより温度を一定に保持し、またニ
ードル弁5,6によりベンゼン量を最適化した。反応管
4には、発泡状ニッケルから成る直径15φ、厚さ1.
5mmの三次元構造体の載置されたホルダー7ガ設置さ
れており、反応管4の外周囲には加熱炉8が設けられて
いる。この加熱炉8によりホルダー7及び三次元構造体
を約1000℃に維持し、パイレックス製ガラス管3よ
り供給されるベンゼンを熱分解し、三次元構造体に炭素
体として堆積させる。熱分解反応後の反応管4内に残留
するガスは排気設備9,10を通して除去する。このよ
うにして炭素体を堆積させた三次元構造体をプレス機で
形成し本実施例の電池の負極とする。 【0021】また、ここで得られた炭素体のCuKα線
によるX線回折図を図2、ラマンスペクトル図を図3に
示す。この図3から、本実施例の炭素体の平均面間隔は
0.342nmであり、ラマンスペクトルによる158
0cm-1のラマン強度に対する1360cm-1のラマン
強度の比は0.75であることがわかる。 【0022】また、回折ピークの半値幅より求めた結晶
子のC軸方向の大きさは4.86nmであった。また、
ホルダー7上に上記三次元構造体と同じように置かれた
ニッケル板上へ堆積された炭素体の配向性を調べた。反
射高速電子線回折より得られる回折パターンは孤状のブ
ロードなリングをなしていた。この回折パターンより求
められる結晶子の配向性は各結晶子のC軸方向の相対的
な傾きが±35度以内であり、高い配向性を有している
ことが確かめられた。 【0023】天然黒鉛(マダガスカル産)についてX線
回折法、ラマン散乱法により調査したところ、平均面間
隔が0.336cmであり、ラマンスペクトルによる1
580-1のラマン強度に対する1360cm-1のラマン
強度の比が0.1であった。このように平均面間隔に大
差がなくてもレーザーラマン法により得られる1360
cm-1の結晶構造の乱れに反映するラマンバンドに大き
な相異があるため本実施例の炭素体は天然黒鉛等の黒鉛
に比べわずかに乱層構造を有していることがわかる。 【0024】三酸化クロムを耐圧容器内で230℃の温
度で熱処理し、Cr3O8なる組成の酸化物を得る。この
酸化物100重量部に対し、粉末状ポリエチレン20重
量部及びアセチレンブラック10重量部の混合物を作製
し、120℃の温度でかつ、300kgcm-2の加圧力で成
型し正極とする。 【0025】これら正極、負極及びポリエチレン不織布
よりなるセパレータを120℃で8時間真空乾燥し脱水
処理した。グローブボックス内で1M過塩素酸リチウム
入りプロピレンカーボネートを電解液として容量を調べ
たところ、正極が18mAhであり、負極が7mAhで
あり、正極の容量は負極の容量の約2.6倍であった。
図4は、上述の正極、負極及びセパレータにより構成さ
れた電池の断面図である。11,12はステンレス製の
正,負極罐であり、双方はポリプロピレンよりなる絶縁
パッキン13により隔離されている。14はCr3O8を
活物質とする正極であって、正極罐11の内底面に固着
した正極集電体15に圧接されている。16は炭素体を
活物質とする負極であって負極罐12にスポット溶接さ
れている。17はセパレータであり、1Mの過塩素酸リ
チウムを溶質としたプロピレンカーボネート溶液を電解
液として含浸させた。以上のようにして組み立てた電池
を電池Aとする。 【0026】又、下表1に示したように各種酸化物,カ
ルコゲン化合物を正極に、本実施例の炭素体を負極にし
て獲られる電池をB〜Eとした。本実施例では、予め正
極側に下表1に示す容量に相当するリチウムを担持させ
た電池である。 【0027】 【表1】 【0028】図5には、これら電池の充放電サイクル特
性を図を示す。尚、充放電条件は、充電電流密度1mA
cm-2で4時間であり、放電電流密度1mAcm-2で放
電終了電圧2.0Vとした。 【0029】本実施例により、正極の容量を負極の容量
に比べ、絶対値で6mAh以上大きくすることにより、
良好なサイクル特性が得られることが分かった。また、
負極の容量に比べ正極の容量を絶対値で6mAh以上と
いった小さな差のため、余分な正極を電池中に充填する
必要がなく、より高容量密度の電池の作製が可能にな
る。 【0030】<比較例>図4の負極16に15φで打ち
抜いたリチウム圧延板を用い負極罐12の内底面に固着
させた負極集電体に圧接し、他は実施例A〜Eと同様の
電圧A′〜E′を比較例とし、表2に示した。 【0031】 【表2】 【0032】図6には、これら比較例の電池の充放電サ
イクル特性図を示した。尚、充放電条件は充電電流密度
12のmAcm-2で4時間であり、また放電電流密度1
mAcm-2で放電終了電圧2.0Vとした。 【0033】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、深い放
電深度まで放電しても信頼性やサイクル特性等の電池性
能を向上させることができ、正極材料の選択範囲を広く
取ることができ、放電終了を検知しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の説明に供する炭素体生成装
置のブロック構成図である。 【図2】本発明の1実施例に係る炭素体のCuKα線に
