JP3143475B2 - 二本鎖dnaの核酸類似体による誘導転写 - Google Patents

二本鎖dnaの核酸類似体による誘導転写

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は二本鎖DNAのインビトロ転写開始のための部
位を作成すること、それによるRNA転写物の生産、その
ような転写物の増幅及び/又は検出及びこれらに基づく
インビトロ診断技法を目的とする、天然に生ずる核酸の
類似体の使用に関する。
WO92/20703(PNA's)に記載された核酸塩基のような
ペンダンドリガンドを持つペプチド又は類似のバックボ
ーンを有する核酸の類似体類は幾つかの異常な性質をも
っている。これらには、一方のDNA鎖に配列が相補的なP
NAの二本鎖が他方のDNA鎖と置き換わってDNAとハイブリ
ダイズして二本鎖DNAと複合体を形成する能力が含まれ
る。配列特異性は高レベルにあることが示された。
対応する配列のRNA鎖を形成するDNAの転写は、自然界
ではRNAポリメラーゼによる又は補助転写因子による二
本鎖DNAプロモーター領域の配列特異的認識によって開
始される。続いて、転写開始可能な複合体が形成され
る。この複合体は、合成されるRNA鎖と対となる塩基に
対する鋳型鎖の塩基が露出するようにDNAへリックスの
約12個の塩基対が溶解している。大腸菌ポリメラーゼや
ファージT7RNAポリメラーゼは、RNA/DNA二本鎖と一本鎖
DNAのDループとを含む合成された“RNA/DNAバブル二本
鎖”を転写開始の目的に利用することができる。
われわれはここに、開始がPNAと二本鎖DNAの間に形成
される一本鎖置換複合体から同様に開始することができ
ることを発見した。これは、二本鎖鋳型から一本鎖転写
物を調製する容易かつ単純な方法を入手するという期待
を提供する。
一般的に、DNA配列を同定する技法は一本鎖型のDNAの
作成に依存する。いったん一本鎖となれば、DNAは相補
的配列のプローブにハイブリダイズすることができ、そ
してこのようなハイブリダイゼーションは種々の方法で
検出することができる。二本鎖鋳型DNAからのRNAの転写
は、検出用の一本鎖産物を取得する方法の別法を提供
し、そしてこの方法は元のDNA変性処理と異なり、検出
プロセスで競合し得る相補的な一本鎖の同等量の存在を
回避する。
さらに、RNA転写物の作成は、ポリメラーゼ連鎖反応
を使用することなく、そして3SR増幅技法に通常伴う困
難の多くを避けて元のDNA配列の増幅のための路を拓く
ものである。3SRでは、出発RNAを、まずそれをT7ポリメ
ラーゼプロモーター配列を含むように構築されたDNAプ
ライマーにハイブリダイズさせることにより増幅する。
プライマーDNA/鋳型RNAを逆転写酵素によりそのDNA鎖中
で伸長し、このRNA鎖をRNアーゼHで消化し、生ずる一
本鎖DNA転写物を逆転写酵素で二本鎖としてT7RNAポリメ
ラーゼによる転写のための鋳型を提供し、多数のRNAコ
ピーを作成する。このプロセスはT7プロモーター配列の
下流の正確な配列を持つDNAプライマーの構築に左右さ
れる。それはさらに目的の核酸配列をRNAの形で取得す
ることに依存する。
しかしながら、本発明によれば、二本鎖DNAの形で得
られる目的の核酸配列は、核酸類似体のプライマーすな
わち多重プライマー配列を合成することにより多重一本
鎖RNAコピーとして増幅され得る。これは、先行技術法
よりも一般的にはるかに直接的な方法である。産生され
たRNA転写物は必要であればDNAに変換することができ
る。
従って、本発明は二本鎖DNA鋳型からRNAを転写する方
法であって、所望の転写開始部位で該DNAと転写開始部
位を形成することができる1又は2個以上のオリゴ核酸
