JP3145546B2 - スピーカ用エッジ - Google Patents

スピーカ用エッジ

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JP3145546B2 JP27096893A JP27096893A JP3145546B2 JP 3145546 B2 JP3145546 B2 JP 3145546B2 JP 27096893 A JP27096893 A JP 27096893A JP 27096893 A JP27096893 A JP 27096893A JP 3145546 B2 JP3145546 B2 JP 3145546B2
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均 小林
寿輝 上野
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北辰工業株式会社
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スピーカ用エッジに関
するものであり、特に、応答性及び振動吸収特性を十分
に発揮でき、しかも製造時間を短縮できるスピーカ用エ
ッジに関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】いわゆるコーン型のスピー
カでは、コーンの周縁部に、ゴム弾性体によって成形さ
れた環状のエッジが固着されている。このスピーカ用エ
ッジは、振動子の振動を高い応答性で音波として放射で
きるようにすることが要請される。さらに、スピーカ用
エッジは、エッジに振動子の振動が連続的に伝達されて
いる状態において、前の振動が次に伝達される振動に影
響を与えないように十分な制振機能を発揮し得ること、
すなわち、損失係数が大きいことが要請される。
【0003】しかしながら、高い応答性を満たすために
は、材料は、剛体に近い性質を備えている必要があり、
それとは反対に、損失係数を大きくするためには、材料
は、十分な粘性を備えている必要がある。すなわち、ス
ピーカ用エッジの材料には、相反する2つの性能が付与
されている必要があり、一方を満足させようとすると、
他方の性能を十分に確保できないという問題がある。
【0004】ところで、従来、スピーカ用エッジとし
て、ゴム弾性体を使用しているものがあり、例えば、ブ
チルゴムを主成分とするゴム質材料を成形してなるスピ
ーカ用エッジが知られている(特開昭52ー12722
7号公報参照)。しかしながら、ゴム弾性体によってス
ピーカ用エッジを成形する場合には、反応を促進させた
り、エッジとして所定の形状を保持できるようにするた
めに、加硫工程が必須のものとなる。加硫工程において
は、加硫剤や加硫促進剤を初めとする各種配合剤を精度
の高い配合条件で配合し、かつ、加硫装置で長時間の加
熱加圧を行うことが必要であり、時間的ならびに経済的
な不利は免れないし、作業環境が汚染されるという問題
も抱えている。また、実開昭54−108029公報に
は、ポリスチレンとポリオレフィンを共重合せしめて得
られるA−B−A型共重合体のエラストマーからなるス
ピーカのエッジが開示されている。この先行技術には、
ポリオレフィンとしてポリブタジエンまたはポリイソプ
レンが記載されているが、このエラストマーからなるス
ピーカのエッジは、上記先行技術よりは損失係数(ta
n−δ)が優れていることが認められる
【0005】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、前記先行技術
よりも更に優れた高い応答性及び高い振動吸収特性を発
揮でき、しかも短縮した作業工程で成形可能な精度のす
ぐれたスピーカ用エッジを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであり、下記の構成からな
ることを特徴とするものである。すなわち、本発明によ
れば、粘性体としての機能を付与し得るセグメントと、
剛体に近い機能を付与し得るセグメントとのブロック共
重合体である熱可塑性エラストマーに、エチレン−酢酸
ビニル共重合体またはポリブテン、ブチルゴムおよびス
チレン−ブタジエンゴムからなる群より選ばれたエラス
トマーを配合した組成物から成形されていることを特徴
とするスピーカ用エッジが提供される。
【0007】
【発明の具体的な説明】本発明の技術的特徴は、スピー
カ用エッジが、物性の発現に加硫工程が不可欠のゴム弾
性体ではなく、加硫工程が不要な熱可塑性エラストマー
、更にエチレン−酢酸ビニル共重合体またはポリブテ
ンを混合した組成物から成形されている点にあり、具体
的には、熱可塑性エラストマーが、粘性体としての機能
を発揮し得るセグメント(以下、ソフトセグメントと記
す)と、剛体に近い機能を発揮し得るセグメント(以
下、ハードセグメントと記す)とのブロック共重合体か
らなる点にある。
【0008】すなわち、スピーカ用エッジは、ソフトセ
グメントを有することによって、十分な粘性を発揮でき
ると共に、ハードセグメントを有することによって剛体
に近い機能をも発揮できるようになっており、これにエ
チレン−酢酸ビニル共重合体またはポリブテンを混合し
た組成物から成形された本発明のスピーカ用エッジは、
従来技術よりも一層振動を十分に減衰する特性と、振動
を良好に伝達する特性とを兼ね備えている。
【0009】本発明において、粘性体としての機能を付
与し得るセグメントとは、以下に示す及びの少なく
とも何れかの範疇に属するセグメントを意味している。
セグメントがその結合回りに自由に回転できる度合い
(以下、回転の自由度と記す)が高い、分子間の相互
作用が低い。
【0010】また、本発明において、剛体に近い機能を
