JP3145748B2 - 有機電解液二次電池 - Google Patents

有機電解液二次電池

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、充放電容量が高く、充
放電サイクル特性に優れた二次電池、特にリチウム二次
電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池は負極活物質としてリ
チウム金属を用いると、充放電の繰り返しにより充電時
に活性の高い樹枝状のリチウム金属(デンドライト)や
苔状のリチウム金属(モス)が生成し、それが直接また
はそれが脱落して間接的に正極活物質と接触して内部短
絡を起こすことがあり、サイクル特性が低いのみでな
く、発火等取扱上きわめて大きな危険を有している。そ
の対策として、リチウム合金(Al、Al−Mn(US
4,820,599)、Al−Mg(特開昭57−9
8977)、Al−Sn(特開昭63−6,742)、
Al−In、Al−Cd(特開平1−144,57
3))を用いる方法が提案されているが、リチウム金属
を用いているので内部短絡防止に対する本質的な解決に
なっていない。近年、リチウム金属を用いない方法とし
て、リチウムイオンまたはリチウム金属を吸蔵・放出で
きる炭素質化合物を用いる方法が提案されている。炭素
質材料は、非晶質部分と結晶性部分とをともに有する非
晶質炭素と、種々の非晶質炭素を3000℃近い高温で
加熱処理することでほとんど非晶質部分を有さないよう
にした黒鉛とに大別できるが、この両者は物性・性質等
において大きく異なり、全く別の材料として扱われてい
る(稲垣道夫著、炭素材料工学、日刊工業新聞社出版
(1985年))。また、これらの炭素質材料は天然に
産するかあるいは種々の有機化合物を加熱焼成処理して
得られることもよく知られたことである。上記の非晶質
炭素を負極に用いた提案が数多くなされている(特開昭
58−209,864、同61−214,417、同6
2−88,269、同62−90,863同62−21
6,170、同63−13,282、同63−24,5
55、同63−121,247、同63−121,25
7、同63−155,568、同63−276,87
3、同63−314,821、特開平1−204,36
1、同1−221,859、同2−230,660、同
1−274,360、同2−284,354、同3−1
22,974、WO90/13,924など)が、非晶
質炭素は黒鉛に比べ充放電容量が著しく小さいことは周
知の事実であり(フィジカル レビュー B、42巻、
6424頁(1990))、高い充放電容量を目的とし
た二次電池に用いるには問題がある。上記の非晶質炭素
の欠点を補う方法として、非晶質炭素の粒子をLi−A
l合金の粒子と予め混合して用いる方法が特開平3−1
22,974に、また非晶質炭素の負極上にLiの薄層
を設置する方法が特開平2−230,660にそれぞれ
提案されているが、いずれも非晶質炭素の充放電容量が
低いことを克服しうる方法ではなく、高充放電容量の二
次電池に適用するには問題がある。
【0003】一方、本来、充放電容量が高いことが知ら
れている黒鉛(フィジカル レビュー B、42巻、6
424頁(1990))を負極として用いる方法もいく
つか提案されているが、黒鉛は第1充電時に充放電に必
要なLiの量よりさらに多くの量の不可逆な容量損失、
いわゆるエクスホリエーションを示すことが知られてお
り(ジャーナル オブ エレクトロケミカル ソサイエ
ティ、137巻、2009頁(1990))、二次電池
の負極として用いる為にはその容量損失の克服が非常に
重要である。特公昭62−23,433にはこの問題を
解決する手段として、予めリチウム層間化合物を合成し
て負極とし、これとリチウムを含有しない正極とを組み
合わせる方法が提案されているが、リチウム層間化合物
は発火等やリチウム層間化合物そのものが微量の水分の
存在下でも著しく分解しやすい問題から製造が極めて困
難である。さらに、リチウムを含有した正極を用いて、
これと黒鉛負極とを組み合わせた提案もなされているが
(第31回電池討論会予稿集、97頁(1990年)な
ど)、上記のエクスホリエーションによる容量損失を正
極の過剰な容量保持により補わねばならず、電池容量を
向上させる上で大きな問題がある。炭素質材料以外にも
Nbを含有する金属酸化物とLiとを併用した負極が特