類似体を該鋳型にハイブリダイズさせることにより複合
体を形成させ、そして該複合体をヌクレオシド三リン酸
の存在下にDNA依存性RNAポリメラーゼの作用に付するこ
とを含んでなる方法を提供する。
また、1対の該オリゴ核酸類似体は、該DNAにその同
一又は異なる鎖上の隔てられた位置でハイブリダイズさ
せられる。
該オリゴ核酸の対は、好ましくは該DNAの0〜10塩基
対、さらに好ましくは0〜5塩基対だけ隔てられる。
該オリゴ核酸類似体又はそのそれぞれはまた、5〜60
核酸類似体単位の長さを有することが好ましい。
該所望の開始部位の下流の位置に転写に対するブロッ
クを置き該転写の転写物の長さを等しくすることもでき
る。該ブロックを作成する方法としては、転写をブロッ
クすることができるオリゴ核酸類似体を該DNAにハイブ
リダイズさせる方法が適当である。そうしなければ、個
々の転写事象は開始部位の下流で不規則に終了し、長さ
のさまざまな長い転写産物を生成する。
転写物の長さは、転写前に特定の下流位置で制限酵素
によりDNA鋳型を切断することによっても制御すること
ができる。
転写開始部位を形成することができる核酸類似体は、
アミノエチルグリシンバックボーン又はポリアミド、ポ
リチオアミド、ポリスルフィンアミド及びポリスルホン
アミドなどの他の同様なバックボーンに付着した核酸塩
基を有する化合物、すなわちわれわれがペプチド核酸す
なわちPNAと呼ぶ化合物であることが好ましい。この種
の化合物はRNAとDNAの両者に驚くべき程強くそして配列
特異的に結合する。
このタイプの化合物の合成はWO92/20703に詳細に記載
されている。
RNA、ssDNA又はdsDNAのPNAによる認識は少なくとも5
塩基長の配列において生じ得る。より好ましい認識配列
長は5〜60の塩基対長である。10塩基と20塩基の間の配
列は特に興味がある。なぜならこれは原核生物及び真核
生物のユニークDNA配列が見出される範囲であるからで
ある。17〜18塩基配列は、ヒトゲノムのユニーク配列の
長さであるから特に興味深い。
使用される核酸類似体は、核酸の相補的配列にハイブ
リダイズし、該類似体と該核酸の配列に相当する通常の
デオキシリボ核酸間のハイブリッドよりも熱変性に対し
てより安定なハイブリッドを形成し得ることが好まし
い。
また、使用される核酸類似体又はそのいずれも、該バ
ックボーンがポリアミドバックボーンであり、該リガン
ドがそれぞれ該バックボーンのアザ窒素原子に直接又は
間接に結合しており、そして窒素原子を持つ該リガンド
が主として該バックボーンの中で4〜8個の介入原子だ
け相互に隔てられている、ペプチド核酸であることが好
ましい。
また、使用される核酸類似体は、一方の鎖が該類似体
に相補的な配列を有しておりそのため該類似体が他方の
鎖を該一方の鎖から置き換えることができる二本鎖核酸
にハイブリダイズすることができることが好ましい。
さらに、本発明の使用に好適なPNA化合物は下記式を
有する、 式中、nは少なくとも2であり、L1〜Lnはそれぞれ独立
に、水素、水酸基、(C1〜C4)アルカノイル基、天然に
生ずる核酸塩基類、天然に生じない核酸塩基類、芳香族
部分、DNAインターカーレーター類、核酸塩基結合基、
複素環部分、及びレポーターリガンド類からなる群より
選択されるものであり、 C1〜Cnはそれぞれ(CR6R7−)yであり(好ましくはCR6
R7、CHR6CHR7又はCR6R7CH2)、ここでR6は水素であり、
R7は天然に生ずるαアミノ酸類の側鎖からなる群より選
択されるものであり、又はR6とR7は独立に水素、(C2
C6)アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロア
リール基、水酸基、(C1〜C6)アルコキシ基、(C1
