JP3141899B2 - 多段アンプ - Google Patents

多段アンプ

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JP3141899B2 JP04105375A JP10537592A JP3141899B2 JP 3141899 B2 JP3141899 B2 JP 3141899B2 JP 04105375 A JP04105375 A JP 04105375A JP 10537592 A JP10537592 A JP 10537592A JP 3141899 B2 JP3141899 B2 JP 3141899B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、IC化に好適な多段
アンプに関する。
【0002】
【従来の技術】電池を電源とする機器に使用されるI
C、例えば、ラジオ受信機用のICにおいては、電池の
寿命を長くするため、ICの消費電流が十分に小さいこ
とが要求される。
【0003】そこで、例えば図2に示すような、アンプ
が考えられている。すなわち、図2は、FM受信回路の
中間周波アンプの一部を示すもので、トランジスタQ1
、Q2 、定電流源用のトランジスタQ0 及び抵抗器R1
、R2 により差動アンプ1が構成され、トランジスタ
Q3 、Q4 、抵抗器R1 、R2 及び抵抗器R3 、R4 に
より差動アンプ2が構成される。
【0004】そして、FM中間周波信号が、前段(図示
せず)からトランジスタQ1 、Q2のベースに供給さ
れ、その増幅出力が、トランジスタQ1 、Q2 のコレク
タからコンデンサC1 、C2 を通じてトランジスタQ3
、Q4 のベースに供給される。
【0005】この場合、トランジスタQ1 、Q2 のコレ
クタ電流に含まれる信号電流成分は、互いに逆相であ
り、抵抗器R1 、R2 と、トランジスタQ3 、Q4 のエ
ミッタとの接続点には、トランジスタQ1 、Q2 からの
信号電流成分は現れない。したがって、上記のように、
トランジスタQ1 、Q2 は、抵抗器R1 、R2 を負荷と
する差動アンプ1として動作し、トランジスタQ3 、Q
4 は、抵抗器R1 、R2を定電流源とする差動アンプ2
として動作する。
【0006】したがって、トランジスタQ3 、Q4 のコ
レクタからは増幅されたFM中間周波信号が取り出され
る。
【0007】こうして、このアンプは、交流的には、差
動アンプ1と、差動アンプ2とが縦続接続された2段ア
ンプとして動作し、2段分の利得を得ることができる。
しかし、直流的には、電源に対して差動アンプ2と、差
動アンプ1とが直列接続されているので、消費電流は1
段分となる。したがって、このアンプは、2段分の利得
を1段分の消費電流で得ることができ、低消費電流とす
ることができる。
【0008】また、図2のアンプと同様、n段(n≧
3)の差動アンプを、電源に対して直列接続し、信号に
対して縦続接続すれば、1段分の消費電流でn段分の利
得を得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、n段の
差動アンプを、電源に対して直列接続し、信号に対して
縦続接続すれば、1段分の消費電流でn段分の利得を得
ることができる。
【0010】しかし、大きな利得を得るためには、段数
nを多くする必要があり、段数nを多くすると、電源電
圧VCCを高くする必要がある。したがって、電源が電池
の場合、そのような構成を採ることはできず、大きな利
得を得ることができない。
【0011】さらに、アンプが、中間周波アンプ、特に
FM中間周波アンプの場合には、以下のようなことも考
慮する必要がある。
【0012】すなわち、FM中間周波アンプは、フロン
トエンド回路の利得をできるだけ低くできるように、低
雑音であることが要求される。また、中間周波回路の選
択特性を与える素子として、一般にセラミックフィルタ
が使用されるが、このセラミックフィルタの特性インピ
ーダンスは、300 Ω前後である。そして、FM中間周波
アンプには、非常に大きな利得、例えば80dB前後の利得
