JP3247162U - 硬式テニスボールの給気式加圧簡易再生方法及び専用ニードル - Google Patents
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Abstract
【課題】注射器等の針先でボール内壁まで貫通して給気孔を作り、注入した接着用剤と空気の体積に合わせてボール内壁を拡張させ、給気孔自体も広げ易くなり、給気後に注入物が漏れる問題を解決する、給気式加圧簡易再生方法を提供する。
【解決手段】反発力が低下した硬式テニスボールの外装のフエルトの無い箇所3bに、工業用注射器のニードル1を、挿入角度30から60度の範囲で挿入して出来る給気孔が、ボールの殻3cに沿って斜めにボール内部へ貫通するため、自転車用タイヤ等空気注入器を用いて、ボールの内気圧により内壁を拡張して、ゴム製の殻3cをボールの外方向垂直に押し出す圧力が働き、給気後にニードル1を引き抜くと同時に、針先に添着した接着用剤4を給気孔内で圧着させ、給気孔から排出物を出さずに閉塞する。
【選択図】図5
【解決手段】反発力が低下した硬式テニスボールの外装のフエルトの無い箇所3bに、工業用注射器のニードル1を、挿入角度30から60度の範囲で挿入して出来る給気孔が、ボールの殻3cに沿って斜めにボール内部へ貫通するため、自転車用タイヤ等空気注入器を用いて、ボールの内気圧により内壁を拡張して、ゴム製の殻3cをボールの外方向垂直に押し出す圧力が働き、給気後にニードル1を引き抜くと同時に、針先に添着した接着用剤4を給気孔内で圧着させ、給気孔から排出物を出さずに閉塞する。
【選択図】図5
Description
本考案は、経年劣化及び使用等で、ボール内部気圧が低下したことにより弾まなくなった硬式テニスボールに、一定の角度で専用ニードルを差し込み、外気を給気することにより簡易に再生する方法及びその際に使用する専用ニードルに関する。
硬式テニスボール(プレッシャーボール)は、専用の加圧封入ケースを開封してしまうと、30分から1時間程度の使用又は未使用でも数日間経過するとボール内の気圧低下により、公式試合球としての品質を失ってしまう。減圧したボールは、バウンドが低くなったり、球速の低下に伴うプレーの質の低下につながってしまうことから、公式戦でのボール交換などは、試合開始から7ゲーム終了後、以後9ゲーム終了後か或いは試合開始からの9ゲーム終了後、以後11ゲーム終了後、時間にして概ね30から45分毎に新球に交換され、1試合の中でも品質の低下したボールが大量に練習用ボールか廃棄対象のボールとなっていく。また、今日では健康なシニア世代でもセカンドライフの趣味として、多くの方がテニスを嗜まれるようになり、グループ活動でも試合使用後の内気圧が低下したボールをそのまま再利用することもあるが、さらに時間を経てボール内の気圧が低下した硬式テニスボールは、給気等加圧再生手段が一般的ではないため、試合等使用済みボールが新たに加えられるのと入れ替えに、一斉に廃棄される。
ボールメーカー等の各企業も販売収益の一部を、再生可能な社会の実現に向けた活動に供与したり、不要な包装を抑える企業努力を進めているものの、硬式テニスボールの廃棄サイクルは、根本的にボール内の気圧の低下により、外装部のフェルトが新品同様に整っていても廃棄されているのが現状である。
この現状に、これまで下記のとおり多数の先行技術文献が提出され、技術提起が行われているが、大別するとボール内に給気孔等バルブを取り付けるボール自体の形状変更を要する文献、注射器等の貫通孔を有する針先をボールに差し込み、給気孔封鎖用剤と空気を注入する文献及び、利用後のボールを加圧状態にできる密閉容器に保管し、ボール自体に外気圧をかけて保存する文献を確認した。いずれの文献も、その技術が一般に広く普及するには、簡易性に欠け、費用対効果や作業効率に課題がある。
本考案が解決しようとする課題は、先行技術文献によると、注射器等の針先によって、ほぼ垂直にボール内壁まで貫通した給気孔を作ることが示されているが、接着用剤と空気を注入すると、その体積の増加に合わせてボール内壁を拡張させることとなり、ボール内壁の給気孔が広がり易くなってしまうことから、給気後に注入物が漏れ出易いという本質的な課題がある。
