JP3141295B2 - 中空樹脂成形体を製造するための改良された射出成形方法とその方法に用いるための金型 - Google Patents
中空樹脂成形体を製造するための改良された射出成形方法とその方法に用いるための金型Info
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、中空樹脂成形体を製造するための改良され
た射出成形方法に関する。更に詳しくは、本発明は金型
キャビティー内に溶融樹脂を射出して溶融樹脂塊を形成
し、形成した溶融樹脂塊中に加圧流体を導入することに
よって中空部を有する成形品を成形する中空射出成形方
法において、該溶融樹脂塊中に加圧流体を導入する間、
溶融樹脂塊の裏側面の少なくとも1つの所定部分の温度
を溶融樹脂塊の表側面の温度よりも特定の温度差で高い
温度に維持して、加圧流体を、溶融樹脂塊裏側面の該少
なくとも1つの所定部分が延びる方向に実質的に対応す
る方向に溶融樹脂塊中に流入させ、これにより、溶融樹
脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分に対応する位
置に中空部を有する中空樹脂成形体を製造することを特
徴とする中空射出成形方法に関する。本発明の方法によ
り、導入される加圧流体の流れを所望の経路に確実に導
いて、中空部の形成位置を確実に制御することができ、
整然とした形状の中空部を有する中空樹脂成形体を製造
することができる。本発明は更に、その方法に用いるた
めの金型に関する。
た射出成形方法に関する。更に詳しくは、本発明は金型
キャビティー内に溶融樹脂を射出して溶融樹脂塊を形成
し、形成した溶融樹脂塊中に加圧流体を導入することに
よって中空部を有する成形品を成形する中空射出成形方
法において、該溶融樹脂塊中に加圧流体を導入する間、
溶融樹脂塊の裏側面の少なくとも1つの所定部分の温度
を溶融樹脂塊の表側面の温度よりも特定の温度差で高い
温度に維持して、加圧流体を、溶融樹脂塊裏側面の該少
なくとも1つの所定部分が延びる方向に実質的に対応す
る方向に溶融樹脂塊中に流入させ、これにより、溶融樹
脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分に対応する位
置に中空部を有する中空樹脂成形体を製造することを特
徴とする中空射出成形方法に関する。本発明の方法によ
り、導入される加圧流体の流れを所望の経路に確実に導
いて、中空部の形成位置を確実に制御することができ、
整然とした形状の中空部を有する中空樹脂成形体を製造
することができる。本発明は更に、その方法に用いるた
めの金型に関する。
従来技術 従来、部分的な厚肉部におけるひけの発生を防止する
と共に成形品の軽量化が図れる成形方法として、金型キ
ャビティー内に射出された溶融樹脂中に加圧ガスを圧入
することで中空部を有する成形品を成形する中空射出成
形方法(gas injection molding method)が知られてい
る。(「中空射出成形方法」には、加圧流体として気体
を用いる方法だけでなく液体を用いる方法も含まれ
る。)また、この中空射出成形において、溶融樹脂中に
導入される加圧ガスの流れを所望の経路に導き、形成さ
れる中空部の位置を制御する方法及びそれに用いる金型
として、従来、次のようなものが知られている。
と共に成形品の軽量化が図れる成形方法として、金型キ
ャビティー内に射出された溶融樹脂中に加圧ガスを圧入
することで中空部を有する成形品を成形する中空射出成
形方法(gas injection molding method)が知られてい
る。(「中空射出成形方法」には、加圧流体として気体
を用いる方法だけでなく液体を用いる方法も含まれ
る。)また、この中空射出成形において、溶融樹脂中に
導入される加圧ガスの流れを所望の経路に導き、形成さ
れる中空部の位置を制御する方法及びそれに用いる金型
として、従来、次のようなものが知られている。
(1)成形品を、加圧ガス圧入口より連続するリブ状の
部分的厚肉部を有する形状とし、この厚肉部内に加圧ガ
スを誘導する方法及び金型が知られている(日本国特開
昭63−268611号公報)(米国特許第4,923,666号に対
応)。
部分的厚肉部を有する形状とし、この厚肉部内に加圧ガ
スを誘導する方法及び金型が知られている(日本国特開
昭63−268611号公報)(米国特許第4,923,666号に対
応)。
(2)成形品の厚肉部に相当する金型の部位に、金型に
射出された溶融樹脂の厚肉部における冷却速度を厚肉部
以外の他の樹脂部分より遅らせる断熱部材又はヒーター
を配置した金型を用いる方法が知られている(日本国特
開平4−62125号公報)。
射出された溶融樹脂の厚肉部における冷却速度を厚肉部
以外の他の樹脂部分より遅らせる断熱部材又はヒーター
を配置した金型を用いる方法が知られている(日本国特
開平4−62125号公報)。
(3)キャビティーを形成する金型表面に厚さが0.001m
m〜2mmの断熱物質である耐熱樹脂膜で被覆した金型を用
いる方法が知られている(日本国特開平5−245881号公
報)。当該方法に於いては、厚肉部に中空部を形成した
際に生じる型表面再現性不足、ヘジテーションマーク等
の問題が解消されることが開示されている。
m〜2mmの断熱物質である耐熱樹脂膜で被覆した金型を用
いる方法が知られている(日本国特開平5−245881号公
報)。当該方法に於いては、厚肉部に中空部を形成した
際に生じる型表面再現性不足、ヘジテーションマーク等
の問題が解消されることが開示されている。
(4)成形品を、加圧ガス圧入口より連続するリブ状の
部分的厚肉部を有する形状とし、この厚肉部に対応する
金型表面に断熱材を設置し、かつ金型面全面に断熱膜を
設けた金型を用いて、厚肉部に加圧ガスを誘導する方法
が知られている(日本国実開平6−34927号公報)。
部分的厚肉部を有する形状とし、この厚肉部に対応する
金型表面に断熱材を設置し、かつ金型面全面に断熱膜を
設けた金型を用いて、厚肉部に加圧ガスを誘導する方法
が知られている(日本国実開平6−34927号公報)。
(5)溶融樹脂射出ノズルの壁面に埋設されてノズルの
長手方向に延びるヒーターを用いて、ノズルの壁面に温
度差を付けて溶融樹脂を射出することで、金型キャビテ
ィー内に射出された溶融樹脂に部分的な温度差を付け、
温度が高い溶融樹脂の方が温度の低い溶融樹脂に比して
粘度が低く加圧ガスの流動抵抗が少ないことを利用し
て、温度の高い溶融樹脂領域に加圧ガスを導く方法、並
びに、金型キャビティーを構成する金型面を、スプルー
を中心に放射状に分割して、加熱領域と冷却領域を交互
に位置させ、粘度が低く抵抗の少ない加熱領域の溶融樹
脂中に加圧ガスを導く方法及び金型が知られている(日
本国特公昭61−53208号公報)。
長手方向に延びるヒーターを用いて、ノズルの壁面に温
度差を付けて溶融樹脂を射出することで、金型キャビテ
ィー内に射出された溶融樹脂に部分的な温度差を付け、
温度が高い溶融樹脂の方が温度の低い溶融樹脂に比して
粘度が低く加圧ガスの流動抵抗が少ないことを利用し
て、温度の高い溶融樹脂領域に加圧ガスを導く方法、並
びに、金型キャビティーを構成する金型面を、スプルー
を中心に放射状に分割して、加熱領域と冷却領域を交互
に位置させ、粘度が低く抵抗の少ない加熱領域の溶融樹
脂中に加圧ガスを導く方法及び金型が知られている(日
本国特公昭61−53208号公報)。
上記の従来の方法における基本的な考え方は、いずれ
も、少なくとも加圧ガス圧入時に中空部形成位置の溶融
樹脂の温度をその周囲の溶融樹脂の温度より高くしてお
く事によって、周辺の溶融樹脂に比して流動抵抗の小さ
い溶融樹脂部分を形成し、そこに加圧流体を誘導しよう
とするものである。上記の温度状態をつくる方法とし
て、前記(1)、(2)、(3)及び(4)において
は、成形品に部分的な厚肉部を設けることにより行な
い、一方、前記(5)では、上記(1)〜(4)とは異
なり、溶融樹脂射出ノズルの内壁面又は金型キャビティ
ーを構成する金型面を特別に設計することにより溶融樹
脂内に温度差を生じさせることにより行なうものであ
る。
も、少なくとも加圧ガス圧入時に中空部形成位置の溶融
樹脂の温度をその周囲の溶融樹脂の温度より高くしてお
く事によって、周辺の溶融樹脂に比して流動抵抗の小さ
い溶融樹脂部分を形成し、そこに加圧流体を誘導しよう
とするものである。上記の温度状態をつくる方法とし
て、前記(1)、(2)、(3)及び(4)において
は、成形品に部分的な厚肉部を設けることにより行な
い、一方、前記(5)では、上記(1)〜(4)とは異
なり、溶融樹脂射出ノズルの内壁面又は金型キャビティ
ーを構成する金型面を特別に設計することにより溶融樹
脂内に温度差を生じさせることにより行なうものであ
る。
しかしながら、上記従来技術には下記の問題点があ
る。
る。
まず、前記(1)、(2)、(3)及び(4)の技術
では、加圧ガスを誘導するために成形品にわざわざ厚肉
部を設ける必要があり、製品設計上の制約となる問題が
ある。また、前記(1)及び(2)の技術では、体積収
縮率の大きい箇所(厚肉部)をあえて設けるため、肉厚
変化を付けたことに起因する外観不良を、厚肉部に対応
する製品表面に生じる問題があり、塗装等の二次加工が
必要となる。また、前記(3)及び(4)の技術では、
この外観不良を解消するため、断熱性の薄膜を金型面に
設けているが、金型コストが高くつくと共に、量産にお
けるこの薄膜の耐久性不足が問題となる。
では、加圧ガスを誘導するために成形品にわざわざ厚肉
部を設ける必要があり、製品設計上の制約となる問題が
ある。また、前記(1)及び(2)の技術では、体積収
縮率の大きい箇所(厚肉部)をあえて設けるため、肉厚
変化を付けたことに起因する外観不良を、厚肉部に対応
する製品表面に生じる問題があり、塗装等の二次加工が
必要となる。また、前記(3)及び(4)の技術では、
この外観不良を解消するため、断熱性の薄膜を金型面に
設けているが、金型コストが高くつくと共に、量産にお
けるこの薄膜の耐久性不足が問題となる。
一方、前記(5)の技術では、成形品によっては、加
圧ガスを確実に誘導できないものが生じたり、確実に誘
導できるものであっても、加圧ガスが導かれて中空部が
形成された部分の表面状態がその周辺と艶や光沢が相違
したものとなったり、得られる成形品の外観が悪化する
問題がある。
圧ガスを確実に誘導できないものが生じたり、確実に誘
導できるものであっても、加圧ガスが導かれて中空部が
形成された部分の表面状態がその周辺と艶や光沢が相違
したものとなったり、得られる成形品の外観が悪化する
問題がある。
後に詳しく述べるように、本発明者等は、上記艶や光
沢のむらによる表面状態の悪化原因を解明するため鋭意
研究した結果、中空部形成位置における成形品の肉厚や
表裏面の表面樹脂温度の差が大きく影響していることを
知見した。即ち、本発明者等の知見によると、中空部形
成位置及びその周囲における成形品の肉厚によって、艶
や光沢のむらを発生させるメカニズムが相違すると考え
られる。そして、更なる研究の結果、中空部形成位置及
びその周囲の肉厚に応じて、中空部形成位置における表
裏面の表面樹脂温度差、換言すれば表裏面の冷却状態を
調整することにより、艶や光沢のむらの発生を防ぐこと
ができることを知見した。
沢のむらによる表面状態の悪化原因を解明するため鋭意
研究した結果、中空部形成位置における成形品の肉厚や
表裏面の表面樹脂温度の差が大きく影響していることを
知見した。即ち、本発明者等の知見によると、中空部形
成位置及びその周囲における成形品の肉厚によって、艶
や光沢のむらを発生させるメカニズムが相違すると考え
られる。そして、更なる研究の結果、中空部形成位置及
びその周囲の肉厚に応じて、中空部形成位置における表
裏面の表面樹脂温度差、換言すれば表裏面の冷却状態を
調整することにより、艶や光沢のむらの発生を防ぐこと
ができることを知見した。
しかしながら、上記の従来技術においては、前記のよ
うに中空部形成位置の溶融樹脂をその周囲の溶融樹脂よ
りも高温に維持することしか考えておらず、上記のよう
な中空部形成位置及びその周囲における肉厚に応じた表
裏面の表面樹脂温度制御については全く考慮されていな
い。ちなみに、前記(1)〜(5)で挙げた日本国特許
公報には、中空部形成位置における表裏面の表面樹脂温
度を変えることについては何の記載もない。
うに中空部形成位置の溶融樹脂をその周囲の溶融樹脂よ
りも高温に維持することしか考えておらず、上記のよう
な中空部形成位置及びその周囲における肉厚に応じた表
裏面の表面樹脂温度制御については全く考慮されていな
い。ちなみに、前記(1)〜(5)で挙げた日本国特許
公報には、中空部形成位置における表裏面の表面樹脂温
度を変えることについては何の記載もない。
発明の概要 このような現状に鑑みて、本発明者らは上記の従来技
術の問題を解決すべく研究を行なった。即ち、本発明者
らは、金型キャビティー内に射出された溶融樹脂中に加
圧流体を圧入することで中空部を形成する中空射出成形
方法において、圧入される加圧流体の流れを所望の経路
に確実に導いて中空部の形成位置を確実に制御すること
のみならず、中空部が形成された部分の表面状態がその
周辺と艶や光沢が相違してしまうのを防止し、もって得
られる成形品の表面状態を向上させることのできる中空
射出成形方法を開発するために鋭意研究を行なった。そ
の結果、意外にも、溶融樹脂塊中に加圧流体を導入する
間、溶融樹脂塊の裏側面の少なくとも1つの所定部分の
温度を溶融樹脂塊の表側面の温度より少なくとも5℃高
い温度に維持すると、加圧流体を、溶融樹脂塊裏側面の
該少なくとも1つの所定部分が延びる方向に実質的に対
応する方向に溶融樹脂塊中に流入させることができ、こ
れにより、溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定
部分に対応する位置に中空部を有する中空樹脂成形体が
得られることを知見した。本発明者らはさらに、製造さ
れる中空樹脂成形体の中空部を有する部分の厚みが1.0m
m以上の場合であるか3.5mm以下の場合であるかに応じて
キャビティー内に射出された溶融樹脂の表裏の温度差の
調節の態様を変えることにより、中空樹脂成形体の表面
状態が顕著に向上することを知見した。本発明はこれら
の知見に基づいて完成されたものである。
術の問題を解決すべく研究を行なった。即ち、本発明者
らは、金型キャビティー内に射出された溶融樹脂中に加
圧流体を圧入することで中空部を形成する中空射出成形
方法において、圧入される加圧流体の流れを所望の経路
に確実に導いて中空部の形成位置を確実に制御すること
のみならず、中空部が形成された部分の表面状態がその
周辺と艶や光沢が相違してしまうのを防止し、もって得
られる成形品の表面状態を向上させることのできる中空
射出成形方法を開発するために鋭意研究を行なった。そ
の結果、意外にも、溶融樹脂塊中に加圧流体を導入する
間、溶融樹脂塊の裏側面の少なくとも1つの所定部分の
温度を溶融樹脂塊の表側面の温度より少なくとも5℃高
い温度に維持すると、加圧流体を、溶融樹脂塊裏側面の
該少なくとも1つの所定部分が延びる方向に実質的に対
応する方向に溶融樹脂塊中に流入させることができ、こ
れにより、溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定
部分に対応する位置に中空部を有する中空樹脂成形体が
得られることを知見した。本発明者らはさらに、製造さ
れる中空樹脂成形体の中空部を有する部分の厚みが1.0m
m以上の場合であるか3.5mm以下の場合であるかに応じて
キャビティー内に射出された溶融樹脂の表裏の温度差の
調節の態様を変えることにより、中空樹脂成形体の表面
状態が顕著に向上することを知見した。本発明はこれら
の知見に基づいて完成されたものである。
従って本発明の一つの目的は、中空部の形成位置を確
実に制御することのできる中空射出成形方法を提供する
ことにある。
実に制御することのできる中空射出成形方法を提供する
ことにある。
本発明の他の一つの目的は、中空部を有する部分の厚
みが少なくとも1.0mmで、整然とした中空部形状と極め
て優れた表面状態を有する中空樹脂成形体を製造するこ
とのできる中空射出成形方法を提供することにある。
みが少なくとも1.0mmで、整然とした中空部形状と極め
て優れた表面状態を有する中空樹脂成形体を製造するこ
とのできる中空射出成形方法を提供することにある。
本発明の更に他の一つの目的は、中空部を有する部分
の厚みが3.5mm以下で、整然とした中空部形状と極めて
優れた表面状態を有する中空樹脂成形体を製造すること
のできる中空射出成形方法を提供することにある。
の厚みが3.5mm以下で、整然とした中空部形状と極めて
優れた表面状態を有する中空樹脂成形体を製造すること
のできる中空射出成形方法を提供することにある。
本発明の更に他の一つの目的は、上記の優れた中空樹
脂成形体を提供することにある。
脂成形体を提供することにある。
