JP3145571B2 - 架橋重合体成形品およびその製造方法 - Google Patents

架橋重合体成形品およびその製造方法

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男 小森谷
アール フィッツギボン デニス
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0001Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor characterised by the choice of material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状シクロオレフィン
の架橋重合体成形品およびその製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、化学的或いは物理的な性質また
は機能が効果的に改良された架橋重合体成形品およびそ
れを反応射出成形により得るための製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、メタセシス重合触媒系(複分解触
媒系ともいう)の触媒成分を含有するメタセシス重合性
環状オレフィンからなるモノマー液と活性化剤成分を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマ
ー液とを混合し、金型内へ注入し、金型内で重合・架橋
させて架橋重合体成形品を製造する方法は知られている
(例えば特公平3−28451号公報参照)。この反応
射出成形法は、入手容易な原料モノマーを使用しうるこ
と、モノマーの粘度が低く射出成形の圧力が低いこと、
重合・架橋反応が速く成形サイクルが短いこと、大型の
成形品を比較的容易に得ることができることおよび成形
品は剛性と耐衝撃性のバランスがよいことなどの優れた
利点を有している。
【0003】一方、この反応射出成形法により得られた
成形品の種々の性質や機能を付与し或いは改良するため
に、補強剤、充填剤、顔料、酸化防止剤、光安定剤、高
分子改良剤、難燃化剤などの添加剤が使用されることも
知られている。
【0004】また、この反応射出成形法により得られた
成形品の種々の性質や機能を付与し或いは改良するため
に、複数のメタセシス重合性環状オレフィンによる共重
合(特開昭63−227623号および特開昭61−1
79214号公報)や、反応速度を調節するためのルイ
ス塩基からなる活性調節剤、またはアレン化合物からな
る反応速度調節剤(特開平4−264124号公報)、
成形品中に残留する単量体を減少させるためのハロゲン
化炭化水素、ハロゲン化金属化合物からなる触媒賦活剤
(特開昭60−79035号公報)、メタセシス重合触
媒系の触媒成分とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分
の割合を変化させた場合に反応性や成形品の物性に影響
を与えることも知られている。成形品中にこれら添加剤
成分を配合するには、前記成形法ではモノマー混合液中
にこれらの添加剤成分を溶解または分散させて金型内へ
供給し、成形することにより行われてきた。
【0005】これら添加剤は成形品中に全体に亘って均
一に配合されていることが望ましい場合もあるが、添加
剤はその目的に応じて表皮層或いは内層のように局部的
に配合されていればその目的が充分に達成される場合も
多い。例えば酸化防止剤や顔料は、主として表皮層に配
合されていればその目的が達成され、内層に配合されて
いるとその効果は殆ど発揮されない。これと反対に、例
えば強化剤や発泡剤は表皮層よりもむしろ内層に含まれ
ていた方がその目的をより効果的に達成することができ
る。
【0006】さらに例えば大形成形品を得る目的の場合
には反応遅延剤は、主として表皮層に配合されていれば
その目的が達成され、内層に配合されているとその効果
は小さい。これと反対に、例えば触媒成分や活性化剤成
分は、内層においては反応で発生した熱が金型によって
奪われる効果が小さいため、表皮層よりも少ない量でも
反応を充分進行させることが可能である。
【0007】一方、添加剤成分は、樹脂成形品中に配合
させる場合、その目的達成のために配合割合を増加する
と、一般に他の物性が低下したり、コストの増大を伴う
などの不利益がもたらされる。従って、添加剤はその目
的に応じて必要量を所望の部分に重点的に配合すること
ができれば、目的およびコストの両面から望ましいこと
は自明のことである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
前記したメタセシス重合触媒系を使用して環状オレフィ
ンを重合・架橋させた成形品およびそれを製造する方法
において、添加剤成分を表皮層に或いは内層に重点的に
且つ選択的に配合した成形品およびその製造方法につい
て研究を進めた。その結果、金型内に注入する触媒系を
含む原料環状オレフィン液中における添加剤成分の配合
条件を、注入する時間によって変化させることによっ
て、得られた成形品中において添加剤成分の配合状態が
変わることが見出された。すなわち、本発明者の研究に
よれば、後述するモデル実験から明らかなように、原料
液を注入する期間の開始時期乃至初期に添加剤成分を含
有した原料液を使用すると、添加剤成分は主として成形
品の表皮層に配合され、一方注入の後期乃至完了時間に
添加剤成分を含んだ原料液を注入すると成形品の内層部
に添加剤成分が主として配合されることによって、効率
的に所定の効果が上げられることが見いだされた。
【0009】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明者によ
れば、メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有するメタ
セシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液A(溶
液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含有す
るメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液
B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を金型内に注
入しその金型内において重合および架橋反応せしめるこ
とによって得られた、架橋重合体成形品であって、該成
形品は、(1)少なくとも2つの異なる架橋重合体相よ
り形成され、かつ(2)1つの架橋重合体相は、その成
形品の全表面の40〜100%において表皮層を形成し
ている、ことを特徴とする架橋重合体成形品が提供され
る。
【0010】さらに、本発明者によれば、溶液Aおよび
溶液Bを混合してその原料混合液を反応射出成形法によ
って成形品を得る方法において、注入開始から注入完了
までの期間の或る一部の期間はさらに添加剤成分が混合
された原料混合物を使用することを特徴とする前記本発
明の架橋重合体成形品の製造方法が提供される。
【0011】以下、本発明の成形品および製造方法につ
いてさらに詳しく説明する。先ず本発明者が行ったモデ
ル実験およびその結果について説明する。メタセシス重
合性環状オレフィンにメタセシス重合触媒系の触媒成分
を含有するモノマー液(溶液A)と活性化剤成分を含有
するモノマー液(溶液B)とを混合し、金型内で重合・
架橋せしめる反応射出成形方法において、第3成分を混
合させるような構造となし、この第3成分(溶液C)と
して前記環状オレフィンにカーボンブラックを分散させ
たスラリーを使用し、この溶液Cを溶液Aおよび溶液B
の注入される時間の初期の間だけ混合注入することによ
って成形品を試作した。この場合、重合および架橋を起
こす活性成分は溶液Aと溶液Bの混合された成分であ
る。この方法を図1の例を用いてさらに詳しく説明す
る。
【0012】図1において、1は溶液Aの、2は溶液B
の、および3は溶液Cの貯槽である。それぞれの溶液は
配管4、4’、5、5’および6、6’によってミキシ
ングヘッド7と貯槽1、2、3の間をそれぞれ循環して
いる。金型8への注入への信号が発信されるとミキシン
グヘッド7内の流路が変更され、溶液A、溶液Bおよび
溶液Cがミキシングヘッド7内の空間に注入され、通常
はその注入の際の衝突によって各溶液の混合が達成され
る。この時、溶液A、溶液Bおよび溶液Cの注入開始は
同時に実施し、溶液Cの注入終了は溶液Aおよび溶液B
の注入終了より早くなるように実施した。
【0013】かくして得られた架橋重合体成形品の断面
を調べたところ、図1の拡大図が示すように表皮層と内
層の2つ重合体相より形成されていることが観察され
た。表皮層はカーボンブラックが分散している黒い色を
した部分であり、内層はカーボンブラックを実質的に含
まない重合体である。この表皮層と内層とは断面におい
て色の相違からその両者の境界が比較的明確に観察され
た。いくつかのこのようなモデル観察によれば、このよ
うな表皮層は、溶液Aと溶液Bの反応の進み方によって
その形成される面積や表皮の厚さが影響を受け、適当な
条件を選択することにより成形物の全体を覆うようにす
ることも可能である。このメタセシス重合性環状オレフ
ィンにメタセシス重合触媒系の触媒成分を含有するモノ
マー液A(溶液A)と活性化剤成分を含有するモノマー
液B(溶液B)とを混合し、金型内で重合架橋せしめる
反応射出成形方法において、溶液A、溶液Bおよび溶液
Cの30℃における粘度を300cpsとし、これらの
溶液が30℃で混合されたときに実質上流動性を失う時
間が20秒となるように調整し、これらを30℃の状態
で金型内に注入するに際し、溶液Aおよび溶液Bの注入
時間を1.5秒間とし、溶液Cについては最初の0.5秒
間とし、金型に達するまでの流路の温度が30℃、金型
温度が80℃であるとすると、成形品に関する観察では
金型に達する前の部分は全く黒色を帯びてはいず、金型
内にある部分については表皮層が黒色になることが認め
られた。
【0014】このような成形品は、上記のように、例え
ば着色を目的とする場合については、成形品の全ての部
分に亘って黒色にする必要はなく、外観上黒色に見える
成形品を得るためには、カーボンブラックを表皮層に分
散させてその使用量を減少させることができる。