その課題に伴い、その給気孔を閉じる為に、0.5から2cc程度の接着用剤を注入することで、注入物が多少漏出していく間に、接着用剤がその給気孔を閉塞する事が可能となるものの、注入物の漏出具合で作業後のボールの重量の違いやボール内気圧を一定にすることが出来ないという課題があり、さらにはその漏出を抑えるために、注入した接着用剤がボール内部の給気孔を覆い、固着するまでの相当の時間において、給気直後から給気孔を、ボールの外側から圧迫制止する外的手段が必要となる。なお、瞬間的な接着用剤や濃度の高い接着用剤は、そもそも挿入する際に注射針内で詰まり易いため、安易に試用し難い。
上記の課題は請求項1によれば、ボール3内の気体がボールの殻3aを徐々に抜けていき、減圧していくことにより反発力が低下した硬式テニスボール3(プレッシャーボール)の外装部分のフエルトの無い箇所3bに、工業用注射器のニードル1(注射針部分)を挿入角度30から60度2の範囲で挿入し、自転車用タイヤ等空気注入器7を用いて、接着用剤40.04から0.1ccと共に空気を注入し、給気再生することでボール内の気圧を上げ、ボールの殻3cが膨張することを利用して、ニードル1を引き抜いた給気孔内で接着用剤4が瞬時に圧着され閉塞することで解決される。なお、接着用剤4はゴム化する樹脂性の水性粘着用剤を水等で希釈したものを用いる。
上記の給気再生に用いる工業用注射器のニードル1は、貫通孔を有する金属製の注射針1aと注射器本体のロック式シリンジ5に取り付ける部分のプラスティック製部材の台座1cからなり、そのプラスティック製部材の中央部分を覆うように、長さ6から10mmのポリ塩化ビフェニール製のチューブ管1bを取り付け、自転車用タイヤ等空気注入器7の米式バルブ適用口金の内腔6bに、納まるという特徴を有する。なお、その注射針1aの全長は11から14mmのもので、テニスボールに差し込む針先1dは鋭角に研磨されたもの。
硬式テニスボール3(プレッシャーボール)の外装部分のフエルトの無い箇所3bにニードル1を差し込むことで、請求項2のニードル1の挿入丈が、フエルト3aの厚みの誤差に左右されず、ほぼ一定箇所に接着用剤4を添着させることができ、安定的な給気孔の閉塞を可能にする。
また、針先1dがフエルト3aによって見えなくなることが解消されるため、挿入時に針1aを正確に挿入し易くなる。なお、この注射針1aの長さは、ボールのゴム製の殻3cの厚みが4から6mmであることから、挿入角度30度の場合に、ボールの殻3cを貫通し、その針先を1から2mm突出させるために必要十分な長さであり、注射針1aが長すぎると接着用剤4が詰まる可能性を高め、挿入時に折れる可能性も高めてしまい、逆に、注射針1aが短すぎるとボールの殻3cを十分に突出することができない。
請求項1による工業用注射器のニードル1(注射針部分)を、挿入角度30から60度2の範囲で挿入することによって出来る給気孔は、ボールの殻3cに沿って斜めに貫通するため、給気直後にニードル1を引き抜くと、その給気によるボール3の内圧上昇をうけ殻3c全体が膨張していることで、注入した接着用剤4が給気孔内で圧着され、給気孔は押し潰されるように閉塞する。
ニードル1を引き抜くと同時に給気孔が閉塞することから、漏れ出す接着用剤4も微量となり、挿入するべき接着用剤4も極少量で作業が完了する。また、漏れ出す注入物も少ないことから、給気後のボール3の重量、内気圧共に安定した給気再生が可能となる。なお、漏出物がほぼ無いことから、ニードル1を引き抜き後に、給気孔をボール3の外側から圧迫制止する外的手段も必要が無くなるなど、作業行程も作業労力も大幅に削減される。
挿入する接着用剤4が極少量となることから、ボール自体の質量変化も0.1g以下の極小値となる為、この方法で数回にわたりの給気再生を行ってもボール3の反発力という面では、練習用ボールとしての利用価値が、ほぼ変わらないものとなり、廃棄対象とされるボールも減少する。