本発明の更に他の一つの目的は、本発明の方法に好ま
しく用いることのできる成形用型を提供することにあ
る。
しく用いることのできる成形用型を提供することにあ
る。
本発明の上記及びその他の諸目的、諸特徴ならびに諸
利益は、添付の図面を参照しながら行う以下の詳細な説
明及び請求の範囲の記載から明らかになる。
利益は、添付の図面を参照しながら行う以下の詳細な説
明及び請求の範囲の記載から明らかになる。
図面の簡単な説明 図面において: 図1は、本発明に係る一つの態様の中空射出成形方法
に用いるための、内壁面に埋設された断熱部材を有する
金型の一例の縦断面図であって、溶融樹脂射出ノズル及
び加圧流体用ノズルと共に示されており、; 図2は、図1の金型の移動型の内壁面を示す斜視図で
あり; 図3は、図1の金型を用いて得られる中空射出成形品
の横断面図であり; 図4は、図1の金型の断熱部材に代えて用いることの
できる断熱部材の他の一例を示す、移動型の他の一例の
縦断面図であり; 図5は、本発明に係る他の一つの態様の中空射出成形
方法に用いるための、内壁面に埋設された断熱部材及び
伝熱層を有する金型の一例の縦断面図であって、溶融樹
脂射出ノズル及び加圧流体用ノズルと共に示されてお
り; 図6は、図5の金型の断熱部材と伝熱層に代えて用い
ることのできる断熱部材及び伝熱層の他の一例を示す縦
断面図であり; 図7は、実施例1で成形した成形品を示す斜視図であ
り; 図8は、実施例6で成形したテレビ用のバックカバー
の斜視図であり;そして 図9は、実施例14で成形したテレビ用のバックカバー
の斜視図である。
に用いるための、内壁面に埋設された断熱部材を有する
金型の一例の縦断面図であって、溶融樹脂射出ノズル及
び加圧流体用ノズルと共に示されており、; 図2は、図1の金型の移動型の内壁面を示す斜視図で
あり; 図3は、図1の金型を用いて得られる中空射出成形品
の横断面図であり; 図4は、図1の金型の断熱部材に代えて用いることの
できる断熱部材の他の一例を示す、移動型の他の一例の
縦断面図であり; 図5は、本発明に係る他の一つの態様の中空射出成形
方法に用いるための、内壁面に埋設された断熱部材及び
伝熱層を有する金型の一例の縦断面図であって、溶融樹
脂射出ノズル及び加圧流体用ノズルと共に示されてお
り; 図6は、図5の金型の断熱部材と伝熱層に代えて用い
ることのできる断熱部材及び伝熱層の他の一例を示す縦
断面図であり; 図7は、実施例1で成形した成形品を示す斜視図であ
り; 図8は、実施例6で成形したテレビ用のバックカバー
の斜視図であり;そして 図9は、実施例14で成形したテレビ用のバックカバー
の斜視図である。
図1〜9において、同一及び類似の部材及び部品は、
同一及び類似の参照番号、符号でそれぞれ示す。そして
図1〜9において、各参照番号及び符号は次の部材及び
部品を示す。
同一及び類似の参照番号、符号でそれぞれ示す。そして
図1〜9において、各参照番号及び符号は次の部材及び
部品を示す。
1 固定型 2 移動型 3 金型キャビティー 4 溶融樹脂射出ノズル 5 ガスノズル(加圧流体用ノズル) 6 断熱部材 7 中空部 8 断熱層(断熱部材) 9 表面層(伝熱層) 10 伝熱部材 11 板状部 12 厚肉部 13 開口縁部 14 ボス 15 補強用リブ G 加圧流体 発明の詳細な説明 すなわち、本発明の第1によれば、中空樹脂成形体を
中空射出成形する方法であって、 (1)固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半
型と該固定側半型とが開型可能に合わさって、固定側半
型の内壁面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキ
ャビティーが形成されており、該キャビティーは、成形
される中空樹脂成形体の表側面と裏側面にそれぞれ対応
する第1と第2の対向する内壁面を有する金型を用い、 (2)キャビティーの全内容積を満たすのに十分な所定
量の少なくとも60%の量の溶融樹脂をゲートを通じて該
キャビティー内に射出して、キャビティーの第1と第2
の内壁面にそれぞれ向い合う表側面と裏側面を有する溶
融樹脂塊を形成し、 (3)溶融樹脂塊内部に、ゲートを通じて、又はゲート
とは独立して設けられた加圧流体用入口を通じて、加圧
流体を導入して溶融樹脂塊に中空部を形成し、その際、
加圧流体の導入を、溶融樹脂をキャビティーに更に射出
せずに、又は、溶融樹脂をキャビティーに更に射出しな
がら行い、そして (4)中空部を有する溶融樹脂塊を冷却させて中空樹脂
成形体を得る中空射出成形方法において、 キャビティーの第2の内壁面は少なくとも1つの所定
部分に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金型母
材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を
有し、工程(3)において加圧流体を導入する間、溶融
樹脂塊の裏側面の断熱部材に対応する位置の温度を溶融
樹脂塊の表側面の温度より少なくとも5℃高い温度に維
持して、加圧流体を、断熱部材が延びる方向に実質的に
対応する方向に溶融樹脂塊中に流入させ、これにより、
断熱部材に対応する位置に中空部を有する中空樹脂成形
体を製造することを特徴とする中空射出成形方法が提供
される。
中空射出成形する方法であって、 (1)固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半
型と該固定側半型とが開型可能に合わさって、固定側半
型の内壁面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキ
ャビティーが形成されており、該キャビティーは、成形
される中空樹脂成形体の表側面と裏側面にそれぞれ対応
する第1と第2の対向する内壁面を有する金型を用い、 (2)キャビティーの全内容積を満たすのに十分な所定
量の少なくとも60%の量の溶融樹脂をゲートを通じて該
キャビティー内に射出して、キャビティーの第1と第2
の内壁面にそれぞれ向い合う表側面と裏側面を有する溶
融樹脂塊を形成し、 (3)溶融樹脂塊内部に、ゲートを通じて、又はゲート
とは独立して設けられた加圧流体用入口を通じて、加圧
流体を導入して溶融樹脂塊に中空部を形成し、その際、
加圧流体の導入を、溶融樹脂をキャビティーに更に射出
せずに、又は、溶融樹脂をキャビティーに更に射出しな
がら行い、そして (4)中空部を有する溶融樹脂塊を冷却させて中空樹脂
成形体を得る中空射出成形方法において、 キャビティーの第2の内壁面は少なくとも1つの所定
部分に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金型母
材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を
有し、工程(3)において加圧流体を導入する間、溶融
樹脂塊の裏側面の断熱部材に対応する位置の温度を溶融
樹脂塊の表側面の温度より少なくとも5℃高い温度に維
持して、加圧流体を、断熱部材が延びる方向に実質的に
対応する方向に溶融樹脂塊中に流入させ、これにより、
断熱部材に対応する位置に中空部を有する中空樹脂成形
体を製造することを特徴とする中空射出成形方法が提供
される。
本発明の第2によれば、上記第1の方法において、断
熱部材の片面がキャビティーに露出していることを特徴
とする方法が提供され、 本発明の第3によれば、やはり上記第1の方法におい
て、キャビティーの第2の内壁面の少なくとも1つの所
定部分に、キャビティー側に伝熱層が設けられた断熱部
材が埋設されており、該伝熱層は、金型母材の熱伝導率
と同じかそれより大きい熱伝導率を有することを特徴と
する方法が提供されるものである。
熱部材の片面がキャビティーに露出していることを特徴
とする方法が提供され、 本発明の第3によれば、やはり上記第1の方法におい
て、キャビティーの第2の内壁面の少なくとも1つの所
定部分に、キャビティー側に伝熱層が設けられた断熱部
材が埋設されており、該伝熱層は、金型母材の熱伝導率
と同じかそれより大きい熱伝導率を有することを特徴と
する方法が提供されるものである。
また、本発明の第4は、前記第1の方法に用いる金型
であって、固定側半型と移動側半型とから成り、該移動
側半型と固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側
半型の内壁面と移動側半型の内壁面とにより規定される
キャビティーが形成され、該キャビティーは、成形され
る中空樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する
第1と第2の対向する内壁面を有し、 前記キャビティーの第2の内壁面は少なくとも1つの
所定部分に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金
型母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導
率を有することを特徴とする金型を提供するものであ
る。
であって、固定側半型と移動側半型とから成り、該移動
側半型と固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側
半型の内壁面と移動側半型の内壁面とにより規定される
キャビティーが形成され、該キャビティーは、成形され
る中空樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する
第1と第2の対向する内壁面を有し、 前記キャビティーの第2の内壁面は少なくとも1つの
所定部分に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金
型母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導
率を有することを特徴とする金型を提供するものであ
る。
更に本発明の第5は、前記第2の方法に用いる金型で
あって、固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側
半型と該固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側
半型の内壁と移動側半型の内壁面とにより規定されるキ
ャビティーが形成され、該キャビティーは、成形される
中空樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する第
1と第2の対向する内壁面を有し、 前記キャビティーの第2の内壁面は少なくとも1つの
所定部分に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金
型母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導
率を有し、断熱部材の片面がキャビティーに露出してい
ることを特徴とする金型を提供し、 本発明の第6は、前記第3の方法に用いる金型であっ
て、固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型
と該固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側半型
の内壁面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャ
ビティーが形成され、該キャビティーは、成形される中
空樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する第1
と第2の対向する内壁面を有し、 前記キャビティーの第2の内壁面の少なくとも1つの
所定部分に、キャビティー側に伝熱層が設けられた断熱
部材が埋設されており、該断熱部材は金型母材の熱伝導
率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を有し、該伝
熱層は、金型母材の熱伝導率と同じかそれより大きい熱
伝導率を有することを特徴とする金型を提供するもので
ある。
あって、固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側
半型と該固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側
半型の内壁と移動側半型の内壁面とにより規定されるキ
ャビティーが形成され、該キャビティーは、成形される
中空樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する第
1と第2の対向する内壁面を有し、 前記キャビティーの第2の内壁面は少なくとも1つの
所定部分に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金
型母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導
率を有し、断熱部材の片面がキャビティーに露出してい
ることを特徴とする金型を提供し、 本発明の第6は、前記第3の方法に用いる金型であっ
て、固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型
と該固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側半型
の内壁面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャ
ビティーが形成され、該キャビティーは、成形される中
空樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する第1
と第2の対向する内壁面を有し、 前記キャビティーの第2の内壁面の少なくとも1つの
所定部分に、キャビティー側に伝熱層が設けられた断熱
部材が埋設されており、該断熱部材は金型母材の熱伝導
率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を有し、該伝
熱層は、金型母材の熱伝導率と同じかそれより大きい熱
伝導率を有することを特徴とする金型を提供するもので
ある。
次に、本発明の理解を容易にするために、まず本発明
の諸態様を列挙する。
の諸態様を列挙する。
1.中空樹脂成形体を中空射出成形する方法であって、 (1)固定側半型と移動側半型とからなる成形用型を提
供し、該移動側半型と固定側半型とが開閉可能に合わさ
って、固定側半型の内壁面と移動側半型の内壁面とによ
り規定されるキャビティーが形成されており、該キャビ
ティーは、成形される中空樹脂成形体の表側面と裏側面
にそれぞれ対応する第1と第2の対向する内壁面を有
し、 (2)キャビティーの全内容積を満たすのに十分な所定
量の少なくとも60%の量の溶融樹脂をゲートを通じて該
キャビティー内に射出して、キャビティーの第1と第2
の内壁面にそれぞれ向い合う表側面と裏側面を有する溶
融樹脂塊を形成し、 (3)溶融樹脂塊内部に、ゲートを通じて、又はゲート
とは独立して設けられた加圧流体用入口を通じて、加圧
流体を導入して溶融樹脂塊に中空部を形成し、その際、
加圧流体の導入を、溶融樹脂をキャビティーに更に射出
せずに、又は、溶融樹脂をキャビティーに更に射出しな
がら行ない、そして (4)中空部を有する溶融樹脂塊を冷却させて中空樹脂
成形体を得る中空射出成形方法において、 工程(3)において加圧流体を導入する間、溶融樹脂
塊の裏側面の少なくとも1つの所定部分の温度を溶融樹
脂塊の表側面の温度より少なくとも5℃高い温度に維持
して、加圧流体を、溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1
つの所定部分が延びる方向に実質的に対応する方向に溶
融樹脂塊中に流入させ、これにより、溶融樹脂塊裏側面
の該少なくとも1つの所定部分に対応する位置に中空部
を有する中空樹脂成形体を製造することを特徴とする中
空射出成形方法。
供し、該移動側半型と固定側半型とが開閉可能に合わさ
って、固定側半型の内壁面と移動側半型の内壁面とによ
り規定されるキャビティーが形成されており、該キャビ
ティーは、成形される中空樹脂成形体の表側面と裏側面
にそれぞれ対応する第1と第2の対向する内壁面を有
し、 (2)キャビティーの全内容積を満たすのに十分な所定
量の少なくとも60%の量の溶融樹脂をゲートを通じて該
キャビティー内に射出して、キャビティーの第1と第2
の内壁面にそれぞれ向い合う表側面と裏側面を有する溶
融樹脂塊を形成し、 (3)溶融樹脂塊内部に、ゲートを通じて、又はゲート
とは独立して設けられた加圧流体用入口を通じて、加圧
流体を導入して溶融樹脂塊に中空部を形成し、その際、
加圧流体の導入を、溶融樹脂をキャビティーに更に射出
せずに、又は、溶融樹脂をキャビティーに更に射出しな