【0015】本発明はこの他にも幅広い用途を提供す
る。例えば表皮層部分(または逆に内層部分)のみに、
高価な、紫外線吸収剤、耐候性向上剤、着色剤、硬化
剤、柔軟化剤などの種々の添加剤を添加することによっ
て全体に添加するより極めて少ない添加量で所期の目的
を達成することが可能となる。また同じ添加量であれ
ば、重点的に必要部分に配合することができる。
【0016】また、上記の例では溶液Cは溶液Aと溶液
Bの注入の最初の部分に注入されたが、これとは異な
り、注入の途中または最後の部分に注入することによっ
て別の効果を得ることも可能である。例えば溶液Cが発
泡剤を含む場合、この溶液Cを注入の途中または最後の
部分に注入すると、成形品は内層が発泡した形態とな
り、全体の重量を大幅に減少できる。さらに、溶液Cを
溶液Aと溶液Bの注入の途中または最後の部分に注入す
る場合には溶液Aと溶液Bの注入をその間停止してしま
うことも考えられる。また、溶液Aおよび/または溶液
B中に添加剤を加え、当該添加剤および触媒または活性
剤を含まない(どちらか一方を含むことは可能)溶液C
を注入途中に加えることにより、表皮層または内層の添
加剤濃度を調節することも考えられる。
【0017】溶液Cとして、上記の例では環状オレフィ
ンの溶液を使用したが、事情が許す場合には他の全く異
なる成分でもよく、場合によっては固化するものでなく
とも良い場合もある。このようなものの例として、溶液
CとしてC重油を使用し、製品コストを低下させる場合
が挙げられる。
【0018】さらに、溶液Cの代わりに複数の溶液を使
用する場合も考えられる。この場合、これらの溶液は、
いわゆる反応射出成形用の樹脂でも、加熱固化するタイ
プの樹脂でも、場合によっては射出成形用の樹脂でもよ
く、また固化しないものでも良い。
【0019】また、本発明の別の態様を説明すると、例
えば溶液Cがシクロペンタジエン3量体を含む場合、こ
の溶液Cを注入の途中または最後の部分に注入すると、
成形品は内層にのみシクロペンタジエン3量体が共重合
された重合体相を形成し、耐熱性が向上すると共に、表
層にはこの成分を含まないところから、シクロペンタジ
エン3量体を全体に共重合させた場合の欠点である耐衝
撃性の低下を防止できる。高価なシクロペンタジエン3
量体の使用量を低減できることは言うまでもない。
【0020】さらに、溶液Cを溶液Aと溶液Bの注入の
途中または最後の部分に注入する場合には溶液Aと溶液
Bの注入をその間停止してしまうことも考えられる。但
し、この場合には、溶液C中にメタセシス重合を起こさ
せるような触媒が含まれていることが必要である。これ
は、別の、触媒を含む溶液と活性化剤を含む溶液を混合
した液を溶液Cとすることにより達成される。この様な
方法を取る場合には、表皮層と内層の触媒、活性化剤の
種類および濃度を変えることが可能となる。即ち、初期
に注入する溶液Aと溶液Bにはメタセシス重合反応がゆ
っくりと起こる触媒系を使用し、溶液C中にはそれより
もメタセシス重合を速く起こさせるような触媒を使用し
た場合には、型内部でメタセシス重合反応が同時に起こ
り、注入時間の差による反応のずれを解消でき歪みの無
い均一な成型品を得ることができる。また、溶液Aおよ
び/または溶液B中に特定の添加剤成分を加え、当該添
加剤成分を含まない(触媒または活性剤の場合にはどち
らか一方を含むことは可能)溶液Cを注入途中に加える
ことにより添加剤成分を希釈し、表皮層または内層の添
加剤成分の濃度を調節することもできる。
【0021】さらに、溶液Cの代わりに複数の溶液を使
用する場合も考えられる。この場合、これらの溶液は、
複数の添加剤成分を複数の溶液に分散させて注入すれば
よい。
【0022】次に本発明の架橋重合体成形品を得るため
に使用されるメタセシス重合性環状オレフィン、メタセ
シス重合触媒系(複分解触媒系)の触媒成分並びに活性
化成分について説明する。
【0023】本発明の架橋重合体を形成するためのメタ
セシス重合性環状オレフィンとしては、メタセシス重合
性シクロアルケン基を分子中に1〜2個含有するものが
使用される。好ましくはノルボルネン骨格を分子中に少
なくとも1つ有する化合物である。これらの具体例とし
ては、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエ
ン、シクロペンタジエン−メチルシクロペンタジエン共
二量体、5−エチリデンノルボルネン、ノルボルネン、
ノルボルナジエン、5−シクロヘキセニルノルボルネ
ン、1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,
8a−オクタヒドロナフタレン、1,4−メタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチ
リデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−ヘプタヒドロナフタレン、1,4,5,8−
ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−ヘキサヒド
ロナフタレン、エチレンビス(5−ノルボルネン)など
を挙げることができこれらの混合物も使用することがで
きる。特にジシクロペンタジエンまたはそれを50モル
%以上、好ましくは70モル%以上含む混合物が好適に
用いられる。また、必要に応じて、酸素、窒素などの異
種元素を含有する極性基を有するメタセシス重合性環状
オレフィンを共重合モノマーとして用いることができ
る。かかる共重合モノマーも、ノルボルネン構造単位を
有するものが好ましく且つ極性基としてはエステル基、
エーテル基、シアノ基、N−置換イミド基、ハロゲン基
などが好ましい。かかる共重合モノマーの具体例として
は、5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−(2−
エチルヘキシロキシ)カルボニル−5−メチルノルボル
ネン、5−フェニロキシメチルノルボルネン、5−シア
ノノルボルネン、6−シアノ−1,4,5,8−ジメタノ
−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、N−ブチルナデック酸イミド、5−クロルノルボ
ルネンなどを挙げることができる。
【0024】本発明におけるモノマー液A(溶液A)中
には、メタセシス重合触媒系の触媒成分が含有されてい
る。かかる触媒成分としては、タングステン、レニウ
ム、タンタル、モリブデンなどの金属のハライドなどの
塩類が用いられるが、特にタングステン化合物が好まし
い。かかるタングステン化合物としては、タングステン
ヘキサハライド、タングステンオキシハライドなどが好
ましく、より具体的にはタングステンヘキサクロライ
ド、タングステンオキシクロライドなどが好ましい。ま
たWOCl2(2,6−ジクロロ−4−t−オクチルフェ
ノキシ)2も好ましい。さらに有機アンモニウムタング
ステン酸塩なども用いることができる。かかるタングス
テン化合物は、直接モノマーに添加すると、直ちにカチ
オン重合を開始することが分かっており好ましくない。
従って、かかるタングステン化合物は不活性溶媒、例え
ばベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどに予め懸濁
し、少量のアルコール系化合物および/またはフェノー
ル系化合物を添加することによって可溶化させて使用す
るのが好ましい。さらに上述した如き、好ましくない重
合を予防するためにタングステン化合物1モルに対し、
約1〜5モルのルイス塩基またはキレート化剤を添加す
ることが好ましい。かかる添加剤としてはアセチルアセ
トン、アセト酢酸アルキルエステル類、テトラヒドロフ
ラン、ベンゾニトリルなどを挙げることができる。極性
モノマーを用いる場合には、前述の如く、そのものがル
イス塩基である場合があり、上記の如き化合物を特に加
えなくてもその作用を有している場合もある。前述の如
くして、触媒成分を含むモノマー液A(溶液A)は、実
質上充分な安定性を有することになる。
【0025】一方、本発明におけるモノマー液B(溶液
B)中には、メタセシス重合触媒系の活性化剤成分が含
有されている。この活性剤化成分は、周期律表第I〜第
III族の金属のアルキル化物を中心とする有機金属化
合物、特にテトラアルキル錫、アルキルアルミニウム化
合物、アルキルアルミニウムハライド化合物が好まし
く、具体的には塩化ジエチルアルミニウム、ジ塩化エチ
ルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジオクチ
ルアルミニウムアイオダイド、テトラブチル錫などを挙
げることができる。これら活性化剤成分としての有機金
属化合物を、モノマーに溶解することにより、モノマー
液B(溶液B)が形成される。
【0026】基本的には前記溶液Aおよび溶液Bを混合
し、金型内に注入することによって、架橋重合体成形品
を得ることができるが、上記組成のままでは、重合反応
が非常に速く開始されるので、成形金型に十分流れ込ま
ない間に硬化が起こることもあり、度々問題となる場合
が多い。従って、活性調節剤を用いることが好ましい。
かかる調節剤としては、ルイス塩基類が一般に用いら
れ、なかんずく、エーテル類、エステル類、ニトリル類
などが用いられる。具体例としては安息香酸エチル、ブ
チルエーテル、ジグライムなどを挙げることができる。
かかる調節剤は一般的に、有機金属化合物の活性化剤の
成分の溶液(溶液B)の側に添加して用いられる。前述
と同様にルイス塩基を有するモノマーを使用する場合に
は、それを調節剤の役目を兼ねさせることができる。
【0027】メタセシス重合触媒系の使用量は、例えば
触媒成分としてタングステン化合物を用いる場合は、上
記原料モノマーに対するタングステン化合物の比率は、
モル基準で約1,000対1〜1,500対1、好ましく
は2,000対1の付近であり、また、活性化剤成分は
アルキルアルミニウム類を用いる場合には、上記原料モ
ノマーに対するアルミニウム化合物の比率は、モル基準
で約100対1〜5,000対1、好ましくは200対
1〜500対1の付近が用いられる。さらに上述した如
き、マスク剤や調節剤については、実験によって上記触
媒系の使用量に応じて、適宜、調節して用いることがで
きる。
【0028】本発明の成形品は、基本的には、前記した