以下、添付図面を参照して本考案の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、下記実施例は、本考案の好適な実施の形態を示したものにすぎず、本考案の技術的範囲は、下記実施例そのものに何ら限定されるものではない。
本考案で使用する工業用注射器は、注射器本体と注射針を先端とするニードルとを分離できる仕様のロック式シリンジ5を活用し、ニードル1の注射針1aの長さは11から14mmの貫通孔を有する金属製の管となっている。この注射針の内形は0.3から0.6mm、外径は0.5から0.9mmの範囲のものを好適として、ボール3の給気式加圧簡易再生が可能となる。また、ニードル1の先端は、研磨材により鋭角に成型し、楕円状に削りだされた針先1dとなっている。
このニードル1は、長さ16から20mm程度のプラスティック製の円錐形台座1cの先端に、注射針1aが取り付けられた形状となっており、円錐形の底辺となる台座1cの末端は、この注射針1aへ接着用剤4を送り込むための注入口1eとして漏斗状になっている。また、注入口1eの開口部は内径3から6mmである。
本考案では、ニードル1のプラスティック製の円錐形台座1cを取り巻くように、長さ6から10mmのポリ塩化ビフェニール製のチューブ管1bを取付け、自転車用タイヤ等空気注入器7の米式バルブ適応口金の内腔6bに、納まる仕様としている。
このポリ塩化ビフェニール製のチューブ管1bは、観賞魚用水槽等に用いられるエアポンプ用ホース、内径5mm外径7mmを用いる。
要請項1の接着用剤4は、アクリル樹脂を主成分とする各種すべり止めに用いられる市販のゴム化する樹脂性の水性粘着用剤に、水等を混入し希釈したものを用い、ニードル1に取り付けるロック式シリンジ5(内容料:2.5から3.0mlの注射器)に注入しておく。
作業方法としては、硬式テニスボール3(プレッシャーボール)を左手の手のひらに乗せ、外装部分のフエルトの無い箇所3bがボール3の上部の中心となるように配置し、手のひらと指で包み込むように掴み、左右上下に動かないように左手を固定する。
左手で固定したボールの中心部のフエルトの無い箇所3bに、工業用注射器のニードル1(注射針部分)を挿入角度30から60度2を保ち、針先1dの貫通孔が最も大きく確認できるように配置する。
配置した針先1dの台座部分を右手の人差指と中指の指先内側で挟み、親指をニードル1の注入口を閉じるように押し当てて、針先1d方向へゆっくりと挿入角度を保ちながら押し差し、貫通孔を有する注射針1aをすべてボールの殻3cに挿入する。
挿入後、右手の親指には内気圧を受けはじめるが、指はニードル1から離さずに、両手を下方に降ろしながら、ニードル1の注入口1eを下方に向けて、右手の親指を注入口1eから離すと、ボール内部の排出物が注入口から噴出してくる。
この排出物については、ボール3の種類によって、気体以外に液体も1cc程度噴出する場合があることから、受け皿等を用意し、ニードル1の注入口1eを向けておきながら、散乱しないようにその中に収め、適切に廃棄する。
液体の排出物は、できる限りボール3内から取り出しておく必要があるため、ボール3の球状復元力を活かし、何度かボール3自体を左手で加圧ポンピングして、ボール3内の気体ごと排出を繰り返す。
概ね液体の排出物が出なくなったら、再度、左手の加圧を緩め、ボール3の球状復元力を活かして外気を吸入させる。
続けてニードル1の注入口1eを下向きにしたまま、もう一度、左手でボール3を加圧して10mm程度凹ませ、先ほど取り込んだ外気を少々排出し、再度、外気を取り込みやすい状態にしておく。
その状態を保ったまま、接着用剤4を注入してあるロック式シリンジ5を右手で持ち、ニードル1に接続後、接着用剤40.04から0.1ccをニードル1内に注入する。
接着用剤4を注入後、ロック式シリンジ5を取り外し、さらに左手が加えているボール3への加圧を緩め接着用剤4をボール3内に吸入させる。その際、ニードル1はボール3の下方のままにしておく。
