JP3315246B2 - 金属コーティング材料 - Google Patents

金属コーティング材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばガスタービンの
動・静翼の構成材料のように、高温かつ高応力下での耐
久性および信頼性が要求される材料に好適な金属コーテ
ィング材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガスタービンに代表されるエネル
ギー機器の高効率化が急速に進められている。このよう
な高効率化に最も重要な手法としては、機器使用温度の
高温化が挙げられるが、これに伴って機器構成材料に要
求される材料特性は、一層過酷になりつつある。高温機
器材料に要求される材料特性としては、高温強度や耐食
性、耐酸化性等が重要であるが、従来の鉄基合金、ニッ
ケル基合金、コバルト基合金等の耐熱合金単体では、上
述したような特性を同時に満足するのは困難な状況にあ
る。
【0003】そこで、上述したような耐熱合金への耐食
・耐酸化コーティングが開発され、現在では実機におい
ても効果を発揮しており、高温機器の高効率化に不可欠
な技術となっている。このような耐食・耐酸化コーティ
ングの材料としては、 M-Cr-Al-Y合金(ただし、 Mは
鉄、ニッケルおよびコバルトから選ばれる少なくとも 1
種の元素を示す)が一般的に用いられている。 M-Cr-Al
-Y合金は、耐食・耐酸化効果を高めるために、表面に緻
密な酸化被膜を形成するCrやAl等の耐食元素を基材合金
以上に含んでいる。
【0004】しかし、 M-Cr-Al-Y合金といえども、長時
間の使用時には基材とコーティング層間での元素濃度の
違いにより相互拡散が生じて、種々の問題を引き起こし
ている。すなわち、基材とコーティング層間の組成が著
しく異なるために、例えばコーティング元素の基材合金
中への拡散が起こり、この拡散に伴う脆化相生成反応に
よって、基材合金の急速な強度低下が避けられないとい
う問題がある。
【0005】また、AlはNi基合金の強化相であるγ′相
の主要構成元素でもあるため、コーティング層からのAl
の拡散によるγ′相の変質は、Ni基合金の高温強度に対
し直接的に悪影響を及ぼす。
【0006】また、上述したような基材とコーティング
層間での相互拡散や表面酸化によって生じる耐食元素の
枯渇に対して、 M-Cr-Al-Yコーティング層上にアルミパ
ック法等によりAl富化層を形成することも行われてい
る。しかしながら、従来のAl等の耐食・耐酸化元素を比
較的多量に含む M-Cr-Al-Y合金からなるコーティング層
上に、アルミパック法等によりAl富化層を形成した場
合、このAl富化層の形成時や使用時において、コーティ
ング層内でのAlを主体とした金属間化合物の生成が著し
く、元素収支のアンバランスによりコーティング層内部
にポアが形成されやすいという欠点がある。このポア等
の欠陥の形成は、高温強度の低下や被膜剥離の要因とな
っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の耐熱合金に M-Cr-Al-Yコーティングを施した金属コー
ティング材料においては、基材とコーティング層間の相
互拡散、特にコーティング層から基材合金へのAlの拡散
により、基材合金の高温強度が低下しやすいという問題
があった。また、基材とコーティング層間の相互拡散や
表面酸化によって生じる耐食元素の枯渇を補うために、
従来の M-Cr-Al-Yコーティング層上にAl富化層を形成し
た場合には、コーティング層内でのAlを主体とした金属
間化合物の著しい生成によって、コーティング層内部に
ポア等の欠陥が形成され、材料特性が低下するという問
題があった。
【0008】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、基材上に M-Cr-Al-Y合金からなるコ
ーティング層を形成する場合に、基材とコーティング層
間の拡散反応を抑制して、高温強度を長時間にわたって
維持することを可能にし、かつ優れた耐食・耐酸化性を
付与した金属コーティング材料を提供することを目的と
している。またさらに、 M-Cr-Al-Y合金からなるコーテ
ィング層上にAl富化層を形成する場合に、上記高温強度
や耐食・耐酸化性を得ると共に、コーティング層内部で
のポアの形成を抑制し、その優れた材料特性を維持する
ことを可能にした金属コーティング材料を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段と作用】本発明における第