溶液Aおよび溶液Bを混合して金型へ注入することによ
り得ることができる。その際溶液Aおよび溶液Bを混合
することによって形成されるメタセシス触媒系の触媒活
性は、両溶液を混合した時から混合液が流動性を失うま
での時間で表わすことができる。すなわち、この流動性
を失うまでの時間を、両溶液を攪拌機を備えたガラス容
器中に入れてからその攪拌機の攪拌軸に溶液がゲル化し
て絡み出すまでの時間と定義すれば、本発明の溶液Aお
よび溶液Bは、30℃で前記流動性を失う時間が1〜1
20秒、好ましくは2〜100秒の間であることが望ま
しい。
【0029】本発明の成形品は、前記したメタセシス重
合性環状オレフィンの架橋重合体を樹脂成分として形成
されており、その成形品は、前述したように、(1)少
なくとも2つの異なる架橋重合体相より形成され、かつ
(2)1つの架橋重合体相は、その成形品の全表面の4
0〜100%において表皮層を形成している、点に特徴
を有している。その好ましい一態様では本発明の成形品
は、表皮層を形成している架橋重合体相および内層を形
成している他の架橋重合体相より実質的に形成されてい
る。
【0030】本発明の成形品は、2つ以上の異なる架橋
重合体相により形成されるが、その重合体相を区別する
要因として、添加成分が実質的に反応に直接に関与しな
い成分である場合(“成形品I”という)と、実質的に
反応に直接関与する成分である場合(“成形品II”と
いう)に分類される。この分類は単に説明を容易にする
ためであって、両者を同時に満足して2つ以上の異なる
架橋重合体相を形成している場合も当然本発明の成形品
の範囲に含まれる。
【0031】次に本発明の成形品Iおよび成形品IIの
それぞれについて具体的に説明する。
【0032】成形品I 本発明の成形品Iは、前記したメタセシス重合性環状オ
レフィンの架橋重合体を樹脂成分として形成され、反応
に直接関与しない添加剤成分の添加の状態によって各重
合体相が区別されている点に特徴を有している。すなわ
ち、そしてその成形品は下記(1)〜(3)の条件を満
足している点に特徴を有している。 (1)少なくとも2つの異なる架橋重合体相より形成さ
れ、(2)それぞれの架橋重合体相は、添加剤成分の有
無、その種類またはその含有割合において実質的に区別
され、そして(3)1つの架橋重合体相は、その成形品
の全表面の40〜100%において表皮層を形成してい
る。
【0033】かかる本発明の成形品Iは、その厚さ方向
に断面を調べた場合、少なくとも2つの異なる架橋重合
体相より形成されている。そしてそれぞれの架橋重合体
相は、互いに、(a)或る種の添加剤成分の配合の有
無、(b)或る種の添加剤成分の含有割合の相違、或い
は(c)添加剤成分の種類と組合せによって実質的に区
別され、また各々の架橋重合体相は比較的明確な境界面
によって区別されるものである。さらに1つの架橋重合
体相は、成形品の全表面の40〜100%、好ましくは
50〜100%において表皮層を形成している。典型的
な成形品は、ほぼ100%の表面が1つの架橋重合体相
により形成されたものである。
【0034】本発明の形成品Iを形成している架橋重合
体相の数は、2〜4、好ましくは2〜3であり、特に好
ましくは2である。2つの架橋重合体相により形成され
た成形品の典型的な形態はスキン・コア型、つまり表皮
層より全体が覆われた形態のものである。
【0035】このスキン・コア型の2つの相より形成さ
れた成形品の場合について説明すると下記の(イ)およ
び(ロ)のタイプに大別される。 (イ)表皮層(スキン)を形成する架橋重合体相中に或
る添加剤成分が重点的に配合され、内層(コア)を形成
する架橋重合体相中にその添加剤成分が実質的に含まれ
ないか含有割合が表皮層よりも実質的に低い場合、
(ロ)表皮層(スキン)を形成する架橋重合体相中には
或る添加剤成分が実質的に含まれないか含有割合が内層
(コア)よりも実質的に低く、一方、内層(コア)を形
成している架橋重合体相中には或る添加剤成分が重点的
に含有されている場合。
【0036】前記(イ)および(ロ)は、或る特定の添
加剤成分について、その配合の有無または配合割合が異
なる2つの架橋重合体相からなる成形品について説明し
たが、表皮層と内層とは、それぞれ添加剤成分の種類或
いは組合せが異なる架橋重合体相から形成されたもので
あってもよい。例えば表皮層は顔料が配合された架橋重
合体相より形成され、内層は強化剤が配合された架橋重
合体相より形成されたものであってもよい。
【0037】本発明の成形品Iの表皮層を形成している
架橋重合体相は、成形品当り0.1〜50重量%、好ま
しくは1〜40重量の範囲を占めることが有利である。
また本発明の成形品は表皮層の厚みが0.05mm以上
成形品の平均厚みの1/5以下であるのが好ましく、
0.1mm以上成形品の平均の厚みの1/7以下である
のが特に好ましい。
【0038】本発明の成形品Iにおいて架橋重合体相に
配合される添加剤成分は、モノマーのメタセシス重合性
環状オレフィンに対して非反応性のものであり、モノマ
ーに対して溶解性であってもよくまた非溶解性であって
もよい。添加剤成分は成形品に対してそれを配合するこ
とによって或る機能を改良乃至付与しうるものであれば
よく、一般に樹脂の添加剤として使用されているものが
使用される。
【0039】添加剤成分としては、充填剤、強化剤、酸
化防止剤、熱安定剤、顔料、光安定剤、紫外線吸収剤、
滑剤、帯電防止剤、難燃化剤、発泡剤、軟化剤、粘着付
与剤、可塑剤、離型剤、防臭剤、香料、増量剤または重
合体が挙げられ、これらは単独のみならず2種以上を組
み合せて使用することもできる。これら添加剤成分の配
合割合は、その種類によって左右されるが、配合すべき
架橋重合体相に基いて0.01〜50重量%、好ましく
は0.1〜30重量%の範囲が適当である。以下、添加
剤成分の具体例について説明する。
【0040】充填剤、強化剤 例えば炭酸カルシウム、クレー、酸化アルミニウム、ガ
ラス繊維、ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末、合
成繊維粉末(繊維状、粒子状)、ワラストナイト、タル
ク、硫酸バリウム、炭素繊維、金属繊維、カーボンブラ
ック、グラファイト、ウイスカー酸化防止剤、熱安定剤 例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ル等のヒンダードフェノール系酸化防止剤、ジラウリル
チオジプロピオン酸エステル等のイオウ系酸化防止剤、
トリスノニルフェニルホスファイト等のリン系酸化防止
顔料 例えば酸化チタン、カーボンブラック、ベンガラ、フタ
ロシアニンブルー、カドミウムイエロー
【0041】光安定剤、紫外線吸収剤 例えばベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾエート系、サリチル酸誘導体、アクリロニトリル誘導
体、ヒンダードピペリジン骨格を有する光安定剤(HA
LS)滑剤 例えば流動パラフィン等の炭化水素類、ステアリン酸ブ
チル等のエステル類、ステアリン酸アミド等の脂肪酸ア
ミド、ステアリン酸バリウム等の高級脂肪酸金属塩帯電防止剤 例えばアルキルスルホン酸塩等のアニオン界面活性剤、
アルキルトリメチルアンモニウム等のカチオン界面活性
剤、グリセリン酸エステル、アルキルジエタノールアミ
ン等のノニオン界面活性剤、ペンタエリスリット等の多
価アルコールのエステル、リン酸トリエステル等のリン
酸化物、第4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコー
【0042】難燃化剤 例えば酸化アンチモン、各種有機臭素化合物、各種有機
塩素化合物、各種リン酸エステル、各種窒素化合物発泡剤 例えばC4〜C7の脂肪族炭化水素、塩素化脂肪族炭化水
素、フッ素化脂肪族炭化水素、低沸点成分を有機物でく
るんだ粒子状粉末および窒素、アルゴン等のガスを予め
注入溶液に溶解せしめたもの軟化剤 例えばパラフィン油、ナフテン油、芳香族油 粘着付与剤 例えばクマロン樹脂、フェノール樹脂、ロジン誘導体、
テルペン樹脂、石油系炭化水素樹脂可塑剤 例えばフタル酸エステル等のポリエステル系、エポキシ
化トリグリセライド等のエポキシ系、リン酸トリクレジ
ル等のリン酸エステル離型剤 例えばシリコーン油、金属石鹸、ステアリン酸エステ
ル、ワックス防臭剤、香料 例えばヘキサヒドロ−4,7-メタノインデン−5(また
は6)−イル−アセテート、2−ブテン−1−オン−1
−(2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエ
ン−1−イル)、2,6,6−トリメチル−1−クロトニ
ル−シクロヘキセン−1,1,4−ジオネール、サリチル
酸メチル、シトロネリルエーテル、1,3,5−ウンデカ
トリエン増量剤 例えば回収ポリエチレン粉末、廃油、C重油重合体 例えば、ポリスチレン、オレフィン系エラストマー
【0043】成形品II 本発明の成形品IIは反応に実質的に直接関与した添加
剤成分の添加の状態によって各重合体相が区別されてい
る点に特徴を有している。すなわちその成形品は下記
(1)〜(3)の条件を満足している点に特徴を有して
いる。 (1)少なくとも2つの異なる架橋重合体相より形成さ
れ、 (2)それぞれの架橋重合体相は、下記(i)〜(vi)の特
定の添加剤成分の有無、その種類または含有割合におい
て実質的に区別され、そして (3)1つの架橋重合体相は、その成形品の全表面の4
0〜100%において表皮層を形成している。 (i) 共重合可能なメタセシス重合性環状オレフィン (ii) 触媒成分 (iii) 活性化剤成分 (iv) 活性調節剤 (v) 反応速度調節剤 (vi) 触媒賦活剤
【0044】かかる本発明の成形品IIは、その厚さ方
向に断面を調べた場合、少なくとも2つの異なる架橋重
合体相より形成されている。そしてそれぞれの架橋重合
体相は、互いに、(a)前記添加剤成分の配合の有無、
(b)前記添加剤成分の含有割合の相違、或いは(c)
添加剤成分の種類と組合せによって実質的に区別され、
また各々の架橋重合体相は比較的明確な境界面によって
区別されるものである。さらに1つの架橋重合体相は、
成形品の全表面の40〜100%、好ましくは50〜1
00%において表皮層を形成している。典型的な成形品
は、ほぼ100%の表面が1つの架橋重合体相により形
成されたものである。
【0045】本発明の成形品IIを形成している架橋重