ニードル1の注入口1eを、下向きにしたまま、右手で支え、左手のボールの握り方をボール3の左側面から握り替え、続いて右手で自転車用タイヤ等空気注入器7の米式バルブ適応口金の内腔6bを合わせて差し込んだ後、口金の圧迫レバー6aを操作して、口金6から空気が漏れ出ない固定状態にする。
上記の状態のまま、右手でこの自転車用タイヤ等空気注入器7にり、ボール3に給気を始め、練習用ボールとして十分な硬さとなったら給気を止め、右手指でニードル1の中央部を掴み直し、ボール3からゆっくりと引き抜いて作業を完了する。なお、使用した空気注入器7に気圧ゲージ等が備えられている場合には、1.2から2.0気圧の範囲で、ボール使用者の希望に応じた給気加圧の目途を決めて、安定的な硬質感のある練習用ボールの提供が可能となる。
本考案は、ボール3の内気圧の低減により、弾みが悪くなったことで、廃棄対象としてしまう硬式テニスボール3を、自転車用タイヤに市販の空気注入器7等で、空気を注入する事が出来る方なら誰でも、簡易に硬式テニスボール3の給気再生が出来るようになることで、多くのテニス愛好家を中心に、ボール3自体のライフサイクルの長寿命化、脱炭素社会への参加実現を可能とするテニス環境の整備へとつながっていく。
ボール3の使用者の希望に応じて何度でも再生が可能で、硬質感も自由に選択できることから、テニスの技術レベルに合わせた練習用ボールの提供が可能となる。このことから、本考案の給気式加圧簡易再生方法は、日本国内のみならず、各国のテニス愛好家やテニススクール等において、テニス競技の活性化、技術の向上につながるものと考えている。
1 ニードル
1a 貫通孔を有する注射針
1b 塩化ビフェニール製のチューブ管
1c プラスティック製の円錐形台座
1d 楕円形に削りだされた針先
1e 注入口
2 挿入角度30から60度
3 硬式テニスボール
3a 外装部のフエルト
3b 外装部のフエルトの無い箇所
3c ボールの殻
4 接着用剤
5 ロック式シリンジ
6 米式バルブ用口金
6a 口金の圧迫レバー
6b 口金の内腔
7 空気注入器
1a 貫通孔を有する注射針
1b 塩化ビフェニール製のチューブ管
1c プラスティック製の円錐形台座
1d 楕円形に削りだされた針先
1e 注入口
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3b 外装部のフエルトの無い箇所
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5 ロック式シリンジ
6 米式バルブ用口金
6a 口金の圧迫レバー
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7 空気注入器
Claims (2)
- ボール内の気圧低減に伴う反発力の低下した硬式テニスボール(プレッシャーボール)の外装部分のフエルトの無い箇所に、工業用注射器のニードル(注射針部分)を挿入角度30から60度の範囲で挿入し、自転車用タイヤ等空気注入器を用いて、接着用剤と共に空気を注入してボール内の気圧を上げたことで、ボールの殻が膨張することを利用し、ニードルの挿入角度に合った注入孔が、そのニードルを引き抜くと、ほぼ同時に接着用剤を圧着しながら閉塞することを特徴とした硬式テニスボールの給気式加圧簡易再生方法。
なお、接着用剤はアクリル樹脂を主成分とした水性粘着用剤を水等で希釈したものを用いる。 - 請求項1に記載した工業用注射器のニードルは、貫通孔を有する金属製の管と注射器本体に取り付ける円錐形の台座との一体の部材からなり、この円錐形の台座の中央部分に、長さ6から10mmのポリ塩化ビフェニール製のチューブ管を取り付け、外気注入時に用いる自転車用タイヤ等空気注入器の米式バルブ適応口金の内腔に納まる特徴を有するニードルに成型したものである。なお、このニードルの注射針部分の全長は11から14mmのもので、テニスボールに差し込む針の先端は研磨機等により鋭角に研磨されたもの。
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2024
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