JP3145775B2 - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法

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JP3145775B2
JP3145775B2 JP08235992A JP8235992A JP3145775B2 JP 3145775 B2 JP3145775 B2 JP 3145775B2 JP 08235992 A JP08235992 A JP 08235992A JP 8235992 A JP8235992 A JP 8235992A JP 3145775 B2 JP3145775 B2 JP 3145775B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩素系ガスを用いたI
nP系材料のドライエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩素系材料を用いたInP系材料のドラ
イエッチングは、反応性イオンエッチング(RIE),
反応性イオンビームエッチング(RIBE),イオンビ
ーム励起エッチング(IBAE)等のエッチング方法で
行われている。その際、エッチャントガスには塩素,C
Cl2 2 ,CCl4 等の塩素を含むガス及びそれらと
Ar,O2 ,H2 などのガスを混ぜたものが用いられて
いる。
【0003】これらのガスを用いてInP系材料をエッ
チングすると、反応生成物、及び脱離種としては、In
についてはInClX (X=1,2,3),Pについて
はP,P4 ,PClX (X=1,2,3,4,5)等が
考えられる。In系の脱離種であるInClX は、蒸気
圧が低く、1atmにおいて沸点は600℃前後であ
る。これに対してP系の脱離種は蒸気圧が高く、例とし
ClX の1atmにおける沸点は100℃前後であ
る。
【0004】従来のエッチングにおいて、エッチングプ
ロファイルは、基板温度,塩素系ガス分圧に大きく依存
し、基板温度及び塩素系ガス分圧が高い化学反応性の強
いエッチング条件では、アンダーカット形状となる。ま
た、化学反応性が弱く、物理スパッタリング性の強い条
件では、オーバーカットメサ形状となる。その中間の化
学反応性と物理スパッタリング性とのバランスのとれた
エッチング条件においては、垂直エッチングが実現され
る。
【0005】塩素を用いたRIBEによってInP基板
の平滑エッチングを行う場合、従来は、基板温度150
℃,イオン加速電圧500V,塩素分圧1×10- 3
orrのエッチング条件で行っている。このエッチング
条件では、肉眼では鏡面に見えるが、In塩化物の脱離
が不十分で、かつその再付着もあり、走査型顕微鏡では
表面に蜂の巣状の荒れが観察される。
【0006】同様に塩素を用いたRIBEによって、I
nP基板のエッチングを行う際に、基板温度を230℃
に保持し、In塩化物の再付着を低減することができる
ので、イオン加速電圧500V,塩素分圧1×10- 3
Torrでは表面荒れは低減できるが、側面にサイドエ
ッチングが入り、面方位に依存したエッチングプロファ
イルとなる。
【0007】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のエッ
チング方法では、InClxの蒸気圧が低いためInC
lxの基板への再付着による表面荒れが起こるという問
題がある。また基板からのP系物質の脱離に対してIn
系物質の脱離が非常に遅いため、基板表面がIn過剰に
なり、表面荒れが生じてしまうという問題がある。
【0009】また、表面荒れを低減しようとして化学反
応性を増すと、垂直プロファイルが得られなくなるとい
う問題がある。また、高イオンエネルギーにより垂直平
滑エッチングを行っても底面には100nm程度の突起
状の凹凸が残る問題がある。
【0010】本発明の目的は、塩素系ガスを用いてIn
P系基板を垂直、かつ平滑にエッチングする方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によるドライエッチング方法においては、I
nP系材料を塩素系ガスを用いてドライエッチングする
に際し、基板温度を160℃以上に保持しつつ、イオン
エネルギーを800eV以上、かつ、塩素系ガス分圧を
1×10-4Torr以下として垂直側壁形成可能な範囲
に維持してエッチングを行うものである。
【0012】
【0013】
【作用】基板温度を高く保持することで脱離しにくいI
n系物質を熱的に脱離しやすい状態にできるので、In
Clxの再付着による表面荒れを低減することが可能で
ある。図3はイオンビームアシストエッチング(IBA
E)によるInPのエッチングの基板温度依存性を示す
図である。InP系材料は、図3に示したInPのよう
に、エッチング速度が基板温度に大きく依存する。これ
は、エッチングをInClxの脱離が律速しているた
め、InClxの蒸気圧の温度依存性があらわれたもの
である。
【0014】したがって、Inが速やかに脱離する温度
とは、図3でいう領域3の温度であり、温度測定方法,
ガス圧,装置の個体差に依存するが、図3のようなエッ
チング速度の温度依存を測れば明らかとなる。
【0015】さらにイオンエネルギーを高くし(800
eV以上)、基板表面での塩素系ガス分圧を低くするこ
とでIn系物質の脱離とP系物質の脱離し易さの差を縮
めることができ、平滑な表面を有するエッチングが可能
となる。このとき、高イオンエネルギー、かつ低塩素
ガス分圧なので物理スパッタリング性が強く、側壁にア
ンダーカットが入ったり、面方位が現れることがなく、
エッチング形状が制御しやすい。
【0016】In系物質とP系物質との脱離の差は、エ
ッチングの化学反応性と物理スパッタリング性のバラン
スに依存する。したがって、高エネルギー,低塩素系ガ
分圧というのは、双方のバランスが重要であり、イオ
ンエネルギーを上げた場合は塩素系ガス分圧も上げるこ
とになる。
【0017】平滑エッチングが実現される条件の例とし
ては、実施例にもあげるが、我々の装置でRIBEを行