合体相の数は、2つまたは3つ以上である。2つの架橋
重合体相により形成された成形品の典型的な形態はスキ
ン・コア型、つまり表皮層より全体が覆われた形態のも
のである。
【0046】このスキン・コア型の2つの相より形成さ
れた成形品の場合について説明すると下記の(イ)およ
び(ロ)のタイプに大別される。 (イ)表皮層(スキン)を形成する架橋重合体相中に或
る添加剤成分が重点的に配合され、内層(コア)を形成
する架橋重合体相中にその添加剤成分が実質的に含まれ
ないか含有割合が表皮層よりも実質的に低い場合、
(ロ)表皮層(スキン)を形成する架橋重合体相中には
或る添加剤成分が実質的に含まれないか含有割合が内層
(コア)よりも実質的に低く、一方、内層(コア)を形
成している架橋重合体相中には或る添加剤成分が重点的
に含有されている場合。
【0047】前記(イ)および(ロ)は、或る特定の添
加剤成分について、その配合の有無または配合割合が異
なる2つの架橋重合体相からなる成形品について説明し
たが、表皮層と内層とは、それぞれ添加剤成分の種類或
いは組合せが異なる架橋重合体相から形成されたもので
あってもよい。例えば表皮層は触媒賦活剤が配合された
未反応のメタセシス重合性環状オレフィンの少ない架橋
重合体相より形成され、内層はメタセシス重合性環状オ
レフィンと共重合可能である化合物が配合された架橋重
合体相より形成されたものであってもよい。
【0048】本発明の成形品IIの表皮層を形成してい
る架橋重合体相は、成形品当り5〜50重量%、好まし
くは10〜40重量の範囲を占めることが有利である。
また本発明の成形品は表皮層の厚みが0.05mm以上
成形品の平均厚みの1/5以下であるのが好ましく、
0.1mm以上成形品の平均の厚みの1/7以下である
のが特に好ましい。
【0049】本発明の成形品IIにおいて架橋重合体相
に配合される特定の剤は、モノマーに対して溶解性であ
ってもよくまた非溶解性であってもよい。特定の剤は成
形品に対してそれを配合することによって或る機能を改
良乃至付与しうるものであればよい。これら添加剤成分
の配合割合は、その種類によって左右されるが、配合す
べき架橋重合体相に基いて0.01〜50重量%、好ま
しくは0.1〜30重量%の範囲が適当である。
【0050】以下、本発明における(i)〜(vi)の添加剤
成分の具体例について説明する。これらは単独のみなら
ず2種以上組み合わせて使用することができる。
【0051】(i) 共重合可能なメタセシス重合性環状オ
レフィン:例えばジシクロペンタジエン、トリシクロペ
ンタジエン、シクロペンタジエン−メチルシクロペンタ
ジエン共二量体、5−エチリデンノルボルネン、ノルボ
ルネン、ノルボルナジエン、5−シクロヘキセニルノル
ボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4−メタノ
−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、6−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−ヘプタヒドロナフタレン、1,4,
5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−ヘキ
サヒドロナフタレン、エチレンビス(5−ノルボルネ
ン)、5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−(2
−エチルヘキシロキシ)カルボニル−5−メチルノルボ
ルネン、5−フェニロキシメチルノルボルネン、5−シ
アノノルボルネン、6−シアノ−1,4,5,8−ジメタ
ノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフ
タレン、N−ブチルナデック酸イミド、5−クロルノル
ボルネン
【0052】(ii) メタセシス重合触媒系の触媒成分:
例えばタングステンヘキサクロライド、タングステンオ
キシクロライドなどが好ましい。また、有機アンモニウ
ムタングステン酸塩をベンゼン、トルエン、クロロベン
ゼンなどに予め懸濁し、少量のアルコール系化合物およ
び/またはフェノール系化合物を添加することによって
可溶化させ、上記金属化合物1モルに対し、約1〜5モ
ルのアセチルアセトン、アセト酢酸アルキルエステル
類、テトラヒドロフラン、ベンゾニトリルなどから選ば
れる塩基またはキレート化剤を添加したもの
【0053】(iii) メタセシス重合触媒系の活性化剤成
分:例えば塩化ジエチルアルミニウム、ジ塩化エチルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジオクチルア
ルミニウムアイオダイド、テトラブチル錫に活性調節剤
を添加した錯体化合物
【0054】(iv) 活性調節剤:例えば安息香酸エチ
ル、ブチルエーテル、ジグライムなどのルイス塩基
【0055】(v) 反応速度調節剤:例えばフェニルアセ
チレン、ヘキシン−1、ヘキシン−2などの置換アセチ
レン化合物
【0056】(vi) 触媒賦活剤:例えばジクロロジフェ
ニルメタン、ヘキサクロロキシレン、α,α,α−トリク
ロロエタン、四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタ
ン、アリルクロライド、ベンジルクロライドなどのハロ
ゲン化炭化水素化合物。また、ケイ素、硼素、イオウ、
リン元素を含むハロゲン化合物など。添加にあたっては
溶剤ないしメタセシス重合性環状オレフィンにより溶解
または希釈して添加することが可能である。この触媒賦
活剤としては、触媒活性を賦活する作用があればよく、
例えば結果として成形品の残留モノマー量を減少させる
作用のあるものも含まれる。
【0057】本発明の成形品は、前記した溶液Aおよび
溶液Bとを混合して、その原料混合液を金型内に注入
し、その金型内において重合・架橋させる方法におい
て、金型内に注入される原料混合液として注入開始から
注入完了までの注入期間の或る一部の期間において添加
剤成分を配合した原料混合液を使用することにより得ら
れる。説明のために典型的な例を示すと、所望の濃度の
添加剤成分が配合された原料混合液を、(i)注入開始
の初期の期間、(ii)注入期間の中間の期間或いは
(iii)注入期間の後期の期間のいずれかの期間に金
型に供給し、それ以外の期間には、添加剤を含まない原
料混合液を供給すればよい。また、溶液Aおよび/また
は溶液B中に添加剤を加え、当該添加剤および触媒また
は活性剤を含まない(どちらか一方を含むことは可能)
溶液Cを注入途中に加えることにより、表皮層または内
層の添加剤濃度を調節することも可能であるが、以下で
は、前者の方法による例をあげる。
【0058】2種の架橋重合体相より形成された形成品
を得る場合には、下記の2つの方法が代表例として挙げ
られる。 (1)添加剤成分が混合された原料混合物の注入は、金
型への原料混合物の注入開始から開始し、注入完了以前
の途中で終了せしめることを特徴とする表皮層に添加剤
成分含有架橋重合体相が形成された成形品の製造方法。 (2)添加剤成分が混合された原料混合物の注入は、金
型への原料混合物の注入開始後の途中から開始し、注入
完了まで行なうことを特徴とする内層に添加剤成分含有
架橋重合体相が形成された成形品の製造方法。
【0059】本発明の成形品は、そのための原料混合液
は反応性が高く重合し易いために、いくつかの溶液を予
め調製しておき、その溶液を適宜ミキシングヘッドで衝
突・混合させて、得られた原料混合液を直ぐ金型へ注入
し反応射出成形法により製造すればよい。
【0060】次に本発明の成形法を実施するためのミキ
シングヘッドへ供給される溶液の種類、その混合の組合
せおよび各々の溶液の供給時期について説明する。この
説明は、或る種の添加剤成分を、原料混合液中にその中
に注入開始の初期の期間に配合して、表皮層に添加剤成
分が含有された架橋重合体相が形成された成形品を得る
場合の例である。
【0061】予め調製される溶液とその基本的な組成は
下記のとおりである。 溶液A ;メタセシス重合系の触媒成分を含有するモノ
マー液 溶液A';添加剤成分の含有した溶液A 溶液B ;メタセシス重合系の活性化剤成分を含有する
モノマー液 溶液B';添加剤成分を含有した溶液B 溶液C ;添加剤成分または添加剤成分を含有したモノ
マー液
【0062】ミキシングヘッドの供給される溶液の種類
と供給時期によって、大略手段I〜IVに分類される。
それをまとめて下記表1に示した。表1中実線(←→)
はその溶液のミキシングヘッドへの供給期間を表わす。
従って各手段においては実線で示された溶液の混合液が
金型中に供給されたことになる。また表1中「注入途
中」とあるのは添加剤の種類、目的および用途に応じて
適宜前後に変更しうることは云うまでもない。
【0063】
【表1】
【0064】上記表1に示した手段は、いずれも原料混
合液の注入の初期の時期に添加剤成分を配合するための
方法であって、注入の後期の時期に添加剤成分を配合す
る場合は、その配合時期を逆にすればよい。つまり上記
表において「注入開始」と「注入完了」を逆にして各溶
液を供給すればよい。
【0065】また上記手段IおよびIIの別法として、
原料混合液の注入の開始(または初期)から添加剤成分
の含有液を配合し、徐々にその含有割合を減少させなが
ら原料混合液を注入する方法或いはその逆に原料混合液
の注入開始(または初期)から徐々に添加剤成分の配合
割合を増加させながら原料混合液を注入する方法も実施
することが可能である。
【0066】
【実施例】以下実施例を掲げて本発明を説明するが本発
明はこれらに限定されるわけではない。実施例中%とあ
るのは特に断わらない限り重量%を意味する。
【0067】[実施例1] (溶液Aの調製)六塩化タングステン20重量部を窒素
気流中下で乾燥トルエン70重量部に添加し、次いでノ
ニルフェノール2重量部およびトルエン16重量部より
なる溶液を添加して0.5Mのタングステン含有触媒溶
液を調製し、この溶液に対し窒素ガスを一晩パージし
て、六塩化タングステンとノニルフェノールとの反応に
よって生成される塩化水素ガスを除去して、さらにかか
る溶液10容量部に対し、1容量部のアセチルアセトン
を加えて重合用触媒とした。
【0068】次いで、精製ジシクロペンタジエン(純度
99.7重量%、以下同様)95重量部、精製エチリデ