1の金属コーティング材料は、Fe、NiおよびCoから選ば
れる少なくとも 1種を主成分とする合金からなる基材
と、前記基材表面に被覆形成された M-Cr-Al-Y合金層
(ただし、 MはFe、NiおよびCoから選ばれる少なくとも
1種の元素を示す)とを具備する金属コーティング材料
において、前記 M-Cr-Al-Y合金層中のAl濃度は、前記基
材の母相中のAl濃度の± 0.5重量% の範囲にあることを
特徴としている。
【0010】また、第2の金属コーティング材料は、F
e、NiおよびCoから選ばれる少なくとも 1種を主成分と
する合金からなる基材と、前記基材表面に被覆形成され
たM-Cr-Al-Y合金層(ただし、 MはFe、NiおよびCoから
選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)と、前記 M-Cr-
Al-Y合金層上に被覆形成され、前記 M-Cr-Al-Y合金より
高濃度のAlを含むAl富化層とを具備する金属コーティン
グ材料において、前記M-Cr-Al-Y合金層中のAl濃度は、
前記基材の母相中のAl濃度の± 0.5重量% の範囲にある
ことを特徴としている。
【0011】本発明の第1および第2の金属コーティン
グ材料における基材は、Fe、NiおよびCoから選ばれる少
なくとも 1種を主成分とする合金からなるものであれば
よく、用途等により公知の耐熱合金を適宜選択して使用
することが可能である。実用上は、 IN939、 IN738、Ma
r-M247、RENE80等のNi基超合金や FSX-414、Mar-M509等
のCo基超合金を用いることが有効である。これらの超合
金は、種々の元素を固溶した母相とγ′相や炭化物等の
析出相から構成される。Ni基超合金やCo基超合金では、
母相はγ相である。例えばNi基超合金では、母相に対し
γ′相であるNi3 Alをベースとした金属間化合物相の析
出により、強度向上が図られている。例えば、Ni基超合
金中の母相のAl濃度は、通常 0〜 3重量% 程度であり、
またCo基超合金中の母相のAl濃度は、通常 0〜 5重量%
程度である。
【0012】また、第1および第2の金属コーティング
材料における M-Cr-Al-Y合金層には、 0.1〜20重量% の
Al、10〜35重量% のCr、 0.1〜 1.5重量% の Yを含み、
残部が実質的に M元素からなる組成の合金を用いること
が好ましい。AlおよびCrは、いずれも耐食性を担う元素
であり、上記範囲外であると、耐食・耐酸化性コーティ
ング層としての M-Cr-Al-Y合金層の機能を十分に得るこ
とができない。AlおよびCrのより好ましい組成比は、Al
は 0.1〜15重量% の範囲、Crは15〜30重量% の範囲であ
る。なお、Alは後に詳述するように、上記範囲内で基材
母相中のAl濃度の± 0.5重量% の範囲とする。 Yは保護
性酸化被膜の補強および強度維持用元素であり、上記範
囲外であるといずれもその効果が低下する。 Yのより好
ましい組成比は 0.3〜 1重量% の範囲である。 M元素は
Fe、NiおよびCoから選ばれる少なくとも 1種の元素であ
ればよいが、特にNi、Coであるか、NiとCo、CoとNiの組
合せが好ましい。
【0013】M-Cr-Al-Y合金層からなるコーティング層
は、プラズマ溶射法、PVD法、CVD法等の各種薄膜
形成法を適用して形成することが可能であるが、実用上
はプラズマ溶射法が最も好ましい。プラズマ溶射法は、
まず基材表面をサンドブラスト法等により粗面化し、次
に M-Cr-Al-Y合金粉末を減圧雰囲気もしくは大気圧下で
プラズマ炎を用いて溶融し、ガス流により基材表面に付
着させる方法である。M-Cr-Al-Y合金層の厚さは、50〜
500μm 程度とすることが好ましい。
【0014】ところで、上述したような基材と M-Cr-Al
-Y合金からなるコーティング層間での元素の移動は、通
常、基材合金母相(例えばγ層)とコーティング層間で
生じるため、基材合金母相とコーティング層間の濃度差
が相互拡散と反応に大きな影響を及ぼす。特に、Alはコ
ーティング層における耐食・耐酸化性と基材合金の強度
の両者を担う元素であるため、Alの挙動がコーティング
材料の耐酸化性や基材の高温強度特性を決定する主因と
なる。
【0015】これらのことを考慮して、第1の発明にお
いては、基材上に被覆形成するM-Cr-Al-Y 合金層中のAl
濃度を、上述した基本的な組成比の範囲内において、基
材母相中のAl濃度の± 0.5重量% の範囲としている。こ