よるX線回折図である。 【図3】本発明の1実施例に係る炭素体のラマンスペク
トル図である。 【図4】本発明の1実施例を示す二次電池の断面図であ
る。 【図5】本実施例の電池A〜Eの充放電可能な容量とサ
イクル数の関係を示す図である。 【図6】比較例電池A′〜E′の充放電可能な容量とサ
イクル数の関係を示す図である。 【符号の説明】 1 バブル容器 2 アルゴンガス供給器 3 パイレックスガラス管 4 反応管 5,6 ニードル弁 7 試料ホルダー 8 加熱炉 11 正極罐 13 絶縁パッキング 14 正極 15 正極集電体 16 負極 17 セパレータ
置のブロック構成図である。 【図2】本発明の1実施例に係る炭素体のCuKα線に
よるX線回折図である。 【図3】本発明の1実施例に係る炭素体のラマンスペク
トル図である。 【図4】本発明の1実施例を示す二次電池の断面図であ
る。 【図5】本実施例の電池A〜Eの充放電可能な容量とサ
イクル数の関係を示す図である。 【図6】比較例電池A′〜E′の充放電可能な容量とサ
イクル数の関係を示す図である。 【符号の説明】 1 バブル容器 2 アルゴンガス供給器 3 パイレックスガラス管 4 反応管 5,6 ニードル弁 7 試料ホルダー 8 加熱炉 11 正極罐 13 絶縁パッキング 14 正極 15 正極集電体 16 負極 17 セパレータ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭60−235372(JP,A)
特開 昭60−182670(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01M 10/40
H01M 4/02
H01M 4/58
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.酸化物あるいはカルコゲン化物からなる正極と、非
水電解液と、電気化学的に可逆的な層間化合物を形成し
得る平面網状六隕環構造を有する炭素体を活物質とし、
炭素体の放電終了を電池の放電終了として設定した負極
とを具備してなり、前記炭素体の各結晶子間のC軸方向
の相対的な傾きが所定の範囲内である選択的配向性を有
することを特徴とする非水電解液型二次電池。 2.前記炭素体の各結晶子間のC軸方向の相対的な傾き
が±75度の範囲内であることを特徴とする請求項1記
載の非水電解液型二次電池。 3.前記炭素体の各結晶子間のC軸方向の相対的な傾き
が±60度の範囲内であることを特徴とする請求項1記
載の非水電解液型二次電池。 4.前記炭素体の各結晶子間のC軸方向の相対的な傾き
が±35度の範囲内であることを特徴とする請求項1記
載の非水電解液型二次電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10235253A JP3141003B2 (ja) | 1998-08-21 | 1998-08-21 | 非水電解液型二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10235253A JP3141003B2 (ja) | 1998-08-21 | 1998-08-21 | 非水電解液型二次電池 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27068997A Division JP3229847B2 (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | 非水電解液型二次電池 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11135154A JPH11135154A (ja) | 1999-05-21 |
| JP3141003B2 true JP3141003B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=16983350
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10235253A Expired - Fee Related JP3141003B2 (ja) | 1998-08-21 | 1998-08-21 | 非水電解液型二次電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3141003B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6305961B2 (ja) * | 2015-08-04 | 2018-04-04 | オートモーティブエナジーサプライ株式会社 | リチウムイオン二次電池 |
-
1998
- 1998-08-21 JP JP10235253A patent/JP3141003B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11135154A (ja) | 1999-05-21 |
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