C6)アルキルチオ基、NR3R4及びSR5からなる群より選択
されるものであり、ここでR3とR4は以下に定義され、R5
は水素、(C1〜C6)アルキル基、水酸基、アルコキシ
基、又はアルキルチオ置換(C1〜C6)アルキル基であ
り、又はR6とR7は一緒になって脂環系又は複素環系を作
り、 D1〜DNはそれぞれ、(CR6R7(好ましくはCR6R7、CH
2CR6R7、又はCHR6CHR7)であり、ここでR6とR7は上記の
ように定義される、 y及びzはそれぞれゼロ又は1〜10の整数であり、y+
zの和は少なくとも2であり、好ましくは2より大きく
10以下、例えば3であり、 G1〜Gn-1はそれぞれ−NR3CO−、−NR3C5−、−NR3SO
−、又は−NR3SO2−でありいずれの方向でもよく、ここ
でR3は以下に定義される、 A1〜An及びB2〜Bnはそれぞれ以下のものから選択され
る、 (a)Aは式(II a)、(II b)、(II c)又は(II
d)の群であり、かつBはN又はR3N+であり、又は (b)Aは式(II d)の群であり、かつBはCHであり、 式中、XはO、S、Se、NR3、CH2又はC(CH3であ
り、 Yは単結合、O、S又はNR4であり、 pとqはそれぞれゼロ又は1〜5の整数であり、p+q
の和は10以下であり、rとsはそれぞれゼロ又は1〜5
の整数であり、r+sの和は10以下であり、R1とR2はそ
れぞれ独立に水素、水酸基−,アルコキシ基−,又はア
ルキルチオ基−で置換されていてもよい(C1〜C4)アル
キル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミ
ノ基及びハロゲンからなる群より選択されるものであ
り、そして R3及びR4はそれぞれ独立に水素、(C1〜C4)アルキル
基、水酸基−,アルコキシ基−,アルキルチオ基−置換
された(C1〜C4)アルキル基、水酸基、アルコキシ基、
アルキルチオ基及びアミノ基からなる群から選択される
ものであり、 Qは−CO2H、−CONR′R″、−SO3H又は−SO2NR′
R″、又は−CO2H又は−SO3Hの活性誘導体、 及び Iは−NRR′又は−NRC(O)R′であり、こ
こでR′、R″、R及びR′は独立に水素、アルキ
ル基、アミノ保護基、レポーターリガンド、インターカ
ーレーター、キレーター、ペプチド、タンパク質、炭水
化物、リピド、ステロイド、ヌクレオシド、ヌクレオチ
ド、ヌクレオチド二リン酸、ヌクレオチド三リン酸、オ
リゴリボヌクレオチドとオリゴデオキシリボヌクレオチ
ドの両者を含むオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
ド、及び可溶性及び不溶性ポリマーからなる群より選択
されるものである。“オリゴヌクレオシド類″はリボー
スに結合した核酸塩基を含みそして核酸の通常のリン酸
塩バックボーン以外のバックボーンを介して連結され
る。
R′、R″、R及びR′がオリゴヌクレオチド類
又はオリゴヌクレオシド類である上の構造においては、
このような構造はPNA化合物とオリゴヌクレオチド又は
オリゴヌクレオシドとのキメラ構造であると考えること
ができる。
一般的に、L1〜Lnの少なくとも一つは、天然に生ずる
核酸塩基、天然に生じない核酸塩基、DNAインターカー
レーター、又は核酸塩基結合基である。
PNAを含む化合物は式III、IV、又はVの化合物である
ことが好ましい、 式中、Lはそれぞれ独立に水素、フェニル、複素環部
分、天然に生ずる核酸塩基、及び天然に生じない核酸塩
基からなる群より選択されるものであり、 R7はそれぞれ独立に水素及び天然に生ずるαアミノ酸の
側鎖からなる群より選択されるものであり、 nは1より大きな整数であり、 k、l及びmはそれぞれ独立にゼロ又は1〜5の整数で