開平2−82,447に提案されているが、この方法は
電池電圧が低い、すなわちエネルギー密度が低いという
問題がある。また、特開平3−112,070には酸化
第二鉄を含む負極とリチウム含有正極からなるリチウム
二次電池が提案されているが、この負極も黒鉛と同様に
充電初期に大きな容量損失部を有し、過剰の充放電容量
を正極を保持させる必要があり、これまた高容量確保に
は大きな問題を有している。以上のように、充放電容
量、充放電サイクル特性、取扱い性、製造適性などリチ
ウム二次電池用負極活物質に要求される不可欠な性能を
ともに満足しうるものはなく、さらなる改良が望まれて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の課題
は、高い充放電容量を有する負極材料を用いた有機電解
液二次電池を得ることである。本発明の第二の課題は、
充放電サイクル特性に優れた負極材料を用いた有機電解
液二次電池を得ることである。本発明の第三の課題は、
取扱い性・製造適性に優れた負極材料を用いた有機電解
液二次電池を得ることである。本発明の第四の課題は、
環境汚染の程度が著しく低い負極材料を用いた有機電解
液二次電池を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、少なく
ともLi含有遷移金属カルコゲナイドからなる正極活物
質、負極活物質、および有機電解質からなる二次電池で
あって、負極活物質として、予めLi化合物と混合した
後、不活性ガス雰囲気下または真空下で、150℃以上
の温度で加熱焼成処理を施した黒鉛を単独又は混合して
用いることにより達成される。
【0006】本発明の二次電池は、負極活物質として黒
鉛を用いており、高い充放電容量確保の点で優れている
が、さらにこの黒鉛をLi化合物と混合した後に加熱焼
成処理を施すことにより、驚くべきことに前記のエクス
ホリエーションによる第一充電時の容量損失を大幅に減
少させることができ、充放電容量・充放電サイクル特性
ともに著しく良好な性能を示した。
【0007】本発明の二次電池に使用される黒鉛は、天
然黒鉛、人造黒鉛ともに用いることができ、天然黒鉛に
おいては鱗状又は鱗片状黒鉛が好ましい。これらは市販
の黒鉛を用いてもよいし、種々の有機物を焼成し黒鉛化
して用いてもよい。また、黒鉛の平均粒径として好まし
くは5〜150μmの範囲であり、より好ましくは7〜
120μmの範囲であり、さらに好ましくは10〜10
0μmである。
【0008】本発明の予め黒鉛と混合するのに用いられ
るLi化合物としては、無機又は有機Li化合物どちら
でも用いることができる。無機Li化合物としては、塩
化リチウム、塩素酸リチウム、メタケイ酸リチウム、ケ
イフッ化リチウム、酸化リチウム、臭素酸リチウム、硝
酸リチウム、水酸化リチウム、水素化リチウム、、炭酸
リチウム、チオシアン酸リチウム、硼化リチウム、メタ
硼酸リチウム、四硼酸リチウム、硼フッ化リチウム、ヨ
ウ素酸リチウム、硫化リチウム、硫酸リチウム、リン化
リチウム、リン酸リチウムなどが好ましい。有機Li化
合物としては、リチウムアミド化物(リチウムジエチル
アミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジメ
チルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミドなど)、
リチウムアルコキシド(リチウムメトキシド、リチウム
エトキシド、リチウム−n−プロポキシド、リチウム−
イソプロポキシド、リチウム−n−ブトキシド、リチウ
ム−t−ブトキシドなど)、アルキルリチウム(n−ブ
チルリチウム、クミルリチウムなど)、ギ酸リチウム、
酢酸リチウム、クエン酸リチウム、乳酸リチウムなどが
好ましい。
【0009】無機又は有機Li化合物と黒鉛とを混合す
る方法としては、無機又は有機Li化合物を水又は有機
溶媒に溶解させこれに黒鉛を加えて混練するか、あるい
は粉状のまま無機又は有機Li化合物と黒鉛とを混練す
る。無機又は有機Li化合物と黒鉛との混合物を焼成す
る方法としては、不活性ガス雰囲気下又は真空下で焼成
するのが好ましい。不活性ガスとしてはアルゴン又はヘ
リウムが好ましく、より好ましくはアルゴンである。ま
た、真空度は2mmHg以下が好ましく、より好ましく
は0.5mmHg以下である。焼成温度としては150