ったとき、イオンエネルギー900eV,塩素系ガス
圧7×10- 5 Torrであった。これらの数値は、装
置の個体差に依存するが、定性的に述べると、反応性ス
パッタリングあるいは、低い化学反応性を伴うスパッタ
リングのようなエッチング条件のことである。
【0018】
【実施例】以上に本発明の実施例を図によって説明す
る。図1は、RIBE装置を用いてInPウェハー6を
エッチングする例を示した図である。図に示すエッチン
グ装置は、エッチング室4の上部にプラズマ室2を有
し、下部にクライオポンプ9が設けられたものである。
プラズマ室2には塩素ガス導入管1が接続され、イオン
加速電極3を有している。エッチング室4内には基板ヒ
ータ7が設置されている。
【0019】InP基板6は、基板ヒーター7によって
230℃に保持されている。プラズマ室2に塩素ガスを
ガス導入管1より導入し、塩素プラズマをたてる。エッ
チング室2のガス圧は、ゲートバルブ8により制御さ
れ、1×10- 4 Torrに保たれている。イオン加速
電極3の上下に1450Vの電圧をかけて塩素イオンビ
ーム5をInPウェハー6に照射することで、垂直平滑
エッチングが実現される。図2は、電極3にかけるイオ
ン加速電圧と表面荒れとの関係を示した図である。イオ
ン加速電圧を800eV以上とすることで表面荒れを低
減できることがわかる。
【0020】本発明の第2の実施例について説明する。
第1の実施例と同じ図1の装置を用いた。InPウェハ
ー6は、基板ヒーター7によって160℃に保持されて
いる。プラズマ室2に、塩素ガスをガス導入管1より導
入し、塩素プラズマをたてる。エッチング室4のガス圧
は、クライオポンプ9に通ずるゲートバルブ8により制
御され、7×10- 5 Torrに保たれている。イオン
加速電極3の上下に900Vの電圧をかけて塩素イオン
ビーム5をInPウェハー6に照射することで高平滑エ
ッチングが実現される。
【0021】底面の平滑度は、走査型電子顕微鏡による
観察から凹凸が10nm以下である。側壁は、エッチン
グのマスクから外側へ傾斜するオーバーカットメサ形状
となり、その傾斜角度は82度である。第1の実施例の
場合と比較すると、第1の実施例では垂直平滑エッチン
グが行えるが、底面には100nm程度の突起状の凹凸
が残り平滑度は不十分であったのに対し、第2の実施例
では凹凸が10nm以下と高平滑なエッチングができ
た。
【0022】側壁の傾斜が問題となる場合には、基板を
イオンビームに対して傾けて回転することで垂直側壁も
得られる。
【0023】上記基板は、InPに限定され、InA
lAs,InGaAs,AlGaInP等の他のInP
系材料でも、またGaAs基板でも同様の平滑度、プロ
ファイルとなる。そのためこれらの材料の多層構造を有
する基板を、側壁におけるサイドエッチングの差に起因
する各層間の段差を生じさせずに平坦な側壁を有するエ
ッチングを行える。
【0024】エッチング方法もRIBEに限定されず、
RIE,IBAE等他の塩素系ガスとイオンを用いるエ
ッチング方法でも構わない。ガス系も塩素に限らず、C
Cl2 F,CCl4 ,Ar/Cl混合ガスなどでも構わ
ない。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、InP
系材料を塩素系ガスを用いてドライエッチングするに際
し、基板温度をIn塩化物が速やかに脱離する温度以上
に保持しつつ、イオンエネルギーを800eV以上に設
定し、かつ塩素系ガス分圧を垂直側壁形成可能な範囲に
維持してエッチングすることで垂直、かつ平滑なエッチ
ングを実現できる効果を有する。
【0026】また、本発明によれば、InP系材料を、
イオンと塩素系ガスとを用いてドライエッチングする際
に、基板温度をIn塩化物が速やかに脱離する温度以上
に保持しつつ、基板到達塩素量をエッチング温度が塩素
系ガスの供給で律速されるような塩素量以下に低く抑
え、なおかつイオンエネルギーを基板構成元素であるI
n,P等のスパッタリング収率の差が十分低減されるイ
オンエネルギー以上に高く維持した条件でエッチングを
行うことで、凹凸10nm以下の高平滑底面を有するエ
ッチングが、側壁のアンダーカットなしに行うことがで
きる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】RIBEを用いてInP基板をエッチングする
方法に用いる装置を示す図である。
【図2】イオン加速電圧と表面荒さとの関係を示す図で
ある。
【図3】IBAEによるInPのエッチングの基板温度
依存を示す図である。
【符号の説明】
1 ガス導入管 2 プラズマ室 3 イオン加速電極 4 エッチング室 5 塩素イオンビーム 6 InP基板 7 基板ヒーター 8 ゲートバルブ 9 クライオポンプ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 InP系材料を塩素系ガスを用いてドラ
    イエッチングするに際し、基板温度を160℃以上に保
    持しつつ、イオンエネルギーを800eV以上、かつ、
    塩素系ガス分圧を1×10-4Torr以下として垂直側
    壁形成可能な範囲に維持してエッチングを行うことを特
    徴とするドライエッチング方法。
JP08235992A 1991-11-08 1992-04-03 ドライエッチング方法 Expired - Fee Related JP3145775B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29338491 1991-11-08
JP36057891 1991-12-28
JP3-293384 1991-12-28
JP3-360578 1991-12-28

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JPH05304120A JPH05304120A (ja) 1993-11-16
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