が必要とされるので、回路の安定度を高めるため、入力
インピーダンスが低いことも重要である。
【0013】この結果、中間周波アンプの初段のアンプ
の雑音指数は、低インピーダンスの信号源に対して、小
さな値であることが要求される。
【0014】一方、トランジスタに流す電流は、ショッ
トノイズを考慮すると、小さくすることはできない。例
えば、初段のアンプが差動アンプであるとすれば、 NF=1+re /Rg ・・・・・ (1) NF:雑音指数 re :差動アンプを構成するトランジスタのエミッタ抵
抗 Rg :信号源の出力インピーダンス で示される。そして、トランジスタに流す電流を100 μ
Aとすると、 re =約260 Ω となる。また、上記のように、 Rg =300 Ω である。そして、これらの値を(1) 式に代入すると、 NF=約2倍(=約3dB) となる。
【0015】したがって、トランジスタのショットノイ
ズ以外の雑音を無視できるとしても、初段のトランジス
タに流す電流を、上記の値100 μAよりも小さくする
と、雑音指数NFの悪化を招き、中間周波アンプとして
不適当である。
【0016】この発明は、以上のような問題点を解決
し、高利得・低雑音であり、しかも、低消費電流・低電
圧で動作するアンプを提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】ところで、多段アンプに
おいて、初段のアンプが低雑音であり、かつ、十分な利
得であれば、2段目以降のアンプの雑音が、多段アンプ
全体の雑音指数に与える影響の小さいことが、知られて
いる。したがって、初段のアンプが低雑音・高利得であ
れば、2段目以降のアンプは、雑音に対する電流の制限
がゆるくなり、低電流で動作させても、問題はないこと
になる。
【0018】この発明は、このような点に着目し、多段
アンプにおいて、初段の差動アンプには必要な大きさの
動作電流を流すとともに、この初段の差動アンプに流れ
る電流を、次段以降の各段のアンプに、それらの動作電
流として分流させるようにしたものである。
【0019】すなわち、この発明においては、各部の参
照符号を後述の実施例に対応させると、第1〜第4の差
動アンプ10〜40を有し、第1の差動アンプ10は、
差動増幅用の1対のトランジスタQ11、Q12を有して構
成され、第2〜第4の差動アンプ20〜40は、それぞ
れ、差動増幅用の1対のトランジスタ(Q21、Q22)、
(Q31、Q32)、(Q41、Q42)のエミッタが、互いに
接続されるとともに、1対の抵抗器(R21、R22)、
(R31、R32)、(R41、R42)を通じて1対のトラン
ジスタQ11、Q12のコレクタに接続されて構成され、第
1〜第4の差動アンプ10〜40をそれぞれ構成する1
対のトランジスタ(Q11、Q12)〜(Q41、Q42)のベ
ース・コレクタ間が縦続接続され、第1の差動アンプ1
0に動作電流として流れる直流電流が、第2〜第4の差
動アンプ20〜40に、それらの動作電流として分流さ
れ、第1の差動アンプ10に供給された入力信号が、こ
の第1の差動アンプ10から、第2〜第4の差動アンプ
20〜40に順に供給されて増幅されるようにしたもの
である。
【0020】
【作用】初段の差動アンプ10には、十分な動作電流が
流れ、アンプ全体が低雑音となる。入力信号は、4段の
差動アンプ10〜40により順に増幅され、アンプ全体
が高利得となる。初段の差動アンプ10に動作電流とし
て流れる直流電流が、次段以降の差動アンプ20〜40
に動作電流として分流され、低消費電流となる。差動ア
ンプ10〜40の、電源に対するスタック数は2段とな
り、低電圧で動作する。
【0021】
【実施例】図1は、この発明を4段構成のFM中間周波
アンプに適用した場合の一例を示す。
【0022】そして、トランジスタQ11、Q12のエミッ
タが互いに接続されるとともに、このエミッタと、接地
との間に、定電流源用のトランジスタQ10のコレクタ・
エミッタ間が接続されて初段の差動アンプ10が構成さ
れる。そして、トランジスタQ11、Q12のベースには、
前段(図示せず)から互いに逆相のFM中間周波信号が
供給される。なお、一例として、トランジスタQ10のコ