ンノルボルネン(純度99.5重量%、以下同様)50
重量部よりなるモノマー混合物に対し、エチレン含有7
0モル%のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネン重合ゴム3重量部、酸化安定剤としてエタノックス
702 2重量部を加えた溶液に上記重合用触媒溶液を
タングステン含量が0.01モル/リットルになるよう
に加えて触媒成分を含有するモノマー液A(溶液A)を
調製した。
【0069】(溶液Bの調製)トリオクチルアルミニウ
ム85、ジオクチルアルミニウムアイオダイド15、ジ
グライム100のモル割合で混合調整した重合用活性化
剤混合溶液を精製ジシクロペンタジエン95重量部、精
製エチリデンノルボルネン5重量部、エチレン含有70
モル%のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネ
ン重合ゴム3重量部よりなるモノマー混合物にアルミニ
ウムが含量が0.03モル/リットルになる割合で混合
し、活性化剤成分を含有するモノマー液B(溶液B)を
調製した。溶液Bの粘度は30℃で300cpsであっ
た。
【0070】(溶液C1の調製)精製ジシクロペンタジ
エン95重量部、精製エチリデンノルボルネン5重量部
よりなるモノマー混合物に対し、エチレン含有70モル
%のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン重
合ゴム3重量部、酸化安定剤としてエタノックス702
を2重量部加えた溶液(以下、DCDP溶液という)9
0重量部に10重量部のカーボンブラック(デンカ化学
/HS−100)を混合し、溶液C1とした。
【0071】(流れ性を失う時間)30℃の溶液A10
ml、溶液B10mlおよび所定量の溶液C1を予め窒
素置換し、溶液と同じ温度の下に置いた50mlの容器
中に注入し、攪拌装置によって急速に攪拌し、攪拌機の
軸に樹脂が絡み付く時点で停止し、攪拌開始からこの時
点までの時間を「流れ性を失う時間」とした。ここで、
溶液Aおよび溶液Bの合計20mlに対するC1液の量
は、型内に注入する溶液Aおよび溶液Bの合計量(それ
ぞれの注入速度と注入時間の積により算出したものの
和)に対するC1の比と同じとなるようにした。80℃
においても同様に測定した。実施例2〜12においても
同様の値を測定し、表2に示す。
【0072】(成形)図1に示す射出装置の貯槽1、
2、3にそれぞれ溶液A、溶液Bおよび第三成分として
溶液C1を窒素雰囲気下に入れ、溶液A、B、第三成分
の速度はそれぞれ450g/秒、450g/秒、100
g/秒とし、各液の注入時間を表2に示すように設定
し、成形を行った。表2において全注入時間とは、溶液
A、B、C1の如何を問わず注入が開始されてから終了
するまでの時間を秒単位で表わしたものであり、注入開
始時間は常に0である。溶液Aの注入時間、溶液Bの注
入時間および溶液C1の注入時間についてはそれぞれの
液の注入が開始されてから終了するまでの時間を秒単位
で表わしたものである。
【0073】金型は550mm×550mm×4mmの
板状の空間を持つ鉄製の物を使用し、当該空間を充填す
る量を越える射出成分は金型の出口に設けられた容器に
あふれ出る方式とした。金型温度は予め、片面側を90
℃、もう一方の面を60℃とした。射出終了後1分で金
型を開け、成形物を得た。得られた成形物は、均一な黒
色の表面を有する良好な成形物であった。該成形物を切
断し、その断面を調べたところ、表皮層として0.2〜
0.4mmの黒色層と、その内側にあめ色の内層が観察
された。
【0074】[実施例2]溶液C1のかわりに、下記の
要領で調製した溶液C2を用い、且つ溶液A、B、C2
の注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例1と同
様に成形を行った。 (溶液C2の調製)90重量部のDCPD溶液、9重量
部の2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール
および1重量部のカーボンブラック(デンカ化学/HS
−100)を混合し、溶液C2とした。なお、添加した
カーボンブラックは表皮層および内層の複数の相が形成
されることを色によって確認するために添加したもので
ある。得られた成形物は均一な表面を有する良好な成形
物であった。該成形物を切断し、その断面を調べたとこ
ろ、表皮層として0.2〜0.4mmの黒色層と、その内
側にあめ色の内層が観察された。
【0075】[実施例3]溶液C1のかわりに、下記の
要領で調製した溶液C3を用い、且つ溶液A、B、C3
の注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例1と同
様に成形を行った。 (溶液C3の調製)90重量部のDCPD溶液、9重量
部のマイクロスフェア−F−301(松本油脂(株)
製)および1重量部のカーボンブラック(デンカ化学/
HS−100)を混合し、溶液C3とした。上記マイク
ロスフェア−F−301は、塩化ビニリデン共重合体を
殻壁として低沸点炭化水素を内包する熱膨張性マイクロ
カプセルである。なお、添加したカーボンブラックは表
皮層および内層の複数の相が形成されることを色によっ
て確認するために添加したものである。得られた成形物
は均一な表面を有する良好な成形物であった。その断面
は表皮相として0.2〜0.4mmの主としてジシクロペ
ンタジエンからなるあめ色の層と、その内側にマイクロ
スフェアを含有する黒色層が観察された。
【0076】[実施例4]溶液C1のかわりに、下記の
要領で調製した溶液C4を用い、且つ溶液A、B、Cの
注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例1と同様
に成形を行った。 (溶液C4の調製)90重量部のDCPD溶液、9重量
部のポリ塩化ビニリデンおよび1重量部のカーボンブラ
ック(デンカ化学/HS−100)を混合し、溶液C4
とした。なお、添加したカーボンブラックは表皮層およ
び内層の複数の相が形成されることを色によって確認す
るために添加したものである。得られた成形物は均一な
表面を有する良好な成形物であった。その断面は表皮相
として0.2〜0.4mmのポリ塩化ビニリデンを含有す
る黒色層と、その内側にあめ色の内層が観察された。
【0077】[実施例5]溶液C1のかわりに、下記の
要領で調製した溶液C5を用い、且つ溶液A、B、Cの
注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例1と同様
に成形を行った。 (溶液C5の調製)98重量部のDCPD溶液、1重量
部のノニルフェノールエチレンオキシド付加物(ノニオ
ン系界面活性剤)および1重量部のカーボンブラック
(デンカ化学/HS−100)を混合し、溶液C5とし
た。なお、添加したカーボンブラックは表皮層および内
層の複数の相が形成されることを色によって確認するた
めに添加したものである。得られた成形物は均一な表面
を有する良好な成形物であった。その断面は表皮相とし
て0.2〜0.4mmの界面活性剤を含有する黒色層と、
その内側にあめ色の内層が観察された。
【0078】[実施例6]溶液C1のかわりに、下記の
要領で調製した溶液C6を用い、溶液A、B、C6の注
入速度をそれぞれ250g/秒、250g/秒、250
g/秒とし、且つ溶液A、B、C6の注入時間を表2に
示す条件とする以外は実施例1と同様に成形を行った。 (溶液C6の調製)84重量部のDCPD溶液、15重
量部のポリスチレンおよび1重量部のカーボンブラック
(デンカ化学/HS−100)を混合し、溶液C6とし
た。なお、添加したカーボンブラックは表皮層および内
層の複数の相が形成されることを色によって確認するた
めに添加したものである。得られた成形物は均一な表面
を有する良好な成形物であった。その断面は表皮相とし
て0.2〜0.4mmのポリスチレンを含有する黒色層
と、その内側にあめ色の内層が観察された。
【0079】[実施例7]溶液C6のかわりに、下記の
要領で調製した溶液C7を用い、且つ溶液A、B、C7
の注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例6と同
様に成形を行った。 (溶液C7の調製)70重量部のDCPD溶液、29重
量部の石油樹脂(イーストマン社製 Eastotac II-142
R)および1重量部のカーボンブラック(デンカ化学/
HS−100)を混合し、溶液C7とした。なお、添加
したカーボンブラックは表皮層および内層の複数の相が
形成されることを色によって確認するために添加したも
のである。得られた成形物は均一な表面を有する良好な
成形物であった。その断面は表皮相として0.2〜0.4
mmの石油樹脂を含有する黒色層と、その内側にあめ色
の内層が観察された。
【0080】[実施例8]溶液C6のかわりに、下記の
要領で調製した溶液C8を用い、且つ溶液A、Bおよび
C8の注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例6
と同様に成形を行った。 (溶液C8の調製)50重量部のDCPD溶液、49重
量部の酸化アンチモンおよび1重量部のカーボンブラッ
ク(デンカ化学/HS−100)を混合し、溶液C8と
した。なお、添加したカーボンブラックは表皮層および
内層の複数の相が形成されることを色によって確認する
ために添加したものである。得られた成形物は均一な表
面を有する良好な成形物であった。その断面は表皮相と
して0.2〜0.4mmの酸化アンチモンを含有する黒色
層と、その内側にあめ色の内層が観察された。
【0081】[実施例9]溶液C6のかわりに、下記の
要領で調製した溶液C9を用い、且つ溶液A、B、C9
の注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例6と同
様に成形を行った。 (溶液C9の調製)90重量部のDCPD溶液、9重量
部のC重油および1重量部のカーボンブラック(デンカ
化学/HS−100)を混合し、溶液C9とした。な
お、添加したカーボンブラックは表皮層および内層の複
数の相が形成されることを色によって確認するために添
加したものである。得られた成形物は均一な表面を有す
る良好な成形物であった。その断面は表皮相として0.