あり、 pはそれぞれゼロ又は1であり、 RhはOH、NH2又は−NHLysNH2であり、そしてR1はH又はC
OCH3である。
本発明は上記のような本発明の方法を用いてRNAを生
産するために転写を行い、そして該RNAの産生を検出す
ることを含んでなる診断方法を包含する。このような方
法は、用いられた1個又は2個以上のPNAの配列にマッ
チする配列を持つ試料中のDNAの存在又は不存在のテス
トに用いることができる。
該RNAは、相補的配列の核酸プローブに捕捉されそし
て検出可能標識を持つプローブにも結合するものが適当
である。
本発明は、上記の方法によりそしてDNA鋳型分子のそ
れぞれから多重RNA転写物コピーを生産する方法によりD
NAからRNA転写物を調製することを含む核酸増幅法を包
含する。
所望であれば、本発明により転写されたRNAをさらに3
SR技法を用いて増幅することができる。
本発明のさらなる主題は(出発物質である)核酸をRN
A転写用の基質に変換する方法であって、特定結合配列
を取り込んでいる該核酸の対鎖を作成し、該核酸をその
特定結合配列に相補的な核酸類似体、好ましくはペプチ
ド核酸とハイブリダイズさせ、そして新たに創出された
プロモーター部位の制御下に転写に適した条件のもとで
この混合物を処理することを含む方法である。
特定の態様の一つ(図6を参照して記述)では、転写
の対象となるRNAを該RNAの3′−末端領域で該RNAとハ
イブリダイズすることができる少なくとも1個の核酸配
列S1を含むDNA−オリゴヌクレオチドにハイブリダイズ
させる。この配列は少なくとも15ヌクレオチド、好まし
くは約20ヌクレオチドの長さを有すればよい。このオリ
ゴヌクレオチドはそのRNAのさらに3′側の位置でそのR
NAにハイブリダイズすることができる付加的なヌクレオ
チド配列S2を含むことが特に好ましい。この配列は15ヌ
クレオチド長よりも長くてもよいが、約40ヌクレオチド
長が好ましい。この好ましい態様においては、オリゴヌ
クレオチドの二つの配列は、プロモーター開始部位とし
て用いられる核酸類似体への特異的ハイブリダゼーショ
ンに適応させた配列、すなわち特定結合配列である第三
の配列S3により相互に連結されている。従って、この第
三の配列は8ヌクレオチド長よりも長いことが好まし
く、約10ヌクレオチドが好ましい。これらのヌクレオチ
ドは核酸塩基としてピリミジン塩基のみを含むことが好
ましい。第三の配列はホモピリミジンストレッチよりな
ることが特に好ましい。
オリゴヌクレオチドの第一及び第二配列に相当する出
発物質であるRNAの配列は、第三の配列とほぼ同じ長さ
の配列だけ相互に隔てられているが、第三の配列にハイ
ブリダイズすることはできない。
特定結合配列(第三配列)の取込みのために、オリゴ
ヌクレオチドを核酸にハイブリダイズさせ、そして出発
物質であるRNAを鋳型として用いて付加的なモノヌクレ
オチドにより伸長する。これは、当技術分野で既知の逆
転写酵素反応により行われる。これにより、特定結合配
列に相補的な配列とハイブリダイズすることができるス
トレッチを含む部分的な二本鎖核酸が得られる。次の段
階で、このハイブリッドを該特定配列とハイブリダイズ
させるため核酸類似体と接触させる。ホモピリミジンス
トレッチの場合には、核酸類似体は対応するホモプリン
ストレッチを含むことになる。
本発明によれば、この構築物は転写反応におけるRNA
生産のためのRNAポリメラーゼの基質として作用する。
この単純なハイブリダゼーション及び伸長反応は、殊に
NASBA又は3SRのような増幅サイクルに付される必要があ
るときは、RNAの簡単な取得法を提供する。
別の態様(図7を参照して記述)においては、一本鎖
DNAを、特定ストレッチを含む上述の二本鎖核酸を作成
するために使用することができる。この態様において