℃以上が好ましく、より好ましくは200℃以上、さら
に好ましくは300℃以上である。
【0010】本発明の予めLi化合物と混合した後に加
熱焼成処理した黒鉛を含有する負極合剤には、通常用い
る結着剤や補強剤などを添加することが出来る。結着剤
としては、天然多糖類、合成多糖類、合成ポリヒドロキ
シ化合物、合成ホリアクリル酸化合物や含弗素化合物や
合成ゴムがおもに用いられる。それらの中でも澱粉、カ
ルボキシメチルセルロ−ス、ジアセチルセルロ−ス、ヒ
ドロキシプロピルセルロ−ス、エチレングリコ−ル、ポ
リアクリル酸、ポリテトラフルオロエチレンやポリ弗化
ビニリデン、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体や
アクリロニトリル・ブタジエン共重合体などが好まし
い。補強剤としては、リチウムと反応しない繊維状物が
用いられる。例えば、ポリプロピレン繊維、ポリエチレ
ン繊維、テフロン繊維などの合成ポリマ−や炭素繊維が
好ましい。繊維の大きさとしては、長さが0.1〜4m
m、太さが0.1〜50デニ−ルが好ましい。特に、1
〜3mm、1〜6デニ−ルが好ましい。負極合剤はコイ
ン型電池やボタン形電池では、加圧してペレットとして
用いたり、集電体の上に塗布した後圧延したり、該合剤
のプレスシ−トと集電体を重ねて圧延したりして、シ−
ト状電極を作成し、該シ−ト状電極を巻取って円筒型電
池に用いることができる。また、本発明の予めLi化合
物で表面処理した黒鉛を含有する負極合剤には、導電性
を高める目的でアセチレンブラックやケッチェンブラッ
ク、銀(特開昭63−148,554)あるいはポリフ
ェニレン誘導体(特開昭59−20,971)などを添
加することもでき、添加量としては15%以下が好まし
く、さらに好ましくは10%以下である。
【0011】本発明に用いることのできるLi含有遷移
金属カルコゲナイドからなる正極活物質としては、Mn
2 、Mn2 4 、Mn23 、CoO2 、Cox Mn
1-x y 、Nix Co1-X y 、VX Mn1-X y 、F
X Mn1-x y 、V2 5 、V3 8 、V6 13、C
x 1-X y 、MoS2 、MoO3 、TiS2 などの
Li化物が好ましい。特に好ましくはLia Cob c
d である。ここで、a=0〜1.1、b=0.12〜
0.9、c=1−b、d=2〜2.5。遷移金属カルコ
ゲナイトのLi化物はリチウムを含む化合物と混合して
焼成する方法やイオン交換法が主に用いられる。還移金
属カルコゲナイドの合成法はよく知られた方法でよい
が、特に空気中や不活性ガス雰囲気下で200〜150
0℃で焼成することが好ましい。
【0012】電解質としては、プロピレンカ−ボネ−
ト、エチレンカ−ボネ−ト、ジエチルカーボネート、γ
−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラ
ヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチ
ルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミ
ド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニト
リル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリ
エステル(特開昭60−23,973)、トリメトキシ
メタン(特開昭61−4,170)、ジオキソラン誘導
体(特開昭62−15,771、同62−22,37
2、同62−108,474)、スルホラン(特開昭6
2−31,959)、3−メチル−2−オキサゾリジノ
ン(特開昭62−44,961)、プロピレンカ−ボネ
−ト誘導体(特開昭62−290,069、同62−2
90,071)、テトラヒドロフラン誘導体(特開昭6
3−32,872)、エチルエ−テル(特開昭63−6
2,166)、1,3−プロパンサルトン(特開昭63
−102,173)などの非プロトン性有機溶媒の少な
くとも一種以上を混合した溶媒とその溶媒に溶けるリチ
ウム塩、例えば、ClO4 - 、BF6 - 、PF6 - 、C
3 SO3 - 、CF3 CO2 - 、AsF6 - 、SbF6
- 、(CF3 SO2 2 - 、B10Cl10 2-(特開昭5
7−74,974)、(1,2−シメトキシエタン)2