2〜0.4mmの主としてジシクロペンタジエンからな
る層と、その内側にC重油を含有する黒色層が観察され
た。
【0082】[実施例10]溶液C6のかわりに、下記
の要領で調製した溶液C10を用い、且つ溶液A、B、
C10の注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例
6と同様に成形を行った。 (溶液C10の調製)50重量部のDCPD溶液、9重
量部のポリエチレンおよび1重量部のカーボンブラック
(デンカ化学/HS−100)を混合し、溶液C10と
した。なお、添加したカーボンブラックは表皮層および
内層の複数の相が形成されることを色によって確認する
ために添加したものである。得られた成形物は均一な表
面を有する良好な成形物であった。その断面は表皮相と
して0.2〜0.4mmのポリエチレンを含有する層と、
その内側にあめ色の内層が観察された。
【0083】[実施例11]溶液C6のかわりに、下記
の要領で調製した溶液C11を用い、且つ溶液A、B、
C11の注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例
6と同様に成形を行った。 (溶液C11の調製)20重量部のDCPD溶液、79
重量部の流動パラフィンおよび1重量部のカーボンブラ
ック(デンカ化学/HS−100)を混合し、溶液C1
1とした。なお、添加したカーボンブラックは表皮層お
よび内層の複数の相が形成されることを色によって確認
するために添加したものである。得られた成形物は均一
な表面を有する良好な成形物であった。その断面は表皮
相として0.2〜0.4mmの流動パラフィンからなる黒
色層と、その内側にあめ色の内層が観察された。
【0084】[実施例12]溶液C6のかわりに、下記
の要領で調製した溶液C12を用い、且つ溶液A、B、
C12の注入時間を表2に示す条件とする以外は実施例
6と同様に成形を行った。 (溶液C12の調製)50重量部のDCPD溶液と50
重量部の酸化チタンを混合し、溶液C12とした。得ら
れた成形物は均一な表面を有する良好な成形物であっ
た。その断面は表皮相として0.2〜0.4mmの酸化チ
タンを含有する白色層と、その内側にあめ色の内層が観
察された。
【0085】
【表2】
【0086】[実施例13] (溶液Aの調製)六塩化タングステン20重量部を窒素
気流中下で乾燥トルエン70重量部に添加し、次いでノ
ニルフェノール2重量部およびトルエン16重量部より
なる溶液を添加して0.5Mのタングステン含有触媒溶
液を調製し、この溶液に対し窒素ガスを一晩パージし
て、六塩化タングステンとノニルフェノールとの反応に
よって生成される塩化水素ガスを除去して、さらにかか
る溶液10容量部に対し、1容量部のアセチルアセトン
を加えて重合用触媒とした。
【0087】次いで、精製ジシクロペンタジエン(純度
99.7重量%、以下同様)95重量部、精製エチリデ
ンノルボルネン(純度99.5重量%、以下同様)5重
量部よりなるモノマー混合物に対し、エチレン含有70
モル%のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネ
ン重合ゴム3重量部、酸化安定剤としてエタノックス7
02 2重量部を加えた溶液に上記重合用触媒溶液をタ
ングステン含量が0.01モル/リットルになるように
加えて触媒成分を含有するモノマー液A(溶液A)を調
製した。溶液Aの粘度は30℃で300cpsであっ
た。
【0088】(溶液Bの調製)トリオクチルアルミニウ
ム85、ジオクチルアルミニウムアイオダイド15、ジ
グライム100のモル割合で混合調整した重合用活性化
剤混合溶液を精製ジシクロペンタジエン95重量部、精
製エチリデンノルボルネン5重量部、エチレン含有70
モル%のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネ
ン重合ゴム3重量部よりなるモノマー混合物にアルミニ
ウムが含量が0.03モル/リットルになる割合で混合
し、活性化剤成分を含有するモノマー液B(溶液B)を
調製した。溶液Bの粘度は30℃で300cpsであっ
た。
【0089】(溶液C−1の調製)精製ジシクロペンタ
ジエン95重量部、精製エチリデンノルボルネン5重量
部よりなるモノマー混合物に対し、ジクロロジフェニル
メタンを15%加えた溶液を作製し、溶液C−1とし
た。ジクロロジフェニルメタンは反応成形物中の未反応
メタセシス重合性環状オレフィン量を低減させる効果を
有する剤で、この結果、成形物の、未反応メタセシス重
合性環状オレフィンによる臭気を低減できる。
【0090】(成形)図1に示す射出装置の貯槽1、
2、3にそれぞれ溶液A、溶液Bおよび溶液C−1を入
れ、溶液A、BおよびC−1の速度はそれぞれ500g
/秒、500g/秒および20g/秒とし、各液の注入
時間を表2の「注入時間」の欄に示すよう(C液を注入
開始の初期の時期に注入)に設定し、成形を行った。表
3において、溶液A、BおよびC−1の注入が開始され
てから終了するまでの時間を秒単位で表わした。0秒は
溶液A、BおよびC−1の注入開始を意味する。
【0091】金型は550mm×550mm×4mmの
板状の空間を持つ鉄製の物を使用し、当該空間を充填す
る量を越える射出成分は金型の出口に設けられた容器に
あふれ出る方式とした。金型温度は予め、片面側を90
℃、もう一方の面を60℃とした。射出終了後1分で金
型を開け、成形物を得た。
【0092】
【表3】
【0093】[比較例1]溶液C−1の注入時間を表3
の様に(C−1液の注入を停止)した以外は実施例13
と同等の条件で成形を実施した。
【0094】[比較例2]溶液C−1の注入時間を表2
の様に(C−1液を溶液AおよびBの注入と同様に開始
から完了まで注入)した以外は実施例13と同等の条件
で成形を実施した。
【0095】実施例13の成形品のにおいを比較例1お
よび2の成形品のにおいと官能検査により比較したとこ
ろ、3人の検査員すべてが、比較例1の成形品がもっと
もにおいが強く、実施例13と比較例2の成形品は同等
であると判定した。次いで、各成形品中の未反応ジシク
ロペンタジエン量を測定したところ、表3に示す結果を
得た。この表より比較例2の成形品のにおいが比較例1
の成形品のにおいより低いのは、未反応ジシクロペンタ
ジエン量の低下によるものと考えられる。実施例13の
成形品において未反応ジシクロペンタジエンがそれほど
少なくないにも係わらずにおいが少ないのは、ジクロロ
ジフェニルメタンが表皮層の未反応ジシクロペンタジエ
ンを減少させているためと考えられる。
【0096】[実施例14]実施例13における溶液C
−1のかわりに、下記の要領で調製した溶液C−2を用
い、550mm×550mm×4mmの板状の空間を持
つ鉄製の金型に変えて、550mm×1000mm×8
mmの板状の空間を持つ鉄製の金型を使用し、溶液A、
B、C−2の注入速度はそれぞれ200g/秒、200
g/秒および8g/秒とし、且つ溶液A、BおよびC−
2の注入時間を表3に示す条件(C−2液を注入開始の
初期の時期に注入)とする以外は実施例13と同様に成
形を行った。
【0097】(溶液C−2の調製)精製ジシクロペンタ
ジエン95重量部、精製エチリデンノルボルネン5重量
部よりなるモノマー混合物に対し、フェニルアセチレン
を1.5%加えた溶液を作製し、溶液C−2とした。フ
ェニルアセチレンは、特公平4−264124号公報に
示されているように、重合反応速度を遅延する働きを有
する。
【0098】[比較例3]溶液C−2の注入時間を表3
の様に(C−2液の注入を停止)した以外は実施例14
と同等の条件で成形を実施した。
【0099】[比較例4]溶液C−2の注入時間を表2
の様に(C−2液を溶液AおよびBの注入と同様に開始
から完了まで注入)した以外は実施例14と同等の条件
で成形を実施した。この結果実施例14と比較例4では
成形が問題なく実施できたが、比較例3では注入が完了
する前に注入口付近より液が漏れ出し、成形品も金型を
完全に充填した形にはならなかった。
【0100】[実施例15]溶液Aの調製において、触
媒溶液をタングステン含量が0.007モル/リットル
になるように加えて触媒成分を含有するモノマー液A
(溶液A)を調製し、溶液C−1のかわりに、下記の要
領で調製した溶液C−3を用い、且つ溶液A、Bおよび
C−3の注入時間を表3に示す条件(C−3液を注入開
始の初期の時期に注入)とする以外は実施例13と同様
に成形を行った。
【0101】(溶液C−3の調製)精製ジシクロペンタ
ジエン95重量部、精製エチリデンノルボルネン5重量
部よりなるモノマー混合物に対し、触媒溶液をタングス
テン含量が0.5モル/リットルになるように加えた溶
液を作製し、溶液C−3とした。
【0102】[比較例5]溶液C−3の注入時間を表3
の様に(C−3液の注入を停止)した以外は実施例1と
同等の条件で成形を実施した。この結果、実施例15の
成形では良好な成形物が得られたが、比較例5の成形で
は、注入後、金型を開けると未反応物の蒸気が観察さ
れ、成形物の表面も不良であった。
【0103】[実施例16]溶液C−1のかわりに、下
記の要領で調製した溶液C−4を用い、溶液A、Bおよ
びC−4の注入速度はそれぞれ400g/秒、400g
/秒および400g/秒とし、且つ溶液A、BおよびC
−4の注入時間を表2に示す条件(C−4液を溶液Aお
よびB注入後時間をおいて注入し完了まで注入)とする
以外は実施例13と同様に成形を行った。
【0104】(溶液C−4の調製)精製ジシクロペンタ
ジエン65重量部、精製シクロペンタジエン3量体32
重量部、エチレン含有70モル%のエチレン−プロピレ
ン−エチリデンノルボルネン重合ゴム3重量部よりなる
溶液を作製し、溶液C−4とした。シクロペンタジエン
3量体は共重合成分として、生成重合体の耐熱性を向上
させる作用を有するが、同時に耐衝撃性を低下させる欠
点も有している。
【0105】[実施例17]溶液C−4の注入時間を表
3の様に(C−4液を注入開始の初期の時期に注入)し
た以外は実施例13と同等の条件で成形を実施した。
【0106】[比較例6]溶液C−4の注入時間を表3
の様に(C−4液を溶液AおよびBの注入と同様に開始
から完了まで注入)した以外は実施例13と同等の条件
で成形を実施した。得られた成形物について熱変形温度
を測定したところ、表3に示す結果が得られた。すなわ
ち、実施例16と実施例17では、比較例6と異なり、
耐衝撃性を損なうことなく、耐熱性を向上させることが
できる。これは、シクロペンタジエン3量体が内層また
は外層にのみ止まり、層全体にシクロペンタジエン3量
体が存在し共重合されないためである。