は、一本鎖DNAを参照する図1に記載するようにDNA−オ
リゴヌクレオチドにハイブリダイズさせる。次いで、逆
転写酵素又はDNA依存性DNAポリメラーゼを添加しDNAを
マトリックスとして用いこのオリゴヌクレオチドを伸長
する。変性した後に伸長産物に相補的なプライマーを添
加しそして伸長して最初の伸長産物に相補的な伸長産物
を作成する。次いで、核酸類似体を添加し、転写を開始
させる。
本発明は以下の実施例及び添付の図面を参照してさら
に説明する。
図1は実施例1で作成されたゲルのオートラジオグラ
フである。
図2は実施例2で作成されたゲルのオートラジオグラ
フである。
図3は実施例3で作成されたゲルのオートラジオグラ
フである。
図4は図5の実験で用いられた異なるPNAプロモータ
ーの構築を示すモデルの図である。
図5はPNAプロモーターと1acUV5プロモーターの間の
競合を示す実験のオートラジオグラフである。
図6及び図7は本発明の好ましい態様に対するスキー
ムを示す。
実施例1 (1)一本鎖オリゴ−PNAによる、(2)トランス配置
の二つのオリゴ−PNAによる、及び(3)シス配置の二
つのオリゴ−PNAによる転写開始 pT9C、pT9CT9C(それぞれ配列T9C及びT9CT9Cを含むpU
C19の誘導体)及びpT9CA9GKS(T9CA9G配列を含むブルー
スクリプトKS+誘導体)の3個のプラスミドの制限断片
をPvu II消化により単離し、ポリアクリルアミドゲルで
精製して338塩基対(pT9C)、354塩基対(pT9CT9C)及
び477塩基対(pT9CA9GKS)の断片を得た。このDNA断片
とPNAを10mMのトリス塩酸pH8.0及び0.1mMのEDTA中、総
容量15μl、37℃で1時間インキュベートすることによ
りPNA−DNA複合体を作成した。この反応混合物を、最終
濃度として40mMのトリス塩酸pH7.9、120mMのKCl、5mMの
MgCl2、9.1mMのDTT、及び1mMのATP、CTP、GTP及び0.1mM
のUTP及び5μCiの32P UTPを含むように調節した。使
用したPNAはそれぞれの場合において、T9C−1ysNH2であ
った。
転写は100nMの大腸菌RNAポリメラーゼ・ホロ酵素(ベ
ーリンガー・マンハイム GmbH)の添加により開始され
た。混合物(総容量30μl)を37℃で20分間インキュベ
ートし、続いて転写により生じたRNAをエタノール沈澱
により回収した。RNA転写物を8%変性ポリアクリルア
ミドゲル上で分析し、そしてオートラジオグラフィーに
より可視化して図1に示すゲルを作成した。
図1の図式で示すように、使用した3個のプラスミド
はそれぞれ、PNA(モノ)に対する1個の結合部位、同
一DNA鎖(シス)上の1対の結合部位、及び反対鎖のDNA
(トランス)上の1対の結合部位を提供する。
ゲルのレーンは以下のようなさまざまな濃度のPNAの
効果を示す、 レーン1、6及び11: 0M レーン2、7及び12: 3nM レーン3、8及び13: 10nM レーン4、9及び14: 3μM レーン5、10及び15: 10μM レーンに使用されるプラスミドは以下のとおりであ
る、 レーン1〜5: pT9C レーン6〜10: pT9CT9C レーン7〜15: pT9CA9G レーン5は、対応する図式に示す方向で転写がPNA結
合部位から進行すると予想されるサイズを持つ1個のRN
A産物の生産を示す。
レーン10は、同様にRNA転写物の生産を示すが、転写
はシス配置の結合部位に2個のオリゴPNAが存在するこ
とによりより効率的にプロモートされることを示す。
レーン13〜15は、転写が図式に示されるようにDNAの
二本鎖のそれぞれの上で開始し、そしてそれぞれの結合
部位からDNA断片の端まで進行すると考えるとき予想さ