レクタ電流は、100 μAとされる。
【0023】また、トランジスタQ11、Q12のコレクタ
が、コンデンサC21、C22を通じてトランジスタQ21、
Q22のベースに接続され、このトランジスタQ21、Q22
のエミッタが、互いに接続されるとともに、抵抗器R2
1、R22を通じてトランジスタQ11、Q12のコレクタに
接続される。さらに、トランジスタQ21、Q22のコレク
タが負荷抵抗器R23、R24を通じて電源端子T10に接続
され、そのベースがバイアス抵抗器R25、R26を通じて
端子T10に接続される。こうして、第2段目の差動アン
プ20が構成される。
【0024】さらに、トランジスタQ21、Q22のコレク
タが、コンデンサC31、C32を通じてトランジスタQ3
1、Q32のベースに接続され、このトランジスタQ31、
Q32のエミッタが、互いに接続されるとともに、抵抗器
R31、R32を通じてトランジスタQ11、Q12のコレクタ
に接続される。また、トランジスタQ31、Q32のコレク
タが負荷抵抗器R33、R34を通じて電源端子T10に接続
され、そのベースがバイアス抵抗器R35、R36を通じて
端子T10に接続される。こうして、第3段目の差動アン
プ30が構成される。
【0025】同様に、トランジスタQ31、Q32のコレク
タが、コンデンサC41、C42を通じてトランジスタQ4
1、Q42のベースに接続され、このトランジスタQ41、
Q42のエミッタが、互いに接続されるとともに、抵抗器
R41、R42を通じてトランジスタQ11、Q12のコレクタ
に接続される。さらに、トランジスタQ41、Q42のコレ
クタが負荷抵抗器R43、R44を通じて電源端子T10に接
続され、そのベースがバイアス抵抗器R45、R46を通じ
て端子T10に接続される。こうして、第4段目の差動ア
ンプ40が構成される。
【0026】このような構成によれば、トランジスタQ
10により決まる直流電流が、差動アンプ10の動作電流
となるが、この差動アンプ10を流れる直流電流は、抵
抗器R21、R22と、抵抗器R31、R32と、抵抗器R41、
R42との比で決まる割り合いで、それらの抵抗器R21〜
R42を流れる。そして、抵抗器R21、R22、抵抗器R3
1、R32、抵抗器R41、R42を流れる直流電流は、差動
アンプ20、30、40の動作電流でもある。
【0027】すなわち、差動アンプ10〜40に動作電
流として流れる直流電流の向きは、この発明の本質とは
関係ないので、その向きを考慮しないで表現すれば、差
動アンプ10に動作電流として流れる直流電流が、抵抗
器R21〜R42により分流され、その分流電流が、差動ア
ンプ20〜40にそれらの動作電流としてそれぞれ流れ
る(直流電流の向きを考慮すれば、差動アンプ20〜4
0に動作電流として流れた直流電流が、抵抗器R21〜R
42を通じて合流し、その合流電流が差動アンプ10にそ
の動作電流として流れる)。
【0028】したがって、トランジスタQ11、Q12は、
抵抗器R21〜R42を負荷とする差動アンプ10として動
作し、トランジスタQ21、Q22は、抵抗器R21、R22を
定電流源とする差動アンプ20として動作し、同様に、
トランジスタQ31〜Q42もそれぞれ差動アンプ30、4
0として動作する。
【0029】したがって、前段からのFM中間周波信号
は、差動アンプ10→コンデンサC21、C22→差動アン
プ20→コンデンサC31、C32→差動アンプ30→コン
デンサC41、C42→差動アンプ40の信号ラインを通じ
て、次段(図示せず)に供給されるとともに、このと
き、差動アンプ10〜40において順に増幅される。
【0030】なお、上述においては、各差動アンプ10
〜40がコンデンサ結合とされているが、直結とするこ
ともできる。また、トランジスタQ10の代わりに、抵抗
器を定電流源とすることもできる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、交流
的には4段の差動アンプ10〜40を縦続接続している
ので、例えば中間周波アンプとして必要な高利得を得る
ことができる。また、直流的には、差動アンプ10に動