がら行ない、そして (4)中空部を有する溶融樹脂塊を冷却させて中空樹脂
成形体を得る中空射出成形方法において、 工程(3)において加圧流体を導入する間、溶融樹脂
塊の裏側面の少なくとも1つの所定部分の温度を溶融樹
脂塊の表側面の温度より少なくとも5℃高い温度に維持
して、加圧流体を、溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1
つの所定部分が延びる方向に実質的に対応する方向に溶
融樹脂塊中に流入させ、これにより、溶融樹脂塊裏側面
の該少なくとも1つの所定部分に対応する位置に中空部
を有する中空樹脂成形体を製造することを特徴とする中
空射出成形方法。
2.キャビティーの第1と第2の対向する内壁面の間の距
離を、溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分
に対応する部分において少なくとも1.0mmとなるように
設定し、それにより、加圧流体が溶融樹脂塊の表側面よ
りも裏側面に近い偏位したレベルに沿って溶融樹脂塊中
を流れるようにし、かくして、中空部を有する部分にお
いて少なくとも1.0mmの厚さを有し、且つ、中空部が表
側面よりも裏側面に近い位置に偏在する中空樹脂成形体
を製造することを特徴とする前項1記載の方法。
離を、溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分
に対応する部分において少なくとも1.0mmとなるように
設定し、それにより、加圧流体が溶融樹脂塊の表側面よ
りも裏側面に近い偏位したレベルに沿って溶融樹脂塊中
を流れるようにし、かくして、中空部を有する部分にお
いて少なくとも1.0mmの厚さを有し、且つ、中空部が表
側面よりも裏側面に近い位置に偏在する中空樹脂成形体
を製造することを特徴とする前項1記載の方法。
3.キャビティーの第1と第2の対向する内壁面の間の距
離を、溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分
に対応する部分において3.5mm以下となるように設定
し、且つ、工程(3)において加圧流体を溶融樹脂塊に
導入する前に、溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1つ
の所定部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度と同じか
それよりも低い温度に調節し、そしてその後、溶融樹脂
塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温度を溶融
樹脂塊の表側面の温度よりも少なくとも5℃高い温度に
調節する工程を更に包含し、その後、工程(3)の間、
溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温
度を上記の調節された温度に維持し、それにより、中空
部を有する部分において3.5mm以下の厚さを有する中空
樹脂成形体を製造することを特徴とする前項1記載の方
法。
離を、溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分
に対応する部分において3.5mm以下となるように設定
し、且つ、工程(3)において加圧流体を溶融樹脂塊に
導入する前に、溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1つ
の所定部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度と同じか
それよりも低い温度に調節し、そしてその後、溶融樹脂
塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温度を溶融
樹脂塊の表側面の温度よりも少なくとも5℃高い温度に
調節する工程を更に包含し、その後、工程(3)の間、
溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温
度を上記の調節された温度に維持し、それにより、中空
部を有する部分において3.5mm以下の厚さを有する中空
樹脂成形体を製造することを特徴とする前項1記載の方
法。
4.工程(3)において加圧流体を導入する間、溶融樹脂
塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温度を溶融
樹脂塊の表側面の温度より少なくとも12℃高い温度に維
持することを特徴とする前項1〜3のいずれかに記載の
方法。
塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温度を溶融
樹脂塊の表側面の温度より少なくとも12℃高い温度に維
持することを特徴とする前項1〜3のいずれかに記載の
方法。
5.中空部が整然とした形状を有する、前項1記載の方法
によって得られる中空樹脂成形体。
によって得られる中空樹脂成形体。
6.中空部が整然とした形状を有し、且つ、表側面が均一
で滑らかな表面状態を有する、前項2記載の方法によっ
て得られる中空樹脂成形体。
で滑らかな表面状態を有する、前項2記載の方法によっ
て得られる中空樹脂成形体。
7.中空部が整然とした形状を有し、且つ、表側面が均一
で滑らかな表面状態を有する、前項3記載の方法によっ
て得られる中空樹脂成形体。
で滑らかな表面状態を有する、前項3記載の方法によっ
て得られる中空樹脂成形体。
8.中空部が整然とした形状を有し、且つ、表側面が均一
で滑らかな表面状態を有する、前項4記載の方法によっ
て得られる中空樹脂成形体。
で滑らかな表面状態を有する、前項4記載の方法によっ
て得られる中空樹脂成形体。
9.前項1記載の方法に用いるための金型であって、固定
側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型と該固定
側半型とが開型可能に合わさって、固定側半型の内壁面
と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャビティー
が形成されるようになっており、該キャビティーは、成
形される中空樹脂成形体の表側面と裏側面にそれぞれ対
応する第1と第2の対向する内壁面を有し、 キャビティーの第2の内壁面はその少なくとも1つの
所定部材に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金
型母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導
率を有していることを特徴とする金型。
側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型と該固定
側半型とが開型可能に合わさって、固定側半型の内壁面
と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャビティー
が形成されるようになっており、該キャビティーは、成
形される中空樹脂成形体の表側面と裏側面にそれぞれ対
応する第1と第2の対向する内壁面を有し、 キャビティーの第2の内壁面はその少なくとも1つの
所定部材に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金
型母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導
率を有していることを特徴とする金型。
10.前項2記載の方法に用いるための金型であって、固
定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型と該固
定側半型とが開型可能に合わさって、固定側半型の内壁
面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャビティ
ーが形成されるようになっており、該キャビティーは、
成形される中空樹脂成形体の表側面と裏側面ににそれぞ
れ対応する第1と第2の対向する内壁面を有し、 キャビティーの第2の内壁面はその少なくとも1つの
所定部材に埋設されキャビティーに露出した断熱部材を
有し、該断熱部材は金型母材の熱伝導率に比べて1/104
〜1/30の範囲の熱伝導率を有しており、移動側半型と固
定側半型が合わさった時のキャビティーの第1と第2の
対向する内壁面の間の距離が、キャビティーの第2の内
壁面の該少なくとも1つの所定部分において少なくとも
1.0mmであることを特徴とする金型。
定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型と該固
定側半型とが開型可能に合わさって、固定側半型の内壁
面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャビティ
ーが形成されるようになっており、該キャビティーは、
成形される中空樹脂成形体の表側面と裏側面ににそれぞ
れ対応する第1と第2の対向する内壁面を有し、 キャビティーの第2の内壁面はその少なくとも1つの
所定部材に埋設されキャビティーに露出した断熱部材を
有し、該断熱部材は金型母材の熱伝導率に比べて1/104
〜1/30の範囲の熱伝導率を有しており、移動側半型と固
定側半型が合わさった時のキャビティーの第1と第2の
対向する内壁面の間の距離が、キャビティーの第2の内
壁面の該少なくとも1つの所定部分において少なくとも
1.0mmであることを特徴とする金型。
11.前項3記載の方法に用いるための金型であって、固
定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型と該固
定側半型とが開型可能に合わさって、固定側半型の内壁
面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャビティ
ーが形成されるようになっており、該キャビティーは、
成形される中空樹脂成形体の表側面と裏側面ににそれぞ
れ対応する第1と第2の対向する内壁面を有し、 キャビティーの第2の内壁面はその少なくとも1つの
所定部分に断熱部材と、その断熱部材のキャビティー側
に設けられた伝熱層を有し、該断熱部材と該伝熱層は内
壁面の該少なくとも1つの所定部分に埋設されており、
該断熱部材は金型母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30
の範囲の熱伝導率を有しており、該伝熱層は金型母材の
熱伝導率と同じかそれより大きい熱伝導率を有してお
り、移動側半型と固定側半型が合わさった時のキャビテ
ィーの第1と第2の対向する内壁面の間の距離が、キャ
ビティーの第2の内壁面の該少なくとも1つの所定部分
において3.5mm以下であることを特徴とする金型。
定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型と該固
定側半型とが開型可能に合わさって、固定側半型の内壁
面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャビティ
ーが形成されるようになっており、該キャビティーは、
成形される中空樹脂成形体の表側面と裏側面ににそれぞ
れ対応する第1と第2の対向する内壁面を有し、 キャビティーの第2の内壁面はその少なくとも1つの
所定部分に断熱部材と、その断熱部材のキャビティー側
に設けられた伝熱層を有し、該断熱部材と該伝熱層は内
壁面の該少なくとも1つの所定部分に埋設されており、
該断熱部材は金型母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30
の範囲の熱伝導率を有しており、該伝熱層は金型母材の
熱伝導率と同じかそれより大きい熱伝導率を有してお
り、移動側半型と固定側半型が合わさった時のキャビテ
ィーの第1と第2の対向する内壁面の間の距離が、キャ
ビティーの第2の内壁面の該少なくとも1つの所定部分
において3.5mm以下であることを特徴とする金型。
前項1の態様は、中空部形成領域の背面側の樹脂を表
面側に比して少なくとも5℃高温に維持することで、所
定の経路に実質的に沿って確実に加圧流体を誘導するも
のである。
面側に比して少なくとも5℃高温に維持することで、所
定の経路に実質的に沿って確実に加圧流体を誘導するも
のである。
前項2の態様は、中空部形成位置を比較的厚肉部分に
設定した場合のものであり、前項3の態様は、中空部形
成位置を比較的薄肉部分に設定した場合のものである。
設定した場合のものであり、前項3の態様は、中空部形
成位置を比較的薄肉部分に設定した場合のものである。
本発明の方法の好ましい態様が、上記のように中空部
形成位置の肉厚によって分かれているのは、中空部形成
位置における成形品の肉厚によって、艶や光沢のむらを
発生させるメカニズムが相違すると考えられるためであ
る。以下、この点について説明する。
形成位置の肉厚によって分かれているのは、中空部形成
位置における成形品の肉厚によって、艶や光沢のむらを
発生させるメカニズムが相違すると考えられるためであ
る。以下、この点について説明する。
金型によって成形される成形品の背面側に相当する金
型キャビティー面に断熱部材を埋設して断熱領域(heat
insulating region)を設けると、断熱領域に対応する
樹脂領域(resin region)の樹脂の冷却を遅らせるよう
にして、加圧流体の圧入を行なわずに射出成形を行う
と、断熱領域に対応する成形品表面部分にはっきりした
ひけが発生する場合とひけが殆んど発生しない場合があ
る。
型キャビティー面に断熱部材を埋設して断熱領域(heat
insulating region)を設けると、断熱領域に対応する
樹脂領域(resin region)の樹脂の冷却を遅らせるよう
にして、加圧流体の圧入を行なわずに射出成形を行う
と、断熱領域に対応する成形品表面部分にはっきりした
ひけが発生する場合とひけが殆んど発生しない場合があ
る。
すなわち、比較的厚肉の成形品の場合には、成形され
る成形品背面側に相当する金型キャビティー面に断熱部
材を埋設して断熱領域を設けた金型を用いて、加圧流体
の圧入を行なわずに射出成形を行っても、断熱領域に対
応する成形品表面部分にひけが殆んど発生しないことが
本発明者等によって確認されている。
る成形品背面側に相当する金型キャビティー面に断熱部
材を埋設して断熱領域を設けた金型を用いて、加圧流体
の圧入を行なわずに射出成形を行っても、断熱領域に対
応する成形品表面部分にひけが殆んど発生しないことが
本発明者等によって確認されている。
樹脂の冷却を遅らせる断熱部材の存在にも拘らず断熱
領域に対応する成形品表面部分にひけが殆んど発生しな
い、厚肉成形品を成形するための金型を用い、溶融樹脂
の射出後加圧流体の圧入を行って、断熱領域に対応する
樹脂領域に加圧流体を誘導すると、形成された中空部に
沿って、成形品表面に艶や光沢が周囲とは相違する部分
を生じるという問題が発生する場合がある。この場合と
は、断熱部材の熱伝導率が金型母材に比してさほど小さ
くない場合、即ち成形品に対応する溶融樹脂塊(以下、
単に屡々「溶融樹脂塊」と称す)の背面側と表面側の表
面樹脂温度に大きな差が生じない場合である。
領域に対応する成形品表面部分にひけが殆んど発生しな
い、厚肉成形品を成形するための金型を用い、溶融樹脂
の射出後加圧流体の圧入を行って、断熱領域に対応する
樹脂領域に加圧流体を誘導すると、形成された中空部に
沿って、成形品表面に艶や光沢が周囲とは相違する部分
を生じるという問題が発生する場合がある。この場合と
は、断熱部材の熱伝導率が金型母材に比してさほど小さ
くない場合、即ち成形品に対応する溶融樹脂塊(以下、
単に屡々「溶融樹脂塊」と称す)の背面側と表面側の表
面樹脂温度に大きな差が生じない場合である。
上記の場合、断熱領域に対応する樹脂領域に加圧流体
が誘導されて形成された中空部は、成形品に対応する溶
融樹脂塊の厚み方向ほぼ中央に位置している。中空部が
厚み方向ほぼ中央に位置するのは、溶融樹脂塊の背面側
と表面側の表面樹脂温度の差がさほど大きくならず、し
かも比較的厚肉で熱容量が大きいので、溶融樹脂塊の背
面側と表面側間でさほど温度勾配が生じないためと考え
られる。
が誘導されて形成された中空部は、成形品に対応する溶
融樹脂塊の厚み方向ほぼ中央に位置している。中空部が
厚み方向ほぼ中央に位置するのは、溶融樹脂塊の背面側
と表面側の表面樹脂温度の差がさほど大きくならず、し
かも比較的厚肉で熱容量が大きいので、溶融樹脂塊の背
面側と表面側間でさほど温度勾配が生じないためと考え
られる。
ところが、断熱部材の存在にも拘らず断熱領域に対応
する成形品表面部分にひけが殆んど発生しない、厚肉成
形品を成形するための金型において、断熱部材の熱伝導
率が金型母材の熱伝導率に比して十分小さい場合、加圧
流体の圧入を行って中空成形品としても、成形品表面に
艶や光沢のむらを生じないことが確認された。