のようなAl濃度の M-Cr-Al-Y合金層をコーティング層と
して形成することによって、急速な拡散反応が抑制さ
れ、長時間基材合金の強度を損わないコーティング層が
得られる。
【0016】第1の発明において、 M-Cr-Al-Y合金層中
のAl濃度が[基材母相中のAl濃度−0.5重量% ]より低
いと、基材母相から M-Cr-Al-Y合金層へのAlの拡散が著
しくなるため、基材合金の強化相である例えばγ′相の
消失速度が増加し、また[基材母相中のAl濃度+ 0.5重
量% ]より多いと、 M-Cr-Al-Y合金層から基材へのAlの
拡散が著しくなるため、基材合金中における脆化相の生
成が避けられない。従って、いずれの場合にも高温強度
の急速な低下を避けることができない。
【0017】また、第2の金属コーティング材料は、基
材合金表面に M-Cr-Al-Y合金層からなる第1のコーティ
ング層と、Al富化層からなる第2のコーティング層とを
積層形成する際に、 M-Cr-Al-Y合金層中のAl濃度を、上
述した基本的な組成比の範囲内において、基材母相中の
Al濃度の± 0.5重量% の範囲としている。このようなAl
濃度の M-Cr-Al-Y合金層を第1のコーティング層として
形成することによって、まず上述した第1の金属コーテ
ィング材料と同様に、基材と M-Cr-Al-Y合金層間での急
速な拡散反応を抑制することができると共に、 M-Cr-Al
-Y合金層内部でのポア等の欠陥の発生を防止することが
可能となる。
【0018】すなわち、 M-Cr-Al-Y合金層からなる第1
のコーティング層は、Al濃度を基材母相中のAl濃度の±
0.5重量% の範囲としているために比較的Al濃度が低
く、従ってその上にAl富化層を第2のコーティング層と
して形成しても、Al富化層の形成時や使用時において、
M-Cr-Al-Y合金層内部でのAlリッチな金属間化合物の生
成を抑制することができる。これにより、 M-Cr-Al-Y合
金層内部にポア等の欠陥が生じることを防止することが
可能となる。
【0019】第2の金属コーティング材料におけるAl富
化層は、 M-Cr-Al-Y合金層からなる第1のコーティング
層に耐食・耐酸化性を付与する層である。このAl富化層
は、M-Cr-Al-Y合金層より高濃度のAlを含む層であれば
よく、アルミパック法や塗布法、蒸着法、メッキ法等に
よって形成可能であるが、実用上はアルミパック法を適
用することが好ましい。なお、Al富化層の厚さは10〜 1
00μm 程度とすることが好ましい。
【0020】上記アルミパック法は、Alを含む金属粉末
と添加剤の塩化アンモニウムや焼結防止剤の酸化アルミ
ニウム粉末等との混合粉末中、あるいはこの混合粉末か
ら発生する蒸気中に M-Cr-Al-Y合金層をコーティングし
た基材を設置し、水素雰囲気中で 600〜1200℃程度の温
度に加熱することにより、Al富化層を形成する方法であ
る。アルミパック法により形成されるAl富化層は、基本
的にはAlとNi、Co、Fe等との化合物からなるものであ
る。例えば、 M-Cr-Al-Y合金層がNiをベースとする場合
には、Ni3 Al、Ni5 Al3 、NiAl、Ni2 Al3 、NiAl3
が、またCoをベースとする場合には、Co2 Al9 、Co4 Al
13、Co2 Al5 、CoAl等が、Feをベースとする場合には、
Fe3 Al、FeAl、FeAl2 、Fe2 Al5 、FeAl3 等の金属間化
合物層が形成される。なお、Ni、Fe、Coは各金属間化合
物中で置換する可能性がある。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0022】実施例1 基材として、γ母相に強化相であるγ′相や炭化物相等
を析出させたNi基超合金 IN939を用いた。 IN939基材の
平均化学組成と、透過型電子顕微鏡の元素分析装置を用
いた各相での元素分析結果を表1に示す。
【0023】
【表1】 上記基材を20×20× 5mmの寸法に切出した後、アルミナ
粒子によるサンドブラスト処理(粗面化処理)を表面に
施した。そして、この基材上に47Ni-23Co-29Cr-0.7Al-
0.5Y(重量%)合金粉末を減圧雰囲気中、アーク電流950
A、電圧 35Vの条件でプラズマ溶射し、厚さ約 200μm
の Ni-Co-Cr-Al-Y合金層を形成して、目的とする金属コ
ーティング材料を得た。
【0024】一方、本発明との比較例として、上記 IN9
39基材表面にサンドブラストによる表面粗面化処理を施
した後、Alを高濃度に含有する36Ni-23Co-29Cr-12Al-0.