ClO4 - (特開昭57−74,977)、低級脂肪族
カルボン酸塩(特開昭60−41,773)、AlCl
4 - 、Cl- 、Br- 、I- (特開昭60−247,2
65)、クロロボラン化合物(特開昭61−165,9
57)、四フェニルホウ酸(特開昭61−214,37
6)などの一種以上から構成されている。なかでも、プ
ロピレンカ−ボネ−トと1,2−ジメトキシエタンの混
合液にLiClO4 あるいはLiBF6 を含む電解液が
代表的である。
【0013】また、電解液の他に次の様な固体電解質も
用いることができる。固体電解質としては、無機固体電
解質と有機固体電解質に分けられる。無機固体電解質に
は、Liの窒化物、ハロゲン化物、酸素酸塩などがよく
知られている。なかでも、Li3 N、LiI、Li5
2 、Li3 N−LiI−LiOH、LiSiO4 、L
iSiO4 −LiI−LiOH(特開昭49−81,8
99)、xLi3 PO4 −(1−x)Li4 SiO
4 (特開昭59−60,866)、Li2 SiS3 (特
開昭60−501,731)、硫化リン化合物(特開昭
62−82,665)などが有効である。有機固体電解
質では、ポリエチレンオキサイド誘導体か該誘導体を含
むポリマ−(特開昭63−135,447)、ポリプロ
ピレンオキサイド誘導体か該誘導体を含むポリマ−、イ
オン解離基を含むポリマ−(特開昭62−254,30
2、同62−254,303、同63−193,95
4)、イオン解離基を含むポリマ−と上記非プロトン性
電解液の混合物(米国特許4,792,504、同4,
830,939、特開昭62−22,375、同62−
22,376、同63−22,375、同63−22,
776、特開平1−95,117)、リン酸エステルポ
リマ−(特開昭61−256,573)、非プロトン性
極性溶媒を含有させた高分子マトリックス材料(米国特
許4,822,701、同4,830,939,特開昭
63ー239,779、特願平2ー30,318、同2
−78,531)が有効である。さらに、ポリアクリロ
ニトリルを電解液に添加する方法もある(特開昭62−
278,774)。また、無機と有機固体電解質を併用
する方法(特開昭60−1,768)も知られている。
【0014】セパレ−タ−は、イオン透過度が大きく、
所定の機械的強度を持つ、絶縁性の薄膜である。耐有機
溶剤性と疎水性からポリプレピレンなどのオレフィン系
の不織布やガラス繊維などが用いられている。
【0015】また、放電や充放電特性を改良する目的
で、以下に示す化合物を電解質に添加することが知られ
ている。例えば、ピリジン(特開昭49−108,52
5)、トリエチルフォスファイト(特開昭47−4,3
76)、トリエタノ−ルアミン(特開昭52−72,4
25)、環状エ−テル(特開昭57−152,68
4)、エチレンジアミン(特開昭58−87,77
7)、n−グライム(特開昭58−87,778)、ヘ
キサリン酸トリアミド(特開昭58−87,779)、
ニトロベンゼン誘導体(特開昭58−214,28
1)、硫黄(特開昭59−8,280)、キノンイミン
染料(特開昭59−68,184)、N−置換オキサゾ
リジノンとN, N, −置換イミダリジノン(特開昭59
−154,778)、エチレングリコ−ルジアルキルエ
−テル(特開昭59−205,167)、四級アンモニ
ウム塩(特開昭60−30,065)、ポリエチレング
リコ−ル(特開昭60−41,773)、ピロ−ル(特
開昭60−79,677)、2−メトキシエタノ−ル
(特開昭60−89,075)、AlCl3 (特開昭6
1−88,466)、導電性ポリマ−電極活物質のモノ
マ−(特開昭61−161,673)、トリエチレンホ
スホルアミド(特開昭61−208,758)、トリア
ルキルホスフィン(特開昭62−80,976)、モル
フォリン(特開昭62−80,977)、カルボニル基
を持つアリ−ル化合物(特開昭62−86,673)、
12ークラウンー4のようなクラウンエーテル類(フィ
ジカル レビュー(Physical Review)
B、42卷、6424頁(1990年))、ヘキサメチ
ルホスホリックトリアミドと4−アルキルモルフォリン
(特開昭62−217,575)、二環性の三級アミン
(特開昭62−217,578)、オイル(特開昭62
−287,580)、四級ホスホニウム塩(特開昭63
−121,268)、三級スルホニウム塩(特開昭63