れるサイズの2個の転写物の生産を示す。
これらのレーンでは転写物であるRNAが見られ、RNAポ
リメラーゼと20分間インキュベートする間にDNA鋳型分
子当たり1〜5個のRNA分子が生産されるものと計算さ
れる。
実施例2 さまざまな塩基配列の1個のPNAオリゴマーによる転写
開始 T9C、T9A、及びT9Gの配列を含むプラスミドの制限断
片を単離した。実施例1に記載したように、対応する配
列のPNAオリゴマーを用いて、PNA−DNA複合体を作成
し、これも実施例1に記載したように、大腸菌ポリメラ
ーゼを用いて転写を開始した。得られた転写物をオート
ラジオグラフィーにより可視化し図2に示すオートラジ
オグラフを作成した。これは、塩基A、C及びGのいず
れが存在しても転写が達成され得ることを証明する。レ
ーン1、3及び5は、PNA不存在下で転写が行われた対
照のレーンである。
実施例3 T7及びT3ポリメラーゼを用いる1個のPNAオリゴマーに
よる転写開始 プラスミドpT9C由来の制限断片及び実施例1に記載し
たPNAオリゴマーT9Cを用いて、一般的には実施例1に記
載したように、ただしT3及びT7ポリメラーゼを別々に使
用して、転写を開始し、図3に示すオートラジオグラフ
を得た。レーン1と2は、T7(レーン1)及びT3(レー
ン2)による転写の際PNAの不存在下で行われた対照で
あり、レーン5と6はT7(レーン5)及びT3(レーン
6)により媒介される転写に対するPNAの存在の効果を
示す。
実施例4 第一の転写開始部位の下流でハイブリダイズする第二の
PNAオリゴマーを用いる転写開始 実験は、PNA−依存性転写開始の強さを評価するため
に行われた。これは、強力な1acUV5大腸菌プロモーター
と同一DNA断片上の1個又は2個以上のPNA標的の両者を
用いて行われた。これらの構築物及び転写実験の結果を
図4及び5に示す。1acUV5プロモーターの下流の鋳型鎖
上の1個又は2個のPNA T10標的(図4A及びB)を含む
構築物を用いて、二つの新たな転写物がPNA濃度を増す
につれ観察される。一方の転写物はPNA標的で開始され
ると考えられるが、他方はUV5プロモーターから開始さ
れそしてPNA部位で停止すると考えられる。二つのPNA
T4CT5標的を鋳型鎖上及び非鋳型鎖上に有する構築物
は、二つのPNAループで開始されそして反対方向に進行
すると考えられる転写物のみを生産した。RNAバンドの
強度はPNA濃度が高くなると減少した。これは、すべて
のPNA部位が全部占拠され、PNAループの下流のPNAに占
拠された部位がこのループからの合成を停止させる(ar
rest)結果である可能性が最も高い。より大きなループ
からの転写に対応するバンドの強度は小さなループから
の転写のそれよりも顕著に強度が強い。このことは、よ
り大きなループからの転写がより効率的であることを示
すものである。この相違は、転写物のサイズの相違を考
慮に入れると、オートラジオグラフから見られるよりも
遙かに大きい。
ハイブリダゼーションの相対位置を図5に示す。配列
の左側はモデル中の5′から3′への上部鎖に対応する
PNA標的を示す。PNA結合は太いバーで示す。転写の方向
は指示されたRNA産物の近似的長さと共に示してある。
一重の、二重の、又は三重のPNA結合部位を1acUV5プ
ロモーターと共に含む断片を、所望の量のPNAと共に37
℃で1時間インキュベートした。転写反応は20nMの大腸
菌RNAポリメラーゼを用いたことを除き上記のように実
施した。
プラスミドpT9c、pT9CT9C(pUC19誘導体)、pT9CA9GK
S、pT10KS、及びpA10KS(ブルースクリプトKS+誘導
体)を文献記載のように構築した(ニールセン(Nielse
n,P.E.)、エグホルム(Egholm,M.)、ベルグ(Berg,R.