作電流として流れる直流電流を、差動アンプ20〜40
にそれらの動作電流としてそれぞれ分流しているので、
差動アンプ10に必要な直流電流しか消費せず、低消費
電流となる。さらに、直流電圧的には、差動アンプ10
と、差動アンプ20〜40との2段のスタックなので、
電源電圧を低くすることができ、すなわち、低電圧で動
作する。
【0032】また、抵抗器R21、R31、R41の並列値、
及び抵抗器R22、R32、R42の並列値が、それぞれトラ
ンジスタQ11、Q12のコレクタ負荷となるので、これら
抵抗器R21〜R42を、所定の値に設定しておくことによ
り、初段の差動アンプ10を高利得とすることができ
る。さらに、差動アンプ10のトランジスタQ11、Q12
には、定電流源Q10により、十分な動作電流を与えるこ
とができるので、低雑音とすることができる。したがっ
て、差動アンプ20〜40の動作電流を小さくしても、
上述の理由により、中間周波アンプ全体として低雑音と
なる。
【0033】あるいは、差動アンプ20〜40の動作電
流を小さくしても、それらの和の電流が、差動アンプ1
0の動作電流となるので、差動アンプ10には十分な動
作電流を流すことができ、したがって、上述のように、
差動アンプ10を高利得・低雑音とすることができる。
【0034】さらに、差動アンプ20〜40において
も、抵抗器R21、R22を、抵抗器R31〜R42に比べて小
さくすることにより、差動アンプ20に流れる直流電流
を、差動アンプ30、40に流れる直流電流に比べて大
きくすることができ、したがって、差動アンプ20〜4
0の間では初段となっている差動アンプ20を高利得・
低雑音にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一例を示す接続図である。
【図2】従来例を示す接続図である。
【符号の説明】
10〜40 差動アンプ C21〜C42 コンデンサ Q11〜Q42 トランジスタ R21〜R42 抵抗器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1〜第n(n≧3)の差動アンプを有
    し、 上記第1の差動アンプは、差動増幅用の1対のトランジ
    スタを有して構成され、 上記第2〜第n(n≧3)の差動アンプは、それぞれ、
    差動増幅用の1対のトランジスタのエミッタが、互いに
    接続されるとともに、1対の抵抗器を通じて上記第1の
    差動アンプを構成する1対のトランジスタのコレクタに
    接続されて構成され、 上記第1〜第nの差動アンプをそれぞれ構成する1対の
    トランジスタのベース・コレクタ間が縦続接続され、 上記第1の差動アンプに動作電流として流れる直流電流
    が、上記第2〜第nの差動アンプに、それらの動作電流
    として分流され、 上記第1の差動アンプに供給された入力信号が、この第
    1の差動アンプから、上記第2〜第nの差動アンプに順
    に供給されて増幅されるようにされた多段アンプ。
  2. 【請求項2】 第1〜第n(n≧3)の差動アンプを有
    し、 上記第1の差動アンプは、差動増幅用の1対のトランジ
    スタを有して構成され、 上記第2〜第n(n≧3)の差動アンプは、それぞれ、
    差動増幅用の1対のトランジスタのエミッタが、互いに
    接続されるとともに、1対の抵抗器を通じて上記第1の
    差動アンプを構成する1対のトランジスタのコレクタに
    接続されて構成され、 上記第1〜第nの差動アンプをそれぞれ構成する1対の
    トランジスタのベース・コレクタ間が、それぞれコンデ
    ンサを通じて縦続接続され、 上記第1の差動アンプに動作電流として流れる直流電流
    が、上記第2〜第nの差動アンプに、それらの動作電流
    として分流され、 上記第1の差動アンプに供給された入力信号が、この第
    1の差動アンプから、上記第2〜第nの差動アンプに順
    に供給されて増幅されるようにされた多段アンプ。
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