−121,269)などが挙げられる。
【0016】また、電解液を不燃性にするために含ハロ
ゲン溶媒、例えば、四塩化炭素、三弗化塩化エチレンを
電解液に含ませることができる。(特開昭48−36,
632) また、高温保存に適性をもたせるために電解
液に炭酸ガスを含ませることができる。(特開昭59−
134,567)
【0017】また、正極活物質に電解液あるいは電解質
を含ませることができる。例えば、前記イオン導電性ポ
リマ−やニトロメタン(特開昭48−36,633)、
電解液の添加(特開昭57−124,870)が知られ
ている。また、正極活物質の表面を改質することが出来
る。例えば、金属酸化物の表面をエステル化剤により処
理(特開昭55ー163,779)したり、キレート化
剤で処理(特開昭55ー163,780)、導電性高分
子(特開昭58−163,188、同59−14,27
4)、ポリエチレンオキサイドなど(特開昭60−9
7,561)により処理することができる。また、負極
活物質の表面を改質することもできる。例えば、イオン
導電性ポリマーやポリアセチレン層を設ける(特開昭5
8−111,276)、LiCl(特開昭58−14
2,771)、エチレンカーボネイト(特開昭59−3
1,573)などにより処理することができる。
【0018】電極活物質の担体として、正極には、通常
のステンレス鋼、ニッケル、アルミニウムの他に、導電
性高分子用には多孔質の発泡金属(特開昭59−18,
578)、チタン(特開昭59−68,169)、エキ
スパンドメタル(特開昭61−264,686)、パン
チドメタル、負極には、通常のステンレス鋼、ニッケ
ル、チタン、アルミニウムの他に、多孔質ニッケル(特
開昭58−18,883)、多孔質アルミニウム(特開
昭58−38,466)、アルミニウム焼結体(特開昭
59−130,074)、アルミニウム繊維群の成形体
(特開昭59−148,277)、ステンレス鋼の表面
を銀メッキ(特開昭60−41,761)、フェノール
樹脂焼成体などの焼成炭素質材料(特開昭60−11
2,254)、Al−Cd合金(特開昭60−211,
779)、多孔質の発泡金属(特開昭61−74,26
8)などが用いられる。
【0019】集電体としては、構成された電池において
化学変化を起こさない電子伝導体であればよい。例え
ば、通常用いられるステンレス鋼、タチンやニッケルの
他に、銅のニッケルメッキ体(特開昭48−36,62
7)、銅のチタンメッキ体、硫化物の正極活物質にはス
テンレス鋼の上に銅処理したもの(特開昭60−17
5,373)などが用いられる。電池の形状はコイン、
ボタン、シ−ト、シリンダ−などいずれにも適用でき
る。
【0020】
【実施例】以下に具体例を挙げ、本発明をさらに詳しく
説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明は実施
例に限定されるものではない。 実施例1 アルゴンガス雰囲気下、1Mのリチウムメトキシド/メ
タノール溶液10mlに黒鉛(ロンザ社製KS−6)1
0gを加え、室温で2時間攪拌した後、メタノールを減
圧留去した。残ったリチウムメトキシド/黒鉛混合物を
アルゴンガス雰囲気下、750℃で2時間焼成した。こ
の焼成物90重量%、結着剤としてポリテトラフルオロ
エチレン(和光純薬製)10重量%を含む合剤を圧縮成
形させたペレット(15mmΦ)を作成し、負極材料と
した。正極材料として、Li0.5 Co0.5 0.5 2.5
を84重量%、導電剤としてアセチレンブラック(電気
化学工業製)10重量%、結着剤としてポリテトラフル
オロエチレン(和光純薬製)6重量%の混合比で混合し
た合剤を圧縮成形させたペレット(13mmΦ)を用い
た。正極と負極の容量比は1.5とした。電解質として
1MのLiBF4 (プロピレンカーボネートと1,2−
ジメトキシエタンの等量混合液)を用い、さらにセパレ
ーターとして微孔質のポリプロピレン不織布を用いて、
その電解液を不織布に含浸させて用いた。そして、図1
のようなコイン型リチウム電池を作成した(電池1)。
さらに表1に示したように電池2〜7を作成した。これ
らのリチウム電池を2mA/cm2 の電流密度で、18
0mAH/gの充電、放電は3.2Vでカットの条件で
充放電試験を行い、25サイクル目の放電容量、充放電
サイクル寿命および25サイクル後の負極表面のデンド