H.)及びブチャード(Buchardt,O.)(1993)アンチー
キャンサー・ドラッグ・デス.8、53−63頁、ニールセン
(Nielsen,P.E.)、エグホルム(Egholm,M.)ベルグ(B
erg,R.H.)及びブチャード(Buchardt,O.)(1993)ヌ
クレイック・アシッズ・リサーチ21、197−200頁)。プ
ラスミドpUV5を1acUV5プロモーター(−150〜+93位)
を含む203bpのEcoR I断片をpUc18のEcoR I部位にクロー
ニングすることにより構築した。pT9C−UV5はそれぞれ6
bpだけ隔てられている3個のPNA T4CT5を含む。pA10UV
5はpUV5のBamH I部位(鋳型鎖上のA10)にクローニング
された1個のPNA T10標的を含むが、pA10A10UV5は、pU
V5のBamH I部位(両A10とも鋳型鎖上)にクローニング
された6bpリンカーだけ隔てられた2個のT10PNA標的を
含む。このPNAは文献記載のように合成された(エグホ
ルム(Egholm,M.)、ブチャード(Buchardt,O.)、ニー
ルセン(Nielsen,P.E.)及びベルグ(Berg,R.H.)(199
2)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
イアティ、114、1895−1897頁、エグホルム(Egholm,
M.)、ブチャード(Buchardt,O.)、ニールセン(Niels
en,P.E.)及びベルグ(Berg,R.H.)(1992)、ジャーナ
ル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ、11
4、9677−9678)。
これらのプラスミドの制限酵素断片をPvu II消化によ
り単離し、低温溶解性アガロースゲル上で精製して338b
p(pT9C)、354bp(pT9CT9C)、461bp(pA10KS及びpT10
KS)、477bp(pT9CA9GKS)、354bp(pA10UV5)、370bp
(pA10A10UV5)、又は386bp(pT9CUV5)の断片を得た。
1個のPNAT10標的(pA10UV5)(A)、シス位の2個
のPNAT10標的(pA10A10UV5)(B)又は3個のPNAT??CT
4標的(1個はトランスに、2個はシスに)(pT9CUV5)
(C)並びに1acUV5プロモーターを含む精製DNA断片か
らのインビトロ転写において。PNAの濃度は次のとおり
である、レーン1は0nM、レーン2は1nM、レーン3は3n
M、レーン4は10nM、レーン5は30nM、レーン6は0.1μ
M、レーン7は0.3μMである。すべての実験に70nMのD
NAが用いられた。UV5プロモーターとPNAプロモーターか
らの転写は転写停止と同様に矢印を付してある。
これらの実験は、第一開始部位(UV5)で開始した転
写は第二部位で停止し、一定の長さのRNAを生産する。
これに加えて、第二の部位は第二部位で開始する転写の
ための開始因子(initiator)として作用する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 999999999 エグホルム,マイケル アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02173,レキシントン,レキシントン リッジ ドライブ 1231 (73)特許権者 999999999 ニールセン,ペーター,アイギル デンマーク国 コッケダール デーカー ―2980 ヒョルテヴァンゲット 509 (72)発明者 ベルク,ロルフ,ヘンリック デンマーク国 フレデリックスベルク デーカー―2000 ランゲランドスヴェイ 20 ベー 3 テーハー (72)発明者 ブチャルト,オーレ デンマーク国 ヴァルロース デーカー ―3500 ソンデルガルトヴェイ 73 (72)発明者 エグホルム,マイケル アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02173,レキシントン,レキシントン リッジ ドライブ 1231 (72)発明者 ニールセン,ペーター,アイギル デンマーク国 コッケダール デーカー ―2980 ヒョルテヴァンゲット 509 (56)参考文献 特開 平3−210179(JP,A) 国際公開92/20703(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C12Q 1/68 G01N 33/53 G01N 33/566 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二本鎖DNA鋳型からRNAを転写する方法であ