する成形品表面部分にひけが殆んど発生しない、厚肉成
形品を成形するための金型において、断熱部材の熱伝導
率が金型母材の熱伝導率に比して十分小さい場合、加圧
流体の圧入を行って中空成形品としても、成形品表面に
艶や光沢のむらを生じないことが確認された。
上記の場合、形成された中空部は、厚み方向において
成形品背面側、即ち断熱部材側に偏在する。中空部が厚
み方向断熱部材側に偏在するのは、断熱領域に対応する
溶融樹脂塊の背面側と表面側の樹脂表面温度の差が大き
くなることによって、溶融樹脂塊の背面側と表面側との
間である程度の温度勾配を生じ、樹脂の冷却状態が相違
するためと考えられる。
成形品背面側、即ち断熱部材側に偏在する。中空部が厚
み方向断熱部材側に偏在するのは、断熱領域に対応する
溶融樹脂塊の背面側と表面側の樹脂表面温度の差が大き
くなることによって、溶融樹脂塊の背面側と表面側との
間である程度の温度勾配を生じ、樹脂の冷却状態が相違
するためと考えられる。
上記の事実からすると、断熱領域に対応する部分及び
その周囲が厚肉である成形品を製造する場合、加圧流体
の圧入を行って中空成形品とした場合に艶や光沢のむら
が発生したりしなかったりするのは、形成される中空部
が成形品の厚み方向の位置に依存することが分かる。形
成される中空部の位置によって艶や光沢のむらを生じた
り生じなかったりする理由は必ずしも明らかではない
が、本発明者等は次のように推測している。
その周囲が厚肉である成形品を製造する場合、加圧流体
の圧入を行って中空成形品とした場合に艶や光沢のむら
が発生したりしなかったりするのは、形成される中空部
が成形品の厚み方向の位置に依存することが分かる。形
成される中空部の位置によって艶や光沢のむらを生じた
り生じなかったりする理由は必ずしも明らかではない
が、本発明者等は次のように推測している。
断熱領域に対応する部分及びその周囲が比較的厚肉で
ある成形品を製造する場合、溶融樹脂塊の熱容量が大き
いので、全体が徐冷される傾向が強まると考えられる。
このため、射出直後においては、樹脂の冷却による収縮
が金型の断熱領域の反対側のキャビティー壁面に面する
溶融樹脂塊表面(表面側)に集積されることによるひけ
を生じることがなく、全体の厚みの減少として吸収され
るが、これによって溶融樹脂塊表面側の樹脂面と金型キ
ャビティー面の密着力が緩む。そして、この状態で加圧
流体が断熱領域に対応する溶融樹脂領域に圧入される
と、加圧流体の圧入経路に沿って、金型キャビティー面
との密着が緩んだ溶融樹脂塊表面側の樹脂面が再び強く
金型キャビティー面に圧接されることになる。中空部が
厚み方向中央に位置する場合、中空部が厚み方向背面側
に偏在している場合に比して、加圧流体の圧力が溶融樹
脂塊表面側に及ぼす影響が大きく、これによって周囲と
艶や光沢が相違した面が形成されると考えられる。逆
に、中空部が厚み方向で溶融樹脂塊の背面側に偏在して
いる場合、この偏在している分、加圧流体の圧力によっ
て溶融樹脂塊表面が金型キャビティー面に押し付けられ
る力を軽減することができるので、艶や光沢のむらを生
じないものと考えられる。
ある成形品を製造する場合、溶融樹脂塊の熱容量が大き
いので、全体が徐冷される傾向が強まると考えられる。
このため、射出直後においては、樹脂の冷却による収縮
が金型の断熱領域の反対側のキャビティー壁面に面する
溶融樹脂塊表面(表面側)に集積されることによるひけ
を生じることがなく、全体の厚みの減少として吸収され
るが、これによって溶融樹脂塊表面側の樹脂面と金型キ
ャビティー面の密着力が緩む。そして、この状態で加圧
流体が断熱領域に対応する溶融樹脂領域に圧入される
と、加圧流体の圧入経路に沿って、金型キャビティー面
との密着が緩んだ溶融樹脂塊表面側の樹脂面が再び強く
金型キャビティー面に圧接されることになる。中空部が
厚み方向中央に位置する場合、中空部が厚み方向背面側
に偏在している場合に比して、加圧流体の圧力が溶融樹
脂塊表面側に及ぼす影響が大きく、これによって周囲と
艶や光沢が相違した面が形成されると考えられる。逆
に、中空部が厚み方向で溶融樹脂塊の背面側に偏在して
いる場合、この偏在している分、加圧流体の圧力によっ
て溶融樹脂塊表面が金型キャビティー面に押し付けられ
る力を軽減することができるので、艶や光沢のむらを生
じないものと考えられる。
一方、比較的薄肉の成形品を製造する場合には、溶融
樹脂塊の背面側の金型キャビティー面に断熱部材を埋設
して断熱領域を設けた場合、溶融樹脂塊に加圧流体の圧
入を行なわずに射出成形を行うと、断熱領域に対応する
成形品表面部分にはっきりしたひけが発生する。このよ
うなひけの発生は、断熱部材の熱伝導率を金型母材の熱
伝導率に比して十分小さくした場合でも、さほど小さく
しない場合でも同様である。
樹脂塊の背面側の金型キャビティー面に断熱部材を埋設
して断熱領域を設けた場合、溶融樹脂塊に加圧流体の圧
入を行なわずに射出成形を行うと、断熱領域に対応する
成形品表面部分にはっきりしたひけが発生する。このよ
うなひけの発生は、断熱部材の熱伝導率を金型母材の熱
伝導率に比して十分小さくした場合でも、さほど小さく
しない場合でも同様である。
上記のようなはっきりしたひけを生じる、比較的薄肉
の成形品を成形する金型の場合、断熱部材の熱伝導率が
金型母材に比して十分小さい場合でも、この金型を用い
て中空射出成形を行うと、断熱領域に対応する成形品表
面部分に、断熱部材の外形に沿って、周囲と艶や光沢が
相違する部分を生じる。
の成形品を成形する金型の場合、断熱部材の熱伝導率が
金型母材に比して十分小さい場合でも、この金型を用い
て中空射出成形を行うと、断熱領域に対応する成形品表
面部分に、断熱部材の外形に沿って、周囲と艶や光沢が
相違する部分を生じる。
このような場合について、本発明者等は、この艶や光
沢の違いの発生の原因はひけの発生にあると考えてい
る。つまり、成形品の薄肉部分の背面側に相当する金型
キャビティー面に断熱部材を埋設して断熱領域を設けた
場合、溶融樹脂表面に一旦局部的にひけが生じた後に加
圧流体が圧入されることになり、一旦ひけて金型キャビ
ティー面から離れた部分が加圧ガスの圧力で再び金型キ
ャビティー面に圧接されることにより、周囲と艶や光沢
が相違する部分を生じるものと考えられる。
沢の違いの発生の原因はひけの発生にあると考えてい
る。つまり、成形品の薄肉部分の背面側に相当する金型
キャビティー面に断熱部材を埋設して断熱領域を設けた
場合、溶融樹脂表面に一旦局部的にひけが生じた後に加
圧流体が圧入されることになり、一旦ひけて金型キャビ
ティー面から離れた部分が加圧ガスの圧力で再び金型キ
ャビティー面に圧接されることにより、周囲と艶や光沢
が相違する部分を生じるものと考えられる。
ところで、薄肉成形品の射出成形において、型によっ
て成形される成形品の背面に対応する金型キャビティー
面の一部に断熱部材を埋設して断熱領域を設けた場合に
成形品表面側にはっきりしたひけを生じるのは、充填さ
れている溶融樹脂塊の熱容量がさほど大きくないため、
射出直後において、断熱部材が配設されていない溶融樹
脂塊表面側は急冷されて、スキン層の成長が、断熱部材
側である溶融樹脂塊背面側に比して急速に進むためと考
えられる。これに対して前述の厚肉成形品の射出成形に
おいては、充填されている溶融樹脂塊の熱容量が大きい
ので、前述のように徐冷傾向が強く、断熱部材が配設さ
れていない溶融樹脂塊表面側と断熱部材側である溶融樹
脂塊背面側で表面樹脂温度の差は生じても、断熱部材が
配設されていない溶融樹脂塊表面側でも急速には冷却さ
れにくいので、射出直後のスキン層の成長速度にさほど
差を生じないと考えられる。
て成形される成形品の背面に対応する金型キャビティー
面の一部に断熱部材を埋設して断熱領域を設けた場合に
成形品表面側にはっきりしたひけを生じるのは、充填さ
れている溶融樹脂塊の熱容量がさほど大きくないため、
射出直後において、断熱部材が配設されていない溶融樹
脂塊表面側は急冷されて、スキン層の成長が、断熱部材
側である溶融樹脂塊背面側に比して急速に進むためと考
えられる。これに対して前述の厚肉成形品の射出成形に
おいては、充填されている溶融樹脂塊の熱容量が大きい
ので、前述のように徐冷傾向が強く、断熱部材が配設さ
れていない溶融樹脂塊表面側と断熱部材側である溶融樹
脂塊背面側で表面樹脂温度の差は生じても、断熱部材が
配設されていない溶融樹脂塊表面側でも急速には冷却さ
れにくいので、射出直後のスキン層の成長速度にさほど
差を生じないと考えられる。
従って、断熱領域に対応する成形品の部分が薄肉であ
る場合、射出直後の溶融樹脂塊の背面側を表面側と同じ
温度にして溶融樹脂塊の背面側と表面側の冷却状態を同
じにすればひけの発生を防止することができ、又、射出
直後の溶融樹脂塊の背面側を表面側より低い温度に冷却
して溶融樹脂塊の背面側と表面側の冷却状態を逆転させ
れば、ひけを成形品の背面側に発生させることができ、
成形品の表面における欠陥の発生を防止することができ
る。
る場合、射出直後の溶融樹脂塊の背面側を表面側と同じ
温度にして溶融樹脂塊の背面側と表面側の冷却状態を同
じにすればひけの発生を防止することができ、又、射出
直後の溶融樹脂塊の背面側を表面側より低い温度に冷却
して溶融樹脂塊の背面側と表面側の冷却状態を逆転させ
れば、ひけを成形品の背面側に発生させることができ、
成形品の表面における欠陥の発生を防止することができ
る。
以下、添付の図面に基づいて本発明を更に説明する。
上述したように、本発明の方法は、基本的には、工程
(3)において溶融樹脂塊内部に加圧流体を導入する
間、溶融樹脂塊の裏側面の少なくとも1つの所定部分の
温度を溶融樹脂塊の表側面の温度より少なくとも5℃高
い温度に維持して、加圧流体を、溶融樹脂塊裏側面の該
少なくとも1つの所定部分が延びる方向に実質的に対応
する方向に溶融樹脂塊中に流入させ、これにより、溶融
樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分に対応する
位置に中空部を有する中空樹脂成形体を製造することを
特徴としている。
(3)において溶融樹脂塊内部に加圧流体を導入する
間、溶融樹脂塊の裏側面の少なくとも1つの所定部分の
温度を溶融樹脂塊の表側面の温度より少なくとも5℃高
い温度に維持して、加圧流体を、溶融樹脂塊裏側面の該
少なくとも1つの所定部分が延びる方向に実質的に対応
する方向に溶融樹脂塊中に流入させ、これにより、溶融
樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分に対応する
位置に中空部を有する中空樹脂成形体を製造することを
特徴としている。
この方法によって、中空部が整然とした形状を有する
中空樹脂成形体が得られる。
中空樹脂成形体が得られる。
本発明においては、工程(3)において加圧流体を導
入する間、溶融樹脂塊の裏側面の少なくとも1つの所定
部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度より少なくとも
5℃、好ましくは5℃〜200℃、さらに好ましくは12℃
〜100℃、さらに好ましくは20℃〜80℃高い温度に維持
する。
入する間、溶融樹脂塊の裏側面の少なくとも1つの所定
部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度より少なくとも
5℃、好ましくは5℃〜200℃、さらに好ましくは12℃
〜100℃、さらに好ましくは20℃〜80℃高い温度に維持
する。
本発明の一つの好ましい態様(上記の列挙した実施態
様の中の第2項の態様)においては、キャビティーの第
1と第2の対向する内壁面の間の距離を、溶融樹脂塊裏
側面の該少なくとも1つの所定部分に対応する部分にお
いて少なくとも1.0mm、好ましくは1.0mm〜7mmとなるよ
うに設定し、それにより、加圧流体が溶融樹脂塊の表側
面よりも裏側面に近い偏位したレベルに沿って溶融樹脂
塊中を流れるようにし、かくして、中空部を有する部分
において少なくとも1.0mm、好ましくは1.0mm〜7mmの厚
さを有し、且つ、中空部が表側面よりも裏側面に近い位
置に偏在する中空樹脂成形体を製造することを特徴とし
ている。
様の中の第2項の態様)においては、キャビティーの第
1と第2の対向する内壁面の間の距離を、溶融樹脂塊裏
側面の該少なくとも1つの所定部分に対応する部分にお
いて少なくとも1.0mm、好ましくは1.0mm〜7mmとなるよ
うに設定し、それにより、加圧流体が溶融樹脂塊の表側
面よりも裏側面に近い偏位したレベルに沿って溶融樹脂
塊中を流れるようにし、かくして、中空部を有する部分
において少なくとも1.0mm、好ましくは1.0mm〜7mmの厚
さを有し、且つ、中空部が表側面よりも裏側面に近い位
置に偏在する中空樹脂成形体を製造することを特徴とし
ている。
前記の第2項の態様は、中空部形成位置及びその周囲
の成形品の厚みを、成形品背面側の一部の表面樹脂温度
が、溶融樹脂の射出直後に、対向する成形品表面側の表
面樹脂温度より高くなる温度条件下で、加圧流体を圧入
することなく射出成形した場合に、高温部に対向する成
形品表面側にひけを殆んど生じない厚みとしたものであ
る。中空部7(図3参照)を成形品の背面側である高温
側に偏在させて形成することで、成形品表面側での艶や
光沢むらの防止ができる。この態様においても、成形品
背面側の少なくとも1つの所定部分と表面側の表面樹脂
温度の温度差は、好ましくは5℃〜200℃、さらに好ま
しくは12℃〜100度、さらに好ましくは20℃〜80℃であ
る。
の成形品の厚みを、成形品背面側の一部の表面樹脂温度
が、溶融樹脂の射出直後に、対向する成形品表面側の表
面樹脂温度より高くなる温度条件下で、加圧流体を圧入
することなく射出成形した場合に、高温部に対向する成
形品表面側にひけを殆んど生じない厚みとしたものであ
る。中空部7(図3参照)を成形品の背面側である高温
側に偏在させて形成することで、成形品表面側での艶や
光沢むらの防止ができる。この態様においても、成形品
背面側の少なくとも1つの所定部分と表面側の表面樹脂
温度の温度差は、好ましくは5℃〜200℃、さらに好ま
しくは12℃〜100度、さらに好ましくは20℃〜80℃であ
る。
また、中空部7(図3参照)を成形品の背面側である
高温側に偏在させて形成するためには、工程(3)にお
いて加圧流体を導入する間、上記温度条件を満たしてい
ることが必要で、この状態で加圧流体の圧入が行われ
る。この温度条件を満たしていない場合、中空部を成形
品の背面側に偏在させて形成できなくなり、成形品表面
側での艶や光沢むらの防止を図れなくなると共に、中空
部形成位置の樹脂とその周囲の樹脂間に温度差が付きに
くくなって、加圧流体を溶融樹脂塊中に整然と誘導しに
くくなる。
高温側に偏在させて形成するためには、工程(3)にお
いて加圧流体を導入する間、上記温度条件を満たしてい
ることが必要で、この状態で加圧流体の圧入が行われ
る。この温度条件を満たしていない場合、中空部を成形
品の背面側に偏在させて形成できなくなり、成形品表面
側での艶や光沢むらの防止を図れなくなると共に、中空
部形成位置の樹脂とその周囲の樹脂間に温度差が付きに
くくなって、加圧流体を溶融樹脂塊中に整然と誘導しに
くくなる。
上記温度差は、例えば中空部形成位置における成形品
背面側の金型キャビティー面をヒーターで加熱すること
等によっても得ることができるが、前述のような断熱部
材6を埋設しておくことによってもこの温度差を得るこ
とができる。断熱部材6の埋設は、ヒーターの設置等に
比して金型の加工が容易で、かつ確実にこの温度差が得
られるので好ましい。
背面側の金型キャビティー面をヒーターで加熱すること
等によっても得ることができるが、前述のような断熱部
材6を埋設しておくことによってもこの温度差を得るこ
とができる。断熱部材6の埋設は、ヒーターの設置等に
比して金型の加工が容易で、かつ確実にこの温度差が得
られるので好ましい。
即ち、上記の列挙した実施態様中の第9項記載の態様
において、前記第1項記載の方法に用いるための金型が
提供される。即ち、この金型は、固定側半型と移動側半
型とから成り、該移動側半型と該固定側半型とが開型可
能に合わさって、固定側半型の内壁面と移動側半型の内
壁面とにより規定されるキャビティーが形成されるよう
になっており、該キャビティーは、成形される中空樹脂
成形体の表側面と裏側面にそれぞれ対応する第1と第2
の対向する内壁面を有し、キャビティーの第2の内壁面
はその少なくとも1つの所定部分に埋設された断熱部材
を有し、該断熱部材は金型母材の熱伝導率に比べて1/10
4〜1/30の範囲の熱伝導率を有しているものである。
において、前記第1項記載の方法に用いるための金型が
提供される。即ち、この金型は、固定側半型と移動側半
型とから成り、該移動側半型と該固定側半型とが開型可
能に合わさって、固定側半型の内壁面と移動側半型の内
壁面とにより規定されるキャビティーが形成されるよう
になっており、該キャビティーは、成形される中空樹脂