ライト生成(走査型電子顕微鏡にて観察)について評価
した。 実施例2 1Mの水酸化リチウム水溶液15mlに黒鉛(日本黒鉛
製SP−20)10gを加え、室温で1時間攪拌した
後、水を減圧留去した。残査をアルゴンガス雰囲気下、
400℃で5時間焼成した。この焼成物92重量%、結
着剤としてエチレン・プロピレン・ジエン共重合体EP
DM(住友化学工業製、商品名ESPRENE)8重量
%の混合比で混合した合剤を塗布(溶剤トルエン)・乾
燥・圧縮成形させた負極ペレット(15mmΦ)を作成
し、負極材料とした。これ以外は実施例1と同様にして
コイン型リチウム電池を作成した(電池8)。さらに表
1に示したように電池9〜12を作成した。これらのリ
チウム電池について実施例1と同様にして充放電試験を
行った。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】比較例1 負極材料として、Li化合物での表面処理を行わなかっ
た黒鉛(ロンザ社製KS−6)を用いた以外は実施例1
と同様な電池を作成した(電池a)。さらに表1に示し
たようにLi化合物での処理条件を変更した電池bを作
成し、実施例1と同様にして充放電試験を行った。
【0024】比較例2 負極材料として、特開平3−122,974記載の結晶
セルロースの焼成炭素質粒子とリチウム・アルミニウム
合金との混合粒子からなる炭素質負極を用いた以外は実
施例1と同様な電池を作成し(電池c)、充放電試験を
行った。
【0025】比較例3 負極材料として、特開平2−230,660記載のクレ
ゾールノボラック樹脂の焼成炭素質材料とリチウム箔と
を貼り合わせた負極を用いた以外は実施例1と同様な電
池を作成し(電池d)、充放電試験を行った。
【0026】比較例4 負極材料として特開平2−66,856記載のフラン樹
脂焼成体を用いた以外は実施例1と同様な電池を作成し
(電池e)、充放電試験を行った。
【0027】比較例5 負極材料として特開平2−82,447記載の五酸化ニ
オブとリチウム箔とを貼り合わせた負極を用いた以外は
実施例1と同様な電池を作成し(電池f)、充放電試験
を行った。実施例と比較例で作成した電池の構成を表1
および表2に、充放電試験の結果を表3および表4にま
とめて示した。表3および表4から、本発明のリチウム
二次電池は比較例の電池に対し、放電容量、充放電サイ
クル特性、デンドライト抑制能において優れていること
は明白である。なお電池容量については実施例、比較例
ともに負極の体積を一定として電池あたりの放電容量と
して比較評価した。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】本発明のように、負極活物質として予め
無機又は有機Li化合物と混合した後加熱焼成処理を施
した黒鉛を用いることにより、充放電容量、充放電サイ
クル特性、デンドライト抑制能の改良されたリチウム二
次電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に使用したコイン型電池の断面図を示し
たものである。
【符号の説明】
1 負極封口板 2 負極合剤ペレット 3 セパレーター 4 正極合剤ペレット 5 集電体 6 正極ケース 7 ガスケット

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともLi含有遷移金属カルコゲナ
    イドからなる正極活物質、負極活物質、および有機電解
    質からなる二次電池であって、負極活物質として、予め
    Li化合物と混合した後、不活性ガス雰囲気下または真
    空下で、150℃以上の温度で加熱焼成処理を施した黒
    鉛を単独又は混合して用いることを特徴とする有機電解
    液二次電池。
  2. 【請求項2】 該黒鉛の平均粒径が5〜150μmであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の有機電解液二次電
    池。
  3. 【請求項3】 該Li含有遷移金属カルコゲナイドがL
    a Co b c d であることを特徴とする請求項1に
    記載の有機電解液二次電池。(式中、a=0〜1.1、
    b=0.12〜0.9、c=1−b、d=2〜2.5)
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