    って、該鋳型を所望の転写開始部位で、該DNAと転写開
    始部位を形成することができる1個又は2個以上のオリ
    ゴ核酸類似体(oligo−nucleic acid analogues)とハ
    イブリダイズさせることにより複合体を形成させるこ
    と、及び該複合体をヌクレオシド三リン酸の存在下にDN
    A依存性RNAポリメラーゼの作用に付することを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】該オリゴ核酸類似体の1対が、該DNAの同
    一又は異なる鎖の上の隣接位置又は隔てられた位置にハ
    イブリダイズしているものである、請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】該1対のオリゴ核酸類似体が該DNAの0か
    ら10塩基対だけ隔てられているものである、請求項2記
    載の方法。
  4. 【請求項4】該オリゴ核酸類似体又はその各々が5から
    60の核酸類似体ユニット長を有するものである、請求項
    1〜3いずれか記載の方法。
  5. 【請求項5】下記の工程を含むことを特徴とするRNAポ
    リメラーゼによる核酸の転写方法、 −一本鎖核酸を特異的結合配列を含む二本鎖DNAに酵素
    的に変換する工程、 −該二本鎖DNAを該特異的結合配列に相補的な核酸塩基
    配列を含む核酸類似体とハイブリダイズさせる工程、及
    び −該ハイブリッドをRNAポリメラーゼの作用に対して核
    酸を転写する工程。
  6. 【請求項6】転写に対するブロックが該転写において等
    しい長さの転写物が得られるように所望の該開始部位の
    下流の位置に置かれるものである、又は転写物の長さが
    該開始部位の下流の選択された位置で鋳型を切断するこ
    とにより制御されるものである、請求項1〜5いずれか
    記載の方法。
  7. 【請求項7】該ブロックが、転写を阻止することができ
    るオリゴ核酸類似体を該DNAにハイブリダイズさせるこ
    とにより作成するものである、請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】核酸類似体がアミド、チオアミド、スルフ
    ィンアミド、又はスルホンアミドバックボーンを有する
    ものである、請求項1〜7いずれか記載の方法。
  9. 【請求項9】使用される該核酸類似体が、ペプチド核酸
    であって、該バックボーンがポリアミドバックボーンで
    あり、該リガンドのそれぞれが該バックボーン中のアザ
    窒素原子に直接的又は間接的に結合しており、そして窒
    素原子を持つ該リガンドが主として該バックボーン中で
    相互に4〜8介入原子だけ隔てられているものである、
    請求項1〜7いずれか記載の方法。
  10. 【請求項10】使用される該核酸類似体が、相補的配列
    の核酸にハイブリダイズし、該類似体及び該核酸に配列
    において相当する通常のデオキシリボヌクレオチド間に
    形成されるハイブリッドよりも熱変性に対してより安定
    なハイブリッドを形成することができるものである、請
    求項1〜9いずれか記載の方法。
  11. 【請求項11】使用される核酸類似体が、その一方の鎖
    が該類似体に相補的な配列を有する二本鎖核酸にハイブ
    リダイズして該一方の鎖から他方の鎖を該核酸類似体に
    置換することができるものである、請求項1〜10いずれ
    か記載の方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜11いずれか記載の方法に従っ
    て、RNA作成のための転写を行い、そして該RNA生成を検
    出することを特徴とする、オリゴ核酸類似体と特異的に
    結合する試料中の核酸を検出する方法。
  13. 【請求項13】該RNAが相補的配列の核酸プローブに捕
    捉され、そして検出可能な標識を持つ核酸プローブにも
    結合させるものである、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】DNA鋳型分子のそれぞれから複数のRNAコ
    ピーを作成する方法において、請求項1〜11いずれか記
    載の方法により、DNAからRNA転写物を調製することを特
    徴とする核酸増幅方法。
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