【0107】実施例18〜36および比較例7〜10 図2に示した射出装置を用いて、厚さ1/8”(1/8
インチ)の成形板を反応射出成型法により成形した。反
応射出成形機(以下“RIM機”と称する)として、2
つの小型RIM機を使用した(このRIM機は、ミネソ
タ大学の theDepartment of Chemical Engineering and
Materials Sciences より商業的に入手できる)。図2
において、それぞれのRIM機には対になった貯槽21
と22および24と25があり、これらの貯槽の一つに
は着色剤であるカーボンブラックが約1重量%添加され
た。それぞれのRIM機の貯槽の内容物は、それぞれミ
キサー23および25で混合され、これらの混合物は衝
突混合ミキサー27に導かれて混合され、金型28に注
入された。貯槽22と25は共通成分として、成形用の
モノマー液と触媒成分を含んでおり、貯槽21と24に
は共通成分として成形用モノマー液と活性化剤成分を含
んでいた。貯槽25には更に、カーボンブラックが添加
された。これらの組成の例を表4に示す。貯槽21と2
4にはA組成、貯槽22と25にはB組成を入れた。貯
槽21と22には組成1(すなわちA組成の1とB組成
の1)が、貯槽24と25には組成2(すなわちA組成
の2とB組成の2)を入れた。このタイプの組合せにつ
いては実施例37〜40で更に詳細に説明する。表4に
おいてRDCPDモノマーは93.5%のジシクロペン
タジエン(DCPD)、3.5%のEPDM(エチレン
プロピレンジエン系)エラストマーおよび3.0%のE
NB(エチリデンノルボルネン)よりなる溶液であり、
WOOD触媒成分は0.139MのWOCl2(2,6−
ジクロロ−4−t−オクチルフェノキシ)2と0.139
Mのジグライム(DCPD中に溶解;ジグライムはジエ
チレングリコールジメチルエーテルであり、触媒の安定
剤である)を含有している。TOTH活性化剤成分は水
素化トリオクチル錫(TOTH)であり反応速度調製剤
はトリブチルフォスファイト(TBP)であり、WOT
R触媒成分はWCl 6、t−ブタノールおよびノニルフ
ェノールより合成されたものであり、WOXR活性化成
分はトリ−n−オクチルアルミニウムとジオクチルアル
ミニウムを基礎とし米国特許第5,268,232で使用
されたものと同じものである。カーボンブラックは7.
5重量%のDCPD溶液として使用した。
【0108】射出速度は約100ml/秒であった。金
型は8”×4”×1/8”の板状のもので、ゲートは幅
4”の端部の全長に亘って設けられており、金型は、そ
の流れの先端部が4”の幅、1/8”の長さを持つこと
になる。金型は一方の面(A−サイド)を80℃、他方
の面(B−サイド)を60℃に加熱維持した。
【0109】一連のRIM成形テストにおいて、カーボ
ンブラックを含むモノマー液を注入時間の前半に射出
し、ついで射出を停止した。着色モノマー液の量割合は
表5の着色モノマー液量割合の欄に示すように全射出量
に対し段階的に変えた。例えば、実施例21〜22で
は、カーボンブラックを含む材料が、全射出時間の開始
の時から、全射出時間の30%に相当する時まで射出さ
れ、カーボンブラックを含まない材料がその後の、全射
出時間の70%の間だけ射出された。得られた結果を表
5に示す。表中のカーボンブラックを含んだ材料の量を
意味する黒色部%は、成形品の、手前端、中間および最
奥端の各位置で、(上述の定義に従ってA−サイドまた
はB−サイドのいずれかの)表面から板状成形品の中心
部にかけて測定した。例えば、実施例19では、板状成
形品の断面は、最奥端から1インチ手前の位置では、A
−サイドから中心部に向けて12/1000インチ、B
−サイドから中心部に向けて14/1000インチの層
が黒くなっており、内部の99/1000インチの部分
は着色されていなかった。
【0110】表5において例えば黒色部50%という数
字はA、B各サイドから中心線に向かってすべての位置
が黒色であることを意味している。これらの例で、手前
端とは該板状成形品においてゲートのある側の端、最奥
端とは手前端の反対側の端を意味する。
【0111】
【表4】
【0112】
【表5】
【0113】実施例37〜40 表6に、A組成もしくはB組成として定義した二つの組
成物は、ジシクロペンタジエン(DCPD)、エチリデ
ンノルボルネン(ENB)およびエラストマー液より成
る基礎材料を使用して調製された(これを基礎組成物と
いう)。ここで、このエラストマー液は3.6%のエチ
レンプロピレンジエン系エラストマー(略称EPDM、
Uniroyal Chem. Co., Inc. Middlebury CT よりROY
ALENEという名称で発売されている)、93.5%
のDCPDおよび2.9%のENBよりなるものであっ
た。
【0114】A組成の調製においては、水素化トリオク
チル錫(TOTH、WITCO/Schering, WITCO GmbH, Berg
kamen、ドイツより発売)およびトリブチルフォスファ
イト(TBP)が基礎組成物に添加された。B組成の調
製においては、米国特許第5,082,909号明細書に
記載の0.139MのWOCl2 (2,6−ジクロロ−4
−t−オクチルフェノキシ)2と0.139Mのジグライ
ムとのDCPD溶液である触媒溶液が基礎組成物に添加
された。TOTHは活性化剤成分であり、A組成とB組
成が混合されると反応速度調節剤(TBP)が反応速度
を調製するように機能した。
【0115】さらに、表6の記載に従って、A組成とB
組成の両方またはどちから一方に着色剤(基礎組成物に
7.5重量%のカーボンブラックを分散させたもの)、
酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、BHT)および/または共重合モノマー(トリシク
ロペンタジエン、TCPD)を添加した。
【0116】各組成は、空気および水との接触を断つた
め、窒素雰囲気下で調製および移液され、ゴム製のキャ
ップと金属製のキャップ止めの付いた貯槽に保管され
た。成形には、多成分射出ガンを持つ“SEMPAK”
200システム(SEMCO社、Glendale、CA より入
手)を使用した。この多成分射出ガンには、それぞれ、
二つの別個の貯槽と、ガンからの射出の時にA組成とB
組成とを混合するためのスタチックミキサーが付属して
いた。表6に示す組成によるA組成の1のA液とB組成
の1のB液とを、それぞれ、一方の射出ガンに付属した
容器に入れA組成の2のA液とB組成の2のB液とを、
それぞれ、もう一方の射出ガンに付属した容器に入れ
た。二つの射出ガンのスタチックミキサーで混合された
液状混合物は第3のスタチックミキサーで混合され、金
型内に導かれた。これらのミキサーには“SEMMIX
ER”ミキサー(SEMCO社、Glendale、CA より入
手)を使用した。従って、これらの実施例のそれぞれで
は、表6に示す組成によるA組成の1のA液とB組成の
1のB液とは一方の射出ガンに、A組成の2のA液とB
組成の2のB液とはもう一方の射出ガンに関連づけられ
ることになる。
【0117】こられの射出では、それぞれの射出ガンか
らの、等量の混合物は第3のミキサーによって再度混合
され、その後金型に導かれた。A組成の2のA液とB組
成の2のB液との流れは、所定量が射出された後停止
し、その後の混合物がA組成の1のA液とB組成の1の
B液との混合物のみになるようにした。これによって、
表面部分はA組成の1のA液、B組成の1のB液、A組
成の2のA液およびB組成の2のB液とから成り、内部
はA組成の1のA液とB組成の1のB液とからのみ成る
成形品を成形できた。なお実施例39Dおよび実施例4
0Bでは前記方法において、途中で停止する混合液はA
組成の1のA液とB組成の1のB液の混合液とした。
【0118】実施例37は表面部分は黒色に着色され、
内部は着色されない成形品の例である。A組成の1のA
液、B組成の1のB液、A組成の2のA液およびB組成
の2のB液とを同時に、等流量で射出し、金型を完全に
充填できる量の20%が射出されるまで続行した。つい
で、A組成の2のA液とB組成のB2のB液との射出を
停止し、A組成の1のA液とB組成の1のB液との射出
のみを、金型が充填されるまで続行した。この結果、該
成形品の断面方向で約25%(両面)がカーボンブラッ
クを含んでいることが認められた。この層は黒く着色し
ており、着色されていない内部とは肉眼で容易に判別で
きた。
【0119】実施例38は表面部分における酸化防止剤
を選択的に高くした成形物を与えた。表6に見られるよ
うに、B組成の2には10重量%のBHTが含まれてお
り、従ってA組成の2のA液とB組成の2のB液とから
なる混合物中には5重量%のBHTが、従って成形品の
表面部分には2.5重量%の酸化防止剤BHTが含まれ
ることとなった。この成形品中のBHTは、成形品断面
から薄片上のサンプルを作成し、これをFTIR測定措
置によって、3640cm-1のBHTに起因するヒドロ
キシグループの赤外線吸収スペクトルを測定することに
よって検出された。表面部分はこの吸収を示したが、内
部はこの吸収を示さなかった。
【0120】実施例39は、DCPDとTCPDとの二
つの相異なるモノマーを使用する場合を表わしている。
具体的には、これらのモノマーの量を変えると耐衝撃性
や、熱変形温度のような熱的特性が変えられた。実施例
39は、ジシクロペンタジエン(DCPD)とトリシク
ロペンタジエン(TCPD)の量の組合わせを変化させ
る以外は、本質的にはこれまで説明した方法と同様にし
て、繰返し行われた。得られた成形品はGardner
衝撃試験、ノッチ付き衝撃試験および熱変形温度の試験
を行い、表7の実施例39A〜39Dの結果を得た。
【0121】実施例40は、成形品の特定の場所に高い
触媒濃度を実現することにより、成形品全体としての強
靱性、例えば曲げモジュラスを変化できることを示して
いる。この実施例の場合は、成形物の表面部分の触媒濃
度を高くした。原料である組成物中の触媒濃度が高けれ
ばモノマーの反応性が高まり、この組成物を用いて成形
された成形品の強靱性が高められるが、この強靱性は、
成形品の表面部分の触媒濃度を高め、成形品の表面部分
のみのモノマーの反応性を高めるだけで達成されること
が判明した。
【0122】実施例40は、1000モルのモノマーに
対し種々異なるモノ比の触媒成分/活性化剤成分を使用
する以外は、本質的にはこれまで説明した方法と同様に
して、繰返し行われた。得られた成形品は曲げモジュラ
スおよび曲げ強度を測定した。結果を表8に示す。
【0123】反応射出成形に使用される触媒成分や他の
必要な成分および使用することが望ましい成分は、上述
のごとく、主成分に比べ極めて高価な場合がある。表6
に示すようにモノマー1000モルに対する触媒成分/