成形体の表側面と裏側面にそれぞれ対応する第1と第2
の対向する内壁面を有し、キャビティーの第2の内壁面
はその少なくとも1つの所定部分に埋設された断熱部材
を有し、該断熱部材は金型母材の熱伝導率に比べて1/10
4〜1/30の範囲の熱伝導率を有しているものである。
固定側半型と移動側半型は同一の素材でできていても
いなくてもよいが、実質的に同一の熱伝導率を有するこ
とが好ましい。固定側半型と移動側半型は同一の素材で
できていることが望ましい。
いなくてもよいが、実質的に同一の熱伝導率を有するこ
とが好ましい。固定側半型と移動側半型は同一の素材で
できていることが望ましい。
又、上記の列挙した実施態様中の第10項記載の態様に
おいて、前記第2項記載の方法に用いるための金型が提
供される。この金型は、固定側半型と移動側半型とから
成り、該移動側半型と該固定側半型とが開型可能に合わ
さって、固定側半型の内壁面と移動側半型の内壁面とに
より規定されるキャビティーが形成されるようになって
おり、該キャビティーは、成形される中空樹脂成形体の
表側面と裏側面ににそれぞれ対応する第1と第2の対向
する内壁面を有し、キャビティーの第2の内壁面はその
少なくとも1つの所定部分に埋設されキャビティーに露
出した断熱部材を有し、該断熱部材は金型母材の熱伝導
率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を有してお
り、移動側半型と固定側半型が合わさった時のキャビテ
ィーの第1と第2の対向する内壁面の間の距離が、キャ
ビティーの第2の内壁面の該少なくとも1つの所定部分
において少なくとも1.0mmであるものである。
おいて、前記第2項記載の方法に用いるための金型が提
供される。この金型は、固定側半型と移動側半型とから
成り、該移動側半型と該固定側半型とが開型可能に合わ
さって、固定側半型の内壁面と移動側半型の内壁面とに
より規定されるキャビティーが形成されるようになって
おり、該キャビティーは、成形される中空樹脂成形体の
表側面と裏側面ににそれぞれ対応する第1と第2の対向
する内壁面を有し、キャビティーの第2の内壁面はその
少なくとも1つの所定部分に埋設されキャビティーに露
出した断熱部材を有し、該断熱部材は金型母材の熱伝導
率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を有してお
り、移動側半型と固定側半型が合わさった時のキャビテ
ィーの第1と第2の対向する内壁面の間の距離が、キャ
ビティーの第2の内壁面の該少なくとも1つの所定部分
において少なくとも1.0mmであるものである。
図1及び図2に示されるように、金型は、固定側半型
1と、固定側半型1に対して進退可能な移動側半型2と
から構成され、両者が開型可能に合わさって、それぞれ
の内壁面によって規定される金型キャビティー3が形成
される。また、4は溶融樹脂射出ノズルで、加圧流体源
(例えば、加圧ガス源)(図示されていない)に接続さ
れた加圧流体用ノズル5を内蔵している。
1と、固定側半型1に対して進退可能な移動側半型2と
から構成され、両者が開型可能に合わさって、それぞれ
の内壁面によって規定される金型キャビティー3が形成
される。また、4は溶融樹脂射出ノズルで、加圧流体源
(例えば、加圧ガス源)(図示されていない)に接続さ
れた加圧流体用ノズル5を内蔵している。
加圧流体ノズル5は、金型キャビティー3内の溶融樹
脂中に加圧流体を圧入するもので、金型キャビティー3
内の溶融樹脂中に加圧流体を送り込めるものであればよ
い。従って、上記のように射出ノズル4に内蔵させる
他、金型キャビティー壁面に設けて、ゲートを通さずに
直接金型キャビティー3内の溶融樹脂に加圧流体を圧入
するものとしてもよいし、スプルーやランナーに加圧流
体ノズル5を設けて、ゲートを介して加圧流体を金型キ
ャビティー3内の溶融樹脂中へ送り込むものとすること
もできる。
脂中に加圧流体を圧入するもので、金型キャビティー3
内の溶融樹脂中に加圧流体を送り込めるものであればよ
い。従って、上記のように射出ノズル4に内蔵させる
他、金型キャビティー壁面に設けて、ゲートを通さずに
直接金型キャビティー3内の溶融樹脂に加圧流体を圧入
するものとしてもよいし、スプルーやランナーに加圧流
体ノズル5を設けて、ゲートを介して加圧流体を金型キ
ャビティー3内の溶融樹脂中へ送り込むものとすること
もできる。
成形品の背面側に対応する、移動型2の金型キャビテ
ィー面の一部には断熱部材6が埋設されている。断熱部
材6を成形品の背面側に対応する側に埋設するのは、こ
の埋設跡が成形品の表面側に付いてしまうことによる外
観の悪化を防止するためである。尚、成形品の背面側が
固定型1側となる場合には、断熱部材6をこの固定型1
の金型キャビティー面に埋設する。断熱部材6の厚み
は、好ましくは1.0mm〜100mm、さらに好ましくは5mm〜5
0mm、さらに好ましくは5mm〜10mmである。
ィー面の一部には断熱部材6が埋設されている。断熱部
材6を成形品の背面側に対応する側に埋設するのは、こ
の埋設跡が成形品の表面側に付いてしまうことによる外
観の悪化を防止するためである。尚、成形品の背面側が
固定型1側となる場合には、断熱部材6をこの固定型1
の金型キャビティー面に埋設する。断熱部材6の厚み
は、好ましくは1.0mm〜100mm、さらに好ましくは5mm〜5
0mm、さらに好ましくは5mm〜10mmである。
断熱部材6は、金型母材の熱伝導率に比して実質的に
1/104〜1/30の熱伝導率を有するものであることが必要
で、好ましくは金型母材の熱伝導率に比して1/103〜1/1
02の熱伝導率を有するものである。熱伝導率が大き過ぎ
ると、加圧流体の導入の間、溶融樹脂塊の表裏の間に5
℃以上の温度差を生ずることができなくなり、前記第1
項の態様においては中空部7(図3参照)の形成位置を
確実に制御することができなくなる。熱伝導率が大き過
ぎると、前記第2項の態様において中空部7(図3参
照)を、型によって成形される成形品の背面側に対応す
る断熱部材6側に偏在させて形成できなくなり、成形品
表面側での艶や光沢むらの防止を図れなくなると共に、
この断熱領域に対応する溶融樹脂領域の樹脂とその周囲
の樹脂間に温度差が付きにくくなって、加圧流体を誘導
しにくくなる。また、熱伝導率が小さ過ぎると、樹脂の
冷却時間が遅延し、成形サイクルが伸びる。
1/104〜1/30の熱伝導率を有するものであることが必要
で、好ましくは金型母材の熱伝導率に比して1/103〜1/1
02の熱伝導率を有するものである。熱伝導率が大き過ぎ
ると、加圧流体の導入の間、溶融樹脂塊の表裏の間に5
℃以上の温度差を生ずることができなくなり、前記第1
項の態様においては中空部7(図3参照)の形成位置を
確実に制御することができなくなる。熱伝導率が大き過
ぎると、前記第2項の態様において中空部7(図3参
照)を、型によって成形される成形品の背面側に対応す
る断熱部材6側に偏在させて形成できなくなり、成形品
表面側での艶や光沢むらの防止を図れなくなると共に、
この断熱領域に対応する溶融樹脂領域の樹脂とその周囲
の樹脂間に温度差が付きにくくなって、加圧流体を誘導
しにくくなる。また、熱伝導率が小さ過ぎると、樹脂の
冷却時間が遅延し、成形サイクルが伸びる。
尚、断熱部材6は単一の素材から成る必要はなく、後
述するように、断熱層8(図4参照)のような、断熱部
材6の断熱性を補う層を設けることもできる。金型母材
の熱伝導率に比して1/104〜1/30の熱伝導率を有する単
一素材で断熱部材6を構成した場合と同様の結果が得ら
れる限り、断熱部材6の構成には特に限定はない。
述するように、断熱層8(図4参照)のような、断熱部
材6の断熱性を補う層を設けることもできる。金型母材
の熱伝導率に比して1/104〜1/30の熱伝導率を有する単
一素材で断熱部材6を構成した場合と同様の結果が得ら
れる限り、断熱部材6の構成には特に限定はない。
上記断熱部材6の材質としては、金型母材の材質によ
っても相違するが、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド、
ベークライト等の合成樹脂、硬質ガラス、アルミナ等の
セラミック等、熱伝導率が比較的小さく、しかも射出成
形時の圧力及び温度に耐えるものから選択して使用され
る。
っても相違するが、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド、
ベークライト等の合成樹脂、硬質ガラス、アルミナ等の
セラミック等、熱伝導率が比較的小さく、しかも射出成
形時の圧力及び温度に耐えるものから選択して使用され
る。
図1に示す金型のキャビティー3は、ほぼ均一な厚み
の板状の成形体を製造するような形状をなしているが、
勿論、この形状に限定されるものではない。前記第2項
記載の方法に用いるための金型である前記第10項記載の
金型の場合は、移動側半型と固定側半型が合わさった時
のキャビティーの第1と第2の対向する内壁面の間の距
離が、キャビティーの第2の内壁面の断熱部材を有する
少なくとも1つの所定部分において少なくとも1.0mm、
好ましくは1.0mm〜7mmであることを特徴とする。前記第
10項記載の金型によって得られる成形品の厚みは、前述
した、断熱領域に対応する成形品の領域及びその周囲が
厚肉の場合に相当するもので、前記断熱部材6を埋設し
て、加圧流体を圧入することなく射出成形した場合に、
断熱部材6に対向する位置の成形品表面側にひけが殆ん
ど生じない厚みとなっている。また、このような厚み条
件を満たしていることから、中空部7(図3参照)を成
形品の背面側である断熱部材6側に偏在させて形成する
ことで、成形品表面側での艶や光沢むらの防止を図るこ
とができるものである。
の板状の成形体を製造するような形状をなしているが、
勿論、この形状に限定されるものではない。前記第2項
記載の方法に用いるための金型である前記第10項記載の
金型の場合は、移動側半型と固定側半型が合わさった時
のキャビティーの第1と第2の対向する内壁面の間の距
離が、キャビティーの第2の内壁面の断熱部材を有する
少なくとも1つの所定部分において少なくとも1.0mm、
好ましくは1.0mm〜7mmであることを特徴とする。前記第
10項記載の金型によって得られる成形品の厚みは、前述
した、断熱領域に対応する成形品の領域及びその周囲が
厚肉の場合に相当するもので、前記断熱部材6を埋設し
て、加圧流体を圧入することなく射出成形した場合に、
断熱部材6に対向する位置の成形品表面側にひけが殆ん
ど生じない厚みとなっている。また、このような厚み条
件を満たしていることから、中空部7(図3参照)を成
形品の背面側である断熱部材6側に偏在させて形成する
ことで、成形品表面側での艶や光沢むらの防止を図るこ
とができるものである。
加圧流体を溶融樹脂中に誘導して中空部を形成すべき
位置は、得られる成形品の所望の位置に定めることがで
き、この中空部形成位置に対応する移動型2側の金型キ
ャビティー面に断熱部材6が埋設されている。図2に示
されている例では、断熱部材6は移動型2の中央部から
放射状に埋設されている。
位置は、得られる成形品の所望の位置に定めることがで
き、この中空部形成位置に対応する移動型2側の金型キ
ャビティー面に断熱部材6が埋設されている。図2に示
されている例では、断熱部材6は移動型2の中央部から
放射状に埋設されている。
以下、上記の溶融樹脂の表裏の温度差についての条件
を満たすことができる断熱部材6を埋設した金型、即ち
図1及び図2で説明した金型を用いた場合を例に説明す
る。
を満たすことができる断熱部材6を埋設した金型、即ち
図1及び図2で説明した金型を用いた場合を例に説明す
る。
まず、金型キャビティー3内に所定量の溶融樹脂を射
出し、更に加圧流体を圧入する。射出する溶融樹脂の量
は、金型キャビティー3内を満たすに十分な量(フルシ
ョット)でもよいし、それより少ない量(ショートショ
ット)(その量は、フルショットの際の量の60%より少
なくはない)でもよい。尚、キャビティー容積を満たす
量の溶融樹脂を射出してもさらに加圧流体を入れること
ができるが、これは冷却によって溶融樹脂が収縮するた
めである。
出し、更に加圧流体を圧入する。射出する溶融樹脂の量
は、金型キャビティー3内を満たすに十分な量(フルシ
ョット)でもよいし、それより少ない量(ショートショ
ット)(その量は、フルショットの際の量の60%より少
なくはない)でもよい。尚、キャビティー容積を満たす
量の溶融樹脂を射出してもさらに加圧流体を入れること
ができるが、これは冷却によって溶融樹脂が収縮するた
めである。
溶融樹脂の射出は、通常の射出成形と同様に、射出機
により溶融樹脂射出ノズル4を介して行われる。
により溶融樹脂射出ノズル4を介して行われる。
使用する樹脂としては、一般の射出成形や押し出し成
形に使用される熱可塑性樹脂全般を用いることができ、
また、熱硬化性樹脂を用いることもできる。熱可塑性樹
脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェ
ニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポ
リアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリ
テトラフルオロエチレン、熱可塑性エラストマー等が挙
げられる。熱硬化性樹脂の例としては、フェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、ケイ素樹脂等を挙げるこ
とができる。また、必要に応じて各種添加材、充填材、
フィラー等を加えて用いることもできる。
形に使用される熱可塑性樹脂全般を用いることができ、
また、熱硬化性樹脂を用いることもできる。熱可塑性樹
脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェ
ニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポ
リアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリ
テトラフルオロエチレン、熱可塑性エラストマー等が挙
げられる。熱硬化性樹脂の例としては、フェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、ケイ素樹脂等を挙げるこ
とができる。また、必要に応じて各種添加材、充填材、
フィラー等を加えて用いることもできる。
加圧流体の圧入は、射出ノズル4に内蔵された加圧流
体用ノズル5で行う他、前述のように、金型に設けた加
圧流体用ノズル4で、直接金型キャビティー3に対して
行ったり、スプルーやゲートを介して行うこともでき
る。
体用ノズル5で行う他、前述のように、金型に設けた加
圧流体用ノズル4で、直接金型キャビティー3に対して
行ったり、スプルーやゲートを介して行うこともでき
る。
加圧流体としては、常温常圧下でガス状または液状の
ものであって、射出成形の温度及び圧力下で、成形に用
いる溶融樹脂と反応または相溶しないものが使用され
る。例えば、窒素ガス、炭酸ガス、空気、ヘリウム、ネ
オン、アルゴン、水、流動パラフィン、グリセリン、オ
リゴマー、低級アルコール等であるが、窒素ガス等の不
活性ガスが好ましい。また、その圧力は、一般には10〜
500kg/cm2程度である。尚、加圧流体として、オリゴマ
ー等の樹脂を用い、またその加圧流体が成形体内に残存
する場合は、成形体に中空部は形成されず、加圧流体の
部分は他の部分と異なった樹脂で占められることにな
る。
ものであって、射出成形の温度及び圧力下で、成形に用
いる溶融樹脂と反応または相溶しないものが使用され
る。例えば、窒素ガス、炭酸ガス、空気、ヘリウム、ネ
オン、アルゴン、水、流動パラフィン、グリセリン、オ
リゴマー、低級アルコール等であるが、窒素ガス等の不
活性ガスが好ましい。また、その圧力は、一般には10〜
500kg/cm2程度である。尚、加圧流体として、オリゴマ
ー等の樹脂を用い、またその加圧流体が成形体内に残存
する場合は、成形体に中空部は形成されず、加圧流体の
部分は他の部分と異なった樹脂で占められることにな
る。
前記のように、溶融樹脂塊中へ加圧流体を導入する
間、中空部形成位置における溶融樹脂塊の背面側と表面
側の表面樹脂温度は前記温度条件を満たしていることが
必要である。そして、この状態で加圧流体の圧入が行わ
れると、前記第1項の態様においては、加圧流体が、溶
融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分が延びる
方向に実質的に対応する方向に溶融樹脂塊中に流入し、
前記第2項の態様においては、加圧流体が、溶融樹脂塊
裏側面の該少なくとも1つの所定部分が延びる方向に実
質的に対応する方向に溶融樹脂塊中に流入するだけでな
く、溶融樹脂塊の表側面よりも裏側面に近い偏位したレ