5Y合金粉末を減圧プラズマ溶射し、金属コーティング材
料(比較例1)を作製した。このようにして作製した実
施例および比較例の各金属コーティング材料に、大気中
で 850℃、3000時間の加熱処理を施した。加熱処理後、
試料断面を走査型電子顕微鏡により観察し、コーティン
グ層/基材界面での相互拡散により生じるIN939基材中
のγ′相消失領域の厚さを測定した。その結果、実施例
による金属コーティング材料のγ′相消失領域の厚さは
7μm であったのに対し、比較例による金属コーティン
グ材料のγ′相消失領域の厚さは83μm であった。
【0025】上記測定結果から明らかなように、本発明
の金属コーティング材料では、 Ni-Co-Cr-Al-Y合金層か
らなるコーティング層と基材間での元素の相互拡散が極
めて僅かに抑えられることによって、γ′相消失領域の
ような基材変質層の形成を抑制することができる。従っ
て、長時間の使用後においても、基材強度はほとんど損
われることがない。
【0026】また、上記実施例による金属コーティング
材料では、材料表面部に極めて薄いCr2 O 3 の保護性酸
化被膜が形成されており、 IN939基材単体に比べると重
量増加は約 1/2まで減少し、耐酸化性は格段に向上し
た。また、高Al濃度のNi-Co-Cr-Al-Y合金層を形成した
比較例1の金属コーティング材料と比べても、重量増加
は同等であり、高温強度と耐酸化性の両者を加味した総
合評価では、本発明の金属コーティング材料の方が優れ
た材料特性を有することが明らかである。
【0027】実施例2 基材として、γ母相に強化相であるγ′相や炭化物相等
を析出させたNi基超合金 IN738を用いた。 IN738基材の
平均化学組成と、透過型電子顕微鏡の元素分析装置を用
いた各相での元素分析結果を表2に示す。
【0028】
【表2】 上記基材を20×20× 5mmの寸法に切出した後、アルミナ
粒子によるサンドブラスト処理を表面に施した。そし
て、図1に示すように、γ相からなる母相1a中にγ′
相等の強化相1bが分散された基材1上に、58Ni-23Co-
17Cr-1.5Al-0.5Y(重量%)合金粉末を減圧雰囲気中、アー
ク電流900A、電圧 35Vの条件でプラズマ溶射し、厚さ約
200μm の Ni-Co-Cr-Al-Y合金層2を形成した。
【0029】次に、上記 Ni-Co-Cr-Al-Y合金層2を形成
した基材を、50Fe-50Al(重量%)合金粉末と塩化アンモニ
ウム、酸化アルミニウムとの混合粉末中に埋設し、水素
雰囲気中で 900℃、 2時間の拡散浸透処理を行って、 N
i-Co-Cr-Al-Y合金層2表面部にAl富化層3として厚さ約
50μm のNiAl層を形成した。このようにして、目的とす
る金属コーティング材料4を作製した。
【0030】一方、本発明との比較例として、図2に示
すように、上記 IN939基材1表面にサンドブラストによ
る表面粗面化処理を施した後、一般的に用いられている
Alを高濃度に含有する47Ni-23Co-17Cr-12Al-0.5Y合金粉
末を減圧プラズマ溶射し、Ni-Co-Cr-Al-Y合金層5を形
成して、金属コーティング材料6(比較例2)を作製し
た。また、上記比較例1と同組成の Ni-Co-Cr-Al-Y合金
層5を形成した基材1に、実施例2と同一条件で拡散浸
透処理を施して、図3に示すように、Al富化層3を形成
して、金属コーティング材料7(比較例3)を作製し
た。
【0031】このようにして作製した実施例2および比
較例2、3の各金属コーティング材料を、静止大気中で
800〜1000℃、1000時間の連続酸化試験に供した。酸化
試験後の重量増加および拡散層厚さの測定結果を表3に
示す。
【0032】
【表3】 上記測定結果から明らかなように、最も厳しい1000℃の
酸化試験であっても、本発明の金属コーティング材料
は、重量増加が比較例2の約 1/5、比較例3の約2/3で
あり、また元素拡散による基材側のγ′相消失領域の厚
さは比較例2、3の約1/10であった。また、試料表面に
は、走査型電子顕微鏡では観察不可能な程度の薄く緻密
なAl2 O 3 保護被膜が試験後も維持されていた。これら
により、本発明のコーティング材料の優れた耐酸化性
と、コーティング層元素の拡散による基材変質の抑制効
果が明瞭に認められた。
【0033】さらに、上記 3種類の金属コーティング材
料を室温から1000℃の間での熱サイクル試験に供した。
その結果を表4に示す。
【0034】
【表4】 比較例3による金属コーティング材料は、前述した連続
加熱試験では比較的良好な耐酸化性を示したが、熱サイ
クル試験においては、図3に示したように、Ni-Co-Cr-A
l-Y合金層5内部に形成されたポア8に起因して、 Ni-C
o-Cr-Al-Y合金層5の剥離が初期の段階で発生し、これ
により耐酸化性は著しく低下した。これに対して、実施