付与し得るセグメントとは、以下のないしの少なく
とも何れか一の範疇に属するセグメントを意味してい
る。 回転の自由度が低い、立体障害が大きい、鎖長の
ある程度長い側鎖を有する、ハロゲン等の原子半径が
大きい末端部を持つ。 なお、本発明においてセグメントとは、ブロック共重合
体の一部を構成し、共通する特性を示すユニットを意味
する。
【0011】上記ハードセグメントとしては、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル等を例示でき、特にポリスチレン
が好ましい。また、ソフトセグメントとしては、ビニル
ポリイソプレン、ポリイソプレン等を例示でき、特にビ
ニルポリイソプレンが好ましい。また、本発明における
熱可塑性エラストマーとは、加熱すると溶融又は軟化し
て可塑性を示すと共に、常温付近でゴム弾性を示す高分
子物質を意味する。
【0012】本発明の前記ポリマーには、発泡剤、架橋
剤、充填剤、軟化剤などの自体公知の配合剤が配合され
ていてもよい。発泡剤としては、シリコーン、架橋剤と
してはDCP(ジクミルパーオキサイド)、充填剤とし
ては、マイカ、軟化剤としてはDOP(ジオクチルフタ
レート)を例示することができる。
【0013】
【発明の効果】(1)本発明によれば、高い応答性及び
高い振動吸収特性を発揮でき、しかも加硫工程を要しな
いことから、経済的に短時間での成形で精度の高いスピ
ーカ用エッジを提供できる。 (2)さらに、本発明では、ゴムではなく、熱可塑性エ
ラストマーによってスピーカ用エッジを成形しており、
成形材料をペレットとして供給できるので、作業用ロボ
ットを配置した、ほぼ無人の成形工程を実現できる。そ
のため、スピーカ用エッジの生産性を向上させることが
できると共に、製造コストも低減することができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。比較例1 スチレン含有量20%、ビニル結合量55%のポリスチ
レンとビニル−ポリイソプレンからなるトリブロック共
重合体を、シリンダー温度220℃、金型温度40℃の
条件下で射出成型して、ブロック共重合体であるスピー
カ用エッジを得た。得られたスピーカ用エッジの損失係
数を表1に示した。
【0015】実施例1 比較例 1と同様の組成のブロック共重合体85重量部に
対して、アゾジカルボンアミド(発泡剤)5重量部、D
CP(架橋剤)0.8重量部、炭酸カルシウム110重
量部、ステアリン酸1重量部、EVA樹脂15重量部を
各々配合した。この混合物をロールで115℃の温度条
件で練ってバッチを得、このバッチを金型に入れて、1
70℃で、10分間、プレス成形し、フォームを成形し
た。次いで、このフォームを所定の厚さにスライスする
と共に、プレスにより所定の形状に打ち抜き、スピーカ
用エッジを得た。このスピーカ用エッジの損失係数を表
1に示した。
【0016】実施例2 比較 例1と同様の組成のブロック共重合体100重量部
に対して、ポリブテン30重量部を配合し、バレルを温
度200℃として、二軸押出機にて混練した。次いで、
粉砕機にてペレットを得、このペレットを用いて、シリ
ンダー温度220℃、金型温度40℃の条件下で射出成
形してスピーカ用エッジを得た。このエッジの損失係数
を表1に示した。なお、実施例3では、ブロック共重合
体にポリブテンを添加しているが、所望の温度特性を得
るために、これに代えてブチルゴム、スチレン−ブタジ
エンゴム等のエラストマーを添加してもよい。なお、添
加量は、必要とする温度特性にもよるが、50phr以
下の添加量とするのが好ましい。
【0017】比較例2 スチレン−ブタジエンゴム100重量部に対して、カー
ボン50重量部、軟化剤10重量部、イオウ1重量部を
ロールで混練し、プレスにて170℃で10分間、加硫
し、スピーカ用エッジを得た。得られたスピーカ用エッ
ジの損失係数を表1に示した。
【0018】
【表1】 上記表1に示すごとく、実施例1および実施例2の損失
係数は、いずれも比較例1、2の損失係数よりも大きく
なっており、スピーカエッジとして優れていることが明
らかである。なお、表1における損失係数の各欄の値
は、25℃における値を示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピーカ用エッジが使用されたス
ピーカの周波数特性曲線を示す図であり、符号Aは本発
明に係るエッジの周波数特性を示し、符号Bは従来のエ
ッジの周波数特性を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 7/20 C08L 53/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘性体としての機能を発揮し得るセグメ
    ント(ソフトセグメント)と、剛体に近い機能を発揮し
    得るセグメント(ハードセグメント)とのブロック共重
    合体である熱可塑性エラストマーに、エチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体またはポリブテン、ブチルゴムおよびスチ
    レン−ブタジエンゴムからなる群より選ばれたエラスト
    マーを配合した組成物から成形されていることを特徴と
    するスピーカ用エッジ。
  2. 【請求項2】 熱可塑性エラストマーが、ソフトセグメ
    ントがビニル−ポリイソプレンからなり、ハードセグメ
    ントがポリスチレンからなるブロック共重合体である請
    求項1記載のスピーカ用エッジ。
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