ベルに沿って溶融樹脂塊中に流れる。
間、中空部形成位置における溶融樹脂塊の背面側と表面
側の表面樹脂温度は前記温度条件を満たしていることが
必要である。そして、この状態で加圧流体の圧入が行わ
れると、前記第1項の態様においては、加圧流体が、溶
融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分が延びる
方向に実質的に対応する方向に溶融樹脂塊中に流入し、
前記第2項の態様においては、加圧流体が、溶融樹脂塊
裏側面の該少なくとも1つの所定部分が延びる方向に実
質的に対応する方向に溶融樹脂塊中に流入するだけでな
く、溶融樹脂塊の表側面よりも裏側面に近い偏位したレ
ベルに沿って溶融樹脂塊中に流れる。
加圧流体が、例えば、ガスの場合、加圧ガスの圧入
後、適宜の保圧時間及び冷却時間が経過した後、圧入し
た加圧ガスを排出してから成形品を取り出すと、図3に
示されるように、中央から放射方向に中空部7が形成さ
れた成形品を得ることができる。即ち、中空部成形位置
である、断熱部材6によって表面樹脂温度が高温に保持
された領域に対応する領域に中空部7を形成することが
できる。前記第1項の態様の方法で得られた成形品は、
溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分に対応
する位置に中空部を有するので、中空部形状が整然とし
ている。前記第2項の態様の方法で得られた成形品は、
中空部7が成形品背面側に偏在しており、かつ成形品表
面は均一な表面状態となるというさらなる特徴を有す
る。
後、適宜の保圧時間及び冷却時間が経過した後、圧入し
た加圧ガスを排出してから成形品を取り出すと、図3に
示されるように、中央から放射方向に中空部7が形成さ
れた成形品を得ることができる。即ち、中空部成形位置
である、断熱部材6によって表面樹脂温度が高温に保持
された領域に対応する領域に中空部7を形成することが
できる。前記第1項の態様の方法で得られた成形品は、
溶融樹脂塊裏側面の該少なくとも1つの所定部分に対応
する位置に中空部を有するので、中空部形状が整然とし
ている。前記第2項の態様の方法で得られた成形品は、
中空部7が成形品背面側に偏在しており、かつ成形品表
面は均一な表面状態となるというさらなる特徴を有す
る。
中空部形成位置は、成形品の形状、大きさ、用途等に
応じて定められるもので、放射状に限定されるものでは
ない。例えば平坦な板状部分を挟んでボスやリブ等が形
成される成形品においては、各ボスやリブ部分に加圧流
体を導くべく、各ボスやリブを連結するように中空部形
成位置を設定することが好ましい。
応じて定められるもので、放射状に限定されるものでは
ない。例えば平坦な板状部分を挟んでボスやリブ等が形
成される成形品においては、各ボスやリブ部分に加圧流
体を導くべく、各ボスやリブを連結するように中空部形
成位置を設定することが好ましい。
断熱部材6を金型キャビティー面に埋設する時に、図
4に示されるように、断熱部材6と移動型2の金型母材
との間に隙間(例えば、約20μm)を残し、そこに空気
等の気体、ワセリンや流動パラフィン等の液体を介在さ
せて断熱層8とし、断熱部材6の断熱性を補うこともで
きる。断熱層8が空気の場合、隙間を、溶融樹脂が深く
侵入できない狭い幅とすることで、密封せずに済ますこ
ともできる。しかし、断熱層8を構成する気体又は液体
の漏れを防ぐために、例えばテトラフルオロエチレン等
のシール材で隙間をシールすることが好ましい。断熱部
材6を金型母材に固定するには、例えば、ボルトなどを
用いることができる。
4に示されるように、断熱部材6と移動型2の金型母材
との間に隙間(例えば、約20μm)を残し、そこに空気
等の気体、ワセリンや流動パラフィン等の液体を介在さ
せて断熱層8とし、断熱部材6の断熱性を補うこともで
きる。断熱層8が空気の場合、隙間を、溶融樹脂が深く
侵入できない狭い幅とすることで、密封せずに済ますこ
ともできる。しかし、断熱層8を構成する気体又は液体
の漏れを防ぐために、例えばテトラフルオロエチレン等
のシール材で隙間をシールすることが好ましい。断熱部
材6を金型母材に固定するには、例えば、ボルトなどを
用いることができる。
図1及び図2に示される金型においては、金型キャビ
ティー3全体がほぼ均一な厚みとなっているが、このよ
うに成形品全体が均一厚みであることは必須ではない。
前記第2項の態様においては、断熱部材6が埋設される
中空部形成位置が前述した厚み条件を満たしてさえいれ
ば、その他の部分に厚み変化が存在しても差し支えな
い。
ティー3全体がほぼ均一な厚みとなっているが、このよ
うに成形品全体が均一厚みであることは必須ではない。
前記第2項の態様においては、断熱部材6が埋設される
中空部形成位置が前述した厚み条件を満たしてさえいれ
ば、その他の部分に厚み変化が存在しても差し支えな
い。
前記第2項の態様においては、溶融樹脂の熱容量が大
きいので、溶融樹脂の射出直後においては、断熱部材6
を埋設していない溶融樹脂塊表面側の冷却も急激には進
まない。従って、断熱部材6が埋設されている金型キャ
ビティー面の対向側の金型キャビティー面、即ち成形さ
れる成形品表面側に対応する金型キャビティー面を、熱
伝導率が金型母材より小さい材料で被覆し、全体がより
徐冷されるようにしてもよい。この場合、冷却の遅延防
止の観点から、被覆材料の熱伝導率は断熱部材6と同様
の範囲でよいが、厚みは0.001mm〜0.9mmであることが好
ましい。
きいので、溶融樹脂の射出直後においては、断熱部材6
を埋設していない溶融樹脂塊表面側の冷却も急激には進
まない。従って、断熱部材6が埋設されている金型キャ
ビティー面の対向側の金型キャビティー面、即ち成形さ
れる成形品表面側に対応する金型キャビティー面を、熱
伝導率が金型母材より小さい材料で被覆し、全体がより
徐冷されるようにしてもよい。この場合、冷却の遅延防
止の観点から、被覆材料の熱伝導率は断熱部材6と同様
の範囲でよいが、厚みは0.001mm〜0.9mmであることが好
ましい。
上記と同様の理由から、成形される成形品表面側に対
応する金型キャビティー面を深いシボ加工の施されたも
のとすることも好ましい。深いシボ加工面には溶融樹脂
が完全に密着しにくく、凹部の深部に残された空気層の
存在によって冷却が緩やかになるためである。
応する金型キャビティー面を深いシボ加工の施されたも
のとすることも好ましい。深いシボ加工面には溶融樹脂
が完全に密着しにくく、凹部の深部に残された空気層の
存在によって冷却が緩やかになるためである。
本発明の他の1つの好ましい態様(上記の列挙した実
施態様の中の第3項の態様)は、キャビティーの第1と
第2の対向する内壁面の間の距離を、溶融樹脂塊裏側面
の該少なくとも1つの所定部分に対応する部分において
3.5mm以下、好ましくは3.5mm〜0.5mmとなるように設定
し、且つ、工程(3)において加圧流体を溶融樹脂塊に
導入する前に、溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1つ
の所定部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度と同じか
それよりも低い温度に調節し、そしてその後、溶融樹脂
塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温度を溶融
樹脂塊の表側面の温度よりも少なくとも5℃高い温度に
調節する工程を更に包含し、その後、工程(3)の間、
溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温
度を上記の調節された温度に維持し、それにより、中空
部を有する部分において3.5mm以下、好ましくは3.5mm〜
0.5mmの厚さを有する中空樹脂成形体を製造することを
特徴としている。
施態様の中の第3項の態様)は、キャビティーの第1と
第2の対向する内壁面の間の距離を、溶融樹脂塊裏側面
の該少なくとも1つの所定部分に対応する部分において
3.5mm以下、好ましくは3.5mm〜0.5mmとなるように設定
し、且つ、工程(3)において加圧流体を溶融樹脂塊に
導入する前に、溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1つ
の所定部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度と同じか
それよりも低い温度に調節し、そしてその後、溶融樹脂
塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温度を溶融
樹脂塊の表側面の温度よりも少なくとも5℃高い温度に
調節する工程を更に包含し、その後、工程(3)の間、
溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1つの所定部分の温
度を上記の調節された温度に維持し、それにより、中空
部を有する部分において3.5mm以下、好ましくは3.5mm〜
0.5mmの厚さを有する中空樹脂成形体を製造することを
特徴としている。
前記第3項の態様は、前記第2項の態様とは相違し
て、前述の断熱領域に相当する溶融樹脂塊の部分の厚み
が薄肉である場合についてのものである。
て、前述の断熱領域に相当する溶融樹脂塊の部分の厚み
が薄肉である場合についてのものである。
前記第3項の態様においては、中空部形成位置及びそ
の周囲の溶融樹脂塊の厚みを、溶融樹脂塊の背面側の一
部の表面樹脂温度が、溶融樹脂の射出直後に、溶融樹脂
塊の表面側の表面樹脂温度より高くなる温度条件下で、
加圧流体を圧入することなく射出成形した場合に、得ら
れる成形品表面側にひけを生じる厚みとしたものであ
る。この態様においても、加圧流体を導入する間の成形
品背面側の少なくとも1つの所定部分と表面側の表面樹
脂温度差は、好ましくは5℃〜200℃、さらに好ましく
は12℃〜100℃、さらに好ましくは20℃〜80℃である。
の周囲の溶融樹脂塊の厚みを、溶融樹脂塊の背面側の一
部の表面樹脂温度が、溶融樹脂の射出直後に、溶融樹脂
塊の表面側の表面樹脂温度より高くなる温度条件下で、
加圧流体を圧入することなく射出成形した場合に、得ら
れる成形品表面側にひけを生じる厚みとしたものであ
る。この態様においても、加圧流体を導入する間の成形
品背面側の少なくとも1つの所定部分と表面側の表面樹
脂温度差は、好ましくは5℃〜200℃、さらに好ましく
は12℃〜100℃、さらに好ましくは20℃〜80℃である。
上記厚み条件が前提となっているのは、上記成形品表
面側でのはっきりしたひけの発生を防ぐか、または表面
側よりも成形品背面側に優先的に発生させてしまうこと
で、成形品表面側における艶や光沢むらの発生を防止す
るためである。
面側でのはっきりしたひけの発生を防ぐか、または表面
側よりも成形品背面側に優先的に発生させてしまうこと
で、成形品表面側における艶や光沢むらの発生を防止す
るためである。
前記第3項の態様では、成形品表面側にはっきりした
ひけを発生させないかまたは成形品背面側にひけを発生
させるために、中空部形成位置における溶融樹脂塊の背
面側の樹脂表面を、溶融樹脂塊の表面側の樹脂表面温度
以下に調節した後、この溶融樹脂塊の背面側の樹脂表面
を、溶融樹脂塊の表面側の樹脂表面温度より少なくとも
5℃高い温度にして加圧ガスの圧入を行うこととしてい
る。
ひけを発生させないかまたは成形品背面側にひけを発生
させるために、中空部形成位置における溶融樹脂塊の背
面側の樹脂表面を、溶融樹脂塊の表面側の樹脂表面温度
以下に調節した後、この溶融樹脂塊の背面側の樹脂表面
を、溶融樹脂塊の表面側の樹脂表面温度より少なくとも
5℃高い温度にして加圧ガスの圧入を行うこととしてい
る。
この態様の工程(3)において加圧流体を溶融樹脂塊
に導入する前に、溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1
つの所定部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度と同じ
温度に調節すると、表側面にも裏側にもひけが発生しな
い。上記の所定部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度
よりも低い温度に調節すると、溶融樹脂塊の背面側がそ
の表面側より急速に冷却され、背面側の方がスキン層の
成長が表面側に比して急速に進むため、表面側よりも背
面側に優先的にひけが生じるものと考えられる。従っ
て、その後に加圧流体が圧入されて、一旦ひけた部分が
再び金型キャビティー面に強く押し付けられて、得られ
る成形品に艶や光沢むらを生じても、それは成形品背面
側であるので、成形品の表面状態には影響がないものと
することができる。
に導入する前に、溶融樹脂塊の裏側面の該少なくとも1
つの所定部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度と同じ
温度に調節すると、表側面にも裏側にもひけが発生しな
い。上記の所定部分の温度を溶融樹脂塊の表側面の温度
よりも低い温度に調節すると、溶融樹脂塊の背面側がそ
の表面側より急速に冷却され、背面側の方がスキン層の
成長が表面側に比して急速に進むため、表面側よりも背
面側に優先的にひけが生じるものと考えられる。従っ
て、その後に加圧流体が圧入されて、一旦ひけた部分が
再び金型キャビティー面に強く押し付けられて、得られ
る成形品に艶や光沢むらを生じても、それは成形品背面
側であるので、成形品の表面状態には影響がないものと
することができる。
上記に列挙した実施態様の中の第11項の態様において
は、前記第3項記載の方法に用いるための金型が提供さ
れる。この金型は、固定側半型と移動側半型とから成
り、該移動側半型と該固定側半型とが開型可能に合わさ
って、固定側半型の内壁面と移動側半型の内壁面とによ
り規定されるキャビティーが形成されるようになってお
り、該キャビティーは、成形される中空樹脂成形体の表
側面と裏側面ににそれぞれ対応する第1と第2の対向す
る内壁面を有し、キャビティーの第2の内壁面はその少
なくとも1つの所定部分に断熱部材と、その断熱部材の
キャビティー側に設けられた伝熱層を有し、該断熱部材
と該伝熱層は内壁面の該少なくとも1つの所定部分に埋
設されており、該断熱部材は金型母材の熱伝導率に比べ
て1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を有しており、該伝熱
層は金型母材の熱伝導率と同じかそれより大きい熱伝導
率を有しており、移動側半型と固定側半型が合わさった
時のキャビティーの第1と第2の対向する内壁面の間の
距離が、キャビティーの第2の内壁面の該少なくとも1
つの所定部分において3.5mm以下、好ましくは3.5mm〜0.
5mmであるものである。
は、前記第3項記載の方法に用いるための金型が提供さ
れる。この金型は、固定側半型と移動側半型とから成
り、該移動側半型と該固定側半型とが開型可能に合わさ
って、固定側半型の内壁面と移動側半型の内壁面とによ
り規定されるキャビティーが形成されるようになってお
り、該キャビティーは、成形される中空樹脂成形体の表
側面と裏側面ににそれぞれ対応する第1と第2の対向す
る内壁面を有し、キャビティーの第2の内壁面はその少
なくとも1つの所定部分に断熱部材と、その断熱部材の
キャビティー側に設けられた伝熱層を有し、該断熱部材
と該伝熱層は内壁面の該少なくとも1つの所定部分に埋
設されており、該断熱部材は金型母材の熱伝導率に比べ
て1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を有しており、該伝熱
層は金型母材の熱伝導率と同じかそれより大きい熱伝導
率を有しており、移動側半型と固定側半型が合わさった
時のキャビティーの第1と第2の対向する内壁面の間の
距離が、キャビティーの第2の内壁面の該少なくとも1
つの所定部分において3.5mm以下、好ましくは3.5mm〜0.
5mmであるものである。
上述の前記第3項の態様におけるような温度調節は、
前記第11項の態様の金型を用いることで容易に行うこと
ができる。この金型の一例を図5に示す。
前記第11項の態様の金型を用いることで容易に行うこと
ができる。この金型の一例を図5に示す。
次に、前記第11項の態様の金型について説明する。
図5に一例を示す前記第11項の態様の金型は、移動側
半型と固定側半型が合わさった時のキャビティーの第1
と第2の対向する内壁面の間の距離が、キャビティーの
第2の内壁面の該少なくとも1つの所定部分において3.
5mm以下であることと、断熱部材6が表面層(伝熱層)
9で覆われた状態で埋設されている点以外は、図1及び
図2で説明した金型と同様である。
半型と固定側半型が合わさった時のキャビティーの第1
と第2の対向する内壁面の間の距離が、キャビティーの
第2の内壁面の該少なくとも1つの所定部分において3.