例2による金属コーティング材料は、3500回の熱サイク
ルを受けても Ni-Co-Cr-Al-Y合金層(コーティング層)
2は健全であり、優れた熱サイクル特性を有することを
確認した。
【0035】なお、上記各実施例においては、コーティ
ング層を構成する M-Cr-Al-Y合金として、 Ni-Co-Cr-Al
-Y合金を用いた例について説明したが、 M元素を他の元
素(Fe、NiおよびCoから選ばれる少なくとも 1種の元
素)に置き換えた場合においても同様な効果が得られ
た。
【0036】上述したような本発明の金属コーティング
材料は、ガスタービン翼のように高温かつ高応力が材料
に作用する環境下で使用される高温機器の構成材料とし
て好適であり、そのような環境下で用いても、優れた耐
食・耐酸化性と高温強度を長時間にわたって維持するこ
とできる。すなわち、本発明の金属コーティング材料を
例えばガスタービン翼の構成材料に用いることによっ
て、ガスタービンの作動温度と耐久性は飛躍的に向上
し、発電プラントの発電効率と信頼性に大きく寄与する
ものであり、その有用性は極めて大きい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の金
属コーティング材料によれば、基材合金母相と M-Cr-Al
-Y合金層間における拡散反応を抑制することができるた
め、長時間にわたって基材合金の強度を損わない、耐食
・耐酸化性に優れたコーティング材料を得ることが可能
となる。また、第2の金属コーティング材料によれば、
基材とM-Cr -Al-Y合金層間での急速な拡散反応を抑制す
ることができ、かつAl富化層を形成する場合にM-Cr -Al
-Y合金層内部でのポア等の欠陥の発生を防止し得るた
め、上述したような優れた材料特性を維持することがで
きる。従って、例えはガスタービン翼の使用環境のよう
に、高温かつ高応力が材料に作用する環境下で用いて
も、優れた耐食・耐酸化性と高温強度を長時間にわたっ
て維持することが可能な金属コーティング材料を提供す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例2による金属コーティング材
料の構造を模式的に示す断面図である。
【図2】 比較例2による金属コーティング材料の構造
を模式的に示す断面図である。
【図3】 比較例3による金属コーティング材料の構造
を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1……基材 1a…γ相からなる母相 1b…γ′相等からなる強化相 2…… M-Cr-Al-Y合金層 3……Al富化層 4、6、7……金属コーティング材料 5……従来の M-Cr-Al-Y合金層 8……ポア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 一浩 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 末永 誠一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平6−220607(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 30/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe、NiおよびCoから選ばれる少なくとも
    1種を主成分とする合金からなる基材と、前記基材表面
    に被覆形成された M-Cr-Al-Y合金層(ただし、 MはFe、
    NiおよびCoから選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)
    とを具備する金属コーティング材料において、 前記 M-Cr-Al-Y合金層中のAl濃度は、前記基材の母相中
    のAl濃度の± 0.5重量% の範囲にあることを特徴とする
    金属コーティング材料。
  2. 【請求項2】 Fe、NiおよびCoから選ばれる少なくとも
    1種を主成分とする合金からなる基材と、前記基材表面
    に被覆形成された M-Cr-Al-Y合金層(ただし、 MはFe、
    NiおよびCoから選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)
    と、前記M-Cr-Al-Y 合金層上に被覆形成され、前記 M-C
    r-Al-Y合金より高濃度のAlを含むAl富化層とを具備する
    金属コーティング材料において、 前記 M-Cr-Al-Y合金層中のAl濃度は、前記基材の母相中
    のAl濃度の± 0.5重量% の範囲にあることを特徴とする
    金属コーティング材料。
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