活性化剤成分のモル比の典型的な値は0.40/0.60
である。表8の実施例40Aと実施例40Bの比較よ
り、実施例40Bの成形品の内部に使用された触媒成分
/活性化剤成分の使用量がその成形物の外部に使用され
た量の約1/3、実施例40Aで使用された量の約20
%と、大幅に少ないにも拘わらずその曲げモジュラスは
殆ど変化しないことが示された。
【0124】
【表6】
【0125】
【表7】
【0126】上記実施例39Aおよび39Bは参照例で
あり、実施例39AではA組成の2のA液およびB組成
の2のB液のみを射出し、また実施例39BではA組成
の1のA液およびB組成の2のB液のみを射出した。
【0127】
【表8】
【0128】上記実施例40Aおよび実施例40Cは参
照例である。実施例40Aでは、A組成の1のA液およ
びB組成の1のB液の射出であり、実施例40CではA
組成の2のA液およびB組成の2のB液のみで射出し
た。
【0129】
【発明の効果】本発明によれば、メタセシス重合触媒系
の触媒成分および活性化剤成分の存在下にメタセシス重
合性環状オレフィンの反応射出成形法によって得られた
成形品において、所望の添加剤成分を成形品の例えば表
皮層または内層に重点的に配合させることができる。従
って添加剤成分の目的に応じて効果的に配合することが
でき、添加剤成分の効果をより高めることができまた添
加剤成分のコストを低減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の1例を示す装置の模式図お
よび成形品の断面の部分拡大図を示す。
【図2】本発明の他の実施態様を示す装置の模式図を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小森谷 男 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人メ トン株式会社 テクニカルセンター内 (72)発明者 デニス アール フィッツギボン アメリカ合衆国 デラウエア州 19707 ホッケシン、シグナル ヒル ドライ ブ 11 (56)参考文献 特開 平3−223310(JP,A) 特開 平3−164216(JP,A) 特開 平1−221415(JP,A) 特開 昭63−241008(JP,A) 特開 昭63−222824(JP,A) 特開 平7−102043(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 C08G 61/06 - 61/08

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有
    するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
    液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分
    を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモ
    ノマー液B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を金
    型内に注入しその金型内において重合および架橋反応せ
    しめることによって得られた、架橋重合体成形品であっ
    て、該成形品は、(1)少なくとも2つの異なる架橋重
    合体相より形成され、かつ(2)1つの架橋重合体相
    は、その成形品の全表面の40〜100%において表皮
    層を形成している、ことを特徴とする架橋重合体成形
    品。
  2. 【請求項2】 表皮層を形成している架橋重合体相およ
    び内層を形成している他の架橋重合体相より実質的に形
    成された請求項1記載の成形品。
  3. 【請求項3】 メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有
    するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
    液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分
    を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモ
    ノマー液B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を金
    型内に注入しその金型内において重合および架橋反応せ
    しめることによって得られた、架橋重合体成形品であっ
    て、該成形品は、(1)少なくとも2つの異なる架橋重
    合体相より形成され、(2)それぞれの架橋重合体相
    は、添加剤成分の有無、その種類またはその含有割合に
    おいて実質的に区別され、そして(3)1つの架橋重合
    体相は、その成形品の全表面の40〜100%において
    表皮層を形成している、ことを特徴とする架橋重合体成
    形品。
  4. 【請求項4】 表皮層を形成している架橋重合体相およ
    び内層を形成している他の架橋重合体相より実質的に形
    成された請求項3記載の成形品。
  5. 【請求項5】 添加剤成分がメタセシス重合性環状オレ
    フィンと非反応性である請求項3記載の成形品。
  6. 【請求項6】 添加剤成分が機能改良剤である請求項3
    記載の成形品。
  7. 【請求項7】 添加剤成分が充填剤、強化剤、酸化防止
    剤、熱安定剤、顔料、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、
    帯電防止剤、難燃化剤、発泡剤、軟化剤、粘着付与剤、
    可塑剤、離型剤、防臭剤、香料および増量剤からなる群
    から選ばれた少なくとも1種である請求項3記載の成形
    品。
  8. 【請求項8】 表皮層の平均厚みは0.05mm以上で
    あり且つ成形品の平均厚みの1/5以下である請求項3
    記載の成形品。
  9. 【請求項9】 メタセシス重合性環状オレフィンはジシ
    クロペンタジエンを少なくとも50モル%含有する請求
    項3記載の成形品。
  10. 【請求項10】 メタセシス重合触媒系の触媒成分を含
    有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマ
    ー液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
    分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
    モノマー液B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を
    金型内に注入しその金型内において重合および架橋反応
    せしめることによって架橋重合体成形品を製造する方法
    であって、金型内に注入される原料混合液として、注入
    開始から注入完了までの間の或る一部の期間はさらに添
    加剤成分が混合された原料混合物を使用することを特徴
    とする請求項3記載の成形品の製造方法。
  11. 【請求項11】 メタセシス重合触媒系の触媒成分を含
    有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマ
    ー液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
    分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
    モノマー液B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を
    金型内に注入しその金型内において重合および架橋反応
    せしめることによって得られた、架橋重合体成形品であ
    って、該成形品は、(1)少なくとも2つの異なる架橋
    重合体相より形成され、(2)それぞれの架橋重合体相
    は、(i)共重合可能なメタセシス重合性環状オレフィ
    ン、(ii)触媒成分、(iii)活性化剤成分、(iv)活性調節
    剤、(v)反応速度調節剤および(vi)触媒賦活剤よりなる
    群から選ばれた少なくとも一種の添加剤成分の種類また
    は含有割合において実質的に区別され、そして(3)1
    つの架橋重合体相は、その成形品の全表面の40〜10
    0%において表皮層を形成している、ことを特徴とする
    架橋重合体成形品。
  12. 【請求項12】 表皮層を形成している架橋重合体相お
    よび内層を形成している他の架橋重合体相より実質的に
    形成された請求項11記載の成形品。
  13. 【請求項13】 表皮層の平均厚みは0.05mm以上
    であり且つ成形品の平均厚みの1/5以下である請求項
    11記載の成形品。
  14. 【請求項14】 メタセシス重合性環状オレフィンはジ
    シクロペンタジエンを少なくとも50モル%含有する請
    求項11記載の成形品。
  15. 【請求項15】 メタセシス重合触媒系の触媒成分を含
    有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマ
    ー液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
    分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
    モノマー液B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を
    金型内に注入しその金型内において重合および架橋反応
    せしめることによって架橋重合体成形品を製造する方法
    であって、金型内に注入される原料混合液として、注入
    開始から注入完了までの間の或る一部の期間はさらに、
    (i)共重合可能なメタセシス重合性環状オレフィン、(i
    i)触媒成分、(iii)活性化剤成分、(iv)活性調節剤、(v)
    反応速度調節剤および(vi)触媒賦活剤よりなる群から選
    ばれた少なくとも一種の添加剤成分が混合された原料混
    合物を使用することを特徴とする請求項11記載の成形
    品の製造方法。
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