5mm以下であることと、断熱部材6が表面層(伝熱層)
9で覆われた状態で埋設されている点以外は、図1及び
図2で説明した金型と同様である。
断熱部材6は、図1及び図2に示すものと同様のもの
で、金型母材の熱伝導率に比して1/104〜1/30の熱伝導
率を有するものであることが必要で、好ましくは金型母
材の熱伝導率に比して実質的に1/103〜1/102の熱伝導率
を有するものである。
で、金型母材の熱伝導率に比して1/104〜1/30の熱伝導
率を有するものであることが必要で、好ましくは金型母
材の熱伝導率に比して実質的に1/103〜1/102の熱伝導率
を有するものである。
表面層(伝熱層)9は、金型母材と実質的に同じか又
はそれ以上の熱伝導率を有するものを用いることができ
るが、金型母材の熱伝導率に対して4倍以上の熱伝導率
を有することが好ましい。具体的材質としては、例えば
アルミニウム、ニッケル、銅等が挙げられる。また、こ
の表面層(伝熱層)9の厚みは、好ましくは0.001mm〜1
0mm、更に好ましくは0.1mm〜5mm、更に好ましくは0.5mm
〜2mmである。
はそれ以上の熱伝導率を有するものを用いることができ
るが、金型母材の熱伝導率に対して4倍以上の熱伝導率
を有することが好ましい。具体的材質としては、例えば
アルミニウム、ニッケル、銅等が挙げられる。また、こ
の表面層(伝熱層)9の厚みは、好ましくは0.001mm〜1
0mm、更に好ましくは0.1mm〜5mm、更に好ましくは0.5mm
〜2mmである。
表面層9で覆われた断熱部材6を埋設しておくと、溶
融樹脂の射出直後においては、熱伝導率の大きな表面層
9(金型母材の熱伝導率と同じかそれより大きい熱伝導
率を有する)に熱を奪われて、この表面層9と接する樹
脂面の急速な冷却が行われる。しかし、この表面層9は
断熱部材6に裏打ちされた状態となっているので、急速
な冷却は短時間で終了し、その後は断熱部材6によって
緩やかな冷却状態となる。
融樹脂の射出直後においては、熱伝導率の大きな表面層
9(金型母材の熱伝導率と同じかそれより大きい熱伝導
率を有する)に熱を奪われて、この表面層9と接する樹
脂面の急速な冷却が行われる。しかし、この表面層9は
断熱部材6に裏打ちされた状態となっているので、急速
な冷却は短時間で終了し、その後は断熱部材6によって
緩やかな冷却状態となる。
前記第11項の態様においても、中空部形成位置は成形
品の形状、大きさ、用途等に応じて定められるもので、
放射状に限定されるものではない。また、断熱部材6の
埋設に際しては前記と同様の断熱層8を設けることがで
き、金型キャビティー3全体が均一厚みでなくてもよい
ことも前記第9項及び第10項の態様と同様である。
品の形状、大きさ、用途等に応じて定められるもので、
放射状に限定されるものではない。また、断熱部材6の
埋設に際しては前記と同様の断熱層8を設けることがで
き、金型キャビティー3全体が均一厚みでなくてもよい
ことも前記第9項及び第10項の態様と同様である。
図5においては、断熱部材6を表面層9で覆っている
が、図6に示されるように、表面層9と同様の材質の伝
熱部材10を断熱層(断熱部材)8を介して埋設すること
でも、表面層9で覆った断熱部材6を埋設した場合と同
様の冷却状態を得ることが可能である。この断熱層8は
図4に示される断熱層8と同様のもので、射出直後には
伝熱部材10で樹脂の熱を急速に奪うと共に、断熱層8で
伝熱部材10からの熱の逃げを防ぐことによって、伝熱部
材10を蓄熱状態としてしまうことで、その後の樹脂の冷
却を緩やかにするものである。
が、図6に示されるように、表面層9と同様の材質の伝
熱部材10を断熱層(断熱部材)8を介して埋設すること
でも、表面層9で覆った断熱部材6を埋設した場合と同
様の冷却状態を得ることが可能である。この断熱層8は
図4に示される断熱層8と同様のもので、射出直後には
伝熱部材10で樹脂の熱を急速に奪うと共に、断熱層8で
伝熱部材10からの熱の逃げを防ぐことによって、伝熱部
材10を蓄熱状態としてしまうことで、その後の樹脂の冷
却を緩やかにするものである。
また、前記第11項の態様では、溶融樹脂塊背面側にひ
けを誘導する場合(即ち、伝熱層としての表面層9や伝
熱部材10が金型母材よりも高い熱伝導率を有する場合)
は、溶融樹脂塊背面側において、金型キャビティー面と
樹脂が剥離しやすい状態であることが好ましい。そのた
めには、成形される成形品背面側に対応する金型キャビ
ティー面を鏡面仕上げとすることや、当該金型キャビテ
ィー面にパラフィン等の剥離剤を塗布しておくことが挙
げられる。
けを誘導する場合(即ち、伝熱層としての表面層9や伝
熱部材10が金型母材よりも高い熱伝導率を有する場合)
は、溶融樹脂塊背面側において、金型キャビティー面と
樹脂が剥離しやすい状態であることが好ましい。そのた
めには、成形される成形品背面側に対応する金型キャビ
ティー面を鏡面仕上げとすることや、当該金型キャビテ
ィー面にパラフィン等の剥離剤を塗布しておくことが挙
げられる。
更に、溶融樹脂射出直後の溶融樹脂塊の表面側の表面
樹脂温度を溶融樹脂塊の背面側の表面樹脂温度より高く
しやすくするために、溶融樹脂塊の表面側の金型キャビ
ティー面を、熱伝導率が金型母材より小さい材料で被覆
してもよい。この場合、冷却の遅延防止の観点から、上
記被覆材料の熱伝導率は断熱部材6と同様の範囲で、し
かも厚みが0.001mm〜0.9mmであることが好ましい。
樹脂温度を溶融樹脂塊の背面側の表面樹脂温度より高く
しやすくするために、溶融樹脂塊の表面側の金型キャビ
ティー面を、熱伝導率が金型母材より小さい材料で被覆
してもよい。この場合、冷却の遅延防止の観点から、上
記被覆材料の熱伝導率は断熱部材6と同様の範囲で、し
かも厚みが0.001mm〜0.9mmであることが好ましい。
発明を実施するための最良の形態 以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する
が、これらは本発明を限定するものではない。
が、これらは本発明を限定するものではない。
以下の実施例と比較例における予備射出成形と中空射
出成形のいずれにおいても、溶融樹脂の射出量としては
フルショット(キャビティーを満たすのに十分な量)で
行なった。
出成形のいずれにおいても、溶融樹脂の射出量としては
フルショット(キャビティーを満たすのに十分な量)で
行なった。
また、予備射出成形においては、射出完了から型開き
までの時間(冷却時間)を30秒とした。
までの時間(冷却時間)を30秒とした。
中空射出成形においては、射出完了から型開きまでの
時間は30秒で、その内、射出完了から加圧流体(実施例
では、加圧ガスを用いた)の導入開始までの時間は1
秒、前記の導入開始から保持時間終了までが15秒、加圧
流体の回収から型開きまでを14秒とした。
時間は30秒で、その内、射出完了から加圧流体(実施例
では、加圧ガスを用いた)の導入開始までの時間は1
秒、前記の導入開始から保持時間終了までが15秒、加圧
流体の回収から型開きまでを14秒とした。
実施例1 炭素鋼(JIS規格 S55C)(300Kでの熱伝導率:50W/m
K)で構成された金型を用い、図7に示されるような、
厚み3mmの板状部11の一側に厚み5mmの厚肉部12を有する
成形品を成形した。また、板状部11の背面を成形する金
型キャビティー面には、その中央部を横断して(図7の
斜線で示される領域)、幅10mm、厚さ10mmのエポキシ樹
脂(300Kでの熱伝導率:0.2W/mK)製の断熱部材を埋設し
た。室温における断熱部材の熱伝導率は金型母材の熱伝
導率に対して1/250であった。
K)で構成された金型を用い、図7に示されるような、
厚み3mmの板状部11の一側に厚み5mmの厚肉部12を有する
成形品を成形した。また、板状部11の背面を成形する金
型キャビティー面には、その中央部を横断して(図7の
斜線で示される領域)、幅10mm、厚さ10mmのエポキシ樹
脂(300Kでの熱伝導率:0.2W/mK)製の断熱部材を埋設し
た。室温における断熱部材の熱伝導率は金型母材の熱伝
導率に対して1/250であった。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は次の通りである。
射出成形を行った。この成形条件は次の通りである。
使用樹脂:ポリスチレン(旭化成工業社製「#40
0」) 可塑化温度:220℃ 金型温度:45℃ 得られた成形品の表面にはかすかなひけが存在する程
度で、はっきりしたひけの発生は認められなかった。
0」) 可塑化温度:220℃ 金型温度:45℃ 得られた成形品の表面にはかすかなひけが存在する程
度で、はっきりしたひけの発生は認められなかった。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は次の通りである。
件は次の通りである。
使用樹脂:ポリスチレン(旭化成工業社製「#40
0」) 可塑化温度:220℃ 金型温度:45℃ 加圧ガス:窒素ガス(150kg/cm2) 上記中空射出成形において、金型の一方のキャビティ
ー面に埋設した断熱部材の表面ほぼ中央と、該キャビテ
ィー面に対向する金型キャビティー面に対して圧力セン
サー(米国ダイニスコ社製「ISA444」)を埋設し、加圧
ガス圧入までのひけの発生状態を調べたところ、加圧ガ
スの圧入までには検出圧力の低下が検出されず、ひけは
発生していないことが分かった。
0」) 可塑化温度:220℃ 金型温度:45℃ 加圧ガス:窒素ガス(150kg/cm2) 上記中空射出成形において、金型の一方のキャビティ
ー面に埋設した断熱部材の表面ほぼ中央と、該キャビテ
ィー面に対向する金型キャビティー面に対して圧力セン
サー(米国ダイニスコ社製「ISA444」)を埋設し、加圧
ガス圧入までのひけの発生状態を調べたところ、加圧ガ
スの圧入までには検出圧力の低下が検出されず、ひけは
発生していないことが分かった。
また、得られた成形品は、断熱部材に対応した部分に
中空部7が形成されると共に厚肉部内にも中空部7が形
成されており、しかも断熱部材側と対向する表面側に艶
や光沢のむらは観察されなかった。また、中空部7は、
断面において成形品の背面側、即ち断熱部材側に偏在し
ていた。具体的には、成形品表面から中空部7までは1.
38mm、成形品背面側から中空部7までは0.72mmであっ
た。
中空部7が形成されると共に厚肉部内にも中空部7が形
成されており、しかも断熱部材側と対向する表面側に艶
や光沢のむらは観察されなかった。また、中空部7は、
断面において成形品の背面側、即ち断熱部材側に偏在し
ていた。具体的には、成形品表面から中空部7までは1.
38mm、成形品背面側から中空部7までは0.72mmであっ
た。
実施例2 断熱部材として硬質ガラスを用いた他は実施例1と同
様の金型を用いて同様の成形品を成形した。室温におけ
る断熱部材の熱伝導率は金型母材の熱伝導率に対して1/
40であった。
様の金型を用いて同様の成形品を成形した。室温におけ
る断熱部材の熱伝導率は金型母材の熱伝導率に対して1/
40であった。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
得られた成形品の表面にはかすかなひけが存在する程
度で、実施例1と同様にはっきりしたひけの発生は認め
られなかった。
度で、実施例1と同様にはっきりしたひけの発生は認め
られなかった。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は、加圧ガスの圧力を200kg/cm2とした以外は実施例
1と同様とした。
件は、加圧ガスの圧力を200kg/cm2とした以外は実施例
1と同様とした。
上記中空射出成形において、実施例1と同様に圧力セ
ンサーを埋設して、加圧ガス圧入までのひけの発生状態
を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力の低
下が検出されず、ひけは発生していないことが分かっ
た。
ンサーを埋設して、加圧ガス圧入までのひけの発生状態
を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力の低
下が検出されず、ひけは発生していないことが分かっ
た。
また、得られた成形品は、ほぼ断熱部材に対応した部
分に中空部が形成されると共に厚肉部内にも中空部が形
成されていたが、実施例1で得られた成形品に比して中
空部の形成位置の乱れが大きくなっていた。また、断熱
部材側と対向する表面側に艶や光沢のむらは観察され
ず、中空部は断面において成形品の背面側、即ち断熱部
材側に偏在していた。
分に中空部が形成されると共に厚肉部内にも中空部が形
成されていたが、実施例1で得られた成形品に比して中
空部の形成位置の乱れが大きくなっていた。また、断熱
部材側と対向する表面側に艶や光沢のむらは観察され
ず、中空部は断面において成形品の背面側、即ち断熱部
材側に偏在していた。
実施例3 金型母材をアルミニウム(300Kでの熱伝導率:237W/m
K)とした以外は実施例1と同様の金型を用いて同様の
成形品を成形した。室温における断熱部材の熱伝導率は
金型母材の熱伝導率に対して1/1185であった。
K)とした以外は実施例1と同様の金型を用いて同様の
成形品を成形した。室温における断熱部材の熱伝導率は
金型母材の熱伝導率に対して1/1185であった。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
得られた成形品の表面にはかすかなひけが存在する程
度で、実施例1と同様にはっきりしたひけの発生は認め
られなかった。
度で、実施例1と同様にはっきりしたひけの発生は認め
られなかった。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例1と同様とした。
件は実施例1と同様とした。
上記中空射出成形において、実施例1と同様に同様の
圧力センサーを埋設し、加圧ガス圧入までのひけの発生
状態を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力
の低下が検出されず、ひけは発生していないことが分か
った。
圧力センサーを埋設し、加圧ガス圧入までのひけの発生
状態を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力
の低下が検出されず、ひけは発生していないことが分か
った。
また、得られた成形品は、実施例1と同様に断熱部材
に対応した部分に中空部が形成されると共に厚肉部にも
中空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する
表面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中
空部は、断面において成形品の背面側、即ち断熱部材側
に偏在していた。
に対応した部分に中空部が形成されると共に厚肉部にも
中空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する
表面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中
空部は、断面において成形品の背面側、即ち断熱部材側
に偏在していた。
実施例4 断熱部材を炭素鋼(JIS規格 S55C)で作成し、断熱
部材と金型母材との間に約20μmの隙間を設けて、その
中の空気層を断熱層とした以外は実施例1と同様の金型
を用いて同様の成形品を成形した。
部材と金型母材との間に約20μmの隙間を設けて、その
中の空気層を断熱層とした以外は実施例1と同様の金型
を用いて同様の成形品を成形した。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
得られた成形品の表面にはかすかなひけが存在する程
度で、実施例1と同様にはっきりしたひけの発生は認め
られなかった。
度で、実施例1と同様にはっきりしたひけの発生は認め
られなかった。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例1と同様とした。
件は実施例1と同様とした。
上記中空射出成形において、実施例1と同様に圧力セ
ンサーを埋設して、加圧ガス圧入までのひけの発生状態
を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力の低
下が検出されず、ひけは発生していないことが分かっ
た。
ンサーを埋設して、加圧ガス圧入までのひけの発生状態
を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力の低
下が検出されず、ひけは発生していないことが分かっ
た。
また、得られた成形品は、実施例1と同様に断熱部材
に対応した部分に中空部が形成さると共に厚肉部にも中
空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表
面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空
部は、断面において成形品の背面側、即ち断熱部材側に
偏在していた。
に対応した部分に中空部が形成さると共に厚肉部にも中
空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表
面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空
部は、断面において成形品の背面側、即ち断熱部材側に
偏在していた。
実施例5 図7に示される成形品の板状部11の厚みを2mmとした
以外は実施例1と同様の金型を用いて同様の成形品の成
形を行った。
以外は実施例1と同様の金型を用いて同様の成形品の成
形を行った。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
得られた成形品の表面には、断熱部材に対向する成形
品表面側にはっきりしたひけを生じた。
品表面側にはっきりしたひけを生じた。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例1と同様とした。
件は実施例1と同様とした。
上記中空射出成形において、実施例1と同様に圧力セ
ンサーを埋設して、加圧ガス圧入までのひけの発生状態
を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力の低
下が検出され、ひけが発生していることが分かった。
ンサーを埋設して、加圧ガス圧入までのひけの発生状態
を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力の低
下が検出され、ひけが発生していることが分かった。
また、得られた成形品は、実施例1と同様に断熱部材
に対応した部分に中空部7が形成さると共に厚肉部12に
も中空部7が形成されていたが、断熱部材側と対向する
表面側に艶や光沢のむらが観察された。また、中空部7
は、断面において成形品の厚さ方向断熱部材側に偏在し
ていた。
に対応した部分に中空部7が形成さると共に厚肉部12に
も中空部7が形成されていたが、断熱部材側と対向する
表面側に艶や光沢のむらが観察された。また、中空部7
は、断面において成形品の厚さ方向断熱部材側に偏在し
ていた。
比較例1 金型母材をアルミニウム、断熱部材を炭素鋼(JIS規
格 S55C)とした以外は実施例1と同様の金型を用いて
同様の成形品を成形した。室温における断熱部材の熱伝
導率は金型母材の熱伝導率に対して1/4.74であった。
格 S55C)とした以外は実施例1と同様の金型を用いて
同様の成形品を成形した。室温における断熱部材の熱伝
導率は金型母材の熱伝導率に対して1/4.74であった。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例1と同様とし
た。
得られた成形品の表面には、かすかなひけが存在する
程度で、はっきりしたひけの発生は認められなかった。
程度で、はっきりしたひけの発生は認められなかった。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例1と同様とした。
件は実施例1と同様とした。
上記中空射出成形において、実施例1と同様に圧力セ
ンサーを埋設して、加圧ガス圧入までのひけの発生状態
を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力の低
下は検出されず、ひけは発生していないことが分かっ
た。
ンサーを埋設して、加圧ガス圧入までのひけの発生状態
を調べたところ、加圧ガスの圧入までには検出圧力の低
下は検出されず、ひけは発生していないことが分かっ
た。
また、得られた成形品は、断熱部材から大きく外れた
位置まで中空部がそれた箇所が発生すると共に、加圧ガ
スの圧入箇所から離れた箇所には加圧ガスが誘導されず
に中空部が十分形成されなかった。加えて、中空部が形
成された箇所に沿って成形品表面側に艶や光沢のむらが
観察された。また、中空部は、断面において成形品の厚
さ方向ほぼ中央に存在していた。具体的には、成形品表
面から中空部までは1.05mm、成形品背面から中空部まで
は1.09mmであった。
位置まで中空部がそれた箇所が発生すると共に、加圧ガ
スの圧入箇所から離れた箇所には加圧ガスが誘導されず
に中空部が十分形成されなかった。加えて、中空部が形
成された箇所に沿って成形品表面側に艶や光沢のむらが
観察された。また、中空部は、断面において成形品の厚
さ方向ほぼ中央に存在していた。具体的には、成形品表
面から中空部までは1.05mm、成形品背面から中空部まで
は1.09mmであった。
実施例6 図8に示されるようなテレビ用のバックカバーの成形
を行った。バックカバーは、テレビの前面側(図面上後
方側)の開口縁部13は厚肉(最大肉厚:5mm)で、部分的
に補強用リブ15を有し、それ以外の面部は約3mmの厚み
で、溶融樹脂の表側面ほぼ中央から圧入される加圧ガス
をテレビの前面側の開口縁部13及び内面に突出したボス
14(厚肉部)の基部に導くべく、図8の斜線で示される
ような位置の内面側(溶融樹脂の裏側面)の金型キャビ
ティー面に幅5mm、厚み10mmのエポキシ樹脂の断熱部材
を埋設した金型を用いた。また、金型母材は炭素鋼(JI
S規格 S55C)で、室温における断熱部材の熱伝導率は
金型母材の熱伝導率に対して1/250であった。
を行った。バックカバーは、テレビの前面側(図面上後
方側)の開口縁部13は厚肉(最大肉厚:5mm)で、部分的
に補強用リブ15を有し、それ以外の面部は約3mmの厚み
で、溶融樹脂の表側面ほぼ中央から圧入される加圧ガス
をテレビの前面側の開口縁部13及び内面に突出したボス
14(厚肉部)の基部に導くべく、図8の斜線で示される
ような位置の内面側(溶融樹脂の裏側面)の金型キャビ
ティー面に幅5mm、厚み10mmのエポキシ樹脂の断熱部材
を埋設した金型を用いた。また、金型母材は炭素鋼(JI
S規格 S55C)で、室温における断熱部材の熱伝導率は
金型母材の熱伝導率に対して1/250であった。
成形条件は下記の通りである。
使用樹脂:ポリスチレン(旭化成工業社製「VS40」) 成形温度:220℃ 金型温度:45℃ 加圧ガス:窒素ガス(150kg/cm2) 得られたバックカバーは、断熱部材に対応した部分に
中空部が形成されると共に開口縁部13及びボス14の基部
にも中空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向
する表面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。ま
た、中空部は、断面において成形品の背面側、即ち断熱
部材側に偏在していた。
中空部が形成されると共に開口縁部13及びボス14の基部
にも中空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向
する表面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。ま
た、中空部は、断面において成形品の背面側、即ち断熱
部材側に偏在していた。
実施例7 炭素鋼(JIS規格 S55C)で構成された金型を用い、
図7に示されるような、厚み2mmの板状部11の一側に厚
肉部12を有する成形品を成形した。また、板状部11の背
面を成形する金型キャビティー面には、その中央部を横
断して(図7の斜線で示される領域)、幅10mm、厚さ10
mmのエポキシ樹脂製の断熱部材に厚み1mmの炭素鋼(JIS
規格 S55C)の表面層を設けたものを埋設した。室温に
おける表面層の熱伝導率は金型母材の熱伝導率に対して
1である。
図7に示されるような、厚み2mmの板状部11の一側に厚
肉部12を有する成形品を成形した。また、板状部11の背
面を成形する金型キャビティー面には、その中央部を横
断して(図7の斜線で示される領域)、幅10mm、厚さ10
mmのエポキシ樹脂製の断熱部材に厚み1mmの炭素鋼(JIS
規格 S55C)の表面層を設けたものを埋設した。室温に
おける表面層の熱伝導率は金型母材の熱伝導率に対して
1である。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は次の通りである。
射出成形を行った。この成形条件は次の通りである。
使用樹脂:ポリスチレン(旭化成工業社製「#40
0」) 可塑化温度:220℃ 金型温度45℃ 得られた成形品の表面には、断熱部材に対応する成形
品表面側にはっきりしたひけを生じた。
0」) 可塑化温度:220℃ 金型温度45℃ 得られた成形品の表面には、断熱部材に対応する成形
品表面側にはっきりしたひけを生じた。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は次の通りである。
件は次の通りである。
使用樹脂:ポリスチレン(旭化成工業社製「#40
0」) 可塑化温度:220℃ 金型温度45℃ 加圧ガス:窒素ガス(190kg/cm2) 得られた成形品は、断熱部材に対応した部分に中空部
7が形成されると共に厚肉部12内にも中空部7が形成さ
れており、しかも断熱部材側と対向する表面側に艶や光
沢のむらは観察されなかった。また、中空部7は、断面
において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在していた。
0」) 可塑化温度:220℃ 金型温度45℃ 加圧ガス:窒素ガス(190kg/cm2) 得られた成形品は、断熱部材に対応した部分に中空部
7が形成されると共に厚肉部12内にも中空部7が形成さ
れており、しかも断熱部材側と対向する表面側に艶や光
沢のむらは観察されなかった。また、中空部7は、断面
において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在していた。
実施例8 断熱部材をエポキシ樹脂、表面層を厚み0.1mmのアル
ミニウム薄板とした以外は実施例7と同様の金型を用い
て同様の成形品を成形した。室温における表面層の熱伝
導率は金型母材の熱伝導率に対して4.74倍である。
ミニウム薄板とした以外は実施例7と同様の金型を用い
て同様の成形品を成形した。室温における表面層の熱伝
導率は金型母材の熱伝導率に対して4.74倍である。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、実施例7と同様に、断熱
部材に対応する成形品表面側にはっきりしたひけを生じ
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、実施例7と同様に、断熱
部材に対応する成形品表面側にはっきりしたひけを生じ
た。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例7と同様とした。
件は実施例7と同様とした。
得られた成形品は、実施例7と同様に、断熱部材に対
応した部分に中空部が形成されると共に厚肉部内にも中
空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表
面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空
部は、断面において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在し
ていた。
応した部分に中空部が形成されると共に厚肉部内にも中
空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表
面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空
部は、断面において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在し
ていた。
実施例9 断熱部材上の表面層が金型母材と一体になっている以
外は実施例7と同様の金型を用いて実施例7と同様に成
形品を成形した。室温における表面層の熱伝導率は金型
母材の熱伝導率に対して1である。
外は実施例7と同様の金型を用いて実施例7と同様に成
形品を成形した。室温における表面層の熱伝導率は金型
母材の熱伝導率に対して1である。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、実施例7と同様に、断熱
部材に対応する成形品表面側にはっきりしたひけを生じ
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、実施例7と同様に、断熱
部材に対応する成形品表面側にはっきりしたひけを生じ
た。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例7と同様とした。
件は実施例7と同様とした。
得られた成形品は、実施例7と同様に、断熱部材に対
応した部分に中空部が形成されると共に厚肉部内にも中
空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表
面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空
部は、断面において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在し
ていた。
応した部分に中空部が形成されると共に厚肉部内にも中
空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表
面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空
部は、断面において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在し
ていた。
実施例10 断熱部材をエポキシ樹脂、表面層を厚み0.1mmのニッ
ケルメッキ層とした以外は実施例7と同様の金型を用い
て同様の成形品を成形した。室温における表面層の熱伝
導率は金型母材の熱伝導率に対して1.8である。
ケルメッキ層とした以外は実施例7と同様の金型を用い
て同様の成形品を成形した。室温における表面層の熱伝
導率は金型母材の熱伝導率に対して1.8である。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、実施例7と同様に、断熱
部材に対応する成形品表面側にはっきりしたひけを生じ
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、実施例7と同様に、断熱
部材に対応する成形品表面側にはっきりしたひけを生じ
た。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例7と同様とした。
件は実施例7と同様とした。
得られた成形品は、実施例7と同様に、断熱部材に沿
って中空部が形成されると共に厚肉部内にも中空部が形
成されており、しかも断熱部材側と対向する表面側に艶
や光沢のむらは観察されなかった。また、中空部は、断
面において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在していた。
って中空部が形成されると共に厚肉部内にも中空部が形
成されており、しかも断熱部材側と対向する表面側に艶
や光沢のむらは観察されなかった。また、中空部は、断
面において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在していた。
実施例11 表面層となる厚み5mmの銅板を周囲に0.5mmの隙間をも
って金型キャビティー面に埋設し、この周囲の空気層を
断熱部材とした以外は実施例7と同様の金型を用いて同
様の成形品を成形した。
って金型キャビティー面に埋設し、この周囲の空気層を
断熱部材とした以外は実施例7と同様の金型を用いて同
様の成形品を成形した。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、実施例7と同様に、断熱
部材に対応する成形品表面側にはっきりしたひけを生じ
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、実施例7と同様に、断熱
部材に対応する成形品表面側にはっきりしたひけを生じ
た。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例7と同様とした。
件は実施例7と同様とした。
得られた成形品は、実施例7と同様に、断熱部材に対
応した部分に中空部が形成されると共に厚肉部内にも中
空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表
面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空
部は、断面において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在し
ていた。
応した部分に中空部が形成されると共に厚肉部内にも中
空部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表
面側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空
部は、断面において成形品の厚み方向ほぼ中央に存在し
ていた。
実施例12 表面層を設けることなく断熱部材のみを埋設した以外
は実施例7と同様の金型を用いて同様の成形品を成形し
た。
は実施例7と同様の金型を用いて同様の成形品を成形し
た。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、断熱部材に対応する成形
品表面側にはっきりしたひけを生じた。
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た 得られた成形品の表面には、断熱部材に対応する成形
品表面側にはっきりしたひけを生じた。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例7と同様とした。
件は実施例7と同様とした。
得られた成形品は、断熱部材に対応した部分に中空部
が形成されると共に厚肉部内にも中空部が形成されてい
たが、断熱部材側と対向する表面側に艶や光沢のむらが
発生した。また、中空部は、断面において成形品の厚み
方向断熱部材側に偏在していた。
が形成されると共に厚肉部内にも中空部が形成されてい
たが、断熱部材側と対向する表面側に艶や光沢のむらが
発生した。また、中空部は、断面において成形品の厚み
方向断熱部材側に偏在していた。
実施例12 表面層をステンレススチール(JIS規格 SUS304)(3
00Kでの熱伝導率:17W/mK)とした以外は実施例7と同様
の金型を用いて同様の成形品を成形した。室温における
表面層の熱伝導率は金型母材の熱伝導率に対して1/2.94
である。
00Kでの熱伝導率:17W/mK)とした以外は実施例7と同様
の金型を用いて同様の成形品を成形した。室温における
表面層の熱伝導率は金型母材の熱伝導率に対して1/2.94
である。
(1)予備射出成形 上記金型を用いて、加圧ガスの圧入を行わずに通常の
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た。
射出成形を行った。この成形条件は実施例7と同様とし
た。
得られた成形品の表面には、断熱部材に対応する成形
品表面側にはっきりしたひけを生じた。
品表面側にはっきりしたひけを生じた。
(2)中空射出成形 上記金型を用いて中空射出成形を行った。この成形条
件は実施例7と同様とした。
件は実施例7と同様とした。
得られた成形品は、断熱部材に対応した部分に中空部
が形成されると共に厚肉部内にも中空部が形成されてい
たが、断熱部材側と対向する表面側に艶や光沢のむらが
発生した。また、中空部は、断面において成形品の厚み
方向ほぼ中央に存在していた。
が形成されると共に厚肉部内にも中空部が形成されてい
たが、断熱部材側と対向する表面側に艶や光沢のむらが
発生した。また、中空部は、断面において成形品の厚み
方向ほぼ中央に存在していた。
実施例14 図9示されるようなテレビ用のバックカバーの成形を
行った。バックカバーは、テレビの前面側(図面上後方
側)の開口縁部13部分に補強用リブ15を有し、開口縁部
13を含めて面部は約2mmの厚みで、開口縁部13側から圧
入される加圧ガスを補強用リブ15の基部に導くべく、図
9中斜線で示されるような位置の内面側(溶融樹脂の裏
側面)の金型キャビティー面に、幅10mm、厚み10mmのエ
ポキシ樹脂の断熱部材に厚み1mmの炭素鋼(JIS規格 S5
5C)の表面層を設けたものを埋設した金型を用いた。ま
た、金型母材は炭素鋼(JIS規格 S55C)で、室温にお
ける断熱部材の熱伝導率は金型母材の熱伝導率に対して
1である。
行った。バックカバーは、テレビの前面側(図面上後方
側)の開口縁部13部分に補強用リブ15を有し、開口縁部
13を含めて面部は約2mmの厚みで、開口縁部13側から圧
入される加圧ガスを補強用リブ15の基部に導くべく、図
9中斜線で示されるような位置の内面側(溶融樹脂の裏
側面)の金型キャビティー面に、幅10mm、厚み10mmのエ
ポキシ樹脂の断熱部材に厚み1mmの炭素鋼(JIS規格 S5
5C)の表面層を設けたものを埋設した金型を用いた。ま
た、金型母材は炭素鋼(JIS規格 S55C)で、室温にお
ける断熱部材の熱伝導率は金型母材の熱伝導率に対して
1である。
成形条件は下記の通りである。
使用樹脂:ポリスチレン(旭化成工業社製「VS40」) 成形温度:220℃ 金型温度:45℃ 加圧ガス:窒素ガス(150kg/cm2) 得られたバックカバーは、断熱部材に対応した部分に
中空部が形成されると共に補強用リブ15の基部にも中空
部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表面
側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空部
は、断面において厚み方向ほぼ中央に存在していた。
中空部が形成されると共に補強用リブ15の基部にも中空
部が形成されており、しかも断熱部材側と対向する表面
側に艶や光沢のむらは観察されなかった。また、中空部
は、断面において厚み方向ほぼ中央に存在していた。
産業上の利用可能性 以上説明したように、本発明によって、中空部を形成
する加圧流体の流れる経路を確実に制御することによっ
て中空部形成位置を確実に制御することができる。ま
た、本発明の好ましい態様においては、中空部の位置を
精度よく制御することができると共に、表面状態が良好
な高品質の成形品を得ることができるものである。
する加圧流体の流れる経路を確実に制御することによっ
て中空部形成位置を確実に制御することができる。ま
た、本発明の好ましい態様においては、中空部の位置を
精度よく制御することができると共に、表面状態が良好
な高品質の成形品を得ることができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−62125(JP,A) 特開 平4−37511(JP,A) 特開 平6−155506(JP,A) 特開 平5−138678(JP,A) 実開 平6−34927(JP,U) 特公 平7−88025(JP,B2) 特公 昭61−53208(JP,B2) 特許2714308(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84
Claims (6)
- 【請求項1】中空樹脂成形体を中空射出成形する方法で
あって、 (1)固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半
型と該固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側半
型の内壁面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキ
ャビティーが形成され、該キャビティーは、成形される
中空樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する第
1と第2の対向する内壁面を有する金型を用い、 (2)キャビティーの全内容積を満たすのに十分な所定
量の少なくとも60%の量の溶融樹脂をゲートを通じて該
キャビティー内に射出して、キャビティーの第1と第2
の内壁面にそれぞれ向い合う表側面と裏側面を有する溶
融樹脂塊を形成し、 (3)溶融樹脂塊内部に、ゲートを通じて、又はゲート
とは独立して設けられた加圧流体用入口を通じて、加圧
流体を導入して溶融樹脂塊に中空部を形成し、その際、
加圧流体の導入を、溶融樹脂をキャビティーに更に射出
せずに、又は、溶融樹脂をキャビティーに更に射出しな
がら行ない、そして (4)中空部を有する溶融樹脂塊を冷却させて中空樹脂
成形体を得る中空射出成形方法において、 キャビティーの第2の内壁面は少なくとも1つの所定部
分に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金型母材
の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を有
し、工程(3)において加圧流体を導入する間、溶融樹
脂塊の裏側面の断熱部材に対応する位置の温度を溶融樹
脂塊の表側面の温度より少なくとも5℃高い温度に維持
して、加圧流体を、断熱部材が延びる方向に実質的に対
応する方向に溶融樹脂塊中に流入させ、これにより、断
熱部材に対応する位置に中空部を有する中空樹脂成形体
を製造することを特徴とする中空射出成形方法。 - 【請求項2】断熱部材の片面がキャビティーに露出して
いることを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項3】キャビティーの第2の内壁面の少なくとも
1つの所定部分に、キャビティー側に伝熱層が設けられ
た断熱部材が埋設されており、該伝熱層は、金型母材の
熱伝導率と同じかそれより大きい熱伝熱率を有すること
を特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項4】請求項1記載の方法に用いる金型であっ
て、固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型
と該固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側半型
の内壁面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャ
ビティーが形成され、該キャビティーは、成形される中
空樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する第1
と第2の対向する内壁面を有し、 前記キャビティーの第2の内壁面は少なくとも1つの所
定部分に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金型
母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率
を有することを特徴とする金型。 - 【請求項5】請求項2記載の方法に用いる金型であっ
て、固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型
と該固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側半型
の内壁と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャビ
ティーが形成され、該キャビティーは、成形される中空
樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する第1と
第2の対向する内壁面を有し、 前記キャビティーの第2の内壁面は少なくとも1つの所
定部分に埋設された断熱部材を有し、該断熱部材は金型
母材の熱伝導率に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率
を有し、断熱部材の片面がキャビティーに露出している
ことを特徴とする金型。 - 【請求項6】請求項3記載の方法に用いる金型であっ
て、固定側半型と移動側半型とから成り、該移動側半型
と該固定側半型とが開閉可能に合わさって、固定側半型
の内壁面と移動側半型の内壁面とにより規定されるキャ
ビティーが形成され、該キャビティーは、成形される中
空樹脂成形体の表面側と裏面側にそれぞれ対応する第1
と第2の対向する内壁面を有し、 前記キャビティーの第2の内壁面の少なくとも1つの所
定部分に、キャビティー側に伝熱層が設けられた断熱部
材が埋設されており、該断熱部材は金型母材の熱伝導率
に比べて1/104〜1/30の範囲の熱伝導率を有し、該伝熱
層は、金型母材の熱伝導率と同じかそれより大きい熱伝
導率を有することを特徴とする金型。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31437094 | 1994-11-25 | ||
| JP6-314370 | 1994-11-25 | ||
| PCT/JP1995/000190 WO1996016783A1 (en) | 1994-11-25 | 1995-02-10 | Improved injection molding method for producing resin blow molded article and mold used for said method |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPWO1996016783A1 JPWO1996016783A1 (ja) | 1997-12-22 |
| JP3141295B2 true JP3141295B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=18052525
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08518565A Expired - Fee Related JP3141295B2 (ja) | 1994-11-25 | 1995-02-10 | 中空樹脂成形体を製造するための改良された射出成形方法とその方法に用いるための金型 |
Country Status (7)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5902541A (ja) |
| EP (1) | EP0806272B1 (ja) |
| JP (1) | JP3141295B2 (ja) |
| KR (1) | KR100235933B1 (ja) |
| CN (1) | CN1068825C (ja) |
| DE (1) | DE69526975T2 (ja) |
| WO (1) | WO1996016783A1 (ja) |
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